JP4894157B2 - 非水系電解液及びリチウム二次電池 - Google Patents

非水系電解液及びリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水系電解液及びリチウム二次電池に関する。詳しくは、放電保存時の劣化を抑制しながら、ガス発生を抑制することが可能な非水系電解液、及びそれを用いたリチウム二次電池に関するものである。
近年、さまざまな機器の電源として、電池に対する高性能化の要請が高まっている。その要請に応えるべく種々の開発がなされ、携帯電話、ノートパソコンなどのいわゆる民生用電源から自動車用などの駆動用車載電源まで広範な用途に非水系電解液電池が実用化されている。非水系電解液としては非水溶媒に電解質を溶解したものが通常用いられる。中でも、携帯用電気機器の小型化・軽量化と電力の増大という相反する要求に対し、リチウム二次電池の更なる改良が求められている。
電池を小型化する上での課題の一つとして、フクレ防止が挙げられる。小型の電池を作成しても、高温保存時等に膨れる場合があり、そのためのスペースが必要なため、全体として小型化をする事が困難になる。フクレの原因の一つとして、電極と電解液との反応によりガスが発生し、内圧が上昇することが挙げられる。そこで、ガス発生を抑制するため、各種の検討が行なわれている。
そうした技術の一つとして、電極(特に負極)の表面に被膜を形成することにより、電極を保護し、電極と電解液との反応を抑制する技術が提案されている。この技術では被膜の熱安定性が課題とされていたが、特許文献1には、分子内にアミド基を有する化合物モノマーもしくはポリマーを負極被膜の形成に用いることで、負極被膜の耐熱安定性を向上させることができることが報告されている。
特開2003−31260号公報
しかしながら、特許文献1は、窒素と酸素を含む特定の部分構造を持つ広範な化合物を挙げているのみであって、実用に供した際に最も重要となる電池特性、特に保存時の劣化特性やガス発生についての記述はない。
近年では、携帯電話等の用途においてより小型の電池が要求され、また、高容量化に伴ってフクレ防止がより重要な課題となっている。フクレの要因としては、電極などの膨張・収縮もあるが、電解液等の分解によるガス発生も大きな要因となっている。フクレをなくすことでより小型の電池の開発が可能になるため、他の特性を落とさず、ガス発生を防止するため、より一層の改良が求められている。特に高電圧における連続充電状態においては、高電位の電極と電解液とが反応するため、ガス発生が増大したり、電池が劣化し、電池の寿命が短くなるという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたものである。その目的は、放電保存時の劣化を抑制しながら、ガス発生も抑制することが可能な、優れた非水系電解液を提供するとともに、それを用いたリチウム二次電池を提供することに存する。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の検討を重ねた結果、特定の構造を有する官能基を複数有する含窒素化合物を特定濃度となるように非水系電解液中に含有させることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の趣旨は、電解質と非水溶媒とを有し、更に下記一般式(1)で表わされる化合物を、二次電池用非水系電解液に対して0.01重量%以上、4重量%以下の濃度で含有することを特徴とする二次電池用非水系電解液に存する(請求項1)。
Figure 0004894157

(一般式(1)中、nは2以上の整数を表わし、Xは炭素数1以上、6以下のn価の炭化水素基を表わし、Rは各々独立に、炭素数1以上、6以下のアルキル基を表わし、Rfは各々独立に、1以上のハロゲン原子で置換された炭素数1以上、6以下のアルキル基を表わす。任意の2以上のR及び/又はRfが互いに結合して環を形成しても良い。)
ここで、二次電池用非水系電解液が、更に不飽和環状カーボネート類を含有することが好ましい(請求項2)。
この場合、不飽和環状カーボネート類が、二次電池用非水系電解液に対して0.01重量%以上、5重量%以下の濃度で含有されていることが好ましい(請求項3)。
また、本発明の別の趣旨は、上述のリチウム二次電池用非水系電解液と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極とを備えることを特徴とする、リチウム二次電池に存する(請求項4)。
本発明によれば、放電保存時の劣化を抑制しながら、ガス発生も抑制することが可能な、優れた非水系電解液が実現されるとともに、それを用いることにより、優れたリチウム二次電池が実現される。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
〔I.非水系電解液〕
本発明の非水系電解液は、一般的な非水系電解液と同様、その主成分として電解質及びこれを溶解する非水溶媒を有し、更に、後述する一般式(1)で表わされる化合物を、非水系電解液に対して0.01重量%以上、4重量%以下の濃度で含有する。
[電解質]
電解質について特に制限はなく、目的とする二次電池の電解質として用いられるものであれば、公知のものを任意に用いることができる。リチウム二次電池に用いる場合であれば、通常は電解質としてリチウム塩を用いる。
リチウム塩の具体例としては、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、Li2CO3及びLiBF4などの無機リチウム塩;LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、リチウム環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiPF4(CF32、LiPF4(C252、LiPF4(CF3SO22、LiPF4(C25SO22、LiBF2(CF32、LiBF2(C252、LiBF2(CF3SO22、LiBF2(C25SO22等の含フッ素有機リチウム塩;KPF6、NaPF6、NaBF4、Na2CF3SO3等のナトリウム又はカリウム塩などが挙げられる。これらのうち、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22が好ましく、特にLiPF6又はLiBF4が好ましい。
