JP4902780B1 - リバーシブル畳およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 床材裏面の四隅において、畳表が重ならず、かつ、ほつれにくくして厚みの薄いリバーシブル畳およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 畳床4に畳表5を接着して形成される畳材2と、この畳材2の裏面に貼り付けられる床材3とからなるリバーシブル畳1であって、畳材2の畳表5は、平行に並んだ経糸51と、模造イ草52とにより形成されているとともに、模造イ草52に沿う方向に延出されるイ草方向余部6と、経糸51に沿う方向に延出される経糸方向余部7とを有しており、イ草方向余部6の両端には、イ草方向の縁部43に沿って接着される縁沿い端部61が形成され、経糸方向余部7の両端には、縁沿い端部61の長さに相当する長さを有し畳床4のイ草方向の側面46に接着される側面接着端部71と、イ草方向余部6の両端の形状に合わせて重ならないように接着される切欠端部72とが形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、片面を畳材とし、この畳材の裏面に他の床材を貼り合わせてなる両面使用可能なリバーシブル畳およびその製造方法に関するものである。
近年における生活環境の西洋化により、床材にフローリング材やカーペット等を敷設する住宅が増えている。一方、住宅内では裸足で生活する人が今なお多く、踏み心地の良さやイ草の良い香り等の理由から日本古来の床材である畳も根強い人気がある。
しかし、住宅の一室の床材をフローリング等にするか否か、または、畳にする否かは、住宅建築時に選択しなければならず、住宅建築後のフローリング等または畳の相互の変更には多額の費用を負担してリフォームしなければならなかった。
このため、従来、片面を畳材とし、この畳材の裏面に他の床材を貼り付けてなる両面使用可能なリバーシブル畳に関する発明が種々提案されている。しかし、以下の先行技術例に示すように、いずれも畳製造の最も重要な四隅の成形に対する留意が不足しており、実用上、満足のいくものではない。特に近年の部屋の構造に鑑みてリフォームする場合、畳とフローリングとを適宜、両用するために床の高さを調整する必要があるが、畳材の厚さを薄くすることが、その構造上、極めて難しい。従来の畳材では、このような問題を解決することができていなかった。
例えば、特開平7−224520号公報では、片面を畳仕上げ、片面をフローリング仕上げとした床材が提案されている(特許文献1)。この特許文献1には、前記床材により、畳またはフローリング、さらにはそれらを併用することができるため、容易な模様替えを可能とし、現代生活にマッチした快適な生活環境が得られると記載されている。
また、特開2008−127905号公報では、基材に防湿性シートを被覆してなる芯材と、弾性部材を介在させて前記芯材の一方の表面から他方の表面まで引き回して貼着される畳表と、前記芯材の他方の表面に段差調整用紙を介在させて貼着させるフローリング材とからなるリバーシブル床面構造が提案されている(特許文献2)。この特許文献2には、前記リバーシブル床面構造により、畳とフローリング材とに良好な質感を持たせることができるとともに、芯材の防腐性および防カビ性を向上させることができ、清潔な床面を長く維持することができると記載されている。
特開平7−224520号公報 特開2008−127905号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、単に片面を畳材、片面をフローリング材とする床材が提案されているに過ぎず、その具体的構成については開示されていない。従って、本願発明が課題とする畳材の四隅の成形や薄さを実現することはできない。例えば、畳の縁がほつれて、ささくれ状になり、怪我をし易いという問題がある。特に、畳の四隅における経糸とイ草の接着処理が難しいが、かかる処理についてはなんら言及されていない。
また、特許文献2に記載された発明においては、リバーシブル床材の浮き沈みを防止することを目的としており、畳材の四隅の処理に関する課題や厚みを薄くする課題を解決することを目的としていない。従って、例えば、畳表の四隅では、畳表が重ねられ、段差が生じてしまうという問題がある。そのような段差がある場合、フローリング材を貼着させる段差調整用紙を厚くしてフローリング材と畳材との高さ調整をしており、床材全体を薄く形成することができない。そのため、製造コスト、輸送コスト、管理コスト等が増加してしまう。さらに、リフォームにおいては施工面を深くする必要が発生してリフォーム費用が多額になるという問題がある。
