JP4903175B2 - ポリカーボネート組成物 - Google Patents

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Description

本開示は、一般的に、ポリカーボネート組成物に関する。本発明のポリカーボネート組成物は、紫外線(「UV」)を当てると見えるようになる、隠れた添加剤を含む。この組成物の調製および使用の方法もまた開示される。
蛍光染料はポリマーを着色するための着色剤として広く用いられている。それらは、また、デザインまたは安全の目的で色を増強する、または変えるためにも使用される。蛍光染料は加工条件の下で可溶であり、好ましくは完全に溶かされ、加工された製品に、カラーストリークを全く残さず、ヘーズなどをほとんどまたは全く残さない。それらは、また、好ましくは、良好な耐光性および熱安定性を示し、耐移行性または耐昇華性である。
蛍光分子は1つの波長の光を吸収し、別のより長い波長の光を放出する。蛍光分子が特定の波長の光子を吸収する時、所定の軌道における電子が、より高いエネルギー準位(励起)状態に上がる。この状態の電子は不安定であり、基底状態に戻り、光および熱の形でエネルギーを放出するであろう。光の形でのエネルギーのこの放出が蛍光である。いくらかのエネルギーは熱として失われるために、放出される光は、吸収された(または励起)光より少ないエネルギーを含み、従ってより長い波長を有する。励起刺激と放出される光との間に認められるシフトは、ストークスシフトと呼ばれる。ストークスシフトは通常、それが50nmを超えると大きいと考えられる。
いくつかの蛍光染料はまた、隠れた添加剤として認証にも有用である。このような用い方では、蛍光染料は通常の照明状態の下では目に見えないが、紫外光により照射された時に、明るく色づく。
3-ヒドロキシクロモン染料の色の範囲は緑色からオレンジ色までに渡る。あるものは、それらの熱安定性が充分であれば、熱可塑性エンジニアリングポリマー、例えばポリカーボネート、に用いることができる。しかし、3-ヒドロキシクロモン染料は、一般的に、耐光性が低いので、短期間で、その化合物は光分解して蛍光を失うことが報告されている。
3-ヒドロキシクロモン染料は、当技術分野において公知である;例えば、「COMPOSITION, METHOD OF AUTHENTICATING, METHODS OF MAKING AUTHENTICATABLE COMPOSITIONS, AUTHENTICATABLE ARTICLES MADE THERE FROM」という名称の米国特許出願公開第2006/0131761号(これは、参照により本明細書に全体として組み込まれる)を参照されたい。それらは、下に示される一般構造を有する染料のサブセット(一群)である。
Figure 0004903175
上記式中、R1は、-O-または-NR6-の1つであり;
R2は、3から30個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択され;
R3は、水素または不安定基(labile group)であるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは、0、1、または2の値を有する)および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではなく;
R4およびR5は、
(i) 1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する脂環式基、シアノ基、ニトロ基、ハロ基、および-OR7基(R7は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される)からなる群から独立に選択されるか;あるいは、
(ii) 一緒になって、3から12個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する複素環式芳香族基、または次式のピラノン基を表すかのいずれかであり;
Figure 0004903175
上記式中、R8はR1と同じ選択肢から選択され、R9はR2と同じ選択肢から選択され、またR10はR3と同じ選択肢から選択され;かつ、
R6は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される。
R1が、-O-である場合、この構造は、3-ヒドロキシクロモンである。ヒドロキシクロモンは、通常、100nmを超えるストークスシフトを有し、これは非常に大きい。
この種類のいくつかの染料は、短時間UV線に曝した後、透明から目に見える色までのカラーシフトを示す。日光およびキセノンアークのどちらに曝した時でも、このカラーシフトは数時間以内に起こる。このカラーシフトは非可逆的であり、元々は隠れた添加剤が今度は見る者に見えるようになる。興味深いことに、このカラーシフトは、典型的な照明条件の下で見た場合、染料の色に変化をもたらすだけであって、紫外光により刺激した場合、それは依然として蛍光を発するが、続けて暴露すると、蛍光の発光は弱くなる。3-ヒドロキシクロモン染料の耐光性の悪さは知られているが、それは通常、急速な光による黄変(吸収性発色団の生成)を伴ってはいない。
このカラーシフトを示すこのような染料の1つは、次式を有する3-ヒドロキシクロモン染料、BP-3-HFである。
Figure 0004903175
BP-3-HFは、短時間UV線に暴露した後、透明色から暗い黄橙色までシフトする。BP-3-HFはまた、3-ヒドロキシ-2-(4-ビフェニル)-クロメン-4-オンとしても知られている。
このカラーシフトを示す別のこのような染料は、次式を有する染料、D-3-HFである。
Figure 0004903175
D-3-HFは、UV線に暴露した後、透明から琥珀色までシフトする。D-3-HFはまた、3,7-ジヒドロキシ-2,8-ジフェニル-4H,6H-ピラノ[3,2-g]クロメン-4,6-ジオンとしても知られている。
一般的に、製品は、適切に用いられた場合、それらの初期の色を保持することが期待される。このような染料を含むポリカーボネートはUVの吸収で急速に発色するために、また、カラーシフトによる色の変化は、樹脂の光化学分解による色の変化をはるかに凌ぐために、このような染料の工業的使用は非常に制約される。事実、積込み/出荷の間の日光への、または窓ガラスを透過した日光への短期の暴露は、光による黄変を開始させるのに十分なエネルギーを供給する可能性がある。
このような染料の使用を許容し、色の保持が良好で、強い初期蛍光発光強度を可能にする組成物を見出すことは望ましいであろう。
米国特許出願公開第2006/0131761号
様々な実施形態において開示されるのは、色の保持が良好であり、また初期蛍光が強い、3-ヒドロキシクロモン染料およびこれらの誘導体を含むポリカーボネート組成物である。これらの製造および/または使用の方法もまた開示される。
本発明の実施形態において、ポリカーボネート組成物は、
ポリカーボネート樹脂;
シアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤;ならびに
式(I)の染料:
Figure 0004903175
を含み、
上記式中、R4およびR5は、
(i) 1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する脂環式基、シアノ基、ニトロ基、ハロ基、および-OR7基(R7は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される)からなる群から独立に選択されるか;あるいは、
(ii) 一緒になって、3から12個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する複素環式芳香族基、または次式のピラノン基を表すかのいずれかであり;
Figure 0004903175
R1およびR8は、-O-または-NR6-から独立に選択され;
R2およびR9は、3から30個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から独立に選択され;
R3およびR10は、水素または不安定基から独立に選択されるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは、0、1、または2の値を有する)および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではなく;また
R6は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される。
前記染料は、次式を有するBP-3-HFであり得る。
Figure 0004903175
前記染料は、次式を有するD-3-HFであってもよい。
Figure 0004903175
前記染料は約0.001phrから約0.05phrの量で存在し得る。
前記紫外線吸収剤は、テトラエチル-2,2'-(1,4-フェニレン-ジメチリデン)-ビスマロネート、または、1,3-ビス[(2'-シアノ-3',3'-ジフェニルアクリロイル)オキシ]-2,2-ビス-{[(2'-シアノ-3',3'-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}-プロパンであり得る。
前記紫外線吸収剤は約0.1phrから約5.0phrの量で存在し得る。
前記組成物の0.125インチ(0.3175 cm)の板(plaque)は106以上の初期蛍光発光強度を有し得る。
前記組成物は、本明細書に記載のように改変されたASTM D4459のプロトコルに準拠して、100時間の暴露後に、1.2未満の全カラーシフトdE*を有し得る。
前記組成物は、ASTM G26に準拠して、300時間の暴露後に、1.2未満の全カラーシフトdE*を有し得る。
前記組成物は、106以上の初期蛍光発光強度、およびASTM G26に準拠して、300時間の暴露後に、約1.2未満の全カラーシフトdE*を有し得る。
前記ポリカーボネート樹脂は1種のホモポリマーであっても、ポリカーボネートホモポリマー(複数)のブレンドであってもよい。
