JP4900270B2 - スクリュポンプ - Google Patents

スクリュポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP4900270B2
JP4900270B2 JP2008029285A JP2008029285A JP4900270B2 JP 4900270 B2 JP4900270 B2 JP 4900270B2 JP 2008029285 A JP2008029285 A JP 2008029285A JP 2008029285 A JP2008029285 A JP 2008029285A JP 4900270 B2 JP4900270 B2 JP 4900270B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw rotor
screw
side end
suction
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008029285A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009185778A (ja
Inventor
雅洋 稲垣
真也 山本
衛 桑原
誠 吉川
祐弥 井沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2008029285A priority Critical patent/JP4900270B2/ja
Publication of JP2009185778A publication Critical patent/JP2009185778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4900270B2 publication Critical patent/JP4900270B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

この発明は、一対のスクリュロータの回転により流体をハウジング内へ吸入し、さらに、流体をハウジング外へ吐出するスクリュポンプに関する。
スクリュポンプは、互いに噛み合う第1のスクリュロータと第2のスクリュロータとを有し、両スクリュロータはハウジング内に収容されている。
第1のスクリュロータと第2のスクリュロータは螺旋状の歯を有しており、この歯間に螺旋状の溝が形成される。
両スクリュロータが噛み合うことから、スクリュポンプは、各スクリュロータとハウジングの内壁とにより区画形成される複数の作動室を有する。
各スクリュロータの少なくとも一方の端部にはシャフトが設けられ、シャフトは軸受を介してハウジングに支持される。
ハウジングには、流体を吸入する吸入口と流体を吐出する吐出口が形成されている。
スクリュポンプは、両ロータの相対回転により、吸入口から流体を吸入して作動室に閉じ込め、流体を軸方向へ移動して吐出口から吐出する。
従来のスクリュポンプとしては、例えば、特許文献1に開示されたスクリュポンプが存在する。
このスクリュポンプは、リード角が一定である等リード部を有する雄ロータと雌ロータを備える。
スクリュポンプが有する複数の作動室のうち、吸入口と連通可能であってロータの吸入側端部と隣接する作動室は、ロータが所定の回転角に回転されたのタイミングで閉じ込まれ、吸入口との連通が終了して吸入完了の状態となる。
例えば、雄ロータの回転角が0°のタイミングにおいて、両ロータ同士の噛み合いのみにより、雄ロータにおける作動室を閉じ込み、このタイミングで吸入完了としている。
しかし、このスクリュポンプでは、この作動室の容積が増加状態から一定状態になったタイミングで吸入完了をさせるように、雄ロータの回転角が−72°のときに作動室を閉じ込む工夫が施されている。
つまり、雄ロータの回転角が−72°のタイミングで吸入完了させるために、ハウジングの一部である閉塞部が両ロータの吸入側端面の一部を塞いでいる。
ところで、スクリュロータの軸バランスは、スクリュロータのリード角等の設定条件によって大きく異なる。
例えば、スクリュロータが1条のスクリュロータであって、リード角が急激に変化する不等リード部を有する場合には、軸バランス悪化の傾向が大きくなる。
軸バランスが未調整であるスクリュロータが用いられる場合、スクリュロータの回転時に、スクリュロータをハウジングに軸支させるシャフト、あるいは軸受に対して径方向の偏荷重が作用する。
このため、偏荷重の作用を回避するためのバランスウエイトをスクリュロータの端部に設ける場合がある。
特開平6−288369号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、スクリュロータの吸入側端面を閉塞部が塞ぐ構成であることから、閉塞部がバランスウエイトを設ける障害となり、スクリュロータの吸入側端面にバランスウエイトを設けることができない。
因みに、スクリュロータにバランスウエイトを設けることを優先することも考えられるが、この場合、閉塞部を設けることが不可能となり、スクリュロータの回転角の所定範囲にて作動室を閉じ込み、吸入完了とする構成が採用できない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、スクリュロータの吸入側端面を塞ぐことにより、吸入室と連通する作動室をスクリュロータの回転角の所定範囲内にて閉じ込むことと、スクリュロータの吸入側の端部にバランスウエイトを設けることとの両立を可能とするスクリュポンプの提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、螺旋状の歯を有する第1スクリュロータ及び第2スクリュロータと、互いに噛み合う前記両スクリュロータを収容するハウジングと、前記ハウジングは吸入口及び吐出口を備え、前記ハウジング及び両スクリュロータにより複数の作動室を区画形成し、前記第1スクリュロータと前記第2スクリュロータの相対回転により、前記吸入口から作動室へ流体が吸入され、前記吐出口から流体が吐出されるスクリュポンプであって、前記スクリュロータの回転軸心と同心の外周面を備える環体が各スクリュロータの吸入側端面と連続して固定され、前記環体の外周面の直径は前記スクリュロータのピッチ円以下に設定され、前記環体は前記スクリュロータの径方向の軸バランスを調整するバランスウエイトを備え、前記ハウジングは、前記環体の外周面に対向する円環面と、前記スクリュロータの吸入側端面に対向する内壁面を備え、前記環体の外周面と前記円環面により軸方向シール部が形成され、前記吸入側端面と前記内壁面により径方向シール部が形成され、前記軸方向シール部及び前記径方向シール部は、前記スクリュロータの回転角の所定範囲にて該スクリュロータの吸入側端面と隣接する前記作動室と前記吸入口との連通を遮断することで前記作動室を閉じ込むことを特徴とする。
