JP4901463B2 - 部品認識装置、表面実装機および部品試験装置 - Google Patents

部品認識装置、表面実装機および部品試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品の吸着ノズルによる吸着状態を画像認識する部品認識装置と、このような部品認識装置を備えた表面実装機および部品試験装置とに関するものである。
一般に、電子部品の表面実装機あるいは部品試験装置は、移動可能なヘッドユニットに搭載された吸着ノズルにより電子部品を吸着して目的位置まで搬送するように構成され、電子部品の吸着ノズルによる吸着状態を画像認識する部品認識装置を備えている。
従来、このような部品認識装置として、ヘッドユニットに対して相対移動可能に構成されたスキャンユニットと、このスキャンユニットに一体に設けられた下面撮像手段とを備えた部品認識装置が知られている。
例えば、特許文献1には、吸着ノズルから下方に向かう光の方向を吸着ノズルの下方から側方に向かう方向に変更する第1光路変更部と、この側方に向かう光の方向をさらに変更する第2光路変更部と、第1光路変更部の下方に設けられた照明手段と、これらが一体に組み込まれたスキャンユニットである部品検出用ユニットとを備え、部品検出用ユニットが、吸着ノズル列に沿って概ね平行に移動することにより、下面撮像手段が、光路変更手段を介して電子部品の下面を撮像するように構成された実装機における部品認識装置の技術が開示されている。
このような部品認識装置は、部品吸着位置から装着位置へのXY移動と同時に部品認識が行えるので、実装時間短縮に有利な機構である。
特開平8−32299号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された実装機における部品認識装置の技術では、吸着ノズルの下方すなわち、吸着ノズルと基台との間に、照明手段と、鏡などの光路変更手段とを設けなければならなかった。
また、スキャンユニットの部品認識装置の撮像範囲を超えるような大型電子部品は、一般に、スキャンユニットの部品認識装置とは別に基台に設けられる固定カメラで画像認識されるが、このような大型電子部品が吸着ノズルに吸着される場合は、大型電子部品とスキャンユニットの照明手段や光路変更手段とが干渉するという不具合があった。
そこで、大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を回避するために、従来は大型電子部品と小型電子部品とをヘッドユニットで混送することはしないで、大型電子部品を吸着する時は大型電子部品のみ吸着して基台の固定カメラで撮像し、スキャンユニットでの撮像は行っていなかった。その結果、吸着、搬送動作の順序が制限され、効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、小型の電子部品と固定カメラで画像認識しなければならないような大型電子部品とをヘッドユニットで混送する場合でも、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、両者の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い部品認識装置、表面実装機および部品試験装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本発明にかかる部品認識装置は、電子部品を吸着可能な複数の吸着ノズルを列状に有する移動可能なヘッドユニットに設けられ、ヘッドユニットが吸着ノズルに吸着された電子部品を部品供給部から目的位置まで搬送する際に、吸着ノズルにおける電子部品の吸着状態を順次撮像して画像認識する部品認識装置であって、ヘッドユニットに設けられ、吸着ノズル列と概ね平行に移動可能なスキャンユニットと、このスキャンユニットに設けられ、スキャンユニットの移動時に吸着ノズルの下方を通過することにより吸着ノズルに吸着された電子部品の下面の画像を取り込み可能な下面画像取り込み部と、この下面画像取り込み部とともにスキャンユニットに設けられ、下面画像取り込み部で取り込まれた電子部品の下面の画像を撮像する下面撮像手段と、を備え、上記スキャンユニットは、下面画像取り込み部と下面撮像手段とによる撮像範囲を超える大型電子部品については、スキャンユニットの移動時に吸着ノズルに吸着されて小型電子部品と同時に混送される上記大型電子部品との干渉を避けるように、当該大型電子部品に対応する範囲以上の所定範囲で吸着ノズルとの間に所定の間隔を有する離間した形状に形成されていることを特徴とする部品認識装置である。
