JP4889181B2 - 電解コンデンサ用電解液及びこれを用いた電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用電解液及びこれを用いた電解コンデンサ Download PDF

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    • H01G9/035Liquid electrolytes, e.g. impregnating materials

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、アルミニウム電解コンデンサ用電解液及びこれを用いたアルミニウム電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム電解コンデンサは、小型でありながら大きな静電容量を有する点に特徴があり、低周波のフィルターやバイパス用に多用されている。アルミニウム電解コンデンサは、一般に陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回し、これをケースに収納して密封した構造を有する(図1及び図2参照)。陽極箔には誘電体層として絶縁性酸化皮膜を形成したアルミニウムが使用され、陰極箔にはエッチング処理を施したアルミニウム箔が一般に使用されている。そして、陽極と陰極の間に介在するセパレータには、両極の短絡を防ぐために電解液が含浸されており、真の陰極として機能している。
【0003】
電解液特性の中でも電気伝導率は、電解コンデンサのエネルギー損失やインピーダンス特性等に直接関わることから、高い電気伝導率を有する電解液の開発が盛んに行われている。例えば、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性溶媒にフタル酸やマレイン酸等の第四級アンモニウム塩(例えば、特許文献1、特許文献2など)や第四級アミジニウム塩(例えば、特許文献3、特許文献4など)を溶解した電解液が提案されている。しかし、これらの電解液は、イオンの移動度が十分でなく、また陽極アルミニウムの化成性も不十分であるため、一般に定格電圧が35V以下のコンデンサにしか用いることができない。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−145715号公報
【特許文献2】
特開昭62−145713号公報
【特許文献3】
国際公開第95/15572号パンフレット
【特許文献4】
特開平9−283379号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電解コンデンサ用電解液には、電気伝導率が高く、熱安定性に優れ、耐電圧の高いことが要求されており、電解コンデンサとしては、インピーダンスがより低く、熱安定性に優れ、耐電圧のより高いことが求められている。
本発明者等は、先にテトラフルオロアルミン酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液が上記要求を満たすことを見出した(特願2002−135387号)。しかしながら、この電解液を用いた電解コンデンサは、電解コンデンサに直流電圧を印加したとき、往々にしてある時間の後に流れる電流、すなわち漏れ電流が大きいという問題があった。
本発明は、漏れ電流の小さい電解コンデンサを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの検討によれば、テトラフルオロアルミン酸塩及び溶媒を含有する電解液を用いた電解コンデンサは、電解液中に不純物として含まれる特定の化合物の総量がある濃度以上となった場合に、電解コンデンサの漏れ電流が増大することが判明した。これは、この化合物が電気化学的な安定性に乏しく、これらの電気化学反応による電流が流れるためと考えられる。そして、これらの化合物の濃度が一定値以下の電解液を用いることにより、漏れ電流特性が改善された電解コンデンサを提供できること見出し、本発明に到達した、
即ち、本発明の要旨は、下記(1)式で表される四級環状アミジニウムのテトラフルオロアルミン酸塩及び溶媒を含有し、かつ下記(2)〜(4)式で表される化合物の総量が0.6重量%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液、及びこれを用いた電解コンデンサに存する。
【0007】
【化5】
Figure 0004889181
【0008】
(式中、R1〜R3は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。Xは置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR1〜R3及びXから選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(1)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。)
【0009】
【化6】
Figure 0004889181
【0010】
(式中、R11〜R13は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X1は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。また、R11〜R13及びX1から選ばれる任意の2つが互いに結合して環を形成していてもよく、かつこの環は(2)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。またアミノ基はプロトン化していてもよい。)
【0011】
【化7】
Figure 0004889181
【0012】
(式中、R22及びR23は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X2は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR22、R23及びX2から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(3)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。またアミジン基はプロトン化していてもよい。)
【0013】
【化8】
Figure 0004889181
【0014】
(式中、R31、R33及びR34は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X3は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR31、R33及びX3から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(4)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。)
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明につき、更に詳細に説明する。
本発明の電解コンデンサ用電解液は、(1)式で表されるテトラフルオロアルミン酸塩を含有する。
1〜R3で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等炭素数3〜8の、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜14の、好ましくは炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11の、好ましくは炭素数7〜8のアラルキル基が挙げられる。
【0016】
これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、及びカルボニル基等が挙げられる。
【0017】
上述したR1〜R3が表す置換基の中では、分子量が小さいイオンほど移動度が大きく、より電気伝導率の高い電解液が得られることから、炭素数2以下のアルキル基、すなわちメチル基およびエチル基が好ましい。
Xで表される置換基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜4の、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基;1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基等の炭素数6〜14の、好ましくは炭素数6のアリーレン基が挙げられる。
【0018】
これらのアルキレン基及びアリーレン基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜14のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、及びホルミル基等が挙げられる。
【0019】
上述したXが表す置換基の中では、炭素数2〜3のアルキレン基、すなわちエチレン基又はトリメチレン基が好ましい。Xがエチレン基又はトリメチレン基であれば、(1)式のテトラフルオロアルミン酸塩は5員環又は6員環の環状アミジニウム化合物となるが、これは熱的、化学的に安定な化合物であり、かつアルミニウム電極の腐食を抑制する効果がある。また分子量が小さいイオンほど移動度が大きく、より電気伝導率の高い電解液が得られることから、Xは置換基を有さないか、又は有する場合には、メチル基やエチル基のような分子量の小さい置換基であるのが好ましい。
【0020】
(1)式で表される化合物は、R1〜R3及びXから選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、この環は、(1)式に示されている2個の窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい
(1)式で表される化合物の具体例としては、
(i)第四級イミダゾリニウム
1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリニウム、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−メチル−3−n−プロピル−2,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ウンデシルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプタデシルイミダゾリニウムなどが挙げられる。
【0021】
(ii)第四級テトラヒドロピリミジニウム
1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、1−エチル−3−メチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリエチルテトラヒドロピリミジニウム、1−エチル−2,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−エチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2−ジエチル−3−メチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−ジエチル−2−メチルテトラヒドロピリミジニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネニウム−5、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ〔4.0〕ウンデセニウム−7などが挙げられる。
【0022】
(iii)ヒドロキシル基、アルコキシ基などの官能基を有する第四級アミジニウムイオン
2−(2′−ヒドロキシ)エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−(2′−ヒドロキシ)エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−エトキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エトキシメチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムなどが挙げられる。
【0023】
これらのなかでも、得られる電解液の電気伝導率が高く、また、陰極のアルミニウムの腐食を抑制できる点で、第四級イミダゾリニウムが好ましく、中でも1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムがより好ましい。
(1)式の化合物の分子量は、通常99以上、281以下であり、中でも、113以上、141以下であることが好ましい。
【0024】
(2)式において、R11〜R13で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12、特には炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等炭素数3〜12、特には炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜14、特には炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11、特には炭素数7〜9のアラルキル基が挙げられる。
【0025】
これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、及びカルボニル基等が挙げられる。
【0026】
上述したR11〜R13が表す置換基の中では、分子量が小さいほど同一重量濃度で比べた場合のモル濃度が高くなり、コンデンサの漏れ電流を増加させる傾向がある。
1で表される置換基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜4、特には炭素数2〜3のアルキレン基;1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基等の炭素数6〜14、特には6のアリーレン基が挙げられる。
【0027】
これらのアルキレン基及びアリーレン基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜14のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、及びホルミル基等が挙げられる。
【0028】
(2)式で表される化合物は、R11〜R13及びX1から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、この環は、(2)式に示されている2個の窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。
(2)式で表される化合物の具体例としては、
