JP4892314B2 - 魚介類の加工装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている加工装置は、架台の前後方向の両側に備えられているスプロケットにわたりエンドレス状に張架される搬送コンベアと、この搬送コンベアを挟んで上側(コンベア移送面側)に設けられる回転丸刃(カッター装置)、下側(コンベア裏面側)に設けられる押上げ装置と、を備えて構成されている。
そして、回転丸刃は、搬送コンベアの幅方向における架台の左右枠の上に備えられる左右それぞれの軸受けに回転可能に支持される回転軸に、多数枚の丸刃カッターを所定の間隔をあけて並設しているカッター部と、このカッター部の軸方向に並設するそれぞれの丸刃カッター間の隙間内に上下動可能に介装されて丸刃カッターの刃先の搬送コンベアとの間隔調整を行うための切れ目深さ調整部材と、を備えて形成されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2などにおいて開示されている加工装置は、丸刃カッターなどを備える回転軸を、架台などの装置機枠に対して両受け状態で支持させているために、回転丸刃を装置機枠から取り外すときには大掛かりの作業となり、面倒で手間が掛かるものとなっていた。同じく取り付けるときにおいても面倒で手間の掛かる作業になっていた。
そのために、種々の魚介類の水産加工工場などにおいては、それぞれの魚介類の加工(用途)に応じたそれぞれの専用加工機を必要とするなどから、設備費が高くなる。
また、専用加工機毎の保守を定期的に行わなければならないなどから、管理や維持費などが高くなるなどの問題があった。
つまり、外径が小さくなることによって搬送コンベアのコンベア移送面から遠のく丸刃カッターの刃先を、搬送コンベアのコンベア移送面側に近づけるように回転丸刃の取り付け支持高さを下げて、開かれたいかに切れ目を入れる加工や、いかソーメン用や塩辛用などに一定の太さに截断するなどの加工が確実に行われるようにする必要になる。
しかしながら、この加工装置に備えられている切れ目深さ調整部材は、明細書の段落番号0019〜0021中に記載さているように、部品数が多く、構造が複雑であり、製作が面倒であるなどから、装置が高価となるなどの不具合があった。
また、他の目的は、開かれたいかに切れ目を入れたり、いかソーメンやいか刺し(刺身)などに截断したり、或いは、秋刀魚や鯵などの魚類を開く加工をも可能にした画期的な万能型加工装置を提供することにある。
前記回転丸刃は、前記搬送コンベアの幅方向にわたる長さを有する回転主軸に所定の間隔をあけて並設される各丸刃カッターの刃先が、前記回転ロールの外周面に接触または該外周面との間隔を、加工する魚介類に応じて可変することができるように、片受け偏心ブロックを介して前記装置機枠に支持され、かつ、前記回転主軸の一端側には片受け支持のための片受け軸部を同軸上に備え、前記片受け偏心ブロックは、大径柱状の外輪ブロック部と、この外輪ブロック部の軸芯から外れた偏心位置において、該外輪ブロック部の軸方向に貫通状に組み込まれて回転可能に内設される小径柱状の内輪ブロック部と、を備え、前記外輪ブロック部は、前記搬送コンベアの幅方向の一側において、コンベア移送面から上方に向けて枠組み立ち上げられる前記装置機枠の起立枠部に、横向き回転自在で、かつ、適宜の回転調整位置において、回転止め手段により回転不動にロックされるように組み込まれ、前記内輪ブロック部は、前記回転丸刃の前記片受け軸部を、抜き挿し自在で固定的に挿入合致させるための片受け軸孔を同軸上に備え、かつ、前記装置機枠の外側に突出する端部には、前記装置機枠の適所に設置されている駆動機に無端状の連繋手段を介して連繋させるための連繋部材を同軸上に備えていることを特徴とする(請求項1)。
ここで、前記搬送コンベアは、前記回転ロールが取り付けられる移送始端から移送終端に至る途中部位において、前記回転ロールの外周面に沿ってまたは当該外周面に触れないように、下方に向けて迂回させていることが好適なものとなる(請求項2)。