本発明の部品認識装置によれば、スキャンユニットの移動時に吸着ノズルに吸着された大型電子部品との干渉を避けるように、大型電子部品に対応する範囲以上の所定範囲で吸着ノズルとの間に所定の間隔を有する離間した形状にスキャンユニットが形成されているので、小型の電子部品と固定カメラで画像認識しなければならないような大型電子部品とをヘッドユニットで混送する場合でも、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、両者の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い部品認識装置を実現することができるようになる。
ここで、上記スキャンユニットは、下面画像取り込み部と下面撮像手段とによる撮像範囲内の電子部品を撮像可能で、かつ上記所定範囲で上記大型電子部品との干渉を避けるだけの所定の間隔を吸着ノズルとの間に有するような凹形状に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、大型電子部品との干渉を避けるだけの所定の間隔を吸着ノズルとの間に有するような凹形状にスキャンユニットが形成されているので、より良く吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けることができるようになる。
また、上記電子部品の下面を指向して下面撮像手段に画像を取り込む下面画像取り込み部が、電子部品の下面から下方に向かう光を側方へ向けるように変更する光路変更部で構成されており、この光路変更部を支持する支持部材の上面が、当該光路変更部の上面よりも下方位置にあることが好ましい。
このようにすれば、光路変更部を支持する支持部材の上面が、光路変更部の上面よりも下方位置にあるので、スキャン時に、光路変更部の上面の上方を吸着ノズルが通過する時に支持部材に干渉することがない。その分、スキャン時の吸着ノズルの位置を上下方向で目的位置および部品供給部に近づけることができる結果、目的位置での載置時間、部品供給部での吸着時間が節約される。
また、上記スキャンユニットは、下面撮像手段の側方位置に電子部品を側方から撮像する側方撮像手段と、上記電子部品の側方を指向して側方撮像手段に画像を取り込む側方画像取り込み部とを備え、上記側方画像取り込み部の下端部は、光路変更部の上面よりも下方位置にあることが好ましい。
このようにすれば、スキャンユニットが、側方撮像手段を備えているので、側面画像により吸着状態を検知することができる。また、この機能の付加に当たっても、側方画像取り込み部の下端部が、光路変更部の上面よりも下方位置にあるので、目的位置での載置時間、部品供給部での吸着時間が延びることがない。
また、上記課題を解決するための本発明にかかる表面実装機は、電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有する移動可能なヘッドユニットを備え、吸着ノズルにより部品供給部から電子部品を吸着するとともに、この吸着ノズルに吸着された電子部品を撮像して吸着ノズルに対する電子部品の吸着状態を画像認識してから、この電子部品を基板上に実装する表面実装機であって、吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、上述の部品認識装置を備えていることを特徴とする表面実装機である。
本発明の表面実装機によれば、吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、上述の部品認識装置を備えているので、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、小型の電子部品と大型電子部品の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い表面実装機を実現することができるようになる。
上記課題を解決するための本発明にかかる部品試験装置は、電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有する移動可能なヘッドユニットを備え、吸着ノズルにより部品供給部から電子部品を吸着するとともに、この吸着ノズルに吸着された電子部品を撮像して吸着ノズルに対する電子部品の吸着状態を画像認識してから、この電子部品を検査手段に移載して各種検査を行う部品試験装置であって、吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、上述の部品認識装置を備えていることを特徴とする部品試験装置である。
本発明の部品試験装置によれば、吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、上述の部品認識装置を備えているので、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、小型の電子部品と大型電子部品の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い部品試験装置を実現することができるようになる。
