JP4892326B2 - メッキ治具 - Google Patents

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Description

この発明は、メッキ治具に関し、特にメッキすべきウェハなどの電子回路基板を保持し、前記電子回路基板の表面にメッキするメッキ治具に関する。なお、このメッキ治具は、半導体パッケージ分野におけるウェハメッキプロセスに関するもので、製品を左右するものである。
一般的に、半導体を実装する電子回路基板としての例えばウェハの表面には銅メッキが施される。そのために、メッキ治具にウェハをセット保持してから、このメッキ治具の全体を例えばメッキ槽内の銅メッキ液に没入することで銅メッキが施される。
図9を参照するに、従来のメッキ治具101としては、例えば、特許文献1に示されているように、板状のベース部材103が上下に貫通した開口105の開口周縁に沿って設けた複数の給電電極107を有している。第1シール部材109は、前記ベース部材103の開口105の開口周縁に沿って配置されるリング状をなすもので、板状に形成されたウェハ111の表面111Aが前記給電電極107と電気的に接続し合うように載置セットされる構成である。なお、図9では第1シール部材109の外周側に、前記給電電極107の水平部を載置して上方からの荷重に対して弾性反力を備えた弾性体109Aが設けられている。
また、カバー部材113は、前記第1シール部材109にセットされるウェハ111の裏面111Bの全体を覆うものである。押さえ部材115は、前記カバー部材113とウェハ111の裏面111Bとの間でそれぞれに接触して前記ウェハ111を前記第1シール部材109へ向けて押さえつけるものである。押さえ部材115とウェハ111の間はリング状の弾性部材117を介して接触しており、押さえ部材115のほぼ中央にはねじ式の突起体119が前記カバー部材113の側に突出する方向に高さ調整可能に設けられており、押さえ部材115とカバー部材113の間は前記突起体119を介して接触している。
また、第2シール部材121は、前記押さえ部材115の外周に沿って配置されるリング状をなすものである。前記カバー部材113とベース部材103は前記第2シール部材121を挟んで複数の締結具としての例えばねじ123で締結される構成である。
したがって、前記カバー部材113とベース部材103が複数の締結具のねじ123で締結されると、カバー部材113の押圧力Wにより突起体119を介して前記押さえ部材115がリング状の弾性部材117を経てウェハ111を前記第1シール部材109へ向けて押さえつける方向に押圧するので、ウェハ111のメッキ液が接触する表面111Aの周辺に配置されたリング状の第1シール部材109でシールされる。また、ウェハ111の裏面111B側は前記カバー部材113とベース部材103との間に挟まれる第2シール部材121でシールされる。その結果、メッキ治具101にセット保持されたウェハ111に銅メッキを行う場合は、メッキ液はウェハ111の裏面111Bに確実に漏れないようにできる。
また、特許文献2のメッキ治具では、ヒンジで開閉可能な2つの保持部材でウェハを保持する構成であり、ウェハを保持した2つの保持部材の両側縁側をクランパで挟み込む構成である。
また、特許文献3のメッキ治具では、ヒンジで開閉可能な2つの保持部材と、2つの保持部材の間で挟まれる軟質ゴムからなるシール部材と、からなり、前記シール部材が内部に空間を有し、かつウェハを保持する構成であり、ウェハを保持したシール部材が2つの保持部材で挟み込まれる構成である。
特開2006−16649号公報 特許第3629396号公報 特開平5−247692号公報
ところで、特許文献1の従来のメッキ治具101においては、上記の押さえ部材115をクランパなどの締結具で押さえる場合は、ウェハ111に対する押圧力Wの制御ができず、ウェハ111の脱着にも時間がかかる。また、複数のねじ123の締結具を使って押さえる場合も、ウェハ111に対する押圧力Wの制御にも多くの調整時間がかかり、複数のねじ123を締め付けたり緩めて取り外したりするので、ウェハ111の脱着に時間がかかるという問題点があった。
また、特許文献2及び特許文献3のメッキ治具では、ウェハヘの押圧力の制御ができないために、給電ピン部にレジストが形成されているウェハには適応が難しいという問題点があった。さらに、ヒンジとクランパ方式の両方を使用していることから、ウェハの脱着に時間がかかってしまうという問題点があった。