また、片受け孔部に同軸上に挿し込まれた片受け軸部は、片受け孔部の孔底から内輪ブロック部の外側端面に抜けるボルト挿通孔から挿通されるボルトによって、内輪ブロック部に固定される。これにより、駆動機から無端状の連繋手段を介して伝達される動力により回転する内輪ブロック部とともに回転丸刃は回転することになる。
これにより、例えば、開かれたいかを、いかソーメン用や刺身用、そして塩辛用などのそれぞれの太さに截断するときに、丸刃カッターの刃先が回転ロールの外周面に食い込むように接触する。つまり、料理人が開かれたいかを切るときの、包丁とまな板との関係で、丸刃カッターの刃先が回転ロールの外周面に接触し、開かれたいかの肉(身)表面から裏面に切り残しがないきれいな切り口で開かれたいかを截断することができる。
前記回転丸刃から前記搬送コンベアの移送始端側に至るコンベア移送面に、秋刀魚や鯵などの魚類を開く加工を行うための誘導装置を着脱可能に備えていることを特徴とする(請求項5)。
ここで、誘導装置の具体的な構成としては特に限定されるものではないが、例えば、前記回転丸刃の近くで、かつ、該丸刃カッターの回転線上において前記搬送コンベアの幅方向に回転自在に並設される複数のV型ロールと、並設する各V型ロールをそれぞれ挟む間隔をおいて、前記搬送コンベアの移送始端側に至るようにわたされる複数の案内軸と、を備えて構成されていることが好適なものとなる。
この場合、一枚の丸刃カッターの刃先は、回転ロールの外周面に接触することなく、該外周面との適度の間隔をあけ、また、一枚の丸刃カッターと、この丸刃カッターの回転線上に位置するV型ロールとが対となり、V型ロールによって案内導かれてくる秋刀魚や鯵などの魚類を頭から腹、尾びれに向けて截断するものである。また、V型ロールは、適度の弾発力によって上下に移動(揺動)するように支持されており、魚類の大きさ合わせて上下しながら、魚類を搬送コンベアのコンベア移送面側に押さえ込むようになっている。
これにより、輪切りで略二等辺三角形状を呈している魚類はV型ロールのV溝によって、頭から腹の中心が丸刃カッターの回転線上に位置するように姿勢が整えられて回転丸刃と回転ロールとの間に送り込まれ、丸刃カッターによって頭から尾びれに至るように直線的に截断されて開かれる。
また、回転丸刃の支持高さを調整するための調整支持構造は、大径柱状の外輪ブロック部と、この外輪ブロック部の軸芯から外れた偏心位置において、該外輪ブロック部の軸方向に貫通状に組み込まれて回転可能に内設される小径柱状の内輪ブロック部との2部材から構成されている簡単、単純なものであることから、製作性がよく、安価で提供することができる。
つまり、従来では、開かれたいかを、いかソーメン用に加工、刺身用に加工、そして、塩辛用に加工するためにはそれぞれの専用加工装置を使用、また、秋刀魚や鯵などの魚類を開く加工においても専用加工装置を使用していたのに対し、本発明では、これらの全ての加工を1台で可能にした万能型加工装置である。
図1は、本発明に係る加工装置の実施形態を示す概略正面図であり、図2は、同概略背面図であり、図3は、同概略側面図である。
加工装置Aは、図1および図3に示すように、適宜の幅で前後方向に長く枠組みされている平面視が略矩形形状を呈する装置機枠1の前後の端部間にわたり搬送コンベア2をエンドレス状に張架して、装置機枠1の後側となる搬送コンベア2の移送始端2−1側から装置機枠1の前側となる移送終端2−2側に、コンベア移送面に載せられた魚介類が移送されるようにしている。
なお、本実施形態では、図1において、紙面右側が装置機枠1の前側であり、紙面左側が装置機枠1の後側である。つまり、紙面右側が搬送コンベア2の移送始端2−1側となり、紙面左側が搬送コンベア2の移送終端2−2側となる。
搬送コンベア2は、コンベア移送面2−3に載せられて移送される種々の魚介類が落下しないような構成形態であれば特に限定されるものではないが、本実施形態では、装置機枠1の枠幅に相当する適宜の素材からなるベルトを用いたベルトコンベアである。