さらに、畳表にはイ草方向と経糸方向とがあり、イ草方向の畳表を裏面へ折り返す場合には、イ草を折り曲げる方向の強い反力が発生する。このため、イ草方向の畳表が特にほつれ易いという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、床材裏面の四隅において、畳表が重ならず、かつ、ほつれにくくして厚みの薄いリバーシブル畳およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係るリバーシブル畳は、芯材となる略矩形板状の畳床に畳表を接着して形成される畳材と、この畳材の裏面に貼り付けられる床材とからなる両面使用可能なリバーシブル畳であって、前記畳材の畳表は、平行に並んだ経糸と、この経糸に対して横方向に織り上げた模造イ草とにより形成されているとともに、前記模造イ草に沿う方向に延出されて前記畳床の裏面へ折り返されるイ草方向余部と、前記経糸に沿う方向に延出されており前記畳床の裏面へ折り返される経糸方向余部とを有しており、前記イ草方向余部の両端には、前記畳床の裏面へ折り返してイ草方向の縁部に沿って接着される略直線状の縁沿い端部が形成され、前記経糸方向余部の両端には、前記縁沿い端部の長さに相当する長さを有し前記畳床のイ草方向の側面に接着される側面接着端部と、前記イ草方向余部の前記両端の形状に合わせて重ならないように接着される切欠端部とが形成されている。
また、本発明の一態様として、前記経糸方向余部の先端において、前記経糸が前記模造イ草にロウ止めされているようにしてもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記畳床の裏面略中央には、略矩形凸状の床材接着用凸部が形成されており、前記イ草方向余部の両端隅部と、前記経糸方向余部の両端隅部とが、前記床材接着用凸部の各隅部において接するようにして接着されていてもよい。
また、本発明の一態様として、前記床材は、芯材の両面にツキ板が張り付けられたフローリング材であってもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記床材は、前記畳材と同じ構成からなる他の畳材であってもよい。
また、本発明に係るリバーシブル畳の製造方法は、前記畳床の表面に前記畳表を接着する畳表接着工程と、前記縁沿い端部、側面接着端部および切欠端部を形成するように前記畳表を切断する畳表切断工程と、前記イ草方向余部を前記畳床の側面から裏面にかけて折り返し、前記縁沿い端部を前記畳床のイ草方向の縁部に合わせて接着するイ草方向余部接着工程と、前記経糸方向余部を前記畳床の側面から裏面にかけて折り返し、前記側面接着端部を前記畳床の隅部側面に接着するとともに、前記切欠端部を前記イ草方向余部の端部に近接させて接着する経糸方向余部接着工程と、前記畳床の裏面に前記床材を接着する床材接着工程とを有している。
本発明によれば、床材裏面の四隅において、畳表が重ならず、かつ、ほつれにくくし、厚みの薄いリバーシブル畳を提供することができる。
本発明に係るリバーシブル畳の第1実施形態を示す斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳を示す2A−2A線の縦断面図である。 本第1実施形態における畳床を示す背面図である。 本第1実施形態における畳床を示す側面図である。 本第1実施形態における畳表を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態における展開した畳表を示す正面図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における畳表切断工程において、縁沿い端部、側面接着端部および切り欠き端部を形成した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法におけるイ草方向余部接着工程において、イ草方向余部を畳床の側面に接着した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法におけるイ草方向余部接着工程において、イ草方向余部を畳表接着部に接着した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における経糸方向余部接着工程において、経糸方向余部を畳床の側面に接着した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における経糸方向余部接着工程において、経糸方向余部を畳表接着部に接着した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における各工程を示すフローチャートである。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における畳表接着工程において、畳表を畳床に接着した状態を示す一部拡大斜視図である。 本第1実施形態のリバーシブル畳の製造方法における畳表切断工程において、畳表の四隅を畳床の縁に沿って切断された状態を示す一部拡大斜視図である。 本発明に係るリバーシブル畳の第2実施形態を示す斜視図である。 本第2実施形態における展開した畳表を示す正面図である。 本第2実施形態における畳材を示す一部拡大斜視図である。