本発明では、各スクリュロータの吸入側端面には、スクリュロータの回転軸心と同心の外周面を備える環体が吸入側端面と連続して固定される。
ハウジングの円環面は環体の外周面と対向し、両者は軸方向シール部を形成する。
ハウジングの内壁面は、スクリュロータの吸入側端面と対向し、径方向シール部を形成する。
軸方向シール部及び径方向シール部は、微少な間隙であって非接触式シールとして作動室からの流体の漏れを規制する。
スクリュロータの吸入側端面と隣接する作動室は、軸方向シール部及び径方向シール部により、スクリュロータの回転角の所定範囲内にて吸入口との連通が遮断され、作動室は閉じ込まれる。
スクリュロータが所定の回転角に達したとき、径方向シール部はスクリュロータの吸入側端面と隣接する作動室と吸入口との連通を遮断し、作動室は吸入完了の状態となる。吸入完了の所定の回転角から所定範囲の回転角に至るまで作動室が閉じ込まれる。
このため、スクリュロータの吸入側端面と隣接する作動室は、この作動室を各スクリュロータの噛み合いのみにより閉じ込む場合と比較して、閉じ込み時の作動室の容積を大きく設定することができるから、流体を多く取り込むことができ、排気速度を向上させることができる。
バランスウエイトはスクリュロータの径方向の軸バランスを調整するから、運転時のスクリュロータにおける径方向の偏荷重の発生が防止される。
本発明によれば、スクリュロータの回転角の所定範囲内にてスクリュロータの吸入側端面と隣接する作動室を閉じ込み、吸入完了とすることができるとともに、スクリュロータの軸バランスが悪い場合であっても、バランスウエイトを設けることができ、径方向の偏荷重の発生を防止することができる。
なお、環体がスクリュロータのピッチ円以下の大きさに設定されていることから、第1スクリュロータと第2スクリュロータの各環体が互いに干渉することはない。
また、本発明では、上記のスクリュポンプにおいて、前記スクリュロータと対向する前記ハウジングには、前記スクリュロータの径方向から流体を前記作動室へ吸入する吸入口が形成され、前記軸方向シール部及び径方向シール部は、各スクリュロータの回転角の全範囲にて該スクリュロータの吸入側端面と隣接する前記作動室と前記吸入口との該吸入側端面からの連通を遮断することで前記作動室を閉じ込むようにしてもよい。
この場合、軸方向シール部及び径方向シール部は、各スクリュロータの回転角の全範囲にてスクリュロータの吸入側端面と隣接する作動室と吸入口との、吸入側端面からの連通を遮断し、作動室が閉じ込まれる。吸入口を通る流体はスクリュロータの径方向から作動室に吸入される。
この発明によれば、軸方向から流体を作動室へ吸入する吸入口を設ける場合と比較して、スクリュポンプの軸方向の短縮化を図ることができるほか、吸入口の開口面積を大きくすることができる。
さらに、本発明は、上記のスクリュポンプにおいて、前記スクリュロータは、該スクリュロータの両端面に突出され、前記回転軸心と同心のシャフトを備え、前記シャフトが軸受を介して前記ハウジングへ支持されてもよい。
この場合、スクリュロータの両端面から突出されるシャフトが軸受を介してハウジングに保持される。
この発明によれば、スクリュロータが所謂「両持ち式」によりハウジングに支持されるから、一方の端面にのみから突出されるシャフトを設け、このシャフトをハウジングに軸支させる「片持ち式」と比較して、ハウジングに軸支されるスクリュロータの安定性が高い。
本発明によれば、スクリュロータの吸入側端面を塞ぐことにより、吸入室と連通する作動室をスクリュロータの回転角の所定範囲内にて閉じ込むことと、スクリュロータの吸入側の端部にバランスウエイトを設けることとの両立を可能とするスクリュポンプを提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るスクリュポンプを図1〜図3に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態に係るスクリュポンプの構造を示す横断面図であり、図2は図1におけるA−A線矢視図であり、図3は図1におけるB−B線矢視図である。
図1に示すスクリュポンプ10は横置き型のスクリュポンプであり、スクリュポンプ10は半導体製造プロセスにおいてオイルフリーの真空ポンプとして用いられる。図1の左方を前方、右方を後方とする。
図1に示すスクリュポンプ10のハウジングは、ロータハウジング11と、ロータハウジング11の前端部に接合されるフロントハウジング12と、ロータハウジング11の後端部に接合されるリヤハウジング13とにより構成されている。
ハウジング内の空間部には、互いに噛み合う第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33が収容されている。
ロータハウジング11の前端寄りには、ハウジング内に流体を吸入する吸入口14が形成され、後端にはハウジング内の流体を外部へ吐出する吐出口15が形成されている。
吸入口14は略方形状に開口されており、第2スクリュロータ33寄りに配置され、両スクリュロータ26、33の噛み合う位置を臨んでいる。
吐出口15は第2スクリュロータ33の側にて開口され、吸入口14と比較して開口面積は小さい。
第1シャフト27は第1スクリュロータ26内を貫通して第1スクリュロータ26に固定されている。第2シャフト34は第2スクリュロータ33内を貫通して第2スクリュロータ33に固定されている。
第1スクリュロータ26の回転軸心P1と第2スクリュロータ33の回転軸心P2は平行となるように配置される。
第1シャフト27の前部はフロントハウジング12に形成された軸孔16に挿通され、軸受28を介してフロントハウジング12に支持されている。
第1シャフト27の後部は、リヤハウジング13に形成された軸孔22に挿通され、軸受28を介してリヤハウジング13に支持されている。
第2スクリュロータ33の前部は、フロントハウジング12に形成された軸孔17に挿通され、軸受28を介してフロントハウジング12に支持されている。
第2シャフト34の後部は、リヤハウジング13に形成された軸孔23に挿通され、軸受28を介してリヤハウジング13に支持されている。即ち、第1スクリュロータ26は両端から突出する第1シャフト27により両持式にハウジングに軸支される。第2スクリュロータ33は両端から突出する第2シャフト34により両持式にハウジングに軸支される。
リヤハウジング13の後端部にはギヤハウジング24が接合されており、ギヤハウジング24はリヤハウジング13とともにギヤ室25を形成する。
