JP4895843B2 - 汚れ防止性の吸放湿性壁紙 - Google Patents

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本発明は、吸放湿性能を阻害することなく、表面の汚れの防止性能を付与した吸放湿性壁紙に関する。
近年の住宅環境は、高気密性・高断熱化の充実化に伴い、居住快適性が向上しつつあるが、断熱材や冷暖房器具などの空調機などによる人工的な環境制御では、断熱材の外側に内部結露が生じ易く、カビなどの増殖による劣化、或いはアレルギー問題等が発生している。その結果、住宅強度維持に問題が生じるばかりでなく、エネルギー消費の増大に伴うコスト面、地球環境に対する問題も生じてきている。
また、冬期においては室内の乾燥防止や暖房の目的のため、加湿器や石油ストーブなどの開放型暖房機器を使用することが多く、室内気温と外気温との差の関係でこれらの機器等から発生する水蒸気が窓ガラス部分や壁面に結露として発生し、カビ等の発生や壁面の汚れを引き起こす原因となっている。
特に高温多湿の環境下にある日本では、湿度制御を行うことだけで快適な環境を実現できることから、これらの問題を解決する方法として、最近、吸放湿性(調湿性)のある建材が広く使用されてきている。
ところで、壁紙は室内を飾るインテリアとして、長期的に飽きがこなく、且つ美観が損なわれないものが要望されており、特に塵やホコリなどの汚れが付着した場合には、綺麗に拭き取れることが要求されている。そのために、壁紙の表面に合成樹脂フィルムをラミネートした商品が提案されている。
このような壁紙は、表面の汚れを取り去るには極めて効果的なものであるが、その表面にラミネートするフィルムが透湿度を有さない通常の合成樹脂フィルムであることから、壁紙自体に吸放湿性能がないものが主流であった。
一方、吸放湿性(調湿性)のある建材としての壁紙も数多く提案されている。例えば、壁紙を構成する可撓性の基材(裏打材)、例えば、紙、織布、不織布等の表面に積層させた塩化ビニル樹脂層等の合成樹脂層に吸水性ポリマーを混合したもの(特許文献1)、或いは、珪藻土等の多孔質性の無機材を壁紙基材表面に固着させた壁紙(特許文献2、3)等が提案されている。
しかしながら、これらの壁紙については、吸放湿性能は確保されているものの、表面の汚れ防止性については特別な手当はなされていない。そのため、これらの吸放湿性壁紙についてその汚れ防止性を高めるために、壁紙表面に合成樹脂フィルムをラミネートさせることが考えられるが、一般的な合成樹脂フィルムは透湿性が殆ど無く、汚れ防止対策を確保したとしても、吸放湿性壁紙自体の有する吸放湿性能が阻害されてしまうこととなる。
したがって、吸放湿性壁紙について、吸放湿性能を阻害することなく、その表面の汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙の開発が望まれていた。
特開平10−128892号公報 特開平11−207853号公報 特開2004−300648号公報
本発明は、上記の現状を鑑み、これまで提案されている各種の吸放湿性壁紙について、その吸放湿性能を阻害することなく、表面の汚れを防止し得ることができる吸放湿性壁紙を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するべく、本発明者は鋭意検討した結果、吸放湿性の壁紙の表面に、透湿性を有する特定の樹脂フィルムをラミネートすることにより、吸放湿性壁紙が有する吸放湿性能を阻害することなく、壁紙表面の汚れを効果的に予防することができることを新規に見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は、その一つの基本的態様は、吸放湿性壁紙の表面に、透湿度(g/m ・24時間)が100〜1000である透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムを積層させたことを特徴とする汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙である。
本発明における透湿度は、JIS Z 0208 条件A(温度25±0.5℃、相対湿度90±2%)の試験法に準じて測定したものである。
更に具体的な本発明は、吸放湿性壁紙が、可撓性基材上に吸水性材料を含有する合成樹脂層からなる吸放湿層を積層させた壁紙、或いは可撓性基材上に多孔質の各種無機質材を固着させた壁紙であり、該壁紙の表面に透湿度(g/m・24時間)が100〜1000である透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムを貼り合わせたことを特徴とする汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙である。
本発明が提供する汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙は、当該壁紙が有する吸放湿性能、すなわち調湿性能を阻害することなく、壁紙表面の汚れを簡単に拭き取ることにより除去し得るものである。
また、従来の吸放湿性壁紙には認められない表面汚れ防止性能に優れているため、特にトイレ、洗面所・脱衣所といった湿度が高く、且つ汚れが付着し易い場所の壁紙として好適に使用し得るものである。その上、調湿性能がそのまま保持されているため、壁内部における結露等の発生を回避でき、住宅の老朽化の進行を防ぐことが可能となる。