前記組成物は、ASTM D1003に準拠して、3.2mmの厚さにて、10%以上の光線透過率を有し得る。前記組成物は、ASTM D1003に準拠して、3.2mmの厚さにて、5%以下のヘーズを有し得る。
さらなる実施形態において、ポリカーボネート組成物は、
ポリカーボネート樹脂;
シアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤;ならびに
式(I)の染料:
Figure 0004903175
を含み、
上記式中、R4およびR5は、
(i) 1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する脂環式基、シアノ基、ニトロ基、ハロ基、および-OR7基(R7は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される)からなる群から独立に選択されるか;あるいは、
(ii) 一緒になって、3から12個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する複素環式芳香族基、または次式のピラノン基を表すかのいずれかであり;
Figure 0004903175
R1およびR8は、-O-または-NR6-から独立に選択され;
R2およびR9は、3から30個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から独立に選択され;
R3およびR10は、水素または不安定基から独立に選択されるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは、0、1、または2の値を有する)および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではなく;かつ
R6は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択され;かつ、
前記組成物の0.125インチ(0.3175 cm)の板は、106を超える初期蛍光発光強度を有する。
別の実施形態において、ポリカーボネート組成物は、
ポリカーボネート樹脂;
シアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤;ならびに
以下のBP-3-HFおよびD-3-HFからなる群から選択される染料:
Figure 0004903175
を含み、
前記組成物は、ASTM G26に準拠して、300時間の暴露後に、1.2未満の全カラーシフトdE*を有し;かつ、
前記組成物の0.125インチ(0.3175 cm)の板は、106を超える初期蛍光発光強度を有する。
これらおよび他の非限定的特徴を、以下に、より詳細に説明する。
〔発明の詳細な説明〕
本明細書に開示されている組成物の成分、加工、および/または性質の一層完全な理解は、添付図を参照することによって得ることができる。これらの図は、利便と本開示の例示の容易さに基づく単なる概略図であり、従って、例示的実施形態の範囲を制限または限定しようとするものではない。
明瞭さのために、以下の説明において特定の用語が用いられるが、これらの用語は、参考のために選ばれた実施形態の特定の構造のみを表そうとするものであり、本開示の範囲を制限または限定しようとするものではない。
本出願の明細書および特許請求の範囲における数値は、特に、それらがポリマー組成物に関する場合には、異なる特性の別個のポリマーを含み得る組成物に対する平均値を表す。さらに、特に断らなければ、これらの数値は、同じ桁数の有効数字にまるめた時に同じである数値、およびその値を求めるための、本出願において記載されているタイプの通常の測定技術の実験誤差未満で記載の値と異なる数値を含むと理解されるべきである。
本開示のポリカーボネート組成物は、ポリカーボネート樹脂;3-ヒドロキシクロモン染料;ならびにシアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤を含む。予想外にも、このような染料と共にこれらの群の紫外線吸収剤を使用することにより、良好な色の保持および強い初期蛍光発光強度の併有が可能であることが見出された。
前記ポリカーボネート組成物はポリカーボネート樹脂を含む。ポリカーボネートは、清澄性または透明性、高衝撃強度、耐熱性、耐候性および耐オゾン性、良好な延性、可燃性ではあるが自己消火性であること、良好な電気絶縁性(electrical resistance)、非腐食性、無毒性などを含めて、いくつかの望ましい性質を有する。
本明細書では、「ポリカーボネート」および「ポリカーボネート樹脂」という用語は、式(1)の繰返し構造単位を有する合成物を意味する。
Figure 0004903175
上記式中、R1基の全数の少なくとも60パーセントは芳香族有機基であり、その残りは脂肪族基、脂環式基、または芳香族基である。一実施形態において、各R1は芳香族有機基、例えば式(2)の基である。
Figure 0004903175
上記式中、A1およびA2の各々は、単環の2価アリール基であり、Y1は、A1とA2を隔てる1または2個の原子を有する架橋基である。例示的な実施形態において、1個の原子がA1とA2を隔てる。このタイプの基の例示的な非限定的例は、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-C(O)-、メチレン、シクロヘキシル-メチレン、2-[2.2.1]-ビシクロヘプチリデン、エチリデン、イソプロピリデン、ネオペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロペンタデシリデン、シクロドデシリデン、およびアダマンチリデンである。この架橋基Y1は、炭化水素基、あるいは飽和炭化水素基、例えば、メチレン、シクロヘキシリデン、またはイソプロピリデンであり得る。
ポリカーボネートは、式HO-R1-OHを有するシヒドロキシ化合物の界面反応により製造でき、この式には式(3)のジヒドロキシ化合物が含まれる。
Figure 0004903175
上記式中、Y1、A1およびA2は上に記載の通りである。同様に含まれるのは、一般式(4)のビスフェノール化合物である。
Figure 0004903175
上記式中、RaおよびRbはそれぞれ、ハロゲン原子または1価の炭化水素基を表し、同じであっても異なっていてもよく;pおよびqは、それぞれ独立に、0から4の整数であり;Xaは式(5)の基の1つを表す。
Figure 0004903175
上記式中、RcおよびRdは、それぞれ独立に、水素原子または線状もしくは環状の1価の炭化水素基を表し、Reは2価の炭化水素基である。
一実施形態において、ヘテロ原子含有環状アルキリデン基は、2以上の原子価を有するヘテロ原子の少なくとも1個、および少なくとも2個の炭素原子を含む。ヘテロ原子含有環状アルキリデン基に用いられるヘテロ原子には、-O-、-S-、および-N(Z)-が含まれ、Zは、水素、ヒドロキシ、C1〜12アルキル、C1〜12アルコキシ、またはC1〜12アシルから選択される置換基である。存在する場合、環状アルキリデン基またはヘテロ原子含有環状アルキリデン基は、3から20個の原子を有してよく、飽和または不飽和の単環であっても、あるいは、縮合多環の環系(これらの縮合環は飽和、不飽和、または芳香族である)であってもよい。
置換または非置換シクロヘキサン単位を含む他のビスフェノール、例えば、式(6)のビスフェノールが使用できる。
Figure 0004903175
上記式中、各Rfは独立に、水素、C1〜12アルキル、またはハロゲンであり;各Rgは独立に、水素またはC1〜12アルキルである。これらの置換基は、脂肪族または芳香族、直鎖、環状、二環(ビシクロ)、分岐状、飽和、あるいは不飽和であり得る。このようなシクロヘキサン含有ビスフェノール(例えば、2モルのフェノールと、1モルの水素添加イソホロンの反応生成物)は、高いガラス転移温度および高い熱変形温度を有するポリカーボネートポリマーの製造にとって有用である。シクロヘキシルビスフェノール含有ポリカーボネート、またはこれらのポリカーボネートの少なくとも1種と他のビスフェノールポリカーボネートとを含む組合せ物は、Bayer Co.により、APEC(登録商標)の商品名で供給されている。
式HO-R1-OHを有する他の有用なジヒドロキシ化合物には、式(7)の芳香族ジヒドロキシ化合物が含まれる。
Figure 0004903175
上記式中、各Rhは独立に、ハロゲン原子、C1〜10ヒドロカルビル(例えば、C1〜10アルキル基)、ハロゲン置換C1〜10ヒドロカルビル(例えば、ハロゲン置換C1〜10アルキル基)であり、nは0から4である。ハロゲンは通常、臭素である。
例示的なジヒドロキシ化合物には、以下が含まれる: 4,4'-ジヒドロキシビフェニル、1,6-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-ナフチルメタン、1,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(3-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)プロパン、1,1-ビス(ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)イソブテン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、trans-2,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブテン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)アダマンチン、(α、α'-ビス(4-ヒドロキシフェニル)トルエン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)アセトニトリル、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-エチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-n-プロピル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-イソプロピル