JP4906819B2 - 圧縮機およびトルク制御装置並びに空気調和機 - Google Patents
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Description
以下、本発明の実施の形態1にかかる圧縮機、トルク制御装置、及びその周辺装置について図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態1にかかる圧縮機、トルク制御装置、及びその周辺装置の全体構成を示すブロック図である。
電流検出手段44は、電流検出素子3により得られる両端電圧の出力をCPU等に取り込み電流換算できるようにするA/D変換器、増幅器等で構成される。
加速度検出手段45は、端子22内の加速度センサ22aにより得られる出力をCPU等に取り込み電流換算できるようにするA/D変換器、増幅器等で構成される。
また、PWM発生手段42は、CPUで得られたPWM信号から、インバータ主回路2のスイッチング素子のON・OFFを可能とするスイッチング素子駆動信号を生成する駆動回路で構成される。
なお、インバータ主回路2とインバータ制御装置40によりインバータを構成する。
また、加速度センサ22aは振動情報提供手段を構成する。
図3に、圧縮機21の外観図を示す。従来、加速度センサの取付位置としては、圧縮機21の本体外周上やアキュームレータ23の外周上、あるいは配管といった箇所で行っていた。取付方法は、粘着テープや接着材、あるいは金属片を使用して筐体に固定するといった方法がとられてきた。しかしながら、加速度センサの設置位置バラツキや、圧縮機・アキュームレータ・配管が円筒形状であることに起因した設置の不安定さや、電動機起動時・配管共振点付近を運転する時・停止時の振動によるセンサのはずれ等、信頼性面でも十分とは言えなかった。また、耐熱性や絶縁性も十分な方策が講じられているとは言えなかった。
そこで、図3の端子22内に加速度センサ22aを内蔵する方法を考案した。
図4(a)に端子モジュール22周辺の断面図を、図4(b)に端子モジュール22を上から見た図を示す。
端子モジュール22の外郭22dは非絶縁材料(鉄等)であるが、各相リード線との中継端子22e〜22g及び加速度センサ22aは絶縁材料(ガラス等)で構成される絶縁材22bにより絶縁されている。よって、加速度センサ22aは非絶縁タイプの安価なものを用いることも可能である。加速度センサ出力は出力リード線22cによりインバータ制御装置40に入力される。インバータ主回路2側からの出力リード線23a〜23cはリード線の中継端子22e〜22gに繋がれ、さらに圧縮機内電動機へリード線24a〜24cにより接続されている。
図6(a)にコネクタモジュール25の断面図を示す。また、図5(b)にコネクタモジュール25の外観図を示す。
コネクタモジュール25は、図6(a)・図6(b)から分かるように、中継端子22e〜22gの受け側26a〜26c、加速度センサ22a、及び各リード線22c・23a〜23c以外は絶縁材22bで構成されている。
図6(b)のような構成でリード線をインバータ側に接続することで、図3の場合とほぼ同等の効果が得られる。また、既存圧縮機の形状・型変更が不可な場合は、このようなコネクタモジュール25を用いることで、従来製品にも転用が可能である。
以下では、図3のようなタイプの加速度センサを用いた場合について制御の説明を行う。しかしながら電動機のトルク制御は、インバータの基本動作の上で行うものであるから、先にインバータ制御に関しての基本動作説明を行う。
本ブロックは、電流検出手段44で得られた直流母線電流Idcから各相の相電流Iu〜Iwを再現する相電流再現手段41aと、各相電流Iu〜Iwから励磁電流とトルク電流を算出する励磁電流Iγ及びトルク電流Iδを求める手段41bと、加減速による制御不安定を防止するための補償量Δωを算出する周波数補償器48と、圧縮機シェル加速度Vibから変調量ω'を算出する周波数変調量算出手段47と、補償量Δωと変調量ω'と速度指令ω*から1次角速度ω1を算出する加減算器と、励磁電流指令Iγ*と励磁電流Iγとトルク電流Iδと1次角速度ω1から次回のγ軸電圧指令Vγ*及びδ軸電圧指令Vδ*を演算する電圧指令演算手段41cと、γ軸電圧指令Vγ*及びδ軸電圧指令Vδ*を座標変換し各相電圧指令Vu*〜Vw*を算出する各相電圧指令演算手段41fと、1次角速度ω1からインバータ制御角θを演算する積分器41gと、Vu*〜Vw*及び母線電圧VdcからPWM信号Tup〜Twnを作成するPWM信号作成手段41dで構成される。
