JP4899529B2 - 金属板のプレス成形装置およびプレス成形方法 - Google Patents
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Description
このような原理からして、絞り成形が可能な条件は、図7中、金属板1の側壁部203の部分の破断応力がフランジ部201の絞り抵抗を上回ることである。ところが、絞り深さが深い部品ほどフランジ部201の面積を大きく必要とするため、絞り抵抗が増加する。一方、側壁部203の破断限界応力は変化しないため、絞り深さが深い部品ほど成形が困難になる。
本発明は、以上の事情に鑑み、従来の温間プレスによる金属板のプレス成形方法よりも、さらに、破断を生じずにプレス成形できる限界を向上できる、金属板のプレス成形方法を提供することを目的とし、特に、2山や3山あるいはそれ以上の多数の山を有する形状に絞り成形する場合に、従来の温間プレスよりも、さらに、破断を生じずにプレス成形できる限界を向上できる金属板のプレス成形装置およびプレス成形方法を提供しようとするものである。
(1)パンチ、ダイ、しわ押さえを備えた金属板のプレス成形装置であって、前記ダイと前記金属板の接触部分Pdの温度Tdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板の接触部分Pbの温度Tbおよび、前記パンチの頂部と前記金属板の接触部分Phの温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの温度Thbが、パンチの角R部と前記金属板の接触部分Pcpの温度Tcpおよびダイの角R部と前記金属板の接触部分Pcdの温度Tcdよりも高くなるように、前記ダイと前記金属板の接触部分Pdと、前記しわ押さえと前記金属板の接触部分Pbとのうちの少なくとも一方を加熱する加熱手段と、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phと、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbのうちの少なくとも一方を加熱する加熱手段を備えると共に、前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpまたは/および前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdを、−20℃〜常温に冷却する冷却手段を備えた金属板のプレス成形装置。
しかし、山と山の間のフランジ部206を加熱し、側壁部202等を冷却しても、成形性はむしろ低下する。この理由は、山と山の間のフランジ部206は絞り成形ではなく、延伸される成形が行われることに由来する。つまり、山と山の間では、両方の山を構成する側壁部203や205の方にどんどん金属板が取られていき、周囲からの金属板の流入がない。このため、山と山の間では金属板が延伸されるだけになる。このような状況で金属板が加熱されると、延伸がさらに大きくなる。一般に、鉄鋼のような金属は、加熱すると軟らかくなる(低引張強度化)が、延性は向上しない。よって、容易に破断してしまう。
1は金属板である。これをはさみ、上側にダイ2があるが、これはダイ本体21とダイ加熱板22、ダイ角R部冷却板23ならびに上板29からなる。上板29は図示しない金具により、プレス成形装置200の図示しない昇降機に固定される。
同じく、金属板1の下部にはしわ押さえ4があるが、これはしわ押さえ本体41と、しわ押さえ加熱板42からなり、しわ押さえ本体41は、複数のクッションピン43を介し、図示しない圧力装置によって、ある一定の力で下から支えられている。44はガイドピンである。
このように、本実施の形態の金属板のプレス成形装置200では、ダイ2と金属板1との接触部分Pd、しわ押さえ4と金属板1との接触部分Pb、パンチ3の頂部と金属板1との接触部分の裏側部分Phb、を加熱する加熱手段を有し、金属板1のフランジ部201(Pdあるいは, Pbとも称す)およびパンチの頂部35と金属板1との接触部分の裏側210(Phb)を加熱しながら金属板1をプレス成形することができる。
また、本発明者らのさらなる研究により、上述の加熱および冷却の温度もしくは温度差には、成形限界を最大にする最適値が存在し、それは成形する形状の違いや金属板の材料特性により異なるものであることが判明した。
加熱温度T(heat)(Td, Tb, Th, Thb)と冷却温度T(cool)(Tcp, Tcd)およびこれらの温度差:
本発明では、基本的に、金属板1のフランジ部201(Pdあるいは、Pbとも称す)と、金属板1のパンチの頂部35に接触する部分210(Phあるいは、Phbとも称す)と、を相対的に高温に、また、パンチの角R部36に接触する金属板1の部分Pcp(207)およびダイの角R部26に接触する金属板1の部分Pcd(208)を相対的に低温にすることで、金属板に引張強度TS差を生じさせることにより本発明の目的を達成することができる。本発明で用いる加熱温度T(heat)と冷却温度T(cool)およびこれらの温度差は、成形する形状の違いや金属板の材料特性により異なるものであるが、一応の目安として、1回目のプレス成形における加熱温度T(heat)は、その加熱温度T(heat)での引張強度TSが、常温(room temperature)での引張強度TSの50%〜70%になるように、常温を超える温度にするのが好ましい。また、1回目のプレス成形における冷却温度T(cool)は、その冷却温度T(cool)での引張強度TSが、常温での引張強度TSと同等か、それ以上の引張強度TSになるように、常温あるいは、常温以下の温度にするのが好ましい。すなわち、高温部と低温部(常温を含む)の金属板の引張強度TS差が、常温での引張強度TSの30%〜50%になるようにして、プレス成形を行うことが好ましい。2回目以降のプレス成形は、割れの状態を見ながら、加熱温度T(heat)と冷却温度T(cool)を最適な値に調整し直して行えばよい。
