JP4897886B2 - 静電容量型近接センサおよび近接検知方法 - Google Patents

静電容量型近接センサおよび近接検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4897886B2
JP4897886B2 JP2009536138A JP2009536138A JP4897886B2 JP 4897886 B2 JP4897886 B2 JP 4897886B2 JP 2009536138 A JP2009536138 A JP 2009536138A JP 2009536138 A JP2009536138 A JP 2009536138A JP 4897886 B2 JP4897886 B2 JP 4897886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
electrode
value
capacitance
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009536138A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009044920A1 (ja
Inventor
武 戸倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2009536138A priority Critical patent/JP4897886B2/ja
Publication of JPWO2009044920A1 publication Critical patent/JPWO2009044920A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4897886B2 publication Critical patent/JP4897886B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/94Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking characterised by the way in which the control signals are generated
    • H03K17/945Proximity switches
    • H03K17/955Proximity switches using a capacitive detector
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K2217/00Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00
    • H03K2217/94Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00 characterised by the way in which the control signal is generated
    • H03K2217/96Touch switches
    • H03K2217/9607Capacitive touch switches
    • H03K2217/96071Capacitive touch switches characterised by the detection principle
    • H03K2217/96073Amplitude comparison
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K2217/00Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00
    • H03K2217/94Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00 characterised by the way in which the control signal is generated
    • H03K2217/96Touch switches
    • H03K2217/9607Capacitive touch switches
    • H03K2217/960755Constructional details of capacitive touch and proximity switches
    • H03K2217/960765Details of shielding arrangements

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Description

本発明は、静電容量変化によって人体などの検知対象物の近接を検知する静電容量型近接センサおよび近接検知方法に関する。
人体などの検知対象物を検知する近接センサとして、例えば次のようなものが知られている。近接センサは、有底円筒状の固定シールド電極を有し、この固定シールド電極の開口端に円板状の検出基板を取り付け、さらにこの検出基板の中央部に検知対象物と対面するセンサ電極を設けた構成とされている。
また、この近接センサは、固定シールド電極の外側に軸方向に沿ってスライド可能な円筒形状の可動シールド電極を有し、これらによって様々な検出条件に応じて検知可能範囲や検知感度を調整し、検知対象物を確実に検知することができる構成とされている(例えば、特許文献1参照。)。
なお、このように近接センサにおいて指向性を持たせるためには、センサ電極の周囲や裏側にシールド電極を配置して不感帯を形成することで、センサ電極の所定方向の範囲が検知領域の範囲となるようにすることが一般的には行われている。
特開2001−35327号公報
しかしながら、上述したような構造の近接センサによって、センサ電極の直近に存する人体などの検知対象物を検知するのではなく、センサ電極の電極サイズと同程度以上離れた場所にある検知対象物を検知する場合は、センサ電極の周囲にシールド電極が配置されていたとしても、検知対象物とセンサ電極との静電容量結合はほとんど低下しないため、指向性を高めることは困難であるという問題がある。
また、指向性を高めるために、特許文献1に記載されている近接センサのようにセンサ電極を立体的に覆うような形状のシールド電極を配置した場合は、センサ構造が立体的になってしまうため、全体のサイズが大きくなってしまい、配置自由度が低下してしまうなどの問題もある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、立体的なセンサ構造を用いずに配置自由度を低下させることなく、指向性を向上させて検知領域の範囲を任意に設定することができ、検知対象物を確実に検知することができる静電容量型近接センサおよび近接検知方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る第1の静電容量型近接センサは、センサ電極と、前記センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、少なくとも前記センサ電極が接続され、接続された電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、前記補助電極を前記検出回路に接続しない第1の接続状態と、前記補助電極を前記検出回路に接続する第2の接続状態とを選択的に切り替え可能な切替スイッチと、前記第1の接続状態における前記検出回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態における前記検出回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る第2の静電容量型近接センサは、センサ電極と、前記センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、前記センサ電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、前記補助電極に前記センサ電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路と、前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続する第1の接続状態と、前記補助電極を開放、接地または所定の固定電位に接続する第2の接続状態とを選択的に切り替え可能な切替スイッチと、前記第1の接続状態における前記検出回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態における前記検出回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る第3の静電容量型近接センサは、センサ電極と、前記センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、接続された電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、前記センサ電極を前記検出回路に接続する第1の接続状態と、前記センサ電極を前記検出回路に接続しない第2の接続状態とを選択的に切り替え可能な第1切替スイッチと、前記センサ電極が前記第1の接続状態のときに前記補助電極を前記検出回路に接続せず、前記第1切替スイッチが前記第2の接続状態のときに前記補助電極を前記検出回路に接続するように切り替え可能な第2切替スイッチと、前記第1の接続状態の場合における前記検出回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態の場合における前記検出回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る静電容量型近接センサは、上記のように構成することにより、指向性を向上させつつ検知領域の範囲を任意に設定することができるので、種々の検出条件においても検知対象物を確実に検知することが可能となる。また、立体的なセンサ構造を用いないため、センサの配置自由度が高く、種々の場所などに適用することが可能となる。
なお、上記第1の静電容量型近接センサにおいては、前記切替スイッチは、例えば前記第1の接続状態のときに、前記補助電極を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成されている。
また、前記補助電極に前記センサ電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路をさらに備え、前記切替スイッチは、前記第1の接続状態のときに、前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続可能に構成されていてもよい。
また、上記第3の静電容量型近接センサにおいては、例えば前記第1切替スイッチは、前記第2の接続状態のときに前記センサ電極を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成され、前記第2切替スイッチは、前記第1の接続状態のときに前記補助電極を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成されている。
前記補助電極に前記センサ電極と同等の電位を与える、または前記センサ電極に前記補助電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路をさらに備え、前記第1切替スイッチは、前記第2の接続状態のときに前記センサ電極を前記シールド駆動回路に接続可能に構成され、前記第2切替スイッチは、前記第1の接続状態のときに前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続可能に構成されていてもよい。
また、前記補助電極に前記センサ電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路をさらに備え、前記第1切替スイッチは、前記第2の接続状態のときに前記補助電極を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成され、前記第2切替スイッチは、前記第1の接続状態のときに前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続可能に構成されていてもよい。