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−メチル−ホルムアミド、N−エチル−N−(2−エチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(2−n−プロピルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−n−プロピル−ホルムアミド、N−ブチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−n−ブチルアミノ−エチル)−N−メチル−ホルムアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(2−フェニルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−フェニル−ホルムアミド、N−ベンジル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−ベンジルアミノ−エチル)−N−メチル−ホルムアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−プロピル)ホルムアミド、N−エチル−N−(2−エチルアミノ−プロピル)ホルムアミド等のホルムアミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−エチル−N−(2−エチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−n−プロピルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−n−プロピル−アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−n−プロピルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)−N−n−プロピル−アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−エチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−フェニルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−フェニル−アセトアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−フェニル−アセトアミド、N−ベンジル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−ベンジルアミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−メチル−N−(3−メチルアミノ−プロピル)アセトアミド、N−エチル−N−(3−メチルアミノ−プロピル)アセトアミド、N−(3−エチルアミノ−プロピル)−N−メチル−アセトアミド、N−エチル−N−(3−エチルアミノ−プロピル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−フェニレン)アセトアミド、N−エチル−N−(3−メチル−3−メチルアミノ−プロピル)アセトアミド、等のアセトアミド;
N−エチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−メチル−プロピオンアミド、 N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−エチル−N−(3−エチルアミノ−プロピル)プロピオンアミド、N−メチル−N−(3−メチルアミノ−プロピル)プロピオンアミド、N−エチル−N−(3−メチルアミノ−プロピル)プロピオンアミド、N−(3−エチルアミノ−プロピル)−N−メチル−プロピオンアミド、N−イソプロピル−N−(2−エチルアミノ−エチル)−プロピオンアミド等のプロピオンアミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ブチルアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ペンタノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ヘキサノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ヘプタノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)オクタノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ドデカノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ヘキサデカノアミド、N−ブチル−N−(2−エチルアミノ−エチル)−ブチルアミド、N−(2−ブチルアミノ−エチル)−N−イソブチルアミド等の脂肪族アミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ベンズアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)フェニルアセトアミド等の芳香族アミド;
N−(3−メチルアミノ−プロピル)−テトラメチレンイミン−2−オン、1,6−ジアザ−シクロノナン−2−オン、N−(3−メチルアミノ−プロピル)−ヘキサメチレンイミン−2−オン、N−(2−メチルアミノ−エチル)−ヘキサメチレンイミン−2−オン、1,8−ジアザ−シクロウンデカン−2−オン等の環状アミド;
等のアミド化合物が挙げられる。
【0029】
さらに別の具体例としては、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)−(2−ヒドロキシプロピオン)アミド、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)−(2−エトキシアセト)アミド、N−(2−メトキシエチル)−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−(2−メトキシエチル)アミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−エチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)−エトキシアセトアミド、N−(2−(n−ブタン−3−オン−イル−アミノ)−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−(2−(プロパン−3−オン−イル−アミノ)−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−(2−ヒドロキシ−3−メチルアミノ−プロピル)−N−メチル−アセトアミド、N−シアノメチル−N−(2−エチルアミノ−エチル)アセトアミド等の置換基を持ったアミド化合物が挙げられる。
【0030】
これらのうち、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−メチル−ホルムアミド、N−エチル−N−(2−エチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−メチル−N−(2−フェニルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−フェニル−ホルムアミド、N−ベンジル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ホルムアミド、N−(2−ベンジルアミノ−エチル)−N−メチル−ホルムアミド等のホルムアミド;