第1シャフト27の後部はリヤハウジング13を貫通しており、ギヤハウジング24内において駆動ギヤ32が固定されている。第2シャフト34の後部はリヤハウジング13を貫通しており、ギヤハウジング24内において従動ギヤ35が固定されている。
ギヤハウジング24内には、駆動源としての電動モータ29が配置され、電動モータ29の出力軸30は軸継手31を介して第1シャフト27の後端に連結されている。
駆動ギヤ32と従動ギヤ35の噛み合いにより、第1シャフト27の回転は駆動ギヤ32及び従動ギヤ35を介して第2シャフト34に伝達され、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33が相対回転される。
次に、第1スクリュロータ26と、第2スクリュロータ33について説明する。
第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33が有する螺旋状の歯26a、33aは、捩れ方向が互いに逆方向であるほかは同一形状となっている。
第1スクリュロータ26の軸方向において、歯26a間には溝26bが形成され、同様に、第2スクリュロータ33の軸方向おいて、歯33a間には溝33bが形成されている。
第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面(フロントハウジング12を臨む端面)及び吐出側端面(リヤハウジング13を臨む端面)は、回転軸心P1、P2の方向に対して直角な面に形成されている。
第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33は、不等リード部と等リード部との2つのリード部を有する1条のねじである。
第1スクリュロータ26の不等リード部は、第1スクリュロータ26の吸入側端面から軸方向の所定の距離(図1におけるL1の範囲)まで形成されている。
等リード部は、不等リード部の後端から吐出側端面まで不等リード部に連続して形成されている(図1におけるL2の範囲)。
不等リード部におけるリード角(第1スクリュロータ26の回転軸心P1と直角な面とねじ山のつる巻き曲線が作る角度)は前方から後方へ向けて漸減して変化している。
不等リード部においてリード角が最大となる位置は第1スクリュロータ26の吸入側端部である。
等リード部におけるリード角は一定のリード角に保たれている。
等リード部のリード角は、不等リード部における最小のリード角よりも小さく設定されている。
第2スクリュロータ33についても、第1スクリュロータ26と同様に、L1の範囲に対応する不等リード部及びL2の範囲に対応する等リード部が備えられている。
第1スクリュロータ26の軸方向における歯26a間に形成される溝26bは、第2スクリュロータ33の歯33aが入り込み、第2スクリュロータ33の歯33a間に形成される溝33bは第1スクリュロータ26の歯26aが入り込む。
図3は、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の回転軸線P1、P2と直角な面である軸垂直断面を示す。
A1〜D1、A2〜D2は各軸垂直断面を特定する点を示し、CP1、CP2はピッチ円を示す。
第1スクリュロータ26の軸垂直断面は、回転軸心P1を中心とする円弧状の外周部A1B1と、同じく回転軸心P1を中心とする円弧状の歯底部C1D1と、を有する。
外周部A1B1の半径は歯底部C1D1の半径よりも大きく設定されている。
図3に示すように、第1スクリュロータ26の軸垂直断面は、外周部A1B1と歯底部C1D1とを接続する第1曲線部A1C1、第2曲線部B1D1を有する。
第1曲線部A1C1は、第2スクリュロータ33の外周部の点A2により創成されるトロコイド曲線により規定される。
第2曲線部B1D1はインボリュート曲線を含む複数の曲線により規定される。
第1スクリュロータ26のピッチ円CP1は、外周部A1B1と歯底部C1D1の間を通る。
第2スクリュロータ33の軸垂直断面は、第1スクリュロータ26の軸垂直断面と同様に、回転軸心P2を中心とする円弧状の外周部A2B2と、回転軸心P2を中心とする円弧状の歯底部C2D2と、を有する。
外周部A2B2の半径は歯底部C2D2の半径よりも大きく設定されている。
第2スクリュロータ33の軸垂直断面は、外周部A2B2と歯底部C2D2とを接続する第1曲線部A2C2、第2曲線部B2D2を有する。
第1曲線部A2C2は、第1スクリュロータ26の外周部の点A1により創成されるトロコイド曲線により規定され、第2曲線部B2D2はインボリュート曲線を含む複数の曲線により規定される。
第2スクリュロータ33のピッチ円CP2は、外周部A2B2と歯底部C2D2の間を通る。
ピッチ円CP1とピッチ円CP2の直径は同径である。第1スクリュロータ26の回転軸心P1と第2スクリュロータ33の回転軸心P2はピッチ円CP1、CP2の直径と同じ長さにて離間している。
第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の軸垂直断面が上記のように形成されていることにより、ロータハウジング11の内壁と、歯26a、33aと、溝26b、33bは流体を吸入口14側から吐出口15側へ移送・圧縮する8の字状の密閉された空間を形成する。
8の字状の空間は、溝26bにより形成される作動室と、溝33bにより形成される作動室を組み合わせた空間である。
歯26aと溝26bの巻き数により第1スクリュロータ26の軸方向における作動室の数が規定される。
第2スクリュロータ33についても、歯33aと溝33bの巻き数により軸方向における作動室の数が規定される。
これらの密閉された作動室の他に、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の各両端部と隣接する作動室が形成される。
スクリュロータ26、33の各吸入側端部と隣接する作動室は、両スクリュロータ26、33の回転角に応じて吸入口14と連通可能な作動室であり、スクリュロータ26、33の各吐出側端部と隣接する作動室は、吐出口15と連通可能な作動室である。
この実施形態の場合、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面は、図3に示す軸垂直断面と同じように示すことができる。
ところで、第1スクリュロータ26の吸入側端面には、フロントハウジング12へ向けて突出する環体としての第1環体36が第1スクリュロータ26の吸入側端面と連続して固定されている。
第2スクリュロータ33の吸入側端面には、フロントハウジング12へ向けて突出する環体としての第2環体39が第2スクリュロータ33の吸入端面と連続して固定されている。
第1環体36は、第1シャフト27を挿通する通孔36aを有する円板である。
第2環体39は、第2シャフト34を挿通する通孔39aを有する円板である。