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-sec-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1-ジクロロ-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エチレン、1,1-ジブロモ-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エチレン、1,1-ジクロロ-2,2-ビス(5-フェノキシ-4-ヒドロキシフェニル)エチレン、4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1,6-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1,6-ヘキサンジオン、エチレングリコールビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7-ジヒドロキシピレン、6,6'-ジヒドロキシ-3,3,3',3'-テトラメチルスピロ(ビス)インダン(「スピロビインダンビスフェノール」)、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フタリド、2,6-ジヒドロキシジベンゾ-p-ジオキシン、2,6-ジヒドロキシチアントレン、2,7-ジヒドロキシフェノキサチン、2,7-ジヒドロキシ-9,10-ジメチルフェナジン、3,6-ジヒドロキシジベンゾフラン、3,6-ジヒドロキシジベンゾチオフェン、および2,7-ジヒドロキシカルバゾール、レゾルシノール、置換レゾルシノール化合物、例えば、5-メチルレゾルシノール、5-エチルレゾルシノール、5-プロピルレゾルシノール、5-ブチルレゾルシノール、5-t-ブチルレゾルシノール、5-フェニルレゾルシノール、5-クミルレゾルシノール、2,4,5,6-テトラフルオロレゾルシノール、2,4,5,6-テトラブロモレゾルシノールなど;カテコール;ヒドロキノン;置換ヒドロキノン、例えば、2-メチルヒドロキノン、2-エチルヒドロキノン、2-プロピルヒドロキノン、2-ブチルヒドロキノン、2-t-ブチルヒドロキノン、2-フェニルヒドロキノン、2-クミルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラメチルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラ-t-ブチルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラフルオロヒドロキノン、2,3,5,6-テトラブロモヒドロキノンなど、さらには、これらのジヒドロキシ化合物の少なくとも1種を含む組合せ。
式(3)により表され得るビスフェノール化合物の具体例には、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノール-A」または「BPA」)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニル)プロパン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フタルイミジン、2-フェニル-3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フタルイミジン(PPPBP)、および1,1-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサン(DMBPC)が含まれる。これらのジヒドロキシ化合物の少なくとも1種を含む組合せもまた使用され得る。
特定の実施形態において、ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAから誘導される線状ホモポリマーであり、この場合、A1およびA2の各々は、p-フェニレンであり、Y1はイソプロピリデンである。上記ポリカーボネートは、クロロホルム中、25℃で測定して、約0.3から約1.5デシリットル/グラム(dl/g)、特に約0.45から約1.0dl/gの固有粘度を有し得る。本ポリカーボネートは、架橋スチレン-ジビニルベンゼンのカラムを用い、ポリカーボネート標準品により較正して、1ミリグラム/ミリリットルの試料濃度で、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定して、約10,000から約100,000の重量平均分子量(Mw)を有し得る。
一実施形態において、ポリカーボネートは、あるメルトボリュームフローレート(しばしば、MVRと略記される)を有する。MVRは、熱可塑性樹脂が一定の重量負荷の下でキャピラリーを通して垂直に流れる速度を測定する。MVRは、立方cm/10分(cc/10min)として測定される。薄い物品の形成に有用なポリカーボネートは、ASTM D1238-04に準拠して、1.2kgの荷重の下に300℃で測定して、約0.5から約80立方センチメートル/10分(cc/10min)のMVRを有し得る。特定の実施形態において、有用なポリカーボネート合成物は、ASTM D1238-04に従って、1.2kgの荷重の下に300℃で測定して、約0.5から約50cc/10min、特に、約0.5から約25cc/10min、より特に、約1から約15cc/10minのMVRを有する。流動性の異なるポリカーボネートの混合物を用いて、全体としての所望の流動性を実現してもよい。
本明細書では、「ポリカーボネート」および「ポリカーボネート樹脂」には、さらに、ホモポリカーボネート、カーボネート中に異なるR1部分を含むコポリマー(本明細書では、「コポリカーボネート」という)、カーボネート単位と他のタイプのポリマー単位(例えば、エステル単位、ポリシロキサン単位)とを含むコポリマー、ならびに、ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートの少なくとも1種を含む組合せが含まれる。本明細書では、「組合せ」には、ブレンド、混合物、アロイ、反応生成物などを含めている。コポリマーの特別なタイプは、ポリエステルカーボネートであり、ポリエステル-ポリカーボネートとしても知られている。このようなコポリマーは、式(1)の繰返しカーボネート鎖単位に加えて、さらに、式(8)の繰返し単位を含む。
Figure 0004903175
上記式中、R2は、ジヒドロキシ化合物に由来する2価の基であり、例えば、C2〜10アルキレン基、C6〜20脂環式基、C6〜20芳香族基、または、アルキレン基が2から約6個の炭素原子、特に2、3、もしくは4個の炭素原子を含むポリオキシアルキレン基であってよく;Tは、ジカルボン酸に由来する2価の基であり、例えば、C2〜10アルキレン基、C6〜20脂環式基、C6〜20アルキル芳香族基、またはC6〜20芳香族基であり得る。
一実施形態において、R2は、直鎖、分岐鎖、または環状(多環式を含めて)構造を有するC2〜30アルキレン基である。別の実施形態において、R2は、上の式(4)の芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する。別の実施形態において、R2は、上の式(7)の芳香族ジヒドロキシ化合物に由来する。
ポリエステル単位を作り上げるために使用され得る芳香族ジカルボン酸の例には、イソフタル酸またはテレフタル酸、1,2-ジ(p-カルボキシフェニル)エタン、4,4'-ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4'-ビス安息香酸、およびこれらの酸の少なくとも1種を含む組合せが含まれる。縮合環を含む酸、例えば、1,4-、1,5-、または2,6-ナフタレンジカルボン酸もまたあり得る。具体的なジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、またはこれらの組合せである。具体的なジカルボン酸は、イソフタル酸およびテレフタル酸の組合せを含み、この場合、イソフタル酸とテレフタル酸の重量比は約91:9から約2:98である。別の特定の実施形態においては、R2は、C2〜6アルキレン基であり、Tは、p-フェニレン、m-フェニレン、ナフタレン、2価の脂環式基、またはこれらの組合せである。この種類のポリエステルには、ポリ(アルキレンテレフタレート)が含まれる。
ポリカーボネートは界面重合および溶融重合などの方法によって製造できる。界面重合の反応条件は様々であり得るが、典型的な方法は通常、苛性ソーダまたは苛性カリの水溶液に2価フェノール反応物を溶解または分散させること、得られる混合物を適切な水-非相溶性溶媒の媒体に加えること、および制御されたpH条件(例えば、約8から約10)の下で、トリエチルアミンなどの触媒または相間移動触媒の存在下に、前記の反応原料とカーボネート前駆体とを接触させることを含む。最も一般的に用いられる水-非相溶性溶媒には、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエンなどが含まれる。
カーボネート前駆体には、例えば、カルボニルブロミドまたはカルボニルクロリドなどのカルボニルハライド、2価フェノールのビスハロホルメート(例えば、ビスフェノールA、ヒドロキノンなどのビスクロロホルメート)またはグリコールのビスハロホルメート(例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコールなどのビスハロホルメート)などのハロホルメートが含まれる。これらのタイプのカーボネート前駆体の少なくとも1種を含む組合せもまた使用され得る。例示的な実施形態において、カーボネート結合を形成する界面重合反応は、カーボネート前駆体としてホスゲンを用い、ホスゲン化(phosgenation)反応と呼ばれる。