この搬送コンベア2は、図1に示すように、装置機枠1の前後の端部にそれぞれ備えられている前後の大径ロール2a,2bの間にわたりエンドレス状に張架されるとともに、その移送途中部位において、1本の軸部2cと3本の小径ロール2d〜2fによってコンベア移送面2−3が下方へ向けて略台形形状に迂回するように張架される巻回形態としている。これにより、搬送コンベア2の搬送途中部位には、回転ロール4を触れることなく取り付けるための設置空間Sが確保されるようにしている。
また、搬送コンベア2の張りを緩めるときには、図1に示すように、一ヶ所の小径ロール2eを装置機枠1に支持する腕片部材7を止めるボルト8を緩めて、腕片部材7を反時計方向に回すことで簡単に行うことができるようにしている。
すなわち、図3に示すように、1本目のチェーン6−1は、駆動機5に取り付けられているスプロケット12から、装置機枠1に直接取り付けられている迂回スプロケット13と、回転ロール4を片受け状態で支持する後記の片受けブロック14の内輪ブロック部14−2に取り付けられるダブルスプロケット15,16のうち、一方のスプロケット15とを介して回転丸刃3を方受け状態で支持する後記の片受け偏心ブロック17の内輪ブロック部17−2に取り付けられるスプロケット18にわたり掛け渡されている。
そして、2本目のチェーン6−2は、内輪ブロック部14−2に取り付けられているもう一方のスプロケット16から、搬送コンベア2の移送終端2−2側の大径ロール2bに取り付けられているスプロケット19にわたり掛け渡されている。これによって、1台の駆動機5から搬送コンベア2、回転丸刃3、回転ロール4に回転動力がそれぞれ伝達されるようにしている。
図4は、本実施形態に係る回転丸刃を示す斜視図であり、図5は、回転丸刃の片受け軸部と偏心片受けブロック部との連結状態を示す要部の拡大断面図である。
回転丸刃3は、図4に示すように、多数枚の丸刃カッター3−1を、回転主軸3−2の軸方向に所定の間隔をあけて並設するように備えることにより構成されている。
例えば、開かれたいかに切れ目を入れる間隔、或いはいかソーメン用、刺身用、塩辛用などそれぞれの太さ(截断幅)に合わせた間隔をあけて多数枚の丸刃カッター3−1を、カラー部材3−3を介して回転主軸2−2の軸方向に並設することにより構成される。
この片受け軸部21は、図4および図5に示すように、挟持部材20に一体に連設する軸基端部から軸端面部に向けて漸次先細状の略截頭円錐形状に形成されているテーパー軸であり、軸端面部から開口させた所定の内径と深さを有するネジ孔22を備えている。
つまり、回転主軸3−2の一端側に備えられている挟持部材20と、開放する他端側にねじ込み装着される円盤形状のナット部材24とによって、回転主軸3−2の軸方向に所定の間隔をあけて並設される多数枚の丸刃カッター3−1を、回転主軸3−2との一体化を図るように挟み込み保持するようにしている。
また、開かれたいかを、いかソーメン用に截断する加工を行った後に、いかソーメン用よりも太い、例えば、塩辛用に截断する加工に変更する場合などには、ナット部材24を回転主軸3−2から取り外し、いかソーメン用よりも幅がある塩辛用のカラー部材3−3に変えて多数枚の丸刃カッター3−1を回転主軸3−2にセットし直すことができるなど、その変更切り替え(段取り)を迅速に行うことができる。
そして、回転主軸3−2の開放する他端側には、後記する図に示すように、洗浄水供給孔25に洗浄水を送り込むための供給ホース25−1などを抜き差し着脱自在で、かつ、回転可能に接続するためのホース接続口金具26を同軸状に備えている。
これにより、給水ホース25−1は、回転丸刃3の回転とともに回ることなく、回転主軸3−2との接続状態が回転可能に保持される。そして、各丸刃カッター3−1全体に洗浄水を噴射して各丸刃カッター3−1の汚れを防ぐことによって、衛生的に魚介類の加工を行うことができる。
図6は、回転丸刃を片受け支持するための本実施形態に係る片受け偏心ブロックを示す斜視図である。ここでは、図3および図5を適宜参照しながら説明する。
片受け偏心ブロック17は、図6に示すように、適宜の長さで大径柱状の外輪ブロック部17−1と、この外輪ブロック部17−1の軸芯から外れた偏心位置において、外輪ブロック部17−1の軸方向に貫通状に組み込まれて回転可能に内設される小径柱状の内輪ブロック部17−2とを備えて構成されている。