本発明の加熱温度T(heat)、冷却温度T(cool)および、これらの温度差について、これらの最適値を見出すことにより、前記2山以上の凸形状をもつ形状へのプレス成形において、その加工限界をさらに向上させることが可能になる。
図5(a)のような2山の形状を成形する場合を対象に、実験し、検証した。このような形状に金属板1をプレス成形すると、通常、図5(a)のK部がよく伸ばされ、それに伴って歪が集中し、割れが発生する。なお、金属板1として、ステンレス鋼の1種であるフェライト系ステンレス鋼、SUS430(JIS G 4305)(C:0.03mass%、Si:0.7mass%、Mn:1.0mass%以下、P:0.04mass%以下、Cr:17mass%、N:0.10mass%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物である)の0.6mm厚材を用いた。なお、プレス成形装置は、図1、図4(a)および、図4(b)および図9と同じ装置を用いた。
次に、表1(2)に示すように、金属板1のフランジ部201、206を加熱する、従来の特許文献1あるいは特許文献2に記載の温間プレス成形を行った。これは、図1においてダイ加熱板22およびしわ押さえ加熱板42を、これらに内蔵された電熱ヒータを用いて150℃に加熱し、金属板1をプレス成形したものである。この場合の限界成形高さは21mmと向上したものの、改善代はわずかであり、ただ、ダイ2やしわ押さえ4を加熱しただけでは、このような2山の形状の成形には効果が十分でないことがわかる(従来例2)。
次に、本発明例1の改善例として、表1(5)に示すように、金属板1のフランジ部201、206に加え、パンチの頂部35もこれに内蔵された電熱ヒータで150℃に加熱するとともに、パンチの角R部36を、図1、図4のパンチ冷却板32中の冷却液路33に冷却用不凍液のエチレングリコール(丸善石油化学製)を通して−20℃に冷却しながら、金属板1をプレス成形したところ、限界成形高さは31mmと大幅に向上した(本発明例2)。なお、この場合、破断は図5に示したK部ではなく、ダイの角R部に接触する金属板1の部分Pcdに近いL部に移行した。
次に、本発明例4において、電熱ヒータが内蔵されたパンチの頂部35の加熱温度を変化させた場合の結果を表2に示す。表2(1)はパンチの頂部35の加熱温度が100℃、表2(2)は110℃、表2(3)は120℃、表2(4)は130℃、表2(5)は140℃である。このとき金属板1のフランジ部201,206の加熱温度は電熱ヒータの加熱で150℃で一定であり、それぞれ冷却板32、23、中の冷却液路33、24に冷却用不凍液のエチレングリコール(丸善石油化学製)を通し、パンチの角R部36とダイの角R部の冷却温度は−20℃で一定である。限界成形高さは表2中に示したとおりであるが、パンチの頂部35の加熱温度が120℃のときが最も高くて39mmであった。また、割れ発生部は表2(1)および(2)の場合は図5(a)中のKの位置であり、表2(4)および(5)の場合はMの位置であった。限界成形高さが最も高い表2(3)の場合は、割れ発生位置はKとMの中間の位置であった。
〈実施例3〉
パンチの角R部、ダイの角R部を冷却しない本発明例1の場合にも同様に適用できる。ちなみにこの場合に電熱ヒータが内蔵されたパンチの頂部の加熱温度の最適値を探索したところ、該最適値は130℃であり、限界成形高さは32mmであった。
〈実施例4〉
本発明例4のように、金属板1のフランジ部201,206に加え、パンチの頂部35も加熱するとともに、パンチの角R部を冷却しもする加工方法においては、パンチの頂部の加熱温度を調整する代わりに、パンチの角R部の冷却温度調整によっても、前記と同様な効果が得られる。この場合、割れがパンチの頂部との接触部分で発生する場合はパンチの角R部の温度が低すぎるのであって、冷却温度を上げる必要があり、割れがパンチの角R部との接触部分で発生する場合は逆にパンチの角R部の冷却温度を下げる必要がある。
〈実施例5〉
図5(c)のような1山の形状を成形する場合を対象に、実験した。1山の場合は、成形が単純絞り加工(simple drawing)であるが、本発明は、従来に比べてさらなる優位性を示すか検証した。なお、プレス成形装置は、図1、図4(a)および、図4(b)および図9とほぼ同じ装置を用いた。但し、加熱パッド51を使用せず、パンチ頂部に電熱ヒータを内蔵させた。
次に、表3(2)に示すように、金属板1のフランジ部201を加熱する、従来の特許文献1あるいは特許文献2に記載の温間プレス成形を行った。これは、ダイ2およびしわ押さえ4を、これらに内蔵された電熱ヒータを用いて150℃に加熱し、金属板1をプレス成形したものである。この場合の限界成形高さは150mmと向上した(従来例2)。
