JP4890055B2 - 電子デバイス - Google Patents
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Description
「オーバーラッピングゲート構造の高ブレークダウンGaN HEMT(High Breakdown GaN HEMT with Overlapping Gate Structure)」、第21巻、エレクトロン・デバイス・レターズ(Electron Device Letters)、アイトリプルイー(IEEE)、2000年、p.421−423
上記半導体層上に形成された第1の電極と、
上記半導体層上に形成されると共に上記第1の電極に対して上記半導体層の表面に沿って隣り合う第2の電極と、
上記第2の電極に対向する上記第1の電極の対向部を覆うと共に上記半導体層の誘電率よりも高い誘電率を有する誘電体層とを備え、
上記第1の電極の対向部は、直線状に延在する平坦な対向面を有し、
上記第2の電極は、上記第1の電極の対向部の上記平坦な対向面に対向する対向部が、この対向部の両端に亘って直線状に延在する平坦な対向面を有し、
上記誘電体層は、
上記半導体層の表面に平行な面による断面形状が上記第1の電極から上記第2の電極に向かって先細の先細部を有すると共に、上記半導体層の表面に平行な面による断面形状が略波形である。
上記半導体層のシート電荷濃度をNsとし、
上記第1の電極と第2の電極との間の距離をLdgとし、
上記第1の電極と第2の電極との間に印加する最大電圧をVdgとし、
電子の電荷をqとし、
上記半導体層の表面の法線方向をy方向とし、上記第1の電極の対向部の直線状のエッジが上記半導体層の表面に沿って延在する方向をz方向とし、上記y方向とz方向とに直交する方向をx方向とし、
上記先細部は、上記x方向における上記第1の電極側の端の上記z方向の寸法がw0であるとすると、
上記第1の電極側の端から上記x方向にx1だけ離れた位置での上記先細部の上記z方向の寸法w(x1)を、MKSA単位系において、
w(x1)=[1−x1・q・Ns・Ldg/(ε・Vgd・t)]・w0 … (1)
上式(1)で算出される値とする。
各誘電体膜の厚さtiと誘電率εiとの積(ti・εi)の総和をΣi(ti・εi)とし、
上記半導体層のシート電荷濃度をNsとし、
上記第1の電極と第2の電極との間の距離をLdgとし、
上記第1の電極と第2の電極との間に印加する最大電圧をVdgとし、
電子の電荷をqとすると、MKSA単位系において、
Σi(ti・εi) ≧ q・Ns・(Ldg)2/Vdg … (2)
上式(2)を満たす。
図3に示すように、この比較例としてのGaNヘテロ構造FETは、サファイア基板301の上に、厚さ3μmのアンドープGaNからなるアンドープGaN層302と厚さ20nmのアンドープAl0.2Ga0.8NからなるアンドープAlGaN層303が形成されている。このアンドープAlGaN層303の上に、ソースオーミック電極305、ゲートショットキ電極306、およびドレインオーミック電極307が同じ半導体表面に形成されている。アンドープAlGaN層303の上に、厚さ800nm、比誘電率εr=32の誘電体からなる誘電体層308が形成されている。アンドープGaN層302とアンドープAlGaN層303の境界の領域に、2DEG(2次元電子ガス)304が発生する。この2DEG304の濃度は6×1012cm−2である。
次に、誘電体層のグレーディングについて説明する。
理想的な場合は電界の変化が無くて、電界の微分dE/dxがゼロである。したがって、1次元の場合は誘電率が理想的に次式(2)のように変わるとよい。
式(2)では、Lは隣り合う2つの電極間の間隔であって、Vは2つの電極間の印加電圧である。
式(3)では、式(2)の「V」がドレイン電極とゲート電極との間の印加電圧Vdgとなる。また、式(3)では、「y」は誘電体層の底面をゼロとし上面をtとするゲート電極とドレイン電極との間の半導体層の表面に垂直な方向の座標を表す。また、式(3)では、「x」は、ゲート電極とドレイン電極との間の半導体層の表面の法線方向をy方向とし、ドレイン電極に対向するゲート電極の対向部のエッジが上記半導体層の表面に沿って延在する方向をz方向とし、上記y方向とz方向とに直交する方向をx方向としたときのx方向の座標である。また、式(3)では、qは電子の電荷であり、Nsは半導体層のシート荷電濃度であり、Ldgはドレイン電極とゲート電極との間の距離であり、Vdgはドレイン電極とゲート電極との間に印加する電圧である。
一方、誘電体層の厚さtが一定である場合は誘電率ε(x)は理想的には次式(5)のように変化させたグレーディング構造にする。
式(4)と式(5)は、誘電率が高い誘電体が電界に最も強い影響を与えると仮定している。この仮定が合うようにするには、次の2つの条件を満たす必要がある。
(A) 誘電体層の誘電率ε2が下側の半導体層の誘電率ε1よりも高い。
(B) 積(ε2×t2)が積(ε1×t1)よりも大きい、または、
積(ε2×t2)が積(ε1×Ldg)よりも大きい。
実用的には、高誘電体層の式(5)のような誘電率グレーディング、あるいは、高誘電体層の式(4)のような厚さのグレーディングは困難である。
