JP2004193435A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
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Abstract
【課題】低比抵抗特性を有し、さらに火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供する。
【解決手段】ボロジ蓚酸エチルジメチルアミン、ボロジ蓚酸トリエチルアミン等のボロジ蓚酸三級アミン塩、およびポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール型、グリセリン等の多価アルコール型の非イオン界面活性剤を含有しているので、低比抵抗特性を有し、電解液と電極箔の反応を抑制して火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】ボロジ蓚酸エチルジメチルアミン、ボロジ蓚酸トリエチルアミン等のボロジ蓚酸三級アミン塩、およびポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール型、グリセリン等の多価アルコール型の非イオン界面活性剤を含有しているので、低比抵抗特性を有し、電解液と電極箔の反応を抑制して火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は電解コンデンサ用電解液、特に低比抵抗特性を有する電解コンデンサ用電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解コンデンサは、一般的には帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔をホウ酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔とを、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
【0003】
ここで、コンデンサ素子に含浸される高電導率を有する電解コンデンサ駆動用の電解液として、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、溶質として環状アミジン化合物を四級化したカチオンであるイミダゾリニウムカチオンやイミダゾリウムカチオンを、カチオン成分とし、酸の共役塩基をアニオン成分とした塩を溶解させたものが用いられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平08−321440号公報
【特許文献2】
特開平08−321441号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、電子情報機器はデジタル化され、さらにこれらの電子情報機器の心臓部であるマイクロプロセッサの駆動周波数の高速化がすすんでいる。これに伴って、周辺回路の電子部品の消費電力の増大化が進み、それに伴うリップル電流の増大化が著しく、この回路に用いる電解コンデンサには、低インピーダンス特性が要求される。ところが、前記電解コンデンサ用電解液の比抵抗は十分ではなく、この電解コンデンサに対する低インピーダンス特性の要求には答えることができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、低比抵抗特性を有し、さらに火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および、非イオン界面活性剤を含有することを特徴としている。
【0008】
また、非イオン界面活性剤としてポリエチレングリコール、ポリエーテル変成シリコーンオイルを用いたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および、非イオン界面活性剤を溶質として含有しているが、低比抵抗特性を有し、さらに火花電圧特性も良好である。
【0010】
ボロジ蓚酸三級アミン塩の三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、トリエタノールアミン等があげられる。中でも、エチルジメチルアミンが高火花電圧を得ることができるので好適である。
【0011】
そして、ボロジ蓚酸三級アミン塩の含有量は、5〜30wt%、さらに好ましくは10〜25wt%である。この範囲未満では比抵抗が十分ではなく、この範囲を越えると火花電圧が低下する。
【0012】
そして、本発明に用いる非イオン界面活性剤は、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型に大別することができる。ポリエチレングリコール型としては、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物を挙げることができる。さらに、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールモノラウレート等の脂肪酸エチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等の高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン椰子脂肪酸モノエタノールアマイド等の脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンヒマシ油等の油脂エチレンオキサイド付加物、また、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等のシリコン系エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。多価アルコール型としては、たとえばグリセリン、ペンタエリスリトールなどを挙げることができる。さらにグリセロールモノステアレート、ペンタエリストールジ牛脂脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等の多価アルコール脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、多価アルコールアルキルエーテル、椰子脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。なかでも、電解液への溶解性が高く、比抵抗が低く、火花電圧の良好なポリエチレングリコール、ポリエーテル変性シリコンオイルが好適である。
【0013】
そして、本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および非イオン界面活性剤を含有するものであるが、非イオン界面活性剤の電解液の含有量は、好ましくは1〜15wt%、さらに好ましくは2.5〜10wt%である。この範囲未満では火花電圧が十分ではなく、この範囲を越えると比抵抗が上昇する。
【0014】