の発明のメッキ治具は、メッキ用穴部を備えると共に前記メッキ用穴部の周縁に沿って設けた複数の給電電極を備えた治具本体と、
メッキすべき電子回路基板の表面が前記給電電極と接続すべく載置セット可能に、前記メッキ用穴部の周縁に沿って前記治具本体に配置されたリング状の第1シール部材と、
前記電子回路基板の裏面に当接して当該電子回路基板を前記第1シール部材に押さえつける押さえ部材と、
この押さえ部材を前記第1シール部材に向けて付勢する付勢手段を介して前記電子回路基板の裏面全体を覆うカバー部材と、
このカバー部材と治具本体との間で前記押さえ部材の外周に沿って配置されたリング状の第2シール部材と、
前記カバー部材と治具本体とを前記付勢手段の付勢力に抗して前記カバー部材と治具本体との間を位置決めして締結するキャッチ装置と、で構成され、
前記キャッチ装置が、前記治具本体に、前記第2シール部材より外周に位置して配置した複数の頭付き割りピンと、前記カバー部材に、前記複数の各頭付き割りピンに対応して係合可能に配置した複数の係合穴部であって、前記各頭付き割りピンを撓ませて小さくした状態の頭部を挿通可能な径である複数の係合穴部と、で構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明のメッキ治具は、メッキ用穴部を備えると共に前記メッキ用穴部の周縁に沿って設けた複数の給電電極を備えた治具本体と、
メッキすべき電子回路基板の表面が前記給電電極と接続すべく載置セット可能に、前記メッキ用穴部の周縁に沿って前記治具本体に配置されたリング状の第1シール部材と、
前記電子回路基板の裏面に当接して当該電子回路基板を前記第1シール部材に押さえつける押さえ部材と、
この押さえ部材を前記第1シール部材に向けて付勢する付勢手段を介して前記電子回路基板の裏面全体を覆うカバー部材と、
このカバー部材と治具本体との間で前記押さえ部材の外周に沿って配置されたリング状の第2シール部材と、
前記カバー部材と治具本体とを前記付勢手段の付勢力に抗して前記カバー部材と治具本体との間を位置決めして締結するキャッチ装置と、で構成され、
前記キャッチ装置が、前記治具本体に、前記第2シール部材より外周に位置する同心円上に配置した複数の頭付きピンと、
前記カバー部材に、前記複数の各頭付きピンに対応して係合可能に配置した複数の係合穴部であって、前記頭付きピンの頭部を挿通可能な第1穴部を備えると共に前記第1穴部に連通して前記複数の頭付きピンと同じ同心円上に長く、かつ前記頭付きピンの基部を挿通可能で前記第1穴部より小さい短径の長穴部を備えた複数の係合穴部と、で構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明のメッキ治具は、前記メッキ治具において、前記各頭付きピンが割りピンであると共に前記各係合穴部の第1穴部が前記各頭付きピンを撓ませて小さくした状態の頭部を挿通可能な径であることが好ましい。
また、この発明のメッキ治具は、前記メッキ治具において、前記カバー部材に複数の椀状凹み部を設け、かつ前記各椀状凹み部に前記係合穴部を設けることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、押さえ部材とその外側に設けたカバー部材との間にバネなどの付勢手段を設けたことで、このバネの付勢力により押さえ部材を介してウェハに対して調整無しに一定の押圧荷重をかけることができる。また、カバー部材はキャッチ装置による脱着構造とすることで、ウェハの脱着を迅速に行うことができ、大幅な脱着時間の低減を図ることができる。
また、上記のバネなどの付勢手段を交換することで、押圧荷重の制御を容易に行うことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1ないしは図3を参照するに、この実施の形態に係るメッキ治具1は、治具本体3を備えており、この治具本体3は矩形の平板状で、塩化ビニル製からなっており、治具本体3の図1、図2において左部、図3において右上方部にはクランプ用穴部5が設けられており、前記治具本体3のほぼ中央部にはメッキすべき電子回路基板としての例えばウェハ7の表面7Aに銅メッキするための図2において上下に貫通したメッキ用穴部9が設けられている。さらに、メッキ用穴部9の周縁に沿ってほぼ均等な配置で少なくとも3箇所にウェハ7に通電するための給電電極11が、この実施の形態では、3つの給電電極11A,11B,11Cが突出している。