上述のリチウム塩は、何れか一種を単独で用いても、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよいが、無機リチウム塩と含フッ素有機リチウム塩とを併用すると連続充電時のガス発生が抑制され、若しくは高温保存後の劣化が抑制されるので好ましい。特に、LiPF6とLiBF4との併用や、LiPF6、LiBF4等の無機リチウム塩と、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22等の含フッ素有機リチウム塩との併用が好ましい。LiPF6とLiBF4を併用する場合、リチウム塩全体に対してLiBF4が通常0.01重量%以上、20重量%以下の比率で含有されていることが好ましい。LiPF6、LiBF4等の無機リチウム塩と、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22等の含フッ素有機リチウム塩とを併用する場合、リチウム塩全体に占める無機リチウム塩の割合は、通常70重量%以上、99重量%以下の範囲であることが望ましい。
また、非水溶媒がγ−ブチロラクトンを55容量%以上の割合で含有するものである場合には、リチウム塩全体に対してLiBF4が40モル%以上の割合で含有されていることが好ましく、中でも、リチウム塩全体に対してLiBF4が40モル%以上、95モル%以下の割合で含有され、残りがLiPF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22及びLiN(C25SO22よりなる群から選ばれるものより構成されることがより好ましい。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、通常0.5モル/リットル以上、好ましくは0.6モル/リットル以上、より好ましくは0.8モル/リットル以上、また、通常3モル/リットル以下、好ましくは2モル/リットル以下、より好ましくは1.5モル/リットル以下の範囲である。濃度が低過ぎると電解液の電気伝導率が不十分であり、濃度が高過ぎると粘度上昇のため電気伝導率が低下し、電池性能が低下することがある。
[非水溶媒]
非水溶媒としても、従来から非水系電解液の溶媒として公知のものを任意に用いることができるが、通常は有機溶媒を用いる。有機溶媒の例としては、鎖状及び環状カーボネート類、鎖状及び環状カルボン酸エステル類、鎖状及び環状エーテル類、含燐有機溶媒等が挙げられる。
環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭素数2〜4のアルキレン基を有するアルキレンカーボネートが挙げられる。これらの中では、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましい。特にプロピレンカーボネートは、負極と電解液との界面での反応性が強く、電池に用いることが困難な場合があるが、本発明の非水系電解液においては、負極と電解液との界面での反応性が抑制されるので、プロピレンカーボネートを好適に用いることができる。
鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート等の炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルカーボネートが挙げられる。これらの中では、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが好ましい。
環状カルボン酸エステル類としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル等が挙げられる。
環状エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
鎖状エーテル類としては、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等が挙げられる。
含燐有機溶媒としてはリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸ジメチルエチル、リン酸メチルジエチル、リン酸エチレンメチル、リン酸エチレンエチル等が挙げられる。
これらの非水溶媒は、何れか一種を単独で用いても、二種以上を任意の組成及び組み合わせで併用してもよいが、二種以上の化合物を併用することが好ましい。例えば、環状カーボネート類や環状カルボン酸エステル類等の高誘電率溶媒と、鎖状カーボネート類や鎖状カルボン酸エステル類等の低粘度溶媒とを併用するのが好ましい。
鎖状カルボン酸エステル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の鎖状カルボン酸エステル類の割合は、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下の範囲である。この範囲の上限を上回ると伝導度の低下が生じる虞がある。なお、鎖状カルボン酸エステル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は鎖状カルボン酸エステル類を含有していなくても良い。
また、環状カルボン酸エステル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の環状カルボン酸エステル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは55重量%以下、より好ましくは50重量%以下の範囲である。この範囲の上限を上回ると、注液性の低下若しくは低温時の出力特性の悪化が生じる虞がある。なお、環状カルボン酸エステル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は環状カルボン酸エステル類を含有していなくても良い。
更に、鎖状エーテル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の鎖状エーテル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下の範囲である。この範囲の上限を上回ると、伝導度の低下が生じる虞がある。なお、鎖状エーテル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は鎖状エーテル類を含有していなくても良い。
また、環状エーテル類を非水溶媒に用いる場合における、非水溶媒中の環状エーテル類の割合は、通常60重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下の範囲である。この範囲の上限を上回ると保存特性の低下が生じる虞がある。なお、環状エーテル類は非水溶媒の必須成分ではなく、非水溶媒は環状エーテル類を含有していなくても良い。