さらに、前記センサ電極に前記補助電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路をさらに備え、前記第1切替スイッチは、前記第2の接続状態のときに前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続可能に構成され、前記第2切替スイッチは、前記第1の接続状態のときに前記補助電極を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成されていてもよい。
前記センサ電極の検知面とは反対側の裏面側に該センサ電極に対して絶縁された状態で配置され、前記センサ電極の裏面側の検知をシールドするシールド電極をさらに備えた構成とされていてもよい。
前記シールド電極は、該シールド電極に前記センサ電極および前記補助電極の少なくともいずれかと同等の電位を与えるためのシールド駆動回路に接続されていてもよい。
前記補助電極は、前記センサ電極の検知面と同一平面上に該センサ電極に対して絶縁された状態で配置されていてもよい。
前記補助電極は、前記センサ電極を囲むように配置されていてもよい。
また、前記補助電極は、前記センサ電極と同心に配置されていてもよい。
前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値を前記第2の静電容量値で除算した値に所定の係数を乗算して比較値を算出し、該比較値があらかじめ設定されたしきい値以上となるか否かによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定するように構成されていてもよい。
検知面側がシールド電極で覆われているダミー電極をさらに備え、前記検出回路は差動動作可能に構成され、該検出回路の一方の入力端が前記センサ電極と直接接続、または前記第1切替スイッチを介して接続され、当該検出回路の他方の入力端が前記ダミー電極と接続されている構成とされていてもよい。
前記ダミー電極は、電極面の面積が前記センサ電極の検知面の面積の1/2以下となるように形成されている構成とされていてもよい。
なお、前記検出回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量とをさらに検出し、前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値から前記第1の初期容量を差し引いた第1の検出値と、前記第2の静電容量値から前記第2の初期容量を差し引いた第2の検出値とを比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定するように構成されていてもよい。
前記検出回路の出力を基準電圧にするための基準電圧調整手段をさらに備え、前記検出回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量を前記基準電圧に調整するための第1の設定値と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量を前記基準電圧に調整するための第2の設定値とをそれぞれ取得するとともに、前記第1の設定値により調整した第1の静電容量値と、前記第2の設定値により調整した第2の静電容量値を出力するように構成され、前記比較判定手段は、前記第1の設定値により調整した前記第1の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを前記第1の検出値とし、前記第2の設定値により調整した前記第2の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを前記第2の検出値として両者を比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定するように構成されていてもよい。
前記比較判定手段は、検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは、前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記センサまでの距離に応じた信号を出力し、検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、該出力を所定の固定電圧とするように構成されていてもよい。
前記所定の固定電圧は、例えば接地電圧または基準電圧である。
前記比較判定手段は、検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは、前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記センサ電極までの距離に応じた信号を出力し、検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、該出力をハイインピーダンスとするように構成されていてもよい。
本発明に係る近接検知方法は、センサ電極と、該センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、前記センサ電極および前記補助電極の少なくともいずれかにより検知された静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、各電極と前記検出回路との接続状態を切り替える切替スイッチとを備え、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサにおける近接検知方法であって、前記切替スイッチによって、前記センサ電極および前記補助電極と前記検出回路との接続状態を切り替えて、検知面側における等静電容量線(面)を可変させる工程と、前記検出回路によって、等静電容量線(面)の可変前後の静電容量値をそれぞれ検出し、第1および第2の静電容量値として取得する工程と、前記第1の静電容量値と第2の静電容量値との比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する工程とにより、検知対象物の近接を検知することを特徴とする。
検知領域の範囲内に検知対象物がある場合に、前記第1または第2の静電容量値に基づいてさらに前記検知対象物の前記センサ電極までの距離を判定するようにしてもよい。
以上のように本発明によれば、立体的なセンサ構造を用いずに配置自由度を低下させることなく、指向性を向上させて検知領域の範囲を任意に設定することができ、検知対象物を確実に検知することができる静電容量型近接センサおよび近接検知方法を提供することができる。
以下に、添付の図面を参照して、本発明に係る静電容量型近接センサおよび近接検知方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図、図2は同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図、図3は同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図、図4は同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図である。
また、図5は、同静電容量型近接センサにおける近接検知処理の例を示すフローチャート、図6は同静電容量型近接センサのC−V変換回路の構成例を示すブロック図、図7は同静電容量型近接センサのC−V変換回路の動作波形の例を示す動作波形図である。
図1に示すように、静電容量型近接センサ100は、人体などの検知対象物を検知する箇所に配置されるセンサ部10と、このセンサ部10と図示しない基板などを介して一体に、あるいは別体に配置される検知回路部20とを備えて構成されている。
センサ部10は、矩形平板状に形成されたセンサ電極11と、このセンサ電極11の裏面側にセンサ電極11よりも大きな面積で形成されたシールド電極12と、センサ電極11と同一平面上に形成されセンサ電極11を囲うようなロの字状に形成された補助電極13とを備えて構成されている。
センサ電極11は、検知面側の検知領域にある(存する)検知対象物を検知する。シールド電極12は、センサ電極11の裏面側にて検知対象物が検知されないようにシールドする。補助電極13は、センサ電極11の検知面側における等静電容量線(面)を可変せしめるためのものである。なお、シールド電極12は、上述した態様とともに、併せて例えば補助電極13の外周側に設けられていてもよい。
検知回路部20は、センサ電極11に直接接続されたC−V変換回路21と、A/D変換器22と、CPU23と、シールド駆動回路24とを備え、補助電極13の入力をC−V変換回路21とシールド駆動回路24とに切り替える切替スイッチ30が設けられている。
C−V変換回路21は、センサ電極11によって、またはセンサ電極11および補助電極13によって、それぞれ検知された静電容量(Capacitance)を電圧(Voltage)に変換する。A/D変換器22は、C−V変換回路21からの電圧を示すアナログ信号をディジタル信号に変換する。
CPU23は、静電容量型近接センサ100全体の制御を司るとともに切替スイッチ30の動作を制御したり、検知領域における検知対象物の検出(検知対象物の有無)を判定したりする。シールド駆動回路24は、例えばシールド電極12や補助電極13をセンサ電極11と同等の電位に駆動する。
なお、これらセンサ部10および検知回路部20は、例えば図示しない基板上に形成されている。この基板としては、例えばフレキシブルプリント基板、リジッド基板またはリジッドフレキシブル基板のいずれの基板も採用することができる。センサ電極11、シールド電極12および補助電極13は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ガラスエポキシ樹脂またはセラミックなどの絶縁体からなる基板上にパターン形成された銅、銅合金またはアルミニウムや鉄などの金属部品(導電材)や電線などで構成することができる。
次に、このように構成された静電容量型近接センサ100の動作について説明する。まず、CPU23の制御により、切替スイッチ30がシールド駆動回路24側に接続された場合の動作1について説明する。この動作1の場合、静電容量型近接センサ100のセンサ電極11、シールド電極12および補助電極13の検知回路部20との接続状態は、図2に示すようになる。
すなわち、C−V変換回路21にはセンサ電極11のみが接続され、シールド電極12および補助電極13はシールド駆動回路24に接続されるので、センサ電極11のみによって検知対象物A,Bとの静電容量がC−V変換回路21によって検出される。
このとき、センサ電極11の裏面側は、シールド駆動回路24に接続されたシールド電極12によって覆われた状態であるため、センサ電極11の裏面側のセンサ感度はほぼないに等しい。
また、両検知対象物A,Bはセンサ電極11からほぼ等しい距離に存するが、シールド駆動回路24に接続された補助電極13の影響によって、等静電容量線(面)Mが図2に示すような状態になり、検知対象物Bに対するセンサ感度が検知対象物Aに対するセンサ感度よりも低下する。つまり、図3(a)に示すように、センサ電極11の中心部付近に存する検知対象物Aに対するセンサ電極11からの電気力線Pは補助電極13からの電気力線P'(シールド)の影響が小さいが、図3(b)に示すように、センサ電極11に対して外側に存する検知対象物Bに対するセンサ電極11からの電気力線Pは補助電極13からの電気力線P'(シールド)の影響を受けやすい。
このため、動作1の場合においては、両検知対象物A,Bはセンサ電極11から同一距離に存するが、C−V変換回路21によって検出される静電容量値は検知対象物Aの方が検知対象物Bに比べて大きくなる。
なお、このような動作1のときに検出された第1の静電容量値C1をCPU23によって記憶しておく。
この動作1の場合においては、補助電極13をシールド駆動回路24に接続することによって、センサ電極11の中心部のセンサ感度に対して、センサ電極11の電極端のセンサ感度を下げることができ、僅かな指向性を持たせることが可能となる。
ただし、この動作1の場合においては、センサ電極11の電極端のセンサ感度が僅かに低下する程度であるので、例えば図3(b)に示す検知対象物Aよりはセンサ電極11に近い位置に存する検知対象物Cの静電容量値は、検知対象物Aの静電容量値とほぼ等しくなってしまい、等静電容量線(面)Mが図2に示すような状態となってしまう。このため、検知対象物A,Cの違いを判別することができず、より強い指向性を持たせることができない状態であるといわざるを得ない。
次に、CPU23の制御により、切替スイッチ30がC−V変換回路21側に接続された場合の動作2について説明する。この動作2の場合、静電容量型近接センサ100のセンサ電極11、シールド電極12および補助電極13の検知回路部20との接続状態は、図4に示すようになる。
すなわち、C−V変換回路21にセンサ電極11と補助電極13が接続されるので、両電極11,13によって検知対象物A,Bとの静電容量がC−V変換回路21によって検出される。
