JP4905253B2 - レジスト除去方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明はアッシング技術特に基板上のレジストを除去する技術に関する。
半導体デバイスや各種FPD(Flat Panel Display)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、センサデバイス等で利用されるフォトリグラフィ技術では、微細構造を形成するために基板上に感光性のフォトレジストを塗布し、微細パターンの遮光部を有するガラスマスクを介して光を照射して感光させた後にこれを現像してマスク上の微細パターンを転写する。次に、微細構成を形成する、ここで基板上に残されて不要となったフォトレジストの除去には酸素ガスプラズマによるアッシング処理が広く利用されている。
この酸素ガスプラズマによるアッシング処理は微細加工としては高速の1分間に1μm程度の処理を可能とするが、荷電粒子による素子へのダメージが大きく、LSI等の微細化した半導体素子にとって致命的な損傷を与える場合がある。
プラズマダメージはウェハを直接プラズマに曝されないことによって低減されるため、ウェハとプラズマ発生部を分離することが有効であるが、アッシングレートが低下するという欠点がある(非特許文献1)。
プラズマダメージのないレジスト除去方法としてはオゾンと紫外線を利用するオゾンアッシング法がある。この方法ではアッシング反応に寄与するラジカル酸素(O・)を下記式(1)のようにオゾンに紫外線を照射することで得ている。
3+hν→O・+O2 …(1)
h:プランク定数、ν:周波数
通常、各種の炭化水素類で構成されているレジスト材料はラジカル酸素との反応により下記式(2)に示す分解反応が起こり、除去される。実際には反応速度を速めるために基板を200℃から300℃程度に加熱する。
xy+(2x+y/2)O・→xCO2+(y/2)H2O …(2)
しかしながら、このオゾンアッシング法は素子へのプラズマダメージはないものの、レジストの除去速度が毎分数百オングストローム〜数千オングストロームで酸素ガスプラズマによるアッシングの1万オングストローム/分(1μm/分)程度に比べ遅いという欠点がある。また、この方法は大気圧で行われることが多いがオゾンの漏洩を考慮しなければならない。
これに対して減圧下で高温の基板に高濃度オゾンを吹き付け、熱分解により発生したラジカル酸素を用いることでアッシング速度が向上する方法があるが、基板温度は従来同様高く、基板への熱負荷は大きくなっている。
前記フォトレジスト除去ではエッチング加工後に基板上に残ったフォトレジストを完全に取り除くのに対してフォトレジストへの感光、現像後にパターン底部に残留するわずかなフォトレジストの除去や、パターン寸法の誤差原因となるパターン底部隅の裾引き(スカム)等の除去の要求もある。これらは配線抵抗の変動や配線不良等の原因となりデバイスの性能劣化や歩留まりの低下を引き起こす。
また、MEMSやセンサデバイス、一部の半導体デバイスでは金等の貴金属で極めて反応性の低いものや、ドライエッチング後に形成される物質の蒸気圧が低く処理できない材質も用いることもあるため、これらにはリフトオフ技術やメッキ技術等も用いられる。このようなプロセスでは現像後のフォトレジストの残膜やスカムはさらに深刻な問題となり、配線材料と基板との密着性を害する。
このような問題に対して、従来はプラズマアッシングによって短時間で処理することで残膜を除去することや同方法でパターン底部隅のレジストの裾引き(スカム)を除去して配線幅の減少を防いでいる(特許文献1等)。
この方法は年々微細化する半導体回路パターンの製作過程で複数回行われるフォトリソグラフィ工程で用いられるフォトマスクの製作へも適用され、より厳しくなる寸法精度への対応から設計値との誤差を補正する手法として用いられている。
これらフォトマスクやデバイスの製造工程ではサイズの微細化に伴って回路パターンのアスペクト比が大きくなっており、このような形状へのプラズマプロセスではパターン溝底部やこの底部の隅に加工残りが発生しやすくなるマイクロローディング効果の問題が出てくる。
残渣除去の他にフォトレジストの露光、現像の後にアッシング処理によりレジストパターンを細らせ、露光装置の限界以上の微細パターンを得る方法も実施されている。
電子ジャーナル発行,半導体テクノロジー大全,2002,pp.320 特開2006−294842