非水溶媒の好ましい組み合わせの一つは、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類を主体とする組み合わせである。中でも、非水溶媒に占める環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との合計の割合が、通常85容量%以上、好ましくは90容量%以上、より好ましくは95容量%以上であり、且つ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との容量比が5:95以上、好ましくは10:90以上、より好ましくは15:85以上であり、また通常45:55以下、より好ましくは40:60以下のものである。この混合溶媒にリチウム塩と一般式(1)で表わされる化合物を含有させた非水系電解液を用いると、サイクル特性と大電流放電特性及びガス発生抑制のバランスがよくなるので好ましい。
環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の好ましい組み合わせの例としては、エチレンカーボネートとジアルキルカーボネート類との組み合わせが挙げられる。具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとエチルメチルカーボネート等の組み合わせが挙げられる。
これらのエチレンカーボネートとジアルキルカーボネート類に、更にプロピレンカーボネートを加えた組み合わせも、好ましい組み合わせとして挙げられる。この場合、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの容量比は、通常99:1以下、好ましくは95:5以下、また通常1:99以上、好ましくは20:80以上である。
また、プロピレンカーボネートと上述のジアルキルカーボネート類との組み合わせも好ましい。
非水溶媒として好ましい他の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトンよりなる群から選ばれた有機溶媒を60容量%以上含有するものである。この混合溶媒にリチウム塩と一般式(1)で表わされる化合物を含有させた非水系電解液は、高温で使用しても溶媒の蒸発や液漏れが少なくなる。中でも、非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンとの容量比が5:95〜45:55であるもの、又は非水溶媒に占めるエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとの合計が、80容量%以上、好ましくは90容量%以上であり、かつエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの容量比が30:70〜80:20であるものが好ましい。この混合溶媒にリチウム塩と一般式(1)で表わされる化合物を含有させた非水系電解液を用いると、保存特性とガス発生抑制のバランスがよくなるので好ましい。
また、非水溶媒として含燐有機溶媒を用いるのも好ましい。含燐有機溶媒を非水溶媒中に、通常10容量%以上、好ましくは10〜80容量%の範囲となるように含有させると、電解液の燃焼性を低下させることができる。特に、含燐有機溶媒と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びジアルキルカーボネートよりなる群から選ばれた非水溶媒を組み合わせて用いると、サイクル特性と大電流放電特性とのバランスがよくなるので好ましい。
なお、本明細書において、非水溶媒の容量は25℃での測定値であるが、エチレンカーボネートのように25℃で固体のものについては、融点での測定値を用いる。
[一般式(1)で表わされる化合物]
本発明の非水系電解液は、上述の電解質及び非水溶媒に加えて、更に下記一般式(1)で表わされる化合物を含有することを、その特徴としている。
Figure 0004894157
一般式(1)中、nは、2以上の整数を表わす。その上限は特に規定されないが、通常4以下、更には3以下が好ましい。特に好ましいのはn=2である。nが2より小さいと、放電保存特性が劣化するおそれがある。
Rは、各々独立に、アルキル基を表わす。その炭素数は通常1以上、また、通常6以下、好ましくは4以下の範囲である。Rのアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。これらのアルキル基は、更に他の基によって置換されていても良い。Rのアルキル基が有していても良い置換基は、本発明の非水系電解液の趣旨を外れるものでない限り特に制限されないが、ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。n個のRは、アルキル基が置換基を有する場合にはその置換基も含め、互いに同じであっても良く、異なっていても良い。
Rfは、各々独立に、ハロゲン原子で置換されたアルキル基を表わす。その炭素数は通常1以上、また、通常6以下、好ましくは3以下の範囲である。ハロゲン原子の種類は特に制限されないが、電気化学的安定性の面からは、フッ素原子が好ましい。アルキル基を置換するハロゲン原子の数は、通常1以上、好ましくは2以上であり、また、上限はアルキル基の炭素数によっても異なるが、通常6以下、好ましくは4以下の範囲である。Rfの具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基などが挙げられる。中でも、フッ素原子で置換された炭素数1以上、6以下のアルキル基が好ましく、フッ素原子で置換された炭素数1以上、3以下のアルキル基が特に好ましい。これらのアルキル基は、更に他の基によって置換されていても良い。Rfのアルキル基が有していても良い置換基は、本発明の非水系電解液の趣旨を外れるものでない限り特に制限されないが、アルコキシ基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。なお、n個のRfは、互いに同じであっても良く、異なっていても良い。
また、任意の2以上のR及び/又はRfが互いに結合して環を形成していても良い。分子内の水素原子が減少し、水素ガス発生の抑制につながるためである。
複数の官能基部分をつなぐ結合部位Xは、n価の炭化水素基を表わす。その炭素数は通常1以上、また、通常6以下、好ましくは3以下の範囲である。具体例としては、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等のアルキル基、または、ベンゼン、トルエン等のアリール基から、それぞれn個の水素原子を除いて得られる、n価の炭化水素基等が挙げられる。これらの炭化水素基は、更に他の基によって置換されていても良い。Xのアルキル基が有していても良い置換基は、本発明の非水系電解液の趣旨を外れるものでない限り特に制限されないが、ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。
一般式(1)で表わされる化合物の分子量としては、通常150以上、好ましくは180以上、また、通常1000以下、好ましくは500以下である。一般式(1)の構造を満たすためには下限の分子量が最低限必要であり、また上限を上回ると複合被膜形成の際に密に並ぶことができず、結果放電保存時の劣化を招く虞がある。
