JP4888366B2 - 高分子固体電解質およびリチウム2次電池 - Google Patents

高分子固体電解質およびリチウム2次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウム2次電池、電気2重層キャパシタ、センサー、エレクトロクロミックディスプレイ、湿式太陽電池等の電気化学デバイスに好適に用いられる高分子固体電解質、およびこの高分子固体電解質を用いたリチウム2次電池に関するものである。
従来市販されている電池のほとんどは、液体の溶媒に電解質塩を溶解させたいわゆる電解液を用いている。電解液を用いた電池は、内部抵抗が低いという長所があるが、反面、液漏れがしやすい、発火する危険性があるという問題点がある。このような問題点に対し溶媒を含まない電解質すなわち固体電解質の研究が長年行われており、例えば、高分子に電解質塩を相溶させた系が知られている。但し、このような全く溶媒を含まない固体電解質(例えばポリエチレンオキシドにリチウム塩を相溶させたもの)は導電率が低く(10−4S・cm−1以下)、実用化に至っていない。これに対し高分子、電解質塩及び溶媒からなるゲル状の高分子固体電解質が近年脚光を浴びている。
このようなゲル状の高分子固体電解質(以下、「ゲル電解質」と呼ぶ)は、導電率が液体のそれに近く10−3S・cm−1台の値を示すものもある。
例えば、米国特許第5296318号には、ふっ化ビニリデン(VDF)と8〜25重量%の6ふっ化プロピレン(HFP)の共重合体〔P(VDF−HFP)〕に、リチウム塩が溶解した溶液が20〜70重量%含まれているゲル電解質が開示されている。このゲル電解質の導電率は10−3S・cm−1に達する。元来、ポリふっ化ビニリデン(PVDF)は結晶性高分子で比較的耐薬品性に優れた高分子である。即ちPVDFを良く溶解させる溶媒もあるが、かといってどのような溶媒に溶解するわけでもなく、フッ素樹脂のなかでは使いやすい樹脂のひとつであった。事実PVDFはリチウムイオン2次電池の正負極活物質の結着剤として使用されている。上記特許に記載されているPVDFはVDFとHFPの共重合体でありHFPがPVDFの結晶化度を低下させている。このようなVDF−HFP共重合体は、溶媒を多量に含むことが可能でありまたリチウム塩の結晶析出も抑制され、機械的強度のあるゲル電解質を作製することができる。
しかしながら、VDF−HFP共重合体は、フッ素系高分子であるため接着性に劣り、集電体である金属(アルミニウム、銅等)との接着強度に劣るという問題を有していた。これを改善するために、国際特許WO95/31836号では、電極と同じ高分子で電極をコーティングしたり、エチレン−アクリル酸共重合体で集電体をコーティングして集電体と電極との接着性を改善している。このように、国際特許WO95/31836号に記載のものでは、集電体を処理する必要があり、工程数が増加し、電池コストの上昇を招くという問題があった。
この発明の目的は、従来のゲル電解質の欠点である集電体および/または電極への接着性を改良して内部抵抗を小さくできる高分子固体電解質およびこれを用いたリチウム2次電池を提供することにある。
米国特許第5296318号、および国際特許WO95/31836号で示されるP(VDF−HFP)系ゲル電解質及びこれを用いた電池の欠点を改良するために、本発明者らは、種々の高分子を検討した結果、本発明で示すふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体である高分子が接着性も優れ、かつP(VDF−HFP)系と同様な電気化学的特性を示すことを見いだした。すなわち、この発明の目的は、以下の(1)〜()の構成により達成される。
(1) ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有する高分子固体電解質。
(2) ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有する高分子固体電解質を備えるリチウム2次電池。
(3) 少なくとも電極の1つが、高分子固体電解質と電極活物質との組成物を有し、上記高分子固体電解質は、ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有するものである、リチウム2次電池。
ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体である高分子は、適度な結晶性を有する。このような高分子と電解質塩および溶媒でゲル電解質を構成した場合、非晶質部分に電解質塩と溶媒を多量に含ませることが可能であり高導電率が得られる。また適度な結晶質部分のため強度のあるゲル電解質となる。さらに耐薬品性も良好でかつ融点も高いため、低温から高温まで幅広い温度範囲で使用可能なゲル電解質となる。