酸素ガスプラズマによるアッシング処理は高速処理を可能とするが、荷電粒子による素子へのダメージが大きく、LSI等の微細化した半導体素子にとって致命的な損傷を与える場合がある。
プラズマダメージはウェハを直接プラズマに曝さないことによって低減されるため、ウェハとプラズマ発生部を分離することが有効であるが、アッシングレートが低下するという欠点がある。
しかし、この方法でもプラズマダメージを完全になくすことはできない。
さらに、近年の半導体デバイスでは微細化の進行に伴いアスペクト比が大きくなっている他、MEMS分野でも立体的な構造物を形成するため、アスペクト比を大きく取ることが多く、マイクロローディング効果によるパターン底部でのレジストの残留が問題となる。
また、プラズマによる処理ではアッシングの最中にチャンバ内の温度が上昇し、数分の処理でも100℃以上に達することに加え、微細で複雑なパターンでは局所的な電界集中により基板表面温度がより高い場所ができ、パターン配置に応じてそのばらつきも大きくなることから、パターンの形成されたレジストの変形も大きくなり、パターン寸法精度のばらつきが大きくなる。処理中の温度上昇に対しては枚葉式の装置では冷却機構が設けられるが、回路パターン状に加工されたフォトレジスト上の局所的なばらつきまでは抑えることができない。
他のレジスト除去法としてはオゾンを利用したアッシング法があるが、実用的なアッシング速度を得るには200〜300℃に加熱する必要があり、100℃以下ではほとんど効果が得られない。
200〜300℃の温度では熱膨張によるレジストパターンの変形以上にレジスト材料の変質や軟化等によるパターンの崩れが問題となるため前述のようなパターン溝底部のレジスト残渣除去やデスカム工程等、パターン形状の調整には用いることができない。
比較的変形の少ない100℃〜150℃で用いることはできるが、そのアッシングレートが遅いことに加え、サブミクロンを超えて微細化されたパターンでは熱膨張によるパターン変形が無視できない。
これらの処理はいずれも基板を加熱しながら行うため、下地に酸化され易い物質があると、それも酸化し変質させる。金属等では表面に酸化皮膜を作り、多くは絶縁体となるため電気特性へ悪影響を及ぼす。
半導体デバイスでは、配線材料としてAl、Cu、W、Ti、Au、Pt、Cr等様々な金属が使用されている。これらの金属群のなかでもCuは非常に酸化され易く、100℃台でも酸化が進行し、時には膜が剥離する場合があり、微細構造を有する半導体デバイスとしては致命的なパーティクルを発生させる原因ともなる。
以上のように従来、フォトレジストの露光、現像後の残膜除去や加工形状補正等にはプラズマアッシング法が広く用いられていたが、プラズマダメージの影響や発熱によりレジスト形状が変形する傾向にある。また、プラズマダメージの心配がないオゾンアッシング法では効果を得るために基板を200℃程度以上に加熱する必要がありレジスト形状の補正には適用できない。
そこで、請求項1のレジスト除去方法は、大気圧よりも低圧のもとで基板を加熱及び冷却しない室温で不飽和炭化水素ガスとオゾンガスとを当該基板に供給してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジストを除去する。
請求項2のレジスト除去方法は、請求項1のレジスト除去方法において、前記オゾンガスはオゾン含有ガスを蒸気圧の差に基づいてオゾンのみを液化分離した後に再び気化して得られる超高濃度オゾンガスである。
請求項3のレジスト除去装置は、フォトレジストの除去に供される基板を格納するチャンバを備え、このチャンバでは大気圧よりも低圧のもとで前記基板を加熱及び冷却しない室温で不飽和炭化水素ガスとオゾンガスとを当該基板に供給してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジスト除去する。
請求項4のレジスト除去装置は、請求項3のレジスト除去装置において、前記チャンバは、前記不飽和炭化水素ガスと前記オゾンガスとが供給される混合室と、前記基板を格納すると共に大気圧よりも低圧のもとで当該基板を加熱及び冷却しない室温で前記混合室から不飽和炭化水素とオゾンの混合ガスを導入してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジストを除去する処理室とを備える。