また、外輪ブロック部17−1は、図5および図6に示すように、軸芯から外れた偏心位置に、ベアリング(軸受け)28−1などを介して内輪ブロック部17−2を回転可能に組み込み内設させるための貫通孔28を備えている。また、両側端面には、回転止め手段27を掛止させるための掛止穴29を外周面に沿わせた複数箇所に備えている。
また、内輪ブロック17−2は、片受け軸孔30の孔底から外側端面に向けて開口させたボルト挿通孔31を同軸連通状に備えて、ボルト32によって回転丸刃3の片受け軸部21と固定的に連結されるようにしている。
図7は、本実施形態に係る回転止め手段を示す要部の拡大図である。
回転止め手段27は、外輪ブロック部17−1を適宜の回転調整位置において回転不動にロックする役目に加えて、このロック位置から外輪ブロック部17ー1を適宜回転可能に支持するように構成されている。
つまり、回転丸刃3に必要以上の負荷が掛かった場合は、回転ロール4から離れる方向に回転丸刃3を逃がす。そして、丸刃カッター3−1の外径が研磨などによって小さくなった場合には、回転ロール4に近づける方向に回転丸刃3を移動させるように、外輪ブロック部17−1を、適宜回転可能に支持する役目を成すように構成されている。
さらに、左右両側の棒材27−1の途中部位に備えたワッシャ部材36と貫通状に支持する支持部材34との間には、棒材27−1の外側に巻回された状態でスプリング37が弾装されている。
これによって、左右両側の棒材27−1は、外輪ブロック部17−1の掛止穴29に対する掛止爪部33の掛止状態にガタが生じないようにしている。つまり、外輪ブロック部17−1との掛止状態が振動などによって不用意に外れないようにしている。
また、回転丸刃3の丸刃カッター3−1に必要以上の負荷が掛かったときなどに、外輪ブロック部17−1がスプリング37に抗して回転するようにしている。
つまり、回転丸刃3の丸刃カッター3−1の刃先が、回転ロール4の後記する刃食込み溝41の溝線上に確実に位置させることができるように、回転丸刃3を搬送コンベア2の幅方向に移動させる微調整を行うことができるようにしている。
図8は、本実施形態に係る回転ロールを示す斜視図である。ここでは、図3を適宜参照しながら説明する。
回転ロール4の材質としては特に限定されるものではないが、本実施形態では、回転丸刃3の丸刃カッター3−1の刃先が外周面に接触または切れ込むなどの回転丸刃3との関係において、刃先が磨耗などを起さない程度の硬度を有する硬質ゴムや合成樹脂などの弾性部材によって形成されている。
この刃食込み溝41は、図8の拡大図に示すように、溝断面形状が略V形状に形成されており、丸刃カッター3−1の鋭利な刃先が溝底に接触または食込むようにしている。
片受けブロック14は、図9に示すように、適宜の長さで大径柱状の外輪ブロック部14−1と、この外輪ブロック部14−1の軸芯において軸方向に貫通状に組み込まれて回転可能に内設される小径柱状の内輪ブロック14−2とを備えて構成されている。
これにより、前記したように、一方のスプロケット15に駆動機5のスプロケット12からの1本目のチェーン6−1を掛け渡し連繋させるように、そして、もう一方のスプロケット16には搬送コンベア2の移送終端2-2側の大径ロール2bのスプロケット19にわたり2本目のチェーン6−2を掛け渡し連繋させるようにしている。
また、内輪ブロック14−2は、片受け軸孔44の孔底から外側端面に向けて開口させたボルト挿通孔45を同軸連通状に備えて、図示省略のボルトによって回転ロール4の片受け軸部42を固定的に連結されるようにしている。
また、本実施形態に係る加工装置Aは、図10に示すように、例えば、いかソーメン用などに截断されたいかの截断片(切り身)が回転丸刃3の丸刃カッター3−1の間に入り込んだ際に、当該截断片を取り除いて搬送コンベア2の移送終端2−2側へと確実に移送されるようにするための櫛状のスクレバー47を着脱自在に備えている。
回転丸刃3の着脱は、ボルト32を取り外して、回転丸刃3の片受け軸部21を、片受け偏心ブロック17の内輪ブロック部17−2の片受け孔部30から引き抜くことによって、回転丸刃3を装置機枠1から簡単に取り外すことができる。