またこのゲル電解質は、弾力性があるため電極または集電体との密着性に優れ電池に用いることにより、内部抵抗が小さく、低温から高温の広い温度範囲で使用可能な電池が得られる。また、電気2重層キャパシタでも同様な効果が得られる。
発明によれば、集電体、電極との接着性が良好で、内部抵抗が小さく、しかも保存特性も良好な高分子固体電解質、これを用いたリチウム2次電池を提供可能となった。
本発明の高分子固体電解質(ゲル電解質と呼ぶ場合がある)はふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体である高分子、電解質塩および溶媒を有する。そして、前記高分子はふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上との相溶性が良好なため、それらのポリマーアロイとして用いられる。そして、このようなゲル電解質をリチウム2次電池に用いることにより、低い内部抵抗、良好な保存性、充放電特性、耐高温性を得ることができる。
このような構造の高分子はセントラル硝子株式会社より商品名「XC−90」として販売されている。XC−90はふっ化ビニリデン(VDF)と6ふっ化アセトン(HFA)を共重合させたものである。その組成としては、高分子中のふっ化ビニリデン(VDF)が、好ましくは70mol%以上、特に80〜96mol%が好ましく、数平均分子量は50,000〜500,000程度、沸点は125℃前後である。
この高分子を合成するには、例えば特公平1−34467号公報に記載されている方法により得ることができる。すなわち、VDF25〜90mol%と、HFA75〜10 mol%とを、通常のラジカル重合の存在下、溶液重合法または塊状重合法により共重合させて得ることができる。このモノマーの仕込み組成においては、通常VDF/HFAモノマー組成比が、96.0/4.0〜40.0/60.0mol%の共重合体を得ることができる。この共重合体において、HFA含有量が4.0mol%以下の場合には、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等溶剤に対する溶解性が低下し、加温しても溶解し難くなる。一方、60mol%以上の場合には、溶解性について問題はないものの、共重合体の収率および物性の低下が大きく、塗膜とした場合に強靭な塗装膜となり得ない。重合法法は、水懸濁重合法、および乳化重合法も可能であるが、HFAが水と反応し、水和物を形成し、共重合速度および分子量の低下の原因となるため、HFAと反応しない有機溶剤を使用した溶液重合法、あるいは塊状重合法が好ましい。
共重合体製造における重合温度は、−45℃〜100℃、好ましくは0℃〜70℃が適当である。ラジカル触媒としては、通常の油溶性ラジカル開始剤、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ターシャリイブチルパーオキシビパレート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイト、トリクロルアセチルパーオキサイド、パーフルオロブチリルパーオキシド、パーフルオロオクタノイルパーオキシド等の過酸化物、あるいはアゾビスブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物が挙げられ、その使用量は単量体に対し、0.001〜3重量%の割合で用いられる。溶液重合法による有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ターシャリイブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、プロパン、n−ブタン等の飽和炭化水素類、クロルジフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン、ジクロルテトラフルオロエタン、パーフルオロシクロブタン等のフッ素形容剤が挙げられる。
上記高分子には、ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上が含有され、ポリマーアロイとなっている。これにより接着強度等が向上する。ポリカーボネートは、好ましくは数平均分子量10,000〜200,000、特に15,000〜150,000が好ましい。ポリ(メタ)アクリレートとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル等が挙げられる。これらアクリレートはコポリマーであってもよく、その量比は任意である。また、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル等が10mol%程度混合されていてもよい。これらの樹脂の含有率は、前記ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体:その他の高分子の総計=50:50重量%〜95:5重量%が好ましい。
