以下、本発明の各実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明をスロットマシンに具現化した第1の実施例を例示する。スロットマシン1は、裏閉塞型の筐体2と、この筐体2の前側に開閉自在に配置された矩形状の前面パネル3とを備え、これらにより遊技機本体が構成されている。
筐体2は前側が開放する箱形であって、この筐体2の前側を閉鎖するように、前面パネル3がヒンジ手段(図示省略)を介して開閉自在に枢着されている。なお、筐体2内には回転リールユニット4、メダル貯留タンク(図示省略)、メダル払い出し手段(図示省略)等が設けられている。
前面パネル3の前側上部には第1表示窓5と第2表示窓6とが上下に配置され、また第1表示窓5の左右両側にスピーカ7が配置され、第2表示窓6の左右両側に第1発光表示手段8と第2発光表示手段9とが縦長状に配置されている。
第1表示窓5は前面パネル3の裏側に装着された液晶式等の画像表示手段(図示省略)に対応して形成され、遊技者はこの第1表示窓5を介して画像表示手段に表示される演出画像を前側から視認可能である。
第2表示窓6は筐体2側の回転リールユニット4の前側に対応して矩形状に形成され、遊技者はこの第2表示窓6を介して回転リールユニット4の回転リール10上に表示された遊技図柄を前側から視認可能である。なお、回転リール10は左右方向に3個配置されている。
前面パネル3の前側下部には、払い出されたメダル等を受ける受け皿11が横長状に配置されている。また前面パネル3の前面の上下略中央部には、第2表示窓6の下側に沿って操作パネル部12が設けられ、この操作パネル部12にメダルを投入可能なメダル投入口13、メダル投入口13内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン14、メダル投入口13へのメダルの投入に代えてクレジットからメダルをベットするための1ベットボタン15及びマックスベットボタン16、ベットをキャンセルするためのキャンセルボタン17、回転リール10の回転を開始させるためのスタートレバー18、回転中の回転リール10を個別に停止させるためのストップボタン19等が設けられている。
第1発光表示手段8、第2発光表示手段9はゲーム中に所定の遊技状態が発生した場合に、点滅発光等によりその遊技状態を遊技者に対して視覚的に演出するためのものである。なお、ゲーム中の所定の遊技情報を遊技者に対して発光表示するものでもよい。
この各発光表示手段8,9は、図2に第2発光表示手段9側を例示するように、前面に配置され且つ複数個の表示部20を有する表示パネル21と、この表示パネル21の裏側に配置され且つ内部が仕切り板22により各表示部20に対応する発光室24に区画されたハウジング23と、このハウジング23内に配置され且つ発光室24を介して表示パネル21に裏側から光を照射して各表示部20を発光させる複数個の発光素子25とを備えている。
なお、各発光素子25は発光ダイオード等からなり、ハウジング23内に固定された発光基板26の前面に装着されている。1個の表示部20に対応する1個の発光素子25は、複数個の発光ダイオード等により構成してもよい。
ハウジング23は、図4〜図7に示すように、その内部を複数個の発光室(区画室)24に区画する複数個の仕切り板22を一体に備え、その仕切り板22の何れかを除去することにより、各発光表示手段8,9の表示パネル21の表示部20の数、配列に応じて発光室24を形成できるようになっている。即ち、ハウジング23は合成樹脂製であって、予め両発光表示手段8,9の表示パネル21の表示部20の数、配列を考慮して仕切り板22の位置、数等が設計されており、発光室24の構成が異なる両発光表示手段8,9に共通の部品となっている。
表示パネル21はパネル枠28に前側から装着されたカバー29と、このカバー29の裏側に配置された遮光パネル30とを備え、その遮光パネル30に各表示部20に対応して複数個の表示孔31が形成され、各発光素子25からの光が遮光パネル30の表示孔31を通過してカバー29の裏面側に照射されることにより各表示部20が発光するようになっている。