このとき、センサ電極11の裏面側は、シールド駆動回路24に接続されたシールド電極12によって覆われた状態であるため、センサ電極11の裏面側のセンサ感度はほぼないに等しいが、センサ電極11の表面側(検知面側)における等静電容量線(面)Mは図4に示す状態となり、検知面側の180°の範囲で指向性が無い状態といえる。
このため、動作2の場合においては、センサ電極11からほぼ等しい距離に存する両検知対象物A,Bは、ほぼ同等の静電容量値が検出される。
このような動作2のときに検出された第2の静電容量値C2をCPU23によって記憶しておく。
このように、上述した動作1と動作2により、センサ電極11による検知面側の等静電容量線(面)Mを可変せしめ、センサ電極の検知面側において僅かに指向性がある場合に検出された第1の静電容量値C1と、センサ電極の検知面側において指向性が無い場合に検出された第2の静電容量値C2とを取得する。
そして、第1の実施形態の静電容量型近接センサ100では、さらに次のような動作が行われる。まず、CPU23にて記憶していた第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2とを比較する。例えば、上述した動作2の場合においては両検知対象物A,Bから検出された静電容量値はともにほぼ同等の値であるため、検知対象物A,Bはセンサ電極11からほぼ等しい距離にあることが判明する。次に、動作1の場合においては検知対象物Aに対して検知対象物Bの静電容量値が小さくなるため、検知対象物Bは検知対象物Aよりもセンサ電極11に対して外側に存することが判明する。
したがって、CPU23においては、第1の静電容量値C1に対する第2の静電容量値C2の値を比較することにより、検知対象物がセンサ電極11の中心部に対してどの程度外に存するのか(すなわち、検知対象物が少なくともセンサ電極11の検知面と対向する領域を含む所定の範囲内(以下、「検知領域の範囲内」と略記することがあるとする。)にあるか否か)を判定することができる。
なお、本発明による指向性を向上させた近接検知方法では、例えば次のような動作が行われる。すなわち、図5に示すように、まず、補助電極13の接続状態を切り替えることによりセンサ電極11の検知面側の等静電容量線(面)を可変させ、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2とを検出するとともに(ステップS101)、これらを比較して比較値を算出する(ステップS102)。そして、第1の静電容量値C1または第2の静電容量値C2に基づき検知対象物が近接しているか否かを判定するとともに(ステップS103)、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2の比較値が、例えばあらかじめ設定されたしきい値以上(あるいはしきい値以下やしきい値未満等)であるか否かを判定する(ステップS106)。
検知対象物が近接していると判定され(ステップS103のY)、かつ、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2の比較値がしきい値以上であると判定された場合(ステップS106のY)は、検知対象物を検知と判定する(ステップS107)。
一方、検知対象物が近接していないと判定された場合(ステップS103のN)や、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2の比較値がしきい値以上でないと判定された場合(ステップS106のN)は、検知対象物を非検知と判定する(ステップS104)。
そして、検知対象物の検知または非検知を判定した後(ステップS104またはS107の後)、処理を終了するか否かを判定し(ステップS105)、処理を終了すると判定された場合(ステップS105のY)は、本フローチャートによる一連の近接検知処理を終了する。なお、処理を終了しないと判定された場合(ステップS105のN)は、上記ステップS101に移行して以降の処理を繰り返す。
具体的には、例えば第1の静電容量値C1が任意のしきい値Th1よりも大きい場合は、検知対象物がセンサ電極11に近接したと判定可能に設定しておく(ステップS103)。またこのとき、比較値α=(a×C1)−(b×C2)あるいは比較値β=d×C1/C2などの計算式によって算出した比較値αや比較値βが、あらかじめ設定された任意のしきい値Th2よりも小さい場合は検知領域の範囲外であると判定可能に設定しておく(ステップS106)。
これによって、検知対象物が近接している場合であっても(ステップS103のY)、上記ステップS106に移行して、比較値が任意のしきい値Th2よりも小さい場合(ステップS106のN)は、検知対象物は検知領域の範囲外であると認識され、検知対象物を非検知と判定される(ステップS104)。そして、検知対象物が近接している場合であって(ステップS106のY)、かつ、比較値が任意のしきい値Th2以上の場合にのみ(ステップS106のY)、検知対象物を検知と判定される(ステップS107)。
なお、上記ステップS107において検知対象物が検知とされた場合は、CPU23によって検知信号を出力したり、第1の静電容量値C1に基づく検知対象物のセンサ電極11に対する近接距離を示す信号(センサ電極11までの距離に応じた信号)を出力したりするように構成してもよい。
また、上述した比較値α,β、係数a,b,dおよびしきい値Th1,Th2の値や比較値α,βの計算式などは、静電容量型近接センサ100のセンサ形状、設置周辺環境、検知対象物などの要因により変化するので、これらの要因が決まった時点でプロファイルを取りながら逐次設定すればよい。
さらにまた、上述した例では、第1の静電容量値を第2の静電容量値で除算した値を用いて比較することで検知対象物の近接を判定したが、例えば、第1の静電容量値を第1の静電容量値と第2の静電容量値との和の値で除算した値を用いて比較し、検知対象物の近接を判定するようにしてもよい。
このように、静電容量型近接センサ100によれば、例えばしきい値Th2が大きい場合は指向性の強度が高く、小さい場合は指向性の強度が低いとすることができるので、指向性を任意に調節して検知領域の範囲を任意に設定することができ、確実に検知対象物を検知することができるようになる。
なお、C−V変換回路21は、図6に示すように、静電容量Cに応じてデューティー比が変化するものであり、例えば一定周期のトリガ信号TGを出力するトリガ信号発生回路101と、入力端に接続された静電容量Cの大きさによってデューティー比が変化するパルス信号Poを出力するタイマー回路102と、このパルス信号Poを平滑化するローパスフィルタ(LPF)103とを備えて構成されている。
タイマー回路102は、例えば2つの比較器201,202と、これら2つの比較器201,202の出力がそれぞれリセット端子Rおよびセット端子Sに入力されるRSフリップフロップ回路(以下、「RS−FF」と呼ぶ。)203と、このRS−FF203の出力DISをLPF103に出力するバッファ204と、RS−FF203の出力DISでオン/オフ制御させるトランジスタ205とを備えて構成されている。
比較器202は、トリガ信号発生回路101から出力される図7に示すようなトリガ信号TGを、抵抗R1,R2,R3によって分割された所定のしきい値Vth2と比較して、トリガ信号TGに同期したセットパルスを出力する。このセットパルスは、RS−FF203のQ出力をセットする。
このQ出力は、ディスチャージ信号DISとしてトランジスタ205をオフ状態にし、各電極11,13およびグランドの間を、各電極11,13の対接地静電容量Cおよび入力端と電源ラインとの間に接続された抵抗R4による時定数で決まる速度で充電する。これにより、入力信号Vinの電位が静電容量Cによって決まる速度で上昇する。
入力信号Vinが、抵抗R1,R2,R3で決まるしきい値Vth1を超えたら、比較器201の出力が反転してRS−FF203の出力を反転させる。この結果、トランジスタ205がオン状態となって、例えばセンサ電極11に蓄積された電荷がトランジスタ205を介して放電される。
したがって、このタイマー回路102は、図7に示すように、センサ電極11やセンサ電極11と補助電極13との間の静電容量Cに基づくデューティー比で発振するパルス信号Poを出力する。LPF103は、この出力を平滑化することにより、図7に示すような直流の検知信号Voutを出力する。
こうしてC−V変換回路21から出力された検知信号Voutは、上述したようにA/D変換器22にてディジタル信号に変換される。なお、図7中において、実線で示す波形と点線で示す波形は、前者が後者よりも静電容量が小さいことを示しており、例えば後者が物体接近状態を示している。
なお、上述した静電容量型近接センサ100において、検知回路部20の構成として、C−V変換回路21が抵抗とコンデンサにより出力パルスのデューティー比が変化する周知のタイマーICを利用するものを説明したが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えば正弦波を印加して静電容量値による電圧変化あるいは電流値から直接インピーダンスを測定する方式、測定する静電容量を含めて発振回路を構成して発振周波数を測定する方式、RC充放電回路を構成して充放電時間を測定する方式、既知の電圧で充電した電荷を既知の容量に移動してその電圧を測定する方式、または未知の容量に既知電圧で充電し、その電荷を既知容量に移動させることを複数回行い、既知容量が所定電圧に充電されるまでの回数を測定する方式などがあり、検出した静電容量値にしきい値を設け、または静電容量の波形を解析して該当する静電容量波形になったときにトリガとするなどの処理を行ってもよい。
また、検知回路部20のC−V変換回路21が静電容量を電圧に変換することを前提としたが、電気的にあるいはソフトウェアとして扱いやすいデータに変換できればよく、例えば、静電容量をパルス幅に変換したり直接ディジタル値に変換したりしてもよい。
さらに、上述した静電容量型近接センサ100では、センサ電極11とシールド電極12および補助電極13とを配置して、センサ電極11のみの第1の静電容量値C1と、センサ電極11および補助電極13の第2の静電容量値C2とを比較して検知対象物の検出を判定する例を挙げて説明したが、例えば次のようなものであってもよい。
図8は、第1の実施形態に係る他の構成の静電容量型近接センサ100の例を説明するための説明図である。この例の静電容量型近接センサ100は、センサ電極11の他にダミーのセンサ電極(ダミー電極)11'を配置した構成を有し、検知回路部20のC−V変換回路21が差動動作するものとして構成されている。
具体的には、図8に示すように、例えばプラス側入力端にセンサ電極11を接続し、マイナス側入力端にダミー電極11'を接続して、静電容量Caの値から静電容量Cbの値を減算し、その出力値をコンパレータなどでしきい値と比較して検知対象物49を検出するようにしたものである。
このようなC−V変換回路21の動作としては、例えばスイッチS1がオープン(OFF)で、スイッチS2が接地(GND)され、スイッチS3がクローズ(ON)となっているときに、スイッチS3をオープン(OFF)にし、スイッチS2をVrに切り替え、スイッチS1をオペアンプの反転入力に接続すると、静電容量CaとCfにCaVrが充電され、静電容量CbとCfにCbVrが充電される。
次に、スイッチS1をオープン(OFF)およびスイッチS2を接地(GND)した後に、スイッチS1を接地(GND)したときの出力電圧Vを測定する。このときの電圧は、V/Vr={(Cf+Ca)/Cf}−{(Cf+Cb)/Cf}となり、静電容量Caと静電容量Cbの割合に応じた電圧が出力される。
このように、C−V変換回路21を差動動作する構成(差動回路)とすることにより、回路の温度特性を相殺したりコモンモードノイズを低減したりすることができる。そして、このとき、例えば差動回路のマイナス側入力側にはダミー電極11'を接続するが、このダミー電極11'が検知対象物と静電容量結合するとセンサ自体の感度が低くなるので、センサ電極11に対してダミー電極11'は面積を十分に小さく形成するか、ダミー電極11'と検知対象物49との間に同電位である他のシールド電極48を設けて検知対象物49との静電容量結合を小さくする必要がある。
なお、上述したシールド駆動回路24は、C−V変換回路21が静電容量Cに応じてデューティー比が変化するものである場合は、センサ電極11の出力波形は測定される静電容量によって変化するので、オペアンプなどによるボルテージフォロワやFETによるソースフォロワなどで1倍の増幅回路を構成し、センサ電極11の電圧を入力してその出力をシールド電極12などに接続するように構成してもよい。