一般式(1)で表わされる化合物の具体例を以下に挙げるが、その種類は以下の具体例に制限されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限り任意の化合物を用いることができる。
n=2:
Figure 0004894157
n=3:
Figure 0004894157
n=4:
Figure 0004894157
上記例示の化合物の中でも、(A−1)、(A−2)、(A−3)及び(B−1)が好ましく、(A−1)、(A−2)及び(A−3)が特に好ましい。
なお、一般式(1)で表わされる化合物は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び割合で併用しても良い。
本発明の非水系電解液中における一般式(1)で表わされる化合物の濃度は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、特に好ましくは0.1重量%以上、また、通常4重量%以下、好ましくは3重量%以下、より好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1重量%以下の範囲である。一般式(1)で表わされる化合物の割合が小さ過ぎると、ガス抑制効果が十分に現れず、一方、その割合が大き過ぎると、電池の放電保存特性が低下する傾向にある。なお、一般式(1)で表わされる化合物を二種以上併用する場合には、一般式(1)で表わされる化合物の合計の割合が上記範囲を満たすようにする。
[その他の成分]
本発明の非水系電解液は、上述の電解質、非水溶媒、一般式(1)で表わされる化合物の他に、本発明の効果を損ねない範囲において、その他の成分を含有していても良い。その他の成分の例としては、不飽和環状カーボネート類や、従来公知の過充電防止剤、脱酸剤、脱水剤などの種々の助剤などが挙げられる。
不飽和環状カーボネート類を非水系電解液に含有させることにより、電池の保存特性を向上させることができる。その理由は明らかではないが、負極の表面に安定な保護被膜を形成することができるためと推測される。含有量が少ないと、保存特性が十分に向上しない。なお、一般的には、不飽和環状カーボネート類を電解液中に含有させると、高温で保存した際にガス発生の要因となるが、一般式(1)で表わされる化合物と併用すると、ガス発生が抑制され、不飽和環状カーボネート類の欠点を改善した電池を設計することができるため好ましい。
不飽和環状カーボネート類の例としては、ビニレンカーボネート系化合物、ビニルエチレンカーボネート系化合物、メチレンエチレンカーボネート系化合物等が挙げられる。
ビニレンカーボネート系化合物としては、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、フルオロビニレンカーボネート、トリフルオロメチルビニレンカーボネート等が挙げられる。
ビニルエチレンカーボネート系化合物としては、ビニルエチレンカーボネート、4−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−エチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4−n−プロピル−4−ビニルエチレンカーボネート、5−メチル−4−ビニルエチレンカーボネート、4,4−ジビニルエチレンカーボネート、4,5−ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。
メチレンエチレンカーボネート系化合物としては、メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジメチル−5−メチレンエチレンカーボネート、4,4−ジエチル−5−メチレンエチレンカーボネート等が挙げられる。
これらの中でも、不飽和環状カーボネート類としては、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネートが好ましく、特にビニレンカーボネートが好ましい。
なお、これらの不飽和環状カーボネート類は、何れか一種を単独で用いても良く、二種類以上を任意の組み合わせ及び割合で併用しても良い。
本発明の非水系電解液が不飽和環状カーボネート類化合物を含有する場合、非水系電解液中におけるその割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは0.5重量%以上、最も好ましくは1重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、特に好ましくは2.5重量%以下の範囲である。
本発明の非水系電解液が不飽和環状カーボネート類化合物を含有する場合、一般式(1)で表わされる化合物と不飽和環状カーボネート化合物との重量比は、非水系電解液を調製した段階で、通常1:1〜50である。なお、二種以上の不飽和環状カーボネート化合物及び/又は一般式(1)で表わされる化合物を併用する場合には、不飽和環状カーボネート化合物及び/又は一般式(1)で表わされる化合物の合計の割合が上記範囲を満たすようにする。
助剤のうち、過充電防止剤としては、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール及び2,6−ジフルオロアニソ−ル等の含フッ素アニソール化合物などが挙げられる。これらは何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。過充電防止剤を後述の下限値以上の濃度で含有させることにより、過充電等のときに電池の破裂・発火を抑制することができるが、後述の上限値を上回ると高温保存時においても電極の活性の高い部位で反応してしまい、これらの化合物が反応すると電池の内部抵抗が大きく上昇したり、ガス発生によって、連続充電後の放電特性や、高温保存後の放電特性を著しく低下させたりする虞がある。
他の助剤としては、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート、メトキシエチル−メチルカーボネート等のカーボネート化合物;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物及びフェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン及びテトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及びN−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物;フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物などが挙げられる。これらは何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の非水系電解液がこれらの助剤を含有する場合、その割合は、非水系電解液に対して通常0.01重量%以上、また、通常5重量%以下の範囲である。これらの助剤を本発明の非水系電解液に含有させることにより、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を向上させることができる。