請求項5のレジスト除去装置は、請求項4のレジスト除去装置において、前記混合室及び前記処理室は前記チャンバを上下二つの室に区画する仕切りによって形成され、前記仕切りは前記混合室内のガスを前記処理室内に移行させるシャワーヘッドを備え、このシャワーヘッドは前記仕切りに複数の孔を形成して成る。
請求項6のレジスト除去装置は、請求項5のレジスト除去装置において、前記複数の孔からなる群は少なくとも前記基板の径よりも大径となるように配置される。
請求項7のレジスト除去装置は、請求項3から6のいずれかのレジスト除去装置において、前記オゾンガスの供給は、オゾン含有ガスを蒸気圧の差に基づいてオゾンのみを液化分離した後に再び気化することで超高濃度オゾンガスを発生するオゾン発生装置により行う。
請求項1〜7の発明によると、大気圧よりも低圧(例えば数Paから数千Pa程度の中真空から低真空の圧力範囲)のもと室温でオゾンガスと不飽和炭化水素ガスとを基板に供給して前記基板のレジストを除去している。不飽和炭化水素ガスとオゾンガスは室温で反応するとオゾニド等の不安定な中間体を発生させる。この中間体及びオゾンを含んだガスに基板を介在させることで基板上のレジストが除去される。実際には50nm/min程度のアッシングレートが得られる。室温でアッシングできるのでフォトレジスト露光、現像後の残膜除去とパターン底部の裾引き(スカム)の除去で熱膨張によるパターンの変形を抑えることができ、より加工精度の高い処理ができる。また、室温でアッシングできることによりレジスト膜の下地が酸化されやすい材質であっても、ほとんど侵されることなく処理できる。従来多用されてきたプラズマを用いていないのでプラズマダメージの心配なくレジスト形状の微調整ができる。また、プラズマを発生させる高周波電源や冷却機構等の複雑な機構を備えていないので装置構成が簡略化する。不飽和炭化水素としては例えばエチレンガスに例示される炭化の2重結合を有する炭化水素(アルケン)やアセチレンに例示される3重結合を有する炭化水素(アルキン)、その他にはブチレン等の低分子量のものが挙げられる。
特に、請求項2及び請求項7の発明によれば前記超高濃度オゾンガスが利用されることでアッシングレートが高まる。
請求項3及び請求項4の発明においては、前記チャンバのオゾンガス吹き出し口からフォトレジスト除去に供される基板までの距離をオゾンガス流が基板に直接届く範囲内に設定するとよい。請求項5の発明においては、シャワーヘッドの下部からフォトレジスト付き基板までの距離はオゾンと不飽和炭化水素の混合ガス流が基板に直接届く範囲内に設定するとよい。前記チャンバ内に導入されたオゾンガスと不飽和炭化水素ガスとが混合により分解して安定な生成物を生じる前に前記オゾンガスと不飽和炭化水素とが前記基板に到達させることができる。
また、請求項5の発明においては、シャワーヘッドによってオゾンガスと不飽和炭化水素ガスの混合ガスが基板に供給されることで基板全面に対して均一なガス流となるので均一にアッシングできる。
さらに、請求項6の発明においては、前記複数の孔からなる群が少なくとも基板の径よりも大径となるように配置されることでより一層均一にアッシングできる。
請求項4〜請求項6に係る混合室の高さは例えば10mm以下にするとオゾンガスと混合した不飽和炭化水素ガスが前記混合室に不必要に滞留せずに前記処理室に導くことができる。すなわち、前記混合室内に導入されたオゾンガスと不飽和炭化水素ガスとが混合により分解して安定な生成物を生じる前に前記オゾンガスと不飽和炭化水素とが処理室内に基板に到達させることができる。
請求項1〜請求項7の発明においては、不飽和炭化水素ガスの分圧とオゾンガスの分圧(オゾン濃度が100%でない場合はオゾンガスのみの分圧)の比は少なくとも化学式上、水と炭酸ガスへ完全分解させることができる値よりもオゾンガスの供給量の方が多くなるように設定するとよい。レジストが除去される過程で生じるアルコール類やアルデヒド類等の副産物が完全に除去される。
請求項3〜請求項7の発明においては、不飽和炭化水素ガスとオゾンガスの混合ガスの排気管にはオゾン分解装置を具備させるとよい。チャンバの内圧を大気圧よりも低くさせる真空ポンプの寿命低下を回避できる。前記オゾン分解装置としては例えば未反応または水と二酸化炭素以外の生成ガスを完全に燃焼させるために少なくとも300℃以上に加熱された発熱体を備えたものがある。