カバー29は光透過性を有する合成樹脂製であって、その裏面側の略全面に乱反射面32が形成され、その乱反射面32によりカバー29の裏側のハウジング23等を透視し難くすると共に、発光素子25からの光が照射したときに表示部20が発光するようになっている。なお、乱反射面32は細かい縦溝、横溝又は縦横溝等により形成されている。
第1発光表示手段8の表示パネル21には、図3に示すように例えば上下方向に3個の表示部20が設けられており、その裏側のハウジング23には各表示部20に対応して上下方向に3個の発光室24と、3個の発光素子25とが設けられている。また第2発光表示手段9の表示パネル21には、図4に示すように例えば上下方向に6個の表示部20が設けられており、その裏側のハウジング23には各表示部20に対応して上下方向に6個の発光室24と6個の発光素子25とが設けられている。
なお、各発光表示手段8,9の表示部20の数、配列は、ハウジング23の共通化を示す上での単なる例示に過ぎず、各発光表示手段8,9の表示部20の数、配列を同じにして、複数種類のスロットマシン相互間でそのハウジング23を共通部品として使用する場合もある。
各発光表示手段8,9の共通部品であるハウジング23は、図4〜図7に示すように前後両側が開口する上下方向に長い縦長矩形状であって、左右一対の長側壁部33と上下一対の短側壁部34とを一体に備えている。なお、ハウジング23の後端側の外周等の適当箇所に取り付け部33aが設けられ、その取り付け部33aがネジ等の固定手段によりパネル枠28の取り付け部28aに着脱自在に固定されている。
ハウジング23は例えば最大6個の区画室(発光室24)を前提にしたものであり、その内部に左右の長側壁部33を連結する仕切り板22が略平行に上下方向に5個設けられ、この各仕切り板22により6個の区画室に区画されている。各仕切り板22の両端は左右の長側壁部33の近傍に形成された帯状の破壊部35を介して各長側壁部33に連結されている。
各破壊部35は仕切り板22の板厚に比較して薄い薄肉板状に構成されており、鋏、カッター等の刃物により切り取るか、またペンチその他の掴み工具でその近傍の仕切り板22を掴んで折り取る等により破壊することによって、ハウジング23から容易に取り外し可能になっている。
なお、複数箇所の仕切り板22を除去する場合には、その除去対象の仕切り板22の破壊部35に対応する複数個の固定刃と可動刃とを上下に備えた切断機等を使用して、その固定刃と可動刃とによって破壊部35を切断することにより、各仕切り板22を一括して除去することも可能である。
各仕切り板22の前端はハウジング23の各側壁部33,34の前端と略同一であり、この仕切り板22の後端はハウジング23の各側壁部33,34の後端よりも前側にあり、両者間には仕切り板22の裏側のハウジング23内に発光基板26の装着空間を形成できる程度の間隔がある。
なお、発光基板26をハウジング23の後端に取り付ける場合には、仕切り板22の後端はハウジング23の後端と略一致させてもよい。ハウジング23にはその長側壁部33の内側、又は外側等の所定箇所に発光基板26用の取り付け部37が設けられ、その取り付け部37に発光基板26が裏側からネジ等により着脱自在に固定されている。
このスロットマシン1では、ゲーム中に例えば遊技者に有利な所定の遊技状態(例えば入賞、レギュラーボーナス、ビッグボーナス等)が発生した場合に、その遊技状態に応じて第1発光表示手段8、第2発光表示手段9の何れか一方又は両方の表示部20が点滅発光して、遊技者に対してそのときの遊技状態を視覚的に報知又は演出する。
各発光表示手段8,9による表示部20の発光表示に際しては、発光基板26の発光素子25が点灯し、その光が発光室24を経て表示パネル21の表示部20に裏側から照射することにより、その表示部20が発光素子25の点灯に同期して発光する。
そして、例えば第2発光表示手段9において、上下の隣り合う表示部20が異なるタイミングで発光する場合でも、発光室24は仕切り板22により区画されているため、一方の発光素子25からの光によって他方の表示部20が発光するようなことはなく、各表示部20を対応する発光素子25からの光により確実に発光させることができる。