[非水系電解液の製造方法]
本発明の非水系電解液は、上述した非水溶媒に、上述した電解質、一般式(1)で表わされる化合物、及び必要に応じて用いられる不飽和環状カーボネート類やその他の助剤などを溶解させることにより調製することができる。非水系電解液の調製に際して、非水溶媒などの各成分は、予め脱水しておくのが好ましい。具体的には、その水分含有率が通常50ppm以下、中でも30ppm以下の値となるまで脱水しておくことが好ましい。脱水の手法は任意に選択することが可能であるが、例えば減圧下で加熱したり、モレキュラーシーブを通過させる等の手法が挙げられる。
なお、本発明の非水系電解液は、これを高分子などのゲル化剤でゲル化して半固体状にして用いてもよい。半固体状電解質における上記非水系電解液の占める比率は、半固体状電解質の総量に対して、通常30重量%以上、好ましくは50重量%以上、更に好ましくは75重量%以上、また、通常99.95重量%以下、好ましくは99重量%以下、更に好ましくは98重量%以下の範囲である。非水系電解液の比率が大き過ぎると、非水系電解液の保持が困難となって液漏れが生じやすくなり、逆に非水系電解液の比率が少な過ぎると、充放電効率や容量の点で不十分となることがある。
[その他]
本発明の非水系電解液は、二次電池、特にリチウム二次電池用の電解液として好適に用いることができる。本発明の非水系電解液をこれらの電池に用いることによって、放電保存時の劣化を抑制しながら、ガス発生を大幅に抑制することが可能となる。その理由は明らかではないが、次のように推察される。
本発明の非水系電解液は、初期充電時に正極若しくは負極で反応することにより、有機高分子被膜を生成する。ここで、特許文献1において用いられてきた、アミド部位を1つしか有しない化合物は、反応部位が1つだけであるため、重合反応を終端する効果があると考えられる。そのため、高分子化が十分に進まず、電解液中での有機被膜の放電保存時の安定性が、無添加の液と比較して劣ると考えられる。一方、本発明の非水系電解液が含有する、一般式(1)で表わされる化合物は、アミド部位を複数有し、反応部位が複数あるために、重合反応を終端せず進めることができる。そのため、本発明の非水系電解液は、ガス発生を抑制しつつ、放電保存時の安定性が悪化しない、良好な被膜を形成することができると考えられる。
また、一般式(1)で表わされる化合物の非水系電解液中における濃度が低過ぎると、十分な量の被膜が形成されず、効果が得られないおそれがあり、逆に、この濃度が高過ぎると、形成される被膜の量が多くなるため、被膜の性質が変化し、それによって放電保存特性など、他の電池特性に好ましくない影響を与えるものと考えられる。よって、本発明において規定する濃度範囲が最適であると考えられる。
〔II.リチウム二次電池〕
続いて、本発明のリチウム二次電池について説明する。本発明のリチウム二次電池は、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極及び正極と、上述した本発明の非水系電解液とを少なくとも備えたものである。
即ち、本発明のリチウム二次電池は、非水系電解液以外は従来公知のリチウム二次電池と同様であり、通常は、本発明の非水系電解液が含浸されている多孔膜(セパレータ)を介して正極と負極とが積層され、これらがケースに収納された形態を有する。従って、本発明のリチウム二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角型、ラミネート型、コイン型、大型等のいずれであってもよい。
正極活物質としては、遷移金属の酸化物、遷移金属とリチウムとの複合酸化物(リチウム遷移金属複合酸化物)、遷移金属の硫化物、金属酸化物等の無機化合物、リチウム金属、リチウム合金若しくはそれらの複合体が挙げられる。具体的には、MnO、V25、V613、TiO2等の遷移金属酸化物;基本組成がLiCoO2であるリチウムコバルト複合酸化物、LiNiO2であるリチウムニッケル複合酸化物、LiMn24又はLiMnO2であるリチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物;、TiS、FeS等の遷移金属硫化物;SnO2、SiO2等の金属酸化物が挙げられる。中でも、リチウム遷移金属複合酸化物、具体的には、特にリチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルトニッケル複合酸化物、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物は、高容量と高サイクル特性とを両立させ得るので好適に用いられる。また、リチウム遷移金属複合酸化物は、コバルト、ニッケル又はマンガンの一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr等の他の金属で置換することにより、その構造を安定化させることができるので好ましい。これらの正極活物質は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料や金属化合物、リチウム金属及びリチウム合金などを用いることができる。中でも好ましいのは、炭素質材料、特に、黒鉛や黒鉛の表面を黒鉛に比べて非晶質の炭素で被覆したものである。これらの負極活物質は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
黒鉛は、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が、通常0.335〜0.340nmであり、好ましくは0.335〜0.338nm、特に0.335〜0.337nmであるものが好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた結晶子サイズ(Lc)は、通常30nm以上、好ましくは50nm以上、特に好ましくは100nm以上である。灰分は、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下である。
黒鉛の表面を非晶質の炭素で被覆したものとして好ましいのは、X線回折における格子面(002面)のd値が0.335〜0.338nmである黒鉛を核材とし、その表面に該核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料が付着しており、かつ核材と核材よりもX線回折における格子面(002面)のd値が大きい炭素質材料との割合が重量比で99/1〜80/20であるものである。これを用いると、高い容量で、かつ電解液と反応しにくい負極を製造することができる。
