JP2005083194A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Masayuki Kasahara
雅之 笠原
Hitoshi Nishimura
仁 西村
Fumio Takeda
文夫 武田
Hirochika Kametani
裕敬 亀谷
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Abstract

【課題】雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができるスクリュー圧縮機を提供する。
【解決手段】3枚の螺旋状の歯2a〜2cを備えた雄ロータ3と、雄ロータ3と噛み合う5枚の螺旋状の歯4a〜4eを備えた雌ロータ5と、これら雄ロータ3及び雌ロータ5を収納して雄ロータ側作動室及び雌ロータ側作動室を形成するとともに、雄ロータ側作動室13Ba,13Ca及び雌ロータ側作動室14B,14C,14Daと作動流体を吸入するための吸入口8とを連通する吸入ポート9を備えたケーシング6とを有するスクリュー圧縮機1において、その吸入側が吸入口8に連通されず閉じられた雄ロータ側作動室13Aの吐出側と、その吸入側が吸入ポート9を介し吸入口8に連通された雌ロータ側作動室14Bの吐出側とが互いに連通しないように、雄ロータ3の全巻角αが設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリュー圧縮機に係わり、特に、雄ロータの歯数が比較的少ない低圧用のスクリュー圧縮機に関する。
スクリュー圧縮機は、回転軸が平行でかつ螺旋状の歯が噛み合うようにそれぞれ回転する雄ロータ及び雌ロータと、これら雄ロータ及び雌ロータを収納するケーシングとを備えており、雄ロータ及び雌ロータの歯溝とケーシングの内壁とで複数の雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室が形成されている。これら雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室は、雄ロータ及び雌ロータの噛合回転に伴って、容積が増加して作動流体を吸入する吸入作動室、前記歯溝全体で形成され最大容積となる作動室、容積が減少し作動流体を圧縮する圧縮作動室に繰り返し変動する。また、ケーシングには、外部から作動流体を吸入するための吸入口と、この吸入口と前記吸入作動室とを連通する吸入ポートと、圧縮流体を吐出するための吐出口と、この吐出口と前記圧縮作動室とを連通する吐出ポートとが設けられている。
雄ロータの全巻角(ロータの吸入側端面から吐出側端面までの螺旋状歯の巻角)は一般に360°以下に設定されている(なお、雌ロータの全巻角は、雄ロータの全巻角等に応じて次式で設定される、(雌ロータの全巻角)=(雄ロータの全巻角)×(雄ロータの歯数)/(雌ロータの歯数))。そして、雄ロータの全巻角が比較的大きい場合は、雄ロータ側作動室の最大容積(理論吸込容積)が大きくなって圧縮比が高まるとともに、回転角全範囲にわたって雄ロータ側作動室の容積が緩やかに変化する。一方、雄ロータの全巻角が比較的小さい場合は、雄ロータ側作動室の容積が実質的に一定状態(最大容積)となる所定の回転角範囲を有することとなる。
ここで従来、雄ロータの全巻角が比較的小さく設定されたスクリュー圧縮機において、雄ロータ側の吸入作動室の容積が増加状態から実質的に一定状態となるとき、吸入作動室の吸入側が吸入口に連通されず閉じられた構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、雄ロータ側の圧縮作動室からそれに隣接し容積が実質的に一定状態である雄ロータ側の作動室に作動流体が洩れる場合でも、容積が実質的に一定状態である雄ロータ側作動室の吸入側が閉じられているので、作動流体の洩れを低減するようになっている。
特開平8−296578号公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような課題があった。