本発明の電解液に用いる溶媒としては、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジメチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N─メチル─2─ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン等)〕などが代表として、挙げられる。なかでも、γ−ブチロラクトンを用いるとインピーダンス特性が向上するので好ましく、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホランを用いると高温特性が向上するので好ましい。
【0015】
以上の本発明の電解コンデンサ用電解液は、低比抵抗特性を有し、火花電圧特性も良好である。すなわち、ボロジ蓚酸三級アミン塩は加水分解してほう酸と蓚酸を生成し、この蓚酸と電極箔との反応が原因と思われるが火花電圧が十分ではない。しかしながら、本発明の電解コンデンサ用電解液は非イオン界面活性剤を含有しているので、蓚酸と電極箔との反応が抑制されて、良好な火花電圧特性を得ることができる。
【0016】
【実施例】
本発明の電解コンデンサ用電解液の組成と比抵抗と火花電圧を(表1)に示す。なお、電解液を含浸したコンデンサ素子の150℃でのショート電圧を火花電圧として測定した。また、従来例として比較したγ−ブチロラクトン90wt%、フタル酸水素1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム10wt%の比抵抗は142mΩ、火花電圧は105Vであった。
【0017】
【表1】
GBL :γ−ブチロラクトン
PEG :ポリエチレングリコール
A:ボロジ蓚酸エチルジメチルアミン
【0018】
(表1)から明らかなように、実施例の電解コンデンサ用電解液の比抵抗は従来例に比べて低く、火花電圧も高い。また、比較例に比べて良好な火花電圧を得ており、従来にない低インピーダンス特性を有し、100V級の電解コンデンサを実現することができる。
【0019】
【発明の効果】
この発明によれば、ボロジ蓚酸三級アミン塩、および非イオン界面活性剤を含有しているので、低比抵抗特性を有し、火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することができる。
【産業上の利用分野】
この発明は電解コンデンサ用電解液、特に低比抵抗特性を有する電解コンデンサ用電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解コンデンサは、一般的には帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔をホウ酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔とを、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
【0003】
ここで、コンデンサ素子に含浸される高電導率を有する電解コンデンサ駆動用の電解液として、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、溶質として環状アミジン化合物を四級化したカチオンであるイミダゾリニウムカチオンやイミダゾリウムカチオンを、カチオン成分とし、酸の共役塩基をアニオン成分とした塩を溶解させたものが用いられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平08−321440号公報
【特許文献2】
特開平08−321441号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、電子情報機器はデジタル化され、さらにこれらの電子情報機器の心臓部であるマイクロプロセッサの駆動周波数の高速化がすすんでいる。これに伴って、周辺回路の電子部品の消費電力の増大化が進み、それに伴うリップル電流の増大化が著しく、この回路に用いる電解コンデンサには、低インピーダンス特性が要求される。ところが、前記電解コンデンサ用電解液の比抵抗は十分ではなく、この電解コンデンサに対する低インピーダンス特性の要求には答えることができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、低比抵抗特性を有し、さらに火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および、非イオン界面活性剤を含有することを特徴としている。
【0008】
また、非イオン界面活性剤としてポリエチレングリコール、ポリエーテル変成シリコーンオイルを用いたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および、非イオン界面活性剤を溶質として含有しているが、低比抵抗特性を有し、さらに火花電圧特性も良好である。
【0010】
ボロジ蓚酸三級アミン塩の三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、トリエタノールアミン等があげられる。中でも、エチルジメチルアミンが高火花電圧を得ることができるので好適である。
【0011】
そして、ボロジ蓚酸三級アミン塩の含有量は、5〜30wt%、さらに好ましくは10〜25wt%である。この範囲未満では比抵抗が十分ではなく、この範囲を越えると火花電圧が低下する。
【0012】
そして、本発明に用いる非イオン界面活性剤は、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型に大別することができる。ポリエチレングリコール型としては、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物を挙げることができる。さらに、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールモノラウレート等の脂肪酸エチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等の高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン椰子脂肪酸モノエタノールアマイド等の脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンヒマシ油等の油脂エチレンオキサイド付加物、また、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等のシリコン系エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。多価アルコール型としては、たとえばグリセリン、ペンタエリスリトールなどを挙げることができる。さらにグリセロールモノステアレート、ペンタエリストールジ牛脂脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等の多価アルコール脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、多価アルコールアルキルエーテル、椰子脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。なかでも、電解液への溶解性が高く、比抵抗が低く、火花電圧の良好なポリエチレングリコール、ポリエーテル変性シリコンオイルが好適である。
【0013】