以上説明したように、本発明によれば、固定カメラで画像認識しなければならないような大型電子部品をヘッドユニットの吸着ノズルで搬送する場合でも、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、吸着ノズルと基台との間の距離をできるだけ短くして、ヘッドユニットの高さを低く、装置全体をコンパクトにすることができるようになる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。図1は、本発明の実施の形態に係る表面実装機1の概略の構成を示す平面図であり、図2は、表面実装機1の概略の構成を示す側面図である。また、図3は、本発明の実施の形態に係る部品認識装置8の構成を示す側面図であり、図4は、部品認識装置8の構成を示す正面図である。また、図5は、部品認識装置8の構成を示す平面図である。
図1と図2とに示すように、本発明の実施の形態に係る表面実装機1は、小型の電子部品2(図3)と大型電子部品2a(図3)とを基板3に実装する装置であって、基台1a上に配置されて基板3を搬送する基板搬送手段4と、複数の電子部品2と複数の大型電子部品2aとを供給する部品供給部5と、この部品供給部5から電子部品2と大型電子部品2aとを吸着することが可能な吸着ノズル6a(図2)を担持して部品供給部5と基板3との間を移動可能なヘッドユニット7とを備えている。
また、この表面実装機1は、さらに、ヘッドユニット7の吸着ノズル6aに吸着された電子部品2の吸着状態を画像認識する手段として、本発明の実施の形態に係る部品認識装置8を備えるとともに、吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aの吸着状態を画像認識する手段として、基台1a上に配置された固定カメラ1bを備えている。
上記基板搬送手段4は、基台1a上において基板3を搬送する一対のコンベア4a、4aを有しており、このコンベア4a、4aにより搬入された基板3は、所定の実装作業位置(同図に示す基板3の位置)で一旦停止させられ、ここで電子部品2が基板3に実装される。
上記部品供給部5は、複数の電子部品2を供給する多数のテープフィーダ5aと、複数の大型電子部品2aを供給するトレイフィーダ5bとを基板搬送手段4の側方に備えている。
テープフィーダ5aは、各々IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ電子部品2を所定間隔おきに収納、保持したテープが巻回されたリールを有しており、このリールから電子部品2を間欠的に繰り出してヘッドユニット7の吸着ノズル6aによりピックアップさせるように構成されている。
また、トレイフィーダ5bは、QFP等の大型電子部品2aを載置した矩形のトレイ5cを内部に収納しており、このトレイ5cを引き出してトレイ5c上の大型電子部品2aをヘッドユニット7の吸着ノズル6aによりピックアップさせるように構成されている。なお、トレイ5cは、詳しくは図示しないが、上面に複数の部品収納部がマトリックス状に設けられ、これら部品収納部にそれぞれ大型電子部品2aが収納されている。
そして、吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aの吸着状態は、基台1a上に配置された固定カメラ1bで下方から画像認識されるようになっている。
上記ヘッドユニット7は、これらテープフィーダ5aからの電子部品2と、トレイフィーダ5bからの大型電子部品2aとを吸着ノズル6aにより吸着保持して基板3に搬送するものであり、本実施形態では、このヘッドユニット7にそれぞれ吸着ノズル6aを備えた6本の実装用ヘッド6がX軸方向(基板搬送手段4の搬送方向)に等間隔で列状に設けられている。
なお、吸着ノズル6aは、図略の負圧発生装置に接続されることにより、ノズル先端に負圧状態を発生させ、この負圧吸着力により、電子部品2を着脱可能に吸着保持し得るように構成されている。
また、吸着ノズル6aは、それぞれ、ヘッドユニット7に対して図略のノズル昇降駆動手段により昇降(Z軸方向の移動)が可能に、かつ図略のノズル回転駆動手段によりノズル中心軸回りの回転(R軸回りの回転)が可能に構成されている。
ここで、ノズル昇降駆動手段は、吸着もしくは装着を行う時の下降位置と、搬送や撮像を行う時の上昇位置との間で吸着ノズル6aを昇降させるものであり、ノズル回転駆動手段は、吸着ノズル6aを必要に応じて回転させて、電子部品2の姿勢を調整するものである。これらノズル昇降駆動手段とノズル回転駆動手段は、それぞれサーボモータと所定の動力伝達機構で構成されている。