炭素質材料の粒径は、レーザー回折・散乱法によるメジアン径で、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、最も好ましくは7μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、最も好ましくは30μm以下である。
炭素質材料のBET法による比表面積は、通常0.3m2/g以上、好ましくは0.5m2/g以上、より好ましくは0.7m2/g以上、最も好ましくは0.8m2/g以上であり、通常25m2/g以下、好ましくは20m2/g以下、より好ましくは15m2/g以下、最も好ましくは10m2/g以下である。
また、炭素質材料は、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトルで分析し、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークPAのピーク強度をIA、1300〜1400cm-1の範囲にあるピークPBのピーク強度をIBとした場合、IBとIAの比で表わされるR値(=IB/IA)が、0.01〜0.7の範囲であるものが好ましい。また、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークの半値幅が通常26cm-1以下、特に25cm-1以下であるものが好ましい。
リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物としては、Ag、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi、Cu、Ni、Sr、Ba等の金属を含有する化合物が挙げられる。これらの金属は単体、酸化物、リチウムとの合金など、何れの形態で用いてもよい。本発明においては、Si、Sn、Ge及びAlから選ばれる元素を含有するものが好ましく、Si、Sn及びAlから選ばれる金属の酸化物又はリチウム合金がより好ましい。
リチウムを吸蔵・放出可能な金属化合物あるいはこの酸化物やリチウムとの合金は、一般に黒鉛に代表される炭素材料に比較し、単位重量あたりの容量が大きいので、より高エネルギー密度が求められるリチウム二次電池には好適である。
電極の製造は、常法に従って行なえばよい。例えば、負極又は正極活物質に、結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー化し、これを集電体に塗布、乾燥した後に、プレスすることによって形成することができる。
活物質を結着する結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して安定な材料であれば、任意のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和ポリマー及びその共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のアクリル酸系ポリマー及びその共重合体などが挙げられる。
電極中には、機械的強度や電気伝導度を高める目的で、増粘剤、導電材、充填剤などを含有させてもよい。
増粘剤としては、カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコ−ル、酸化スターチ、リン酸化スターチ、ガゼイン等が挙げられる。
導電材としては、銅又はニッケル等の金属材料、グラファイト又はカーボンブラック等の炭素材料などが挙げられる。
また、活物質に結着剤や導電材などを加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成型によりペレット電極としたり、蒸着・スパッタ・メッキ等の手法で集電体上に電極材料の薄膜を形成することもできる。
負極活物質に黒鉛を用いた場合、負極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常1.45g/cm3以上、好ましくは1.55g/cm3以上、特に好ましくは1.60g/cm3以上である。
また、正極活物質層の乾燥、プレス後の密度は、通常3.0g/cm3以上である。
集電体としては、通常は金属や合金が用いられる。具体的には、負極集電体としては、銅及びその合金、ニッケル及びその合金、ステンレス等が挙げられ、なかでも銅及びその合金が好ましい。正極集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル及びこれらの合金等が挙げられ、なかでもアルミニウム及びその合金が好ましい。表面に形成される活物質層との結着効果を向上させるため、これら集電体の表面は予め粗面化処理しておくのが好ましい。表面の粗面化方法としては、ブラスト処理、粗面ロールによる圧延、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線などを備えたワイヤーブラシなどで集電体表面を研磨する機械的研磨法、電解研磨法、化学研磨法等が挙げられる。
また、集電体の重量を低減させて電池の重量当たりのエネルギー密度を向上させるために、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴あきタイプの集電体を使用することもできる。このタイプの集電体は、その開口率を変更することで、重量も自在に変更可能である。また、このタイプの集電体の両面に活物質層を形成させた場合、この穴を通してのリベット効果により活物質層の剥離が更に起こりにくくなる。しかし、開口率があまりに高くなった場合には、活物質層と集電体との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることがある。
集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下である。厚過ぎると、電池全体の容量が低下し過ぎることになり、逆に薄過ぎると取り扱いが困難になることがある。
正極と負極の間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。この場合、本発明の非水系電解液は、通常はこのセパレータに含浸させて用いる。
セパレータの材料や形状については特に限定されないが、本発明の非水系電解液に対して安定な材料で形成された保液性に優れた多孔性シート又は不織布等を用いるのが好ましい。セパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン等を用いることができるが、好ましくはポリオレフィンである。