また各発光表示手段8,9は表示パネル21の表示部20の数、配置が異なり、それに伴って発光室24の構成も異なっているが、両者の共通部品であるハウジング23を使用しているため、各発光表示手段8,9を安価に製作することができる。
各発光表示手段8,9の製作に際しては、例えば第2発光表示手段9の場合には、表示パネル21の表示部20が上下方向に略等間隔に6個あるため、図4、図8に示すように5個の仕切り板22が付いたままのハウジング23を使用する。
また第1発光表示手段8の場合には、表示パネル21の表示部20が上下方向に略等間隔に3個あるため、5個の仕切り板22の内、図3、図9に示すように上側から1個目、3個目及び5個目の仕切り板22を除去して、ハウジング23内の各表示部20に対応して3個の発光室24を形成する。
仕切り板22を除去する場合には、その仕切り板22の両端の破壊部35を刃物で切り取るか、ペンチ等の工具で仕切り板22を把持して外力を加えて破壊部35を折る等により、破壊部35をその破壊位置35a(図6参照)で破壊すればよい。破壊部35は仕切り板22に比較して薄肉状になっているため容易に破壊することができる。
そして、3個の仕切り板22が除去され3個の発光室24が形成されたハウジング23を使用して、3個の表示部20を有する表示パネル21と、3個の発光素子25が装着された発光基板26とを組み合わせて第1発光表示手段8を製作する。
このようにハウジング23側に所定数の仕切り板22を一体に備えておき、各発光表示手段8,9の表示パネル21の表示部20の数、配列に応じてその一部の仕切り板22を除去して使用することにより、仕切り板22を備えた1種類のハウジング23を用いながら複数種類の発光表示手段8,9の製作に対応できる。このためハウジングとは別に複数種類の仕切り板を準備する必要がある従来のものに比較して部品点数を大幅に削減できる。
しかも不要な仕切り板22はその両端の破壊部35を破壊位置35aで破壊してハウジング23から取り外せばよいから、仕切り板22の取り外し作業も容易に行うことができる。従って、全体として発光表示手段の製作コストも従来に比較して低減できる。また破壊部35を破壊して仕切り板22を除去した場合、図3、図9に示すようにハウジング23内に破壊部35の破壊跡35bが残るが、破壊部35自体が長側壁部33に近接しており、破壊跡35bは長側壁部33から若干突出する程度であって、その破壊跡35bが第1発光表示手段8の組立て、発光素子25による表示部20の発光表示の障害となるようなことはない。
図10は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例では、表示パネル21はカバー29により構成されている。カバー29は光透過性を有し、その前面に表示部20が形成され、この表示部20を除くカバー29の前面に金属メッキその他により遮光層40が形成されている。カバー29の裏面には、光透過性を有し且つ発光素子25からの光を拡散する拡散板41が設けられ、この拡散板41を通して表示部20が発光するようになっている。
このように表示部20を有する表示パネル21はカバー29で構成することも可能である。従って、表示パネル21はハウジング23から独立したものであればよい。
なお、表示部20自体が光の乱反射等で発光するものであれば、拡散板41を省略してもよい。またカバー29とは別に表示パネル21を設けてもよい。その場合、表示パネル21はハウジング23の前面に装着して、発光表示手段9をパネル枠28等に固定する際に、ハウジング23と表示パネル21とを一体に取り扱い得るようにしてもよい。
図11は本発明の第3の実施例を例示する。図11(a)では破壊部35に対応して仕切り板22の板厚方向の両側にV字状の切り込み部35cが形成され、また図11(b)では破壊部35に対応して仕切り板22の板厚方向の片側にV字状の切り込み部35cが形成されている。破壊部35は、第1の実施例のように薄板状に形成する他、この図11(a)(b)に示すようにその両側に切り込み部35cを形成して薄肉状にしたものでもよい。