また、シールド駆動回路24は、C−V変換回路21が差動動作するものである場合は、センサ電極11の出力波形は電圧がVrとGNDの矩形波で周波数はスイッチの切替周波数になるため、静電容量値によって変動しないので、図7に示したオペアンプの非反転入力をシールド電極12などに接続するように構成してもよい。ただし、駆動電流が必要な場合は、高出力電流のオペアンプなどを介したり、VrとGNDの矩形波を別途生成するようにすればよい。
さらに、上述した第1の実施形態では、センサ電極11をC−V変換回路21に接続し、シールド電極12をシールド駆動回路24に接続し、補助電極13を切替スイッチ30を介してシールド駆動回路24または接続C−V変換回路21に接続するように構成したが、例えばC−V変換回路21が差動動作するものである場合には、図8に示したマイナス側入力端にセンサ電極11を接続し、シールド電極12をシールド駆動回路24に、また補助電極13をプラス側入力端にそれぞれ接続するように構成してもよい。
この場合、上述した動作2のときは補助電極13がセンサ電極11と接続され指向性がほとんど無い状態となるが、上述した動作1のときは補助電極13と検知対象物との静電容量結合分の値はセンサ電極11の静電容量値から差し引かれるので、結果的に緩い指向性を持つこととなる。そして、上述した場合と同様に動作1および動作2のときの検出値を比較すれば同様の効果を得ることが可能となる。
さらにまた、上述した第1の実施形態では、切替スイッチ30により補助電極13について、動作1のときはシールド駆動回路に接続し、動作2のときはC−V変換回路21に接続可能と構成し、動作1と動作2のときで等静電容量線(面)を可変させるように構成したが、補助電極13について、例えば、動作1のときはシールド駆動回路に接続し、動作2のときは開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成したり、また例えば、動作1のときは開放、接地または所定の固定電位に接続し、動作2のときはC−V変換回路21に接続可能に構成しても同様の効果を得ることが可能である。このように、補助電極13は、切替スイッチ30によって開放に接続されたり、接地や他の固定電位(例えば、接地と同等の電位)に接続されたりしてもよい。
なお、切替スイッチ30は、電気的な接続を切り替えられる構造であればよく、例えばFETやフォトMOSリレーなどの電子回路スイッチでも、接点切替器などの機械的なスイッチでも採用することができる。また、センサ電極11の形状は、円形、長方形、多角形などの形状を採用することができ、センサ電極11の裏面側も検知領域の範囲にする場合には、シールド電極12を設置しなければよい。そして、補助電極13は、センサ電極11の周囲全体を囲む状態で配置したが、一部を囲むような状態であったり、隣接する一部に配置されたりしてもよく、例えばセンサ電極11を囲む状態であるときは、センサ電極11と同心(中心を同一)状態に配置されるとよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る静電容量センサについて、図9〜図11を参照して説明する。
上述した第1の実施形態に係る静電容量センサは、検知回路部20のC−V変換回路21からの出力は、センサ電極11および補助電極13により検知された静電容量を示す第2の静電容量値か、センサ電極11のみにより検知された静電容量を示す第1の静電容量値かのいずれかとなる。このため、センサ電極11(を含むセンサ部10)の設置場所の周囲の構造等により検出される静電容量値が異なる場合がある。
すると、これら第1および第2の静電容量値を比較した比較結果がセンサ電極11が設置される場所の周囲の構造等に依存して変化してしまうことがある。このような状況を回避するために、検知回路部20の構成を、さらに例えば次のようにしてもよい。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図、図10は同静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図、図11は第2の実施形態における近接検知処理の例を示すフローチャートである。なお、以降において、既に説明した部分と重複する箇所には同一の符号を付して説明を省略し、本発明と特に関連のない部分については明記しないことがあるとする。
図9に示すように、本例の検知回路部20は、上述したC−V変換回路21、シールド駆動回路24の他に、例えばCPUなどからなる判定回路25と、人体などの検知対象物が接近していないときの静電容量値(初期容量)を記憶する初期容量記憶装置26と、切替スイッチ30の切り替え動作を制御するスイッチ制御回路27と、バッファ28とを備えて構成されている。
このように構成された検知回路部20の動作の概要としては、例えばセンサ部10を所定の設置場所に設置した後、検知対象物がセンサ部10に接近していないときの動作1と動作2とにおける静電容量値(初期容量)をスイッチ制御回路27の制御により切替スイッチ30を切り替えてそれぞれ検出する。そして、初期容量記憶回路26にてこれらの値を記憶しておき、判定回路25にて上述した実際の動作1,2のときの第1および第2の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶されたこれらの初期容量を差し引いて比較し、比較結果に基づいて検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する。
具体的には、上記初期容量は、スイッチ制御回路27の制御により、切替スイッチ30がシールド駆動回路24側に接続された場合の上記動作1のときのものを第1の初期容量とし、切替スイッチ30がC−V変換回路21側に接続された場合の上記動作2のときのものを第2の初期容量として初期容量記憶回路26に記憶される。
そして、実際の動作1のときは、判定回路25によって、検出された第1の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶しておいた第1の初期容量を差し引いて第1の検出値(検出値1)とし、動作2のときは、検出された第2の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶しておいた第2の初期容量を差し引いて第2の検出値(検出値2)とする。
すなわち、図11に示すように、まず、上述したような第1の検出値と第2の検出値とを検出し(ステップS201)、判定回路25にてこれらを比較して比較値を算出する(ステップS202)。そして、第1の検出値または第2の検出値に基づき検知対象物が近接しているかを判定するとともに(ステップS203)、第1の検出値と第2の検出値の比較値が、例えばあらかじめ設定されたしきい値以上(あるいはしきい値以下やしきい値未満等)であるか否かを判定する(ステップS206)。つまり、検出値1,2と、その比較結果とにより検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する。なお、センサ電極11および補助電極13がC−V変換回路21に接続されている上記動作2のときの検出値2は、センサの指向性が無い状態での検出値であり、検知対象物のセンサ部10への接近に依存した出力となる。
検知対象物が近接している判定され(ステップS203のY)、かつ、比較値がしきい値以上であると判定された場合(ステップS206のY)は、検知対象物を検知とする(ステップS207)。
一方、検知対象物が近接していると判定されるが(ステップS203のY)、比較値がしきい値以上でないと判定された場合(ステップS206のN)は、検知対象物を非検知として(ステップS204)、例えば指向性をもたせたときの検知領域の範囲内に検知対象物が存在しないことを示すディセーブル信号である非検知信号A(例えば、ハイインピーダンスや所定の固定電圧等)を判定出力として出力する。
また、例えば第1または第2の検出値(あるいは第1または第2の静電容量値C1,C2)に基づき、検知対象物は近接しているか否かを判定(ステップS203)し、検知対象物は近接していないと判定された場合(ステップS203のN)は、上記ステップS204に移行して検知対象物を非検知として、例えば検知対象物がセンサ電極11の検知領域の範囲内にないことを示すディセーブル信号である非検知信号Bを判定出力として出力する。
検知対象物の検知または非検知を判定した後(ステップS204またはS207の後)、処理を終了するか否かを判定して(ステップS205)、処理を終了すると判定された場合(ステップS205のY)は、本フローチャートによる一連の近接検知処理を終了する。
処理を終了しないと判定された場合(ステップS205のN)は、上記ステップS201に移行して以降の処理を繰り返す。
このように、判定回路25の出力を判定結果によって、例えばイネーブル信号、ディセーブル信号とすることで、検知対象物が検知領域の範囲内にあるときはイネーブル信号がバッファ28に入力され、このバッファ28から検出値1が出力される。また、検知対象物が検知領域の範囲内にないときはディセーブル信号として判定出力が接地電圧や基準電圧などの所定の固定電圧に固定されるか、ハイインピーダンスの出力となる。なお、検知対象物が検知領域の範囲内にあるときは、検出値1の他に、検出値2や、第1あるいは第2の静電容量値が出力されてもよい。なお、これら検出値1、検出値2、第1および第2の静電容量値は、検知対象物のセンサ電極11までの距離に応じた値を示すものである。
このように、上記構成の検知回路部20によれば、検知対象物が検知領域の範囲内にあるときはその距離に応じた検出値が出力され、検知領域の範囲内にないときは所定の電圧等の出力となるので、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否か、またあるとすればどのくらいの距離であるかを判別することが可能となる。すなわち、静電容量型近接センサ100の指向性の強度をより高くしたり、指向性をより詳細に設定したりすることが可能となる。
また、センサ部10が設置される場所の周囲の構造等に依存することを回避する方法の他の例として、次のように基準電圧を調整することでこれらを保持することも可能となる。すなわち、図10に示すように、この例の検知回路部20は、C−V変換回路21およびシールド駆動回路24の他に、基準電圧調整回路40および減算回路31を備えて構成されている。
基準電圧調整回路40は、上述したような第1および第2の初期容量の初期容量測定時に、C−V変換回路21の出力が基準電位になるように調整するものであり、ここでは、コンパレータ41と、制御回路42と、レジスタ43と、D/A変換器44と、調整部45とを備えて構成されている。
この基準電圧調整回路40は、例えばC−V変換回路21の出力をコンパレータ41のプラス側入力端から入力し、基準電圧(Reference Voltage:RV)をマイナス側入力端から入力して両者を比較し、この比較結果に基づく制御回路42の制御によりレジスタ43の設定値を変化させる。
そして、レジスタ43の出力をD/A変換器44にてディジタル信号からアナログ信号に変換した後、調整部45にて電圧調整を行い、この調整部45からの出力によってC−V変換回路21の入力を調整する。このようにして、検知対象物がセンサ部10に近接していないときの動作1において、C−V変換回路21からの出力が基準電位に最も近くなったところでレジスタ43の設定値を固定して第1の初期容量の出力を基準電圧とし、そのときの設定値(設定値1)を記憶するとともに、検知対象物がセンサ部10に近接していないときの動作2において、C−V変換回路21からの出力が基準電位に最も近くなったところでレジスタ43の設定値を固定して第2の初期容量の出力を基準電圧とし、そのときの設定値(設定値2)を記憶する。
そして、実際の動作1のときは、レジスタ43を設定値1に固定したときのC−V変換回路21の出力を、例えば減算回路31のプラス側入力端に入力するとともに、基準電圧RVをマイナス側入力端に入力して、出力を基準電圧RVで減算して検出値1とする。また、実際の動作2のときは、レジスタ43を設定値2に固定したときのC−V変換回路の出力を、例えば減算回路31のプラス側入力端に入力するとともに、基準電圧RVをマイナス側入力端に入力して、出力を基準電圧RVで減算して検出値2とする。そして、これら検出値1と検出値2を比較することにより同様に検知領域の範囲内に検知対象物があるか否か、またあるとすればどのくらいの距離であるかを判別する。なお、C−V変換回路21への入力の調整は、例えば入力に接続した固定コンデンサ等からなる調整部45にD/A変換器44の電圧を加えることで入力する静電容量を増減させることにより実現することができる。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図、図13は同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図、図14〜図16は同静電容量型近接センサの第1検知動作時(動作3)における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。