また、上記のクランプ用穴部5より図3において左側には内部のウェハ7に給電するための少なくとも3つの給電端子部としての例えば電極ピン13が露出されており、各電極ピン13と上記の給電電極11A,11B,11C間を導通するための導電線15が配線されている。
また、第1シール部材17は、メッキ用穴部9の周縁に沿って治具本体3に配置されたリング状をなすもので、ウェハ7の表面7Aが給電電極11と接続すべく載置セット可能に設けられている。なお、第1シール部材17の外周側には図2(B)に示されているように段付部19が設けられている。
給電電極11は、図2(B)に示されているように、帯板状に形成された水平部21とこの水平部21から垂直に立ち上がる垂直部23とで構成され、前記水平部21はリング状の第1シール部材17の段付部19の上面に載置され、前記垂直部23が前記段付部19の垂直面に沿って立ち上がっており、垂直部23の垂直先端は例えば複数の山形形状となって前記第1シール部材17に載置セットされるウェハ7に対して確実に突き刺さるようになっている。
さらに、押さえ部材25は、ウェハ7の裏面7Bに当接して当該ウェハ7を上記の第1シール部材17に向けて押さえつけるものである。より詳しくは、所定の板厚により面剛性を備えた円板27と、この円板27の裏面の外周縁に沿って配置されたリング状の弾性部材29とで構成されている。リング状の弾性部材29は、第1シール部材17に載置セットされるウェハ7の裏面7Bの外周縁に沿って弾接されている。
また、カバー部材31は塩化ビニル製でほぼ丸い板状に形成され、上記の押さえ部材25を前記第1シール部材17に向けて付勢する付勢手段としての例えばバネ33を介してウェハ7の裏面7Bの全体を覆うものである。上記のバネ33は、この実施の形態では押さえ部材25のほぼ中央を押圧する位置でカバー部材31の下面に直接固定されている。また、カバー部材31の上面には補強用板材35が前記バネ33に対応する位置に一体的に取り付けられている。
なお、上記のバネ33はカバー部材31の下面に取り付けられているが、別の例としては押さえ部材25の上面に取り付けられても良い。あるいは、押さえ部材25のほぼ中央を押圧する位置に位置決めされればバネ33を単独で設けることもできる。さらに、上記の付勢手段としてはバネ33が用いられているが、弾性部材などのような他の付勢手段であっても良い。
したがって、前記バネ33が押さえ部材25のほぼ中央を押圧することで上方からの押圧荷重Wは前記円板27を介して弾性部材29にほぼ均一に伝達され、ウェハ7の外周縁は第1シール部材17に均一な荷重で押圧される構成である。これに伴って、上記の第1シール部材17に載置セットされたウェハ7が給電電極11A,11B,11Cへ均等に押圧されて導通される。
また、第2シール部材37は、カバー部材31と治具本体3との間で前記押さえ部材25の外周に沿って配置されたリング状をなすものであり、カバー部材31と治具本体3との間で上記のリング状の第2シール部材37を挟んで確実にシールする構成である。
また、カバー部材31と治具本体3を締結する締結装置としては、前記カバー部材31と治具本体3とを前記付勢手段としての例えばバネ33の付勢力に抗して前記カバー部材31と治具本体3との間を位置決めしてワンタッチで締結可能なキャッチ装置39の構造である。
より詳しくは、第1の実施の形態のキャッチ装置39としては、複数の頭付き割りピン41が前記第2シール部材37より外周に位置する前記治具本体3に配置されている。前記頭付き割りピン41は、治具本体3に固定された基部43と、この基部43の先端に一体的に形成された外周がテーパ状の頭部45とからなる。さらに、前記カバー部材31には、前記複数の各頭付き割りピン41に対応して係合可能に配置した複数の係合穴部47が設けられており、各係合穴部47は、前記各頭付き割りピン41を撓ませて小さくした状態の頭部を挿通可能な径である。
また、この実施の形態では、上記の各頭付き割りピン41は割り付き41Aを備えた4つ割りピンである。この割り付き41Aは2つ割り、3つ割り、あるいは4つ割りなどのように限定されない。