表3(4)に示すように、金属板1のフランジ部201に加え、パンチの頂部35もこれらに内蔵された電熱ヒータで150℃に加熱し、金属板1をプレス成形したところ、限界成形高さは155mmまで向上した(本発明例1)。
従来の温間プレスは、図6に示したように、絞り加工が対象であった。絞り加工においては、側壁を形成するための金属板の流入は、ほとんどフランジ部からであり、金属板そのものが延びる必要性は小さい。成形限界を向上させるためには、フランジ部の変形抵抗は小さいほどよく、フランジ部を引き込むための張力に耐える側壁部の変形抵抗は大きいほどよい。したがって、従来の温間プレスでは、フランジ部を加熱し、パンチ全体を冷却することによって側壁部を冷却することで、成形限界の向上を図る、というものであった。
また、前述のように、加熱温度T(heat)および冷却温度T(cool)もしくは、これらの温度差には、成形限界を最大にする最適値が存在し、それは成形する形状の違いや金属板の材料特性により異なるものであるが、実施例2〜4で示したように、これらの最適値を効率的に見出して設定することにより、前記2山以上の凸形状をもつ形状への成形において、その加工限界をさらに向上させることが可能になる。
〈実施例6〉
実施例1において、金属板の種類をSUS430の代わりに、高張力鋼((C:0.15mass%、Si:1.5mass%以下、Mn:2.0mass%以下、P:1.0mass%以下、S:0.01mass%以下、Al:0.1mass%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物である。)TS=830MPa、YS=440MPa)の0.6mm厚材を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
次に、金属板1のフランジ部201、206を加熱する、従来の特許文献1あるいは特許文献2に記載の温間プレス成形を行った。これは、図1においてダイ加熱板22およびしわ押さえ加熱板42をこれらに内蔵された電熱ヒータを用いて150℃に加熱し、金属板1をプレス成形したものである。この場合の限界成形高さは17mmと向上したものの、改善代はわずかであり、ただ、ダイ2やしわ押さえ4を加熱しただけでは、このような2山の形状の成形には効果が十分でないことがわかる(従来例2)。
そこで、表1(4)に示すように、金属板1のフランジ部201、206に加え、パンチの頂部35も150℃に内蔵された電熱ヒータで加熱し、金属板1をプレス成形したところ、限界成形高さは22mmまで向上した(本発明例1)。
〈実施例7〉
実施例1において、金属板の種類をSUS430の代わりに、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS420J1 ,JIS G 4305)(C:0.2mass%、Si:0.8mass%、Mn:0.8mass%、P:0.04mass%以下、S:0.03mass%以下、Ni:0.5mass%、 Cr:13mass%を含み、残部Feおよび不可避的不純物である。)の0.6mm厚材を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
次に、金属板1のフランジ部201、206を加熱する、従来の特許文献1あるいは特許文献2に記載の温間プレス成形を行った。これは、図1においてダイ加熱板22およびしわ押さえ加熱板42をこれらに内蔵された電熱ヒータを用いて150℃に加熱し、金属板1をプレス成形したものである。この場合の限界成形高さは17.5mmと向上したものの、改善代はわずかであり、ただ、ダイ2やしわ押さえ4を加熱しただけでは、このような2山の形状の成形には効果が十分でないことがわかる(従来例2)。
そこで、表1(4)に示すように、金属板1のフランジ部201、206に加え、パンチの頂部35も150℃に内蔵された電熱ヒータで加熱し、金属板1をプレス成形したところ、限界成形高さは23mmまで向上した(本発明例1)。
以上のことから、本発明が適用可能な金属板は、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、高張力鋼等の鉄系金属板で、熱延鋼板や冷延鋼板のまま(熱延のまま、あるいは、冷延のまま)あるいは、これらの焼鈍材である。また、チタン等のプレスしにくい非鉄系金属板にも適用可能である。またこれらのメッキ鋼板やクラッド鋼にも適用可能である。
2 ダイ
3 パンチ
4 しわ押さえ
11,12 電熱ヒータ
13 冷却液
21 ダイ本体
22 ダイ加熱板、
23 ダイ角R部冷却板、
24,33 冷却液路
25 断熱材
26 ダイの角R部
29 上板
31 パンチ本体
32 パンチ冷却板
34 すきま
39 下板
41 しわ押さえ本体
42 しわ押さえ加熱板
43 クッションピン
44 ガイドピン
51 加熱パッド
52 支柱
53 ばね
101 電熱ヒータ
201 フランジ部
202〜204 側壁部
205 側壁部(内側)
206 フランジ部(山と山の間)
Pd ダイと金属板の接触部分
Td ダイと金属板の接触部分の加熱温度
Pb しわ押さえと金属板の接触部分
Tb しわ押さえと金属板の接触部分の加熱温度
207,Pcp パンチの角R部と金属板の接触部分