また、図17〜図19は、同静電容量型近接センサの第2検知動作時(動作4)における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。なお、第1の実施形態にて既に説明した部分と重複する箇所や説明は省略することがあるとする。
図12に示すように、第2の実施形態に係る静電容量型近接センサ100Aは、第1の実施形態に係る静電容量型近接センサ100と同様に、センサ部10および検知回路部20を備えて構成されている。センサ部10は、センサ電極11と、シールド電極12と、上記補助電極13と同様にセンサ電極11を囲うようなロの字状に形成された補助電極13Aとを備えて構成されている。
センサ電極11は、主に検知面側の検知領域に存する検知対象物を検知するために設けられている。シールド電極12は上述した作用を有する。補助電極13Aは、主にセンサ電極11の検知面側における等静電側における等線(面)を可変せしめるために設けられている。
検知回路部20は、センサ電極11または補助電極13Aに接続されるC−V変換回路21と、A/D変換器22と、CPU23と、シールド電極12に直接接続されるとともにセンサ電極11または補助電極13Aに接続されるシールド駆動回路24とを備えて構成されている。
また、検知回路部20は、センサ電極11からの入力をC−V変換回路21またはシールド駆動回路24に切り替える第1切替スイッチSW1と、補助電極13Aからの入力をシールド駆動回路24またはC−V変換回路21に切り替える第2切替スイッチSW2とを備えて構成されている。なお、これら第1および第2切替スイッチSW1,SW2は、それぞれA側およびB側(図12など参照)に切り替え可能に構成されている。
C−V変換回路21は、センサ電極11によって、または補助電極13Aによって、それぞれ検知された静電容量を電圧に変換する。A/D変換器22は上記と同様に動作する。CPU23は、静電容量型近接センサ100A全体の制御を司るとともに、例えば第1および第2切替スイッチSW1,SW2のオルタネイト接続(A側あるいはB側への二者択一的な接続)の動作を制御したり、検知領域における検知対象物の検出(検知対象物の近接や有無)を判定したりする。シールド駆動回路24は、シールド電極12と、補助電極13Aまたはセンサ電極11とを、センサ電極11と同等の電位に駆動する。
センサ部10および検知回路部20の構造や構成、および各電極11〜13Aの構造や構成は、第1の実施形態にて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、第1切替スイッチSW1は、例えばセンサ電極11がC−V変換回路21に接続されていないときにセンサ電極11を開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成され、第2切替スイッチSW2は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されているときに補助電極13Aを開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成されていてもよい。
また、シールド駆動回路24は、補助電極13Aにセンサ電極11と同等の電位を与える、またはセンサ電極11に補助電極13Aと同等の電位を与えるように構成され、第1切替スイッチSW1は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されていないときにセンサ電極11をシールド駆動回路24に接続可能に構成され、第2切替スイッチSW2は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されているときに補助電極13Aをシールド駆動回路24に接続可能に構成されていてもよい。
さらに、シールド駆動回路24は、補助電極13Aにセンサ電極11と同等の電位を与えるように構成され、第1切替スイッチSW1は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されていないときに補助電極13Aを開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成され、第2切替スイッチSW2は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されているときに補助電極13Aをシールド駆動回路24に接続可能に構成されていてもよい。
また、シールド駆動回路24は、センサ電極11に補助電極13Aと同等の電位を与えるように構成され、第1切替スイッチSW1は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されていないときに補助電極13Aをシールド駆動回路24に接続可能に構成され、第2切替スイッチSW2は、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されているときに補助電極13Aを開放、接地または所定の固定電位に接続可能に構成されていてもよい。
次に、このように構成された静電容量型近接センサ100Aの動作について説明する。まず、CPU23の制御により、第1および第2切替スイッチSW1,SW2がともにA側に切り替えられ、センサ電極11がC−V変換回路21に接続されるとともに、シールド電極12および補助電極13Aがシールド駆動回路24に接続された場合の動作(動作3)について説明する。
この動作3の場合、静電容量型近接センサ100Aのセンサ電極11やシールド電極12および補助電極13Aの検知回路部20との接続状態は、図13に示すようなものとなる。すなわち、上述したようにC−V変換回路21にはセンサ電極11のみが接続され、シールド電極12および補助電極13Aはシールド駆動回路24に接続されるので、センサ電極11のみによって検知対象物X,Y,Y'との静電容量がC−V変換回路21によって検出される。
なお、センサ部10のセンサ電極11の裏面側は、シールド電極12によって覆われた状態であるため、センサ電極11の裏面側のセンサ感度は、センサ電極11の表面(検知面)から回り込んだ電気力線のみを検出することになるので、表面側と比較するとかなり小さい。ここでは、検知対象物Xを検知領域の範囲内に存する検知対象物として、また検知対象物Y,Y'を検知領域の範囲外に存する検知対象物として説明する。
図14に示すように、検知対象物Xに対するセンサ電極11からの電気力線Pは、補助電極13Aからの電気力線P'(シールド)の影響が小さい。
一方、図15に示すように、検知対象物Xとほぼ等しい距離にある検知対象物Yに対するセンサ電極11からの電気力線Pは、補助電極13Aからの電気力線P'(シールド)の影響を受けて、検知対象物Xに対する場合と比較して減少する。このため、検知対象物Yは、検知対象物Xと比較して、センサ電極11との静電容量結合が弱いこととなる。
これにより、動作3のときの検知対象物X,Yの識別(すなわち、検知領域の範囲内であるか範囲外であるかの区別)は容易に行うことが可能となる。しかし、図16に示すように、検知対象物Yよりもセンサ電極11に近い検知対象物Y'では、センサ電極11からの電気力線Pが図14における検知対象物Xに対するものと同じであるため、C−V変換回路21からの出力は同じとなる。
つまり、検知対象物Xと検知対象物Y'は、図13における等電位面(線)M上にあることになり、動作3での検出値(静電容量値)は同じである。このため、検知対象物Y'が検知領域の範囲内に存するか範囲外に存するかの識別は、この動作3のみでは困難となる。なお、この第3の実施形態においても第1の実施形態と同様に、動作3だけでは判定しないで、動作3のときのC−V変換回路21にて検出された第1の静電容量値としての静電容量値C1をCPU23によって記憶しておく。
次に、CPU23の制御により、第1および第2切替スイッチSW1,SW2がともにB側に切り替えられ、補助電極13AがC−V変換回路21に接続されるとともに、シールド電極12およびセンサ電極11がシールド駆動回路24に接続された場合の動作(動作4)について説明する。
なお、この動作4の場合の静電容量型近接センサ100Aにおけるセンサ電極11やシールド電極12および補助電極13Aの検知回路部20との接続状態を示す図13に対応する構成は、図13における各スイッチSW1,SW2をB側に切り替えたものであるため、ここでは図示および説明を省略する。
この動作4の場合、静電容量型近接センサ100AのC−V変換回路21には補助電極13Aのみが接続され、シールド電極12およびセンサ電極11はシールド駆動回路24に接続されるので、補助電極13Aのみによって検知対象物X,Y,Y'との静電容量がC−V変換回路21によって検出される。なお、検知対象物X,Y,Y'のセンサ部10に対する配置位置などの諸条件は、動作3のときと同様であるとする。
そして、この動作4の場合は、図17に示すように、検知対象物Xに対するセンサ電極11からの電気力線P'(シールド)は、補助電極13Aからの電気力線Pに対して影響が大きい。このため、検知対象物Xは、補助電極13Aとの静電容量結合が弱いこととなり、C−V変換回路21によって検出される静電容量値は動作3における検知対象物Xに対する場合と比較して小さくなる。
一方、図18に示すように、検知対象物Yに対するセンサ電極11からの電気力線P'(シールド)は、検知対象物Xに対する場合と比較して減少し、補助電極13Aからの電気力線Pは、検知対象物Xに対する場合と比較して増加する。このため、動作4の場合においては、検知対象物Yは、補助電極13Aとの静電容量結合が強いこととなり、C−V変換回路21によって検出される静電容量値は動作3における検知対象物Yに対する場合と比較して大きくなる。
また、図19に示すように、検知対象物Y'に対する補助電極13Aからの電気力線Pは、図17における検知対象物Xに対する補助電極13Aからの電気力線Pと比較して多く、しかもセンサ電極11からの電気力線P'(シールド)の影響も小さいため、動作4においては、検知対象物Y'におけるC−V変換回路21からの出力は検知対象物Xにおけるものよりも大きい。そして、このような動作4のときにC−V変換回路21にて検出された第2の静電容量値としての静電容量値C2をCPU23によって記憶しておく。
このようにして第1および第2の静電容量値C1,C2を検出したら、次に、CPU23にて記憶していたこれらの静電容量値C1,C2を比較する。例えば、上述した検知対象物Xでは、動作3での第1の静電容量値C1が動作4での第2の静電容量値C2と比較して大きくなるが、検知対象物Yでは、動作3での第1の静電容量値C1が動作4での第2の静電容量値C2と比較して小さくなる。そして、検知対象物Y'では、動作3での第1の静電容量値C1と動作4での第2の静電容量値C2が同程度となる。
このように、CPU23においては、静電容量値C1に対する静電容量値C2の値を比較することによって、検知対象物がセンサ電極11の中心部に対してどの程度外に存するのかを判定することが可能となる。このとき、静電容量値C1とC2の比較値が、例えばあらかじめ設定されたしきい値以上(あるいはしきい値以下やしきい値未満等)となれば、静電容量型近接センサ100Aの検知領域の範囲内であると判定可能なように設定しておけば、任意に指向性を持たせることが可能となる。
なお、図13から図19に示す説明図では、検知対象物Xでは動作3での検出値が動作4での検出値より大きくなり、検知対象物Yでは動作3での検出値が動作4での検出値より小さくなり、さらに検知対象物Y'では動作3での検出値と動作4での検出値が同程度となる例を挙げて説明したが、センサ電極および補助電極13Aの配置形状や配置面積などの諸条件が変わると、検知対象物X,Y,Y'における動作3と動作4の上下関係は変わることとなる。
ただし、動作3における第1の静電容量値C1に対する動作4における第2の静電容量値C2の割合(C2/C1)は常に検知対象物X<検知対象物Y(または検知対象物Y')であるため、区別することが可能である。したがって、条件ごとに動作3と動作4の比較式の値を変えれば、検知対象物X,Y,Y'を判別することが可能となる。なお、比較式や比較値、各種係数や任意のしきい値(Th1,Th2)などは、第1の実施形態にて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、条件によっては数式で表現できない場合があるが、検知対象物の位置における静電容量値C1,C2の値をあらかじめ測定してプロファイルしておき、各プロファイルと実際の検出値とを比較するようにすればよい。
