JP4890133B2 - 安定な尿酸測定試薬 - Google Patents

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Description

本発明は、従来よりも安定な尿酸測定用試薬組成物に関する。より詳しくは、60℃、1日間放置後も測定能を維持している液状尿酸測定試薬組成物に関する。
ヒトは尿酸分解酵素を持たないため、尿酸がプリン代謝の最終生成物となる。血清中の尿酸値は、痛風および尿酸の合成または排泄のいずれかに関する疾患において上昇する。尿酸過剰は、腎機能不全やケトアシド−シスなどにも関連している。また、白血病、リンパ腫、赤血球増加症、および種々の核蛋白生成および代謝に影響を与える疾患は、尿酸過剰をもたらすであろう。従って、これらの疾患に関連して、尿酸濃度を測定するための正確で簡便な試薬、方法が求められる。
これまで、尿酸測定のために種々の方法が開発された。化学反応を利用した測定方法が最初に開発されたが、これらの方法は化学反応の本質的な問題点である特異性の低さから駆逐された。そして、酵素反応を利用したいわゆる酵素的測定法が開発され、尿酸をアラントインに酸化するウリカーゼを使用することにより特異性を劇的に改良した。尿酸濃度は、ウリカーゼ処理前後の吸光度変化によって測定された(非特許文献1)。
また、ウリカーゼ反応により形成される過酸化水素を測定するため、カタラーゼおよびアルデヒドデヒドロゲナーゼを使用する方法も開発された。この際、酵素反応に伴うNADの還元によるNADHの生成が、尿酸濃度の測定に利用された(非特許文献2)。
ウリカーゼ反応により形成される過酸化水素を検出するためにペルオキシダーゼを使用する方法も開発され、現在では最も普及している。この方法では、ウリカーゼの反応で生じる過酸化水素が4−アミノアンチピリンとフェノール性化合物との酸化的カップリングを行う反応をペルオキシダーゼが触媒する。ビリルビンによる干渉は、カリウムフェロシアニドの添加により低減された(非特許文献3)。
上記状況により、尿酸測定試薬は酵素を主成分としている。従って、試薬の保管寿命、すなわち安定性は酵素の安定性により制限される。特に、いずれの酵素的測定法を利用するにしても主反応酵素であるウリカーゼが試薬の保管寿命において重要となる。
市販の尿酸測定試薬の安定性は様々である。例えば、尿酸測定試薬の安定時間を報告しており、2種類の液状試薬からなる尿酸測定試薬セットが2〜8℃にて3ヶ月間の安定性を有していたと記載しているが、実用性において満足できる安定性とはいえない(非特許文献3)。これに対し、単一の液状尿酸測定試薬の安定性は劣るものであった。単一で即使用できる液状試薬は、試薬調製の時間を取らず迅速に測定が可能であり、混合での体積誤差が無いため正確である。
ウリカーゼは、凍結乾燥状態で非イオン性界面活性剤、血清アルブミンおよび/または塩基性アミノ酸を伴って安定化されることが知られている(特許文献1)。
ウリカーゼを含む尿酸測定試薬は、EDTAにより安定化された。該試薬は、pH7.5のトリス緩衝溶液中に、ウリカーゼ、ペルオキシダーゼ、O−ジアニシジン、0.03%ウシ血清アルブミン、および1mM のEDTAを有していた。冷蔵された該試薬の安定性は数週間のレベルで、十分なものとはいえなかった(非特許文献4)。
特開昭60−224499号公報 M.Hermanら著,「J.Biol.Chem.」,1947年,第167巻,p429 R.M.Whiteら著,「Clin.Chem.」,1977年,第23巻,p1538 P.Fossatiら著,「Clin.Chem.」,1980年,第26巻,p227 J.H.Jr.Marymontら著,「Am.J.Clin.Pathol.」,1980年,第42巻,p630
本発明の目的は、安定性の極めて高い尿酸測定試薬組成物を提供することにより、臨床検査や各種診断等に有用な尿酸測定を、正確で簡便なものとすることにある。より詳しくは、冷蔵での保管維持はもとより常温(JIS規格で15〜25℃)、あるいはそれ以上の温度での保管維持が可能な単一組成の液状尿酸測定試薬組成物を提供することにより、測定時の正確性、簡便性を高め、さらには試薬の流通時、長期保管時における簡便性をも向上させることにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、極めて安定性の高いウリカーゼを人工的なアミノ酸配列の改変により取得することに成功した。そして、このようなウリカーゼが高い温度安定性と実用域(37℃付近)に近い反応最適温度の両方を具備するという、天然の酵素には無い性質を有することを見い出し、該ウリカーゼを利用した液状尿酸測定試薬を開発することにより本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下のような構成からなるものである。