第1環体36の外周面37の直径は、第1スクリュロータ26のピッチ円CP1の直径より僅かに小さく設定されている。
第2環体39の外周面40の直径は、第2スクリュロータ33のピッチ円CP2の直径より僅かに小さく設定されている。
第1環体36の軸心は第1スクリュロータ26の回転軸心P1と同心である。
第2環体39の軸心は第2スクリュロータ33の回転軸心P2と同心である。
第1環体36は、第1スクリュロータ26の吸入側端面のうち、ほぼピッチ円CP1の面積相当分を覆い、この吸入側端面に隣接する作動室の溝26bの一部を塞ぐ要素となっている。
第2環体39は、第2スクリュロータ33の吸入側端面のうち、ほぼピッチ円CP2の面積相当分を覆い、この吸入側端面に隣接する作動室の溝33bの一部を塞ぐ要素となっている。
第1環体36の外周面37と、第2環体39の外周面40はピッチ円CP1、CP2以下の設定であるから第1環体36と第2環体39が干渉することはない。
第1環体36の前部には、半裁円板状の第1バランスウエイト38が取り付けられている。第2環体39の前部には、半裁円板状の第2バランスウエイト41が取り付けられている。
第1バランスウエイト38は、第1スクリュロータ26の径方向の軸バランスを調整するための部材である。第2バランスウエイト41は、第2スクリュロータ33の径方向の軸バランスを調整するための部材である。
第1バランスウエイト38は、第1環体36の前端面において、第1スクリュロータ26の吸入側端面に隣接する作動室側の半円部位を占めるように取り付けられている。
第2バランスウエイト41は、第2環体39の前端面において、第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室側の半円部位を占めるように取り付けられている。
図2に示すように、第1バランスウエイト38の外周面は第1環体36の直径と同じである。第2バランスウエイト41の外周面は第2環体39の直径と同じである。
第1スクリュロータ26の回転に伴い、第1環体36及び第1バランスウエイト38は第1スクリュロータ26と一体となって回転する。
第2スクリュロータ33の回転に伴い、第2環体39及び第2バランスウエイト41は第2スクリュロータ33と一体となって回転する。
一方、フロントハウジング12は、第1環体36を収容する第1環体収容部18及び第2環体39を収容する第2環体収容部19を有する。
第1環体収容部18には第1環体36の外周面37に対向する第1円環面20が、第2環体収容部19には第2環体39の外周面40に対向する第2円環面21が備えられている。
第1円環面20の直径は、第1環体36の外周面37の直径よりも僅かに大きく、第2円環面21の直径は、第2環体39の外周面40の直径よりも僅かに大きい。
第1円環面20と第1環体36の外周面37が対向することにより、両者20、37の間には軸方向シール部としての第1軸方向シール部が形成される。
この環状の第1軸方向シール部は、第1円環面20と外周面37との間に形成される微少な間隙d1であり、非接触式シールとして第1スクリュロータ26の吸入側端面に隣接する作動室からの流体の漏れを規制する。
第1軸方向シール部は、第1環体36の軸方向長さと同じ長さを軸方向に持つ。
第2円環面21と第2環体39の外周面40が対向することにより、両者21、40の間には軸方向シール部としての第2軸方向シール部が形成される。
この環状の第2軸方向シール部は、第2円環面21と外周面40との間に形成される微少な間隙d2であり、非接触式シールとして第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室からの流体の漏れを規制する。
第2軸方向シール部は、第2環体39の軸方向長さと同じ長さを軸方向に持つ。
第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面と対向するフロントハウジング12の内壁面12aは、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面と協働して径方向シール部を形成し、径方向シール部は微少な間隙(図示せず)を有する非接触式シールとして機能する。
径方向シール部は、第1軸方向シール部及び第2軸方向シール部と連続したシール部を構成する。
この実施形態では、両スクリュロータ26、33の回転角の全範囲にて、両スクリュロータ26、33の吸入側端面を覆うように、吸入側端面と内壁面12aとにより形成される径方向シール部が設定されている。
径方向シール部は、第1軸方向シール部及び第2軸方向シール部とともに、各スクリュロータ26、33の回転角の全範囲にてスクリュロータの26、33吸入側端面と隣接する作動室と吸入口14、及び2つの作動空間の吸入側端面からの連通を遮断する。
径方向シール部は、内壁面12aの径方向の長さと同じ長さを径方向に持つ。
従って、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室の溝26b、33bは、第1環体36と、第2環体39と、内壁面12aとにより吸入側端面において塞がれる。
次に、この実施形態に係るスクリュポンプ10の動作について説明する。
図4(a)〜図4(d)は第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の回転を説明する図である。
図4(a)〜図4(c)の各図に示す第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33は、図1のB−B線における第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33の軸直角断面を示している。
図4(a)〜図4(c)は、作動室に流体が吸入されるタイミングの回転角にある第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33を示す。
図4(d)は流体が作動室に閉じ込まれたタイミングの回転角にある第1スクリュロータ26と第2スクリュロータ33を示す。
図4(a)の両スクリュロータ26、33の回転角を0°とすると、図4(b)では、その回転角が72°となり、図4(c)では、その回転角が180°、図4(d)では、その回転角が225°となっている。
スクリュポンプ10が運転されると、スクリュロータ26、33の回転角の所定範囲にて、各スクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する作動室へ流体が吸入口14から吸入される。吸入口14は両スクリュロータ26、33の径方向に位置するロータハウジング11に設けられているため、流体は両スクリュロータ26、33の径方向から作動室に導入される。
各スクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する作動室に吸入された流体は、両スクリュロータ26、33の回転に伴って、吐出口15へ向けて移送される。
図4(a)では、第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室は、両スクリュロータ26、33の噛み合いにより、吸入口14と非連通の状態にある。
第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室は、ロータハウジング11と、第1環体36と、第2スクリュロータ33の歯33aと、フロントハウジング12により覆われている。
このとき、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室は吸入口14と連通し、流体が導入される。
第1スクリュロータ26の第2曲線部B1D1と第2スクリュロータ33の第2曲線部B2D2がピッチ円CP1、CP2上で当接し、溝26b及び溝33bにより形成される作動室は互いに連通しない。
図4(b)では、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室への流体の吸入が継続されている。
流体が吸入される第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室は、図4(a)と比較して拡大している。
このとき、吸入口14と連通する第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室が形成され、この吸入口14と連通する作動室に流体が導入される。
図4(c)では、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室は吸入口14との連通が終了している。
つまり、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室は閉じ込まれ、吸入完了の状態である。
このタイミングでは、図4(b)のタイミングと比較して、吸入口14と連通する第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室が拡大している。
このとき、第1スクリュロータ26の第1曲線部A1C1と第2スクリュロータ33の第1曲線部A2C2が対向する。
図4(d)では、第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室が閉じ込まれている。
第1スクリュロータ26の吸入側端面に連通する作動室は吸入完了の状態にあり、この作動室は吸入口14と連通しない。
このとき、吸入口14と連通する第2スクリュロータ33の吸入側端面に連通する作動室が形成される。
そして、閉じ込まれた作動室は、両スクリュロータ26、33の回転が継続されることにより、後方側へ順次移送される。
作動室内の流体は最終的に吐出口15から吐出される。
第1環体36は第1環体収容部18において回転され、第2環体39は第2環体収容部19において回転される。
第1軸方向シール部と、第2軸方向シール部と、径方向シール部は、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室からの流体の漏れを規制する。
第1スクリュロータ26の吸入端面と隣接する作動室と、第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室とは、第1軸方向シール部、第2軸方向シール部及び径方向シール部により相互に非連通となる。
両スクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する各作動室は、ハウジングの径方向シール部、第1軸方向シール部及び第2軸方向シール部により、各スクリュロータ26、33の回転角の全範囲にて吸入側端面からの吸入口14との連通を遮断され、吸入側端面では閉じ込み完了の状態が維持されている。
第1の実施形態に係るスクリュポンプ10によれば以下の作用効果を奏する。
(1)スクリュロータ26、33の軸バランスが悪い場合であっても、スクリュロータ26、33にバランスウエイト38、41を設けることができ、回転するスクリュロータ26、33による偏荷重の発生を抑制することができる。さらに、スクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する作動室と吸入口14との吸入側端面からの連通が、第1軸方向シール部、第2軸方向シール部及び径方向シール部により遮断され、吸入側端面での閉じ込みが常に設定される。これにより、排気速度の向上を図ることができる。
(2)径方向から流体をスクリュポンプ10へ吸入する吸入口14がロータハウジング11に設けられていることから、軸方向から流体をスクリュポンプ10へ吸入する吸入口を設けるスクリュポンプと比較して、スクリュポンプ10の軸方向の短縮化を図ることができるほか、吸入口14の開口面積を大きく設定することができる。吸入口14の開口面積を大きく設定することにより流体のスクリュポンプ10内への流体の取り込みがより容易となる。
(3)スクリュロータ26、33は、両端に突出するシャフト27、34を有する所謂「両持ち式」によりハウジングに支持されるから、一方の端部にのみシャフトを設けてシャフトをハウジングに軸支させる「片持ち式」と比較して、ハウジングに軸支されるスクリュロータ26、33の安定性が高い。スクリュロータ26、33が「両持ち式」によりハウジングに軸支されることから、例えば、大型のスクリュポンプ10であっても、スクリュロータ26、33の回転軸心P1、P2が水平となる横置きが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るスクリュポンプについて図5、図6に基づいて説明する。
この実施形態に係るスクリュポンプは、ハウジングの構成が第1の実施形態に係るスクリュポンプ10のハウジングと異なる以外は、第1の実施形態のスクリュポンプ10と基本的に同一である。
従って、この実施形態では、共通する要素については第1の実施形態の説明を援用し、符号を共通して使用する。
図5に示すように、この実施形態に係るスクリュポンプ50のフロントハウジング52は、第1スクリュロータ26のシャフト27が挿通される軸孔53と、第2スクリュロータ33のシャフト34が挿通される軸孔54とを有する。
フロントハウジング52は、外部からハウジング内に貫通する吸入口59を有しており、吸入口59を通じて流体がスクリュロータ26、33の軸方向から吸入される。
フロントハウジング52の内壁側には、第1環体36を収容する第1環体収容部55と、第2環体39を収容する第2環体収容部56が形成されている。