Iu〜Iwは、励磁電流及びトルク電流を求める手段41bにより、励磁電流(γ軸電流Iγ)及びトルク電流成分(δ軸電流Iδ)に変換される。具体的には、Iu〜Iwを数1に示すような3相2相変換行列[C1]、及び数2に示すような回転行列[C2]を用いることで行う。ただし、[C2] の は図7の積分器41gの出力(インバータ制御角)で、回転方向が反時計回りの場合を示す。
また加減速時の制御安定性のために、周波数補償を行う。方法は様々であるが、一例として図8のような周波数補償器48を設ける。本図は、δ軸電流IδにPD制御(比例微分制御)を行うことにより周波数補償成分を算出するものであり、具体的には、ハイパスフィルタ82でδ軸電流Iδの低域成分をカットし、増幅器85によってゲインGaを乗じた成分Δωを算出し、このΔωを図7のブロックにて角速度指令ω*から減じて補償を行う例である。
図11に、圧縮機のメカ系の振動モデルの概略図を示す。
圧縮機シェル側の運動方程式は数5で表すことができる。
以下、本発明の実施の形態2にかかる圧縮機、トルク制御装置、及びその周辺装置について図面を参照しながら説明する。図15は、実施の形態2にかかる圧縮機、トルク制御装置、及びその周辺装置についての全体構成を示すブロック図である。
図16に、端子カバーモジュール26を含む圧縮機の外観図を示す。
図17(a)に端子カバーモジュール周辺の断面図、図17(b)に端子カバーモジュール周辺を上面から見た図を示す。
図17(a)から分かるように、加速度センサはカバー内に埋め込まれた形状をとる。
端子カバー27aに用いられる樹脂は、絶縁材料が用いられる。この場合、絶縁材料で囲まれるため、加速度センサ22aは非絶縁型でも対応可能である。また、カバーを固定するために、圧縮機表面にサポートがある場合は、ネジ等(27b)で固定しても良い。
図18に、同一回転数・負荷条件にて端子モジュール箇所{図18(a)}及びカバーモジュール部{図18(b)}での加速度センサの出力比較を行った結果を示す{トルク制御無時の比較}。図より、カバーモジュール部の方が、加速度出力が小さくなっているのが分かる。図18(b)では、カバーによる出力減衰が見られるが、波形形状は変化しないため、カバー内に埋め込む方法でも十分に振動計測が可能である。
以下、本発明の実施の形態3にかかる圧縮機、トルク制御装置、及びその周辺装置について図面を参照しながら説明する。実施の形態3では、ツインロータリ圧縮機を取り扱う。
2シリンダー型の圧縮機は、従来負荷トルク脈動が小さかったため、トルク制御の必要性が薄かったが、年々部品の軽量化が進み、メカ系の慣性モーメントが小さくなる傾向にあり、2シリンダー型の圧縮機に対してもトルク制御を行うニーズが出てきた。
また、2シリンダー型では、高効率であることも重視されるため、トルク制御と高効率運転の共調・切替え制御が求められてきている。
また、2シリンダー型では、トルク変動のピークが機械角1周期のうちに2つ表れるため、高速に対応できる制御が必要となる。
実施の形態1〜2を拡張すれば、制御側の小変更のみで2シリンダー型圧縮機に対しても、十分性能確保が可能なトルク制御装置を提供可能である。
図19に、ツインロータリ圧縮機の負荷トルク・出力トルク及び機械角・電気角(電動機極対数3極の場合)の一例を示す。
図19(a)は、負荷トルクを示している。図中のTは、1周期を示す。また、図19(e)は機械角・図19(f)は電気角を示している。これらの図より、1周期中に負荷脈動が2回表れるのが、ツインロータリ圧縮機の特徴である。よって、機械角に対して、2次成分を抽出してトルク制御を行うことで負荷トルクを抑制する必要がある。
図19(b)は、以下に説明する方法で2次成分を抽出してトルク制御を行った時の出力トルクを示している。
図19(c)は、以下に説明する方法で2次成分を抽出して定トルク制御を行った時の出力トルクを示している。
以下、実現方法について具体的に説明する。