以下、本発明に係るリバーシブル畳およびその製造方法の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本第1実施形態のリバーシブル畳1aを示す斜視図である。また、図2は、本第1実施形態のリバーシブル畳1aを示す縦断面図である。
図1および図2に示すように、本第1実施形態のリバーシブル畳1aは、主に、略矩形板状の畳材2aと、この畳材2aの裏面に貼り付けられた床材3とから構成される。以下、各構成について詳細に説明する。
本第1実施形態における畳材2aは、略矩形状の薄畳であり、図2に示すように、芯材となる畳床4と、この畳床4を覆うように接着される畳表5とから構成される。
前記畳床4は、畳材2aの芯材となるものであり、図3に示すように、略矩形板状に形成されている。本第1実施形態における畳床4は、一辺略300mmの略正方形状であって厚みが5.5mmの中密度繊維板(Medium Density Fiberboard。以下、「MDF」という。)が用いられている。なお、畳床4として使用される素材はMDFに限定されるものではなく、木質合板や化学合成樹脂板等から適宜選択してもよい。また、その大きさは特に限定されるものではなく、畳半畳分や1畳分等、様々な大きさや形状から敷設する部屋の大きさや用途に合わせて適宜選択されるものである。
また、図3および図4に示すように、畳床4の裏面略中央には、床材3を接着させる略矩形凸状の床材接着用凸部41が形成されており、その周囲には畳表5を接着させる畳表接着部42が形成されている。本第1実施形態では、前記畳床4の裏面の各四辺から所定幅を切削することにより床材接着用凸部41および畳表接着部42が形成されている。なお、床材接着用凸部41は、略矩形状に形成されたMDF等を畳床4の裏面略中央に貼り付けて形成してもよい。
前記床材接着用凸部41の高さは、畳表5が前記畳表接着部42に接着された際にその畳表5の高さよりも低くならないように、畳表5の厚みとほぼ同一かそれよりも僅かに高く形成されている。床材接着用凸部41と、畳表接着部42に接着された畳表5との段差を少なくして、畳材2aと床材3とを略平行に貼り付けるためである。よって、床材接着用凸部41の高さは畳表5の厚さ応じて適宜選択され、一般的な畳表5の厚さから1mmから2.5mm程度の高さに形成されることが好ましく、本第1実施形態では2mm程度の高さに形成されている。
また、畳表接着部42は、接着剤により畳表5を畳床に接着するのに十分な大きさの面積を備えるように形成されており、本第1実施形態においては、畳床4の各四辺から約40mmの幅を備えるように構成されている。また、前記畳表接着部42の厚みは3.5mmである。
なお、床材接着用凸部41を含む畳床4全体の厚さは、床材としての十分な強度を有するのであれば薄い方が好ましい。本第1実施形態では、上述のように5.5mm程度の厚さに形成されている
次に、畳表5は、図1および図2に示すように、畳床4を覆うようにして表面から裏面にかけて接着されるものである。また、本第1実施形態における畳表5は、図5に示すように、平行に並んだ経糸51と、この経糸51に対して横方向に織り上げた模造イ草52とにより形成されている。経糸51は、綿糸や麻糸またはそれらの組み合わせからなり、模造イ草52は、線状または糸状に形成された化学合成樹脂または和紙等の材質で構成されている。畳表5の織り方は特に限定するものではなく、普通目織りの他、諸目織り、目積織り、大目織り等から適宜選択されるものである。
また、図6に示すように、前記畳表5には、模造イ草52が畳床4から剥がれるなどして縁にささくれが生じないようにするため、畳床4にしっかりと固着するための糊代としての余部が形成されている。本第1実施形態における余部は、模造イ草52に沿う方向に延出されたイ草方向余部6と、経糸51に沿う方向に延出された経糸方向余部7とで構成されている。これらイ草方向余部6および経糸方向余部7は、畳床4の側面46および畳表接着部42の略全面に接着可能な大きさに形成されている。