また、例えば冬期等の室内気温と外気温との差に起因する、開放型の暖房機器等から発生する水蒸気による壁面への結露の発生を抑制し得るものであり、その結果、カビ等の発生や壁面の汚れを防止し、美観維持効果を発揮する点で優れたものである。
さらに、壁紙の表面を樹脂フィルムで積層していることから、壁紙自体を保護し、その表面強度も向上し、傷付きにくいものとなる利点を有している。
また、表面にラミネートする透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムは、植物由来の生分解性のポリ乳酸系樹脂を主原料としているため、環境への配慮にも考慮したものである。
本発明は、前記したとおり、その基本は、吸放湿性壁紙の表面に透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムを積層させたことを特徴とする汚れ防止性の吸放湿性壁紙である。
透湿性のポリ乳酸樹脂フィルムを積層する吸放湿性壁紙としては、従来から提案されている吸放湿性壁紙をそのまま適用することができる。
具体的には、例えば、可撓性基材上に吸水性材料、例えば吸水性ポリマーを含有する合成樹脂層からなる吸放湿層を積層させた吸放湿性壁紙、或いは、可撓性基材上に多孔質の各種無機質材をバインダー樹脂により固着させた吸放湿性壁紙等を挙げることができる。
吸水性ポリマーは、一旦吸収した水分を完全に再放出できず、吸放湿の機能性が低下してしまったり、吸水により膨張してしまったり、カビ等が発生し易いので、多孔質の無機質材を使用したものが好ましい。
多孔質の無機質材としては、アルミナ−シリカキセロゲル多孔体、シリカゲル、活性アルミナ、多孔質ガラス、アパタイト、珪藻土等が使用でき、窒素ガス吸着により測定された細孔直径4〜14nmの細孔の容積が0.1mL/g以上有り、細孔直径が1〜200nmの全細孔容積が1.5mL/g以下のものであることが好ましい。細孔の容積が0.1mL/g未満であると、空気中の相対湿度を快適に、自立的に調整するのに不十分であり、全細孔容積が1.5mL/gを超えてしまうと塗布するときの作業性の低下と共に、亀裂等の発生により塗布層の物性低下をきたす可能性がある。
このような吸放湿性壁紙はこれまでに提案されているが、吸湿性ポリマーや表面に凹凸があるため汚れやすいものであったが、かかる吸放湿性壁紙を用い、その壁紙表面に本発明の構成である透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムを積層させることにより、本発明が提案する汚れ防止性の吸放湿性を得ることが可能となる。
したがって、本発明においては、透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムを積層させる吸放湿性壁紙は、特に限定されるものではない。
一方、本発明で使用する吸放湿性壁紙の表面に積層させる透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムとしては、例えばトウモロコシなどの澱粉から得られるポリ乳酸を主原料としたフィルムである。
本発明者は、PETやEVA等の一般的な樹脂フィルムと比較して、かかるポリ乳酸系樹脂フィルムに優れた透湿性があることを新規に見出し、吸放湿性壁紙の表面に積層した場合に、吸放湿性壁紙の有する吸放湿性能を損なうことなく、表面の汚れ性を防止しうることを見出したのであり、かかる点に本発明の特徴がある。
当該透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムの透湿度は一概に限定できないが、好ましくは、透湿度(g/m・24時間)が100〜1000程度であるのが好ましい。
透湿度が100未満であると、所望の吸放湿性能を確保することができず、また、1000を超える場合には、壁紙としての吸放湿性能に関して問題はないが、外観やフィルム自体の物性に問題があり、好ましくない。
一般的な防汚性フィルムには吸放湿性能は無く、例えば、汎用されているエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、或いはポリプロピレン系樹脂フィルムにあっては、その透湿度(g/m・24時間)は、それぞれ15以下の透湿度である。
本発明に使用される防湿性を有するポリ乳酸系樹脂フィルムとしては、積層される壁紙の意匠性を透過して生かせるような透明又は半透明なものであっても良いし、該フィルム自体に着色したりする等の手段で意匠性を持たせたものであってもよい。
施工した場合に壁としての風合いの点を考慮すると、表面光沢を有するものよりも、艶消し性を有するようなものが好ましい。ASTM−D245−70に準じて測定したフィルム表面光沢度(Gloss:45度)としては、60%以下のものが好ましく、60%以下であれば、光沢を抑えて高級感で落ち着いた外観の壁紙を得ることが可能となる。
例えば、使用するフィルムの少なくとも片面に、梨地エンボスを施したようなものであってもよい。
また、ポリ乳酸系樹脂にシリコン樹脂やアクリル樹脂からなる微粒子ポリマーや、シリカや炭酸カルシウム等の無機フィラー等を配合し、表面光沢度を調整して形成されたフィルムを使用してもよい。