セパレータの厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上であり、通常50μm以下、好ましくは40μm以下、更に好ましくは30μm以下である。セパレータが薄過ぎると、絶縁性や機械的強度が悪化することがあり、厚過ぎるとレート特性等の電池性能が悪化するばかりでなく、電池全体としてのエネルギー密度が低下する。
セパレータの空孔率は、通常20%以上、好ましくは35%以上、更に好ましくは45%以上であり、通常90%以下、好ましくは85%以下、更に好ましくは75%以下である。空孔率が小さ過ぎると膜抵抗が大きくなり、レート特性が悪化する傾向にある。また、大き過ぎるとセパレータの機械的強度が低下し、絶縁性が低下する傾向にある。
セパレータの平均孔径は、通常0.5μm以下、好ましくは0.2μm以下であり、通常0.05μm以上である。平均孔径が大き過ぎると短絡が生じやすくなり、小さ過ぎると膜抵抗が大きくなりレート特性が悪化することがある。
本発明のリチウム二次電池に使用する電池の外装体の材質も任意であり、ニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウム又はその合金、ニッケル、チタン等が用いられる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
〔実施例1〕
[負極の製造]
X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nm、結晶子サイズ(Lc)が652nm、灰分が0.07重量%、レーザー回折・散乱法によるメジアン径が12μm、BET法による比表面積が7.5m2/g、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析から求めたR値(=IB/IA)が0.12、1570〜1620cm-1の範囲にあるピークの半値幅が19.9cm-1である天然黒鉛粉末94重量部とポリフッ化ビニリデン6重量部とを混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー状にした。このスラリーを厚さ12μmの銅箔の片面に均一に塗布、乾燥した後、負極活物質層の密度が1.6g/cm3になるようにプレスした後、3.5cm×2.5cmの形状に切り出して負極とした。
[正極の製造]
LiCoO285重量部、カーボンブラック6重量部とポリフッ化ビニリデン(呉羽化学社製、商品名「KF−1000」)9重量部を混合し、N−メチル−2−ピロリドンを加えスラリー化し、これを厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布、乾燥した後、正極活物質層の密度が3.0g/cm3になるようにプレスした後、3.5cm×2.5cmの形状に切り出して正極とした。
[電解液の調製]
乾燥アルゴン雰囲気下、非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)998重量部に、一般式(1)で表わされる化合物(上記例示化合物(A−3))であるN,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジン2重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。
[リチウム二次電池の製造]
上記の正極、負極、およびポリエチレン製のセパレータを、負極、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順に積層して電池要素を作製した。この電池要素をアルミニウム(厚さ40μm)の両面を樹脂層で被覆したラミネートフィルムからなる袋内に正極負極の端子を突設させながら挿入した後、上の手順で調製した非水系電解液を袋内に注入し、真空封止を行ない、シート状電池(実施例1のリチウム二次電池)を作製した。
〔実施例2〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)995重量部に、N,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジン5重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(実施例2のリチウム二次電池)を作製した。
〔実施例3〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)98重量部に、N,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジン2重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(実施例3のリチウム二次電池)を作製した。
〔比較例1〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)に、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(比較例1のリチウム二次電池)を作製した。
〔比較例2〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)995重量部に、N,N−ジメチルトリフルオロアセトアミド5重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(比較例2のリチウム二次電池)を作製した。
〔実施例4〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)978重量部に、ビニレンカーボネート20重量部及びN,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジン2重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(実施例4のリチウム二次電池)を作製した。
〔実施例5〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)975重量部に、ビニレンカーボネート20重量部及びN,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジン5重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(実施例5のリチウム二次電池)を作製した。
〔比較例3〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)98重量部に、ビニレンカーボネート2重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(比較例3のリチウム二次電池)を作製した。