Tcp パンチの角R部と金属板の接触部分の加熱温度
208,Pcd ダイの角R部と金属板の接触部分
Tcd ダイの角R部と金属板の接触部分の加熱温度
210,Ph パンチの頂部と金属板の接触部分
Th パンチの頂部と金属板の接触部分の加熱温度
210,Phb パンチの頂部と金属板の接触部分の裏側
Thb パンチの頂部と金属板の接触部分の裏側の接触部分の加熱温度
Claims (8)
- パンチ、ダイ、しわ押さえを備えた金属板のプレス成形装置であって、前記ダイと前記金属板の接触部分Pdの温度Tdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板の接触部分Pbの温度Tbおよび、前記パンチの頂部と前記金属板の接触部分Phの温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの温度Thbが、パンチの角R部と前記金属板の接触部分Pcpの温度Tcpおよびダイの角R部と前記金属板の接触部分Pcdの温度Tcdよりも高くなるように、前記ダイと前記金属板の接触部分Pdと、前記しわ押さえと前記金属板の接触部分Pbとのうちの少なくとも一方を加熱する加熱手段と、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phと、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbのうちの少なくとも一方を加熱する加熱手段を備えると共に、前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpまたは/および前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdを、−20℃〜常温に冷却する冷却手段を備えた金属板のプレス成形装置。
- パンチ、ダイ、しわ押さえを備えた金属板のプレス成形装置を用いて、金属板をプレス成形するに際し、前記ダイと前記金属板の接触部分Pdの温度Tdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板の接触部分Pbの温度Tbおよび、前記パンチの頂部と前記金属板の接触部分Phの温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの温度Thbが、パンチの角R部と前記金属板の接触部分Pcpの温度Tcpおよびダイの角R部と前記金属板の接触部分Pcdの温度Tcdよりも高くなるように、前記ダイと前記金属板との接触部分Pdと、前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbと、のうちの少なくとも一方を加熱しながら、さらに、前記パンチの頂部と前記金属板の接触部分Phと、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbのうちの少なくとも一方を加熱すると共に、前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpまたは/および前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdを、−20℃〜常温に冷却しながらプレス成形する金属板のプレス成形方法。
- パンチ、ダイ、しわ押さえを有する金属板のプレス成形装置を用いて、金属板をプレス成形するに際し、前記ダイと前記金属板との接触部分Pdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbのうちの少なくとも一方を加熱し、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbのうちの少なくとも一方を加熱し、および前記パンチの角R部と前記金属板が接触する部分Pcpと、前記ダイの角R部と前記金属板とが接触する部分Pcdとを常温のまま、もしくは、−20℃〜常温に冷却しながら、プレス成形するとともに、加工時の割れ発生位置を確認し、割れが前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phとその裏側Phbに挟まれた部分で発生するのであれば前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phの加熱温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの加熱温度Thbのうちの少なくとも1つを低くし、および/または前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpの冷却温度Tcpを高くし、割れが前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpで発生するのであれば前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phの加熱温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの加熱温度Thbのうちの少なくとも1つを高くし、および/または前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpの冷却温度Tcpを低くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