N−(1−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−エチルアミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−フェニルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−メチルアミノ−エチル)−N−フェニル−アセトアミド、N−ベンジル−N−(2−メチルアミノ−エチル)アセトアミド、N−(2−ベンジルアミノ−エチル)−N−メチル−アセトアミド等のアセトアミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノ−エチル)プロピオンアミド等のプロピオンアミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ブチルアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ペンタノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ヘキサノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ヘプタノアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)オクタノアミド等の脂肪族アミド;
N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ベンズアミド、N−メチル−N−(2−メチルアミノ−エチル)ベンジルアミド等の芳香族アミドが代表的な不純物である。
【0031】
中でも、N−(1−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−アミノエチル)−N−エチルアセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)−N−メチルアセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド等の置換基の分子量が小さい化合物は、同一重量濃度で比べるとモル濃度が高く、よりコンデンサの漏れ電流を増加させる傾向がある。
【0032】
電解液中に存在する(2)式の化合物の分子量は、通常100以上、400以下であるが、110以上、220以下であることが多い。
(3)式において、R22及びR23で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12、特には炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等炭素数3〜12、特には炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜14、特には炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11、特には炭素数7〜9のアラルキル基が挙げられる。
【0033】
これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、及びカルボニル基等が挙げられる。
【0034】
上述したR22及びR23が表す置換基の中では、分子量が小さいほど同一重量濃度で比べた場合のモル濃度が高くなり、よりコンデンサの漏れ電流を増加させる傾向がある。
2で表される置換基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜4、特には炭素数2〜3のアルキレン基;1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基等の炭素数6〜14、特には6のアリーレン基が挙げられる。
【0035】
これらのアルキレン基及びアリーレン基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜14のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、及びホルミル基等が挙げられる。
【0036】
(3)式で表される化合物は、R22、R23及びX2から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、この環は、(3)式に示されている2個の窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。アミジン基はプロトン化していてもよい。
(3)式で表される化合物の具体例としては、
(i)イミダゾリン
2−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−1−メチルイミダゾリン、1,2−ジエチルイミダゾリン、3−メチル−2−n−ウンデシルイミダゾリン、3−メチル−2−n−ヘプタデシルイミダゾリン等を挙げることができる。
(ii)テトラヒドロピリミジン
1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジン、1,2−ジエチルテトラヒドロピリミジン、2−エチル−1−メチルテトラヒドロピリミジン、1−エチル−2−メチルテトラヒドロピリミジニウムン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ〔4.0〕ウンデセン−7などが挙げられる。
(iii)ヒドロキシル基、アルコキシ基などの官能基を有する環状アミジン
2−(2′−ヒドロキシ)エチル−3−メチルイミダゾリン、1−(2′−ヒドロキシ)エチル−2−メチルイミダゾリン、2−エトキシメチル−1−メチルイミダゾリン、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムなどが挙げられる。
【0037】
(3)式で表される代表的な不純物は、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−イミダゾリンである。
電解液中に存在する(3)式で表される化合物の分子量は、通常100以上、400以下であるが、110以上、220以下であることが多い。
【0038】
(4)式において、R31、R33及びR34で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12、特には炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等炭素数3〜12、特には炭素数5〜7のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜14、特には炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11、特には炭素数7〜9のアラルキル基が挙げられる。
【0039】
これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、及びカルボニル基等が挙げられる。
【0040】
上述したR31、R33及びR34が表す置換基の中では、分子量が小さいほど同一重量濃度で比べるた場合のモル濃度が高くなり、よりコンデンサの漏れ電流を増加させる傾向がある。
3で表される置換基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜4、特には炭素数2〜3のアルキレン基;1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基等の炭素数6〜14、特には6のアリーレン基が挙げられる。
【0041】
これらのアルキレン基及びアリーレン基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜14のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基;ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラルキル基;ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、及びホルミル基等が挙げられる。