また、上記の頭付き割りピン41は、頭部45の先端が小径に形成されていることが望ましい。その理由は、カバー部材31を治具本体3から取り外す際に、頭部45の先端が小径に形成されていることで、詳しくは後述する脱着用治具49を用いて容易に頭付き割りピン41を撓ませて小さくして前記複数の頭付き割りピン41をカバー部材31の係合穴部47から同時に抜脱することができるからである。
なお、この第1の実施の形態では、上記の複数の頭付き割りピン41は同心円上に等間隔で配置され、且つ、複数の係合穴部47も同心円上に等間隔で配置されている。これにより、複数の頭付き割りピン41と複数の係合穴部47は、どの位置でも互いに対応することになるので、カバー部材31を治具本体3に取り付け易くなるという効果がある。しかし、基本的には、複数の各係合穴部47は、前記複数の各頭付き割りピン41にそれぞれ対応して配置されていれば、同心円上でなくても、あるいは等間隔でなくても構わない。
上記構成により、図1及び図2に示されているように、ウェハ7の表面7A側がメッキ治具1の治具本体3のメッキ用穴部9の周縁に沿っている第1シール部材17に載置セットされる。次いで、押さえ部材25がリング状の弾性部材29を介して前記ウェハ7の裏面7Bの外周縁に沿って弾接される。さらに、リング状の第2シール部材37が前記押さえ部材25の外周に沿って治具本体3の図2(A)において上面の所定の位置に配置される。
次いで、カバー部材31の複数の係合穴部47と治具本体3の複数の各頭付き割りピン41が互いに対応する位置で位置決めされてから、各頭付き割りピン41が互いに対応する各係合穴部47に挿通するように、前記カバー部材31を上から押圧する。このとき、カバー部材31のほぼ中央にあるバネ33の付勢力により押さえ部材25のほぼ中央が押圧されると、上方からの押圧荷重Wが押さえ部材25の円板27を介して弾性部材29にほぼ均一に伝達され、ウェハ7の外周縁が第1シール部材17に均一な荷重で押圧される。
一方、カバー部材31が前記バネ33の上方への反発力に抗して上から押圧されると、4つ割り型の複数の各頭付き割りピン41が係合穴部47により撓んで頭部45が小さい径になって前記係合穴部47に挿通されて通過した後、4つ割り型の複数の各頭付き割りピン41が原位置に復帰して係合する。このように、各頭付き割りピン41と係合穴部47が係合することで、前記カバー部材31と治具本体3との間が位置決めされ、キャッチ装置39による締結が完了する。
このとき、リング状の第2シール部材37は、図1に示されているようにカバー部材31と治具本体3との間に挟まれて若干潰されることで確実にシールされる。
再び、図1を参照するに、カバー部材31を治具本体3の複数の頭付き割りピン41から同時に抜脱するための脱着用治具49が設けられている。この脱着用治具49は、前記複数の各頭付き割りピン41を撓ませて小さくすべく前記各頭付き割りピン41の頭部45を挿入する円筒部51が前記複数の頭付き割りピン41に対応した位置で平板状のベース部53に配置されたものである。なお、円筒部51の内径は、カバー部材31の係合穴部47の直径より僅かに小さく形成されている。
したがって、治具本体3からカバー部材31を取り外すときは、前記脱着用治具49の複数の円筒部51を前記複数の頭付き割りピン41に対応した位置で同時に押し込むことにより、前記複数の頭付き割りピン41が同時に前記各円筒部51の内周面で撓んで小さくされる。
すると、バネ33の反発力によりカバー部材31が上方へ持ち上げられて前記各頭付き割りピン41が前記各係合穴部47から同時に抜脱されることで、簡単にカバー部材31を取り外すことができ、ウェハ7の交換を迅速に行うことができる。
以上のことから、この実施の形態によれば、押さえ部材25とその外側に設けたカバー部材31との間にバネ33などの付勢手段を設けたことで、このバネ33の付勢力により押さえ部材25を介してウェハ7に対して調整無しに一定の押圧荷重Wをかけることができる。また、カバー部材31はキャッチ装置39による脱着構造とすることで、ウェハ7の脱着を迅速に行うことができ、大幅な脱着時間の低減を図ることができる。
また、上記のバネ33などの付勢手段を交換することで、押圧荷重の制御を容易に行うことができる。
次に、第2の実施の形態のキャッチ装置55について、前述した実施の形態のキャッチ装置39と同様の部分は同じ符号で説明し、主として異なる点を説明する。