次にゲル電解質の具体的な作製方法を述べる。製造は、好ましくは水分の少ないドライルームあるいはグローブボックス中で行う。まず高分子を溶媒に分散・溶解させる。このときの溶媒は高分子が溶解可能な各種溶媒から適宜選択すればよく、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、酢酸メチル等を用いることが好ましく、特に、テトラヒドロフラン(THF)が好ましい。溶媒に対する高分子の濃度は好ましくは5〜25重量%である。
次に、上記高分子溶液に電解液を添加する。電解液の含有量は、高分子:電解液=50:50重量%〜20:80重量%が好ましい。電解液としては、特に限定されるものではなく、リチウム2次電池や電気2重層キャパシタなどに使用されているものの中から適宜選択して使用すればよい。例えば電解液の溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1、3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、エチルジグライム等の非水溶媒を用いることができる。
また、電解質としては、例えばリチウム2次電池に応用する場合、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等が使用される。このような非水溶媒系の電解質塩の濃度は、好ましくは0.5〜3モル/リットルである。
高分子溶液と電解液の混合溶液(「ゲル電解質溶液」と呼ぶことにする)を基体上に塗布する。この基体は平滑なものなら何でも良い。例えばポリエステルフィルム、ガラス、ポリテトラフルオロエチレンフィルムなどである。ゲル電解質溶液を基体に塗布するための手段は特に限定されず、基体の材質や形状などに応じて適宜決定すればよい。一般に、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が使用されている。その後必要に応じて平板プレス、カレンダーロール等により圧延処理を行う。
塗布後に、高分子を溶解したときの溶媒を蒸発させれば、ゲル電解質のフィルムが出来上がる。溶媒を蒸発させるときの温度は室温でも良いが、加熱しても良い。出来上がったゲル電解質は半透明で弾力性があるものとなる。
なお、電解液は上述のようにゲル電解質溶液作製時に混合しておいても良いが、あらかじめ電解液を含まないフィルムを作製後、電解液を含浸させてもよい。また、フィルム強度、膨潤性を増加させるためにSiO等をフィラーとして添加してもよい。
本発明のゲル電解質を使用したリチウム2次電池の構造は特に限定されない。通常、積層型電池や円筒型電池等に適用される。
また、ゲル電解質と組み合わせる電極は、好ましくは電極活物質、前記ゲル電解質、必要により導電助剤との組成物を用いる。
負極には、炭素材料、リチウム金属、リチウム合金あるいは酸化物材料のような負極活物質を用い、正極は、リチウムイオンがインターカレート・デインターカレート可能な酸化物または炭素のような正極活物質を用いることが好ましい。このような電極を用いることにより良好な特性のリチウム2次電池を得ることができる。
電極活物質として用いる炭素材料は、例えば、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、天然あるいは人造の黒鉛、樹脂焼成炭素材料、カーボンブラック、炭素繊維などから適宜選択すればよい。これらは粉末として用いられる。
リチウムイオンがインターカレート・デインターカレート可能な酸化物としては、リチウムを含む複合酸化物が好ましく、例えば、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiVなどが挙げられる。この酸化物の粉末の平均粒子径は1〜40μm程度であることが好ましい。
必要により添加される導電助剤としては、好ましくは黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維、ニッケル、アルミ、銅、銀等の金属が挙げられ、特に黒鉛が好ましい。
