JP4908129B2 - 電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置 - Google Patents

電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置 Download PDF

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本発明は、電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置に係り、特にPWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性や応答性を向上させるための電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置に関する。
近年、マイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processeor)、の高速化等に伴い、モータ等の電動機等のパワーエレクトロニクス機器においてデジタル制御が急速に普及してきている。
また、従来では、スイッチング式電源の出力電圧を安定化させるため、電流制御により求めた入力信号の振幅とキャリア信号として用いる三角波の振幅とを比較してスイッチング動作を決定するパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)方式による電圧制御が用いられている。
更に、上述した三角波比較方式のPWM制御にデジタル制御を適用する場合、三角波の頂点で電流指令値を変更する方式や同期サンプリング方式等が広く用いられている。
ここで、一例として従来のモータ駆動用制御装置における電流制御方法について説明する。図1は、従来の電流制御方法を説明するためのキャリア信号の一例を示す図である。なお、図1にはキャリア信号の一例として三角波が用いられている。また、図2は、従来の電流制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
図1に示す三角波11において、まず山谷部の頂点12の時間(t)のタイミングで電流値の検出(サンプリング)を行い(S01)、更にS01により得られた電流検出値から電圧指令値を取得するための電流制御処理を開始する(S02)。
ここで、電流制御処理では、予め設定された演算により電流検出値からパルス幅変調方式における出力電圧制御で用いられる電圧指令値を算出するために、ある程度の演算時間を設ける必要がある。そのため、算出により設定された電圧指令値が更新されるのは、三角波11の山谷部の次の頂点13の時点となる。すなわち、三角波11の山谷部の頂点13の時間(t)のタイミングで既に設定されている電圧指令値を電流制御処理により求めた電圧指令値に更新し(S03)、更新した電圧指令値によりPWM方式における出力電圧制御を行い(S04)、スイッチング動作を決定して(S05)、決定したスイッチング動作に関する制御情報をモータ等の駆動対象に出力する(S06)。なお、上述した処理は、電流制御中は、繰り返し実行されることになる。
ここで、上述した制御方式を用いる場合、PWM制御の誤動作を避けるために電圧・電流をサンプリングしてから電圧指令値を演算し、その演算結果である電圧指令値が反映されるまでに、1サンプル周期の制御遅延が生じてしまう。したがって、電気制御系の制御遅延は、単に電流追従の位相遅れを引き起こすだけではなく、電流フィードバック制御系にも安定性の低下を生じさせてしまう。
そこで、このような問題を解決するために、例えば電気制御系の制御遅延を低減するための技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1では、電流フィードバック信号に必要な電流ループ処理部よりも前段階のソフトウェア処理(位置・速度ループ処理部、メイン処理部)の部分で、前もって電流サンプリングとしてのADコンバータのコンバージョン・スタート信号を出力し、電流のサンプリングを電流制御処理の開始タイミングの前に行い、電流ループ処理部が開始してすぐに電流フィードバック信号を読み取って、電流制御に使用している。
特開平5−83969号公報
しかしながら、上述した制御の場合は、更新タイミングが三角波の周波数に依存するため、三角波の周波数に依存した図1に示す区間(t〜t)の時間Tが無駄になってしまう。したがって、モータ等の駆動対象に対する電流制御の安定性に影響を与えるばかりでなく、三角波の周波数を高周波数帯域とした場合には、周波数応答にも悪影響を及ぼしてしまう。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性や応答性を向上させるための電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は、予め設定された周期で電流を検出し、検出した電流検出値からパルス幅変調方式における出力電圧制御で用いられる電流指令値を設定して電流制御を行うための電流制御方法において、前記予め設定された周期に対応するキャリア信号に対して閾値を設定し、設定された閾値により抽出された区間内の電流値を選択的に取得するように制御する取得電流制御ステップと、前記取得電流制御ステップにより得られた電流値から電流検出値を取得する電流検出ステップと、前記電流検出ステップにより得られる電流検出値と前記電流指令値とから電圧指令値を取得する電流制御ステップと、既に設定されている電圧指令値を前記電流制御ステップにより得られた電圧指令値に更新し、更新された電圧指令値に基づいてスイッチング動作に関する制御情報を出力する電圧制御ステップとを有し、前記電流検出ステップ、前記電流制御ステップ、及び前記電圧制御ステップにおける電圧指令値の更新までの各処理を、前記区間内の時間で完了させることを特徴とする。これにより、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性や応答性を向上させることができる。また、電流制御の処理時間を短縮し、位置・速度制御、及びメイン制御の各処理をより短い周期で実行することができる。