【0042】
(4)式で表される化合物は、R31、R33及びX3から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、この環は、(4)式に示されている2個の窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。
(4)式で表される不純物化合物の代表例は、1−エチル−2−メトキシカルボニルメチル−3−メチルイミダゾリニウム、2−メトキシカルボニルメチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムである。これらは、分子量が比較的小さいため同一重量濃度で比べるとモル濃度が高く、よりコンデンサの漏れ電流を増加させる傾向がある。
【0043】
電解液中に存在する(4)式の化合物のカチオンの分子量は、通常170以上、470以下であるが、180以上、290以下であることが多い。
本発明においては、電解液中の(2)〜(4)式で表される化合物の総量が0.6重量%以下であることを特徴とする。(2)〜(4)式で表される化合物の総量が0.6重量%を越えると、得られるコンデンサの漏れ電流が大きくなる。これらの化合物総量は、好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.4重量%以下である。なお、下限値は特に制限はなく、これらの化合物を含有しないのが最も好ましいと考えられる。
【0044】
(2)〜(4)式の化合物の総量は、電解液を分析することによって、容易に求めることができる。
不純物を定量分析する方法としては、液体クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、キャピラリー電気泳動、GC/MS、LC/MS、NMRなどが好ましいが、分析感度および分析精度に優れる液体クロマトグラフィーが特に好ましい。
【0045】
(1)式の塩のカチオン部分は、通常(3)式で表される環状アミジン化合物と炭酸ジアルキルエステルとのアルキル化反応により合成される炭酸アルキルアルキル環状アミジニウムを中間原料として合成される。(3)式で表される環状アミジン化合物や炭酸アルキルアルキル環状アミジニウムは、水分によって加水分解反応を起こし、(2)式で表される化合物を生成する。また副反応として(4)式で表される化合物が生成する。従って、環状アミジン化合物と炭酸ジアルキルエステルとのアルキル化反応のやり方や、その後の精製を十分に行わない場合、(1)式の塩のカチオン部分には(2)〜(4)式で表される化合物が同伴している。その結果、(2)〜(4)式の化合物が、電解液中の濃度として、0.8重量%程度混入することが往々にしてある。
【0046】
電解液中の(2)〜(4)式の化合物の濃度を低減する方法としては、(1)式で表される塩を合成する際に、低水分の原料を用いたり、不活性ガス雰囲気下で反応を行うことにより加水分解反応を抑制する方法、反応温度を制御してカルボニル化合物が副生する反応を抑制する方法などが挙げられる。また、(1)式で表される塩を合成した後に、再結晶によって不純物を除去する方法によることもできる。中でも、後者の再結晶法が最も高純度の電解液を得ることができ好ましい。
【0047】
本発明の電解液は、(1)式中のテトラフルオロアルミン酸イオンの部分が他のアニオンに替わった塩を含んでいてもよい。これらのアニオンの具体的な例としては、例えば含フッ素無機イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロニオブ酸イオン、ヘキサフルオロタンタル酸イオン等の含フッ素無機イオン;フタル酸水素イオン、マレイン酸水素イオン、サリチル酸イオン、安息香酸イオン、アジピン酸イオン等のカルボン酸イオン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸等のスルホン酸イオン;ホウ酸イオン、リン酸イオン等の無機オキソ酸イオン;ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン、パーフルオロアルキルフルオロボレートイオン、パーフルオロアルキルフルオロホスフェートイオン、ボロジカテコレート、ボロジグリコレート、ボロジサリチレート、ボロテトラキス(トリフルオロアセテート)、ビス(オキサラト)ボレート等の四配位ホウ酸イオン等を挙げることができる。
【0048】
電解液が(1)式で表される塩以外の塩を含んでいる場合、(1)式で表される塩以外の塩の濃度は、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
電解液の溶媒としては、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコール、エーテル、スルホキシド、ウレア、ウレタンなどが挙げられる。
【0049】
炭酸エステルとしては、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸メチルフェニル等の鎖状炭酸エステル;炭酸エチレン、炭酸プロピレン、2,3−ジメチル炭酸エチレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、2−ビニル炭酸エチレン等の環状炭酸エステルなどが挙げられる。
カルボン酸エステルとしては、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル等の脂肪族カルボン酸エステル;安息香酸メチル、安息香酸エチル等の芳香族カルボン酸エステル等の芳香族カルボン酸エステル;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトンなどが挙げられる。なかでも好ましいのは、γ−ブチロラクトンである。
【0050】
リン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリエチル等が挙げられる。
ニトリルとしては、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、2−メチルグルタロニトリル等が挙げられる。
【0051】
アミドとしては、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等が挙げられる。
スルホンとしては、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等が挙げられる。なかでも好ましいのは、スルホラン及び3−メチルスルホランである。
【0052】
アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
エーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2,6−ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
【0053】
スルホキシドとしては、ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等が挙げられる。
ウレアとしては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等が挙げられる。
【0054】
ウレタンとしては、3−メチル−2−オキサゾリジノン等が挙げられる。
これらの溶媒は単独で用いても、2種以上を混合してもよい。
電気伝導率の高い電解液が得られること、広い温度範囲で優れた特性を示すこと、電極材料を腐食しにくいことなどから、γ−ブチロラクトンが好ましい。また、熱安定性の点からスルホラン、3−メチルスルホランが好ましい。スルホラン、3−メチルスルホランはγ−ブチロラクトンと併用しても良い。
【0055】
このような溶媒を用いることにより、使用環境温度110〜150℃での動作を1000時間以上保証する、低インピーダンスで高耐電圧な電解コンデンサが得られる。
溶媒中の水分は得られる電解液中の水分量を左右する大きな要因であり、通常は5000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは100ppm以下のものを用いる。
【0056】
本発明による電解液を使用した電解コンデンサとしては、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、ニオブ電解コンデンサ等を挙げることができる。
アルミニウム電解コンデンサの場合には、例えば陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回して形成した常用の素子を用いる。陽極箔には、常用の純度99.9%のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電気化学的なエッチングにより拡面処理した後、アジピン酸アンモニウムやホウ酸、リン酸等の水溶液中で化成処理を行い、その表面に酸化アルミニウム皮膜層を形成したものを用いればよい。陰極箔にも、常用の純度99.9%のアルミニウム箔をエッチングして拡面処理した箔を用いればよい。陰極箔にはエッチングしたアルミニウム箔の表面に窒化チタンの薄膜を形成したもの(例えば特開平9−186054号公報に記載)を用いてもよい。このように構成したコンデンサ素子のセパレータに、本発明による電解液を含浸して、有底筒状のアルミニウムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部にブチルゴム製の封口体を挿入し、更に外装ケースの端部を絞り加工して電解コンデンサの封口を行うことによりアルミニウム電解コンデンサを得ることができる。封口体の表面をポリテトラフルオロエチレン等の樹脂でコーティングしたり、ベークライト等の板を貼り付けると、溶媒蒸気の透過性が低減するので更に好ましい。
【0057】
セパレータには、通常マニラ紙やクラフト紙等の紙が用いられるが、ガラス繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン等の不織布を用いることもできる。封口体に用いるブチルゴムには、イソブチレンとイソプレンとの共重合体からなる生ゴムに補強剤(カーボンブラック等)、増量剤(クレイ、タルク、炭酸カルシウム等)、加工助剤(ステアリン酸、酸化亜鉛等)、加硫剤等を添加して混練した後、圧延、成型したゴム弾性体を用いることができる。加硫剤には、アルキルフェノールホルマリン樹脂;過酸化物(ジクミルペルオキシド、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン等);キノイド(p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム等);イオウ等を用いることができる。
【0058】
また本発明の電解コンデンサは、ハーメチックシール構造や樹脂ケースに密閉した構造(例えば特開平8−148384号公報に記載)のものであってもよい。ゴム封止構造のアルミニウム電解コンデンサの場合、ある程度ゴムを通して気体が透過するため、高温環境下においてはコンデンサ内部から大気中へ溶媒が揮発し、また高温高湿環境下においては大気中からコンデンサ内部へ水分が混入する。これらの過酷な環境のもとでコンデンサは静電容量の減少等の好ましくない特性変化を起こす。一方、ハーメチックシール構造や樹脂ケースに密閉した構造のコンデンサにおいては、気体の透過量が極めて小さいため上述の過酷な環境下においても安定した特性を示す。
【0059】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
【0060】
実施例1
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩の合成
100mlオートクレーブ内に1−エチル−2−メチルイミダゾリン11.2g(0.10モル)、炭酸ジメチル18.0g(0.20モル)、メタノール27.2gを投入し、窒素雰囲気下、145℃にて8時間反応させることにより、炭酸メチル1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムを収率100%で得た。続いてこの反応液をリフラックスコンデンサ付きのテフロン(R)製フラスコに移液し、さらにフッ化アンモニウム3.70g(0.10モル)を混合して50℃にて5時間反応させることによりフッ化1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムを収率100%で得た。反応終了後のリフラックスコンデンサにはアンモニアと二酸化炭素によって生成した白色固体が付着しており、またその固体の一部が反応液中に混入していたのでこれをろ過により除去して次の反応工程に供した。
【0061】
上記反応液にフッ化アルミニウム三水和物13.8g(0.10モル)を混合し、55℃で10時間反応させた。反応終了後、ろ過によって不溶物を除去した後、反応液をから溶媒を減圧留去した。さらにn−ブタノール46.0gから晶析して1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩の白色結晶を得た。収量は20.2g(0.088モル)、出発原料である1−エチル−2−メチルイミダゾリンからの一貫収率は88%であった。
【0062】
(電解液の調製)
この1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩をγ−ブチロラクトンに溶解し、25%濃度の電解液を調製した。電気伝導率は25℃で24.0mS/cmであった。電解液中に含まれる水分量は400ppmであった。電解液中の不純物を液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−(2−エチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−アミノエチル)−N−エチルアセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)−N−メチルアセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノエチル)アセトアミド、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1−エチル−2−メトキシカルボニルメチル−3−メチルイミダゾリニウムの総量は液体クロマトグラフィーの検出下限である0.01重量%以下であった。
【0063】
(アルミニウム電解コンデンサの作製)
この25% 1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩のγ−ブチロラクトン溶液を用いて定格電圧100V、ケースサイズ10φ×20LのCE04型アルミニウム電解コンデンサを作製した。コンデンサ素子には、エッチング処理したアルミニウム箔を陽極酸化することにより表面に酸化アルミニウムからなる誘電体被膜を形成したものを陽極、エッチング処理したアルミニウム箔を陰極、マニラ紙をセパレータとしてこれらを巻回したものを用いた。このコンデンサ素子を125℃で乾燥した後に電解液を真空含浸し、さらにこれを円筒状のアルミニウムケースとブチルゴムからなる封口材と共に加締めを行った。最後に使用条件以上の高温、高圧下でエージング処理して陽極酸化被膜の修復を行い、アルミニウム電解コンデンサを作製した。このコンデンサに、25℃で、100Vの直流電圧を印加し、2分後の漏れ電流の値を測定したところ、1.2μAであった。
【0064】
比較例1