使用され得る相間移動触媒の中には、式(R3)4Q+Xの触媒があり、式中、各R3は同じであるかまたは異なり、C1〜10アルキル基であり;Qは窒素またはリンの原子であり;Xはハロゲン原子またはC1〜8アルコキシ基またはC6〜18アリールオキシ基である。有用な相間移動触媒には、例えば、[CH3(CH2)3]4NX、[CH3(CH2)3]4PX、[CH3(CH2)5]4NX、[CH3(CH2)6]4NX、[CH3(CH2)4]4NX、CH3[CH3(CH2)3]3NX、およびCH3[CH3(CH2)2]3NXが含まれ、式中、XはCl-、Br-、C1〜8アルコキシ基またはC6〜18アリールオキシ基である。相間移動触媒の有効量は、ホスゲン化混合物中のビスフェノールの重量に対して、約0.1重量%から約10重量%であり得る。別の実施形態において、相間移動触媒の有効量は、ホスゲン化混合物中のビスフェノールの重量に対して、約0.5重量%から約2重量%であり得る。
分岐状ポリカーボネートブロックは、重合時に分岐剤(branching agent)の添加によって調製され得る。これらの分岐剤には、ヒドロキシ、カルボキシル、カルボン酸無水物、ハロホルミル、およびこれらの官能基の混合から選択される少なくとも3つの官能基を含む多官能性有機化合物が含まれる。具体例には、トリメリト酸、トリメリト酸無水物、トリメリト酸トリクロリド、トリス-p-ヒドロキシフェニルエタン、イサチン-ビス-フェノール、トリス-フェノールTC(1,3,5-トリス((p-ヒドロキシフェニル)イソプロピル)ベンゼン)、トリス-フェノールPA(4(4(1,1-ビス(p-ヒドロキシフェニル)-エチル)α,α-ジメチルベンジル)フェノール)、4-クロロホルミルフタル酸無水物、トリメシン酸、およびベンゾフェノンテトラカルボン酸が含まれる。分岐剤は、約0.05重量%から約2.0重量%のレベルで添加され得る。線状ポリカーボネートおよび分岐状ポリカーボネートを含む混合物もまた使用され得る。
鎖停止剤(chain stopper、キャッピング剤とも呼ばれる)が重合時に含まれてもよい。鎖停止剤はポリカーボネートの分子量を制御する。例示的鎖停止剤には、特定のモノ-フェノール化合物、モノ-カルボン酸クロリド、および/またはモノ-クロロホルメートが含まれる。モノ-フェノール鎖停止剤は、単環フェノール、例えば、フェノール、およびC1〜C22アルキル置換フェノール、例えば、p-クミル-フェノール、レゾルシノールモノベンゾエート、p-tert-ブチルフェノール;2価フェノールのモノエーテル、例えば、p-メトキシフェノールによって例示される。8から9個の炭素原子を有する分岐鎖アルキル置換基をもつアルキル置換フェノールを特に挙げることができる。特定のモノ-フェノールUV吸収剤、例えば、4-置換-2-ヒドロキシベンゾフェノンおよびこれらの誘導体、アリールサリシレート、2価フェノールのモノエステル(例えば、レゾルシノールモノベンゾエート)、2-(2-ヒドロキシアリール)-ベンゾトリアゾールおよびこれらの誘導体、2-(2-ヒドロキシアリール)-1,3,5-トリアジンおよびこれらの誘導体などもまた、キャッピング剤として使用され得る。
モノ-カルボン酸クロリドもまた鎖停止剤として使用され得る。これらには、単環のモノ-カルボン酸クロリド、例えば、ベンゾイルクロリド、C1〜C22アルキル置換ベンゾイルクロリド、トルオイルクロリド、ハロゲン置換ベンゾイルクロリド、ブロモベンゾイルクロリド、シンナモイルクロリド、4-ナジミドベンゾイル(nadimidobenzoyl)クロリド、およびこれらの組合せ;多環式のモノ-カルボン酸クロリド、例えば、トリメリト酸無水物クロリド、およびナフトイルクロリド;ならびに、単環および多環式のモノ-カルボン酸クロリドの組合せが含まれる。約22個以下の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸クロリドは有用である。脂肪族モノカルボン酸の官能化クロリド、例えば、アクリロイルクロリドおよびメタクリロイルクロリドもまた有用である。やはり有用であるのは、モノ-クロロホルメートであり、単環のモノ-クロロホルメート、例えば、フェニルクロロホルメート、アルキル置換フェニルクロロホルメート、p-クミルフェニルクロロホルメート、トルエンクロロホルメート、およびこれらの組合せが含まれる。
別法として、ポリカーボネートを製造するために溶融法が用いられてもよい。一般的に、溶融重合法において、ポリカーボネートは、均一分散させるためのBanbury(登録商標)ミキサー、2軸押出機などの中で、エステル交換触媒の存在下に、溶融状態において、ジヒドロキシ反応物(複数でもよい)とジアリールカーボネートエステル(例えば、ジフェニルカーボネート)とを共反応させる(co-react)ことによって調製され得る。揮発性の1価フェノールは溶融反応物から蒸留により除去され、ポリマーは溶融残留物として分離される。ポリカーボネートの製造に特に有用な溶融法は、アリール上に電子吸引性置換基を有するジアリールカーボネートエステルを用いる。電子吸引性置換基を有する特に有用なジアリールカーボネートエステルの例には、ビス(4-ニトロフェニル)カーボネート、ビス(2-クロロフェニル)カーボネート、ビス(4-クロロフェニル)カーボネート、ビス(メチルサリチル)カーボネート、ビス(4-メチルカルボキシルフェニル)カーボネート、ビス(2-アセチルフェニル)カーボネート、ビス(4-アセチルフェニル)カーボネート、またはこれらの少なくとも1種を含む組合せが含まれる。さらに、使用されるエステル交換触媒には、上の式(R3)4Q+X(式中、R3、Q、およびXは上で定義された通りである)の相間移動触媒が含まれ得る。エステル交換触媒の例には、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムフェノラート、またはこれらの少なくとも1種を含む組合せが含まれる。溶融法は通常、一連の撹拌槽反応器において実施される。反応は、バッチ方式または連続方式のいずれかにより実施できる。この反応がその中で実施される装置は、適切な任意の槽、管、またはカラムであってよい。連続法は通常、1つまたは複数の連続-撹拌槽反応器(CSTR)および1つまたは複数の仕上げ反応器を含む。
ポリエステル-ポリカーボネートもまた、界面重合によって調製され得る。ジカルボン酸そのものを用いるよりむしろ、酸の反応性誘導体、例えば、対応する酸ハライド、特に酸ジクロリドおよび酸ジブロミドを用いることが可能であり、時には好ましくさえある。こうして、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、またはこれらの少なくとも1種を含む組合せを用いる代わりに、イソフタロイルジクロリド、テレフタロイルジクロリド、およびこれらの少なくとも1種を含む組合せを用いることが可能である。
上記のポリカーボネート以外に、ポリカーボネートと他の熱可塑性ポリマーとの組合せ、例えば、ホモポリカーボネートおよび/またはポリカーボネートコポリマーとポリエステルとの組合せが使用され得る。有用なポリエステルには、例えば、式(8)の繰返し単位を有するポリエステルを含めることができ、これらには、ポリ(アルキレンジカルボキシレート)、液晶ポリエステル、およびポリエステルコポリマーが含まれる。通常、本明細書において記載されているポリエステルは、ブレンドされた場合に、ポリカーボネートと完全に相溶性である。
上記ポリエステルは、上述した界面重合または溶融法による縮合によって、溶液相での縮合によって、あるいはエステル交換重合(この場合、例えば、ジメチルテレフタレートなどのジアルキルエステルが、酸触媒を用いて、エチレングリコールとエステル交換してポリ(エチレンテレフタレート)を生じる)によって得ることができる。分岐状ポリエステルを用いることが可能であり、このポリエステルには分岐剤、例えば、3つ以上のヒドロキシル基を有するグリコール、または3官能もしくは多官能カルボン酸が組み込まれている。さらに、組成物の最終用途に応じて、ポリエステルの酸およびヒドロキシル末端基は様々な濃度であることが時には望ましい。
有用なポリエステルには、芳香族ポリエステル、ポリ(アルキレンエステル)(これにはポリ(アルキレンアリレート)が含まれる)、およびポリ(シクロアルキレンジエステル)が含まれ得る。芳香族ポリエステルは、式(8)によるポリエステル構造を有することができ、式中、R2およびTはそれぞれ、本明細書において上で記載された芳香族基である。一実施形態において、有用な芳香族ポリエステルには、例えば、ポリ(イソフタレート-テレフタレート-レゾルシノール)エステル、ポリ(イソフタレート-テレフタレート-ビスフェノールA)エステル、ポリ[(イソフタレート-テレフタレート-レゾルシノール)エステル-co-(イソフタレート-テレフタレート-ビスフェノールA)]エステル、またはこれらの少なくとも1種を含む組合せが含まれ得る。やはり想定されているのは、コポリエステルを製造するための脂肪族二酸および/または脂肪族ポリオールに由来する単位を少量(ポリエステルの全量に対して、例えば、約0.5重量%から約10重量%)含む芳香族ポリエステルである。ポリ(アルキレンアリレート)は、式(8)によるポリエステル構造を有することができ、式中、Tは芳香族ジカルボキシレート、脂環式ジカルボン酸、またはこれらの誘導体に由来する基を含む。特に有用なT基の例には、1,2-、1,3-、および1,4-フェニレン;1,4-および1,5-ナフチレン;シス-またはトランス-1,4-シクロヘキシレンなどが含まれる。特に、Tが1,4-フェニレンである場合、このポリ(アルキレンアリレート)は、ポリ(アルキレンテレフタレート)である。さらに、ポリ(アルキレンアリレート)にとって、特に有用なアルキレン基R2には、例えば、エチレン、1,4-ブチレン、およびビス-(アルキレン-2置換シクロヘキサン)(これにはシス-および/またはトランス-1,4-(シクロヘキシレン)ジメチレンが含まれる)が含まれる。ポリ(アルキレンテレフタレート)の例には、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(1,4-ブチレンテレフタレート)(PBT)、およびポリ(プロピレンテレフタレート)(PPT)が含まれる。やはり有用であるのは、ポリ(アルキレンナフタレート)、例えば、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、およびポリ(ブチレンナフタレート)(PBN)である。有用なポリ(シクロアルキレンジエステル)は、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)である。これらのポリエステルの少なくとも1種を含む組合せもまた使用され得る。