このキャッチ装置55は、図6および図7に示されているように、複数の頭付き割りピン41が前記第2シール部材37より外周に位置する同心円上で前記治具本体3に配置されている。前記頭付き割りピン41は、治具本体3に固定された基部43と、この基部43の先端に一体的に形成された頭部45とからなる。さらに、前記カバー部材31には、前記複数の各頭付き割りピン41に対応して係合可能に配置した複数の係合穴部47が設けられており、各係合穴部47は、図4に示されているように、前記頭付き割りピン41の頭部45を挿通可能な第1穴部57を備え、かつ、前記第1穴部57に連通して前記複数の頭付き割りピン41と同じ同心円上に長く、かつ前記頭付き割りピン41の基部43を挿通可能で前記第1穴部57より小さい短径の長穴部59と、で構成されている。
なお、この第2の実施の形態では、上記の長穴部59が第1穴部57の両側に設けられており、詳しくは後述するようにカバー部材31を図5において時計、反時計回りのいずれの方向に回転させても良いので、簡単に操作できるという点で望ましいが、複数の係合穴部47において各長穴部59が全て第1穴部57の同じ方向の片側だけでも良い。
再び図4及び図5を参照するに、この実施の形態では、上記のカバー部材31には、前記複数の各係合穴部47に対応する位置に、複数の椀状凹み部61が設けられている。しかも、上記の各係合穴部47が前記各椀状凹み部61に設けられている。
図6及び図7を併せて参照するに、この実施の形態では、上記の各頭付き割りピン41は、前述した第1の実施の形態と同様に、割り付き41Aを備えた4つ割りピンである。この割り付き41Aは2つ割り、3つ割り、あるいは4つ割りなどのように限定されない。しかも、図7(B)に示されているように、前記各係合穴部47の第1穴部57は、前記各頭付き割りピン41が原位置の状態、つまり撓ませない状態では頭部45が挿通できず、かつ、前記各頭付き割りピン41を撓ませて小さくした状態の頭部45を挿通可能な径であることが望ましい。
その理由は、一旦、各頭付き割りピン41が係合穴部47の第1穴部57に挿通された後は、再び外力を加えて頭付き割りピン41を撓ませて小さくしなければ各頭付き割りピン41が係合穴部47の第1穴部57から抜けず、メッキ工程時にカバー部材31が治具本体3から簡単に脱落することはないからである。
また、上記の頭付き割りピン41は、前述した第1の実施の形態と同様に、脱着用治具49を用いて容易に頭付き割りピン41を撓ませて小さくできるという点で、頭部45の先端が小径に形成されていることが望ましい。さらに、頭部45の下部の外周には、図6及び図7に示されているように、例えばR形状の丸み部45Aを形成していることが、頭付き割りピン41が頭部45の丸み部45Aで椀状凹み部61の湾曲面をスライドし易くできるという点で、望ましい。
上記構成により、第2の実施の形態のキャッチ装置55の作用を説明すると、図7(A)に示されているように、カバー部材31の複数の係合穴部47の第1穴部57と治具本体3の複数の各頭付き割りピン41がそれぞれ対応する位置で位置決めされてから、各頭付き割りピン41がそれぞれに対応する各係合穴部47の第1穴部57に挿通するように、前記カバー部材31を上から押圧する。このとき、カバー部材31のほぼ中央にあるバネ33の付勢力により押さえ部材25のほぼ中央が押圧されると、上方からの押圧荷重Wが押さえ部材25の円板27を介して弾性部材29にほぼ均一に伝達され、ウェハ7の外周縁が第1シール部材17に均一な荷重で押圧される。
一方、カバー部材31が前記バネ33の上方への反発力に抗して上から押圧されると、図7(B)に示されているように、4つ割り型の複数の各頭付き割りピン41が第1穴部57により撓んで頭部45が小さい径になって前記第1穴部57に挿通される。カバー部材31が図7(C)の状態まで押圧されて4つ割り型の複数の各頭付き割りピン41が原位置に復帰してから、カバー部材31を同心円上で例えば図5において反時計回り方向に回転させると、図7(D)に示されているように、複数の各頭付き割りピン41の基部43が係合穴部47の長穴部59に挿入されることになる。
なお、図5においては、カバー部材31を回転したときに頭付き割りピン41が係合穴部47の各位置でどのような状態になるかを二点鎖線で示したものであり、実際には頭付き割りピン41の側が移動するわけではない。