フロントハウジング52は、第1環体36の外周面37と対向する環状の第1円環面57と、第2環体39の外周面40と対向する環状の第2円環面58と、各スクリュロータ26、33の吸入側端面に対向する内壁面52aと、を有する。
第1円環面57は、第1環体収容部55内の第1環体36の外周面37に対向する。
第2円環面58は、第2環体収容部56内の第2環体39の外周面40に対向する。
第1円環面57の直径は、第1環体36の外周面37の直径よりも僅かに大きく、第2円環面58の直径は、第2環体39の外周面40の直径よりも僅かに大きい。
第1円環面57と第1環体36の外周面37が対向することにより、両者57、37の間には環状の第1軸方向シール部が形成される。
この第1軸方向シール部は、第1円環面57と外周面37との間に形成される微少な間隙であり、非接触式シールとして第1スクリュロータ26の吸入側端面に隣接する作動室からの流体の漏れを規制する。
第2円環面58と第2環体39の外周面40が対向することにより、両者21、40の間には環状の第2軸方向シール部が形成される。
この第2軸方向シール部は、第2円環面58と外周面40との間に形成される微少な間隙であり、非接触式シールとして第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室からの流体の漏れを規制する。
フロントハウジング52の内壁面52aは、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面と協働して径方向シール部を形成し、径方向シール部は微少な間隙を有する非接触式シールとして機能する。
径方向シール部は、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面からの流体漏れを第1軸方向シール部及び第2軸方向シール部とともに規制する。
この実施形態では、フロントハウジング52において内壁面52aが形成される領域は、フロントハウジング52に吸入口59を設けていることから、第1の実施形態のフロントハウジング12において形成される内壁面12aの領域とは異なる。
この実施形態では内壁面52aが、第1の実施形態のように回転角の全範囲にて両スクリュロータ26、33の吸入側端面を覆うのではなく、両スクリュロータ26、33の回転角の所定範囲にて、両スクリュロータ26、33の吸入側端面を覆う。
従って、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室の溝26b、33bは、吸入口59と連通するタイミングを除き、第1環体36と、第2環体39と、内壁面52aとにより吸入側端面において塞がれる。
図6(a)はスクリュポンプ50の正面図であり、説明の便宜上、フロントハウジング52の一部を破断して示している。
図6(b)は、吸入口59を示すフロントハウジング52の要部正面図であり、図中のa〜fは吸入口59の形状を特定する各線分の端部を示す点である。
吸入口59の形状は、第2スクリュロータ33の歯先にほぼ倣う第2外円弧部abと、第2環体39の外周面40にほぼ倣う第2内円弧部cdと、第1スクリュロータ26の歯先にほぼ倣う第1外円弧部beと、第1環体36の外周面37にほぼ倣う第1内円弧部dfと、第2外円弧部abと第2内円弧部cdとを繋ぐ第2連結部acと、第1外円弧部beと第1内円弧部dfとを繋ぐ第1連結部efとから形成されている。
この実施形態では、第2外円弧部abの直径は、第2スクリュロータ33の直径に相当し、第2内円弧部cdは第2円環面58を構成するフロントハウジング52の端部外周面の直径となる。
第1外円弧部beの直径は第1スクリュロータ26の直径に相当し、第1内円弧部dfは第1円環面57を構成するフロントハウジング52の端部外周面の直径となる。
吸入口59が設定される領域は、第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室へ流体を吸入することができる回転角の所定範囲に対応する領域となっている。
第2環体39の外周面40が吸入口59を臨む第2内円弧部cdの間及び第1環体36の外周面が吸入口59を臨む第1内円弧部dfの間では、径方向シール部は形成されない。
図7(a)に示すように、各スクリュロータ26、33の回転角を0°とすると、図7(c)に示すようにスクリュロータ26、33の回転角が225°のときに、吸入側端面と隣接する形成される作動室は、第1軸方向シール部、第2軸方向シール部及び径方向シール部により閉じ込まれ、ロータハウジング51、フロントハウジング52、歯26a、33aにより密閉される。
つまり、フロントハウジング52の内壁において、吸入口59を除く内壁面52aは、各スクリュロータ26、33の回転角の所定範囲内にてスクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する作動室の閉じ込みを設定する。
このとき、第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室は、第1軸方向シール部、第2軸方向シール部及び径方向シール部のシール機能により、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室と非連通の状態にある。
因みに、図7(a)の状態では、第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室に流体が吸入されている状態である。
このとき、第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室は、第1軸方向シール部と径方向シール部のシール機能と、両スクリュロータ26、33の噛み合いにより、第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室と非連通の状態にある。
図7(b)に示すように、各スクリュロータ26、33の回転角が180°のとき、第1スクリュロータ26の吸入側端面に隣接する作動室と、第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接する作動室への流体の吸入が行われている状態である。
このとき、第1スクリュロータ26の吸入側端面と隣接する作動室は、吸入口59を通じて第2スクリュロータ33の吸入側端面と隣接する作動室と連通する。
第2の実施形態に係るスクリュポンプ50によれば、吸入口59をフロントハウジング52に設けることができる。