(1)60℃、1日間放置後も測定能を維持している液状尿酸測定試薬組成物。
(2)水溶液中80℃、5分間の処理で80%以上の残存活性を有するウリカーゼを含む(1)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(3)反応最適温度が45℃以下であり、かつ水溶液中80℃、5分間の処理で80%以上の残存活性を有するウリカーゼを含む(1)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(4)該ウリカーゼが、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列と50%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるウリカーゼ改変体であることを特徴とする、(2)または(3)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(5)該ウリカーゼが、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるウリカーゼ改変体であることを特徴とする、(4)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(6)該ウリカーゼが、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列中のアミノ酸の1もしくは数個が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるウリカーゼ改変体であることを特徴とする、(2)または(3)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(7)該ウリカーゼが、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列中の298位またはそれと同等の位置のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されているアミノ酸配列からなるウリカーゼ改変体であることを特徴とする、(2)または(3)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(8)該ウリカーゼが、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列中の298位またはそれと同等の位置のアミノ酸がシステインに置換されているウリカーゼ改変体であることを特徴とする、(7)記載の液状尿酸測定試薬組成物。
(9)尿酸の酸化に由来する過酸化水素の検出用試薬と組み合わせて使用される(1)〜(8)いずれかに記載の液状尿酸測定試薬組成物。
本発明により、尿酸測定の正確性、簡便性を高めることが可能となる。さらには流通、長期保管の簡便性が向上した新規尿酸測定試薬を供給することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における尿酸測定の対象となる試料としては、血清、尿、血漿などの生体試料が挙げられるが、これに特定されない。
本発明の液状尿酸測定試薬組成物は、少なくともウリカーゼ、およびリン酸塩やGOODバッファー、トリスバッファーなどの緩衝剤を含有する。更には、酵素反応を妨害するイオンを捕捉するEDTAやO−ジアニシジンなどのキレート試薬や、過酸化水素の定量の妨害物質であるアスコルビン酸を消去するアスコルビン酸オキシダーゼ、トリトンX−100やNP−40などの各種界面活性剤、ストレプトマイシンやアジ化ナトリウムなどの各種抗菌剤や防腐剤などを含んでもよい。これらの試薬は、単一試薬でも2種類以上の試薬からなるものであってもよいが、本発明の利点を活かすためには簡便な単一試薬がより好ましい。また、本発明の利点を活かすためには取扱いの簡便な液状試薬が好ましい。
本発明に使用する緩衝剤としては、6.5−8.5のpH範囲において充分な緩衝能力を有する任意の緩衝剤を使用することができる。このpH範囲の緩衝剤は、リン酸塩、トリス、ビス−トリスプロパン、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、および3−〔N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ〕−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(TAPSO)を含む。低価格および高い安定性のため、好ましい緩衝剤はリン酸塩である。好ましい濃度範囲は、20−200mMのリン酸塩であり、pH7〜8である。
本発明において尿酸の酸化に由来する過酸化水素の検出用試薬とは、尿酸の酸化に由来する過酸化水素を検出するための試薬であれば特に限定されるものではないが、好ましくは、ペルオキシダーゼおよび過酸化水素発色試薬をいう。使用するペルオキシダーゼおよび過酸化水素発色試薬は何ら制限されるものではない。好ましい指示薬は溶液において安定であり、かつビリルビン干渉が低いものである。
過酸化水素発色試薬としては、例えば4−アミノアンチピリンまたは3−メチル−2−ベンゾチアゾリンヒドラゾン(MBTH)とフェノールもしくはその誘導体またはアニリンもしくはその誘導体を組み合わせて使用する。フェノール誘導体としては、2−クロロフェノール、4−クロロフェノール、1,2−ジクロロフェノール等が挙げられる。アニリン誘導体としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−m−トルイジン、N,N−ジメチル−m−アニシジン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N'−アセチルエチレンジアミン、N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−m−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−N'−サクシニルエチレンジアミン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−N−スルホプロピル)−m−アニシジン等が挙げられる。また、10−X−メチルカルバモイル−3,7−ジメチルアミノ−10H−フェノチアジン、ビス〔8−ビス(4−クロロフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフェニル〕アミン、1,4−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニル−(2,7−ジヒドロキシ−4−ナフチル)メタン等のロイコ色素を使用してもよい。
本発明において尿酸の酸化に由来する過酸化水素を検出する際の好ましい指示薬は、ベンジジン類、ロイコ染料類、4−アミノアンチピリン、フェノール類、ナフトール類およびアニリン誘導体類を含む。より好ましい指示薬は、4−アミノアンチピリンおよびN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルフォプロピル)−m−トルイジン(TOOS)である。好ましい濃度範囲は、4−アミノアンチピリンについては、0.05−10mM、TOOSでは0.05−10mMである。
本発明において尿酸の酸化に由来する過酸化水素を検出する際に用いるペルオキシダーゼは、高純度かつ低価格のものが商業的に入手可能であることから西洋ワサビ由来のペルオキシダーゼが好ましい。酵素濃度は、迅速かつ完全な反応のために充分高くなければならず、好ましくは、1,000−50,000U/Lである。
ビリルビンの干渉を最少とするためにフェロシアニドを試薬に添加してもよい。しかしながら、フェロシアニド等の金属イオンの存在は、指示薬および酵素を不安定化することもある。本発明の試薬の安定性は、フェロシアニドの添加を許容する程に充分高い。フェロシアニドの好ましい濃度範囲は、1−400μMであり、最大濃度は、酵素活性を阻害する濃度である。
不活性タンパク質を、更に安定性を増すために添加してもよい。不活性タンパク質は、血清アルブミン類、グロブリン類および繊維性タンパク質類を含む。好ましいタンパク質は、ウシ血清アルブミンであり、wt/volにおける好ましい濃度は、0.05−1%である。より低い濃度が有用であり得る。好ましい不活性タンパク質は、酵素分解を起こすであろうプロテアーゼ不純物を含まないものである。
尿酸濃度の測定は、試料の特定体積および試薬の特定体積を用いて行われる。吸光度測定は、試料ブランクを測定するために、混合後、かつ尿酸の代謝による有意な吸光度変化が起こる前にできるだけ速やかに行われる。0.5〜5秒後の第1の吸光度測定が適当である。第2の吸光度測定は、吸光度が定常的になった後、典型的には20mg/dLの尿酸濃度において37℃にて3〜5分間である。典型的には、該試薬は既知の尿酸濃度を有する水性または血清溶液にて標準化される。
本発明において使用するウリカーゼは、水溶液中80℃、5分間の処理で80%以上の残存活性を有することが好ましい。より好ましくは、反応最適温度が45℃以下であり、かつ水溶液中80℃、5分間の処理で80%以上の残存活性を有するものである。
本発明者らは種々検討した結果、このような性質を有するウリカーゼでなければ、常温での保管はもとより、室温流通を行うことは到底できないという結論に達した。室温で流通させるためには、時期や地域によっては40℃前後の高い温度で1日間〜1週間の放置も覚悟する必要がある。かくして、本発明における60℃、1日間放置後も測定能を維持しているという用件は、決して過剰な用件とはいえない。
このようなウリカーゼは天然において知られておらず、人工的にアミノ酸配列を改変して調製する必要がある。
本発明において、ウリカーゼは尿酸測定試薬組成物中100〜5,000U/Lの酵素濃度で使用されることが好ましい。
本発明における尿酸の酸化に由来する過酸化水素の検出用試薬と「組み合わせて使用される」は、当該試薬と同時にまたは前後して使用されることを含み、また、当該試薬と液状尿酸測定試薬組成物とを別々の容器にて提供すること、または当該試薬を液状尿酸測定試薬組成物に含有させ、同一容器にて提供することのいずれも含む。
本発明において使用するウリカーゼの改変方法は、ウリカーゼ活性を有する改変前のタンパク質を構成するアミノ酸配列の1もしくは数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加することにより、改変前のタンパク質と比較して、安定性を向上させるものである。本発明における「安定性の向上」とは、改変体(a)と改変前の親タンパク質(b)が各々十分に精製され、適当な緩衝液中に溶解された状態で比較した場合の安定性が、(a)>(b)となるような状態をいう。「十分に精製された」とは、例えばSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、ウリカーゼ以外の夾雑タンパク質が見られない状態をいう。「適当な緩衝液」は、ウリカーゼが作用するpH範囲で十分な緩衝能を持つよう、その種類と濃度を選べば特に限定されないが、例えば、50mMリン酸塩緩衝液(pH8.0)、50mMホウ酸緩衝液(pH8.0)、または50mMトリス緩衝液(pH8.0)などが選択される。診断薬用途などを想定して、緩衝液にはさらに界面活性剤、塩類、キレート試薬、防腐剤などを含んでいてもよい。
本発明において使用するウリカーゼの改変に供されるウリカーゼ活性を有するタンパク質は、バチルス属、キャンディダ属、エンテロバクター属、セルロモナス属、アースロバクター属などの微生物由来のウリカーゼ等が例示されるが、特に限定されるものではない。
具体的には例えば、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)TB−90株に由来するウリカーゼが例示され、そのアミノ酸配列は配列表の配列番号1、当該アミノ酸配列をコードする遺伝子は配列番号2でそれぞれ示される。これらはいずれも特許第1966484号公報に記載されている。なお、配列番号1において、アミノ酸の表記は、メチオニンを1として番号付けされている。
本発明において使用するウリカーゼは、ウリカーゼ活性を保持していれば、分子間または分子内架橋が施されたもの、糖鎖やその他の官能基により化学修飾されたもの、あるいは、ヒスチジンタグが付与されたもの、各種融合タンパク質などであっても、特に問題とならない。
本発明において使用するウリカーゼの改変体は、好ましくは配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列と50%以上の相同性を有する。さらに好ましくは、サブユニットのインターフェースに位置するループ領域もしくはそれと相互作用する領域に位置するアミノ酸の1もしくは数個を欠失・置換もしくは付加されたものである。(ここで、改変の態様は欠失・置換および付加のうち2種以上であってもよい。)
このような改変体の改変部位としては、例えば、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)TB−90株由来のウリカーゼをコードするアミノ酸配列(配列番号1)では、298位のアミノ酸が例示される。配列番号1における298位のアミノ酸では、特にシステインに置換されてなるものが好ましい。
なお、上記の変換位置は、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)TB−90株以外の起源に由来するウリカーゼ活性を有するタンパク質のアミノ酸配列における同等の位置であっても良い。同等の位置かどうかは、一次構造、立体構造の知見を基に判断することができる。
ウリカーゼの立体構造は、上記バチルス属由来のもの以外に、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、アースロバクター・グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis)由来のウリカーゼについてもProtein Data Bank(http://www.rcsb.org/pdb/Welcome.do)などで公開されているが、これまでに安定性をタンパク質工学的に向上させることを示唆する記載はなかった。
上記以外の他起源に由来するウリカーゼ活性を有するタンパク質についても、一次構造、立体構造の情報を用いて、変換するアミノ酸を選択し、安定性が向上する改変体を、過度の検討なくして得ることが可能であるが、好ましくは、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列と50%以上の相同性を有するウリカーゼ改変体が挙げられ、さらに好ましくは、配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するウリカーゼ改変体が挙げられる。
例えば、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)由来のウリカーゼは、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)TB−90株と一次配列上の相同性は26%と低いことが知られているが(J.Biochem.119,80-84,1996)、立体構造上高い類似性を有しており、本発明に使用できる極めて安定性の高いウリカーゼを得ることができる。
なお、アミノ酸配列の相同性は、例えば、GENETYX等の市販の遺伝子解析ソフトウェアを利用した2種類の配列のhomology searchにより検索することができる。
さらに、本発明において使用するウリカーゼの改変体は、尿酸に対する作用性が本質的に維持される限り、いくつかの由来の野生型ウリカーゼの断片を組み合わせて構成したキメラタンパク質も含み得る。
ウリカーゼ改変体は、改変体をコードする遺伝子により合成される。ウリカーゼ改変体をコードする遺伝子は、例えば、微生物など種々の起源(由来)より得られる野生型ウリカーゼをコードする遺伝子を含むDNA断片を改変することにより得ることができる。具体的には、例えばバチルス・エスピー(Bacillus sp.)TB−90株、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、アースロバクター・グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis)、キャンディダ・ウチリス(Candida utilis)、セルロモナス・フラビゲナ(Cellulomonas・flavigena)などの公知のウリカーゼをコードする遺伝子を利用して作成することができる。
ウリカーゼ改変体をコードする遺伝子は、好ましくは、配列番号1に記載の塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつウリカーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNAである。ここでストリンジェントな条件とは、相同性が高い核酸同士、例えば完全にマッチしたハイブリッドのTmから該Tmより15℃、好ましくは10℃低い温度までの範囲の温度でハイブリダイズする条件をいう。具体的には、例えば一般的なハイブリダイゼーション用緩衝液(例えば、×6 SSC、×5 デンハルト、0.1% SDS、100μg/ml サケ精子DNA)中で、68℃、20時間の条件でハイブリダイズする条件をいう。本発明において、配列番号1に記載の塩基配列がコードするアミノ酸配列(配列番号2)と50%以上の相同性、好ましくは80%以上の相同性を有するアミノ配列をコードする塩基配列は、前記のストリンジェントな条件下で配列番号1に記載の塩基配列とハイブリダイズする塩基配列に相当すると考えられる。
さらに、ウリカーゼ改変体をコードする遺伝子は、ウリカーゼの発現を向上させるように、コドンユーセージ(Codon usage)を変更したものを含み得る。
ウリカーゼをコードする遺伝子を改変する方法としては、通常行われる遺伝情報を改変する手法が用いられる。すなわち、タンパク質の遺伝情報を有するDNAの特定の塩基を変換することにより、あるいは特定の塩基を挿入または欠失させることにより、改変タンパク質の遺伝情報を有するDNAが作成される。DNA中の塩基を変換する具体的な方法としては、例えば市販のキット(Transformer Site−Directed Mutagenesis Kit;Clonetech製,QuickChange Site Directed Mutagenesis Kit;Stratagene製など)の使用、あるいはポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)の利用が挙げられる。
作成されたウリカーゼ改変体の遺伝情報を有するDNAは、プラスミドと連結された状態にて宿主微生物中に移入され、改変タンパク質を生産する形質転換体となる。
ベクターとしてプラスミドを用いる場合、例えば、エシェリヒア・コリー(Escherichia coli)を宿主微生物とする場合にはpBluescript,pUC18などが使用できる。宿主微生物としては、例えば、エシェリヒア・コリー W3110、エシェリヒア・コリーC600、エシェリヒア・コリーJM109、エシェリヒア・コリーDH5αなどが利用できる。宿主微生物に組換えベクターを移入する方法としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア属に属する微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下で組換えDNAの移入を行う方法などを採用することができ、更にエレクトロポレーション法を用いても良い。更には、市販のコンピテントセル(例えば、コンピテントハイJM109;東洋紡績製)を用いてもよい。
このような遺伝子はこれらの菌株より抽出してもよく、また化学的に合成することもできる。さらに、PCR法の利用により、ウリカーゼ遺伝子を含むDNA断片を得ることも可能である。
改変前のウリカーゼをコードする遺伝子を得る方法としては、例えば、遺伝子配列が未知のウリカーゼ生産菌であれば、染色体を分離、精製した後、超音波処理、制限酵素処理等を用いてDNAを切断したものと、リニアーな発現ベクターと両DNAの平滑末端または付着末端においてDNAリガーゼなどにより結合閉鎖させて組換えベクターを構築する。該組換えベクターを複製可能な宿主微生物に移入した後、ベクターのマーカーと酵素活性の発現を指標としてスクリーニングして、ウリカーゼをコードする遺伝子を含有する組換えベクターを保持する微生物を得ることでできる。
遺伝子配列が公知となっているものであれば、ウリカーゼのコードする遺伝子が増幅されるようなプライマーを作成した上で、PCR法を用いて遺伝子を取得し、適当なベクターに連結することで、比較的容易にウリカーゼをコードする遺伝子を含有する組み換えベクターを得ることができる。
形質転換を行う宿主微生物としては、組換えベクターが安定であり、かつ自律増殖可能で外来性遺伝子の形質発現できるものであれば特に制限されない。一般的には、エシェリヒア・コリー W3110、エシェリヒア・コリー C600、エシェリヒア・コリー HB101、エシェリヒア・コリー JM109、エシェリヒア・コリー DH5αなどを用いることができる。得られた形質転換体である微生物は、栄養培地で培養されることにより、多量のウリカーゼを安定に生産し得る。宿主微生物への目的組換えベクターの移入の有無についての選択は、目的とするDNAを保持するベクターの薬剤耐性マーカー発現する微生物を検索すればよい。
上記の方法により得られたウリカーゼ遺伝子の塩基配列は、Science, 第214巻,1205(1981)に記載されたジデオキシ法により解読される。また、ウリカーゼのアミノ酸配列は上記のように決定された塩基配列より推定される。
このようにして、一度選択されたウリカーゼ遺伝子を保有する組換えベクターより、ウリカーゼ生産能を有する微生物にて複製できる組換えベクターへの移入は、ウリカーゼ遺伝子を保持する組換えベクターから制限酵素やPCR法によりウリカーゼ遺伝子であるDNAを回収し、他のベクター断片と結合させることにより容易に実施できる。また、これらのベクターによるウリカーゼ生産能を有する微生物の形質転換は、カルシウム処理によるコンピテントセル法やエレクトロポレーション法などを用いることができる。
例えば上記のようにして得られた形質転換体である微生物は、栄養培地で培養されることにより、多量の改変タンパク質を安定して生産し得る。形質転換体である宿主微生物の培養形態は、宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すればよく、多くの場合は液体培養で行う。工業的には通気攪拌培養を行うのが有利である。
培地の栄養源としては,微生物の培養に通常用いられるものが広く使用され得る。炭素源としては資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコース、シュークロース、ラクトース、マルトース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。また、窒素源としては利用可能な窒素化合物であればよく、例えば、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、大豆粕アルカリ抽出物などが使用される。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用される。
培養温度は菌が成育し、ウリカーゼ改変体を生産する範囲で適宜変更し得るが、例えば、エシェリヒア・コリーを宿主として利用する場合、好ましくは20〜42℃程度である。培養時間は条件によって多少異なるが、ウリカーゼ改変体が最高収量に達する適当な時期に培養を完了すればよく、通常は6〜48時間程度である。培地のpHは菌が発育し、ウリカーゼ改変体を生産する範囲で適宜変更し得るが、好ましくはpH6.0〜9.0程度の範囲である。
ウリカーゼ改変体を生産する菌体を含む培養液をそのまま採取し、利用することもできるが、一般には、常法に従って、ウリカーゼ改変体が培養液中に存在する場合はろ過、遠心分離などにより、ウリカーゼ改変体含有溶液と微生物菌体とを分離した後に利用される。ウリカーゼ改変体が菌体内に存在する場合には、得られた培養物からろ過または遠心分離などの手段により菌体を採取し、次いで、この菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また、必要に応じて、EDTA等のキレート剤および界面活性剤を添加してウリカーゼ改変体を可溶化し、水溶液として分離採取する。
上記のようにして得られたウリカーゼ改変体含有溶液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。その後、吸着剤あるいはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーを行うことにより、精製されたウリカーゼ改変体を得ることができる。
例えば、セファデックス(Sephadex)ゲル(GEヘルスケアバイオサイエンス)などによるゲルろ過、DEAEセファロースCL−6B(GEヘルスケアバイオサイエンス)、オクチルセファロースCL−6B(GEヘルスケアバイオサイエンス)等のカラムクロマトグラフィーにより分離、精製し、精製酵素標品を得ることができる。該精製酵素標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバンドを示す程度に純化されていることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。実施例中、液状尿酸測定試薬は以下のような組成で調製した。測定条件は、以下のように行った。また、ウリカーゼの活性は、以下のように測定した。試薬はナカライテスク社より購入したものを使用した。
<液状尿酸測定試薬>
ウリカーゼ 500U/L
トリトンX−100 0.001%(W/V)
EDTA 0.5mM
50mM リン酸カリウム緩衝液(pH7.5)
<尿酸測定方法>
尿酸測定は、ウリカーゼ反応による尿酸の消失を吸光度の変化で測定した。
試料:10〜100μMの尿酸水溶液
液状尿酸測定試薬3mlを37℃で5分間予備加温後、尿酸水溶液0.1mlを加え、反応を開始する。37℃で正確に5分間反応させた後、20%(W/V)のKOH水溶液0.2mlを加えて反応を停止させ、290nmの吸光度を測定する(ΔODtest)。盲検は尿酸水溶液の代わりに水0.1mlを加え、上記同様に操作を行って吸光度を測定した(ΔODblank)。得られた吸光度より、検量線に基づき尿酸量を算出した。
<ウリカーゼ活性測定法>
ウリカーゼ活性は、尿酸を基質とし、ウリカーゼ反応による尿酸の消失を吸光度の変化で測定した。40μMの尿酸、0.00083%(W/V)のトリトンX−100および0.83mMのEDTAを含む42mMホウ酸緩衝液(pH8.0)2.5mlを37℃で5分間予備加温後、予め、酵素希釈液(0.001%(W/V)のトリトンX−100および0.1mMのEDTAを含む50mMホウ酸緩衝液(pH8.0))で希釈したウリカーゼ溶液0.5mlを加え、反応を開始する。37℃で正確に5分間反応させた後、20%(W/V)のKOH水溶液0.2mlを加えて反応を停止させ、290nmの吸光度を測定する(ΔODtest)。盲検は酵素溶液の代わりに酵素希釈液0.5mlを加え、上記同様に操作を行って吸光度を測定した(ΔODblank)。得られた吸光度より、下記計算式に基づきウリカーゼの酵素活性を算出した。尚、上記条件で1分間に1マイクロモルの尿酸を酸化する酵素量を1単位(U)とする。
計算式
活性値(U/ml)={ΔOD/min(ΔODtest−ΔODblank)×3.2(ml)×希釈倍率}/{12.2×1.0(cm)×0.5(ml)}
3.2(ml):全液量
12.2:尿酸を上記測定条件下で測定した時のミリモル吸光係数
1.0cm:セルの光路長
0.5(ml):酵素サンプル液量
実施例1 ウリカーゼ改変体をコードする遺伝子の作製
バチルス・エスピーTB−90株由来のウリカーゼ遺伝子を含む発現プラスミドpKU1(特許第1966484号公報)と、配列表の配列番号3記載の合成オリゴヌクレオチドおよびこれと相補的な合成オリゴヌクレオチドを用いて、QuickChangeTM Site-Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE製)を用いて、そのプロトコールに従って変異処理操作を行い、更に塩基配列を決定して、配列番号1に記載のアミノ酸配列の298番目のアルギニンがシステインに置換されたウリカーゼ改変体をコードする組換えプラスミド(pUOD−R298C)を取得した。