したがって、カバー部材31の係合穴部47に椀状凹み部61が設けられているので、第1穴部57の厚さが小さくなるために各頭付き割りピン41の頭部45が第1穴部57を通過する距離が短くなる。つまり、カバー部材31をより下方へ押圧する必要がないので、操作が簡単になる。この点が、第1の実施の形態のキャッチ装置39とは異なる第2の実施の形態のキャッチ装置55の効果である。複数の頭付き割りピン41に対して複数の係合穴部47を同時に深く押圧する場合は、係合穴部47の深さが大きければ大きいほど、あまり偏りなくほぼ均等に押圧する必要があるが、第2の実施の形態の場合は第1穴部57の深さが小さいので、上記の偏りをそれほど気にすることなくできる。
上記のカバー部材31がさらに反時計回り方向に回転されると、カバー部材31が図7(D)において右方向へ移動するので、各頭付き割りピン41の頭部45の付け根の部分が図6(A)及び図7(D)に示されているように前記長穴部59の付近の椀状凹み部61の湾曲形状に沿うことになり、図7(E)に示されているようにカバー部材31の上面が各頭付き割りピン41の頭部45の付け根部まで次第に下方へ押し下げられることになる。このとき、頭付き割りピン41は頭部45の丸み部45Aで椀状凹み部61の湾曲面を容易にスライドすることができる。そして、最終的に、リング状の第2シール部材37が、図1に示されているようにカバー部材31と治具本体3との間に挟まれて若干潰されることで確実にシールされると共に、キャッチ装置55による締結が完了する。
以上のように、係合穴部47の周囲に椀状凹み部61を設けたので、複数の頭付き割りピン41を複数の係合穴部47の第1穴部57に容易に挿通できると共に、カバー部材31を簡単に回転せしめて締結を終了することができる。しかも、メッキ工程時に、何らかの外力がかかってカバー部材31が回転したとしても、頭付き割りピン41が係合穴部47の第1穴部57から抜けないので、カバー部材31が治具本体3から簡単に脱落しない。
なお、この第2の実施の形態のキャッチ装置55の場合、治具本体3からカバー部材31を取り外すときは、前述した脱着用治具49を用いて簡単に行うことができる。なお、この場合は、脱着用治具49の円筒部51の内径は、前記係合穴部47の第1穴部57の直径より僅かに小さく形成されている。
したがって、治具本体3からカバー部材31を取り外すときは、カバー部材31を前記各係合穴部47の第1穴部57が前記各頭付き割りピン41に位置するまで回転させてから、第1の実施の形態と同じように前記脱着用治具49の複数の円筒部51を同時に押し込むことにより、前記複数の頭付き割りピン41が同時に前記各円筒部51の内周面で撓んで小さくされる。
すると、バネ33の反発力によりカバー部材31が上方へ持ち上げられて前記各頭付き割りピン41が前記各係合穴部47の第1穴部57から同時に抜脱されることで、簡単にカバー部材31を取り外すことができ、ウェハ7の交換を迅速に行うことができる。
次に、第3の実施の形態のキャッチ装置63について、前述した第2の実施の形態のキャッチ装置55と同様の部分は同じ符号で説明し、異なる点のみ説明する。
前述した第2の実施の形態のキャッチ装置55では、治具本体3の複数の各頭付き割りピン41は割りピンであるが、この第3の実施の形態のキャッチ装置63では、単なる頭付きピン65である。さらに、カバー部材31の係合穴部47は第2の実施の形態と同様の第1穴部57と長穴部59とで構成されているが、椀状凹み部61は設けられていない。しかし、椀状凹み部61を設けても良く、特に限定されない。また、単なる頭付きピン65であるので、第1穴部57は頭付きピン65の頭部45を挿通可能な径であり、長穴部59は頭付きピン65の基部43を挿通可能である。
したがって、複数の各頭付きピン65がそれぞれに対応する各係合穴部47の第1穴部57に挿通するように、前記カバー部材31を上から押圧する。複数の各頭付きピン65が前記各第1穴部57に挿通されてから、カバー部材31を同心円上で回転させて、各頭付きピン65の基部43を係合穴部47の長穴部59の先端まで挿入させることで、キャッチ装置63による締結が完了する。なお、前述した第2の実施の形態と比較すると操作性が若干低下するが、その他の作用、効果は第2の実施の形態とほぼ同様であり、十分に適用可能である。