これにより、内輪ブロック部17−2の位置が研磨処理を行う前の大きな外径を有する丸刃カッター3−1(回転丸刃3)の当初の支持高さ位置から下げられることで、外径が小さくなった丸刃カッター3−1の刃先を回転ロール4の外周面に接触または回転ロール4の外周面との間隔を、加工する魚介類に応じて可変することができる。さらに、丸刃カッター3−1の刃先と回転ロール4との魚介類を截断するための関係を一定に保つことができる。
図11は、回転丸刃によって塩辛用に截断されたいかの切り身を短尺に截断するための回転刃を備えた状態を示す要部の概略平面図である。
また、本実施形態の加工装置Aは、図11に示すように、搬送コンベア2の移送終端2−2側に回転刃48を取り付けることで、塩辛の太さ(截断幅)に截断された長尺ないかの切り身(截断片)を、短尺に截断することができるようにしている。
この回転刃48は、図11に示すように、装置機枠1にボルトなどのよって離脱自在に連結される機枠18−2に両受け状態で回転可能に取り付けられているとともに、一端回転支持部49には歯車50を同軸上に備えている。
図12は、魚類を開き加工するための誘導装置を備えた本発明の加工装置の他の実施形態を示す概略正面図であり、図13は、同誘導装置の装着状態を拡大して示す概略正面図であり、図14は、同断面図である。
また、本実施形態に係る加工装置Aは、図12に示すように、回転丸刃3から搬送コンベア2の移送始端2−1側に至るコンベア移送面2−3に、秋刀魚や鯵などの魚類を開く加工を行うための誘導装置52を着脱可能に備えている。
誘導装置52は、図12〜図14に示すように、搬送コンベア2の幅方向に回転自在に並設される複数のV型ロール52−1と、並設する各V型ロールをそれぞれ挟む間隔をおいて、搬送コンベアの移送始端側に至るように平行にわたされる複数の案内軸52ー2と、を備えて構成されている。
そして、この支持枠54の左右の支持脚部54−1の間に支持軸56を備え、この支持軸56に前後一対のV型ロール52−1の各ロール受け53を上下移動自在(揺動自在)に支持するように形成されている。
そして、各吊持ボルト57には、V型ロール54ー1を搬送コンベア2側に適度の弾発力にて付勢するとともに、魚類の大きさに応じて支持軸56を支点にV型ロール54−1が上下に移動(揺動)するように適度の弾発力を有するスプリング59を備えている。
この案内軸52−2は、その一端が支持枠54の支持軸56に固着され、他端側が、搬送コンベア2の移送始端2−1側に着脱自在にボルト締めなどによって固定されるL型連結枠60に固着されるように形成されている(図12参照)。
なお、魚類を開く加工を行うときには、丸刃カッター3の回転主軸3−2に対する並設間隔が、搬送コンベア2の幅方向に2連乃至5連にて前後対を成して並設されるV型ロール54ー1毎の並設間隔と同じくなるように、カラー部材3−3を介して丸刃カッター3−1を回転主軸3−2の軸方向に並設するものである。
これにより、魚類を必要以上の力で搬送ベルト2側に押え付けることなく、輪切りで略二等辺三角形状を呈している魚類を、各V型ロール52−1に潜り込ませ、各V型ロール52−1のV溝によって、頭から腹の中心が丸刃カッター3−1の回転線上に位置するように姿勢が整えられる。姿勢が整えられた魚類は、回転丸刃3と回転ロール4との間に送り込まれるように誘導され、丸刃カッター3−1によって頭から尾びれに至るように截断されて開かれる。
たとえば、回転ロール4を弾性部材以外の硬質の合成樹脂や金属などの材用を用いて形成することができる。また、回転丸刃3に替えて回転ロールを使用することによって、回転ロール4との協同で干し昆布やその他の海産物などを平らに均すなどの加工を行うための圧延装置として使用することもできる。
また、魚介類としては、いか、秋刀魚や鯵などの魚類に限らず、例えば、開かれたいかのように、平坦な状態で切れ目(切込み)を入れる。そして、截断するなどの加工ができる魚介類であれば全てが対象となり、また、開き加工するための魚類としても開き加工が可能な全ての魚類が対象となる。