ポリ乳酸系樹脂に配合される微粒子ポリマーや無機フィラーの平均粒径としては、10μm以下のものが好ましい。10μmを超えてしまうとフィルム成形時の成膜安定性が低下すると共に、フィルム自体の物性低下となり、壁紙に積層する際の作業性が低下し、外観不良となり、好ましくない。
その配合量は0.5〜30重量%程度が好ましく、0.5重量%未満であると、艶消し性が劣り、30重量%を超えるとフィルム物性が低下すると共に、生産性、積層作業安定性に劣るものとなり、好ましいものではない。
もちろん、前記の方法を併用して表面光沢度を調整してもよい。
本発明にあっては、吸放湿性壁紙の表面に積層させる透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルムの層厚としては、2〜20μm程度の厚みを有するものであればよい。厚みが2μm未満であると壁紙表面の保護が確保されず、また20μmを超えても透湿性能に変化が無く、かえって壁紙自体が厚いものとなり、好ましくない。
本発明において、吸放湿性壁紙と透湿性ポリ乳酸系樹脂フィルムの積層にあっては、特に限定するものではなく、通常用いられているように、少なくとも一方の積層面に接着剤を塗布して積層一体化してもよく、フィルムの押出成形と同時に熱ラミネートによるか、予め成形されたフィルムを加熱して熱ラミネートにより積層一体化してもよい。
しかしながら、積層する場合に、接着剤層を設けることにより吸放湿性を阻害する可能性があり、熱ラミネートによるものが好ましい。
以下に、本発明を実施例等により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例になんら限定されるものではない。
図1に、本発明が提供する、表面の汚れの防止性能を付与した吸放湿性壁紙について、その基本的な実施例に基づく層構成の概略断面図を示した。
すなわち、図1に示すように、本発明の汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙1は、可撓性基材30の表面上に積層された吸放湿樹脂層20の表面に、透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム10を貼り合わせた3層構造を基本的構成とする。
この場合において、可撓性基材30としては、少なくとも透過性を有する紙、合成樹脂シート、織布、不織布、ガラス繊維シート、金属繊維シート、難燃性裏打紙、これらの複合材料、積層材料などの他、通常ビニルクロスなどの壁紙に用いる基材を制限無く使用することができる。
この可撓性を有する基材上に積層される吸放湿樹脂層20としては、例えば、多孔質の無機充填剤を含有する樹脂層であり、その表面は、好ましくは各種の意匠模様或いは印刷模様を施したものであっても良い。
また、吸放湿樹脂層20として、吸水性ポリマーなどの吸放湿材料を含有する例えば、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の樹脂層であり、発泡性、非発泡を問わなく使用することができる。
なお、吸放湿樹脂層中に含有される吸放湿材料としては、吸水性ポリマーに限定されるものではなく、各種の吸放湿材料を使用することができることはいうまでもない。
また、吸放湿樹脂層20の表面には、意匠模様、デザイン等を印刷した印刷層21を積層させることもでき、その変形例を図2として示した。図中の符号は図1と同様である。
図3に、本発明の別の実施例に基づく表面の汚れの防止性能を確保した吸放湿性壁紙について、その層構成の概略断面図を示した。
本実施例においては、本発明の汚れ防止性の吸放湿性壁紙1は、可撓性基材30の表面上に、符号50で示される、例えば珪藻土などの無機材料、或いは吸放湿材を含有する樹脂製パウダー又はチップを接着剤51により固着したものであり、その表面に透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム10を貼り合わせた構造を基本的構成とする。
この場合にあっても、符号50で示される、例えば珪藻土などの無機材料、或いは吸放湿材を含有する樹脂製パウダー又はチップは、接着剤51により可撓性基材30の表面上に固着されていることより、壁紙自体の吸放湿性は確保されているものであり、その表面を透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム10を貼り合わせたことにより、無機材料、或いは樹脂製パウダー又はチップの隙間に入り込む塵・ホコリ等の汚れの侵入を防止することができる。
また、表面上に付着した塵・ホコリ等の汚れについても、例えば、布等で拭き取ることにより容易に除去することが可能となっている。
さらに図4に、本発明のまた別の実施例に基づく表面の汚れの防止性能を付与した吸放湿性壁紙について、その層構成の概略断面図を示した。
本実施例においては、本発明の汚れ防止性の吸放湿性壁紙1は、可撓性基材30の表面上に、符号60で示される樹脂層を設けたものであるが、かかる樹脂層は、基材30の表面上を隈無く覆うものではなく、基材の一部が露出65するように積層され、その露出部分65の基材の透湿性により、壁紙自体の吸放湿性が確保されており、その表面に透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム10を貼り合わせた構造を基本的構成とする。