この発明の実施の形態のメッキ治具の断面図である。 (A)は図1の分解断面図で、(B)は(A)のIIBの拡大図である。 図1の概略的な分解斜視図である。 カバー部材における椀型凹み部に設けた係合穴部の斜視図である。 カバー部材の係合穴部と頭付きピンとの係合状態を示す平面図である。 (A)は図5の矢視VIA−VIA線の断面図で、(B)は図5の矢視VIB−VIB線の断面図である。 (A)〜(E)は図5の矢視VII−VII線の断面図である。 この発明の他の実施の形態を示す概略的な斜視図である。 従来のメッキ治具の断面図である。
符号の説明
1 メッキ治具
3 治具本体
5 クランプ用穴部
7 ウェハ(電子回路基板)
7A 表面(ウェハの)
7B 裏面(ウェハの)
9 メッキ用穴部
11 給電電極
17 第1シール部材
25 押さえ部材
27 円板
29 弾性部材
31 カバー部材
33 バネ(付勢手段)
37 第2シール部材
39 キャッチ装置(第1の実施の形態の)
41 頭付き割りピン
41A 割り付き
43 基部
45 頭部
45A 丸み部
47 係合穴部
55 キャッチ装置(第2の実施の形態の)
57 第1穴部
59 長穴部
61 椀状凹み部
63 キャッチ装置(第3の実施の形態の)
65 頭付きピン

Claims (4)

  1. メッキ用穴部を備えると共に前記メッキ用穴部の周縁に沿って設けた複数の給電電極を備えた治具本体と、
    メッキすべき電子回路基板の表面が前記給電電極と接続すべく載置セット可能に、前記メッキ用穴部の周縁に沿って前記治具本体に配置されたリング状の第1シール部材と、
    前記電子回路基板の裏面に当接して当該電子回路基板を前記第1シール部材に押さえつける押さえ部材と、
    この押さえ部材を前記第1シール部材に向けて付勢する付勢手段を介して前記電子回路基板の裏面全体を覆うカバー部材と、
    このカバー部材と治具本体との間で前記押さえ部材の外周に沿って配置されたリング状の第2シール部材と、
    前記カバー部材と治具本体とを前記付勢手段の付勢力に抗して前記カバー部材と治具本体との間を位置決めして締結するキャッチ装置と、で構成され、
    前記キャッチ装置が、前記治具本体に、前記第2シール部材より外周に位置して配置した複数の頭付き割りピンと、
    前記カバー部材に、前記複数の各頭付き割りピンに対応して係合可能に配置した複数の係合穴部であって、前記各頭付き割りピンを撓ませて小さくした状態の頭部を挿通可能な径である複数の係合穴部と、で構成されていることを特徴とするメッキ治具。
  2. メッキ用穴部を備えると共に前記メッキ用穴部の周縁に沿って設けた複数の給電電極を備えた治具本体と、
    メッキすべき電子回路基板の表面が前記給電電極と接続すべく載置セット可能に、前記メッキ用穴部の周縁に沿って前記治具本体に配置されたリング状の第1シール部材と、
    前記電子回路基板の裏面に当接して当該電子回路基板を前記第1シール部材に押さえつける押さえ部材と、
    この押さえ部材を前記第1シール部材に向けて付勢する付勢手段を介して前記電子回路基板の裏面全体を覆うカバー部材と、
    このカバー部材と治具本体との間で前記押さえ部材の外周に沿って配置されたリング状の第2シール部材と、
    前記カバー部材と治具本体とを前記付勢手段の付勢力に抗して前記カバー部材と治具本体との間を位置決めして締結するキャッチ装置と、で構成され、
    前記キャッチ装置が、前記治具本体に、前記第2シール部材より外周に位置する同心円上に配置した複数の頭付きピンと、
    前記カバー部材に、前記複数の各頭付きピンに対応して係合可能に配置した複数の係合穴部であって、前記頭付きピンの頭部を挿通可能な第1穴部を備えると共に前記第1穴部に連通して前記複数の頭付きピンと同じ同心円上に長く、かつ前記頭付きピンの基部を挿通可能で前記第1穴部より小さい短径の長穴部を備えた複数の係合穴部と、で構成されていることを特徴とするメッキ治具。
  3. 前記各頭付きピンが割りピンであると共に前記各係合穴部の第1穴部が前記各頭付きピンを撓ませて小さくした状態の頭部を挿通可能な径であることを特徴とする請求項記載のメッキ治具。
  4. 前記カバー部材に複数の椀状凹み部を設け、かつ前記各椀状凹み部に前記係合穴部を設けたことを特徴とする請求項又は記載のメッキ治具。
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