アルキレンテレフタレート繰返しエステル単位と他のエステル基を含むコポリマーもまた有用であり得る。有用なエステル単位には、様々なアルキレンテレフタレート単位が含まれ、これらは、ポリマー鎖に、個々の単位として、またはポリ(アルキレンテレフタレート)のブロックとして存在し得る。このようなコポリマーの具体例には、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)-co-ポリ(エチレンテレフタレート)が含まれ、ポリマーが50mol%以上のポリ(エチレンテレフタレート)を含む場合PETGと略記され、また、ポリマーが50mol%以上のポリ(1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)を含む場合PCTGと略記される。
ポリ(シクロアルキレンジエステル)にはまた、ポリ(アルキレンシクロヘキサンジカルボキシレート)も含まれ得る。これらの具体例は、ポリ(1,4-シクロヘキサンジメタノール-1,4-シクロヘキサンジカルボキシレート)(PCCD)であり、次式(9)の繰返し単位を有する。
Figure 0004903175
この場合、式(8)を用いて説明すると、R2が、1,4-シクロヘキサンジメタノールに由来する1,4-シクロヘキサンジメチレン基であり、Tは、シクロヘキサンジカルボキシレートまたはこれの化学的等価物に由来するシクロヘキサン環であり、PCCDは、そのシス-異性体、トランス-異性体、またはこれらの異性体の少なくとも1つを含む組合せを含み得る。
前記ポリエステル-ポリカーボネートは、約1,500から約100,000、特に、約1,700から約50,000、より特に、約2,000から約40,000の重量平均分子量(Mw)を有し得る。分子量測定は、架橋スチレン-ジビニルベンゼンのカラムを用い、ポリカーボネート標準に対して較正して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて実施される。試料は約1mg/mlの濃度で調製され、約1.0ml/minの流量で溶出される。
使用される場合、ポリエステル-ポリカーボネートが、ASTM D1238-04に準拠して、300℃、1.2キログラムの荷重で測定して、約5から約150cc/10min、特定すると約7から約125cc/10min、より特定すると、約9から約110cc/10min、さらにより特に、約10から約100cc/10minのMVRを有することが望ましい。ポリエステルとポリカーボネートとの市販のブレンドは、例えばXYLEX(登録商標)X7300を含めてXYLEX(登録商標)の商品名で販売されており、市販のポリエステル-ポリカーボネートは、例えばLEXAN(登録商標)SLX-9000を含めてLEXAN(登録商標) SLXポリマーの商品名で販売されており、GE Plasticsから入手できる。
ポリカーボネートは、ポリシロキサン-ポリカーボネートのコポリマー(ポリシロキサン-ポリカーボネートとも呼ばれる)であり得る。このコポリマーのポリシロキサン(本明細書では、「ポリジオルガノシロキサン」とも呼ばれる)ブロックは、式(10)の繰返しシロキサン単位(本明細書では、「ジオルガノシロキサン単位」とも呼ばれる)を含む。
Figure 0004903175
上記式中、Rは現れる毎に同じであるかまたは異なり、C1〜13の1価の有機基である。例えば、Rは独立に、C1〜C13アルキル基、C1〜C13アルコキシ基、C2〜C13アルケニル基、C2〜C13アルケニルオキシ基、C3〜C6シクロアルキル基、C3〜C6シクロアルコキシ基、C6〜C14アリール基、C6〜C10アリールオキシ基、C7〜C13アリールアルキル基、C7〜C13アリールアルコキシ基、C7〜C13アルキルアリール基、またはC7〜C13アルキルアリールオキシ基であり得る。これらの基は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、あるいはこれらの組合せにより完全に、または部分的にハロゲン化されていてもよい。同じコポリマーに、これらのR基の組合せを用いてもよい。
式(10)におけるDの値は、ポリマー中の各成分のタイプおよび相対量、ポリマーの所望の性質、および同様の考慮に応じて広く変わり得る。一般的に、Dは、2から1,000、特に2から500、より特に5から100の平均値を有し得る。一実施形態において、Dは10から75の平均値を有し、さらに別の実施形態では、Dは40から60の平均値を有する。
第1および第2(またはより多くの)ポリシロキサン-ポリカーボネートコポリマーの組合せが用いられてもよく、この場合、第1コポリマーのDの平均値は、第2コポリマーのDの平均値より小さい。
一実施形態において、ポリジオルガノシロキサンブロックは、式(11)の繰返し構造単位を備える。
Figure 0004903175
上記式中、Dは上で定義された通りであり;各Rは独立に、同じであっても異なっていてもよく、上で定義された通りであり;各Arは独立に、同じであっても異なっていてもよく、置換または非置換のC6〜C30アリーレン基であり、この場合、結合は芳香族部分に直接連結される。式(11)の有用なAr基は、C6〜C30ジヒドロキシアリーレン化合物、例えば、上の式(3)、(4)、または(7)のジヒドロキシアリーレン化合物に由来し得る。これらのジヒドロキシアリーレン化合物の少なくとも1種を含む組合せもまた使用され得る。ジヒドロキシアリーレン化合物の具体例は、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)n-ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、および1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニル)プロパンである。これらのジヒドロキシ化合物の少なくとも1種を含む組合せもまた使用され得る。
式(11)の単位は、対応する式(12)のジヒドロキシ化合物に由来し得る。
Figure 0004903175
上記式中、R、Ar、およびDは上に記載された通りである。式(12)の化合物は、相間移動条件の下での、ジヒドロキシアリーレン化合物と、例えば、α,ω-ビスアセトキシポリジオルガノシロキサンとの反応によって得ることができる。
別の実施形態において、ポリジオルガノシロキサンブロックは、式(13)の単位を含む。
Figure 0004903175
上記式中、RおよびDは上に記載された通りであり、R4は現れる毎に、独立に、2価のC1〜C30アルキレンであり、この重合したポリシロキサン単位はそれに対応するジヒドロキシ化合物の反応残基である。特定の実施形態においては、ポリジオルガノシロキサンブロックは、式(14)の繰返し構造単位を備える。
Figure 0004903175
上記式中、RおよびDは上で定義された通りである。式(14)における各R5は、独立に、2価のC2〜C8脂肪族基である。式(14)における各Mは、同じであっても異なっていてもよく、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルケニルオキシ基、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルコキシ、C6〜C1Oアリール、C6〜C10アリールオキシ、C7〜C12アリールアルキル、C7〜C12アリールアルコキシ、C7〜C12アルキルアリール、またはC7〜C12アルキルアリールオキシであってよく、各nは独立に、0、1、2、3、または4である。
一実施形態において、Mは、ブロモまたはクロロ、アルキル基(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、またはプロポキシ)、あるいはアリール基(例えば、フェニル、クロロフェニル、またはトリル)であり;R5は、ジメチレン、トリメチレンまたはテトラメチレン基であり;Rは、C1〜8アルキル、ハロアルキル(例えば、トリフルオロプロピル)、シアノアルキル、またはアリール(例えば、フェニル、クロロフェニルまたはトリル)である。別の実施形態においては、Rはメチル、またはメチルとトリフルオロプロピルとの混合、またはメチルとフェニルとの混合である。さらに別の実施形態においては、Mはメトキシであり、nは1であり、R5は2価のC1〜C3脂肪族基であり、Rはメチルである。
式(14)の単位は、対応するジヒドロキシポリジオルガノシロキサン(15)に由来し得る。
Figure 0004903175
上記式中、R、D、M、R5、およびnは上に記載された通りである。このようなジヒドロキシポリシロキサンは、下記式(16)のシロキサンヒドリドと、不飽和脂肪族部分を有する1価フェノールとの間の、白金触媒による付加を行うことによって製造され得る。
Figure 0004903175
上記式中、RおよびDは前に定義された通りである。有用な不飽和脂肪族部分を有する1価フェノールには、例えば、オイゲノール、2-アリルフェノール、4-アリル-2-メチルフェノール、4-アリル-2-フェニルフェノール、4-アリル-2-ブロモフェノール、4-アリル-2-t-ブトキシフェノール、4-フェニル-2-フェニルフェノール、2-メチル-4-プロピルフェノール、2-アリル-4,6-ジメチルフェノール、2-アリル-4-ブロモ-6-メチルフェノール、2-アリル-6-メトキシ-4-メチルフェノール、および2-アリル-4,6-ジメチルフェノールが含まれる。これらの少なくとも1種を含む混合物もまた使用され得る。
一実施形態において、ポリシロキサン-ポリカーボネートは、ポリシロキサン単位、およびビスフェノールA(すなわち、A1およびA2の各々がp-フェニレンであり、Y1がイソプロピリデンである式(3)のジヒドロキシ化合物)に由来するカーボネート単位を含み得る。ポリシロキサン-ポリカーボネートは、架橋スチレン-ジビニルベンゼンのカラムを用い、1ミリグラム/ミリリットルの試料濃度で、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定し、かつポリカーボネート標準品により較正して、2,000から100,000、特に、5,000から50,000の重量平均分子量を有し得る。