また、本第1実施形態では、図示しないが、模造イ草52がほつれ易い経糸方向余部7の先端がエッチメルターによりロウ止めされている。ほつれ防止のためである。なお、前記経糸方向余部7における模造イ草52のほつれ防止方法は、前記ロウ止めに限定されるものではなく、市販の接着剤による固定等、適宜選択してよい。
さらに、イ草方向余部6の両端および経糸方向余部7の両端には、畳床4の裏面側に折り返されて接着された際に、四隅部分が綺麗に形成されるように工夫されている。すなわち、イ草方向余部6は、経糸方向余部7に比べると、模造イ草52を折り返すことによる反発力が強く剥がれやすいため、より高い接着力を確保するように広い接着面を有し、しかも厚さが薄く、かつ綺麗なエッジが形成される形状を有している。そして、経糸方向余部7は、イ草方向余部6の接着面を優先しつつ、その形状に合わせて剥がれにくい接着面を確保し、畳床4の隙間を埋めることで四隅を形成している。
つまり、図6および図7に示すように、イ草方向余部6の両端には、畳床4の裏面へ折り返された際に、その畳床4のイ草方向の縁部43に沿って接着される略直線状の縁沿い端部61が形成されている。本第1実施形態では、畳床4に接着された畳表5の隅部をイ草方向の縁部43に沿って切断することにより形成している。
また、イ草方向余部6の両端には、図6ないし図9に示すように、直線状の前記縁沿い端部61から内側へ斜めに切断され、畳床4の裏面へ折り返された際に床材接着用凸部の隅部45に接しうる傾斜辺63を備えた両端隅部62が形成されている。
次に、経糸方向余部7の両端には、図6に示すように、イ草方向余部6の縁沿い端部61の長さに相当する長さを有し、前記畳床4の側面46に接着される側面接着端部71と、イ草方向余部6の両端隅部62における傾斜辺63に合わせて重ならないように接着される切欠端部72とが形成されている。
前記側面接着端部71は、図9および図10に示すように、畳床4の側面46に接着されることで、畳材2aの四隅を綺麗に形成し、しかも模造イ草52が側面接着端部71からほつれるのを防止するとともに前記縁沿い端部61と重ならないようになっている。
なお、縁沿い端部61の長さおよび側面接着端部71の長さを如何に設定するかは、畳表5の四隅を綺麗に形成するために重要である。長さが短すぎると、縁沿い端部61の接着力が模造イ草52の反発力に負けてほつれるおそれが高くなる。一方、長すぎると、側面接着端部71がほつれた場合に、目立ちすぎる。よって、縁沿い端部61および側面接着端部71の長さは、本第1実施形態では3mmから畳表接着部42の幅に相当する40mmの範囲が好ましく、5mmから20mm程度がよりバランスよく好ましい。
また、切欠端部72は、畳床の裏面へ折り返された際に、イ草方向余部6の両端隅部62における傾斜辺63と略平行であって、重ならないように形成されている。また、その先端側には経糸方向余部7の両端隅部73を備えている。なお、経糸方向余部7は、模造イ草52同士が経糸51に沿って位置ズレしやすく、接着の際に経糸方向余部7を引っ張ると経糸方向に若干、伸びる。そこで、予め前記切欠端部72と前記両端隅部62の傾斜辺63との間に2mm程度の隙間が形成されるように前記切欠端部72を形成しておき、接着の際に、前記経糸方向余部7を経糸方向に引っ張ることで前記両端隅部62の上に前記切欠端部72が重なることなく、前記隙間を埋めてぴたりと四隅を合わせることができる。
なお、前述したようにイ草方向余部6は模造イ草52の弾性力によって折り曲げしにくいため、図6の点線で示すように、イ草方向余部6が畳床4の縁に当接して折り返される部分には、予め折りしろ53が形成されている。
次に、床材3について説明する。床材3は、前述した畳材2aの裏面に貼り合わされるものであり、本第1実施形態では、フローリング材であって、図2に示すように、芯材31と、その芯材31に貼り付けられるツキ板32とから構成されている。本第1実施形態において、芯材31には、MDFが使用されており、床材3が畳材2aと略同一の厚さおよび大きさになるように形成されている。また、ツキ板32は、天然の木を薄く削って製造された木質薄板であり、本第1実施形態では厚さ0.25mm程度の木質薄板が用いられている。本第1実施形態においては、芯材31とツキ板32との吸水率や熱膨張率の違いなどにより、ツキ板32を片面のみに貼り付けている場合には床材3が反り返ってしまうため、芯材31の表裏両面にツキ板32を貼り付けられている。
なお、畳材2aの裏面に貼り付けられる床材3は、上記のフローリング材に限定されるものではなく、図示しないが、市販のフローリング材やカーペット、後述する同等の畳材2b等であってもよい。