そして、ヘッドユニット7は、これらの吸着ノズル6aで吸着された複数の電子部品2と大型電子部品2aとを部品供給部5と基板3との間で搬送し、電子部品2と大型電子部品2aとを基板3に一つ一つ実装する。そのため、このヘッドユニット7は、基台1aの所定範囲にわたりX軸方向及びY軸方向(X軸方向と直交する方向)に移動可能となっている。
すなわち、ヘッドユニット7は、X軸方向に延びる実装用ヘッド支持部材7aに対してX軸に沿って移動可能に支持されている。また、実装用ヘッド支持部材7aは、両端部がY軸方向の固定レール9に支持され、この固定レール9に沿ってY軸方向に移動可能になっている。そして、このヘッドユニット7は、X軸サーボモータ11によりボールねじ12を介してX軸方向に駆動され、実装用ヘッド支持部材7aは、Y軸サーボモータ13によりボールねじ14を介してY軸方向へ駆動される。
上記部品認識装置8は、ヘッドユニット7が吸着ノズル6aに吸着された電子部品2を部品供給部5から目的位置まで搬送する際に、吸着ノズル6aにおける電子部品2の吸着状態を順次撮像して画像認識するためにヘッドユニット7に設けられた装置であり、図3〜図5に示すように、スキャンユニット8aと、このスキャンユニット8aに一体に設けられた下面画像取り込み部と、第1光路変更部8cと、第2光路変更部8dと、照明手段8eと、下面画像取り込み部で取り込まれた電子部品2の下面の画像を撮像する下面撮像手段8fとを備え、第1光路変更部8cと、第2光路変更部8dとは、スキャンユニット8aの支持部材8mに支持されている。
また、この部品認識装置8は、側方撮像手段8gと側方照明手段8hとをスキャンユニット8aに一体に備えている。
スキャンユニット8aは、ヘッドユニット7に設けられた図略のサーボモータによりボールねじ8jを介して吸着ノズル6aの列と概ね平行に移動可能に設けられた部材であり、下面画像取り込み部と下面撮像手段8fとによる撮像範囲内の電子部品2を撮像可能で、かつ大型電子部品に対応する範囲以上の所定範囲で大型電子部品2aとの干渉を避けるだけの所定の間隔を吸着ノズル6aとの間に有するような凹形状に形成されている。
このように、本実施形態では、スキャンユニット8aは、下面画像取り込み部と下面撮像手段8fとによる撮像範囲を超える大型電子部品2aについてはスキャンユニット8aの移動時に吸着ノズル6aに吸着された当該部品2aとの干渉を避けるように、特に吸着ノズル6aとの間に所定の間隔を有する離間した形状に形成されている。
下面画像取り込み部は、スキャンユニット8aの移動時に吸着ノズル6aの下方を通過することにより吸着ノズル6aに吸着された電子部品2の下面の画像を取り込み可能な部分である。本実施形態では、この下面画像取り込み部は、第1光路変更部8cで構成され、この第1光路変更部8cと吸着ノズル6aとの間には、下面撮像手段8fに対して外乱光が入射されることを避けるように光の通過範囲を制限するために図略の縦長矩形のスリットが設けられている。
第1光路変更部8cは、吸着ノズル6aの下方に設けられ、吸着ノズル6aから下方に向かう光の方向を略水平側方に約90度変更して、吸着ノズル6aの下から側方に向かう方向に変更する。この第1光路変更部8cは、本実施形態では、反射プリズムで構成されている。
第2光路変更部8dは、第1光路変更部8cからの光の方向をさらに約90度変更してこの側方に向かう光の方向をさらに変更する光学装置であり、第1光路変更部8cと同様、反射プリズムで構成されている。
そして、図4に示すように、第1光路変更部8cと第2光路変更部8dを支持する支持部材8mの上面8pが、第1光路変更部8cの上面8qと第2光路変更部8dの上面8sよりも下方位置にあるように構成されている。
照明手段8eは、それぞれの吸着ノズル6aに吸着された電子部品2の下面を照明する装置であり、本実施形態では、複数の発光ダイオードが採用され、これら複数の発光ダイオードは、第2光路変更部8dの後方に配置され、第1光路変更部8cを介して電子部品2の下面を照明するように構成されている。
下面撮像手段8fは、吸着ノズル6aに吸着されて、照明手段8eで照明された電子部品2の下面を、第1光路変更部8cと第2光路変更部8dとを介して個々に撮像するように構成されたカメラであり、例えばCCDラインセンサカメラで構成されている。この下面撮像手段8fは、第2光路変更部8dにより光路が変更された光の方向に向くように撮像方向を横向きにしてスキャンユニット8aに配置されている。
側方撮像手段8gは、下面撮像手段8fの側方位置に電子部品2を側方から撮像するように構成されたカメラであり、下面撮像手段8fと同様に例えばCCDラインセンサカメラで構成されている。
この側方撮像手段8gの側方画像取り込み部8nの下端部8rは、第1光路変更部8cの上面8qと第2光路変更部8dの上面8sよりも下方位置にある。
また、側方照明手段8hは、電子部品2の側面を照明する装置であり、複数の発光ダイオードが採用され、これら複数の発光ダイオードは、大型電子部品2aとの干渉を避けるように凹形状に形成されたスキャンユニット8aの末端側に配置されている。