更に、前記取得電流制御ステップは、前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号において出力電圧を制御するためのスイッチング動作を行わない区間を少なくとも含むように前記閾値を設定することが好ましい。これにより、スイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。したがって、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減することができる。
更に、前記取得電流制御ステップは、前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号の正又は負の何れかの頂点を含む区間となるように前記閾値を設定することが好ましい。これにより、頂点部分のスイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。
また本発明は、予め設定された周期で電流を検出し、検出した電流検出値からパルス幅変調方式における出力電圧制御で用いられる電流指令値を設定して電流制御を行うための電流制御方法を用いた駆動制御装置において、前記予め設定された周期に対応するキャリア信号に対して閾値を設定し、設定された閾値により抽出された区間内の電流値を選択的に取得するように制御する取得電流制御手段と、前記取得電流制御手段により得られた電流値から電流検出値を取得する電流検出手段と、前記電流検出手段により得られる電流検出値と前記電流指令値とから電圧指令値を取得する電流制御手段と、既に設定されている電圧指令値を前記電流制御手段により得られた電圧指令値に更新し、更新された電圧指令値に基づいてスイッチング動作に関する制御情報を出力する電圧制御手段とを有し、前記電流検出手段、前記電流制御手段、及び前記電圧制御手段における電圧指令値の更新までの各処理を、前記区間内の時間で完了させることを特徴とする。これにより、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性や応答性を向上させることができる。また、電流制御の処理時間を短縮し、位置・速度制御、及びメイン制御の各処理をより短い周期で実行することができる。
更に、前記取得電流制御手段は、前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号において出力電圧を制御するためのスイッチング動作を行わない区間を少なくとも含むように前記閾値を設定することが好ましい。これにより、スイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。したがって、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減することができる。
更に、前記取得電流制御手段は、前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号の正又は負の何れかの頂点を含む区間となるように前記閾値を設定することが好ましい。これにより、頂点部分のスイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。
本発明によれば、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性や応答性を向上させることができる。
以下に、本発明における電流制御方法及び該方法を用いた駆動制御装置を好適に実施した形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、本発明における電流制御方法の一例としてモータ駆動用制御装置の電流制御方法について説明するが、本発明における電流制御方法が適用可能な制御装置いついては、特に限定されない。
<本発明の概要>
本発明は、電流検出と電流制御処理を短時間で処理することで、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性と電流周波数応答を向上させることを目的とする電流制御方法と、電流検出と電流制御処理時間を短縮するために、高速で電流検出を行うADコンバータや高速で制御処理を行うデバイス(制御演算手段)等で構成された駆動制御装置を提供する。
ここで、図3は、本発明における電流制御方法を説明するためのキャリア信号の一例を示す図である。なお、図3にはキャリア信号の一例として三角波が用いられているが、本発明におけるキャリア信号の種類についてはこれに限定されず、例えば鋸波等を用いてもよい。
本発明では、予め設定されたキャリア信号として用いる三角波21の正(山)又は負(谷)対する振幅の大きさ(高さ)に対して、ある一定の閾値を設定し、振幅がその閾値以上又は以下の大きさとなる区間(時間)内で電流値の検出から電流制御、電流指令値の更新までの処理を行う。