すなわち、インバータ制御角θe(電気角)より電動機の極対数を考慮して機械角θmを算出した後、ツインロータリ用にゲイン89を乗じ(2倍)、機械角の2次成分θm2を算出する。θm2を用いて、座標変換83a〜83bでハイパスフィルタ82の出力を座標変換(2軸直交成分にフーリエ変換)し、機械角2次成分に同期した直流量を算出する。次に、フィルタ87a、87bから出力された2軸直交成分の2次成分の各々に対して、増幅部86a、86bで応答ゲインGbを乗算した後、積分器81a、81bにより機械角θm2の脈動成分に寄与する積分補償を行う。次に、座標逆変換部84a、84bは積分器81a、81bから出力された各直交成分に対して機械角θm2で座標逆変換(フーリエ逆変換)を行い、交流量に戻す。さらに加算器88によってこれらを加算することで積分補償されたδ軸電流の2次成分を抽出することができる。加算器88ではさらにこの積分補償されたδ軸電流の2次成分と増幅器85からの出力とを減算することにより外乱ノイズ等を含む機械角θm2の脈動成分の周波数(Δω')を抽出することができる。この後、この加算器88の出力Δω'を速度指令ω*に加算することにより補償が行われる。
以上のように、ツインロータリ圧縮機を用いて定トルク制御を行う場合は、機械角2次成分を扱うため、CPU占有率が上がる。そのため、適当なプロセッサを選定することで対応可能である。
この点を除けば、ツインロータリ圧縮機に対しても、制御方法・装置の変更が少なく、システムの実現が可能である。
また高精度な定トルク制御が実現可能である。
また、定トルク制御は、図21の右側に示したように、モータのピーク電流が下がるため、銅損低減・インバータ損低減が可能となる。よって、高効率運転にも適している。
シングルロータリ圧縮機と同様、機械角1次成分θm(または機械角2次成分θm2)に対してのTlをデータとして記憶させておき、γ軸電圧・電流、δ軸電圧・電流等の状態量を操作することでトルク制御を行う。
波数変調手段47において、図19(a)のようなTlを出力トルクTmの目標値として、繰り返し制御等によりTmをTlに近づくように学習させる。学習結果を角速度指令に加算することで、ツインロータリ圧縮機であっても精度良くトルク制御を行うことが可能となる。
負荷条件や動作環境を考慮し、以上のような定トルク制御とトルク制御を適切なタイミングで切り替えることで、高効率で、かつ振動に対しても強いシステム構築が行える。
Claims (18)
- 電動機と、この電動機の回転に伴って発生する振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した振動情報を、前記電動機を駆動する外部のインバータに提供する振動情報提供手段とを備えた圧縮機に内蔵された電動機を駆動するインバータと、
前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備え、
前記振動検出手段は、前記圧縮機の圧縮機シェル加速度を検出するものであり、
前記圧縮機はシングルロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記振動情報提供手段を介して前記振動検出手段から提供された振動情報に基づいて補償データを作成し、この補償データに基づいて前記電動機の振動抑制を行うものであり、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御を行い、
当該定トルク制御を機械角1次成分を用いて行うものであり、
前記圧縮機シェル加速度により算出された周波数変調量と、加減速時の制御を安定させる周波数補償量と、角速度指令とから求めた一次角速度を変化させ、
前記電動機の出力トルクを前記定トルク制御時の前記圧縮機の負荷トルクに近づくように、前記電動機に対して定トルク制御を行う定トルク制御手段と、
前記電流検出手段の出力に基づいて前記圧縮機の負荷トルクの算出を行う負荷トルク算出手段と、
前記定トルク制御手段により定トルク制御を行い、その結果に基づいて前記電動機の機械角と前記負荷トルク算出手段の出力の関係を求めてデータテーブルとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータテーブルに基づいて前記負荷トルク算出手段の出力に応じた出力トルクを発生するように諸物理量を操作する手段と、
前記電流検出手段の出力を回転座標に変換して励磁電流とトルク電流を出力する座標変換手段と、を備え、
前記定トルク制御手段は、
前記座標変換手段によって変換されたトルク電流を微分制御してから比例制御する際、
前記トルク電流を微分するフィルタと、
このフィルタの出力を比例制御する増幅器と、
を備え、
前記増幅器の応答ゲインの大小を制御して速度応答を上げることにより定トルク制御を行うものであり、
前記フィルタの出力に対してフーリエ変換を行う第1の座標変換手段と、
この出力に対してフィルタリングを行って1次成分を抽出する1次成分抽出フィルタと、
この1次成分抽出フィルタに対して比例制御を行う1次成分増幅器と、