第1スクリュロータ26及び第2スクリュロータ33の吸入側端面に隣接される各作動室に流体が吸入されるタイミングを除くスクリュロータ26、33の回転角の所定範囲では、第1軸方向シール部、第2軸方向シール部及び径方向シール部がスクリュロータ26、33の吸入側端面と隣接する作動室と吸入室52との連通を遮断し、作動室を閉じ込むことができる。
さらに言うと、スクリュポンプ50は、第1の実施形態に係るスクリュポンプ10の作用効果(1)〜(3)のうち作用効果(3)とほぼ同等の効果を奏する。
本発明は、上記の第1、第2の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○上記の第1、第2の実施形態では、各環体の形状を円板としたが、環体の有底筒状の環体としてもよく、この場合、環体内にバランスウエイトを収容してもよいほか、環体内からさらに軸方向へ突出する突出部を有するバランスウエイトを設けるようにしてもよい。
○上記の第1、第2の実施形態では、各バランスウエイトは略半裁円柱状の形状としたがバランスウエイトの形状は特に制限されず、また、バランスウエイトの数も自由に設定することができる。また、バランスウエイトと環体を一体形成し環体の一部をバランスウエイトとしてもよい。あるいは、バランスウエイト、環体及びスクリュロータを一体形成してもよく、各要素を一体形成する場合、部品点数を削減することができる。
○上記の第1、第2の実施形態では、環体の外周面の径は、ピッチ円の径とほぼ一致するとしたが、環体の外周面の径は、ピッチ円以下であればよい。
○第1、第2の実施形態では、軸方向シール部を構成する円環面及び環体の外周面は円筒面で構成したが、円錐面の一部で形成してもよい。
○上記の第1、第2の実施形態では、不等リード部が吸入口側から吐出口側へ向けてリード角が減少する場合について説明したが、不等リード部のリード角の変化は必ずしも減少だけを意味せず、リード角の増加や増減の組み合わせも予定される。
○上記の第1、第2の実施形態では、スクリュポンプは両スクリュロータの軸線が水平となる横置きとしたが、例えば、縦置きでもよく、両ロータの向きは特に限定されず自由に設定してもよい。
○第1、第2の実施形態では、各スクリュロータの両端面からシャフトが突出して設けられ、「両持ち式」によりハウジングに軸支されるとしたが、例えば、スクリュロータの吸入口側端面にシャフトを設けず、吐出側端面にのみシャフトを設ける「片持ち式」により
○上記の第1、第2の実施形態では、両スクリュロータが1条のスクリュロータを有するとしたが、ねじの条数は特に限定されず、例えば、2条のスクリュロータとしてもよい。また、ロータにおけるつる巻き数も適宜の数に自由に設定される。
第1の実施形態に係るスクリュポンプの概要を示す水平断面図である。 図1におけるA−A線矢視図である。 図1におけるB−B線矢視図である。 第1スクリュロータ及び第2スクリュロータの回転を説明する説明図であり、(a)はスクリュロータの回転角が0°のときの状態を示し、(b)は回転角が72°のときの状態、(c)は回転角が180°のときの状態、(d)は225°のときの状態を示す。 第2の実施形態に係るスクリュポンプの要部を示す水平断面図である。 (a)は第2の実施形態に係るスクリュポンプの正面図であり、フロントハウジングの一部を破断して示しており、(b)は、吸入口を示すフロントハウジング52の要部正面図である。 第2の実施形態に係るスクリュポンプの第1スクリュロータ及び第2スクリュロータの回転を説明する説明図である。
符号の説明
10、50 スクリュポンプ
11、51 ロータハウジング
12、52 フロントハウジング
12a、52a ロータ用シール面
14、59 吸入口
15 吐出口
18、55 第1環体収容部
19、56 第2環体収容部
20、57 第1円環面
21、58 第2円環面
26 第1スクリュロータ
26a 歯(第1スクリュロータ)
26b 溝(第1スクリュロータ)
27 第1シャフト
33 第2スクリュロータ
33a 歯(第1スクリュロータ)
33b 溝(第1スクリュロータ)
34 第2シャフト
36 第1環体
37 外周面(第1環体の)
38 第1バランスウエイト
39 第2環体
40 外周面(第2環体の)
41 第2バランスウエイト
P1、P2 回転軸心
CP1、CP2 ピッチ円
A1〜D1、A2〜D2、a〜f 点
A1B1、A2B2 外周部
C1D1、C2D2 歯底部
A1C1、A2C2 第1曲線部
B1D1、B2D2 第2曲線部

Claims (3)

  1. 螺旋状の歯を有する第1スクリュロータ及び第2スクリュロータと、互いに噛み合う前記両スクリュロータを収容するハウジングと、前記ハウジングは吸入口及び吐出口を備え、前記ハウジング及び両スクリュロータにより複数の作動室を区画形成し、前記第1スクリュロータと前記第2スクリュロータの相対回転により、前記吸入口から作動室へ流体が吸入され、前記吐出口から流体が吐出されるスクリュポンプであって、
    前記スクリュロータの回転軸心と同心の外周面を備える環体が各スクリュロータの吸入側端面と連続して固定され、
    前記環体の外周面の直径は前記スクリュロータのピッチ円以下に設定され、
    前記環体は前記スクリュロータの径方向の軸バランスを調整するバランスウエイトを備え、
    前記ハウジングは、前記環体の外周面に対向する円環面と、前記スクリュロータの吸入側端面に対向する内壁面を備え、
    前記環体の外周面と前記円環面により軸方向シール部が形成され、
    前記吸入側端面と前記内壁面により径方向シール部が形成され、
    前記軸方向シール部及び前記径方向シール部は、前記スクリュロータの回転角の所定範囲にて該スクリュロータの吸入側端面と隣接する前記作動室と前記吸入口との連通を遮断することで前記作動室を閉じ込むことを特徴とするスクリュポンプ。
  2. 前記スクリュロータと対向する前記ハウジングには、前記スクリュロータの径方向から流体を前記作動室へ吸入する吸入口が形成され、前記軸方向シール部及び前記径方向シール部は、各スクリュロータの回転角の全範囲にて該スクリュロータの吸入側端面と隣接する前記作動室と前記吸入口との該吸入側端面からの連通を遮断することで前記作動室を閉じ込むことを特徴とする請求項1記載のスクリュポンプ。
  3. 前記スクリュロータは、該スクリュロータの両端面に突出され、前記回転軸心と同心のシャフトを備え、前記シャフトが軸受を介して前記ハウジングへ支持されることを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュポンプ。