具体的には、図3に示すように、三角波21に対して振幅の大きさの正、負の値に対してそれぞれ閾値A、Bを設ける。このとき、図3において、三角波21が閾値A以上となる区間(t1s〜t1e)、又は三角波21が閾値B以下の電圧となる区間(t2s〜t2e)で、電流値の検出から電流制御、電圧指令値の更新までの処理を行う。
例えば、図3に示す三角波21に対して、時間T=t1sのタイミングで電流値の検出を行い、その後、予め設定された演算処理により、電流検出値からパルス幅変調方式において出力電圧を制御するための電圧指令値を算出する。また、三角波21に対して、時間T=t1eのタイミングで、既に設定されている電圧指令値を新たに算出された電圧指令値に更新する。
更に、三角波21に対して、時間T=t2sのタイミングで、電流値の検出と、電流指令値から電圧指令値を演算する処理を行い、三角波21に対して、時間T=t2eのタイミングで電圧指令値を更新する。したがって、無駄時間を図1に示すTから図3に示すT又はTまで短縮することができる。また、同一の時間で2回の電流制御を実現することができる。
なお、上述した閾値A、Bは、正負の符号のみが異なる同一の数値に設定されていてもよく、また異なる任意の値が設定されていてもよい。また、時間T又はTについては、短ければ短いほどよいが、少なくとも電圧指令値の演算処理を行う装置構成の性能等により時間T又はTの時間内に上記演算が完了し、演算結果により電圧指令値が更新できる程度の時間が設定される。例えば、三角波21の振幅fが10KHzの場合、電流値の検出から電流制御、電圧指令値の更新を行うための時間T又はTは、約1〜5μs程度が好ましい。
また、本発明において、上述した時間T又はTは、少なくとも電流値の検出から電流制御、電圧指令値の更新までの処理を行える時間であればよい。そのため、時間T又はTにおける電流値の検出、電圧指令値の更新のタイミングは上述したタイミングに限定される必要はなく、例えば時間T=t(t)のタイミングで電流値の検出から電流指令値を用いて電圧指令値を演算する処理を行い、時間T=t1e(t2e)の時点で、電圧指令値の更新を行うことができる。また、時間T=t1s(t2s)の時点で、電流値の検出から電流指令値を用いて電圧指令値を演算する処理を行い、時間T=t(t)の時点で、電圧指令値の更新を行うこともができる。
更に、三角波21の頂点や、三角波21と閾値A、Bとの交点に対応する時間ではなく、時間t1s(t2s)〜t(t)又は時間t(t)〜t1e(t2e)の区間内における任意のタイミングで電流値の検出から電流制御、電圧指令値の更新の各処理を行ってもよい。
<閾値の設定について>
次に、上述した本発明における閾値の設定について説明する。まず、従来のPWM制御では、上述したように三角波の頂点のタイミングで電流値を検出(サンプリング)し、電流検出値と予め設定される電流指令値とから電圧指令値を取得し、三角波の次の頂点で電圧指令値が更新される。したがって、演算が終了してから三角波の次の頂点までは「待ち時間」となり、サンプリングから電圧指令値の更新までに1サンプル周期の制御遅延が発生していた。
そこで、本発明では、従来よりも短時間で、電流値の検出から電流制御、電圧指令値の更新の各処理を行うため、三角波に対する閾値を設定する。この場合、任意に閾値を設定すると、PWM制御の誤動作が発生する恐れがある。
具体的には、PWM制御を行っている場合は、電力を抽出するために2つのスイッチのON/OFFを切替えているが、どちらもONとなる時間がわずかでも発生してしまうと短絡等により装置が故障してしまう。
そこで、電圧指令値の変更までにスイッチング動作が行わないように、従来ではスイッチング動作を行わない期間(dead time)が予め設定されている。
したがって、本発明では、予め設定されているスイッチング動作が行わない区間を利用して電流制御処理を行うことにより、従来よりも無駄時間を最小限にすることができる。
つまり、閾値を設定する際、閾値により抽出された三角波の区間が、出力電圧を制御するためのスイッチング動作を行わない区間を少なくとも含むように設定することが好ましい。これにより、スイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。したがって、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減することができる。
また、上述したように、従来技術においては三角波の頂点で電流値の検出や電圧指令値の更新を行っているため、スイッチング動作を行わない時間は、頂点部分に設定されていることが多い。したがって、閾値を設定する際、閾値により抽出された区間が、三角波の正又は負の何れかの頂点を含む区間となるように設定することが好ましい。これにより、頂点部分のスイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。
これにより、電流制御の安定性が向上し、応答性を向上させることができる。また、電流制御の処理時間を短縮し、位置・速度制御、及びメイン制御の各処理をより短い周期で実行することができる。なお、閾値の設定は、制御手段における電圧指令値等の演算処理性能(演算時間)も考慮して設定される。
<装置構成>
次に、上述した本発明における電流制御方式を適用した駆動制御装置の一例について、図を用いて説明する。図4は、本発明における電流制御方式を適用した駆動制御装置の一構成例を示す図である。
図4において、駆動制御装置30は、電流検出手段31と、制御演算手段32とを有するよう構成されている。また、電流検出手段31は、取得電流制御手段41と、カレントセンサ42と、ADコンバータ43とを有するよう構成されている。また、制御演算手段32は、電流制御手段44と、制御手段としての上位側制御手段45と、電圧制御手段としてのPWM方式出力電圧制御手段46とを有するよう構成されている。