これら下面撮像手段8fと側方撮像手段8gとは、電子部品2が、各部品供給部5において吸着ノズル6aに吸着されると、各部品供給部5から基板3に移送される間に吸着ノズル6aの電子部品2を撮像し、この撮像された画像は、制御装置20(図6)に備えられた画像処理部25により画像処理される。
なお、吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aの吸着状態は、基台1a上に配置された固定カメラ1bにより撮像されるが、この固定カメラ1bは、例えばCCDカメラで構成されており、大型電子部品2aが吸着ノズル6aに吸着されると、トレイフィーダ5bから基板3に移送される間に吸着ノズル6aの下方から大型電子部品2aを画像認識するように構成されている。
次に、図6を参照して表面実装機1の制御装置20について説明する。図6は、表面実装機1の制御装置20の概略の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、制御装置20は、機能構成として主制御部21、軸制御部22、照明制御部23、カメラ制御部24、画像処理部25を備えている。
上記主制御部21は、実装機の動作を統括的に制御するもので、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成される。この主制御部21は、予め記憶されているプログラムに従って、基板搬送手段4、部品供給部5、実装用ヘッド6、ヘッドユニット7、部品認識装置8など各機器を制御する。
上記軸制御部22は、主制御部21と制御信号を授受しながら、X軸サーボモータ11、Y軸サーボモータ13、スキャンユニット8aのサーボモータなどの各種サーボモータ31の駆動を制御する。なお各種サーボモータ31には、それぞれエンコーダ32が設けられており、これにより各部の移動位置が検出されて、制御信号として軸制御部22にフィードバックされる。
上記照明制御部23は、主制御部21と制御信号を授受しながら、下面撮像手段8fによる電子部品2の撮像に合わせて下面撮像手段8fの照明手段8eを制御するものである。
上記カメラ制御部24は、主制御部21と制御信号を授受しながら、部品認識装置8の下面撮像手段8fを制御する。
上記画像処理部25は、下面撮像手段8fから出力される画像信号に所定の処理を施すことにより部品認識に適した画像データを生成して主制御部21に出力する。そして、主制御部21は、画像処理部25より出力された画像データに基づいて吸着ズレ量(吸着誤差)を算出するなどの演算を行う。
次に図1〜図6を参照して、本発明の実施の形態に係る表面実装機1の作用について説明する。
本発明の実施の形態に係る表面実装機1においては、制御装置20が、実装機の各部の動作を統括的に制御する。
まず、図1に示すように、基板搬送手段4の一対のコンベア4a、4aが、基板3を基台1a上において所定の実装作業位置(同図に示す基板3の位置)に搬入する。ここで基板3は、一旦停止させられる。
また、ヘッドユニット7は、吸着ノズル6aが、部品供給部5から供給される電子部品2を吸着保持した状態で部品供給部5から基板3へと移動し、電子部品2を基板3に実装する。
この時、ヘッドユニット7が吸着ノズル6aに吸着された電子部品2を部品供給部5から目的位置まで搬送する際に、部品認識装置8のスキャンユニット8aが、吸着ノズル6a列に沿って移動し、下面撮像手段8fが吸着ノズル6aにおける電子部品2の吸着状態を順次撮像して画像認識する。
下面撮像手段8fの撮像する要領は以下の通りである。すなわち、照明制御部23により制御された照明手段8eが吸着ノズル6aに吸着された電子部品2の方向に照明光を照射し、電子部品2を照明する。
この時、吸着ノズル6aの下方に設けられた第1光路変更部8cが、吸着ノズル6aから下方に向かう光の方向を略水平側方に約90度変更して、吸着ノズル6aの下から側方に向かう方向に変更し、第2光路変更部8dが、第1光路変更部8cからの光の方向をさらに約90度変更してこの側方に向かう光の方向をさらに変更する。そして、スキャンユニット8aに設けられ、カメラ制御部24に制御された下面撮像手段8fが、この光を受け入れ、電子部品2の下面を撮像する。
このように、下面撮像手段8fは、第1光路変更部8cと第2光路変更部8dとを介して吸着ノズル6aに吸着され照明手段8eで照明された電子部品2の下面を撮像するように構成されている。
そして、この撮像された画像は、制御装置20に備えられた画像処理部25(図3)により画像処理され、部品認識に適した画像データを生成する。そして、主制御部21が、画像処理部25より出力された画像データに基づいて吸着ズレ量(吸着誤差)を算出するなどの演算を行う。