近年、燃料電池等の用途を目的として、低圧用のスクリュー圧縮機が採用されている。この低圧用のスクリュー圧縮機は、例えば、雄ロータの歯数を3枚程度と少なくして雄ロータ側作動室の最大容積(理論吸込容積)を大きくし、雄ロータを低回転とすることで、軸受損失を低減し圧縮効率の向上が図られている。ところで、このように雄ロータの歯数を例えば3枚程度と少なくし、かつ雌ロータの歯数を雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く構成する場合、雄ロータの全巻角に対し雌ロータの全巻角が大幅に小さくなる。そのため、雄ロータ及び雌ロータの噛合回転に伴い雄ロータ側作動室の吐出側と雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通するときに、雄ロータの全巻角が比較的大きくて、雄ロータ側作動室の吸入側が吸入口に連通されず閉じられた状態でも、雌ロータの全巻角が比較的小さいので、雌ロータ側作動室の吸入側が吸入ポートを介し吸入口に連通してしまうことがある。このような場合には、雄ロータ側作動室の吸入側が閉じられ吸入行程が終了しているにも関わらず、雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介して作動流体が洩れてしまう。そして、洩れている間は雄ロータ側作動室の作動流体が圧縮されないので、圧縮開始が遅れるとともに、理論吸込容積が得られず圧縮性能(圧縮比)が低下するという懸念があった。
本発明の目的は、雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができるスクリュー圧縮機を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、螺旋状の歯を備えた雄ロータと、この雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く設けられ前記雄ロータと噛み合う螺旋状の歯を備えた雌ロータと、前記雄ロータ及び前記雌ロータを収納して複数の雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室を形成するとともに、前記雄ロータ側及び前記雌ロータ側の作動室と作動流体を吸入するための吸入口とを連通する吸入ポートを備えたケーシングとを有するスクリュー圧縮機において、その吸入側が前記吸入口に連通されず閉じられた前記雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が前記吸入ポートを介し前記吸入口に連通された前記雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないように、前記雄ロータの全巻角が設定される。
一般に、雌ロータの歯数が比較的少なく、かつ雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く構成された低圧用のスクリュー圧縮機では、雌ロータの全巻角に対し雄ロータの全巻角が大幅に小さくなる。そのため、雄ロータ側作動室の吸入側が吸入口に連通されず閉じられたときに、例えばこの雄ロータ側作動室の吐出側と雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通するような構造では、その雌ロータ側作動室の吸入側が吸入口に連通して、作動流体が洩れてしまうことがある。そこで本発明においては、その吸入側が吸入口に連通されず閉じられた雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が吸入ポートを介し吸入口に連通された雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないように、雄ロータの全巻角を設定する。これにより、雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができる。
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、螺旋状の歯を3枚備えた雄ロータと、この雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く設けられ前記雄ロータと噛み合う螺旋状の歯を備えた雌ロータと、前記雄ロータ及び前記雌ロータを収納して複数の雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室を形成するとともに、前記雄ロータ側及び前記雌ロータ側の作動室と作動流体を吸入するための吸入口とを連通する吸入ポートを備えたケーシングとを有するスクリュー圧縮機において、その吸入側が前記吸入口に連通されず閉じられた前記雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が前記吸入ポートを介し前記吸入口に連通された前記雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないように、前記雄ロータの全巻角が240°以下180°以上の範囲で設定される。
