JP4905123B2 - テールゲートドア用スイッチの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両、特にワンボックスやハッチバックタイプの車両に用いて好適の、テールゲートドアの開放に用いるスイッチの取付構造に関する。
ワンボックスやハッチバックタイプの自動車には、車体後部側にテールゲートドアが設けられており、このテールゲートドアを開閉操作することにより車両の荷室にアクセスすることができるようになっている。テールゲートドアは、ラッチとストライカからなる周知のロック機構により車体に対して閉状態に保持されていて、操作ハンドルを操作することでラッチと連結されたリンク機構を作動させてロックを解除するように構成されている。このようなテールゲートドアの開放防止機構としては、特許文献1が挙げられる。
近年、操作ハンドルに代えて、駆動モータやソレノイドなどの駆動手段をオン/オフさせてラッチをロック/アンロック状態とするパワーラッチが普及している。このようなパワーラッチを有する場合、その駆動手段をオン/オフする電気式のスイッチがテールゲートドア側に設けられている。このスイッチは、操作性を考慮してテールゲートドアに設けられた掴み部の近傍で、作業者が掴み部をつかむ際にオン操作可能な位置には配置されている。
特開2004−156342
電気式のスイッチがテールゲートドアに設けられている場合、例えば車両後方からの衝突荷重が加わったときに、スイッチが誤作動しアンロック状態にならないことが要求されている。しかし、テールゲートドアの掴み部近傍には、一般にスイッチ保護のためやデザイン的な観点からガーニッシュが装着されるものが多く、車種によってはガーニッシュそのものに掴み部を形成してスイッチをその近傍に取り付ける場合もある。このような形態であると、車両後方から衝突荷重が加わってガーニッシュが変形した際に、ガーニッシュの変形でスイッチが押されてオンしてしまうことが想定される。ガーニッシュやスイッチそのものが破損するような大きな衝突荷重であれば、衝突荷重を計測して駆動手段への回路を遮断するなどの電気的な処置で対処できるが、ガーニッシュが変形する程度の衝突荷重の場合でスイッチが破損しない場合は、スイッチがオンすることが想定されるので、誤作動防止が要望されることになる。
本発明は、車両後方から衝突荷重が加わった場合でもガーニッシュに装着したテールゲートドア開放用のスイッチの誤作動を防止する新規な取付構造を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、テールゲートドアに装着されるガーニッシュに装着され、テールゲートドアを車体側に閉状態に保持するロック機構を電気的に開放するスイッチの取付構造であって、スイッチの操作部がガーニッシュに形成した掴み部の開口内に位置するとともに、スイッチ本体との間にスペーサーを介してスイッチをガーニッシュに装着していて、スペーサーは、開口を車外側から車内側に跨るように形成されていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1記載のテールゲートドア用スイッチの取付構造において、スペーサーがガーニッシュに形成されていて、スイッチ本体を取り付ける台座部を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、スイッチの操作部がガーニッシュに形成した掴み部の開口内に位置するとともに、スイッチ本体との間にスペーサーを介してスイッチをガーニッシュに装着したので、ガーニッシュとスイッチの操作部との距離が離れるため、ガーニッシュが変形してもスイッチの誤作動を防止することができる。
本発明によれば、スペーサーがガーニッシュに形成されていて、スイッチ本体を取り付ける台座部を備えているの、スペーサーと台座部を1部品で構成でき、スイッチの誤作動を防止しながら、部品点数の低減、スイッチ装着時の作業性を向上することができる。
本発明によれば、ガーニッシュの開口が車幅方向に延存していて、開口を車外側から車内側に跨るようにスペーサーを形成したので、スペーサーが開口の強度を補強するリブとして機能することになり、ガーニッシュの開口とスイッチ操作部の距離を極力狭くできるため、誤作動を防止しながらスイッチの操作性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図4に示すように、車体後部側に、後部開口1を開閉するテールゲートドア2が設けられている。図5に示すように、後部開口1の下部にはストライカ3が固定され、テールゲートドア2の下部には、ラッチ4が装備されている。これらストライカ3とラッチ4によりテールゲートドア2を閉状態に保持するロック機構5が構成されている。テールゲートドア2の内部には、ロック機構5によるロック状態を解除する方向にラッチ4を移動させる図示しない駆動手段が装備されている。
テールゲートドア2の中央には、図4に示すように、矢印Wで示す車幅方向に長い樹脂製のガーニッシュ6が図示しない複数のねじで装着される。テールゲートドア2の略中央は、車室内に向かって窪んでいて、この窪も部7の上縁がテールゲートドア2を開閉する際に作業者が持つ掴み部8を構成している。