ここで、電流検出手段31における取得電流制御手段41は、予め設定された周期に対応する三角波(キャリア信号)に対して上述した複数の閾値を設定する。また、取得電流制御手段41は、ADコンバータ43に対して、予め設定された閾値により抽出された区間内に対応する電流値をカレントセンサ42から選択的に取得させるように制御を行う。
つまり、取得電流制御手段41は、カレントセンサ42に入力されるモータ等の駆動対象を駆動させるための電流に対し、図3に示す三角波21の山谷部の頂点付近の時間を設定し、その設定された区間(図3における時間T又はTは)内における所定のタイミングの電流をカレントセンサ42により検出させる。なお、設定される区間は、上述したようにスイッチング動作を行わない区間が好ましい。
また、取得電流制御手段41は、設定された区間内で電流値を取得する制御を行う場合、例えば上述した閾値のタイミングでADコンバータ43を動作させて得られた電流検出値を制御演算手段32に出力させたり、ADコンバータ43により連続的に得られる電流検出値のうち、上述した閾値のタイミングに対応する電流検出値を制御演算手段32に出力させる等の制御を行う。
カレントセンサ42は、連続的に電流から磁束を得て、電流値に変換する。ADコンバータ43は、取得電流制御手段41による制御により所定区間における所定のタイミングの電流値をカレントセンサ42から取得する。また、ADコンバータ43は、カレントセンサ42から得られた電流値をAD変換して電流検出値を取得する。また、ADコンバータ43は、取得した電流検出値を制御演算手段32に出力する。
制御演算手段32は、電流検出手段31により得られた電流検出値を電流制御手段44に入力する。電流制御手段44は、電流検出値と、上位側制御手段45からの得られる予め設定された位置・速度に関する制御情報を含む電流指令値とから予め設定されている演算処理を行い、電圧指令値(例えば、三相電圧指令値等)を取得する。
なお、電流制御手段44は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)等のような構成を用いることで高速演算を実現することができる。また、電流制御手段44は、例えばモータを制御する場合には、例えば三相フィードバック制御やベクトル制御を用いることができる。電流制御手段44は、取得した電圧指令値(図4においては、三相電圧指令値)をPWM方式出力電圧制御手段46に出力する。
上位側制御手段45は、駆動制御装置30全体を制御する上位の制御手段であり、駆動制御装置30に予め設定された動作を行わせるための設定や実際の処理等の制御を行う。具体的には、上位側制御手段45は、駆動対象であるモータ等の電動機やサーボ機構、インバータ等に対して動作する位置や速度等の駆動における制御情報の設定や、その設定内容に基づく駆動の開始、終了等の動作を制御する情報等を含む電流指令値を生成し、生成した電流指令値を電流制御手段44に出力する。
PWM方式出力電圧制御手段46は、電流制御手段44から得られる電圧指令値に基づいて、既に設定されている電圧指令値があれば、その電圧指令値の更新を行い、設定されていなければ、電流制御手段44から得られる電圧指令値を保存する。また、PWM方式出力電圧制御手段46は、更新した電圧指令値に基づいてモータ等を動作させるためのスイッチング動作を決定し、決定したスイッチング動作に関する制御情報をモータ等の駆動対象(制御系統)に出力する。具体的には、PWM方式出力電圧制御手段46は、スイッチング動作に関する制御情報(スイッチング動作結果)として、例えばモータを動かすスイッチングパルス指令等を出力する。
これにより、電流値の制御を高精度に行うことができる。また、電流制御の安定性が向上し、応答性を向上させることができる。また、電流制御の処理時間を短縮し、位置・速度制御、及びメイン制御の各処理をより短い周期で実行することができる。更に、本発明では、上述したスイッチング動作を行わない区間内で、電流検出と制御演算処理を完了させるため、電流制御の演算処理時間を大幅に短縮させることができる。
<電流制御処理手順>
次に、上述した駆動制御装置30における電流制御処理の一例についてフローチャートを用いて説明する。なお、以下に示す電流制御処理については、キャリア信号として用いられる三角波と、上述した閾値とが予め設定されているものとする。
図5は、図4に示す駆動制御装置における電流制御処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、現時点で得られた電流が予め設定された閾値により抽出された区間内であるか否かを判断し(S11)、予め設定された区間内である場合(S11において、YES)、区間内の所定のタイミングで電流値を検出する(S12)。
次に、S12により得られた電流検出値から電流制御処理により電圧指令値を求め(S13)、求めた電流指令値により既に設定されている電流指令値を更新する(S14)。また、更新した電流指令値によりPWM方式における出力電圧制御を行い(S15)、スイッチング動作を決定して(S16)、決定したスイッチング動作に関する制御情報をモータ等の駆動対象に出力する(S17)。
また、上述したS11の処理において、所定の区間でない場合(S11において、NO)、電流制御は行わない。なお、上述した処理は、電流制御中は、繰り返し実行されることになる。