- パンチ、ダイ、しわ押さえを有する金属板のプレス成形装置を用いて、金属板をプレス成形するに際し、前記ダイと前記金属板との接触部分Pdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbのうちの少なくとも一方を加熱し、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbのうちの少なくとも一方を加熱し、および前記パンチの角R部と前記金属板が接触する部分Pcpと、前記ダイの角R部と前記金属板とが接触する部分Pcdとを常温のまま、もしくは、−20℃〜常温に冷却しながら、プレス成形するとともに、加工時の割れ発生位置を確認し、前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdで割れが発生するのであればダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdの冷却温度Tcdを低くし、および/または前記ダイと前記金属板との接触部分Pdの加熱温度Tdあるいは前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbの加熱温度Tbのうちの少なくとも一方を高くし、割れが前記ダイと前記金属板との接触部分Pdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbに挟まれた部分で発生するのであれば前記ダイと前記金属板との接触部分Pdの加熱温度Tdあるいは前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbの加熱温度Tbのうちの少なくとも一方を低くし、および/または前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdの冷却温度Tcdを高くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
- 請求項2において、プレス成形後に、加工時の割れ発生位置を確認し、割れが前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phとその裏側Phbに挟まれた部分で発生するのであれば前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phの加熱温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの加熱温度Thbのうちの少なくとも1つを低くし、および/または前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpの冷却温度Tcpを高くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
- 請求項2において、プレス成形後に、加工時の割れ発生位置を確認し、割れが前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpで発生するのであれば前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分Phの加熱温度Thあるいは、前記パンチの頂部と前記金属板との接触部分の裏側Phbの加熱温度Thbのうちの少なくとも1つを高くし、および/または前記パンチの角R部と前記金属板との接触部分Pcpの冷却温度Tcpを低くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
- 請求項2において、プレス成形後に、加工時の割れ発生位置を確認し、前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdで割れが発生するのであれば、ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdの冷却温度Tcdを低くし、および/または前記ダイと前記金属板との接触部分Pdの加熱温度Tdあるいは前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbの加熱温度Tbのうちの少なくとも一方を高くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
- 請求項2において、プレス成形後に、加工時の割れ発生位置を確認し、割れが前記ダイと前記金属板との接触部分Pdあるいは、前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbに挟まれた部分で発生するのであれば、前記ダイと前記金属板との接触部分Pdの加熱温度Tdあるいは前記しわ押さえと前記金属板との接触部分Pbの加熱温度Tbのうちの少なくとも一方を低くし、および/または前記ダイの角R部と前記金属板との接触部分Pcdの冷却温度Tcdを高くし、再度プレス成形を繰り返すことによって、加工限界を最も高くする温度差を見出す金属板のプレス成形方法。
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