掴み部8には、図1に示すように、開口9が形成されている。開口9は車幅方向Wに長く形成されて掴み部8に延在している。開口9近傍には、図2に示すように、駆動手段をアンロック方向に駆動する電気的なスイッチ10が配置されている。スイッチ10は、スイッチ本体部10Aと、スイッチ本体部10Aに揺動自在に支持されたアーム状の操作部10Bと、装置部10Bによって押されることで通電する接点10Cを備えている。操作部10Bは、通常図示しないバネの反力で接点10Cから離間した実践で示す初期位置にあり、作業者に持ち上げられて図中二点鎖線で示す作用位置を占めることで接点10Cと接触するように構成されている。すなわち、操作部10Bは、ガーニッシュ6に形成した掴み部8の開口9内に位置されている。本形態においては、操作部10Bが接点と接触すると、作動信号が出力されて駆動手段が動作してロック状態が解除されるように構成されている。このスイッチ10は、スイッチ本体10Aとの間にスペーサー11を介してガーニッシュ6の開口9近傍に装着されている。
各スペーサー11は、図1に示すように、開口9の車幅方向の両端寄りにそれぞれ配置されている。各スペーサー11は、ガーニッシュ6に開口9を車外側から車内側に跨るように形成された脚部11aと、スイッチ本体10Aを取り付ける台座部11bを備えている。台座部11bには、図3に示すように、取付けナット12を収納するナット保持部11cがそれぞれ形成されている。すなわち、各スペーサー11は、スペーサー、スイッチ取付部、開口補強部材として機能する多機能部材である。
スイッチ10は、図3に示すように、その周囲に形成されたフランジ部10dをそれぞれ台座部11bに載置し、ボルト13を挿通してナット12に締め込むことで、スペーサー11に固定されることで、ガーニッシュ6に装着される。
スペーサー11の大きさ即ち台座11bの位置は、図2に示すように、スイッチ10の操作部10Bが開口9よりも車室内側、すなわち、ガーニッシュ6の内側に入り込み、かつ、車外側に位置する開口縁部9aと操作部10Bの先端10B1との間に間隙15が形成される大きさとされている。間隙15は、開口縁部9aと操作部先端10B1との距離を十分に離すことを考えると大きいに越したことはないが、余りに大きいと操作部10Bを操作する際に、手の指が入り込み、間隙15を塞ぐための別部材が必要になることも想定されるので、手の指の入り込みを防止できる範囲で最大限に広く取るのが好ましいといえる。
このように、スイッチ10の操作部10Bがガーニッシュ6に形成した掴み部8の開口9内に位置するとともに、スイッチ本体10Aとの間に各スペーサー11を介してスイッチ10をガーニッシュ6に装着することで、ガーニッシュ6と操作部先端10B1との距離が離れるため、図2に示すように、車両後方から符号Fで示す衝突荷重が加わりガーニッシュ6が車内側に変形しても、操作部10Bがガーニッシュ6で押されることがなくなり、スイッチ10の誤作動を防止することができる。
各スペーサー11をガーニッシュ6に形成し、スイッチ本体10Bを取り付ける台座部10Aを有しているので、スペーサーと台座部を1部品で構成でき、スイッチ10の誤作動を防止しながら、部品点数の低減、スイッチ装着時の作業性を向上することができる。さらに、各スペーサー11は、開口9を車外側から車内側に跨り連結するその脚部11aを備えているので、各スペーサー11が開口9の強度を補強するリブとして機能することになる。このため、開口9の変形が抑えられるので、開口9とスイッチ操作部10Bの距離を極力狭くでき、誤作動を防止しながらスイッチ10の操作性を高めることができる。
本発明にかかるテールゲートドア用スイッチの誤作動防止構造の要部となるスペーサーの構成を示す拡大斜視図である。 ガーニッシュに形成された開口とスイッチの構成を示す部分拡大断面図である。 スペーサーとスイッチの取付け状態を示す部分拡大断面図である。 テールゲートドアとガーニッシュを備えた車両の後部構成を示す斜視図である。 ロック機構の一例を示す拡大図である。
符号の説明
2 テールゲートドア
5 ロック機構
6 ガーニッシュ
8 掴み部
9 開口内
10 電気的なスイッチ
10A スイッチ本体
10B 操作部
11 スペーサー
11b 台座部
W 車幅方向

Claims (2)

  1. テールゲートドアに装着されるガーニッシュに装着され、前記テールゲートドアを車体側に閉状態に保持するロック機構を電気的に開放するテールゲートドア用スイッチの取付構造であって、
    前記スイッチは、その操作部が前記ガーニッシュに形成した掴み部の開口内に位置するとともに、スイッチ本体との間にスペーサーを介してガーニッシュに装着されていて
    前記スペーサーは、前記開口を車外側から車内側に跨るように形成されていることを特徴とするテールゲートドア用スイッチの取付構造。
  2. 前記スペーサーは、前記ガーニッシュに形成されていて、前記スイッチ本体を取り付ける台座部を備えていることを特徴とする請求項1記載のテールゲートドア用スイッチの取付構造。
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