前記ポリシロキサン-ポリカーボネートは、300℃、1.2kgの荷重で測定して、1から50立方センチメートル/10分(cc/10min)、特に、2から30cc/10minのメルトボリュームフローレートを有し得る。異なる流動性のポリシロキサン-ポリカーボネートの混合物が、全体としての所望の流動性を実現するために使用され得る。一実施形態において、例示的なポリシロキサン-ポリカーボネートは、LEXAN(登録商標)EXLポリカーボネートの商品名で販売されており、GE Plasticsから入手できる。
ポリカーボネート樹脂は、透明でも不透明でもあり得る。一般的に、ポリカーボネート樹脂はどのような初期の色であってもよい。ポリカーボネート樹脂は、1種のホモポリマーであるか、またはポリカーボネートホモポリマーのブレンドであるかのいずれかであり得る。
本発明のポリカーボネート組成物は、下記式(I)の3-ヒドロキシクロモン染料をさらに含む。
Figure 0004903175
上記式中、R4およびR5は、
(i) 1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する脂環式基、シアノ基、ニトロ基、ハロ基、および-OR7基(R7は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される)からなる群から独立に選択されるか;あるいは、
(ii) 一緒になって、3から12個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する複素環式芳香族基、または次式のピラノン基を表すかのいずれかであり;
Figure 0004903175
R1およびR8は、-O-または-NR6-から独立に選択され;
R2およびR9は、3から30個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から独立に選択され;
R3およびR10は、水素または不安定基から独立に選択されるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは、0、1、または2の値を有する)および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではなく;また
R6は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される。
実施形態において、式(I)の染料は、約0.001から約0.05部/樹脂100部(phr)の量で存在する。特定の実施形態において、R1は-O-であり、R3は水素であり、それにより得られる染料は3-ヒドロキシクロモン染料である。
特定の実施形態において、R1は-O-であり、R2がビフェニルであり、R3、R4、およびR5は水素である。この場合、式(I)の染料は、BP-3-HFである。BP-3-HFは、355nmに吸収極大を、546nmに発光極大を有する。
他の特定の実施形態において、R1は-O-であり、R2はフェニルであり、R3は水素であり、R4およびR5は一緒になって、R8が-O-であり、R9がフェニルであり、またR10が水素であるピラノン基構造を表す。この場合、式(I)の染料はD-3-HFである。
式(I)の染料はまた、化学的に保護された3-ヒドロキシクロモン染料でもあり得る。不安定基R3は通常、熱および/または光および/または化学的刺激への暴露の結果として、少なくとも部分的に、または全体が、解離または脱保護され得る任意の不安定基であり、結果的にR3は水素になる。R3に適する不安定基の例示的な例には、-COOR'、-CH2R'、-SO2R'、-COR'、-CSR'、-Si(R')3、および-CON(R")2からなる群から選択されるものが含まれ;式中、各R'は、独立に、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する脂環式基、および3から20個の炭素原子を有する芳香族基からなる群から選択され、式中、各R"は、独立に、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する脂環式基、および3から20個の炭素原子を有する芳香族基からなる群から選択されるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは0、1または2の値を有する)、および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではない。一実施形態において、不安定部分R3は、-COOR'、-CH2R'、-SO2R'および-COR'からなる群から選択され、式中、R'は上の定義と同じ意味を有する。例示的な実施形態において、不安定基R3は、-COOR'および-CH2R'からなる群から選択され、式中、R'は上で定義された通りであるが、但し、R3は-CH2-(CH2)n-CH3(nは0、1または2の値を有する)、および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではない。言うまでもなく、R3に関するこの説明は、R4およびR5が合わせてピラノン基を形成している場合、R10にも関連する。
本発明のポリカーボネート組成物は、シアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤をさらに含む。シアノアクリレートは、それらの構造の肝要な部分として次の一般式を有する。
Figure 0004903175
上記式中、R11は、1から8個の炭素原子を有するアルキル、または1から6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルから選択される。
例示的シアノアクリレートUV吸収剤には、1,3-ビス-[(2'-シアノ-3',3'-ジフェニルアクリロイル)オキシ]-2,2-ビス-{[(2'-シアノ-3',3'-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}-プロパン(Uvinul(登録商標)3030としてBASFから市販されている);エチル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(Uvinul(登録商標)3035としてBASFから市販されている);(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(Uvinul(登録商標)3039としてBASFから市販されている);および(2-ヒドロキシエチル)-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(Uvinul(登録商標)X-21としてBASFから市販されている)が含まれる。これらの化学構造も下に示される。
Figure 0004903175
マロネートは次の一般式を有する。
Figure 0004903175
上記式中、R12およびR13は、独立に、水素、アルキル、置換アルキル、およびアリールから選択され;R14は、水素および芳香族基から選択され;mは1から4の整数である。R14は、マロネート構造の中央の炭素(すなわち、非カルボキシル炭素)に2重結合が付いていることを許容するように解釈されるべきである。
特定の実施形態において、マロネートUV吸収剤は、テトラエチル-2,2'-(1,4-フェニレン-ジメチリデン)-ビスマロネートであり、次式を有する。
Figure 0004903175
このビス(ベンジリデン)マロネートは、ClariantからHostavin(登録商標)B-CAP(登録商標)として市販されている。別の特定の実施形態において、マロネートUV吸収剤は、プロパン二酸[(4-メトキシフェニル)メチレン]ジメチルエステルであり、次式を有する。
Figure 0004903175
このマロネートは、ClariantからHostavin(登録商標)PR-25(CAS # 7443-25-6)として市販されている。
オキサニリドは次の一般式を有する。
Figure 0004903175
上記式中、R15およびR16は独立に、アリール基(1から12個の炭素原子を有するアルキル、または1から8個の炭素原子を有するアルコキシの少なくとも1つにより置換されている)を表す。
例示的オキサニリドには、2-エチル-2'-エトキシ-オキサニリド(ClariantからSanduvor(登録商標)VSUとして、またはCibaからTinuvin(登録商標)312として市販されている);2-エチル-2'-エトキシ-5'-tert-ブチル-オキサニリド(ClariantからSanduvor(登録商標)EPUとして、またはCibaからTinuvin(登録商標)315として市販されている);および4-(1-メチルウンデシル)-2'-エトキシ-オキサニリド(ClariantからSanduvor(登録商標)3212として市販されている)が含まれる。これらの化学構造も下に示される。
Figure 0004903175
さらなる特定の実施形態において、UV吸収剤はマロネートまたはシアノアクリレートである。マロネート、シアノアクリレート、およびオキサニリドの組合せもまた、本発明のポリカーボネート組成物に使用され得る。さらに、マロネート、シアノアクリレートおよび/またはオキサニリドの1種または複数が、必要とされる蛍光発光強度が得られるならば、少量の他のUV吸収剤(例えば、ベンゾトリアゾール類およびベンゾフェノン類)と組み合わせて使用され得る。
前記UV吸収剤は、本発明のポリカーボネート組成物に、約0.1phrから約5.0phrの量で存在し得る。さらなる特定の実施形態において、UV吸収剤は、約0.3phrから約1.0phrの量で存在し得る。UV吸収剤の添加レベルは、良好な色の保持と強い蛍光発光強度の両方を実現するために決定的に重要である。
染料とUV吸収剤の比は重要であり得る。UV吸収剤に対する染料の比が大きいほど、暴露に際しての光による黄変は大きくなるが、初期蛍光強度もまた大きくなる。