次に、図1に、この発明の電子デバイスの一実施形態としてのAlGaN/GaN系HFET(Heterostructure Field Effect Transistor;ヘテロ構造電界効果トランジスタ)を示す。この実施形態は、サファイア基板101の上に、厚さ3μmのアンドープGaNからなるアンドープGaN層102と厚さ20nmのアンドープAl0.2Ga0.8NからなるアンドープAlGaN層103が形成されている。このアンドープAlGaN層103の上に、Ti/Al/Ni/Auの積層からなるソースオーミック電極105、第1の電極としてのWN/Auの積層からなるゲートショットキ電極106、および第2の電極としてのTi/Al/Ni/Auの積層からなるドレインオーミック電極107が同じ半導体表面に形成されている。アンドープAlGaN層103の上に、厚さ800nm、比誘電率εr=32の誘電体からなる誘電体層108が形成されている。この誘電体層108はTa2O5層からなる。Ta2O5は、破壊電界が5MV/cmと高いので、本発明に用いる誘電体層として適切な材料である。
次に、この実施形態のより好ましい一例では、誘電体層108の先細部109の最適の幅w(x)は次式(6)で表される。
式(6)は、MKSA単位系を採用している。式(6)において、上記誘電体層108は、誘電率が略一定値εであると共に上記半導体層の表面の法線方向の寸法が略一定値tであり、先細部109は、x方向におけるゲートショットキ電極106側の端109Bのz方向の寸法がw0であるとしている。また、式(6)において、上記アンドープAlGaN層103のシート電荷濃度をNsとし、ゲートショットキ電極106とドレインオーミック電極107との間の距離をLdgとし、ゲートショットキ電極106とドレインオーミック電極107との間に印加する最大電圧をVdgとし、電子の電荷をqとしている。なお、この誘電体層108の厚さ(y方向寸法)は、q・Ns(Ldg)2/(ε・Vgd)よりも厚いことが望ましい。
式(7)において、Nsは上記アンドープAlGaN層103のシート電荷濃度であり、Ldgは上記ゲートショットキ電極106とドレインオーミック電極107との間の距離であり、Vdgは上記ゲートショットキ電極106とドレインオーミック電極107との間に印加する最大電圧であり、qは電子の電荷である。
102 アンドープGaN層
103 アンドープAlGaN層
105 ソースオーミック電極
106 ゲートショットキ電極
106A 対向部
106A−1 直線状のエッジ
107 ドレインオーミック電極
108 誘電体層
108A 基部
109 先細部
109A 先端部
109B 端
Claims (7)
- 半導体層と、
上記半導体層上に形成された第1の電極と、
上記半導体層上に形成されると共に上記第1の電極に対して上記半導体層の表面に沿って隣り合う第2の電極と、
上記第2の電極に対向する上記第1の電極の対向部を覆うと共に上記半導体層の誘電率よりも高い誘電率を有する誘電体層とを備え、
上記第1の電極の対向部は、直線状に延在する平坦な対向面を有し、
上記第2の電極は、上記第1の電極の対向部の上記平坦な対向面に対向する対向部が、この対向部の両端に亘って直線状に延在する平坦な対向面を有し、
上記誘電体層は、
上記半導体層の表面に平行な面による断面形状が上記第1の電極から上記第2の電極に向かって先細の先細部を有すると共に、上記半導体層の表面に平行な面による断面形状が略波形であることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記誘電体層の先細部は、上記第2の電極に達していることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記誘電体層の上記先細部は、
上記第1の電極の上記対向部の直線状のエッジが上記半導体層の表面に沿って延在する方向の寸法が、上記第1の電極と第2の電極との間の距離よりも小さいことを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記誘電体層は、誘電率が略一定値εであると共に上記半導体層の表面の法線方向の寸法が略一定値tであり、
上記半導体層のシート電荷濃度をNsとし、
上記第1の電極と第2の電極との間の距離をLdgとし、
上記第1の電極と第2の電極との間に印加する最大電圧をVdgとし、
電子の電荷をqとし、
上記半導体層の表面の法線方向をy方向とし、上記第1の電極の対向部の直線状のエッジが上記半導体層の表面に沿って延在する方向をz方向とし、上記y方向とz方向とに直交する方向をx方向とし、
上記先細部は、上記x方向における上記第1の電極側の端の上記z方向の寸法がw0であるとすると、
上記第1の電極側の端から上記x方向にx1だけ離れた位置での上記先細部の上記z方向の寸法w(x1)を、MKSA単位系において、
w(x1)=[1−x1・q・Ns・Ldg/(ε・Vgd・t)]・w0 … (1)
上式(1)で算出される値とすることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記誘電体層は、上記半導体層の上に積層された複数の誘電体膜を有し、
各誘電体膜の厚さtiと誘電率εiとの積(ti・εi)の総和をΣi(ti・εi)とし、
上記半導体層のシート電荷濃度をNsとし、
上記第1の電極と第2の電極との間の距離をLdgとし、
上記第1の電極と第2の電極との間に印加する最大電圧をVdgとし、
電子の電荷をqとすると、MKSA単位系において、
Σi(ti・εi) ≧ q・Ns・(Ldg)2/Vdg … (2)
上式(2)を満たすことを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記誘電体層は、
上記第2の電極に対向する上記第1の電極の対向面の略全体を覆っていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
上記半導体層を、III−N化合物半導体で作製したことを特徴とする電子デバイス。
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