次に、リバーシブル畳1aの製造方法について説明する。図12は、本第1実施形態のリバーシブル畳1aの製造方法における各工程を示すフローチャートである。この図12に示すように、リバーシブル畳1aの製造方法は、主に、畳床4と畳表5とを接着する畳表接着工程S1と、畳表5のイ草方向余部6および経糸方向余部7を形成する接着用余部成形工程S2と、イ草方向余部6を畳床4に接着するイ草方向余部接着工程S3と、経糸方向余部7を畳床4に接着する経糸方向余部接着工程S4と、畳材2aの裏面に床材3を接着する床材接着工程S5を有する。以下、各工程について詳細に説明する。
畳表接着工程S1は、図13に示すように、畳床4に対して所定の大きさに切断された畳表5の略中心位置に畳床4を接着する工程である。畳表5と畳床4とは、接着剤により畳表5のイ草方向と畳床4の縁とが平行になるように接着する。なお、畳表5の折りしろ53は、畳床4に接着する前後いずれでもよいが、畳床4が一定形状であれば予め接着前に形成されることが好ましい。
接着用余部成形工程S2は、カッター等を用いて畳表5の四隅を所定の形状に切断し、イ草方向余部6および経糸方向余部7を形成する工程である。イ草方向余部6は、その両端に縁沿い端部61および傾斜辺63を備える両端隅部62を形成するように切断し、経糸方向余部7は、その両端に側面接着端部71および切欠端部72を形成するように切断する。
本第1実施形態では、まず、図14に示すように、縁沿い端部61を形成するとともに、不要な部分を大まかに切断するため、畳表5の四隅を畳床4のイ草方向の縁部43および経糸方向の縁部44に沿って略直角に切断する。次に、図7に示すように、イ草方向余部6の先端側の隅部分を切断して傾斜辺63を備える両端隅部62を形成するとともに、それら縁沿い端部61および両端隅部62の形状に合わせて経糸方向余部7の両端を切断して側面接着端部71および切欠端部72を形成する。
なお、切断方法は特に限定されるものではなく、カッターやはさみなどにより手作業で切断してもよいし、型抜き機等を用いて機械的に切断してもよい。また、本第1実施形態では、畳表5を畳床4に接着してから畳表5の四隅の加工を行っているが、畳床4への接着前に図6に示すような形状に予め切断してもよい。
イ草方向余部接着工程S3は、イ草方向余部6を畳床4の側面46から裏面にかけて折り返し、接着剤により縁沿い端部61を畳床4のイ草方向の縁部43に合わせて接着する工程である。まず、畳床4の側面46および畳表接着部42に接着剤を塗布し、図8および図9に示すように、畳表5を折りしろ53に沿って折り曲げることで接着する。また、イ草方向余部6の両端隅部62は、前記床材接着用凸部41の隅部45と接するようにして接着する。なお、畳床4の側面46および畳表接着部42に接着されるイ草方向余部6はしわや段ができないように引っ張りながら接着するのが好ましい。
経糸方向余部接着工程S4は、経糸方向余部7を畳床4の側面46から裏面にかけて折り返し、接着剤によりに側面接着端部71を畳床4の側面46の隅部近傍に接着するとともに、切欠端部72をイ草方向余部6の両端隅部62の傾斜辺63に接近させて接着する工程である。まず、畳床4の側面46および畳表接着部42に接着剤を塗布し、図10および図11に示すように、折り曲げて接着する。また、経糸方向余部7の両端隅部73は、イ草方向余部6の両端隅部62とともに、前記床材接着用凸部41の隅部45と接するようにして接着する。なお、経糸方向余部7は、イ草方向余部6と同様に、しわや段が出来ないように引っ張りながら接着するのが好ましい。この場合、経糸方向余部7は、模造イ草52が経糸51に沿って移動するため若干伸びるが、予め切欠端部を2mm程度小さく形成しているため、イ草方向余部6とは重なることなく接着できる。
床材接着工程S5は、上記工程により製造された畳材2aの裏面に床材3を接着する工程である。本第1実施形態では、床材接着用凸部41、畳表5のイ草方向余部6および経糸方向余部7に接着剤を塗布し、フローリング材を重ねて接着する。
以上のような本第1実施形態のリバーシブル畳1aおよびその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
1.畳表5の四隅が薄くて綺麗なエッジを形成することができる。
2.畳表5の四隅における接着面を十分に確保するためほつれにくい。
3.厚みを薄くできるため製造コストや施工コストが軽減され経済的である。
4.芯材31の両面にツキ板32を貼り付けているためフローリング材の反りが発生しにくい。
次に、本発明に係るリバーシブル畳およびその製造方法の第2実施形態について図面を用いて説明する。図15は、本第2実施形態のリバーシブル畳1bを示す斜視図である。なお、本第2実施形態の構成のうち、上述した第1実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