図12は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例の破壊部35は、切り欠き部35dによって仕切り板22の幅よりも短くなっている。即ち、破壊部35は薄肉状に形成され、その長手方向の両端側に切り欠き部35dが形成されている。
このように破壊部35の両側に切り欠き部35dを設けることによって、破壊部35を更に容易に破壊することができる。また仕切り板22を除去しない箇所では、長側壁部33と仕切り板22との間に切り欠き部35dに相当する隙間ができるが、その切り欠き部35dが長側壁部33の近傍で表示部20から外れているため、発光素子25により表示部20を発光させる上でその隙間が問題となることはない。
図13、図14は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例の破壊部35は、仕切り板22の板厚と略同程度か若干薄い程度であり、その両側に形成された深いスリット55によって仕切り板22の幅方向の寸法よりも短くなっている。
このようにスリット55等によって仕切り板22の幅方向の破壊部35の寸法を小さくしておけば、図14に示すように仕切り板22の幅方向の端縁側に破壊部35廻りにX矢示方向の外力を加えることにより、破壊部35を支点として仕切り板22が回動して破壊部35をねじ切ることができ、破壊部35の破壊による仕切り板22の除去が更に容易になる。
図15は本発明の第6の実施例を例示する。仕切り板22には、これを長手方向に二分割するための分割部42が形成されている。このように仕切り板22の長手方向の中間部(例えば略中央等)に分割部42があれば、分割部42を鋏等の刃物43で切断して仕切り板22を長手方向に二分割した後、その各分割片22aを二点鎖線で示すようにY矢示方向に往復揺動させることによって、破壊部35を容易に破壊できる。
勿論、仕切り板22の中間に分割部42がない場合でも、一方の破壊部35を破壊した後に他方の破壊部35を支点として仕切り板22を往復揺動させることによって、その他方の破壊部35を破壊することも可能であるが、仕切り板22を2個の分割片22aに分けることによって、分割片22a相互の干渉等がなく分割片22aを容易に揺動させることができ、破壊部35の破壊が容易になる。
図16〜図18は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、ハウジング23内に、複数個の仕切り板22が縦横に交差状に配置されている。例えば、ハウジング23の略中央に連結部44が配置され、この連結部44と上下、左右の各側壁部33,34との間に各仕切り板22が配置されている。そして、各仕切り板22は、その両端の破壊部35を介して対応する各側壁部33,34と連結部44とに連結されている。連結部44は仕切り板22の交差方向側の破壊部35の厚さよりも太い丸棒状、角棒状等の棒状に構成されている。
なお、表示パネル21には縦長状の表示部20が縦横に4個配置されている。ハウジング23内は4個の仕切り板22により、各表示部20に対応する4個の発光室24が形成され、また発光基板26には各表示部20に対応して各表示部20毎に複数個の発光素子25が縦長状に配置されている。
この場合にも、4個の仕切り板22を除去せずにそのまま使うか、又はその4個の仕切り板22の何れか一部又は全部を除去することにより、表示部20の数、配列の異なる場合にも、ハウジング23を共通部品として用いることができる。
なお、ハウジング23内に連結部44を複数個設け、その複数個の連結部44相互間及び連結部44と側壁部33,34間を破壊部35を介して連結するように複数個の仕切り板22を設けてもよい。
図19は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例のハウジング23は、図19(a)に示すように、両端の破壊部35を介して一対の長側壁部33に連結された仕切り板22が設けられると共に、この仕切り板22から外れた位置に、破壊部35を破壊して取り外した仕切り板22の両端部を差込み可能な差込み部46が長側壁部33の内面に相対向して設けられている。