JP2008029285A 2008-02-08 2008-02-08 スクリュポンプ Expired - Fee Related JP4900270B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029285A JP4900270B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 スクリュポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029285A JP4900270B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 スクリュポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009185778A JP2009185778A (ja) 2009-08-20
JP4900270B2 true JP4900270B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=41069256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008029285A Expired - Fee Related JP4900270B2 (ja) 2008-02-08 2008-02-08 スクリュポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4900270B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3499041A1 (de) * 2017-12-15 2019-06-19 Pfeiffer Vacuum Gmbh Schraubenvakuumpumpe

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015183572A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 樫山工業株式会社 真空ドライポンプのローターアセンブリおよびドライスクリューポンプ
JP6619987B2 (ja) * 2015-10-26 2019-12-11 株式会社アルバック スクリューポンプ
JP6498848B1 (ja) 2017-08-07 2019-04-10 株式会社アルバック 真空ポンプ及び真空ポンプの製造方法
ES2951988T3 (es) * 2019-03-14 2023-10-26 Ateliers Busch S A Bomba seca para gases y conjunto de varias bombas secas para gases

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2576920B1 (fr) * 1985-02-07 1987-05-15 Pechiney Aluminium Cuve d'electrolyse hall-heroult a barres cathodiques et a calorifugeage dissymetriques
JPH02305393A (ja) * 1989-05-19 1990-12-18 Hitachi Ltd スクリユーロータおよびスクリユー真空ポンプ
JPH06288369A (ja) * 1993-04-06 1994-10-11 Hitachi Ltd スクリュー圧縮機の吸入ポート
JPH0953581A (ja) * 1995-08-14 1997-02-25 Tochigi Fuji Ind Co Ltd 流体機械
JP3831110B2 (ja) * 1998-03-25 2006-10-11 大晃機械工業株式会社 真空ポンプのスクリューロータ
JPWO2005042978A1 (ja) * 2003-10-21 2007-05-10 ナブテスコ株式会社 回転ロータ及び該回転ロータを用いたスクリュー式真空ポンプ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3499041A1 (de) * 2017-12-15 2019-06-19 Pfeiffer Vacuum Gmbh Schraubenvakuumpumpe
JP2019143620A (ja) * 2017-12-15 2019-08-29 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー スクリュー式真空ポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009185778A (ja) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7497672B2 (en) Screw pump with increased volume of fluid to be transferred
JP5353383B2 (ja) ルーツ式流体機械
JP4900270B2 (ja) スクリュポンプ
US8827669B2 (en) Screw pump having varying pitches
JP4893630B2 (ja) スクリュポンプ及びスクリュロータ
JP2008196390A (ja) 容積変動型流体機械
WO2012147239A1 (ja) スクロール型圧縮機
JP2009150314A (ja) スクリュー圧縮機
TWI274107B (en) Screw fluid machine
CN101122291A (zh) 螺杆泵
JP7000136B2 (ja) スクロール圧縮機
JP6982780B2 (ja) 歯車ポンプ用ロータおよび歯車ポンプ
JP6619987B2 (ja) スクリューポンプ
JP5115842B2 (ja) スクロール流体機械
WO2022085631A1 (ja) スクリュー圧縮機及びスクリューロータ
CN113236561A (zh) 一种变螺距的同向啮合双螺杆压缩机转子及压缩机
JP4816172B2 (ja) 圧縮機
CN102261332B (zh) 螺旋压缩机
CN106715909A (zh) 涡旋型流体设备
CN111502999B (zh) 一种干式螺杆真空泵及其螺杆转子
KR20130063069A (ko) 스크류 로터를 구비하는 진공 펌프
JP5759125B2 (ja) スクリュ圧縮機本体の吸入部構造
JP4271654B2 (ja) スクリュロータ
CN117272528A (zh) 一种内啮合转子泵内外转子齿廓线的设计方法及转子泵
JP2005083194A (ja) スクリュー圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111219

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees