JP4890712B2 - 植物における哺乳類型グリコシレーション - Google Patents
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Description
本発明は、組換え型生物薬剤タンパク質またはそれらを含んでなる(薬剤)組成物などの、有用なタンパク質様物質の製造のための、費用効果を生じかつ汚染の危険のない工場として使用されるトランスジェニック植物における、糖タンパク質のプロセッシングの分野に関する。
【0002】
たとえば、薬物−分子農業による薬物または薬剤組成物としての組換えタンパク質の創製は、トランスジェニック植物の主要な魅力の一つをなしている。そのことはまた、それらの利用が世論によって最も受け入れられる領域でもある。組換えタンパク質の、圃場での生産から期待されてよい収穫量および好都合の経費に加えて、トランスジェニック植物は細菌、酵母、および動物細胞といった他の生産系を越えた確実な利益を提供する。事実、それらはヒトにとって危険かもしれないウイルスがなく、また種子や塊茎といったそれらの「貯蔵器官」の中に目的のタンパク質を蓄積することができる。このことは、それらの取扱い、それらの輸送、および周囲温度での貯蔵を容易にするとともに、必要に応じたその後の抽出も可能にする。さらに、トランスジェニック植物、またはその部分のあるものは、薬物またはワクチンのベクターとして利用されることが可能である。1996年、テャールズ・アルンツェン(Charles Arntzen)(ニューヨーク州、コーネル大学、植物研究のためのボイス・トンプソン研究所(Boyce Thompson Institute for Plant Research))は、ジャガイモによる大腸菌の熱不安定性エンテロトキシンに対する組換えワクチンの産生を証明した。その有効性はマウスにおいて、また6ヵ月間にわたり50〜100グラムの生のトランスジェニックジャガイモを消費してきたボランティアについて行なわれた臨床試験を通して証明されている。もう一つの、カリフォルニア州、ローマ・リンダのチームは、ジャガイモにおいて形成されたコレラに対するワクチンをマウスにおいて首尾よく検査している。
【0003】
腸症の原因細菌に対する伝統的なワクチン接種は、発展途上国において広く実施されるためには「経費がかかりすぎる」と考えられている。しかしながら、たとえば、もはやジャガイモではなくバナナにおける経口ワクチンの産生は、非常に低コストででき、毎年3百万人の子供の死を引きおこす細菌起源の下痢症に対するワクチン接種の一般への実施を可能にするであろう。先進国では、子供達が医者の注射針よりも、バナナやイチゴのワクチンを間違いなく好むであろうと想像することができる。さらに一般的には、分子ファーミング(pharming)は、発展途上国に対し、製薬工場に投資する必要なしに、実質的な量の治療用タンパク質を低コストで製造することを可能にすることができるであろう。
【0004】
タンパク質様物質の工場としての植物の利点はほとんどが生物薬剤の観点からであるが、植物はまた、たとえばより高い安定性をもたらす糖鎖形成能のため、他のタンパク質、たとえば工業用の酵素などの製造に有用である。今日、治療用の用途のためのタンパク質または糖タンパク質の製造に植物を利用することは、ダイズ、タバコ、ジャガイモ、コメ、またはナタネが、大部分がヒト起源の、モノクローナル抗体、ワクチン抗原、イヌの胃リパーゼなどの酵素、上皮成長因子、インターロイキン2および4、エリスロポエチン、エンセファリン、インターフェロンといったサイトカイン類、および血清アルブミンといった、哺乳類のタンパク質またはペプチドの製造のための研究対象であるという理由から、科学的想像を大きく越えている。このようなタンパク質のいくつかは、すでにヒトのボランティアにおいてそれらの有効性が証明されているが、しかしそれらの潜在性の免疫原性とそれらの可能なアレルゲン性の特性とは、それらの開発をなお制限している。
【0005】
いくつかの異種タンパク質は、植物において首尾よく産生されている。これらのタンパク質の中には、モノクローナル抗体、ホルモン、ワクチン抗原、酵素、および血液タンパク質がある(Dieryckら、1997;Florachら、1995;Maら、1995)Mtsumotoら、1163;Saitoら、1991;Thanavalaら、1995)。細菌、酵母、および昆虫細胞のような他の異種の発現系に共有される植物についての主要な制限は、哺乳類に比べて異なるそれらの糖鎖形成プロフィールである。N結合型多糖をもたない細菌、および高マンノース型多糖のみをもつ酵母と対照的に、植物は複合N結合型多糖をもつタンパク質を産生することができる。植物糖タンパク質は、α1,3結合したコアのフコースと、哺乳類には見られないβ1,2結合したキシロース残基とを含んでいる複合N結合型多糖をもつ。(Lerougeら、1998)(図1)。植物のN型多糖のコアは、哺乳類におけるように、2個のGlcNAc1残基により置換されることが可能であり、それらはN−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIおよびIIにより転移される(Schachter、1991)が、それらの様相は異なっている(Rayonら、1999。いくつかの植物糖タンパク質のN型多糖は、付加的にルイスA(Fucα1,4(Galβ1,3)GlcNAc)エピトープを含む(Fitchette Laineら、1997;Meloら、1997)。しかしながら、植物糖タンパク質は、哺乳類に見られる特徴的なガラクトース(NeuAcα2、6Galβ1,4)を含んでいる複合N型多糖を欠くとともに、またα1,6結合したコアのフコースも一度もみつかっていない(図1;Schachter、1991)。タバコ植物において産生されたマウスモノクローナル抗体(Maら、1995)は、典型的な植物のN型グリコシレーションを有する。40%の高マンノース多糖および60%の複合多糖は、キシロース、フコース、および0、1、または2個の末端GlcNAc残基を含んでいる(Cabanes Macheteauら、1999)。
【0006】
一口にいえば、植物由来の糖タンパク質の分析は、植物と哺乳類のグリコシレーション経路のいくつかの段階が、同じではないまでも、非常に類似していることを示してきた。しかしながら、明らかな差異も、特に複合多糖の合成において存在する。植物の複合多糖は一般的により小さく、Man3(GlcNAc)2コアに結合したベータ−1,2キシロースまたはアルファ−1,3フコース残基を含む。糖タンパク質上のかかる残基は、高度に免疫原性であることが知られている。このことは、これらの糖を運んでいる組換えタンパク質についての、ある種の適用については、問題を引きおこすであろう。
【0007】
さらに、哺乳類の糖タンパク質については共通しており、かつしばしば必須であるシアル酸は、植物多糖においては一度もみつかっていない。このことは、グリコシド側鎖上の末端シアル酸の欠損が、インヴィヴォにおける生物学的活性を劇的に低下させることを実験が示しているため、特に関連がある。最もありそうなことには、肝臓のアシアロ糖タンパク質受容体はアシアロ糖タンパク質と結合することが可能であり、それにより当該糖タンパク質の循環からの浄化を生じ、そのことが代謝半減期の減少およびインヴィヴォにおける低い生物活性に反映される。
【0008】
本発明は、正常には植物に存在しないN型多糖生合成を供給する機能性の哺乳類酵素を含んでいる植物を提供する。植物において産生される糖タンパク質を薬剤としての使用により適さないものにするのは、特に当該多糖の「植物」特性である。この「植物」特性は、問題の糖タンパク質に対し、望ましくない抗原性および免疫原性の特性を授けており、そのことはトランスジェニック植物によって産生される糖タンパク質の免疫原性を予防することを意図した戦略を必要とするであろう。当該戦略の目的は、植物細胞のゲノムを、ヒト細胞がそうするようにそれらのタンパク質を熟させる方式で修飾することである。
【0009】
哺乳類のグリコシルトランスフェラーゼの多くの遺伝子はすでにクローン化されており、それは植物にはあてはまらない。植物系の形質転換の容易さのゆえに、それらが産生する糖タンパク質からなる多糖を「ヒト化」または「哺乳類化」するべく、哺乳類由来のグリコシルトランスフェラーゼにより、植物のゴルジ体を「補足」したいという誘惑は強力である。かかる戦略の成功は、それでもなお明らかではない。特に、植物細胞における組換え糖タンパク質のガラクトシレーションおよびそれに続くシアリレーションは、ガラクトシルおよびシアリルトランスフェラーゼの遺伝子の転移および発現にのみ依存するのではない。このような外来性の酵素はまた、植物細胞に対する有害作用なしに活性があるはずであり、また全体としてトランスジェニック植物に対する有害作用なしに少なからず持続するはずである。
【0010】
植物におけるテーラーメイドの糖タンパク質の産生のため、植物のグリコシレーションを哺乳類化するべく、キシロシルトランスフェラーゼおよびフコシルトランスフェラーゼがノックアウトされることは可能であり、さらに、いくつかの哺乳類グリコシルトランスフェラーゼの少なくとも1つは発現されねばならない。キシロシルトランスフェラーゼおよびフコシルトランスフェラーゼにノックアウトを供給し、それにより植物の不必要なグリコシレーションポテンシャルを減じることは、たとえば、N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIをコードしている遺伝子に突然変異を生じたシロイヌナズナが完全に生存可能であったことから(Von Schaewenら、1993)、一つの実行可能な選択肢である。N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIは複合多糖の形成を開始する酵素であるため(Schachter、1991)、この植物はキシロースおよびフコーズを含んでいる複合多糖を完全に欠いている。
【0011】
好ましい態様において、本発明は、機能性の(哺乳類の)タンパク質、たとえば、正常には植物に存在しないN型多糖生合成を供給する輸送体または酵素を含んでおり、正常には植物に存在しない少なくとも1つの第2の哺乳類タンパク質またはその機能性フラグメントを付加的に含んでいる植物を提供する。本発明により、哺乳類型のグリコシレーションパターンを有しており、少なくとも前記糖タンパク質がガラクトシレーションされるようにする所望の糖タンパク質を、植物において産生することが提供される。さらに、所望の糖タンパク質は、哺乳類様のグリコシレーションに適したどのような有用な糖タンパク質であってもよい。
【0012】
好ましい態様において、本発明は、正常には植物に存在しないN型多糖生合成を供給する前記機能性の哺乳類酵素が、(ヒトの)β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを含む、本発明による植物を提供する。植物では見つかっていない重要な哺乳類酵素は、このβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼである。この酵素をコードしているcDNAは、いくつかの哺乳類種からクローン化されている(Masriら、1988;Schaperら、1986)。当該酵素はβ1,4結合している活性化された糖供与体UDP−Galから、N結合型および他の多糖のGlcNAc残基へガラクトースを転移する(図1)。これらのガラクトース残基は、たとえば抗体の機能性において重要な役割を果たすことが示されている(Boydら、1995)。β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼは、最近、培養中のSf9昆虫細胞のN型グリコシレーション経路を延長するべく、昆虫の細胞培養に導入されており(Hollisterら、1998;JarvisおよびFinn、1996)、これらの培養物の、異種タンパク質をコードしている核酸を含んでいるバキュロウイルスの発現ベクターによる感染を可能にしている。異種タンパク質のN結合型多糖は、ある程度、より広範囲にプロセスされ、前記昆虫細胞培養物におけるがガラクトシレーションされた組換え糖タンパク質の産生を可能にすることが示された。また、タバコ細胞の懸濁培養物への導入は、内在タンパク質がガラクトシレーションされたN結合型多糖の産生を生じる結果となった(Palacpacら、1999)。しかしながら、これらの植物の細胞培養物においては、異種の糖タンパク質は産生されず、かかる異種タンパク質が細胞培養物中でまったくガラクトシレーションされないことは言うまでもない。さらに、今日まで、哺乳類のグリコシレーションパターンを含んでいるトランスジェニック植物は、当該技術において開示されていない。哺乳類の細胞系には多くのグリコシレーション突然変異体が存在する(Stanleyおよびloffe、1995;Stanleyら、1996)。しかしながら、完全な生物体における同様の突然変異は、この生物体についていくぶん深刻な機能不全を引きおこす(Asanoら、1997;HermanおよびHovitz、1999;LoffeおよびStanley、1994)。それゆえ一般的には、細胞単独よりもさらに大きい全体(凝集した組織または全生物体など)における、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの発現もまた、たとえば胚発生および/または器官形成の間に、かかる機能不全をもたらすことが一層予期される。事実、現在まで、N結合型多糖を、少なくともガラクトースの付加によらずに延長する能力を有している、昆虫または植物などの、完全に成長した非哺乳類の生物体が開示されている報告は、これまで全く作成されていない。多くの真核多細胞生物から、CHO、Sf9、およびハイブリドーマ細胞系といった不死化された細胞系が生みだされてきた。このような細胞系は何世代にもわたって培養されており、多くの突然変異を運ぶことが可能であり、かつそれらが由来したそのままの生物体の機能化に必須である多くの特性が不足してるか、または失っている可能性がある。後者を例証するべく、これらの不死化された細胞系が完全なそのままの生物体に再生することができないという事実は、このような不死化された細胞系では重要なシグナリング経路および細胞−細胞のコミュニケーションに関係する成分が欠けていることを示している。文献からは、CHO細胞(StanleyおよびLoffe、1995;Stanleyら、1996)またはSf昆虫細胞系(JarvisおよびFinn、1996;Hollisterら、1998)といった不死化された真核細胞系のN結合型グリコシレーション機構が、これらの細胞系の生存能力に、明らかな負の影響を及ぼすことなく、修飾可能であることが知られているが、対照的に完全な生物体では、同様の突然変異がいくぶん深刻な機能不全を引きおこす(Asenoら、1997;HermanおよびHorvitz、1999;LoffeおよびStanley、1994)。事実、生存可能な生物体に再生する能力を有する真核細胞において、天然には生じないN結合型多糖が形成される方法で、N結合型グリコシレーションが延長されることが可能であるという報告は作成されていない。明らかに、正常細胞と比較して、不死化された細胞系は適応性があり、新しい、正常ではないタイプのN結合型グリコシレーションに対し耐性があるが、そのままの生物体に発生する能力が欠損している。
【0013】
また、不死化されたタバコBY2細胞のN型グリコシレーション機構の修飾も報告されている。この細胞系へのGalTの導入は、内在性タンパク質のガラクトシレーションされたN結合型多糖の産生を生じる結果となる(Palacpacら、1999)。しかしながら、このBY2細胞系からの細胞は、生存可能なタバコ植物に再生することはできない。加えて、本特許出願の他の箇所に記述されたように、最も大きい集団は異常なハイブリッド型の多糖(GlcNAc2Man5GlcNAcGal)であり、BY2細胞系における、導入されたガラクトシルトランスフェラーゼの未成熟な作用と、異常なゴルジ体の形態学およびガラクトシルトランスフェラーゼの局在性が示唆された。このことは、この細胞系が正常なタバコ植物の細胞とは有意にことなるというさらなる証拠を提供する。
【0014】
現在にいたるまで、N結合型多糖を、少なくともガラクトースの付加によらずに延長する能力を有しながら、完全に成長した昆虫または植物などの非哺乳類の生物体が開示されている報告は作成されていない。
【0015】
驚いたことに、本発明は次に、かかる非哺乳類の生物体であって、正常には植物に存在しないN型多糖の生合成を供給しそれによってたとえば、ガラクトースの付加によりN結合型多糖を延長する能力を供給する(機能性の)哺乳類酵素が供給されている植物を提供する。好ましい態様において、本発明は、前記酵素が安定した発現を示すかかる植物を提供する。前記第2の哺乳類タンパク質を越えて、本発明によって提供されるような植物により、第3の哺乳類タンパク質が発現されることも提供される。実験部分は、抗体の軽および重鎖の双方か、またはそれらの(機能性の)フラグメントをコードしている核酸を含むかかる植物を提供する。もちろん、完全なタンパク質が発現されることは必要ではなく、本発明はまた本発明による植物に、フラグメントのみ、好ましくは前記第2の哺乳類糖タンパク質の機能性フラグメントのみの発現を供給し、前記フラグメントが全タンパク質の少なくとも1つの活性を有しており、さらに、たとえば切断されたポリペプチド鎖か、または完全にではなく延長された、たとえばガラクトースを用いて延長されただけの多糖によって特徴づけられるようにする。
【0016】
好ましい態様においては、本発明は、前記第2の哺乳類タンパク質またはその機能性のフラグメントが、キシロースおよび/またはフコースを欠く延長されたN結合型多糖を含む、本発明による植物を提供する。図3からわかるように、植物由来のガラクトシレーションされた糖タンパク質は、なおキシロースおよびフコース残基を含んでもよい。
【0017】
このことは、これらの糖タンパク質が本質的にはキシロースおよびフコース残基を欠いている、植物細胞培養物由来のガラクトシレーションされた糖タンパク質とは対照的である(Palacpacら、1999)。植物の細胞培養物においては、このことは未成熟のN結合型多糖に対するβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの作用の結果であり、非天然のガラクトシレーションされた「ハイブリッド型」のN結合型多糖を生じる結果となり、これらにおいてはゴルジ体マンノシダーゼIIおよびN−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIIは、もはやそれらの機能を果たすことはできない。したがって、好ましい態様においては、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼは、植物においては、当該酵素がゴルジ体において天然の基質に対して作用する方式で発現される(図5)。このことは、N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼI、ゴルジ体マンノシダーゼII、およびN−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIIの作用の後であることを意味する(さらに植物においては、これらの酵素が別の方法では阻害されないと仮定すれば、キシロシルトランスフェラーゼおよびフコシルトランスフェラーゼの作用の後または最中である)。本発明は、そのガラクトシレーションが哺乳類において起きているように、本質的に天然である植物を提供する。
【0018】
グリコシルトランスフェラーゼのN−末端の細胞質、膜貫通、および幹状領域は、ERおよびゴルジ膜における当該酵素の局在性を決定する。天然または所望のグリコシレーションを供給するべく、グリコシルトランスフェラーゼはそれらが哺乳類において生じるように植物において発現されることが可能であるが、異なるグリコシルトランスフェラーゼの2つの、または2つの部分の間の融合タンパク質として発現されることも可能である。この場合には、局在性は1つの酵素により、また触媒活性は第2の酵素により決定される。実例として、植物のキシロシルトランスフェラーゼの細胞質、膜貫通、および幹状領域と、哺乳類のガラクトシルトランスフェラーゼの触媒性ドメインとの間の融合は、ガラクトシルトランスフェラーゼ活性とキシロシルトランスフェラーゼの局在性とをもつ酵素を提供する。
【0019】
もし、キシロースおよび/またはフコースを欠く延長されたN結合型多糖を含んでいる糖タンパク質をさらに分離すること、またはこれらをさらに精製された方法で産生することを要求するとすれば、いくつかの可能性が開かれている。一つには、(イムノ)アフィニティ精製またはサイズ排除クロマトグラフィーまたは電気泳動といった、必要とされる精製を成就させるためのいくつかのタイプの精製技術が存在する。さらに、もう一つの選択肢は、出発材料植物として、そのキシロースおよび/またはフコース付加の責任遺伝子がノックアウトされている植物を使用することである。
【0020】
もう一つの態様においては、本発明は、ガラクトースを含んでいる前記N結合型多糖が、それに付加されたシアル酸をさらに含んでいる、本発明による植物を提供する。特に、多糖へのシアル酸の付加を触媒する酵素である、シアリルトランスフェラーゼをコードしている遺伝子の、植物系への移入は、インヴィヴォでの使用の間に一層安定した糖タンパク質をもたらすため、可能な治療法のためにはより適している。本発明はこれとともに、シアル酸の生合成経路の植物への移入を提供する。本発明においては、植物と呼ぶ場合には、他に明記されない限り、藻類から高木にわたる植物の全範囲の意である。植物は一般に、抗体およびホルモンのようなある種の糖タンパク質の機能の増強に必要な糖鎖であるシアル酸を、そのN結合型多糖において欠如しており、またシアリレーションのための基質もいまだ見つかっていない。本発明は、そのタンパク質上にNeuAcを含んでいるN結合型多糖を産生する能力をもつ植物を提供する。このことを確立するべく、5個までの異なる異種遺伝子が植物において発現される(表1)。シアル酸を産生する生合成能をもつ植物を提供するべく、シアル酸生合成経路において活性をもつ5個までの酵素をコードしている遺伝子が、植物に形質転換される。細菌および哺乳類起源に由来するこれらの酵素が知られている。すなわちGlcNAc−2エピメラーゼ、NeuAcシンターゼ、CMP−NeuAcシンセターゼ、CMP−NeuAc輸送体、およびNeuAcトランスフェラーゼ。当該酵素をコードしているすべての遺伝子は、所望であれば発現を追跡するための(FLAG)タグが与えられ、たとえばタバコおよびトウモロコシに形質転換される。
【0021】
もう一つの好ましい態様においては、本発明は、ガラクトースを含んでいる前記N結合型多糖が、グルコロン酸(glucoronic acid)、グルコロニル(glucoronyl)、硫酸塩、スルホン、フコース、または前記ガラクトースに結合されることによりガラクトースを延長することができる他の化合物を、さらに含んでいるか、または延長している、本発明による植物を提供する。このことは、グリコシド側鎖上の末端シアル酸の欠損が、インヴィヴォにおける生物学的活性を劇的に低下させることを実験が示しているため、特に関連がある。最もありそうなことには、肝臓のアシアロ糖タンパク質受容体はアシアロ糖タンパク質と結合することが可能であり、それにより当該糖タンパク質の循環からの浄化を生じ、そのことが代謝半減期の減少およびインヴィヴォにおける低い生物活性に反映される。たとえばGlcAか、またはシアル酸以外の他の延長性の基は、シアル酸の存在と同じ効果をもっており、それはそのようにして修飾されたタンパク質の、たとえば肝臓細胞のアシアロ糖タンパク質受容体に対する結合を妨げ、それにより治療用物質、すなわち薬剤組成物として用いられた場合に、かかるタンパク質の半減期、およびしたがって浄化時間を効果的に増大させる。本発明はしたがって、少なくともガラクトースを含んでいる延長されたN結合型多糖を含んでおり、前記ガラクトースが、シアル酸と同様の方法で機能するべく、Glcaなどを用いてガラクトースを延長することが可能な化合物によりさらに延長される、生物体由来の、本文においては特に植物由来の、糖タンパク質またはその機能性フラグメントを提供する。たとえば本発明は、そのタンパク質上にN結合型多糖を含んでいるGlcAを産生する能力をもつ植物を提供する。このことを確立するべく、たとえばグルクロニルトランスフェラーゼ(Terayamaら、PNAS 94 ; 6093 - 6098、1997)をコードしている遺伝子は、当該技術において周知であるかまたは本文に開示された方法を用いて、本発明による植物において発現される。
【0022】
この観点において、本発明は植物に限定されず、本発明による糖タンパク質(本質的にはシアリレーションされていない)を産生する能力をもち、ガラクトースを含んでいる前記N結合型多糖が、たとえばガラクトースに結合されたグルクロン酸をさらに含むか、またはグルクロン酸により延長され、本質的にはシアル酸の存在と同様の効果をもつ、動物、菌類、または酵母といった他の生物体、または哺乳類の細胞系または昆虫の細胞系などの細胞系も提供する。本発明は、それが生物学的半減期および浄化時間を増大する点においてシアル酸の存在と本質的には同様の効果をもつ、グルクロン酸によるガラクトースの延長に限定されない。スルホトランスフェラーゼ、フコシルトランスフェラーゼ、またはその他酵素を発現することにより、硫酸塩、フコース、または他のいかなる化合物もガラクトースに対して結合されることが可能であって、それにより炭水化物基は延長され、あるいは、硫酸塩、フコース、または他の化合物をガラクトース残基に転移する他の酵素が、半減期を増大するべく用いられることが可能である。したがって本発明は、活性成分として糖タンパク質を含んでなる薬剤組成物の半減期を増大させるか、または浄化時間を改良するための方法であって、ガラクトースに結合された化合物を、前記糖タンパク質に供給することを含んでおり、それによりシアル酸機能を置換または供給し、したがってアシアロ糖タンパク質受容体との、少なくとも減じられた反応性を提供し、好ましくは前記受容体が肝臓細胞上に少なくとも存在するようにする。
【0023】
また、1つより多い化合物がガラクトースに転移されることが可能であり、たとえばグルクロン酸は、硫酸塩をグルクロン酸に転移するスルホトランスフェラーゼを発現することにより、硫酸塩によって延長される。本発明はこのような場合に限定されず、シアル酸以外の他の化合物によるガラクトースの延長が、シアル酸を用いた延長と同様の効果をもつ。シアル酸以外の他の化合物によるガラクトースの延長は、たとえば他の化合物、細胞、または生物体との相互作用において、独自に機能をもつことが可能である。
【0024】
さらに、シアル酸により延長される以外の当該化合物も利益をもつが、次のグルクロン酸、またはフコース基の硫酸塩を当該物質に用いた例では、容易に認識されることが可能であり、したがってシアル酸により延長される類似の内在性化合物から区別される。たとえば、糖タンパク質ホルモン、またはエリスロポエチン(EPO)などの、グリコシレーションされたタンパク質を含んでなる薬剤組成物は、正常にはシアル酸が供給されるが、次にたとえばスルホン、またはグルクロン酸を用いたものは、容易に認識されることが可能であり、外来成分の検出を容易にする。
【0025】
一つの実例として、図6は、特異抗体(マウスモノクローナル抗体412)のGlcAβ1、Gal構造への結合にによって明らかに示されているように、ヒトのβ1,4ガラクトシルトランスフェラーゼと、ラットのβ1,3グルクロニルトランスフェラーゼとが、所望の構造GlcAβ1、Galをその糖タンパク質上に形成することを示している。
【0026】
シアル酸以外の他の化合物を用いたガラクトースの延長もまた、植物における組換えタンパク質の産生のために利点をもつことが可能である。それは、ガラクトシダーゼおよび/または他のグリコシダーゼをN型多糖の分解から防御することにより、糖タンパク質または糖タンパク質の多糖を、より安定化することができる。そのようにすることにより、ガラクトシレーションを増大させることができる。それはまた、たとえば、特異抗体、レクチン、または他の化合物による、親和精製を容易にすることにより、精製の手法においても役立つ。もし所望であれば、それによりガラクトースが延長されたか、またはさらに含められた化合物は、組換え糖タンパク質の精製の後、たとえば特異的なグリコシダーゼ、ホスファターゼ、または他の適当な酵素により除去されることが可能である。
【0027】
もう一つの好ましい態様においては、本発明は、ガラクトースを含んでいる前記N結合型多糖が、ガラクトースに直接結合されていない他の糖残基、たとえばコアのアルファ1,6結合したフコース、またはベータ1,4またはβ1,6結合したN−アセチルグルコサミン(GlcNAc)をさらに含んでいる、本発明による植物を提供する。このことを確立するべく、たとえば、コアのアルファ1,6フコシルトランスフェラーゼまたは/およびGlcNAc−トランスフェラーゼIII、GlcNAc−トランスフェラーゼIV、GlcNAc−トランスフェラーゼV、および/またはGlcNAc−トランスフェラーゼVIをコードしている遺伝子または複数の遺伝子が、当該技術において周知の、または本文において開示された方法を用いて、本発明による植物において発現される。
【0028】
全般的に、本文においては、図1に示されたものと同様の、すなわち、これに制限されないが、β1,4ガラクトシルトランスフェラーゼおよびグルクロニルトランスフェラーゼといったN結合型グリコシレーションに関与する典型的な哺乳類タンパク質を欠いている、典型的な植物様のグリコシレーションパターンをもつ植物種における、異種糖タンパク質の産生用に、N結合型グリコシレーションを仕立てるための方法が提供されている。
【0029】
商業上興味のある仕立てられた糖タンパク質を産生する形質転換された植物を安定して生成することは、N型グリコシレーション修飾酵素をコードしているヌクレオチド配列と、商業上興味のある異種糖タンパク質をコードしている遺伝子との双方を含んでいる(バイナリー)ベクターを含んでいるアグロバクテリウム属の菌種を、植物の細胞または組織に接種することにより、確立されることが可能である。別法として、商業上興味のある仕立てられた糖タンパク質を産生する安定に形質転換された植物は、各々が、N型グリコシレーション修飾酵素をコードしているヌクレオチド配列か、または商業上の興味の糖タンパク質をコードしているヌクレオチド配列のどちらかを含んでいるベクターを運んでいる2つまたはそれより多いアグロバクテリウム属の菌種を、同時に接種することにより(同時形質転換)生成されることが可能である。別法として、商業上興味のある仕立てられた糖タンパク質を産生する安定に形質転換された植物は、修飾されたN型グリコシレーションをもつ植物の、商業上興味のあるタンパク質をコードしているヌクレオチド配列を発現する植物との(多数の)交配により発生されることが可能である。これらのすべての手法において、ベクターはまた、選択薬剤に対する耐性を与えるヌクレオチド配列を含んでもよい。
【0030】
N型グリコシレーションに関与するタンパク質と、商業上の興味の糖タンパク質またはポリペプチドとの充分な発現を得るため、当該ヌクレオチド配列は、当業者には周知の、宿主植物の特別な転写および翻訳機構に適応されてよい。たとえば、コドンの利用を改善するべく、コード領域におけるサイレント突然変異が導入されてよく、また関連する植物組織における前記遺伝子の発現を駆動するべく、特異的なプロモーターが使用されてよい。発生により調節されるか、または随意に導入されることが可能なプロモーターは、適切な時期に、たとえば植物組織が圃場から収穫された後に、調節された条件下に持ちこまれた時だけに使用されてもよい。これらのすべての場合に、グリコシレーション修飾タンパク質と、商業上の興味の糖タンパク質との発現カセットの選択は、それらが同一の細胞において、前記糖タンパク質に対する所望の翻訳後修飾を可能にするべく発現するようにされるべきである。
【0031】
詳細な記述の中で本発明は前述のとおりタバコ植物、または少なくともタバコ属に関係する植物を提供するが、しかしながら、シロイヌナズナまたはトウモロコシ、あるいはそれらに関連する植物などの、比較的容易に形質転換可能な他の植物についての、本発明への使用もまた特に提供される。組換え糖タンパク質の産生用には、アオウキクサの使用が特別な利益をもたらす。
【0032】
当該植物は一般に小型であり、栄養出芽により無性的に繁殖する。それにもかかわらず、ほとんどのアオウキクサの種は根、茎、花、種子、および葉を含め、すべて、より大きな、植物の組織および器官を有する。アオウキクサは安価に、また単純な液体溶液の表面上の浮遊植物として非常に速く生育可能であり、またそれらはそこから容易に収穫されることが可能である。それらはまた、栄養豊富な廃液上でも生育可能であり、価値ある産物を産生するとともに、同時に再利用のため廃液を浄化する。製薬上の適用に特に関係することには、アオウキクサは封じ込められ、管理された状況下において、室内で育成可能である。安定に形質転換されたアオウキクサは、たとえば、N型グリコシレーション修飾酵素をコードしいている1つまたはそれより多い興味のヌクレオチド配列、および/または、商業上興味のある異種の糖タンパク質をコードしている遺伝子を含む各々の(バイナリー)ベクターを含んでいるアグロバクテリウム属の菌種を用いた(同時)接種の後の、組織または細胞から再生されることが可能である。アオウキクサ植物は、たとえばスピロデラ(Spirodella)属、ミジンコウキクサ(Wolffia)属、ウォルフィエラ(Wolffiella)属、またはアオウキクサ(Lemna)属、コウキクサ(Lemna minor)、レムナ・ミニスクラ(Lemna miniscula)、イボウキクサ(Lemna gibba)を含む。
【0033】
トマトの果実における発現もまた、特別の利益を提供する。トマトは封じ込められ、管理された状況下において、温室内で容易に生育されることが可能であり、トマトの果実のバイオマスは、一年中連続して莫大な量が収穫可能である。興味の糖タンパク質を含んでいる水気の多い分画は、トマトの果実の残りの部分から容易に分離されることが可能であり、そのことが糖タンパク質のより容易な分離を可能にする。トウモロコシの穀粒、ジャガイモの塊茎、ナタネまたはヒマワリの種子を含むが、これに限定されない他の作物の貯蔵器官における発現もまた、それについての収穫および加工の技術が適切である生物体においては、莫大な量のバイオマスを提供する魅力的な選択肢である。
【0034】
このように、本発明は、ガラクトースを用いてN結合型多糖を延長する付加的な所望の能力を持つ組換えタンパク質を発現することが可能な、トランスジェニックタバコ、シロイヌナズナ、またはトウモロコシ、ジャガイモ、トマト、またはアオウキクサといったトランスジェニック植物を供給するための方法であって、前記トランスジェニック植物を、少なくとも1つの機能性の哺乳類タンパク質、たとえば輸送体または正常には植物に存在しないN型多糖生合成を供給する酵素を含んでいる本発明の植物と交配すること、前記交差からの子孫を収穫することならびに前記組換えタンパク質を発現している所望の子孫植物を選択すること、および、正常には植物に存在しない哺乳類様N型多糖生合成に関与する機能性の(哺乳類の)酵素を発現すること、を含む方法を提供する。好ましい態様においては、本発明は、少なくともガラクトースを含んでいる延長されたN型多糖を含んでいる前記組換えタンパク質を発現している所望の子孫植物を選択する方法をさらに含んでいる、本発明による方法を提供する。詳細な説明の中で、タバコ植物を用いてそれらを交配している、本発明による方法についてのさらなる記述が、実施例として示されている。
【0035】
本発明により提供される前記方法を用いて、本発明はまた、前記組換えタンパク質を発現しており、かつ正常には植物に存在しない、哺乳類様N型多糖生合成に関与する機能性の(哺乳類の)酵素を発現している植物も提供する。かかる植物が提供されているからには、本発明はまた、所望の糖タンパク質またはその機能性のフラグメントを産生するためのトランスジェニック植物の利用法も提供しており、特に前記糖タンパク質またはその機能性のフラグメントが少なくともガラクトースを含んでいる伸長されたN型多糖を含んでいることを特徴とする。
【0036】
本発明はさらに、たとえば少なくともガラクトーを含んでいる延長されたN結合型多糖を含んでいる、所望の糖タンパク質またはその機能性のフラグメントを取得する方法であって、本発明による植物を、前記植物が収穫可能な段階、たとえば、有益な収穫を可能にするべく充分なバイオマスが生育したときに達するまで栽培すること、続いて、当該技術において周知の確立された技術を用いて当該植物を収穫すること、および分画された植物材料を取得するべく、当該技術において周知の確立された技術を用いて、前記植物を分画すること、さらに少なくとも部分的には前記糖タンパク質を前記分画された植物材料から単離すること、を含む方法を提供する。詳細な説明においては(たとえば図4参照)、少なくともガラクトースを含んでいる延長されたN結合型多糖が供給されている抗体が提供されることがさらに説明されている。
【0037】
したがって本発明は、少なくともガラクトースを含んでいる延長されたN結合型多糖を含んでおり、たとえば、前文において説明された方法により取得される、植物由来の糖タンパク質またはその機能性のフラグメントを提供する。少なくともガラクトースを含んでおり、延長された多糖ををもつ植物由来のかかる糖タンパク質は、本質的には、植物において発現されることが可能ないかなる所望の糖タンパク質であってもよい。たとえば、抗体、FSH、TSH、および他のホルモン糖タンパク質、EPOなどの他のホルモン、アンチトリプシンまたはリパーゼのような酵素、NCAMまたはコラーゲンのような細胞接着分子は、植物において産生されることが可能であり、本質的には哺乳類のグリコシレーションパターンが供給されている。かかるタンパク質の発現は、当該技術において周知の方法を用いることにより実行されることが可能である。たとえば、アグロバクテリウムに仲介される形質転換、エレクトロポレーション、または粒子照射による安定した発現により、しかしまたPVXのようなウイルスベクターまたは他の方法を用いた一過性の発現によっても、グリコシルトランスフェラーゼまたは他のタンパク質は多糖生合成を延長しており、および/または前記糖タンパク質は、ある種の組織または器官における発現を促進するべく、特異的なプロモーターの支配下に発現されることが可能であった。
【0038】
このように、本発明はまた、本発明によるかかる植物由来の糖タンパク質またはその機能性のフラグメントの、たとえば抗体、ホルモン、ワクチン抗原、酵素、またはその他を用いた患者の治療のための、薬剤組成物の製造のための利用法も提供する。糖タンパク質またはその機能性のフラグメントを含んでなる、かかる薬剤組成物は、現在も供給されている。本発明は詳細な説明において、それに制限されることなくさらに説明される。
【0039】
詳細な説明
哺乳類のN型多糖の生合成に関与しており、植物には存在しない1つの重要な酵素は、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼである。ここでは、一例として、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼのタバコ植物における安定した発現について記述される。このような植物の生理機能は、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを導入することによって明らかに変化することはなく、特性は遺伝性である。β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを発現しているタバコ植物を、マウス抗体の重および軽鎖を発現している植物と交配することにより、ハイブリドーマに産生された抗体と類似した量の末端ガラクトースを有する抗体を産生した。したがってここでは、外来性の酵素が首尾よく植物に導入されることが可能であることが示される。
【0040】
ガラクトースを含んでいる糖タンパク質には、明らかな増加が観察される。さらに、この特徴は遺伝性であり、ガラクトシルトランスフェラーゼ植物と野性型との間には、何ら可視的な表現型の差異はない。これらの植物において産生されたマウスモノクローナル抗体は、ハイブリドーマに産生された抗体に匹敵する末端ガラクトースの度合を有する。このことは、内在性のタンパク質だけではなく、組換えにより発現された哺乳類タンパク質もガラクトシレーションされることを示している。
【0041】
材料および方法
プラスミドおよび植物の形質転換
ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを含んでいる植物形質転換ベクターは、以下のように構築された。すなわちpcDNAI−GalTの1.4kbのBamHI/XbaIフラグメント(Aokiら、1992;YamaguchiおよびFukuda、1995)はpUC19の対応する部位に結合された。続いて、このフラグメントは周辺のKpnIおよびHincII部位を用いて再び単離され、pRAP33のKpnIおよびSmaI部位へクローン化された(pRAP33−HgalTと命名された)。AscIおよびPacI部位を用いて、pRAP33−HgalTのCaMV35Sプロモーター−cDNA−Nosターミネーターカセットが、バイナリーベクターpBINPLUS(van Engelenら、1995)にクローン化された。公開されているプロトコールに対する変更は、アグロバクテリウム(A.tum.)とのインキュベーションの後、リーフディスクは1mg/mlのNAAおよび0.2mg/mlのBAPと、カルスおよびシュート誘導性培地における細菌の増殖を阻害するための0.25mg/mlのセフォタキシムおよびバンコマイシンの使用を含んでいる培地中で、3日間インキュベートされた。25の発根したシュートがインヴィトロから土壌へ変えられ、これらの植物の葉の物質が分析された。
【0042】
ノーザンブロッティング
トランスジェニック植物におけるβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼのRNAレベルは、ノーザンブロッティング(Sambrookら、1989)により分析され、トランスジェニックおよび対照植物の葉からRNAが、記述されたように単離された(De Vriesら、1991)。サンプルあたり10μgの全RNAが使用された。ブロットは、pBINPLUS−HgalTから単離された、全GalTcDNAを含んでいる、[32P]dATP標識されたSstI/XhoIフラグメントを用いてプローブされた。
【0043】
糖タンパク質分析
タバコの全タンパク質抽出物は、液体窒素中での葉の粉砕により調製された。粉砕された材料は、10倍のSDSpage負荷緩衝液(20mM トリス−HClpH6.8、6%グリセロール、0.4%SDS、20mM DTT、2.5ig/mlのブロモフェノールブルー)中に希釈された。100℃にて5分間のインキュベーションの後、不溶性物質はペレット化された。上清(12.5μl/サンプル)が10%SDS−PAGE上で流され、ニトロセルロースにブロットされた。ブロットは、TBS中の0.5%Tween−20中にて一晩ブロックされ、 TBS−0.1%ツイーン−20中の、ペルオキシダーゼを結合したRCA120(トウゴマアグルチニン、シグマ)(1μg/ml)とともに2時間インキュベートされた。ブロットはTBS−0.1%ツイーン−20中で10分間、4回洗浄され、ルミライト・ウェスタンブロッテシングサブストレート(Lumi-Light western blotting substrate)(ロシュ)とともにインキュベートされ、ルミナリスト(luminalyst)(ロシュ)中で分析された。西洋ワサビペルオキシダーゼに対して作製されたウサギのポリクローナル抗体(HRP、ロックランド・イムノケミカルズ)は、(Fayeら、1993)による蜂毒ホスホリパーゼを用いたアフィニティクロマトグラフィーにより、複合植物多糖のキシロースおよびフコースに対する反応性において分離された。ウサギ抗ルイスA抗体は、記述されたように調製された(Fitchette Laineら、1997)。ブロットは、TBS中の2%粉乳を用いてブロックされ、抗HRP、抗キシロース、抗フコース、または抗ルイスAを用いた同様の緩衝液中にてインキュベートされた。第2の抗体としてアルカリ性HRPを結合したヒツジ抗マウスが用いられ、前文に記述されたように検出された。
【0044】
植物交配
Mgr48(Smantら、1997)は、タバコ植物において発現されたマウスモノクローナルIgGである。形質転換に用いられた構築物は、タバコにおいて発現されたモノクローナル抗体21C5と同等であった(van Engelenら、1994)。 β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを高発現する選択されたタバコ植物の花は、Mgr48抗体を発現している植物を用いて受粉された。F1世代は播種され、植物は、葉の抗体発現については、HRP結合ヒツジ抗マウスでプローブされたウェスタンブロットにより、またガラクトシルトランスフェラーゼ発現については、前文に記述されたようにRCAによりスクリーンされた。
【0045】
タバコからのIgG1の精製
収穫したばかりのタバコの葉は、液体窒素中で粉砕された。50gの粉末化された植物材料に対し、10mM Na2S2O5、0.5mM EDTA、0.5mM PMSF、および5gのポリビニルポリピロリドを含んでいる250mlのPBSが添加された。1時間浸した後(4℃にて回転しつつ)、遠心分離(15分、15,000g、4℃)により不溶性物質が除去された。上清は1mlのプロテインG−アガロースビーズとともに一晩インキュベートされた(4℃にて回転しつつ)。ビーズはカラム内で集められ、10体積のPBSにより洗浄された。結合されたタンパク質は、0.1MグリシンpH2.7を用いて溶出され、1MトリスpH9.0(溶出物mlあたり50μl)と混合することにより、直ちに中性にされた。
【0046】
精製された抗体は、ウェスタンブロット上の重鎖に対するHRP結合されたヒツジ抗マウスの結合の、ハイブリドーマの培地(Smantら、1997)から精製された既知の濃度のMgr48を用いた比較により定量化された。
【0047】
ハイブリドーマMgr48と、植物に産生されたMgr48は、10%SDS−PAGE上に流され、前文に記述されたようにブロットされた。RCAを用いた検出は、前文に記述されたとおりであった。抗体検出のため、ブロットはHRP結合されたヒツジ抗マウスを用いてプローブされ、ルミライトウェスタンブロッティングサブストレートを用いて前文に記述されたように検出された。
【0048】
結果
ヒトβ1,4ガラクトシルトランスフェラーゼはタバコにおける内在性タンパク質をガラクトシレーションする。
【0049】
ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ(Masriら、1988)は、完全なコーディング配列を含むcDNAを含んでいるプラスミドpBINPLUS−HgalTの、アグロバクテリウム介在性のリーフディスク形質転換により、タバコ植物に導入された。カナマイシン耐性について選択された25の植物が、ノーザンハイブリダイゼーションにより、mRNAレベルについて分析された(図2A)。同じ植物が、ガラクトース結合性レクチン、RCA120(トウゴマレクチン)により分析された。RCAは、β1,4−GalTの反応産物(Galβ1、4GlcNAc)と結合したが、他の末端β結合したガラクトース残基にも結合した。RCAは、トランスジェニックではない対照のタバコ植物から単離された1つまたはそれより多いさらに高分子のタンパク質と結合する(図2B)。おそらく、これらはアラビノガラクタンまたは類似のタンパク質である。RCAはアラビノガラクタンタンパク質と結合することが知られている(Schindlerら、1995)。ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを用いて形質転換された多数の植物においては、さらに、タンパク質のスミアに対するRCAの結合が観察される。このことは、これらの植物においては多くのタンパク質が末端のβ結合型のガラクトース残基を含むことを示している。ガラクトシルトランスフェラーゼRNAの発現レベルと、トランスジェニック植物のRCA活性との間には、良好な相互関係がある。トランスジェニック植物において発現されたヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼは、それゆえタバコ植物における内在性の糖タンパク質をガラクトシレーションすることが可能である。
【0050】
ガラクトシレーションされたN型多糖は、植物のキシロシル−およびフコシルトランスフェラーゼに対する不十分な受容体であることが周知であるため(JohnsonおよびChrispeels、1987)、キシロースおよびフコースエピトープの発生に対するβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの発現の影響が、特異抗体により調査された。キシロースおよびフコースの双方のエピトープと反応するポリクローナルウサギ抗HRP抗体は、対照およびトランスジェニック植物の双方から単離されたタンパク質に対する結合に、明らかな差異を示す(図3)。
【0051】
組換えにより産生された抗体は効果的にガラクトシレーションされる。
組換えにより発現されたタンパク質に対するβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの発現の効果が調べられた。マウスモノクローナル抗体を発現しているタバコ植物と交配するべく、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを発現している3つのタバコ植物(図2から no.GalT6、GalT8、およびGalT15)が選ばれた。モノクローナル抗体、mgr48を発現しているこの植物は(Smantら、1997)、発明者らの実験室においてあらかじめ発生された。当該3つの植物の花は、mgr48を用いて受粉された。F1世代のうち、各々の交配について12の子孫植物が、抗体およびβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの双方の発現について、材料および方法に記述された方法により分析された。GalT6xmgr48およびGalT15xmgr48の交配では、mgr48およびGalTの双方の発現のある植物は何も見つからなかった。いくつかは、GalT8xmgr48の交配において見つけられた。このような植物のうちの2つ(no.11および12)が、さらなる分析用に選ばれた。
【0052】
プロテインGアフィニティを用いて、mrg48を発現しているタバコ植物からと、mgr48とβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの双方を発現している当該2つの選ばれた植物から抗体が単離された。同量の単離された抗体もタンパク質ゲル上に流され、さらにブロットされた。ハイブリッド細胞、タバコ、および交配GalT8xmgr48−11および12からのmgr48に対する、ヒツジ抗マウスIgGおよびRCAの結合が比較された(図4)。ヒツジ抗マウスIgGは、単離された4つの抗体すべての重および軽鎖の双方に結合した。RCAは、対照的に、ハイブリドーマおよびGalT植物の産生した抗体に結合したが、mgr48のみを発現している植物において産生された抗体には結合しなかった。抗体の重および軽鎖に対する、ヒツジ抗マウスIgGおよびRCAの結合が定量化される場合、GalT8xmgr48−11および12に対するRCAの相対的な反応は(RCA結合/ヒツジ抗マウスIgG結合)、各々ハイブリドーマに産生された抗体の比よりも1.27および1.63倍高い。このことは、GalT植物において産生された抗体の多糖に対するRCAの結合が、ハイブリドーマの産生した抗体に対するよりも一層高いことを示している。ハイブリドーマからのmgr48のガラクトシレーションは定量されていないが、このことは、これらの植物において産生された抗体のガラクトシレーションが非常に有効であることの強力な徴候である。
【0053】
α2,6シアリルトランスフェラーゼ、β1,3−グルクロニルトランスフェラーゼ、およびβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼをコードしているcDNAを用いた植物発現ベクターの構築。
【0054】
入手可能なβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼベクターは、α2,6−シアリルトランスフェラーゼおよびβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼクローンと、容易に結合するための適切なフォーマットにはなかった。それゆえ、PCRを用いることにより、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼcDNA、α2,6−シアリルトランスフェラーゼcDNA、およびβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼcDNAのコーディング領域が、植物の発現ベクターにクローン化された。構築物は、1つの形質転換だけの後のトランスジェニック植物における当該酵素の同時発現を可能にするべく、ガラクトシルトランスフェラーゼが、1つのベクター内でシアリルトランスフェラーゼ、またはグルクロニルトランスフェラーゼのいずれかと結合するように作られている。ガラクトシルトランスフェラーゼ発現は、35Sプロモーターにより制御されており、一方シアリルトランスフェラーゼおよびグルクロニルトランスフェラーゼの発現は、2´プロモーターにより制御されている。
【0055】
治療および診断目的のための、利用しやすく、標準化されており、LH活性のないことが保証されている、FSHの供給源が必要である。
FSH製剤は、普通はヒツジまたはブタの脳下垂体に由来しており、それはLHの(痕跡の)存在と、プリオン様タンパク質による汚染の危険性を常に暗示している。脳由来のFSHの、植物に産生された組換えFSHへの置換は、このような問題を排除する良い方法であるかもしれない。しかしながら、生物活性のある動物糖タンパク質の植物における産生は、治療用の目的には特に、植物に特異な糖の側鎖の、哺乳類型の多糖への修飾を必要とする。本発明は、bFSHまたはbFSHRのための遺伝子を含んでいる組換えタバコモザイクウイルス、TMVを用いて、哺乳類型の多糖を形成することが可能な、安定に形質転換されたタバコ植物を感染することによる、組換えbFSHを提供する。
【0056】
pKS(+)bluescriptベクターへの単鎖(sc)bFSHの構築、sc−bTFSH−TMVおよびsc−bFSH−HIS−TMVの構築
bFSH−αおよびbFSH−βサブユニットの2つの別々の遺伝子の、植物における同時発現の必要性を回避するため、発明者らはbFSH融合遺伝子の構築を決定した。
【0057】
重複PCRにより、発明者らはベータサブユニットのカルボキシル末端を、アルファサブユニットのアミノ末端へ(リンカーなしに)融合した。さらに6xHISタグをアルファサブユニットのC末端につけている第2のsc−bFSHバージョンを構築したが、このことは発明者らに、植物からの当該組換えタンパク質を精製することを可能にするであろう。
【0058】
sc−bFSHおよびsc−bFSH−HISの双方は、クローニングベクターpKS(+)bluescriptへサブクローン化された。クローンの正しさは、配列分析により確認された。
【0059】
sc−bFSHはTMVベクターへサブクローン化された。インヴィトロの転写物を作成し、N.ベンタハミアナ(Bentahamiana)植物に接種するべく、2つのポジティプなクローンが選ばれた。数日後、植物は典型的なウイルス感染の症候を示し、そのことは当該組換えTMVクローンの感染能力を暗示した。全体的に感染された葉においてsc−bFSHRNAが安定して発現されるかどうかを検査するため、感染されたN.ベンタハミアナの葉から、接種後8日のRNAが単離され、bFSH特異プライマーを用いて逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応が行なわれた。すべての場合において、本発明者らは、期待された大きさのPCRフラグメントを取得しており、本発明者らのsc−bFSH−TMV構築物の安定性が示唆される。感染された植物の抽出物は、 sc−bFSHが発現されかつ正しく折りたたまれているかどうかを測定するべく、ウェスタンブロット分析およびELISAに使用された。
【0060】
使用された略語
GlcNAc:N−アセチルグルコサミン
Fuc:フコース
Gal:ガラクトース
GalT:α1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ
RCA:トウゴマアグルチニン
【0061】
【表1】
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】 哺乳類および植物の複合N結合型多糖間の主要な差異。描かれているのは典型的なN結合型多糖である。哺乳類および植物には、延長されるかまたは切断された双方の変形体が生じる。
【図2】 RNAレベルと、β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼの産物との比較。上部パネル:25のトランスジェニック植物から単離された全RNAのノーザンブロットであり、形質転換されていない対照植物(0)を含んでおり、ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼプローブを用いて検出された。下部パネル:糖タンパク質の末端ガラクトース残基を検出するべく、RCAを用いてプローブされた同じ植物のウェスタンブロット。M.は分子量マーカーを示す。
【図3】 野性型およびβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ植物(図2からのno.8)から単離されたタンパク質に対する、レクチンおよび抗体の結合を示しているウェスタンブロット。A:図2と同様のRCA、B:抗HRP(キシロースおよびフコースの双方を検出する)抗体、C:抗キシロース抗体、D:抗フコース抗体。)
【図4】 ハイブリドーマ培養物(Hyb)、タバコ植物(plant)およびβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼを同時発現しているタバコ植物(GalT11およびGalT12)において産生された精製された抗体に対する、RCAおよびヒツジ抗マウスIgGの結合を示しているウェスタンブロット。H.C.:重鎖、L.C.軽鎖。
【図5】 ガラクトシルトランスフェラーゼを発現しているタバコ細胞培養物が非天然のハイブリッドN型多糖を産生するのに対し、ガラクトシルトランスフェラーゼを発現しているタバコ植物は、天然の哺乳類様ガラクトシレーションを有する。天然のガラクトシレーションを取得するためには、ガラクトシルトランスフェラーゼはマンノシダーゼIIおよびGlcNAcトランスフェラーゼIIの後に作用しなければならない。
【図6】 ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼおよびラットβ1,3グルクロニルトランスフェラーゼを発現している8つの植物、および野性型の対照植物(−)から単離されたタンパク質に対する、グルクロン酸−ガラクトース( GlcAβ1,3Gal )構造に対して指令された抗体(412)の結合により、GlcAβ1,3Gal構造の発現を示しているウェスタンブロット。
Claims (23)
- N型多糖生合成を供給する、第1及び第2の機能性タンパク質を含む植物であって、該第1タンパク質が、哺乳動物のβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼであり、かつ、該第2タンパク質が、哺乳動物のβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼである前記植物。
- ガラクトース及びグルクロン酸を含む延長されたN結合型多糖を含む異種糖タンパク質又はその機能性フラグメントを付加的に含む、請求項1に記載の植物。
- 前記延長されたN結合型多糖が、キシロース残基を本質的に欠く、請求項2に記載の植物。
- 前記延長されたN結合型多糖が、フコース残基を本質的に欠く、請求項2に記載の植物。
- 前記哺乳動物のβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼが、ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼである、請求項1に記載の植物。
- 前記哺乳動物のβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼが、ラットβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼである、請求項1に記載の植物。
- 前記異種糖タンパク質が、哺乳動物の糖タンパク質である、請求項2に記載の植物。
- 前記哺乳動物の糖タンパク質又はその機能性フラグメントが、抗体、ワクチン抗原、ホルモン、細胞接着分子、又は酵素である、請求項7に記載の植物。
- 前記哺乳動物の糖タンパク質又はその機能性フラグメントが、エリスロポイエチン(EPO)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、アンチトリプシン、リパーゼ、神経細胞接着分子(NCAM)又はコラーゲンである、請求項8に記載の植物。
- N型多糖生合成を供給する、第1及び第2の機能性タンパク質を含む植物細胞であって、該第1タンパク質が、哺乳動物のβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼであり、かつ、該第2タンパク質が、哺乳動物のβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼである前記植物細胞。
- ガラクトース及びグルクロン酸を含む延長されたN結合型多糖を含む異種糖タンパク質又はその機能性フラグメントを付加的に含む、請求項10に記載の植物細胞。
- キシロシルトランスフェラーゼ活性が、ノックアウトされている、請求項10又は11に記載の植物細胞。
- フコシルトランスフェラーゼ活性が、ノックアウトされている、請求項10又は11に記載の植物細胞。
- 前記植物細胞が、植物に再生することができる、請求項10又は11に記載の植物細胞。
- 前記哺乳動物のβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼが、ヒトβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼである、請求項10に記載の植物細胞。
- 前記哺乳動物のβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼが、ラットβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼである、請求項10に記載の植物細胞。
- 前記異種糖タンパク質が、哺乳動物の糖タンパク質である、請求項11に記載の植物細胞。
- 前記哺乳動物の糖タンパク質又はその機能性フラグメントが、抗体、ワクチン抗原、ホルモン、細胞接着分子、又は酵素である、請求項17に記載の植物細胞。
- 前記哺乳動物の糖タンパク質又はその機能性フラグメントが、エリスロポイエチン(EPO)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、アンチトリプシン、リパーゼ、神経細胞接着分子(NCAM)又はコラーゲンである、請求項18に記載の植物細胞。
- 哺乳動物のβ1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼ、哺乳動物のβ1,3−グルクロニルトランスフェラーゼ、及び哺乳動物の糖タンパク質を発現する植物を生産する方法であって、植物細胞又は組織に、以下の:
(a)β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼをコードする核酸、β1,3−グルクロニルトランスフェラーゼをコードする核酸、及び哺乳動物の糖タンパクをコードする核酸を含むベクターを含むアグロバクテリウム(Agrobacterium)株;又は
(b)β1,4−ガラクトシルトランスフェラーゼをコードするヌクレオチド配列を含むベクターを含む第1アグロバクテリウム(Agrobacterium)株、β1,3−グルクロニルトランスフェラーゼをコードするヌクレオチド配列を含むベクターを含む第2アグロバクテリウム(Agrobacterium)株、及び哺乳動物の糖タンパク質をコードする核酸を含むベクターを含む第3アグロバクテリウム(Agrobacterium)株;
のいずれかを接種するステップを含む前記方法。 - 所望の糖タンパク質又はその機能性フラグメントを取得するための方法であって、以下のステップ:
請求項1〜9のいずれか1項に記載の植物を、該植物が収穫可能な段階に達するまで栽培し、
該植物を収穫し、そして分画して、分画された植物物質を取得し、そして
該分画された植物物質から、少なくとも部分的に該糖タンパク質を単離する
を含む前記方法。 - 前記植物が、ニコチアナ(Nicotiana)、スピロデラ(Spirodella)、ウォルフィア(Wolffia)、ウォルフィエラ(Wolffiella)、及びレムナ(Lemna)からなる群から選ばれる属に属する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の植物。
- 前記植物が、タバコ、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、トウモロコシ、アオウキクサ(duckweed)、ポテト、及びトマトからなる群から選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の植物。
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