本第2実施形態のリバーシブル畳1bは、床材3として、畳材2bを使用したものである。すなわち、両面畳材2a,2bとなるリバーシブル畳1bである。それぞれの畳材2a,2bの構造およびその製造方法は、基本的には第1実施形態における畳材2aおよびその製造方法と同様である。一方、本第2実施形態では、縁沿い端部61の長さおよび側面接着端部71の長さを畳表接着部42の幅とほぼ等しい長さに形成した場合について説明する。
本第2実施形態における床材3としての畳表2Bは、図16および図17に示すように、縁沿い端部61が畳表接着部42の幅とほぼ同じ長さになるようにイ草方向余部6の先端まで形成されている。よって、本第2実施形態における畳材2bは、縁沿い端部61と畳床4との接着面が広くなるため、イ草方向余部6をより強固に接着することができ、イ草方向余部6を折り曲げた際に発生する反力を抑えてほつれにくくすることができる。
なお、本第2実施形態では、イ草方向余部6における縁沿い端部61と両端隅部62とが直線状に形成されるため、前記両端隅部62の傾斜辺63は傾斜度が0度になる。
また、本第2実施形態において、両面に張り合わされる各畳材2a,2bは、それぞれ畳表5の色や編み方が異なるものが好ましく、季節や気分によって容易に部屋の雰囲気を変えることができる。
なお、本発明に係るリバーシブル畳1およびその製造方法は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば畳材2の内側に緩衝材を設けてもよい。
1 リバーシブル畳
2 畳材
3 床材
4 畳床
5 畳表
6 イ草方向余部
7 経糸方向余部
31 芯材
32 ツキ板
41 床材接着用凸部
42 畳表接着部
43 イ草方向の縁部
44 経糸方向の縁部
45 床材接着用凸部の隅部
46 畳床の側面
51 経糸
52 模造イ草
53 折りしろ
61 縁沿い端部
62 イ草方向余部の両端隅部
63 傾斜辺
71 側面接着端部
72 切欠端部
73 経糸方向余部の両端隅部

Claims (6)

  1. 芯材となる略矩形板状の畳床に畳表を接着して形成される畳材と、この畳材の裏面に貼り付けられる床材とからなる両面使用可能なリバーシブル畳であって、
    前記畳材の畳表は、平行に並んだ経糸と、この経糸に対して横方向に織り上げた模造イ草とにより形成されているとともに、前記模造イ草に沿う方向に延出されて前記畳床の裏面へ折り返されるイ草方向余部と、前記経糸に沿う方向に延出されており前記畳床の裏面へ折り返される経糸方向余部とを有しており、
    前記イ草方向余部の両端には、前記畳床の裏面へ折り返してイ草方向の縁部に沿って接着される略直線状の縁沿い端部が形成され、
    前記経糸方向余部の両端には、前記縁沿い端部の長さに相当する長さを有し前記畳床のイ草方向の側面に接着される側面接着端部と、前記イ草方向余部の前記両端の形状に合わせて重ならないように接着される切欠端部とが形成されているリバーシブル畳。
  2. 前記経糸方向余部の先端において、前記経糸が前記模造イ草にロウ止めされている請求項1に記載のリバーシブル畳。
  3. 前記畳床の裏面略中央には、略矩形凸状の床材接着用凸部が形成されており、前記イ草方向余部の両端隅部と、前記経糸方向余部の両端隅部とが、前記床材接着用凸部の各隅部において接するようにして接着されている請求項1または請求項2に記載のリバーシブル畳。
  4. 前記床材は、芯材の両面にツキ板が張り付けられたフローリング材である請求項1から請求項3のいずれかに記載のリバーシブル畳。
  5. 前記床材は、請求項1に記載された構成からなる他の畳材である請求項1から請求項3のいずれかに記載のリバーシブル畳。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載されたリバーシブル畳を製造する方法であって、
    前記畳床の表面に前記畳表を接着する畳表接着工程と、
    前記縁沿い端部、側面接着端部および切欠端部を形成する接着用余部形成工程と、
    前記イ草方向余部を前記畳床の側面から裏面にかけて折り返し、前記縁沿い端部を前記畳床のイ草方向の縁部に合わせて接着するイ草方向余部接着工程と、
    前記経糸方向余部を前記畳床の側面から裏面にかけて折り返し、前記側面接着端部を前記畳床の隅部側面に接着するとともに、前記切欠端部を前記イ草方向余部の端部に近接させて接着する経糸方向余部接着工程と、
    前記畳床の裏面に前記床材を接着する床材接着工程と
    を有するリバーシブル畳の製造方法。
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