この1次成分増幅器の出力に対して積分を行う積分器と、
この積分器の出力に対してフーリエ逆変換を行う第2の座標変換手段と、
この第2の座標変換手段の出力と前記増幅器の出力との間で減算処理することを特徴とするトルク制御装置。 - 電動機と、この電動機の回転に伴って発生する振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した振動情報を、前記電動機を駆動する外部のインバータに提供する振動情報提供手段とを備えた圧縮機に内蔵された電動機を駆動するインバータと、
前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備え、
前記振動検出手段は、前記圧縮機の圧縮機シェル加速度を検出するものであり、
前記圧縮機はツインロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記振動情報提供手段を介して前記振動検出手段から提供された振動情報に基づいて補償データを作成し、この補償データに基づいて前記電動機の振動抑制を行うものであり、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御を行い、
当該定トルク制御を機械角2次成分を用いて行うものであり、
前記圧縮機シェル加速度により算出された周波数変調量と、加減速時の制御を安定させる周波数補償量と、角速度指令とから求めた一次角速度を変化させ、
前記電動機の出力トルクを前記定トルク制御時の前記圧縮機の負荷トルクに近づくように、前記電動機に対して定トルク制御を行う定トルク制御手段と、
前記電流検出手段の出力に基づいて前記圧縮機の負荷トルクの算出を行う負荷トルク算出手段と、
前記定トルク制御手段により定トルク制御を行い、その結果に基づいて前記電動機の機械角と前記負荷トルク算出手段の出力の関係を求めてデータテーブルとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータテーブルに基づいて前記負荷トルク算出手段の出力に応じた出力トルクを発生するように諸物理量を操作する手段と、
前記電流検出手段の出力を回転座標に変換して励磁電流とトルク電流を出力する座標変換手段と、を備え、
前記定トルク制御手段は、
前記座標変換手段によって変換されたトルク電流を微分制御してから比例制御する際、
前記トルク電流を微分するフィルタと、
このフィルタの出力を比例制御する増幅器と、
を備え、
前記増幅器の応答ゲインの大小を制御して速度応答を上げることにより定トルク制御を行うものであり、
前記フィルタの出力に対してフーリエ変換を行う第1の座標変換手段と、
この出力に対してフィルタリングを行って1次成分を抽出する1次成分抽出フィルタと、
この1次成分抽出フィルタに対して比例制御を行う1次成分増幅器と、
この1次成分増幅器の出力に対して積分を行う積分器と、
この積分器の出力に対してフーリエ逆変換を行う第2の座標変換手段と、
この第2の座標変換手段の出力と前記増幅器の出力との間で減算処理することを特徴とするトルク制御装置。 - 電動機と、この電動機の回転に伴って発生する振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した振動情報を、前記電動機を駆動する外部のインバータに提供する振動情報提供手段とを備えた圧縮機に内蔵された電動機を駆動するインバータと、
前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備え、
前記振動検出手段は、前記圧縮機の圧縮機シェル加速度を検出するものであり、
前記圧縮機はシングルロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記振動情報提供手段を介して前記振動検出手段から提供された振動情報に基づいて補償データを作成し、この補償データに基づいて前記電動機の振動抑制を行うものであり、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御を行い、
当該定トルク制御を機械角1次成分を用いて行うものであり、
前記圧縮機シェル加速度により算出された周波数変調量と、加減速時の制御を安定させる周波数補償量と、角速度指令とから求めた一次角速度を変化させ、
前記電動機の出力トルクを前記定トルク制御時の前記圧縮機の負荷トルクに近づくように、前記電動機に対して定トルク制御を行う定トルク制御手段と、