本発明においては、雄ロータの歯数が3枚程度と少なく、かつ雌ロータの歯数が雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く構成された低圧用のスクリュー圧縮機において、雄ロータの全巻角を240°以下に設定することで、その吸入側が吸入口に連通されず閉じられた雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が吸入ポートを介し吸入口に連通された雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないようにする。これにより、上記(1)で説明したように、雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができる。
また、例えば雄ロータの全巻角を小さく設定しすぎると、雄ロータ側作動室の容積が実質的に一定状態(最大容積)となる雄ロータの所定の回転角範囲を有し、雄ロータの回転角に対し雄ロータ側作動室の容積が急激に変化するので、作動流体の圧力損失が大きくなる。また、実際に圧縮を行っている雄ロータ側作動室の数が少なくなるので、隣接する作動室の圧力差が大きくなり、洩れ損失が大きくなって圧縮効率が低下する。本発明においては、雄ロータの全巻角を180°以上に設定することで、雄ロータの回転角全範囲にわたって作動室容積を緩やかに変化させ、所定の圧縮効率を確保することができる。
本発明によれば、雄ロータ側作動室の吐出側から雌ロータ側作動室を介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を図1〜図5により説明する。
図2は、本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態の全体構造を表す軸方向断面図である。
この図2において、スクリュー圧縮機1は、3枚の螺旋状の歯2a〜2c(後述の図5及び図1参照)を備えた雄ロータ3と、この雄ロータ3の歯2a〜2cと噛み合う5枚の螺旋状の歯4a〜4e(後述の図5及び図1参照)を備えた雌ロータ5と、これら雄ロータ3及び雌ロータ5を収納して、後述する複数の雄ロータ3側及び雌ロータ5側の作動室を形成するケーシング6とを有する。
ケーシング6には、雄ロータ3及び雌ロータ5を収納する略円筒状ボア7と、作動流体を外部から吸入するための吸入口8と、この吸入口8と雄ロータ3側及び雌ロータ5側の吸入作動室(容積が増加して作動流体を吸入する作動室、後述の図5参照)とを連通する吸入ポート9と、圧縮した作動流体を外部に吐出するための吐出口(図示せず)と、この吐出口と前記雄ロータ3側及び雌ロータ5側の圧縮作動室(容積が減少して作動流体を圧縮する作動室、後述の図1参照)とを連通する吐出ポート(図示せず)とが形成されている。
雄ロータ3は、吸入側(図2中下側)に設けた例えば円筒ころ軸受10A及び吐出側(図2中上側)に設けた例えば組合アンギュラ軸受11Aにより回動可能に支持され、雌ロータ5は、吸入側に設けた例えば円筒ころ軸受10B及び吐出側に設けた例えば組合アンギュラ軸受11Bにより回動可能に支持されている。また、雌ロータ5の吐出側端部には回動機(図示せず)が連結され、雄ロータ3及び雌ロータ5の吐出側端部には一対のタイミングギヤ12A,12Bが嵌合されている。そして、前記回動機の回転動力が伝達されると、雄ロータ3及び雌ロータ5が回転駆動するようになっている。
ここで、本実施形態の大きな特徴として、雄ロータ3の全巻角α(詳細には、図3に示すように、雄ロータ3の吸入側(図3中左側)端面から吐出側(図3中右側)端面までの螺旋状歯2a,2b,2cの巻角)は、240°以下180°以上の範囲で、例えば240°に設定されている。
次に、本実施形態による上記雄ロータ3側及び雌ロータ5側の作動室について詳細を説明する。
図4は、図2中断面IV−IVによる径方向断面図で上記吸入ポート9の詳細構造を表しており、図5は、図2中断面V−Vによる径方向断面図で上記作動室の吸入側断面を表しており、図1は、図2中断面I−Iによる径方向断面図で上記作動室の吐出側断面を表している。