電極組成は、正極では活物質:導電助剤:ゲル電解質=30〜90:3〜10:10〜70重量%の範囲が好ましく、負極では活物質:導電助剤:ゲル電解質=30〜90:0〜10:10〜70重量%の範囲が好ましい。
本発明では、上記負極活物質および/または正極活物質、好ましくは両活物質を、上述したゲル電解質溶液中に混合して集電体表面に接着させる。
その作製方法は例えば、ゲル電解質溶液に活物質、必要に応じて炭素材料、金属などの導電助剤等を混合した電極塗布溶液を銅箔、アルミ箔などの集電体上に塗布し、溶媒を蒸発させて作製する。なお、集電体は金属箔、金属メッシュなどが通常使用される。金属箔よりも金属メッシュの方が電極との接触抵抗が小さくなるが、本発明のゲル電解質の場合は金属箔でも十分接触抵抗が小さくなる。
このように、電極にもゲル電解質と同一の高分子材料を用いることにより、ゲル電解質との接着性が向上し、内部抵抗が減少する。なお、負極活物質にリチウム金属、リチウム合金を用いる場合には、負極活物質とゲル電解質との組成物を用いなくても良い。
さらに、本発明の高分子固体電解質、電極はまた、電気2重層キャパシタに有効である。
分極性電極に用いられる集電体は、導電性ブチルゴム等の導電性ゴムなどであってよく、またアルミニウム、ニッケル等の金属の溶射によって形成してもよく、上記電極層の片面に金属メッシュを付設してもよい。
電気2重層キャパシタには、このような分極性電極と、上記ゲル電解質とを組み合わせる。
電解質塩としては、(CNBF、(CMeNBF、(CPBF等が挙げられる。
電解液に用いる非水溶媒は、公知の種々のものであってよく、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、スルホラン単独または混合物が好ましい。
このような非水溶媒系の電解質溶液における電解質の濃度は、0.5〜3モル/リットルとすればよい。
絶縁性ガスケットとしては、ポリプロピレン、ブチルゴム等の絶縁体を用いればよい。
本発明のゲル電解質が使用される電気2重層キャパシタの構造は特に限定されない。コイン型、ペーパー型、積層型等と称されるいずれのものであってもよい。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
参考例1
アルゴングローブボックス中においてすべての実験を行った。300mlの三角フラスコに水分含有量30ppm以下のTHFを22.5g、1MLiClO/EC+PCを10.5g、ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体(XC−90、セントラル硝子社製)を4.5g入れ、室温で90分間混合したら均一な溶液となった。尚、1M LiClO/EC+PCはEC(エチレンカーボネート)とPC(プロピレンカーボネート)の体積比1:1の混合溶媒に電解質塩のLiPFを1M溶解させたものである。このゲル電解質溶液をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにギャップ0.8mmのアプリケーターで幅50mmに塗布した。これを1時間風乾し、THFを蒸発させふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体/1M LiClO/EC+PCからなる透明なゲル電解質フィルムを得た。このフィルムは弾力性があり十分ハンドリング可能な強度であった。このフィルムの膜厚は0.2mmであった。このときの仕込み組成はふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体:1M LiClO/EC+PC=30:70重量%であった。
導電率測定は交流インピーダンス測定法を用いた。測定はゲル電解質を直径15mmに切り抜き直径20mmのSUS304製の電極で挟んで測定した。25℃における導電率は3×10−3S・cm−1と高かった。
参考例2
上記参考例1で作製したゲル電解質溶液(THF/ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体/1M LiClO/EC+PC)を45g、ホモジナイザーの容器に入れコバルト酸リチウム(セイミケミカル社製、粒径2〜3μm)を10.8gとアセチレンブラック(電気化学工業社製商品名HS−100)を1.35g添加し、12000rpmで5分間室温で分散した。この塗布液をアルミ箔(縦30mm、横30mm、厚み30μm)にメタルマスク印刷機で直径15mmの円形状に印刷し、1時間風乾しTHFを蒸発させた。この電極の膜厚は0.15mmであった。この電極を正極としこの上に、参考例1で作製した高分子電解質フィルムを直径25mmに切り抜いたもの、直径20mm、厚み0.1mmのリチウムフォイルを圧着したニッケル箔(縦30mm、横30mm、厚み35μm)をこの順序で積層し周囲をポリオレフィン系のホットメルト接着剤でシールしリチウム2次電池を作製した。この電池の内部抵抗は50Ωと小さかった。