本発明のポリカーボネート組成物は、通常、透明である。しかし、所望する場合、ポリカーボネート組成物はその色を変えるために着色剤をさらに含み得る。着色剤は、組成物に色を付与し、また式(I)の染料の蛍光特性に悪影響を及ぼさない任意の染料、顔料、または量子ドットであってよい。有用な有機顔料および染料には、アクリジン染料、アミノケトン染料、アントラセン誘導体、アントラキノン類、アリール-またはヘテロアリール-置換ポリ(C2〜8)オレフィン染料、アリールメタン染料、アジン染料、アゾ染料、アゾレーキ、アゾ、ラクトン染料、ランタニドキレート、金属ジチオール錯体、メチン染料、ペリノン類、ペリレン類、フタロシアニン類、ポリアザインダセン類、ポルフィリン染料、ピラゾリン類、ピラゾロン類、ピレン、ピリリウム、キナクリドン類、キノフタロン類、およびテトラクロロイソインドリノン類が含まれる。
本発明のポリカーボネート組成物は、ASTM D1003-00に準拠して、厚さ3.2±0.12ミリメートルの成形物品を用いて測定して、約10%以上の光線透過率を有し得る。別の特定の実施形態において、光線透過率は、20%以上、または50%以上である。前記ポリカーボネートはまた、ASTM D1003-00に準拠して、厚さ3.2±0.12ミリメートルの成形物品を用いて測定して、約5%以下のヘーズを有し得る。
得られるポリカーボネート組成物は、色の保持が良好で、また初期蛍光発光強度が強い。実施形態において、本発明の組成物は、キセノンアーク源に曝す前の106を超える初期蛍光発光強度を有する。組成物はまた、改変したASTM D4459(屋内照明を対象とする)に準拠して、100時間の暴露後に、約1.2以下の全カラーシフトdE*を有する。ASTM D4459は、55℃のブラックパネル温度(BPT)、40℃のチャンバ温度、および55%の湿度を指定している。前記の改変したASTM D4459は、63℃のBPT、50℃のチャンバ温度、および50%の湿度を用いる。他のパラメータは変わらない。
本発明の組成物はまた、ASTM G26(屋外暴露を対象とする)に準拠して、300時間の暴露後に、約1.2以下の全カラーシフトを有する。さらなる特定の実施形態において、本発明の組成物は、106以上の初期蛍光発光強度、およびASTM G26に準拠して300時間の暴露後に約1.2以下の全カラーシフトdE*を有する。
式(I)の染料と、シアノアクリレート、マロネート、またはオキサニリドUV吸収剤との組合せが決定的に重要である。特に、ベンゾトリアゾールUV吸収剤は、光による黄変を減らすことが見出されたが、必要とされる添加レベルが非常に高いので、得られる蛍光発光強度が小さかった(ほぼ4×105)。これは、ベンゾトリアゾール類が約340nmに吸収極大を有し、これが、例えばBP-3-HFの355nmの吸収極大に近いという事実に起因し得る。そういうわけで、ベンゾトリアゾールは、それが存在しなければフルオロフォアの励起に至る光子を吸収した。したがって、ベンゾトリアゾール類は、効率的な蛍光が求められる場合には、ポリカーボネート組成物のその所望の性質と相容れなかった。
シアノアクリレートUV吸収剤を用いるポリカーボネート組成物は、光による黄変に対して十分な保護を有し、ベンゾトリアゾール類を用いた組成物の約3倍の蛍光発光強度を有していた(同じ重量パーセントのUV吸収剤で)。また、シアノアクリレートは約300nmに吸収極大を有する。したがって、十分な光子が、蛍光を生じさせるために染料に到達できる。
本発明のポリカーボネート組成物は、さらに、ポリマー組成物と混合できる他の添加剤を含んでいてもよいが、但し、これらの添加剤は本ポリカーボネート組成物の所望の性質に悪影響を及ぼさないように選択されることを条件とする。添加剤の混合物を使用してもよい。このような添加剤は、熱可塑性組成物を生成させるために成分を混合する間の適切な時点で混合することができる。このような添加剤の例には、フィラー、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、離型剤、滑剤、静電防止剤、難燃剤、およびドリップ防止剤が含まれる。
熱安定剤がまた、加工中の有機ポリマーの分解を防ぎ、物品の熱安定性を向上させるために、本発明の組成物に添加され得る。適切な熱安定剤には、ホスファイト、ホスホナイト、ホスフィン、ヒンダードアミン、ヒドロキシルアミン、フェノール類、アクリロイル変性フェノール、ヒドロペルオキシド分解剤、ベンゾフラノン誘導体など、またはこれらの熱安定剤の少なくとも1種を含む組合せが含まれる。例には、これらに限らないが、ホスファイト、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなど;アルキル化モノフェノールまたはポリフェノール;ポリフェノールとジエンでのアルキル化された反応生成物、例えば、テトラキス[メチレン(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンなど;パラ-クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化された反応生成物;アルキル化ヒドロキノン;ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル;アルキリデン-ビスフェノール;ベンジル化合物;β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオン酸と1価または多価アルコールのエステル;β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)-プロピオン酸と1価または多価アルコールのエステル;チオアルキルまたはチオアリール化合物のエステル、例えば、ジステアリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど;β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオン酸などのアミド、あるいは、これらの酸化防止剤の少なくとも1種を含む組合せが含まれる。市販されている適切な熱安定剤は、IRGAPHOS(登録商標)168、DOVERPHOS(登録商標)S-9228、ULTRANOX(登録商標)641、Phosphite PEPQなどである。望ましい場合には、脂肪族エポキシまたはヒンダードフェノール酸化防止剤(例えば、IRGANOX(登録商標)1076、IRGANOX(登録商標)1010、どちらもCiba Specialty Chemicalsによる)などの任意選択による共安定剤も、本発明の組成物の熱安定性を向上させるために添加されてもよい。好ましい熱安定剤はホスファイトである。
本開示のポリカーボネート組成物は、当技術分野において一般的に利用できる方法により製造され得る。例えば、手順の1つのやり方として、ポリカーボネート樹脂、染料、およびUV吸収剤が、最初に、高速ミキサーでブレンドされる。他の低剪断プロセス(これに限らないが、手による混合が含まれる)もまた、このブレンドを達成ことができる。次いで、ブレンド物はホッパーを通じて押出機のスロート(throat)に供給される。それに代えて、染料および/またはUV吸収剤は、スロートで、また/または、サイドスタッファー(sidestuffer)を通して下流で、押出機に直接供給することによって、ポリカーボネート樹脂に組み込んでもよい。添加剤はまた、望ましいポリカーボネート樹脂と共にマスターバッチにコンパウンド化して押出機に供給されてもよい。押出機は通常、組成物を流動させるのに必要とされる温度より高い温度で運転される。押出物は直ちに水槽(water batch)中で冷却され、ペレット化される。こうして調製されるペレットは、押出物を切断する場合、必要に応じて長さ1/4インチ(0.635cm)未満であり得る。このようなペレットは、続いての成型あるいは成形に使用することができる。物品は、本発明のポリカーボネート組成物から、射出成形、押出、回転成形、ブロー成形および熱成形などの様々な手段によって成形され得る。
以下の実施例は、本開示のポリカーボネート組成物および方法を例示するために記載される。実施例は、単なる例示であって、開示に従って製造される組成物を、実施例に記載されている材料、条件、またはプロセスパラメータに限定しようとするものではない。
〔実施例〕
一連の試験を、本開示の組成物の性質を例示するために実施した。これらの試験では、以下のプロトコルおよび装置を用いた。
全カラーシフトであるCIELab dE*は、10ナノメートルの分解能を有するGretag MacBeth 7000Aカラー分光光度計を用いて測定した。設定は、UVを含む/含まない(表1/表2)、SCI、Cイルミナント、および2度視野であった。
板は、次の改変ASTM D4459プロトコルに準拠した促進耐候試験条件に暴露した。ATLAS耐候試験機はCi65であり、S-ホウケイ酸の内側フィルター、およびソーダライムの外側フィルターを有していた。340nmで、放射照度レベルは、連続光に曝された試料で0.35W/m2であった。設置箇所でのブラックパネル温度は63℃であり、相対湿度は約50%に制御し、チャンバ温度は50℃であった。
板はまた、ASTM G26のプロトコルに準拠した促進耐候試験条件にも曝した。ATLAS耐候試験機はCi65であり、102分間の光照射と、光照射および水スプレーを組み合わせた18分間のサイクルに試料を曝した。Ci65は290nm近くにUVカットオフを有していた。340nmで、放射照度レベルは、0.35W/m2で、30.2kJ/24時間であった。設置箇所でのブラックパネルの温度は63℃であり、相対湿度は約50%に制御した。ホウケイ酸を内側および外側フィルターの両方に用いた。
蛍光測定値は、キセノンランプを用いるSpex Fluorolog 3で、光子計測モードで光電子増倍管により検出して得た。励起および放出のどちらもダブルモノクロメータを備えていた。励起波長は365nmであった。
(実施例1)
1つの対照組成物C1および3つの試験組成物E1〜E3を製造した。各組成物は、表1に列挙される材料を用いて製造した。量は重量部として列挙されている。成分は、予備ブレンドし、次いで、通常の加工条件の下で、押し出し、成形した。