これら図4、図5、及び図1において、上記雄ロータ3及び上記雌ロータ5は、それぞれ矢印A,Bの方向に回転するようになっており、吸入側において、雄ロータ3の歯2aが雌ロータ5の歯4a,4eの間(歯溝)に噛み合った状態を表している。
雄ロータ3側の作動室は、図示のように、雄ロータ3の歯2a,2bの間に形成された作動室13A(図5及び図1中斜線で図示)と、雄ロータ3の歯2b,2cの間に形成された吸入作動室13Ba及び圧縮作動室13Bbと、雄ロータ3の歯2c,2aの間に形成された吸入作動室13Ca及び圧縮作動室13Cbとで構成されている。また、雌ロータ5側の作動室は、図示のように、雌ロータ5の歯4a,4bの間に形成された作動室14A(図5及び図1中斜線で図示)と、雌ロータ5の歯4b,4cの間に形成された吸入作動室14Bと、雌ロータ5の歯4c,4dの間に形成された吸入作動室14Cと、雌ロータ5の歯4d,4eの間に形成された吸入作動室14Da及び圧縮作動室14Dbと、雌ロータ5の歯4e,4aの間に形成された圧縮作動室14Eとで構成されている。
そして、雄ロータ3側の作動室13A及び雌ロータ5側の作動室14Aは、ほぼ最大容積となってそれら吸入側が締切板15で閉じられており、雄ロータ3側の吸入作動室13Ba,13Ca及び雌ロータ5側の吸入作動室14B,14C,14Daの吸入側が、吸入ポート9を介し上記吸入口8にそれぞれ連通している。
また、上述したように雄ロータ3の全巻角が240°に設定されているので、その吸入側が締切板15で閉じられた雄ロータ3側の吸入作動室13Aの吐出側と、その吸入側が吸入ポート9を介し吸入口8に連通された雌ロータ5側の吸入作動室14Bの吐出側とが互いに連通しないようになっている。なお、雄ロータ3及び雌ロータ5の中心距離L及び雄ロータ3及び雌ロータ5の歯形に応じて(本実施形態では、雄ロータ3の半径寸法R1と雌ロータ5の半径寸法R2と中心間距離Lとの比が8:7:11程度とする)、吸入作動室13Aの吐出側と吸入作動室14Bの吐出側とが互いに連通しないような雄ロータ3の全巻角αの上限値は、例えば240°〜230°程度の範囲で変動する。
次に、本実施形態の動作及び作用効果を説明する。
例えば燃料電池等に供給する圧縮空気を生成する場合、回動機の回転動力が伝達されると、雄ロータ3及び雌ロータ5が回転駆動する。これら雄ロータ3及び雌ロータ5の噛合回転に伴って、雄ロータ3側及び雌ロータ5側の作動室容積が増大し(詳細には、雄ロータ3側作動室が13Ca→13Ba→13Aの状態に、雌ロータ5側作動室が14Da→14C→14B→14Aの状態に変化し)、吸入口8からの作動流体が吸入ポート9を介し雄ロータ3側の吸入作動室13Ba,13Ca及び雌ロータ5側の吸入作動室14B,14C,14Daにそれぞれ吸入される。そして、最大容積となった雄ロータ3側の作動室13A及び雌ロータ5側の作動室14Aの吸入側が締切板15で閉じられて、吸入行程が終了する。その後、雄ロータ3側及び雌ロータ5側の作動室容積が減少し(詳細には、雄ロータ3側作動室が13A→13Cb→13Bbの状態に、雌ロータ5側作動室が14A→14E→14Dbの状態に変化し)、圧縮された作動流体が吐出ポートを介し吐出口から吐出される。
このようなスクリュー圧縮機1の動作時において、本実施形態の作用を説明するための第1比較例によるスクリュー圧縮機について図6及び図7により説明する。図6は、第1比較例による作動室の吸入側断面を表す径方向断面図であり、図7は、第1比較例による作動室の吐出側断面を表す径方向断面図である。なお、これら図6及び図7において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
第1比較例によるスクリュー圧縮機は、4枚の螺旋状の歯16a〜16dを備えた雄ロータ17と、この雄ロータ17の歯16a〜16dと噛み合う5枚の螺旋状の歯18a〜18eを備えた雌ロータ19とを有しており、雄ロータ17の全巻角αが例えば300°に設定されている。そして、吸入側では、雄ロータ17の歯16aが雌ロータ18の歯19a,19eの間(歯溝)に噛み合っており、この状態における作動室について以下説明する。