〔比較例4〕
非水溶媒であるエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合物(容量比1:2)975重量部に、ビニレンカーボネート20重量部及びN,N−ジメチルトリフルオロアセトアミド5重量部を加え、次いで、電解質として十分に乾燥したLiPF6を1mol/Lの割合となるように加えて溶解させることにより、非水系電解液を調製した。実施例1で調製した非水系電解液の代わりにこの非水系電解液を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート状電池(比較例4のリチウム二次電池)を作製した。
〔リチウム二次電池の評価〕
[初期評価]
上述の手順により作製した各実施例及び各比較例のリチウム二次電池を、電極間の密着性を高めるためにガラス板で挟んだ状態で、25℃において、0.2Cに相当する低電流で4.2Vまで充電した後、0.2Cの低電流で3Vまで放電した。これを3サイクル行なって電池を安定させた。ここで、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表わし、0.2Cとはその1/5の電流値を表わす。そして、電池の体積をアルキメデス法によって測定した。
[連続充電特性の評価]
初期評価後、60℃で温度を一定に保ちながら、4.3Vの定電圧で7日間充電し続けた。その後電池を十分に自然冷却させた後、アルキメデス法によって、連続充電後の電池の体積を測定し、初期評価における電池体積との差を連続充電ガス量とした。ガス量が少ないほど、連続充電時のフクレが抑制された電池の設計が可能になる。その後、0.2Cの定電流で3Vまで放電し、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電した。続いて1Cの定電流で3Vまで放電して、連続充電後の1C放電時の容量を求めた。1C放電時の容量が大きいほど、劣化が抑制された電池を設計することが可能になる。
[高温保存特性の評価]
初期評価後、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電し、その後、85℃で72時間保存した。電池を十分に自然冷却させた後、アルキメデス法によって、高温保存後の電池の体積を測定し、保存前の体積との差をガス発生量とした。ガス発生量が少ないほど、保存時のフクレが抑制された電池の設計が可能になる。その後、0.5Cの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で電流値が0.05Cになるまで充電し、1.0Cの定電流で3Vまで放電して、高温保存後の1C放電時の容量を求めた。1C放電時の容量が大きいほど、劣化が抑制された電池を設計することが可能になる。
[放電保存特性の評価]
初期評価後、60℃で保存し、残存電圧の変化を測定した。残存電圧が3Vから1Vまで変化するのに要する時間を、放電保存時間とした。放電保存時間が長いほど、放電時の劣化が抑制され、電池が安定であることを示す。
[評価の結果]
以上の評価の結果を、以下の表1及び表2に示す。なお、各表中の「添加剤」の欄において、「添加剤1」はN,N−ジメチルトリフルオロアセトアミドを表わし、「添加剤2」はN,N’−ビス(トリフルオロアセチル)ピペラジンを表わす。また、各表中の「助剤」の欄において、「VC」は不飽和環状カーボネート類の一種であるビニレンカーボネートを表わす。
Figure 0004894157
Figure 0004894157
表1より明らかなように、非水系電解液に添加剤を加えなかった比較例1のリチウム二次電池に比べ、一般式(1)で表わされる化合物を非水系電解液に含有させた実施例1〜3のリチウム二次電池は、何れもガス発生量が大幅に抑制されていることが分かる。また、表2より明らかなように、アミド部位を一つだけ持つ化合物を非水系電解液に加えた比較例2のリチウム二次電池では、放電保存時間が大幅に悪化するが、アミド部位を二つ持つ化合物である一般式(1)で表わされる化合物を非水系電解液に含有させた実施例2のリチウム二次電池では、このような放電保存の悪化はほとんど見られない。これは、アミド部位を一つしか持たない化合物を含有させた場合には、有効な有機被膜が得られず、特性が悪化しているためであると考えられる。
また、不飽和環状カーボネート類の一種であるビニレンカーボネートを加えた場合にも、比較例3のように、非水系電解液に添加剤を加えなかった場合に比べ、一般式(1)で表わされる化合物を非水系電解液に含有させた実施例4及び実施5のリチウム二次電池においては、ガス抑制効果が見られることが分かる。また、比較例4のように、アミド部位を1つだけ持つ化合物を非水系電解液に加えた場合には、却って放電保存時間が悪化することが分かる。
以上説明したように、本発明の非水系電解液によれば、放電保存時の劣化を抑制しながら、ガス発生も抑制することが可能な、優れたリチウム二次電池が実現される。従って、本発明は、リチウム二次電池が用いられる電子機器等の各種の分野において、好適に利用することが可能である。用途の具体例としては、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ等を挙げることができる。

Claims (4)

  1. 電解質と非水溶媒とを有し、更に下記一般式(1)で表わされる化合物を、二次電池用非水系電解液に対して0.01重量%以上、4重量%以下の濃度で含有する
    ことを特徴とする二次電池用非水系電解液。
    Figure 0004894157

    (一般式(1)中、nは2以上の整数を表わし、Xは炭素数1以上、6以下のn価の炭化水素基を表わし、Rは各々独立に、炭素数1以上、6以下のアルキル基を表わし、Rfは各々独立に、1以上のハロゲン原子で置換された炭素数1以上、6以下のアルキル基を表わす。任意の2以上のR及び/又はRfが互いに結合して環を形成しても良い。)
  2. 二次電池用非水系電解液が、更に不飽和環状カーボネート類を含有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の二次電池用非水系電解液。
  3. 不飽和環状カーボネート類が、二次電池用非水系電解液に対して0.01重量%以上、5重量%以下の濃度で含有されている
    ことを特徴とする、請求項2記載の二次電池用非水系電解液。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の二次電池用非水系電解液と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極及び負極とを備える
    ことを特徴とする、リチウム二次電池。
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