このように、上述した静電容量型近接センサ100Aによれば、例えば上記しきい値Th2が大きい場合には指向性の強度が高く、小さい場合は指向性の強度が低いとすることができるので、センサの指向性を任意に設定して検知領域の範囲を任意に定めることができ、簡単な構成で確実に検知対象物を検知することができるようになる。
なお、検知回路部20のC−V変換回路21の各種構成や作用は、上述した第1の実施形態にて図6および図7を用いて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。また、第3の実施形態に係る静電容量型近接センサ100Aでは、センサ電極11とシールド電極12および補助電極13Aとを配置して、センサ電極11の静電容量値C1と補助電極13Aの静電容量値C2とを比較して検知対象物の検出を判定するものを例に挙げて説明したが、第1の実施形態にて図8を用いて説明したように、ダミー電極11'を配置し、C−V変換回路21が差動動作するように構成してもよい。これについても上述したものと各種構成や作用は同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、シールド駆動回路24の変形例や、第1および第2切替スイッチSW1,SW2の変形例などについても、各種構成や作用は第1の実施形態にて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
なお、第3の実施形態に係る静電容量型近接センサ100Aでは、補助電極13Aがセンサ電極11の周囲全体を囲むような状態で配置されているため、静電容量型近接センサ100Aはセンサ電極11の検知面の全方向に同様な指向性を持つ(すなわち、検知領域の範囲がセンサ電極11に対するどの方向でも同様)が、指向性を持たせたくない方向が存在する場合は、例えば次のようにすればよい。
すなわち、指向性を持たせたくない方向に補助電極13Aを配置せずに、補助電極13Aの形状を、例えばコの字状やC字型、L字型や半円形などにして、補助電極13Aのない方向の指向性を低減させることも可能である。
また、上述した検知回路部20のC−V変換回路21からの出力は、第1の静電容量値か第2の静電容量値かのいずれかとなるため、センサ電極11(を含むセンサ部10)の設置場所の周囲の構造等により検出される静電容量値が異なる場合がある。
すると、これら第1および第2の静電容量値を比較した比較結果がセンサ電極11が設置される場所の周囲の構造等に依存して変化してしまうことがある。このような状況を回避するために、検知回路部20の構成を、さらに例えば次のようにしてもよい。
図20は、本発明の第4の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図、図21は同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。なお、第2の実施形態において、既に説明した部分と重複する箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
図20に示すように、検知回路部20は、C−V変換回路21、シールド駆動回路24、判定回路25、上述した初期容量を記憶する初期容量記憶装置26、各切替スイッチSW1,SW2の切り替え動作を制御するスイッチ制御回路27、バッファ28を備えて構成されている。
このような検知回路部20の動作の概要としては、例えばセンサ部10を所定の設置場所に設置した後、検知対象物がセンサ部10に接近していないときの静電容量値(初期容量)をスイッチ制御回路27の制御により各切替スイッチSW1,SW2を切り替えてそれぞれ検出し、初期容量記憶回路26にてこれらの値を記憶しておく。
そして、判定回路25にて上述した実際の動作3,4のときの第1および第2の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶された各初期容量を差し引いて比較し、比較結果に基づいて検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する。
具体的には、上記初期容量は、スイッチ制御回路27の制御により、各切替スイッチSW1,SW2がA側に接続された場合の上記動作3のときのものを第1の初期容量とし、各切替スイッチSW1,SW2がB側に接続された場合の上記動作4のときのものを第2の初期容量として初期容量記憶回路26に記憶される。
そして、実際の動作3のときは、判定回路25によって、検出された第1の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶しておいた第1の初期容量を差し引いて第1の検出値(検出値1)とし、動作4のときは、検出された第2の静電容量値から初期容量記憶回路26に記憶しておいた第2の初期容量を差し引いて第2の検出値(検出値2)とする。
その後、判定回路25にてこれら検出値1と検出値2とを比較して、その比較結果により検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する。例えば、上記動作3のときの検出値1は、検体対象物のセンサ部10への接近に依存した出力となる。その後の動作や作用および効果等は、第2の実施形態にて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、上述した第1および第2の初期容量は、例えば初期容量測定時の電圧をA/D変換器等でディジタル変換して、レジスタやメモリ等に保持するようにしてもよいが、次のように基準電圧を調整することでこれらを保持することも可能となる。すなわち、図21に示すように、検知回路部20は、C−V変換回路21、シールド駆動回路24、基準電圧調整回路40、および減算回路31を備えて構成される。
基準電圧調整回路40は、上述したような第1および第2の初期容量の初期容量測定時に、C−V変換回路21の出力が基準電位になるように調整するものであり、ここでは、コンパレータ41と、制御回路42と、レジスタ43と、D/A変換器44と、調整部45とを備えて構成されている。これらの構成や作用等も、第2の実施形態にて説明したものと同様であるため、ここでは説明を省略する。
基準電圧調整回路40によって、第1および第2の初期容量の出力を基準電圧とし、このように基準電圧にされたC−V変換回路21の出力を、例えば減算回路31のプラス側入力端に入力し、基準電圧RVをマイナス側入力端に入力して、出力を基準電圧RVで減算して第1および第2の初期容量を差し引き、同様に検知領域の範囲内に検知対象物があるか否か、またあるとすればどのくらいの距離であるかを判別することができる。
本発明の第1の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサにおける近接検知処理の例を示すフローチャートである。 同静電容量型近接センサのC−V変換回路の構成例を示すブロック図である。 同静電容量型近接センサのC−V変換回路の動作波形の例を示す動作波形図である。 第1の実施形態に係る他の構成の静電容量型近接センサの例を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサにおける近接検知処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第1検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第1検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第1検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第2検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第2検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの第2検知動作時における検知対象物と電気力線との関係を説明するための説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。
符号の説明
10…センサ部、11…センサ電極、11'…ダミー電極、12…シールド電極、13,13A…補助電極、20…検知回路部、21…C−V変換回路、22…A/D変換器、23…CPU、24…シールド駆動回路、25…判定回路、26…初期容量記憶回路、27…スイッチ制御回路、30…切替スイッチ、31…減算回路、40…基準電圧調整回路、41…コンパレータ、42…制御回路、43…レジスタ、44…D/A変換器、100,100A…静電容量型近接センサ。

Claims (14)

  1. センサ電極と、
    前記センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、
    前記センサ電極及び補助電極の検知面とは反対側の裏面側に前記センサ電極及び補助電極に対して絶縁された状態で配置され、前記センサ電極及び補助電極の裏面側をシールドするシールド電極と、
    少なくとも前記センサ電極が接続され、接続された電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、
    少なくとも前記シールド電極が接続され、接続された電極に前記センサ電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路と、
    前記補助電極を前記検出回路に接続せず前記シールド駆動回路に接続する第1の接続状態と、前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続せず前記検出回路に接続する第2の接続状態とを選択的に切り替え可能な切替スイッチと、
    前記第1の接続状態における前記検出回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態における前記検出回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えた
    ことを特徴とする静電容量型近接センサ。
  2. センサ電極と、
    前記センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、
    前記センサ電極及び補助電極の検知面とは反対側の裏面側に前記センサ電極及び補助電極に対して絶縁された状態で配置され、前記センサ電極及び補助電極の裏面側をシールドするシールド電極と、
    接続された電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、
    少なくとも前記シールド電極が接続され、接続された電極に前記検出回路と接続された電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路と、
    前記センサ電極を前記検出回路に接続する第1の接続状態と、前記センサ電極を前記シールド駆動回路に接続する第2の接続状態とを選択的に切り替え可能な第1切替スイッチと、
    前記第1切替スイッチが前記第1の接続状態のときに前記補助電極を前記シールド駆動回路に接続、前記第1切替スイッチが前記第2の接続状態のときに前記補助電極を前記検出回路に接続するように切り替え可能な第2切替スイッチと、
    前記第1の接続状態の場合における前記検出回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態の場合における前記検出回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えた
    ことを特徴とする静電容量型近接センサ。
  3. 前記補助電極は、前記センサ電極を囲むように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の静電容量型近接センサ。
  4. 前記補助電極は、前記センサ電極と同心に配置されていることを特徴とする請求項記載の静電容量型近接センサ。
  5. 前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値を前記第2の静電容量値で除算した値に所定の係数を乗算して比較値を算出し、該比較値があらかじめ設定されたしきい値以上となるか否かによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  6. 検知面側がシールド電極で覆われているダミー電極をさらに備え、
    前記検出回路は差動動作可能に構成され、該検出回路の一方の入力端が前記センサ電極と直接接続、または前記第1切替スイッチを介して接続され、当該検出回路の他方の入力端が前記ダミー電極と接続されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  7. 前記ダミー電極は、電極面の面積が前記センサ電極の検知面の面積の1/2以下となるように形成されていることを特徴とする請求項記載の静電容量型近接センサ。