この場合には、図19(b)示すように表示パネル21側の表示部20に対応して仕切り板22を除去してもよいし、また破壊部35を破壊してハウジング23から取り外した仕切り板22を図19(c)に示すように差込み部46に差し込むことにより、表示パネル21側の表示部20に対応して別の発光室24を構成できる。従って、仕切り板22の数を少なくしながら、多種類の表示部20の配列等に容易に対応できる。
図20(a)(b)は本発明の第9の実施例を例示する。このハウジング23は、長側壁部33間に中間壁部47が設けられ、この中間壁部47と各長側壁部33との間に略平行に複数個の仕切り板22が設けられている。このように中間壁部47によりハウジング23内を区画する場合にも、その両側に1個又は複数個の仕切り板22を予め配置しておくことにより、表示部20の数、配列に応じてその仕切り板22を選択的に除去して使用することが可能である。
図21〜図25は本発明の第10の実施例を例示する。スロットマシン1の前面パネル3には、図21に示すように第1表示窓5の左右両側にスピーカ7付き発光表示手段48が、第2表示窓6の左右両側には発光表示手段9が夫々略対称に設けられている。上下の各発光表示手段9,48には、図25に示すような構造の共通のハウジング23が使用されている。
発光表示手段9のカバー29には、図22に示すように前側に突出する境界部49の内側に内向き表示パネル21aが、外側に外向き表示パネル21bが夫々設けられている。各表示パネル21aには上下方向に複数個の表示部20が設けられ、その裏側に各表示部20に対応して発光室24、発光素子25が設けられている。
スピーカ7付き発光表示手段48のカバー29は、発光表示手段9のカバー29と略同形状であるが、図24に示すように前側に突出する境界部49の内側にスピーカ取り付けパネル21cが、外側に外向き表示パネル21bが夫々設けられ、そのスピーカ取り付けパネル21cの裏側にスピーカ7が装着され、また外向き表示パネル21bに発光表示手段9側と同様に上下方向に複数個の表示部20が設けられ、その裏側に各表示部20に対応して発光室24、発光素子25が設けられている。
ハウジング23は、図25に示すように上下一対の短側壁部34がカバー29に対応した山形状に構成されると共に、左右一対のの長側壁部33間に境界部49に対応する中間壁部47が設けられている。中間壁部47と各長側壁部33との間に上下方向に複数個の仕切り板22が破壊部35を介して設けられており、表示部20、スピーカ7に対応して一部の仕切り板22が除去され、表示部20に対応する発光室24、スピーカ7に対応するスピーカ収容室50が形成されている。
ハウジング23を発光表示手段9に使用する場合には、図23に示すように中間壁部47と長側壁部33との間の複数個の仕切り板22の内、各表示部20に対応する仕切り板22を除去して発光室24を形成する。
またスピーカ7付き発光表示手段48に使用する場合には、中間壁部47と長側壁部33との間の複数個の仕切り板22の内、各表示部20に対応する仕切り板22を除去して発光室24を形成すると共に、スピーカ7に対応する仕切り板22を除去してその部分にスピーカ収容室50を形成する。
このように発光表示手段9とスピーカ7付き発光表示手段48との間でもハウジング23を共通部品として使用することが可能である。即ち、スピーカ7付き発光表示手段48のように、カバー29の一部にスピーカ7等の付属部品が配置される付属部品付き発光表示手段の場合にも、共通部品であるハウジング23の仕切り板22の内、その付属部品に対応する箇所の仕切り板22を除去して、ハウジング23内に付属部品収納室を構成するようにしてもよく、これによってハウジング23の共通化を更に拡大することができる。