実施例2 ウリカーゼ改変体の作製
実施例1で取得した組換えプラスミド(pUOD−R298C)を用いて、エシェリヒア・コリーJM109株コンピテントセル(東洋紡績製)を形質転換し、該形質転換体を取得した。得られた形質転換体は、エシェリヒア・コリーJM109(pUOD−R298C)と命名した。
500mlのTB培地を2L容坂口フラスコに分注し、121℃、20分間オートクレーブを行い、放冷後別途無菌濾過したアンピシリンとイソプロピル−β−D−チオガラクトシドをそれぞれ終濃度が100μl/mlと0.1mMになるように添加した。この培地に100μl/mlのアンピシリンを含むLB培地で予め30℃、16時間培養したエシェリヒア・コリーJM109(pUOD−R298C)の培養液を5ml接種し、37℃で24時間通気攪拌培養を行った。培養終了より菌体を遠心分離により集菌し、50mMホウ酸緩衝液(pH8.0)に懸濁した後、フレンチプレスにて破砕し、更に遠心分離を行い、上清液を粗酵素液として得た。得られた粗酵素液をポリエチレンイミンによる除核酸および硫安分画を行い、55℃、1時間の熱処理後、50mMホウ酸緩衝液(pH8.0)で透析を行った。更にDEAEセファロースCL−6B(GEヘルスケアバイオサイエンス製)、およびオクチルセファロース(GEヘルスケアバイオサオエンス製)の各カラムクロマトグラフィーにより分離・精製することにより、精製酵素標品(R298C)を得た。本方法により得られた標品は、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、単一であることが確認された。
実施例3 ウリカーゼ改変体の安定性および反応温度評価
実施例2で取得したウリカーゼの反応温度、および温度安定性を評価した。対象として、バチルス・エスピーTB−90株由来のウリカーゼ(商品コード:UAO−211,東洋紡績製)を使用した(比較例ウリカーゼ)。UAO−211は、市販のウリカーゼで、好熱性バチルス属細菌由来酵素であるため、現在知られているウリカーゼの中でも安定性に優れている。反応温度測定条件としては、酵素希釈液(0.001%(W/V)のトリトンX−100および0.1mMのEDTAを含む50mMホウ酸緩衝液(pH8.0))で希釈したウリカーゼを用いて、それぞれの反応温度にて活性測定を実施した。各温度における安定性の評価方法は、1mMのEDTAを含む20mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)でウリカーゼを5U/mlに希釈して、それぞれの温度で5分間処理した後の酵素活性を処理前と比較することにより行った。
結果を図1および図2に示す。ウリカーゼ改変体の反応最適温度は40℃で、80℃、5分間の処理での残存活性は約90%であった。すなわち、反応最適温度が45℃以下であり、かつ水溶液中80℃、5分間の処理で80%以上の残存活性を有するウリカーゼが得られたことを確認した。
これに対し、比較例ウリカーゼの反応最適温度は50℃で、80℃、5分間の処理での残存活性は約0%であった。
実施例4 液状尿酸測定試薬組成物の安定性評価
次に、実施例2で取得したウリカーゼを使用して、液状尿酸測定試薬(本発明試薬)を調製した。対照として、バチルス・エスピーTB−90株由来のウリカーゼ(商品コード:UAO−211,東洋紡績製)を使用した液状尿酸測定試薬(比較例試薬)を調製した。
本発明試薬と比較例試薬の安定性を、60℃保存で確認した。図3に示すように、本発明試薬は60℃、1日間放置後も初期測定値の50%以上(58%)を維持していた。これに対し、比較例試薬は、60℃、1日間放置後に初期測定値の約40%に値が低下した。
本発明によって、液状尿酸測定試薬の安定性が飛躍的に向上し、尿酸測定の正確性、簡便性を高めることが可能となる。また、流通、長期保管の簡便性が向上した新規尿酸測定試薬を供給することが可能となり、例えば、予防医学に基づく臨床検査の更なる普及に貢献することができる。
図1は、本発明ウリカーゼ改変体と比較例ウリカーゼの反応温度の評価結果を示す。●;本発明ウリカーゼ改変体、○;比較例ウリカーゼ 図2は、本発明ウリカーゼ改変体と比較例ウリカーゼの温度安定性評価結果を示す。●;本発明ウリカーゼ改変体、○;比較例ウリカーゼ 図3は、本発明試薬と比較例試薬の60℃における安定性評価結果を示す。●;本発明試薬、○;比較例試薬

Claims (2)

  1. 配列表の配列番号1に記載されるアミノ酸配列中の298位のアミノ酸がシステインに置換されているアミノ酸配列からなるウリカーゼ改変体を含む、液状尿酸測定試薬組成物。
  2. 尿酸の酸化に由来する過酸化水素の検出用試薬と組み合わせて使用される請求項1記載の液状尿酸測定試薬組成物。
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