  8. 前記検出回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量とをさらに検出し、
    前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値から前記第1の初期容量を差し引いた第1の検出値と、前記第2の静電容量値から前記第2の初期容量を差し引いた第2の検出値とを比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  9. 前記検出回路の出力を基準電圧にするための基準電圧調整手段をさらに備え、
    前記検出回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量を前記基準電圧に調整するための第1の設定値と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量を前記基準電圧に調整するための第2の設定値とをそれぞれ取得するとともに、前記第1の設定値により調整した第1の静電容量値と、前記第2の設定値により調整した第2の静電容量値を出力するように構成され、
    前記比較判定手段は、前記第1の設定値により調整した前記第1の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを前記第1の検出値とし、前記第2の設定値により調整した前記第2の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを前記第2の検出値として両者を比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  10. 前記比較判定手段は、検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは、前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記センサまでの距離に応じた信号を出力し、検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、該出力を所定の固定電圧とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  11. 前記所定の固定電圧は、接地電圧または基準電圧であることを特徴とする請求項10記載の静電容量型近接センサ。
  12. 前記比較判定手段は、検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは、前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記センサ電極までの距離に応じた信号を出力し、検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、該出力をハイインピーダンスとすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  13. センサ電極と、該センサ電極の近傍に設けられた補助電極と、前記センサ電極及び補助電極の検知面とは反対側の裏面側に前記センサ電極及び補助電極に対して絶縁された状態で配置され、前記センサ電極及び補助電極の裏面側をシールドするシールド電極と、前記センサ電極および前記補助電極の少なくともいずれかにより検知された静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、前記シールド電極及び前記補助電極のうち接続された電極に前記センサ電極と同等の電位を与えるためのシールド駆動回路と、各電極と前記検出回路との接続状態を切り替える切替スイッチとを備え、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサにおける近接検知方法であって、
    前記切替スイッチによって、前記センサ電極および前記補助電極と前記検出回路および前記シールド駆動回路との接続状態を切り替えて、検知面側における等静電容量線(面)を可変させる工程と、
    前記検出回路によって、等静電容量線(面)の可変前後の静電容量値をそれぞれ検出し、第1および第2の静電容量値として取得する工程と、
    前記第1の静電容量値と第2の静電容量値との比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する工程と
    により、検知対象物の近接を検知することを特徴とする近接検知方法。
  14. 検知領域の範囲内に検知対象物がある場合に、前記第1または第2の静電容量値に基づいてさらに前記検知対象物の前記センサ電極までの距離を判定することを特徴とする請求項13記載の近接検知方法。
JP2009536138A 2007-10-04 2008-10-06 静電容量型近接センサおよび近接検知方法 Active JP4897886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009536138A JP4897886B2 (ja) 2007-10-04 2008-10-06 静電容量型近接センサおよび近接検知方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007261233 2007-10-04
JP2007261233 2007-10-04
JP2007295607 2007-11-14
JP2007295607 2007-11-14
PCT/JP2008/068194 WO2009044920A1 (ja) 2007-10-04 2008-10-06 静電容量型近接センサおよび近接検知方法
JP2009536138A JP4897886B2 (ja) 2007-10-04 2008-10-06 静電容量型近接センサおよび近接検知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009044920A1 JPWO2009044920A1 (ja) 2011-02-17
JP4897886B2 true JP4897886B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=40526333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009536138A Active JP4897886B2 (ja) 2007-10-04 2008-10-06 静電容量型近接センサおよび近接検知方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8692565B2 (ja)
EP (1) EP2187241B1 (ja)
JP (1) JP4897886B2 (ja)
KR (1) KR20100100773A (ja)
CN (1) CN101815956B (ja)
WO (1) WO2009044920A1 (ja)

Families Citing this family (73)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008044067A1 (de) * 2008-11-25 2010-05-27 Huf Hülsbeck & Fürst Gmbh & Co. Kg Kapazitiver Annäherungssensor mit einer Schirmelektrode und einer Diagnoseelektrode
JP5315529B2 (ja) * 2009-03-24 2013-10-16 株式会社フジクラ 静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造
JP2010276524A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Act Lsi:Kk 耐ノイズ性にすぐれた静電式近接センサの電極システム、および静電式近接センサ
US8188754B2 (en) 2009-07-15 2012-05-29 Maxim Integrated Products, Inc. Method and apparatus for sensing capacitance value and converting it into digital format
JP5300640B2 (ja) * 2009-07-27 2013-09-25 株式会社ジャパンディスプレイウェスト 静電容量型入力装置および入力装置付き電気光学装置
WO2011024306A1 (ja) * 2009-08-31 2011-03-03 Nonogaki Keiichi 静電容量型近接センサ
JP2011192248A (ja) * 2010-02-19 2011-09-29 Rohm Co Ltd 静電容量式入力装置および静電容量式入力装置における導電体の接近位置の計算方法
TWI410852B (zh) 2010-05-05 2013-10-01 Novatek Microelectronics Corp 觸碰偵測方法及相關觸控裝置
TWI410853B (zh) * 2010-05-07 2013-10-01 Novatek Microelectronics Corp 用於觸控裝置之電容量測量裝置
WO2011154378A1 (en) * 2010-06-07 2011-12-15 Arcelik Anonim Sirketi A household appliance comprising capacitive touch sensors
FR2963682B1 (fr) 2010-08-04 2012-09-21 St Microelectronics Rousset Procede de detection d'objet au moyen d'un capteur de proximite
WO2012043443A1 (ja) * 2010-09-28 2012-04-05 株式会社フジクラ 静電容量センサ及び静電容量センサの故障判定方法
DE102011002447B4 (de) 2011-01-04 2014-07-10 Ident Technology Ag Kapazitiver Annäherungsensor sowie Verfahren zur kapazitiven Annäherungsdetektion
US20120206269A1 (en) * 2011-02-11 2012-08-16 B.E.A. Inc. Electronic System to Signal Proximity of an Object
JP2013077555A (ja) * 2011-09-12 2013-04-25 Futaba Corp タッチスイッチ
JP5751341B2 (ja) * 2011-11-15 2015-07-22 富士電機株式会社 静電容量検出回路
DE102011121775B3 (de) 2011-12-21 2013-01-31 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kg, Hallstadt Steuersystem
DE102012205097B4 (de) * 2012-03-29 2024-07-04 Robert Bosch Gmbh Kapazitives Ortungsgerät
CN102721877A (zh) * 2012-06-21 2012-10-10 中国工程物理研究院化工材料研究所 一种静电检测传感器
US9979389B2 (en) * 2012-07-13 2018-05-22 Semtech Corporation Capacitive body proximity sensor system
TWI470476B (zh) * 2012-07-19 2015-01-21 Wistron Corp 近接感應結構及具近接感應之電子裝置
JP5473093B1 (ja) * 2012-12-18 2014-04-16 パナソニック株式会社 携帯端末装置
US20150346900A1 (en) 2013-01-23 2015-12-03 Nokia Technologies Oy Method and apparatus for limiting a sensing region of a capacitive sensing electrode
FR3003048B1 (fr) * 2013-03-06 2016-07-01 Delphi Tech Inc Bouton sensitif a antenne capacitive.