ところで、一部の吸着ノズル6aにより小型の電子部品2を吸着し、別の吸着ノズル6aで大型電子部品2aを吸着して、これらの部品2、2aを混送する場合、部品吸着後に小型の電子部品2についてスキャンユニット8aにより上述のように部品認識を行うとともに、これと前後して、大型電子部品2aは、固定カメラ1bで撮像して画像認識する。それからこれらの部品2、2aを順次基板3に装着する。
この場合、スキャンユニット8aの移動時に吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aとの干渉を避けるように、大型電子部品2aに対応する範囲以上の所定範囲で吸着ノズル6aとの間に所定の間隔を有する離間した形状にスキャンユニット8aが形成されているので、小型の電子部品2と固定カメラで画像認識しなければならないような大型電子部品2aとをヘッドユニット7で混送する場合でも、吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aとスキャンユニット8aとの干渉を避けながら、両者の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い部品認識装置を実現することができるようになる。
また、大型電子部品2aとの干渉を避けるだけの所定の間隔を吸着ノズル6aとの間に有するような凹形状にスキャンユニット8aが形成されているので、より良く吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aとスキャンユニット8aとの干渉を避けることができるようになる。
このように、本発明の表面実装機1によれば、吸着ノズル6aによる電子部品2の吸着状態を画像認識する手段として、上述の部品認識装置8を備えているので、吸着ノズル6aに吸着された大型電子部品2aとスキャンユニット8aとの干渉を避けながら、小型の電子部品2と大型電子部品2aの搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い表面実装機を実現することができるようになる。
また、図4に示すように、第1光路変更部8cを支持する支持部材8mの上面8pが、第1光路変更部8cの上面8qよりも下方位置にあるので、スキャン時に、第1光路変更部8cの上面8qの上方を吸着ノズル6aが通過する時に支持部材8mに干渉することがない。その分、スキャン時の吸着ノズル6aの位置を上下方向で目的位置および部品供給部5に近づけることができる結果、目的位置での載置時間、部品供給部5での吸着時間が節約される。
また、スキャンユニット8aが、側方撮像手段8gを備えているので、側面画像により吸着状態を検知することができる。また、この機能の付加に当たっても、側方画像取り込み部8nの下端部8rが、第1光路変更部8cの上面8qよりも下方位置にあるので、目的位置での載置時間、部品供給部5での吸着時間が延びることがない。
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
例えば、基板搬送手段4、部品供給部5、実装用ヘッド6、ヘッドユニット7のX軸Y軸駆動機構、などの構成は、本発明を限定するものではなく、種々の設計変更が可能である。
また、第1光路変更部8c、第2光路変更部8dは、必ずしも光の方向を略水平側方に約90度に変更するものに限定されない。吸着ノズル6aの下方に設けられ、吸着ノズル6aから下方に向かう光の方向を変更して吸着ノズル6aの下から側方に向かう方向に変更するものであれば種々の光路変更が可能である。
また、第1光路変更部8cと、第2光路変更部8dとは、必ずしも反射プリズムで構成されたものに限定されない。いずれも反射鏡を用いて構成することが可能である。
同様に、照明手段8eや側方照明手段8hも、発光ダイオードに限らない。従来のその他の照明手段が採用可能である。
また、下面撮像手段8fや側方撮像手段8gも、CCDカメラに限定されず、各種のカメラが採用可能である。
また、撮像方向も必ずしも図示のような向きに限定されない。周囲の装置との関係に応じて種々の向きに設計変更が可能である。
さらに、本発明にかかる部品認識装置は、表面実装機に適用されるものに限定されない。電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有する移動可能なヘッドユニットを備え、吸着ノズルにより部品供給部から電子部品を吸着するとともに、この吸着ノズルに吸着された電子部品を撮像して吸着ノズルに対する電子部品の吸着状態を画像認識してから、この電子部品を検査手段に移載して各種検査を行う部品試験装置にも適用可能である。