図27〜図29は本発明の第11の実施例を例示する。図27(a)〜(c)のハウジング23は、外周壁部51内の略中央に中間支持壁部52を有し、この中間支持壁部52の両側に内外方向に複数個の仕切り板22が所定間隔をおいて配置されている。図27(a)の外周壁部51は長壁部33と短壁部34とを備えた矩形状であり、中仕切り板22は外周壁部51に沿って略コ字状に形成されている。図27(b)の外周壁部51は長円状であり、仕切り板22は外周壁部51に沿って略半長円状に形成されている。図27(c)の外周壁部51は円状であり、仕切り板22と外周壁部51に沿って略半円状に形成されている。そして、これらの各仕切り板22は中間支持壁部52の両側に両端の破壊部35を介して略対称に連結されている。
中間支持壁部52は図28に実線で示すようにハウジング23内をその両側の発光室24に区画するものでもよいし、図28の二点鎖線及び図29に示すように隣り合う仕切り板22間及び外周壁部51とその裏側の仕切り板22との間に前端から後側に凹入する連通用切り欠き部54を備え、その連通用切り欠き部54を介して中間支持壁部52の両側に連続状に発光室24を形成するものでもよい。なお、図28の中間支持壁部52には外周壁部51及び仕切り板22の破壊部35に対応して突出部56が設けられている。
ハウジング23の前側に配置される表示パネル21が平坦状の場合には、中間支持壁部52、仕切り板22の前後両端は略一致しており、破壊部35は仕切り板22の前部側に設けられ、その後側には仕切り板22と中間支持壁部52との間にスリット55が設けられている。このスリット55は中間支持壁部52、仕切り板22の板厚よりも薄いことが望ましい。なお、最内側の仕切り板22の内側では、中間支持壁部52を省略してもよい。
この場合にも、各実施例と同様に中間支持壁部52の両側の仕切り板22を適宜除去することにより、表示パネル21の表示部20の数、配列に応じた発光室24を任意に形成することができる。従って、仕切り板22を外周壁部51の相対向する側壁部33,34間に設けなくても所定のハウジング23を構成することができる。また中央の発光室24の外周に環状の発光室24を設けることも可能である。
更に中間支持壁部52が図29のように連通用切り欠き部54を備えたものであれば、その連通用切り欠き部54を介して中間支持壁部52の両側の発光室24が連続する連続状の発光室24を形成できるため、中間支持壁部52の両側に跨がって表示部20が配置される場合でも、中間支持壁部52が発光素子25から表示部20に照射する光を遮光する可能性を極力少なくすることができる。また中間支持壁部52は破壊部35側では仕切り板22の前端まで突出する突出部56があるため、この突出部56によって仕切り板22を確実に支持できる。
図30は本発明の第12の実施例を例示する。この実施例の仕切り板22は、図30(a)に示すように長手方向の両側に破壊部35を備えている。仕切り板22は長い中央部22bと、この中央部22bよりも短い端部22cとを有し、その中央部22bと端部22cとの間に破壊部35が設けられている。他の構成は第1又は第2の実施例と同様である。
仕切り板22は通常ハウジング23内をその両側の発光室24に区画している。しかし、この両側の発光室24を連通状に変更する場合には、仕切り板22の両側の破壊部35を破壊して中央部22bを除去する。この場合には、図30(b)に示すように仕切り板22の一部を除去するため、その除去部分の両側に端部22cが残ることになる。しかし、発光基板26側の発光素子25の配置によっては端部22cが障害にならないような場合もあるので、そのような場合には必ずしも仕切り板22の略全てを除去する必要はない。
図31は本発明の第13の実施例を例示する。この実施例の仕切り板22は、その長手方向の一端側の破壊部35を介してハウジング23の一方の側壁部33と一体に設けられている。仕切り板22の他端側は隙間57を介して他方の側壁部33に近接している。なお、隣り合う仕切り板22では、破壊部35、隙間57は反対側に配置することが望ましい。また破壊部35は仕切り板22の長手方向の中間部でもよい。他の構成は第1又は第2の実施例と同様である。