また、請求項1〜請求項7の発明に供される不飽和炭化水素ガスの分子量は100程度以下とするとよい。反応生成物としてドライポンプで圧縮時に凝縮して液化するようなアルコール類等の発生がない。
請求項1〜7の発明は、酸化されやすい材質上のレジスト除去、フォトレジストの露光、現像後のアッシングによる残膜除去、デスカム工程等のフォトレジストパターン形状の調整の過程に有効である。
したがって、以上の発明によれば室温付近で熱膨張による変形を気にすることなく基板のレジストを除去できる。
微細化したレジストパターンのデスカムや残渣除去ではレジストパターンの形状を崩さずに処理する必要がある。そこで、発明に係るレジスト除去装置はプラズマアッシング法や薬液を用いないでオゾンアッシング法の低温化によりレジスト残渣を除去する。
図3に示したように一般にオゾンガスは室温でも不飽和炭化水素と反応し、オゾニド等の不安定な中間体を経てケトンやカルボン酸等に分解することが知られている。
以下の発明の実施形態に係るレジスト除去装置ではオゾニド等の不安定な中間体が分解する過程に処理したいフォトレジスト付きの基板を介在させて室温付近で熱膨張による変形を気にすることなくアッシングの効果を得ている。
図1(a)は発明の第一の実施形態に係るレジスト除去装置1の概略構成を示した断面図である。図1(b)はレジスト除去装置1の概略構成を示した平面図である。
レジスト除去装置1はチャンバ2と不飽和炭化水素供給装置3とオゾン発生装置4と真空ポンプ5とオゾン分解装置6とを備える。
チャンバ2はレジスト101の除去に供される基板10を格納する。チャンバ2には配管21,22,23が接続されている。配管21は、不飽和炭化水素を導入するための配管であって、チャンバ2の側面に接続されている。配管22は、オゾンガスを導入する配管であって、チャンバ2の上部(天井部)に接続されている。配管23は、チャンバ2内のガスを排出するための配管であって、配管21と対向したチャンバ2の側面に配管21とほぼ同軸に配置されるように接続されている。配管23には真空ポンプ5とオゾン分解装置6が設置されている。オゾン分解装置6は真空ポンプ5の上流側に配置されている。尚、図示省略されているが配管21,22,23には適宜にマスフローコントローラやバルブが設置され、チャンバ2内のガス流及び圧力が適宜に制御される。
基板10はホルダー7に保持される。ホルダー7はSiCに被覆されている。ホルダー7にはチャンバ2内の温度を感知するための熱電対8が接続されている。熱電対8によって検出された熱は電気信号として図示省略された制御部に供給される。ホルダー7は、チャンバ2内に導入されたオゾンガスと不飽和炭化水素ガスとが混合により分解して安定な生成物を生じる前に、前記オゾンガスと不飽和炭化水素とが基板10に到達できるように例えば、オゾンガス吹き出し口と基板10との距離が30mm以下となるようにホルダー7の位置が設定される。
不飽和炭化水素供給装置3は不飽和炭化水素ガスをチャンバ2に供給する。不飽和炭化水素供給装置3は不飽和炭化水素ガスを充填したボンベ31と前記充填された不飽和炭化水素ガスの供給及びその停止を行うバルブ32とを備える。不飽和炭化水素としては例えばエチレンガスに例示される炭化の2重結合を有する炭化水素(アルケン)やアセチレンに例示される3重結合を有する炭化水素(アルキン)が挙げられる他、ブチレン等の低分子量のものを使用することが考えられる。
オゾン発生装置4はチャンバ2に供されるオゾンガスを発生させる。オゾン発生装置4は超高濃度オゾンガスを発生させる機能を有している。前記超高濃度オゾンガスはオゾン含有ガスを蒸気圧の差に基づいてオゾンのみを液化分離した後に再び気化さえて得られる。前記超高濃度オゾンガスを得るための装置は例えば特開2001−304756や特開2003−20209の特許文献に開示されている。前記特許文献のオゾン生成装置はオゾンと他のガス成分(例えば酸素)の蒸気圧の差に基づきオゾンのみを液化分離して超高濃度(オゾン濃度≒100%)のオゾンガスを生成している。特に、特開2003−20209のオゾン供給装置はオゾンのみを液化及び気化させるチャンバを複数備え、これらのチャンバを個別に温度制御することで高純度オゾンガスを連続的に供給できるようになっている。オゾン発生装置4はこの高純度オゾンガス連続供給方式に基づく市販のオゾン発生装置である。この市販のオゾン発生装置としては例えば明電舎製のピュアオゾンジェネレータ(MPOG−HM1A1)が挙げられる。尚、この市販のオゾン発生装置は不飽和炭化水素ガスをより完全に酸化分解するためであるが、チャンバ2に供給されるオゾンガスはオゾン濃度が数十wt%以上である高濃度オゾンガスであってもよい。