前記電流検出手段の出力に基づいて前記圧縮機の負荷トルクの算出を行う負荷トルク算出手段と、
前記定トルク制御手段により定トルク制御を行い、その結果に基づいて前記電動機の機械角と前記負荷トルク算出手段の出力の関係を求めてデータテーブルとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータテーブルに基づいて前記負荷トルク算出手段の出力に応じた出力トルクを発生するように諸物理量を操作する手段と、
前記電流検出手段の出力を回転座標に変換して励磁電流とトルク電流を出力する座標変換手段を備え、
前記定トルク制御手段は、
前記座標変換手段によって変換されたトルク電流を微分制御してから比例制御する際、
前記トルク電流を微分するフィルタと、
このフィルタの出力を比例制御する増幅器と、
を備え、
前記増幅器の応答ゲインの大小を制御して速度応答を上げることにより定トルク制御を行うものであり、
前記フィルタの出力に対してフーリエ変換を行う第1の座標変換手段と、
この出力に対してフィルタリングを行って2次成分を抽出する2次成分抽出フィルタと、
この2次成分抽出フィルタの出力に対して比例制御を行う2次成分増幅器と、
この2次成分増幅器の出力に対して積分を行う積分器と、
この積分器の出力に対してフーリエ逆変換を行う第2の座標変換手段と、
この第2の座標変換手段の出力と前記増幅器の出力との間で減算処理することを特徴とするトルク制御装置。 - 電動機と、この電動機の回転に伴って発生する振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した振動情報を、前記電動機を駆動する外部のインバータに提供する振動情報提供手段とを備えた圧縮機に内蔵された電動機を駆動するインバータと、
前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備え、
前記振動検出手段は、前記圧縮機の圧縮機シェル加速度を検出するものであり、
前記圧縮機はツインロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記振動情報提供手段を介して前記振動検出手段から提供された振動情報に基づいて補償データを作成し、この補償データに基づいて前記電動機の振動抑制を行うものであり、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御を行い、
当該定トルク制御を機械角2次成分を用いて行うものであり、
前記圧縮機シェル加速度により算出された周波数変調量と、加減速時の制御を安定させる周波数補償量と、角速度指令とから求めた一次角速度を変化させ、
前記電動機の出力トルクを前記定トルク制御時の前記圧縮機の負荷トルクに近づくように、前記電動機に対して定トルク制御を行う定トルク制御手段と、
前記電流検出手段の出力に基づいて前記圧縮機の負荷トルクの算出を行う負荷トルク算出手段と、
前記定トルク制御手段により定トルク制御を行い、その結果に基づいて前記電動機の機械角と前記負荷トルク算出手段の出力の関係を求めてデータテーブルとして記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータテーブルに基づいて前記負荷トルク算出手段の出力に応じた出力トルクを発生するように諸物理量を操作する手段と、
前記電流検出手段の出力を回転座標に変換して励磁電流とトルク電流を出力する座標変換手段を備え、
前記定トルク制御手段は、
前記座標変換手段によって変換されたトルク電流を微分制御してから比例制御する際、
前記トルク電流を微分するフィルタと、
このフィルタの出力を比例制御する増幅器と、
を備え、
前記増幅器の応答ゲインの大小を制御して速度応答を上げることにより定トルク制御を行うものであり、
前記フィルタの出力に対してフーリエ変換を行う第1の座標変換手段と、
この出力に対してフィルタリングを行って2次成分を抽出する2次成分抽出フィルタと、
この2次成分抽出フィルタの出力に対して比例制御を行う2次成分増幅器と、
この2次成分増幅器の出力に対して積分を行う積分器と、
この積分器の出力に対してフーリエ逆変換を行う第2の座標変換手段と、
この第2の座標変換手段の出力と前記増幅器の出力との間で減算処理することを特徴とするトルク制御装置。 - 前記圧縮機はシングルロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記圧縮機の負荷トルクを求め、それに基づいて前記電動機の出力トルクを制御するようにして行うトルク制御を行い、