実施例1において、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩を再結晶せずにそのまま乾燥して用いた以外は、実施例1と同様にして電解液を調製した。電解液の電気伝導率は25℃で22.8mS/cmであった。電解液中に含まれる水分量は550ppmであった。電解液中の不純物を液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−(2−エチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−アミノエチル)−N−エチルアセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)−N−メチルアセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノエチル)アセトアミド、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1−エチル−2−メトキシカルボニルメチル−3−メチルイミダゾリニウムの総量は0.8重量%であった。この電解液を用いて、実施例1と同様にアルミニウム電解コンデンサを作製し、漏れ電流の値を測定したところ、2.5μAであった。
【0065】
比較例2
特定の不純物が電解コンデンサの漏れ電流に及ぼす影響を調べるために、実施例1で調製した電解液に、N−(2−エチルアミノエチル)−N−メチルアセトアミドを0.8重量%、N−エチル−N−(2−メチルアミノエチル)アセトアミドを0.2重量%添加した。この電解液の電気伝導率は25℃で23.8mS/cmであった。電解液中に含まれる水分量は0.1重量%であった。この電解液を用いて、実施例1と同様にアルミニウム電解コンデンサを作製し、漏れ電流の値を測定したところ、1.6μAであった。
【0066】
比較例3
特定の不純物が電解コンデンサの漏れ電流に及ぼす影響を調べるために、実施例1で調製した電解液に、1−エチル−2−メチルイミダゾリンを0.8重量%添加した。この電解液の電気伝導率は25℃で24.0mS/cmであった。電解液中に含まれる水分量は0.1重量%であった。この電解液を用いて、実施例1と同様にアルミニウム電解コンデンサを作製し、漏れ電流の値を測定したところ、1.7μAであった。
【0067】
【発明の効果】
本発明の電解コンデンサ用電解液によれば、電気伝導率が高く、熱安定性、耐電圧特性に優れる上に、漏れ電流の小さい電解コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いるコンデンサ素子の概略図。
【図2】本発明の実施例に用いるアルミニウム電解コンデンサの断面図。
【符号の説明】
1 陽極箔
2 陰極箔
3 セパレータ
4 リード線
5 封口ゴム
6 外装ケース

Claims (5)

  1. 下記(1)式で表される四級環状アミジニウムのテトラフルオロアルミン酸塩及び溶媒を含有し、かつ下記(2)〜(4)式で表される化合物の総量が0.6重量%以下であることを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
    Figure 0004889181
    (式中、R1〜R3は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。Xは置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR1〜R3及びXから選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(1)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。)
    Figure 0004889181
    (式中、R11〜R13は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X1は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。また、R11〜R13及びX1から選ばれる任意の2つが互いに結合して環を形成していてもよく、かつこの環は(2)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。またアミノ基はプロトン化していてもよい。)
    Figure 0004889181
    (式中、R22及びR23は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X2は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR22、R23及びX2から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(3)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。またアミジン基はプロトン化していてもよい。)
    Figure 0004889181
    (式中、R31、R33及びR34は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表す。X3は置換基を有してもよいアルキレン基又は置換基を有してもよいアリーレン基を表す。またR31、R33及びX3から選ばれる任意の2つが互いに結合して、環を形成していてもよく、かつこの環は(4)式に示されている窒素原子以外の窒素原子を有していてもよい。)
  2. (1)式で表される塩が、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩及び1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムのテトラフルオロアルミン酸塩から選ばれるものであることを特徴とする請求項1記載の電解液。
  3. (2)〜(4)式で表される化合物が、N−(1−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−アミノエチル)アセトアミド、N−(2−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)アセトアミド、N−(2−アミノエチル)−N−エチルアセトアミド、N−(2−エチルアミノエチル)−N−メチルアセトアミド、N−エチル−N−(2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(1−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、N−メチル−N−(2−メチル−2−メチルアミノエチル)アセトアミド、1−エチル−2−メチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−イミダゾリン、1−エチル−2−メトキシカルボニルメチル−3−メチルイミダゾリニウム及び2−メトキシカルボニルメチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムから選ばれるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解液。
  4. 溶媒が、γ−ブチロラクトン、スルホラン及び3−メチルスルホランから選ばれる化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解液。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解液を用いた電解コンデンサ。
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