ポリカーボネートホモポリマーPC-Aは、目標分子量が21,900(ポリカーボネート標準品を用いるGPCに基づいて)の高流動性のビスフェノールAポリカーボネートであった。ポリカーボネートホモポリマーPC-Bは、目標分子量が29,900の低流動性のビスフェノールAポリカーボネートであった。コポリマーPC-Cは、23,300のMwおよび50%のコモノマーを有する低流動性のビスフェノールAコポリカーボネートであった。ホスファイト熱安定剤を含有させた。ペンタエリスリトールテトラステアレート(PETS)は離型剤として用いた。Tinuvin(登録商標)234は、ベンゾトリアゾールUV吸収剤として用いた。Uvinul(登録商標)3030を、シアノアクリレートUV吸収剤として組み込んだ。少量の3種の標準的油溶性染料(solvent dye)を、組成物を着色するために添加した。
組成物は、0.02phrのBP-3-HFを含んでおり、改変ASTM D4459の屋内耐光性プロトコルに従ってキセノンアークランプに暴露した。板の厚さは0.125インチ(0.3175 cm)であった。キセノン暴露の前に、初期蛍光発光強度を測定した。50時間および100時間での全カラーシフト(CIELab dE*)を耐候性試験機での暴露後に測定した。結果も表1に示す。蛍光はE1(ベンゾトリアゾールUV吸収剤)の蛍光に比較して記載する。
Figure 0004903175
データは、dE*の減少によって示されるように、C1に比べて3つの試験組成物E1〜E3の耐光性が向上したことを示した。これにより、3つの試験組成物が最初の色をよりよく保持したことが示された。しかし、E1(これはベンゾトリアゾールUV吸収剤を含んでいた)の蛍光発光強度は、E2(これは同じ部数のUV吸収剤を含んでいた)に比べてかなり劣っていた。E3は、そのUV吸収剤をより多く添加しても尚、蛍光発光強度は許容できるものであることを示した。この比較的多い添加でさえ、初期蛍光発光強度はE1のそれの3倍を超えていた。
(実施例2)
1つの対照組成物C4および7つの試験組成物E4〜E10を配合し、ASTM G26に準拠して、0.100インチ(0.254cm)の色板を用い、光に曝した。対照のC4はBP-3-HFを含んでおらず、他方、試験組成物は0.01phrのBP-3-HFをUV吸収剤と共に含んでいた。ポリカーボネートPC-AおよびPC-Bを用いた。カラーシフトは、様々な時間間隔で50から300時間の間に測定した。組成物および結果を表2に示す。Cyasorb(登録商標)UV 5411は、2-(2'-ヒドロキシ-5'-オクチルフェニル)-ベンゾトリアゾールUV吸収剤であった。Hostavin(登録商標)B-CAP(登録商標)はビスマロネートUV吸収剤であった。ADK LA-31RGは、Tinuvin(登録商標)360と同等のベンゾトリアゾールUV吸収剤であった。Cyasorb(登録商標)UV-3638はベンゾオキサジノンUV吸収剤であった。
Figure 0004903175
C4は、ポリマーのUV劣化による光黄変の量を示すために用い、他方、E4は、BP-3-HFの光黄変による光黄変の量を示した。C4およびE4を比較することから分かるように、BP-3-HFの光黄変はカラーシフトのかなりの部分であった。組成物E5〜E10の全てで、光黄変の量は減少した。E7およびE8では、全カラーシフトは、ほぼdE*=1であり、目で見た外観は良好であった。
(実施例3)
1つの対照組成物C11および6つの試験組成物E11〜E16を配合し、初期蛍光発光強度について試験した。試験組成物は、0.02phrのBP-3-HFをUV吸収剤と共に含んでいた。組成物および結果を表3に示す。E11〜E16はそれぞれ、E4〜E10にほぼ対応していることに注意されたい。結果は、絶対強度、およびC11(UV吸収剤なし)に対するパーセンテージでの比較の両方で示す。図1はまた、蛍光発光の絶対強度をグラフの形で示す。
Figure 0004903175
E13およびE14(これらは、それぞれマロネートおよびシアノアクリレート吸収剤であった)はまた、光黄変の減少だけでなく、許容できる初期蛍光発光強度も保持していた。性質のこの組合せが望まれていた。
(実施例4)
4つのポリカーボネートの板を作製し、それらを屋外に置くことによってUV光に暴露した。対照としての板C17はD-3-HFを含んでいなかった。試験板E17は、0.01phrのD-3-HFを含み、UV吸収剤を含んでいなかった。試験板E18は、0.01phrのD-3-HF、および0.5phrのUvinul(登録商標)3030(シアノアクリレート)を含んでいた。試験板E19は、0.01phrのD-3-HF、および0.5phrのTinuvin(登録商標)234(ベンゾトリアゾール)を含んでいた。
ちょうど6時間の暴露後に、E17の外観は、非常に明瞭に、琥珀色にカラーシフトした。C17はそれ程カラーシフトしなかった。E18およびE19は6時間暴露した時、それらの最初の色を保持していた。
板E18およびE19はまた、暴露前の蛍光についても試験した。E18は、UVにより刺激した時、E19に比べてずっと強くて明瞭な蛍光発光を生じた。
これらの結果は、シアノアクリレートUV吸収剤が良好な色の保持および強い初期蛍光の両方を与えることを示した。
本開示の組成物を例示的実施形態を参照して説明した。明らかに、修正および変更が、先の詳細な説明を読み理解した場合に他の人々により想起されるであろう。例示的実施形態は、添付の特許請求の範囲またはそれらの等価物の範囲内に含まれる限り、このような修正および変更の全てを含むと解釈されるものである。
以下は図面の簡単な説明であり、図は、本明細書に開示されている例示的実施形態を示す目的で与えられており、実施形態を限定するためではない。
本明細書に開示されている様々な組成物の蛍光強度 vs. 波長のグラフである。
符号の説明
C11 染料だけを含む組成物
E11 染料とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含む組成物
E12 染料とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含む組成物
E13 染料とマロネート系紫外線吸収剤を含む組成物
E14 染料とシアノアクリレート系紫外線吸収剤を含む組成物
E15 染料とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含む組成物
E16 染料とベンゾオキサジノン系紫外線吸収剤を含む組成物

Claims (10)

  1. ポリカーボネート樹脂;
    シアノアクリレート、マロネート、およびオキサニリドからなる群から選択される紫外線吸収剤;ならびに
    式(I)の染料
    Figure 0004903175
    [前記式中、R4およびR5は、
    (i) 水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する脂環式基、シアノ基、ニトロ基、ハロ基、および-OR7基(R7は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される)からなる群から独立に選択されるか;あるいは、
    (ii) 一緒になって、3から12個の炭素原子を有する芳香族基、3から12個の炭素原子を有する複素環式芳香族基、または次式のピラノン基:
    Figure 0004903175
    を表すかのいずれかであり;
    R1およびR8は、-O-または-NR6-から独立に選択され;
    R2およびR9は、3から30個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から独立に選択され;
    R3およびR10は、水素または不安定基から独立に選択されるが、但し、R3は、-CH2-(CH2)n-CH3(nは、0、1、または2の値を有する)および-CH2-C6H5からなる群から選択される基ではなく;かつ
    R6は、水素、1から12個の炭素原子を有する脂肪族基、3から20個の炭素原子を有する芳香族基、および3から12個の炭素原子を有する脂環式基からなる群から選択される]
    を含むポリカーボネート組成物。
  2. 前記染料が、次式:
    Figure 0004903175
    を有するBP-3-HFである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記染料が、次式:
    Figure 0004903175
    を有するD-3-HFである、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記染料が0.001phrから0.05phrの量で存在し、かつ前記紫外線吸収剤が0.1から5.0phrの量で存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記紫外線吸収剤が、テトラエチル-2,2’-(1,4-フェニレン-ジメチリデン)-ビスマロネート、または、1,3-ビス-[(2-シアノ-3’,3’-ジフェニルアクリロイル)オキシ]-2,2-ビス-{[(2’-シアノ-3’,3’-ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}-プロパンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記組成物の0.125インチ(0.3175 cm)の板が106以上の初期蛍光発光強度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 改変ASTM D4459に準拠して、100時間の暴露後に、1.2以下の全カラーシフトdE*しか有しない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. ASTM G26に準拠して、300時間の暴露後に、1.2以下の全カラーシフトdE*しか有しない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  9. ASTM D1003に準拠して、3.2mmの厚さで、10%以上の光線透過率を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  10. ASTM D1003に準拠して、3.2mmの厚さで、5%以下のヘーズしか有しない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
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