真空ポンプ5はチャンバ2内を減圧調整すると共にチャンバ2内のガスを排出するためのポンプである。ポンプにはオゾンに耐性のあるドライポンプを採用するとよい。排気中に多少なりとも含まれる可能性のあるオゾンガスによる性能低下及び劣化による寿命低下を避けるためである。
オゾン分解装置6はチャンバ2から排出されたガスを完全に燃焼させることでガス中のオゾンを分解する。オゾン分解装置の一例としては排ガスが供給される容器内に300℃以上に加熱される発熱体を備え、この発熱体によって排ガスを燃焼させるものがある。
図1を参照しながらレジスト除去装置1の動作例について説明する。
チャンバ2内は室温に維持された状態で不飽和炭化水素供給装置3から不飽和炭化水素ガスとしてエチレンガスが配管21から導入されると共にオゾン発生装置4からオゾンガスが配管22を介して基板10に吹き付けられる。これにより基板10上のレジスト101が分解除去される。このとき不飽和炭化水素とオゾンとの反応やその過程で生じるオゾニド等の不安定な中間体(図3)が急激に分解反応を起こし反応の制御が不能となるのを防ぐため、不飽和炭化水素ガスとオゾンの全圧は数Pa〜数千Pa程度の中真空から低真空の範囲に制御される。この制御はマスフローコントローラやバルブによって実行される。
また、エチレンガスを完全に水と炭酸ガスに分解するには分子式から判断すると2倍のオゾンガスを必要とするが、一般的にはアルコール、アルデヒド等が生成するものと考えられる。したがって、前記アルコールやアルデヒド等を完全に除去できるようにオゾンガスをエチレンガスの3倍以上供給し300℃以上に加熱された発熱体を備えたオゾン分解装置6を介して排気することで真空ポンプ5の劣化が防止される。
図2(a)は発明の第二の実施形態に係るレジスト除去装置11の概略構成を示した断面図である。図2(b)はレジスト除去装置11の概略構成を示した平面図である。
レジスト除去装置11はチャンバ2内に不飽和炭化水素ガスとオゾンガスの混合室9を有していること以外は基本的にレジスト除去装置1と同じ構成である。混合室9はチャンバ2内に仕切り24によって形成される。レジスト101の除去に供される基板10を格納する処理室12は仕切り24を介した混合室9の下段に配置されている。
仕切り24のほぼ中央部には混合室9内のガスを処理室11内の基板10に供給するためのシャワーヘッド25が形成されている。シャワーヘッド25は図2(a)及び図2(b)に示されたように仕切り24に混合室9内のガスを排出するための孔26を複数形成させて成る。孔26の群26aは少なくともホルダー7上の基板10の径よりも大径となるように配置される。
そして、不飽和炭化水素ガスを導入するための配管27及びオゾンガスを導入するための配管28はチャンバ2の上部すなわち混合室9の天井部に接続されている。配管27,28は図2(b)に例示されたように複数の配管に枝分かれした形態で接続される。
シャワーヘッド25とレジスト付き基板10との間の距離は、混合室9で混合されてから基板10の表面に到達するまでの距離を最小限にし、さらにシャワーヘッド25によるガス流の均一化の効果としてのアッシングの均一性を損なわない程度の距離に、例えば、シャワーヘッド25とレジスト付き基板10との間の距離は5mmとなるように設定される。この場合、混合室9で混合された不飽和炭化水素ガスとオゾンガスとが不要に滞留するのを避けるために混合室9の高さ(シャワーヘッド25面から混合室9の天井面までの距離)は10mm以内に設定される。
図2を参照しながらレジスト除去装置11の動作例について説明する。
チャンバ2内は室温に維持されている。混合室9には不飽和炭化水素供給装置3から不飽和炭化水素ガスとしてエチレンガスが配管27から導入されると共にオゾン発生装置4からオゾンガスが配管28を介して導入される。混合室9内のエチレンとオゾンとの混合ガスはシャワーヘッド25から処理室12内の基板10に吹き付けられる。これにより基板10上のレジスト101が分解除去される。レジスト除去装置2でも、不飽和炭化水素ガスとオゾンの全圧が数Pa〜数千Pa程度の中真空から低真空の範囲に制御される。これによりレジスト除去装置1と同様に不飽和炭化水素とオゾンとの反応やその過程で生じるオゾニド等の不安定な中間体(図3)が急激に分解反応を起こし反応の制御が不能となるのが防止される。この制御はマスフローコントローラやバルブによって実行される。処理室12内のガスは真空ポンプ5によって吸引されてオゾン分解装置6を介して排出される。オゾン分解装置6ではオゾン等を残留させた排ガスが300℃以上に加熱された発熱体によって燃焼処理される。これにより真空ポンプ5の劣化が防止される。