このような部品試験装置によれば、吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、本発明にかかる部品認識装置を備えているので、吸着ノズルに吸着された大型電子部品とスキャンユニットとの干渉を避けながら、小型の電子部品と大型電子部品の搬送を行うことができる搬送順序の自由度が高く搬送効率の良い部品試験装置を実現することができるようになる。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の形態に係る表面実装機の概略の構成を示す平面図である。 表面実装機の概略の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る部品認識装置の構成を示す側面図である。 部品認識装置の構成を示す正面図である。 部品認識装置の構成を示す平面図である。 表面実装機の制御装置の概略の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 表面実装機
2 電子部品
2a 大型電子部品
5 部品供給部
6a 吸着ノズル
7 ヘッドユニット
8 部品認識装置
8a スキャンユニット
8c 第1光路変更部(下面画像取り込み部)
8d 第2光路変更部
8e 照明手段
8f 下面撮像手段
8g 側方撮像手段
8m 支持部材
8n 側方画像取り込み部
8r 側方画像取り込み部の下端部

Claims (6)

  1. 電子部品を吸着可能な複数の吸着ノズルを列状に有する移動可能なヘッドユニットに設けられ、ヘッドユニットが吸着ノズルに吸着された電子部品を部品供給部から目的位置まで搬送する際に、吸着ノズルにおける電子部品の吸着状態を順次撮像して画像認識する部品認識装置であって、
    ヘッドユニットに設けられ、吸着ノズル列と概ね平行に移動可能なスキャンユニットと、
    このスキャンユニットに設けられ、スキャンユニットの移動時に吸着ノズルの下方を通過することにより吸着ノズルに吸着された電子部品の下面の画像を取り込み可能な下面画像取り込み部と、
    この下面画像取り込み部とともにスキャンユニットに設けられ、下面画像取り込み部で取り込まれた電子部品の下面の画像を撮像する下面撮像手段と、
    を備え、
    上記スキャンユニットは、下面画像取り込み部と下面撮像手段とによる撮像範囲を超える大型電子部品については、スキャンユニットの移動時に吸着ノズルに吸着されて小型電子部品と同時に混送される上記大型電子部品との干渉を避けるように、当該大型電子部品に対応する範囲以上の所定範囲で吸着ノズルとの間に所定の間隔を有する離間した形状に形成されていることを特徴とする部品認識装置。
  2. 上記スキャンユニットは、下面画像取り込み部と下面撮像手段とによる撮像範囲内の電子部品を撮像可能で、かつ上記所定範囲で上記大型電子部品との干渉を避けるだけの所定の間隔を吸着ノズルとの間に有するような凹形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の部品認識装置。
  3. 上記電子部品の下面を指向して下面撮像手段に画像を取り込む下面画像取り込み部が、電子部品の下面から下方に向かう光を側方へ向けるように変更する光路変更部で構成されており
    この光路変更部を支持する支持部材の上面が、当該光路変更部の上面よりも下方位置にあることを特徴とする請求項1または2に記載の部品認識装置。
  4. 上記スキャンユニットは、下面撮像手段の側方位置に電子部品を側方から撮像する側方撮像手段と、
    上記電子部品の側方を指向して側方撮像手段に画像を取り込む側方画像取り込み部とを備え、
    上記側方画像取り込み部の下端部は、上記光路変更部の上面よりも下方位置にあることを特徴とする請求項3に記載の部品認識装置。
  5. 電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有する移動可能なヘッドユニットを備え、吸着ノズルにより部品供給部から電子部品を吸着するとともに、この吸着ノズルに吸着された電子部品を撮像して吸着ノズルに対する電子部品の吸着状態を画像認識してから、この電子部品を基板上に実装する表面実装機であって、
    吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の部品認識装置を備えていることを特徴とする表面実装機。
  6. 電子部品を吸着可能な吸着ノズルを有する移動可能なヘッドユニットを備え、吸着ノズルにより部品供給部から電子部品を吸着するとともに、この吸着ノズルに吸着された電子部品を撮像して吸着ノズルに対する電子部品の吸着状態を画像認識してから、この電子部品を検査手段に移載して各種検査を行う部品試験装置であって、
    吸着ノズルによる電子部品の吸着状態を画像認識する手段として、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の部品認識装置を備えていることを特徴とする部品試験装置。
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