この場合にあっても、壁紙自体の吸放湿性は確保されているものであり、その表面を透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム10を貼り合わせたことにより、無機材料、或いは樹脂製パウダー又はチップの隙間に入り込む塵・ホコリ等の汚れの侵入を防止することができ、また、表面上に付着した塵・ホコリ等の汚れについても、例えば、布等で拭き取ることにより容易に除去することが可能となっている。
本発明が提供する表面の汚れの防止性能を付与した吸放湿性壁紙は、これらの実施例に限定されるものではなく、従来からの吸放湿性壁紙にそのまま適用し得るものであり、それらも本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
[試験例]
以下に、本発明で使用する透湿性のポリ乳酸樹脂フィルム(PLAフィルム)を表面フィルムとして貼り合わせた吸放湿性壁紙についての吸湿試験を、対照フィルムとしてポリプロピレンフィルム(PPフィルム)、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOHフィルム)を貼り合わせた比較例、及び表面フィルムを貼り合わせない比較例との対比で検討した。また、併せてその汚れ防止性、表面強度も測定した。
A:本発明の壁紙(本発明品)
坪量90g/mの壁紙用原紙の片面に、アクリル系樹脂エマルジョン(無機充填材としてシリカを60%混合したもの)を、乾燥後重量で300g/mとなるようにナイフコーターで塗工し、170℃のオーブンで5分間加熱・乾燥させた後、加熱プレス機(20kgf/cm、140℃×1分)で表面フィルムを樹脂層の表面に貼り合わせて壁紙を調製した。
B:比較例1、2及び3の壁紙
比較例1及び2の壁紙については、表面に貼り合わせる樹脂フィルムが異なるだけで、本発明の壁紙と同様に調製した。
また、比較例3の壁紙につては、樹脂フィルムを貼り合わせないものを使用した。
[試験項目]
1.透湿度
フィルムの透湿度は、JIS Z 0208「防湿材料の透湿度試験法(カップ法)」の条件A(25℃×90%RH)に準じて測定した。
2.吸湿量
吸湿量試験片として、壁紙を10×10cmにカットし、裏面及び端部をアルミテープでマスキングしたものを試験体とした。
試験体を25℃×50%RHの恒温恒湿槽内で24時間養生後に重量を測定し、これを基準値とした。
湿度を90%RHに上昇させ、24時間養生後の重量を測定し、基準値からの増加分をm換算した値を吸湿量とした。
3.汚れ防止性
壁紙製品規格協議会制定の「汚れ防止壁紙性能試験規定」に準じた。
4.表面強度
壁紙製品規格協議会制定の「表面強化壁紙性能試験規定」に準じた。
それらの結果をまとめて表1に示した。
Figure 0004895843
表中に示した結果から判明するように、本発明の壁紙は、吸放湿性は表面フィルムを貼り合わせない比較例3と同程度のものでありながら、汚れ防止性、表面強度は比較例1及び2のポリプロピレンフィルム(PPフィルム)及びエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOHフィルム)に匹敵するものであり、その特異性が良く理解される。
なお、試験体についての試験開始時、3、6及び24時間後に亘る経時的吸湿量を測定した結果を図5として示した。
図中、PLAフィルムラミは本発明品を、PPフィルムラミは比較例1、EVOHフィルムラミは比較例2、フィルム無しは比較例3の壁紙に基づく試験体を意味する。
本発明により、吸放湿性能を阻害することなく、表面の汚れの防止性能を付与した吸放湿性壁紙が提供される。
本発明の吸放湿性壁紙は、特にトイレ、洗面所・脱衣所といった湿度が高く、汚れが付着し易い場所の壁紙として好適に使用し得るものであり、調湿性能がそのまま保持されているため、壁内部における結露等の発生を回避でき、住宅の老朽化の進行を防ぐことが可能となり、また、壁紙自体の表面強度も向上し、傷付きにくいものとなる利点を有している点で、その利用性は多大なものである。
本発明の吸放湿性壁紙について、その基本的な実施例に基づく層構成の概略断面図である。 基本的実施例の変形例を示した層構成の概略断面図である。 別の実施例に基づく層構成の概略断面図である。 別の実施例に基づく層構成の概略断面図である。 吸放質量を経時的に測定した結果を示したグラフである。
符号の説明
1 吸放湿性壁紙
10 透湿性のポリ乳酸系樹脂フィルム
20 吸放湿樹脂層
21 印刷層
30 可撓性基材
50 無機材料、樹脂製パウダー、チップ
51 接着剤
60 樹脂層

Claims (2)

  1. 吸放湿性壁紙の表面に、透湿度(g/m ・24時間)が100〜1000であるポリ乳酸系樹脂フィルムを積層させたことを特徴とする汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙。
  2. 吸放湿性壁紙が、可撓性基材上に吸水性材料を含有する合成樹脂層からなる吸放湿層を積層させた壁紙、或いは可撓性基材上に多孔質の無機質材を固着させた壁紙である請求項1に記載の汚れ防止性を確保した吸放湿性壁紙。
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