以上のレジスト除去装置1,11の実施例について述べる。フォトレジストとしてOFPR800(東京応化工業製)とTDUR−P509PM(東京応化工業製)をシリコンウェハ上に各約1μmと0.6μmの厚さで回転塗布した後に約2cm角のチップ状に加工したものをアッシング処理した。その結果、いずれのレジストに対してもレジスト除去装置1,11のチャンバ2内の温度が室温(20〜30℃)もとで50nm/min程度のアッシングレートが得られた。このとき、反応熱により1分間に1〜2℃の温度上昇が認められるが実用上問題にならない。このアッシングレートはレジストの完全除去には遅いが、室温で実施できるので、レジストパターン形状の微調整や残膜除去には効果を発揮する。
(a)発明の第一の実施形態に係るレジスト除去装置の概略構成を示した断面図、(b)前記レジスト除去装置の概略構成を示した平面図。 (a)発明の第二の実施形態に係るレジスト除去装置の概略構成を示した断面図、(b)前記レジスト除去装置の概略構成を示した平面図。 不飽和炭化水素とオゾンとの反応を示した説明図。
符号の説明
1,11…レジスト除去装置
2…チャンバ、21〜23,27,28…配管
3…不飽和炭化水素供給装置、31…ボンベ、32…バルブ
4…オゾン発生装置
5…真空ポンプ
6…オゾン分解装置
7…ホルダー
8…熱電対
9…混合室
10…基板、101…レジスト
12…処理室
24…仕切り
25…シャワーヘッド、26…孔、26a…群

Claims (7)

  1. 大気圧よりも低圧のもとで基板を加熱及び冷却しない室温で不飽和炭化水素ガスとオゾンガスとを当該基板に供給してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジストを除去すること
    を特徴とするレジスト除去方法。
  2. 前記オゾンガスは、オゾン含有ガスを蒸気圧の差に基づいてオゾンのみを液化分離した後に再び気化して得られる超高濃度オゾンガスであることを特徴とする請求項1に記載のレジスト除去方法。
  3. フォトレジストの除去に供される基板を格納するチャンバを備え、
    このチャンバでは大気圧よりも低圧のもとで前記基板を加熱及び冷却しない室温で不飽和炭化水素ガスとオゾンガスとを当該基板に供給してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジスト除去すること
    を特徴とするレジスト除去装置。
  4. 前記チャンバは、
    前記不飽和炭化水素ガスと前記オゾンガスとが供給される混合室と、
    前記基板を格納すると共に大気圧よりも低圧のもとで当該基板を加熱及び冷却しない室温で前記混合室から不飽和炭化水素とオゾンの混合ガスを導入してプラズマを発生させることなく当該基板上のフォトレジストを除去する処理室と
    を備えること
    を特徴とする請求項3に記載のレジスト除去装置。
  5. 前記混合室及び前記処理室は前記チャンバを上下二つの室に区画する仕切りによって形成され、
    前記仕切りは前記混合室内のガスを前記処理室内に移行させるシャワーヘッドを備え、
    このシャワーヘッドは前記仕切りに複数の孔を形成して成ること
    を特徴とする請求項4に記載のレジスト除去装置。
  6. 前記複数の孔からなる群は少なくとも前記基板の径よりも大径となるように配置されることを特徴とする請求項5に記載のレジスト除去装置。
  7. 前記オゾンガスの供給は、オゾン含有ガスを蒸気圧の差に基づいてオゾンのみを液化分離した後に再び気化することで超高濃度オゾンガスを発生するオゾン発生装置により行うことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載のレジスト除去装置。
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