仕切り板22の両側の発光室24相互で隙間57を介して多少の光の漏れがあっても問題とならないような表示部20の配置、又は発光室24相互で隙間57を介して光が漏れないか漏れにくい発光素子25の配置の場合には、このように仕切り板22と側壁部33との間に隙間57を設けてもよい。従って、この場合には1個の破壊部35を破壊すれば、仕切り板22をハウジング23から除去できるので、仕切り板22を容易に除去することができる。
図32は本発明の第14の実施例を例示する。図32(a)の実施例では、仕切り板22の略中央側に1個の破壊部35が設けられ、両端側が折り曲げ部58を介して各側壁部33と一体に形成されている。この実施例ではハウジング23内には仕切り板22の両側に発光室24があるが、この両発光室24を連通状にして発光室24の構成を変更する際には、破壊部35を破壊してその両側の分割片59に分割した後、各分割片59を折り曲げ部58で側壁部33に沿って折り曲げて戻らないように発光基板26で止める。
図32(b)の実施例では、図32(a)と同様に仕切り板22の略中央側に1個の破壊部35が、両端側に折り曲げ部58が夫々設けられる他、各側壁部33の内面には仕切り板22の分割片59を係止する係止爪等の係止手段60が設けられている。この実施例では、仕切り板22の両側の発光室24を連通状にして発光室24の構成を変更する際には、破壊部35を破壊してその両側の分割片59に分割した後、各分割片59を折り曲げ部58で側壁部33に沿って折り曲げて係止手段60により戻らないように係止する。
このように仕切り板22を破壊部35で破壊した後、その両側の分割片59を折り曲げ部58で折り曲げて側壁部33に沿った状態で保持するようにしてもよい。従って、必ずしも仕切り板22の全部又は一部をハウジング23から完全に除去しなくても、ハウジング23内の発光室24の構成を変更することが可能である。
なお、図32(b)の場合、仕切り板22の折り曲げ部58間に2個の破壊部35を設ければ、その破壊部35間で仕切り板22の一部を除去することも可能である。この場合には分割片59の長さが短くなるため、ハウジング23内の仕切り板22相互の間隔が短い場合に便利である。また各分割片59に長手方向に1個又は複数個の折り曲げ部を設けて、その折り曲げ部で分割片59をV字状又はジグザグ状に折り曲げた状態で側壁部33に沿って保持するようにしてもよい。
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明はこの各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、スロットマシンについて例示しているが、スロットマシン以外の遊技機、例えばパチンコ機等の弾球遊技機でも同様に実施可能である。また発光表示手段は遊技状態の演出用の他、ゲームに必要な情報を遊技者に対して報知するための発光表示手段でも同様に実施可能である。
ハウジング23内の仕切り板22は1個でもよいし、複数個でもよい。ハウジング23内に複数個の仕切り板22を設ける場合には、1個の仕切り板22に対して1個又は複数個の仕切り板22がその中間部分でT状又は十字状に交差するように組み合わせてもよい。
発光基板26に装着された発光素子25はハウジング23の内部、取り分け発光室24内に収まるように配置するのが望ましいが、発光素子25からの光りの外部への漏れが問題とならないような場合等には、発光素子25をハウジング23の後端よりも後方に配置してもよい。
発光室(区画室)24相互は完全に区画されている必要はなく、表示部20が隣の他の発光室(区画室)24からの光の影響を受けない程度に各発光室(区画室)24を区画できておれば、その一部が連通状であっても十分である。従って、この意味からすれば、発光室24は区画室と定義することも可能である。
またハウジング23内に上下方向、又は左右方向に複数個の仕切り板22を所定間隔で配置する場合に、各仕切り板22を略平行に配置してもよいし、一部又は全てを非平行に配置してもよい。仕切り板22は直線状でもよいし、必要に応じて円弧状、ジグザグ状等に湾曲又は屈曲してもよい。更に仕切り板22自体がY字状、T字状、十字状等であってもよい。