当該トルク制御を機械角1次成分を用いて行うことを特徴とする請求項1記載のトルク制御装置。 - 前記圧縮機はシングルロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御、及び、前記圧縮機の負荷トルクを求め、それに基づいて前記電動機の出力トルクを制御するようにして行うトルク制御を行うものであり、
当該定トルク制御と当該トルク制御とを切り替えるスイッチ切り替え手段を有することを特徴とする請求項1記載のトルク制御装置。 - 前記圧縮機はツインロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
前記圧縮機の負荷トルクを求め、それに基づいて前記電動機の出力トルクを制御するようにして行うトルク制御を行い、
当該トルク制御を機械角2次成分を用いて行うことを特徴とする請求項1記載のトルク制御装置。 - 前記圧縮機はツインロータリ圧縮機であり、
前記インバータは、
応答ゲインを大きくし、制御系の応答速度を早めることにより、前記圧縮機の負荷トルクの周期変動に依らずに前記電動機の出力トルクを一定値に近づける制御をするようにして行う定トルク制御、及び、前記圧縮機の負荷トルクを求め、それに基づいて前記電動機の出力トルクを制御するようにして行うトルク制御を行うものであり、
当該定トルク制御と当該トルク制御とを切り替えるスイッチ切り替え手段を有することを特徴とする請求項1記載のトルク制御装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のトルク制御装置により制御される電動機と、
この電動機の回転に伴って発生する振動を検出する振動検出手段と、
この振動検出手段が検出した振動情報を、前記電動機を駆動する外部のインバータに提供する振動情報提供手段と、を備えたことを特徴とする圧縮機。 - 前記振動検出手段は振動計測可能な素子によって構成され、
圧縮機本体の所定部位に前記振動検出手段を埋め込んだことを特徴とする請求項9記載の圧縮機。 - 前記振動検出手段は振動計測可能な素子によって構成され、
圧縮機本体の所定部位において、前記振動検出手段とその周辺部が絶縁材料で絶縁されていることを特徴とする請求項9記載の圧縮機。 - 前記振動情報提供手段は、端子モジュールで構成され、
この端子モジュールは、前記電動機と外部のインバータをリード線で接続する際の前記リード線を中継する複数の端子を備え、
前記振動検出手段は、前記端子モジュールに設けられ、外部のインバータとリード線で接続されることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の圧縮機。 - 前記振動情報提供手段は、端子モジュールで構成され、
この端子モジュールは、前記電動機と外部のインバータをリード線で接続する際の前記リード線を中継する複数の端子を備え、
前記振動検出手段は、前記端子モジュールに接続可能なコネクタに設けられ、外部のインバータとリード線で接続されることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の圧縮機。 - 前記振動情報提供手段は、端子モジュールで構成され、
この端子モジュールは、前記電動機と外部のインバータをリード線で接続する際の前記リード線を中継する複数の端子を備え、
前記振動検出手段は、前記端子モジュールを覆う端子カバーに設けられ、外部のインバータとリード線で接続されることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の圧縮機。 - 前記複数の端子の各々および前記振動検出手段は絶縁材料によって個別に絶縁されることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の圧縮機。
- 前記振動検出手段は、振動計測可能な非絶縁タイプの素子を用いることを特徴とする請求項15記載の圧縮機。
- 前記振動検出手段は、加速度センサを用いることを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の圧縮機。
- 請求項9〜17のいずれかに記載の圧縮機と、請求項1〜8のいずれかに記載のトルク制御装置と、を備えたことを特徴とする空気調和機。
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