雄ロータ17側の作動室は、図示のように、雄ロータ17の歯16a,16bの間に形成された作動室20A(図6及び図7中斜線で図示)と、雄ロータ17の歯16b,16cの間に形成された吸入作動室20Ba及び圧縮作動室20Bbと、雄ロータ17の歯16c,16dの間に形成された吸入作動室20Ca及び圧縮作動室20Cbと、雄ロータ17の歯16e,16aの間に形成された吸入作動室20Da及び圧縮作動室20Dbとで構成されている。また、雌ロータ19側の作動室は、図示のように、雌ロータ19の歯18a,18bの間に形成された作動室21A(図6及び図7中斜線で図示)と、雌ロータ19の歯18b,18cの間に形成された吸入作動室21Bと、雌ロータ19の歯18c,18dの間に形成された吸入作動室21Ca及び圧縮作動室21Cbと、雌ロータ19の歯18d,18eの間に形成された吸入作動室21Da及び圧縮作動室21Dbと、雌ロータ19の歯18e,18aの間に形成された圧縮作動室21Eとで構成されている。
そして、図示しないが、雄ロータ17側の作動室20A及び雌ロータ19側の作動室21Aは、ほぼ最大容積となってそれら吸入側が締切板で閉じられており、雄ロータ17側の吸入作動室20Ba,20Ca,20Da及び雌ロータ19側の吸入作動室21B,21Ca,21Daの吸入側が、吸入ポートを介し吸入口にそれぞれ連通している。
以上のように構成された第1比較例によるスクリュー圧縮機においては、雌ロータ19の歯数(5枚)が雄ロータ17の歯数(4枚)より1枚だけ多い構成としているので、雄ロータ19の全巻角(=300°)に対し雌ロータ17の全巻角(=240°)が大幅に小さくならない。このため、その吸入側が閉じられた雄ロータ19側の作動室20Aの吐出側と、雌ロータ17側の作動室21Aの吐出側とが連通する場合でも、雌ロータ19側の作動室21Aの吸入側が閉じられている。
これに対し、上記第1実施形態によるスクリュー圧縮機1は、雄ロータの歯数(3枚)が少なく、かつ雌ロータ5の歯数(5枚)が雄ロータ3の歯数より2枚多いため、雄ロータ3の全巻角α(=260°)に対し雌ロータ5の全巻角(=156°)が大幅に小さくなる。次に、上記第1実施形態の雄ロータ5の全巻角αを240°以上に設定した第2比較例によるスクリュー圧縮機について図8により説明する。図8は、第2比較例による作動室の吐出側断面を表す径方向断面図である。なお、この図8において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
第2比較例では、雄ロータ3の全巻角αが240°以上の例えば260°に設定されているため、吸入側が閉じられた雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側と、雌ロータ5側の作動室14Bの吐出側とが互いに連通している。このとき、上記第1比較例と異なり、上述したように雌ロータ5の全巻角が比較的小さいので、雌ロータ5側の作動室14Bの吸入側が吸入ポート9を介し吸入口8に連通する(前述の図4及び図5参照)。これにより、雄ロータ3側の作動室13Aの吸入側が閉じられ吸入行程が終了しているにも関わらず、雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側から雌ロータ5側の作動室14Bを介して作動流体が洩れてしまう。そして、洩れている間は雄ロータ3側の作動室の作動流体が圧縮されないので、圧縮開始が遅れるとともに、圧縮性能(圧縮比)が低下する。
そこで本実施形態においては、その吸入側が吸入口8に連通されず閉じられた雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側と、その吸入側が吸入ポート9を介し吸入口8に連通された雌ロータ5側の作動室14Bの吐出側とが互いに連通しないように、雄ロータ5の全巻角を240°以下に設定する。これにより、上述した雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側から雌ロータ5側の作動室14Bを介した作動流体の洩れを防止し、圧縮性能を高めることができる。
また、本実施形態において雄ロータ3の全巻角αを比較的小さく設定する場合について説明する。図9は、雄ロータ3の全巻角に対応する雄ロータ3側の作動室容積変化の特性図である。
この図9において、横軸は雄ロータ3の回転角θをとって表しており、縦軸は雄ロータ3側の作動室容積(最大を1とする)をとって表している。なお、雄ロータ3側の作動室容積がほぼ最大となって減少しはじめるときを、雄ロータ3の回転角θ=0°近傍としている。雄ロータ3の全巻角αを例えば150°に設定する場合は、図示のように、雄ロータ3の回転角θ=−360°〜−70°の範囲で作動室容積が増加し、回転角θ=−70°〜−30°の範囲で作動室容積が最大となって実質的に一定となり、回転角θ=−30°〜300°の範囲で作動室容積が減少する。これに対し、雄ロータ3の全巻角αを例えば180°又は200°に設定する場合は、図示のように、雄ロータ3の回転角θ=−360°〜−30°の範囲で作動室容積が増加し、回転角θ=−30°近傍で作動室容積が最大となって実質的に一定となり、回転角θ=−30°〜280°の範囲で作動室容積が減少する。