参考例6
参考例1と同様の方法でXC−90:PVDF:1M LiPF/EC+PC=18:18:64重量%であるゲル電解質を作製した。なお、ここで使用したPVDFはホモポリマー(エルフ・アトケム社製KYNAR741)を用いた。25℃における導電率は3.0×10−3S・cm−1と高かった。
参考例3
参考例1と同様の方法でXC−90:1M LiPF/EC+PC=30:70重量%であるゲル電解質を作製した。25℃における導電率は4.0×10−3S・cm−1と高かった。
[実施例
参考例1と同様の方法でXC−90:ポリカーボネート:1M LiPF/EC+PC=18:18:64重量%であるゲル電解質を作製した。25℃における導電率は3×10−3S・cm−1と高かった。
[実施例
参考例1と同様の方法でXC−90:ポリメタクリル酸メチル:1M LiPF/EC+PC=18:18:64重量%であるゲル電解質を作製した。25℃における導電率は3×10−3S・cm−1と高かった。
また、ポリメタクリル酸メチルに変えて、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチルをそれぞれ用いたところ、ほぼ同様の結果が得られた。
参考例4
参考例1と同様の方法でTHF、1M (CNBF/PC、XC−90からなるゲル電解質溶液を作製し、PETフィルム上に塗布し、THFを乾燥除去させ、XC−90:1M (CNBF/PC=30:70重量%であるゲル電解質フィルムを作製した。このゲル電解質の25℃における導電率は1.5×10−3S・cm−1と高かった。尚、(CNBFは4ふっ化硼酸4エチルアンモニウムである。
参考例5
参考例4で作製したゲル電解質溶液に活性炭粉末(大阪ガス製、スーパー活性炭M−20)を混合し、これをアルミニウム箔上に塗布し、THFを乾燥除去させた。この電極を直径15mmの円形状に2枚切り抜き、この電極で上記参考例4で作製したゲル電解質フィルム(直径20mmに切り抜いたもの)をはさみ、これをアルミラミネート袋に挿入しリード取り出し部をヒートシールした。
この電気2重層キャパシターの内部抵抗は45Ωと小さかった。
[比較例1]
200mlの三角フラスコに水分含有量30ppm体積以下のテトラヒドロフラン(THF)を66.67gと1M LiPF/EC+PCを21.33g入れ5分間攪拌した。この混合溶媒にエルフ・アトケム社製VDF−HFP共重合体(商品名KYNAR2801、HFP含有量10重量%)を12.00g入れ室温で15分間、さらに沸点で15分間攪拌したところ透明なゲル電解質溶液が得られた。このゲル電解質溶液を参考例1と同様にPETフィルムに塗布し室温で1時間乾燥しTHFを蒸発させた。仕込み組成はKYNAR2801:1M LiPF/EC+PC=36:64重量%である。得られたゲル電解質は半透明の部分と電解質塩が結晶化したと思われる白色部分とが混在していた。この高分子電解質の25℃における導電率は1.2×10−3S・cm−1であった。
[比較例2]
比較例1で作製したゲル電解質溶液(KYNAR2801+THF+1M LiPF/EC+PC)を50g、コバルト酸リチウム(参考例1と同じもの)を12.00gとアセチレンブラック(参考例1と同じもの)を1.5gホモジナイザーの容器に入れ、12000rpmで5分間分散させた。得られた塗布液を参考例2と同様にメタルマスク印刷機でアルミ箔に印刷し、室温で1時間放置しTHFを蒸発させた。以下は参考例2と同様にリチウム2次電池を作製したが内部抵抗が1000Ωと大きく充放電が不可能であった。この電池に荷重を加えたところ内部抵抗が減少したがそれでも100Ωと高かった。

Claims (3)

  1. ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有する高分子固体電解質。
  2. ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有する高分子固体電解質を備えるリチウム2次電池。
  3. 少なくとも電極の1つが、高分子固体電解質と電極活物質との組成物を有し、
    前記高分子固体電解質は、ふっ化ビニリデン−6ふっ化アセトン共重合体と、ポリカーボネートおよびポリ(メタ)アクリレートの1種または2種以上とのポリマーアロイである高分子、電解質塩および溶媒を有するものである、リチウム2次電池。
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