そして、本発明の電解コンデンサ用電解液は、ボロジ蓚酸三級アミン塩および非イオン界面活性剤を含有するものであるが、非イオン界面活性剤の電解液の含有量は、好ましくは1〜15wt%、さらに好ましくは2.5〜10wt%である。この範囲未満では火花電圧が十分ではなく、この範囲を越えると比抵抗が上昇する。
【0014】
本発明の電解液に用いる溶媒としては、プロトン性極性溶媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いることができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキシプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒としては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジメチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、スルホラン系(スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等)、環状アミド系(N─メチル─2─ピロリドン等)、カーボネイト類(エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、スルホキシド系(ジメチルスルホキシド等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン等)〕などが代表として、挙げられる。なかでも、γ−ブチロラクトンを用いるとインピーダンス特性が向上するので好ましく、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホランを用いると高温特性が向上するので好ましい。
【0015】
以上の本発明の電解コンデンサ用電解液は、低比抵抗特性を有し、火花電圧特性も良好である。すなわち、ボロジ蓚酸三級アミン塩は加水分解してほう酸と蓚酸を生成し、この蓚酸と電極箔との反応が原因と思われるが火花電圧が十分ではない。しかしながら、本発明の電解コンデンサ用電解液は非イオン界面活性剤を含有しているので、蓚酸と電極箔との反応が抑制されて、良好な火花電圧特性を得ることができる。
【0016】
【実施例】
本発明の電解コンデンサ用電解液の組成と比抵抗と火花電圧を(表1)に示す。なお、電解液を含浸したコンデンサ素子の150℃でのショート電圧を火花電圧として測定した。また、従来例として比較したγ−ブチロラクトン90wt%、フタル酸水素1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム10wt%の比抵抗は142mΩ、火花電圧は105Vであった。
【0017】
【表1】
GBL :γ−ブチロラクトン
PEG :ポリエチレングリコール
A:ボロジ蓚酸エチルジメチルアミン
【0018】
(表1)から明らかなように、実施例の電解コンデンサ用電解液の比抵抗は従来例に比べて低く、火花電圧も高い。また、比較例に比べて良好な火花電圧を得ており、従来にない低インピーダンス特性を有し、100V級の電解コンデンサを実現することができる。
【0019】
【発明の効果】
この発明によれば、ボロジ蓚酸三級アミン塩、および非イオン界面活性剤を含有しているので、低比抵抗特性を有し、火花電圧特性も良好な電解コンデンサ用電解液を提供することができる。
Claims (2)
- ボロジ蓚酸三級アミン塩および、非イオン界面活性剤またはその塩を含有する電解コンデンサ用電解液。
- 非イオン界面活性剤がポリエチレングリコール、ポリエーテル変成シリコーンオイルである請求項1記載の電解コンデンサ用電解液。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002361432A JP2004193435A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002361432A JP2004193435A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004193435A true JP2004193435A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32760202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002361432A Pending JP2004193435A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 電解コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004193435A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118234A1 (ja) * | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用電解液 |
JP2017220679A (ja) * | 2017-08-22 | 2017-12-14 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-12-12 JP JP2002361432A patent/JP2004193435A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118234A1 (ja) * | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用電解液 |
CN102834882A (zh) * | 2010-03-26 | 2012-12-19 | 日本贵弥功株式会社 | 电解电容器用电解液 |
KR20130018793A (ko) * | 2010-03-26 | 2013-02-25 | 닛뽄 케미콘 가부시끼가이샤 | 전해 컨덴서용 전해액 |
EP2555213A4 (en) * | 2010-03-26 | 2015-06-10 | Nippon Chemicon | ELECTROLYTIC FOR AN ELECTROLYTIC CONDENSER |
US9111685B2 (en) | 2010-03-26 | 2015-08-18 | Nippon Chemi-Con Corporation | Electrolytic solution for electrolytic capacitor |
JP5900325B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2016-04-06 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用電解液 |
KR101960548B1 (ko) | 2010-03-26 | 2019-03-20 | 닛뽄 케미콘 가부시끼가이샤 | 전해 컨덴서용 전해액 |
JP2017220679A (ja) * | 2017-08-22 | 2017-12-14 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ及びその製造方法 |
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