したがって、雄ロータ3の全巻角αを180°以上に設定すれば、回転角θの全範囲にわたって雄ロータ3側の作動室容積が緩やかに変化するといえる。すなわち、雄ロータ3の全巻角αを小さく設定しすぎた場合は、雄ロータ3側の作動室容積が急激に変化するので圧力損失が大きくなり、また、同時に存在する雄ロータ3側の圧縮作動室の数が少なくなり、隣接する作動室の圧力差が大きくなって洩れ損失が大きくなるので、圧縮効率が低下する。しかしながら、本実施形態においては、雄ロータの全巻角を180°以上に設定することで、雄ロータ3の回転角θの全範囲にわたって作動室容積を緩やかに変化させ、所定の圧縮効率を確保することができる。
本発明の第2実施形態を図10及び図11により説明する。
本実施形態は、雄ロータの歯数が3枚、雌ロータの歯数が6枚で構成された実施形態である。
図10は、本実施形態による作動室の吸入側断面の詳細構造を表す径方向断面図であり、図11は、本実施形態による作動室の吐出側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。なお、これら図10及び図11において、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態においては、3枚の螺旋状の歯2a〜2cを備えた上記雄ロータ3と、この雄ロータ3の歯2a〜2cと噛み合う6枚の螺旋状の歯22a〜22fを備えた雌ロータ23が設けられ、雄ロータ3の全巻角αが例えば240°に設定されている。そして、吸入側において、雄ロータ3の歯2aが雌ロータ23の歯22a,22fの間(歯溝)に噛み合っており、この状態における雌ロータ23側の作動室について以下説明する。
雌ロータ23側の作動室は、図示のように、雌ロータ23の歯22a,22bの間に形成された作動室24A(図10及び図11中斜線で図示)と、雌ロータ23の歯22b,22cの間に形成された吸入作動室24Bと、雌ロータ23の歯22c,22dの間に形成された吸入作動室24Cと、雌ロータ23の歯22d,22eの間に形成された吸入作動室24Dと、雌ロータ23の歯22e,22fの間に形成された吸入作動室24Ea及び圧縮作動室24Ebと、雌ロータ23の歯22f,22aの間に形成された圧縮作動室24Fとで構成されている。
そして、図示しないが、雄ロータ3側の作動室13A及び雌ロータ23側の作動室24Aは、ほぼ最大容積となってそれら吸入側が締切板で閉じられており、雄ロータ3側の吸入作動室13Ba,13Da及び雌ロータ23側の吸入作動室24B,24C,24D,24Eaの吸入側は、吸入ポートを介し吸入口にそれぞれ連通している。
以上のように構成された本実施形態においても、上記第1実施形態同様、雄ロータ3の全巻角が240°に設定されて、その吸入側が閉じられた雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側と、その吸入側が吸入ポートを介し吸入口に連通された雌ロータ23側の吸入作動室24Cの吐出側とが互いに連通しないので、雄ロータ3側の作動室13Aの吐出側から雌ロータ23側の吸入作動室24Cを介した作動流体の洩れを十分に防止し、圧縮性能を高めることができる。
なお、上記第1及び上記第2実施形態においては、雄ロータの歯数を3枚、雌ロータの歯数を5枚又は6枚とした構成を例に取って説明したが、これに限らない。すなわち、例えば雄ロータの歯数を4枚、雌ロータの歯数を6枚とした構成や、例えば雄ロータの歯数を5枚、雌ロータの歯数を7枚とした構成等に適用してもよく、上記同様の効果を得る。なお、このように雄ロータの歯数が3枚より多く構成された場合には、その吸入側が吸入ポートで連通されずに閉じられた雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が吸入ポートで連通された雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないような雄ロータの全巻角の上限値は240°より大きくすることが可能である。