FR3005763B1 (fr) 2013-05-17 2016-10-14 Fogale Nanotech Dispositif et procede d'interface de commande capacitive adapte a la mise en œuvre d'electrodes de mesures fortement resistives
US9612677B2 (en) * 2013-06-28 2017-04-04 Atmel Corporation Pseudo driven shield
CN104703322A (zh) * 2013-12-05 2015-06-10 竹中幸三郎 非接触式工作电路结构
US9151792B1 (en) * 2014-05-29 2015-10-06 Cyress Semiconductor Corporation High-voltage, high-sensitivity self-capacitance sensing
FR3028061B1 (fr) * 2014-10-29 2016-12-30 Fogale Nanotech Dispositif capteur capacitif comprenant des electrodes ajourees
JP2016100099A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 アイシン精機株式会社 車両用操作検出装置
TWI533504B (zh) * 2014-11-28 2016-05-11 緯創資通股份有限公司 感應裝置及其具有感應裝置之可攜式電子裝置
CN104601158A (zh) * 2014-12-26 2015-05-06 科世达(上海)管理有限公司 一种组合开关
FR3032287B1 (fr) 2015-02-04 2018-03-09 Quickstep Technologies Llc Dispositif de detection capacitif multicouches, et appareil comprenant le dispositif
EP3261108B1 (en) * 2015-02-18 2020-12-16 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Electrostatic detection sensor
KR101685802B1 (ko) * 2015-04-21 2016-12-13 성균관대학교산학협력단 근접 검출이 가능한 다축 힘 센서
KR101685803B1 (ko) * 2015-04-21 2016-12-13 성균관대학교산학협력단 근접 검출이 가능한 필름 타입의 촉각 센서
US10118557B2 (en) 2015-05-22 2018-11-06 Magna Closures Inc. Automated retractable step system, sensor system for a moveable vehicle member, and actuator assembly for a moveable vehicle member
US9959723B2 (en) * 2015-09-09 2018-05-01 Checkpoint Systems, Inc. Product presence sensor security device
US9551804B1 (en) * 2015-09-15 2017-01-24 Koninklijke Philips N.V. Motion detection device and corresponding method
DE102015119701A1 (de) * 2015-11-15 2017-05-18 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Bamberg Verfahren für den Betrieb einer kapazitiven Sensoranordnung eines Kraftfahrzeugs
DE112016005930B4 (de) 2015-12-22 2022-08-11 Panasonic intellectual property Management co., Ltd Elektrostatischer Erfassungssensor
US11692853B2 (en) * 2016-01-06 2023-07-04 Disruptive Technologies Research As Ultra low power source follower for capacitive sensor shield drivers
TW201800723A (zh) * 2016-01-27 2018-01-01 松下知識產權經營股份有限公司 感測器及使用該感測器之開關
US20170254633A1 (en) * 2016-03-07 2017-09-07 Panasonic Intellectual Property Management Co., Lt d. Proximity sensor
TWI581167B (zh) * 2016-03-29 2017-05-01 矽創電子股份有限公司 雜訊抑制電路
EP3568169A1 (de) 2017-01-10 2019-11-20 Medela Holding AG Vorrichtung sowie verfahren zur wundbehandlung mittels unterdruck und zuführung einer substanz
US11075633B2 (en) * 2017-06-13 2021-07-27 Semtech Corporation Water-rejection proximity detector and method
US11128298B2 (en) * 2017-06-27 2021-09-21 Semtech Corporation Advanced capacitive proximity sensor
KR101879285B1 (ko) 2017-08-01 2018-07-17 송청담 고감도 정전 센서 회로
DE102017215333A1 (de) 2017-09-01 2019-03-07 Witte Automotive Gmbh Kapazitive Sensoranordnung und Fahrzeugaußengriff
CN108195407B (zh) * 2017-12-29 2020-11-03 维沃移动通信有限公司 一种距离状态的检测方法和装置
CN108195490B (zh) * 2018-01-31 2019-10-11 北京他山科技有限公司 具有分时、分区域屏蔽功能的传感器、电子皮肤和机器人
WO2019187405A1 (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 アルプスアルパイン株式会社 検出装置および制御装置
DE102018005248A1 (de) * 2018-06-30 2020-01-02 Leopold Kostal Gmbh & Co. Kg Kapazitives Sensorsystem zur Berührungserkennung
CN109002208A (zh) * 2018-07-09 2018-12-14 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 一种触摸屏及移动终端
US10782832B2 (en) 2018-07-09 2020-09-22 Wuhan China Star Optoelectronics Semiconductor Display Technology Co., Ltd. Mobile terminal and touch screen with a notch area
FR3083729B1 (fr) * 2018-07-13 2020-07-10 Fogale Nanotech Appareil muni d'une detection capacitive et de ligne(s) electrique(s) dans la zone de detection
JP2020085452A (ja) * 2018-11-15 2020-06-04 オムロン株式会社 近接センサユニットおよび距離観測装置
KR102073737B1 (ko) * 2018-12-03 2020-02-05 송청담 고속 정전용량 검출 회로
US11237291B2 (en) * 2018-12-06 2022-02-01 George Axel Kruger Capacitive sensor
CN109656430A (zh) * 2019-01-16 2019-04-19 汕头超声显示器技术有限公司 一种具有接近探测功能的电容触摸屏
US11231808B2 (en) * 2019-01-16 2022-01-25 Microchip Technology Incorporated Dual measurement for high sensitivity capacitive sensing applications and related systems, methods and devices
CN109672438A (zh) * 2019-01-16 2019-04-23 深圳大学 一种电容式开关及其控制方法
JP7216963B2 (ja) * 2019-10-03 2023-02-02 本田技研工業株式会社 静電容量型検知センサ、静電容量型検知センサモジュールおよび静電容量型検知センサを用いた状態判定方法
CN111251326A (zh) * 2020-01-20 2020-06-09 腾讯科技(深圳)有限公司 接近传感器、电子皮肤、制作方法以及接近感应方法
FR3107129B1 (fr) 2020-02-10 2022-02-18 St Microelectronics Sa Dispositif et méthode de détection d’un contact tactile
CN111585560B (zh) * 2020-04-27 2023-08-11 北京他山科技有限公司 一种非接触式键盘电容传感器及输入方法
KR102378616B1 (ko) * 2020-07-31 2022-03-24 주식회사 다모아텍 모션 피드백 인터페이스를 위한 다중 영역 모션 센서 및 그 동작 방법
EP3992670A4 (en) * 2020-09-07 2022-08-03 Shenzhen Goodix Technology Co., Ltd. PROXIMITY SENSING DEVICE AND ELECTRONIC DEVICE
CN113155012B (zh) * 2021-01-25 2022-11-01 上海兰宝传感科技股份有限公司 一种电容接近开关传感器
CN113031081B (zh) * 2021-03-10 2024-06-04 维沃移动通信有限公司 接近传感检测电路、电容校准方法、装置及电子设备
KR20220163758A (ko) 2021-06-03 2022-12-12 서울대학교산학협력단 용량성 센서를 위한 읽기 회로
CN117110732B (zh) * 2023-10-25 2024-01-09 青岛澳波泰克安全设备有限责任公司 一种静电检测系统及相位补偿的静电检测方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005227225A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Honda Motor Co Ltd 静電容量型センサ及び挟み込み防止装置
JP2006145488A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Mitsubishi Electric Corp 物体検出装置
JP2007018839A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Fujikura Ltd 静電容量式近接センサ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE517426T1 (de) * 1999-01-26 2011-08-15 Limited Qrg Kapazitiver messwandler und anordnung
JP2001035327A (ja) 1999-07-22 2001-02-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 静電容量型近接センサ
EP1390902A4 (en) * 2001-04-27 2008-10-15 Atrua Technologies Inc CAPACITIVE SENSOR SYSTEM WITH IMPROVED CAPACITY MEASUREMENT SENSITIVITY
US6864691B2 (en) * 2001-12-14 2005-03-08 I F M Electronic Gmbh Circuit arrangement for detecting the capacitance or capacitance change of a capacitive circuit element or component
US7129714B2 (en) * 2002-07-02 2006-10-31 Baxter Larry K Capacitive measurement system
US7288945B2 (en) * 2004-08-18 2007-10-30 Southwest Research Institute Systems and methods for detection of dielectric change in material and structure
US20090040191A1 (en) * 2007-08-08 2009-02-12 Synaptics Incorporated Capacitive touch sensor with conductive trace lines in bonding region

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005227225A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Honda Motor Co Ltd 静電容量型センサ及び挟み込み防止装置
JP2006145488A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Mitsubishi Electric Corp 物体検出装置
JP2007018839A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Fujikura Ltd 静電容量式近接センサ

Also Published As

Publication number Publication date
US8692565B2 (en) 2014-04-08
KR20100100773A (ko) 2010-09-15
JPWO2009044920A1 (ja) 2011-02-17
EP2187241A1 (en) 2010-05-19
WO2009044920A1 (ja) 2009-04-09
EP2187241A4 (en) 2012-03-07
CN101815956B (zh) 2013-07-10
EP2187241B1 (en) 2018-09-19
CN101815956A (zh) 2010-08-25
US20100259283A1 (en) 2010-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4897886B2 (ja) 静電容量型近接センサおよび近接検知方法
US8547116B2 (en) Position detector
JP5176108B2 (ja) 位置検出装置
CN102023771B (zh) 感测基板和位置检测装置
US10003334B2 (en) Capacitative sensor system
US10790822B2 (en) Switching arrangement and method for a capacitive sensor
JP5369888B2 (ja) 静電容量センサの電極構造及びそれを用いた車両用近接センサ
US20120044013A1 (en) Electrostatic capacitance-type input device
JP2008108534A (ja) 人体接近検出装置
JP2010249531A (ja) 雨滴検知装置およびワイパー動作制御装置
EP3940735B1 (en) Detection device
JP5315529B2 (ja) 静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造
CN112074707B (zh) 电容式的测量系统
JP5517251B2 (ja) タッチセンサ及びタッチ検出方法
JP2010236316A (ja) 挟み込み防止装置
JP2006177838A (ja) 静電容量式近接センサ及びその出力較正方法
US8653836B2 (en) Coordinate detecting device
JP5391411B2 (ja) 車両用障害物検出装置および歩行者保護用エアバッグ展開制御装置
JP6194860B2 (ja) タッチセンサ
JP5364926B2 (ja) パワーシート駆動装置
JP2010235022A (ja) ドアミラー動作制御装置
JP5405876B2 (ja) 操作者判別装置および車載機器制御装置
JP5320562B2 (ja) 車両用照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4897886

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250