1 装置機枠
1−1 起立枠部
2 搬送コンベア
2−1 移送始端
2−2 移送終端
2−3 コンベア移送面
3 回転丸刃
3−1 丸刃カッター
3−2 回転主軸
3−3 カラー
4 回転ロール
5 駆動機
6 連繋手段
6−1,6−2 チェーン
17 片受け偏心ブロック
17−1 外輪ブロック部
17−2 内輪ブロック部
21 片受け軸部
27 回転止め手段
27−1 棒材
27−2 横架部材
27−3 操作ハンドル
29 掛止穴
30 片受け軸孔
31 ボルト挿通孔
32 ボルト
52 誘導装置
52−1 V型ロール
52−2 案内軸
Claims (5)
- 装置機枠に架橋状に張架されて魚介類を移送するための搬送コンベアと、
この搬送コンベアの移送始端から移送終端に至る途中部位において、前記搬送コンベアの幅方向に突出するように前記装置機枠に片受け状態で、かつ、抜き挿し着脱自在に取り付けられる回転丸刃と、
この回転丸刃の下方部位において、前記搬送コンベアのコンベア移送面と略面一状態で、かつ、前記回転丸刃と平行に取り付けられる回転ロールと、を備えて構成されている魚介類の加工装置であって、
前記回転丸刃は、前記搬送コンベアの幅方向にわたる長さを有する回転主軸に所定の間隔をあけて並設される各丸刃カッターの刃先が、前記回転ロールの外周面に接触または該外周面との間隔を、加工する魚介類に応じて可変することができるように、片受け偏心ブロックを介して前記装置機枠に支持され、かつ、前記回転主軸の一端側には片受け支持のための片受け軸部を同軸上に備え、
前記片受け偏心ブロックは、大径柱状の外輪ブロック部と、この外輪ブロック部の軸芯から外れた偏心位置において、該外輪ブロック部の軸方向に貫通状に組み込まれて回転可能に内設される小径柱状の内輪ブロック部と、を備え、
前記外輪ブロック部は、前記搬送コンベアの幅方向の一側において、コンベア移送面から上方に向けて枠組み立ち上げられる前記装置機枠の起立枠部に、横向き回転自在で、かつ、適宜の回転調整位置において、回転止め手段により回転不動にロックされるように組み込まれ、
前記内輪ブロック部は、前記回転丸刃の前記片受け軸部を、抜き挿し自在で固定的に挿入合致させるための片受け軸孔を同軸上に備え、かつ、前記装置機枠の外側に突出する端部には、前記装置機枠の適所に設置されている駆動機に無端状の連繋手段を介して連繋させるための連繋部材を同軸上に備えていることを特徴とする魚介類の加工装置。 - 前記搬送コンベアは、前記回転ロールが取り付けられる移送始端から移送終端に至る途中部位において、前記回転ロールの外周面に沿ってまたは当該外周面に触れないように、下方に向けて迂回させていることを特徴とする請求項1に記載の魚介類の加工装置。
- 前記回転丸刃の前記片受け軸部は、軸基端部から軸端面部に向けて漸次先細状の略截頭円錐形状に形成され、かつ、前記軸端面部から開口させたネジ孔を備えてなり、
前記内輪ブロック部の前記片受け軸孔は、前記片受け軸部を孔奥へ挿入させるに連れて漸次合致させることができるように、前記内輪ブロック部の内側端面から外側端面側に向けた略截頭円錐形状に形成され、
かつ、前記内輪ブロック部は、前記片受け軸孔の孔底から外側端面に向けて開口させたボルト挿通孔を同軸連通状に備えていることを特徴とする請求項1に記載の魚介類の加工装置。 - 前記回転ロールは、前記回転丸刃の刃先が外周面に接触または切れ込むなどの該回転丸刃との関係において、前記刃先が磨耗などを起さない程度の硬度を有する弾性部材によって形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の魚介類の加工装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚介類の加工装置において、
前記回転丸刃から前記搬送コンベアの移送始端側に至るコンベア移送面に、秋刀魚や鯵などの魚類を開く加工を行うための誘導装置を着脱可能に備えていることを特徴とする魚介類の加工装置。
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