図2中断面I−Iによる径方向断面図であり、本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態を構成する作動室の吐出側断面の詳細構造を表す。 本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態の詳細構造を表す軸方向断面図である。 本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態を構成する雄ロータの全巻角を説明する概略図である。 図2中断面IV−IVによる径方向断面図であり、本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態を構成する吸入ポートの詳細構造を表す。 図2中断面V−Vによる径方向断面図であり、本発明のスクリュー圧縮機の第1実施形態を構成する作動室の吸入側断面の詳細構造を表す。 本発明のスクリュー圧縮機の第1比較例を構成する作動室の吸入側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。 本発明のスクリュー圧縮機の第1比較例を構成する作動室の吐出側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。 本発明のスクリュー圧縮機の第2比較例を構成する作動室の吐出側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。 本発明のスクリュー圧縮機を構成する雄ロータの全巻角に対応する雄ロータ側の作動室容積変化の特性図である。 本発明のスクリュー圧縮機の第2実施形態を構成する作動室の吸入側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。 本発明のスクリュー圧縮機の第2実施形態を構成する作動室の吐出側断面の詳細構造を表す径方向断面図である。
符号の説明
1 スクリュー圧縮機
2a〜2c 雄ロータの歯
3 雄ロータ
4a〜4e 雌ロータの歯
5 雌ロータ
6 ケーシング
8 吸入口
9 吸入ポート
13A,13Ba,13Bb,13Ca,13Cb 雄ロータ側作動室
14A,14B,14C,14Da,14Db,14E 雌ロータ側作動室
22a〜22f 雌ロータの歯
23 雌ロータ
24A,24B,24C,24D,24Ea,24Eb,24F 雌ロータ側作動室
α 雄ロータの全巻角

Claims (2)

  1. 螺旋状の歯を備えた雄ロータと、この雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く設けられ前記雄ロータと噛み合う螺旋状の歯を備えた雌ロータと、前記雄ロータ及び前記雌ロータを収納して複数の雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室を形成するとともに、前記雄ロータ側及び前記雌ロータ側の作動室と作動流体を吸入するための吸入口とを連通する吸入ポートを備えたケーシングとを有するスクリュー圧縮機において、
    その吸入側が前記吸入口に連通されず閉じられた前記雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が前記吸入ポートを介し前記吸入口に連通された前記雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないように、前記雄ロータの全巻角が設定されることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 螺旋状の歯を3枚備えた雄ロータと、この雄ロータの歯数より少なくとも2枚多く設けられ前記雄ロータと噛み合う螺旋状の歯を備えた雌ロータと、前記雄ロータ及び前記雌ロータを収納して複数の雄ロータ側及び雌ロータ側の作動室を形成するとともに、前記雄ロータ側及び前記雌ロータ側の作動室と作動流体を吸入するための吸入口とを連通する吸入ポートを備えたケーシングとを有するスクリュー圧縮機において、
    その吸入側が前記吸入口に連通されず閉じられた前記雄ロータ側作動室の吐出側と、その吸入側が前記吸入ポートを介し前記吸入口に連通された前記雌ロータ側作動室の吐出側とが互いに連通しないように、前記雄ロータの全巻角が240°以下180°以上の範囲で設定されることを特徴とするスクリュー圧縮機。
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