上述したように、本発明によれば、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減し、電流制御の安定性が向上させることができ、また電流周波数応答を向上させることができる。また、電流制御の処理時間を短縮し、位置・速度制御、及びメイン制御の各処理をより短い周期で実行することができる。
更に、本発明によれば、キャリア信号から所定区間を抽出するための閾値を設け、スイッチング動作を行わない区間内で、電流検出と制御演算処理を完了させるため、スイッチング動作を行わない時間を利用して電流制御を行うことができる。したがって、PWM方式の出力電圧制御で生じる無駄時間を削減することができ、電流制御の演算処理時間を大幅に短縮させることができる。更に、閾値により抽出される区間が、キャリア信号の頂点部分を含むように設定することで、頂点部分にスイッチング動作を行わない時間がある場合に、その時間を利用して電流制御を行うことができる。
なお、本発明における駆動制御は、モータ等の電動機やサーボ機構、インバータ等における駆動部全般に広く適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
従来の電流制御方法を説明するためのキャリア信号の一例を示す図である。 従来の電流制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明における電流制御方法を説明するためのキャリア信号の一例を示す図である。 本発明における電流制御方式を適用した駆動制御装置の一構成例を示す図である。 図4に示す駆動制御装置における電流制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
11,21 三角波
12,13 頂点
30 駆動制御装置
31 電流検出手段
32 制御演算手段
41 取得電流制御手段
42 カレントセンサ
43 ADコンバータ
44 電流制御手段
45 上位側制御手段
46 PWM方式出力電圧制御手段

Claims (6)

  1. 予め設定された周期で電流を検出し、検出した電流検出値からパルス幅変調方式における出力電圧制御で用いられる電流指令値を設定して電流制御を行うための電流制御方法において、
    前記予め設定された周期に対応するキャリア信号に対して閾値を設定し、設定された閾値により抽出された区間内の電流値を選択的に取得するように制御する取得電流制御ステップと、
    前記取得電流制御ステップにより得られた電流値から電流検出値を取得する電流検出ステップと、
    前記電流検出ステップにより得られる電流検出値と前記電流指令値とから電圧指令値を取得する電流制御ステップと、
    既に設定されている電圧指令値を前記電流制御ステップにより得られた電圧指令値に更新し、更新された電圧指令値に基づいてスイッチング動作に関する制御情報を出力する電圧制御ステップとを有し、
    前記電流検出ステップ、前記電流制御ステップ、及び前記電圧制御ステップにおける電圧指令値の更新までの各処理を、前記区間内の時間で完了させることを特徴とする電流制御方法。
  2. 前記取得電流制御ステップは、
    前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号において出力電圧を制御するためのスイッチング動作を行わない区間を少なくとも含むように前記閾値を設定することを特徴とする請求項に記載の電流制御方法。
  3. 前記取得電流制御ステップは、
    前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号の正又は負の何れかの頂点を含む区間となるように前記閾値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電流制御方法。
  4. 予め設定された周期で電流を検出し、検出した電流検出値からパルス幅変調方式における出力電圧制御で用いられる電流指令値を設定して電流制御を行うための電流制御方法を用いた駆動制御装置において、
    前記予め設定された周期に対応するキャリア信号に対して閾値を設定し、設定された閾値により抽出された区間内の電流値を選択的に取得するように制御する取得電流制御手段と、
    前記取得電流制御手段により得られた電流値から電流検出値を取得する電流検出手段と、
    前記電流検出手段により得られる電流検出値と前記電流指令値とから電圧指令値を取得する電流制御手段と、
    既に設定されている電圧指令値を前記電流制御手段により得られた電圧指令値に更新し、更新された電圧指令値に基づいてスイッチング動作に関する制御情報を出力する電圧制御手段とを有し、
    前記電流検出手段、前記電流制御手段、及び前記電圧制御手段における電圧指令値の更新までの各処理を、前記区間内の時間で完了させることを特徴とする駆動制御装置。
  5. 前記取得電流制御手段は、
    前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号において出力電圧を制御するためのスイッチング動作を行わない区間を少なくとも含むように前記閾値を設定することを特徴とする請求項に記載の駆動制御装置。
  6. 前記取得電流制御手段は、
    前記予め設定された閾値により抽出された区間が、前記キャリア信号の正又は負の何れかの頂点を含む区間となるように前記閾値を設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の駆動制御装置。
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