JP4888226B2 - マトリックスコンバータ - Google Patents
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本発明は、マトリックスコンバータに係り、特に制御電源に関する。
図２に従来のマトリックスコンバータの構成例を示す（例えば、特許文献１参照）。まず、主回路構成について説明する。マトリックスコンバータの入力電源はｒ，ｓ，ｔの三相交流である。はじめに、電源投入は交流予備充電抵抗Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３とダイオードＤｉ１ａ〜Ｄｉ３ｂを介して電解コンデンサＣｂが充電される。この充電後、スイッチＳ１，Ｓ２，Ｓ３をＯＮして、抵抗Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３を短絡させ電源投入が完了する。電源側にスイッチングによる高調波ノイズが発生しないようにするために、Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３およびＣ１，Ｃ２，Ｃ３を用いて入力フィルタを構成し、高調波ノイズの除去を行う。
モータ側は電流源であるため、全ゲート遮断時に過電圧が発生する。それを防止するため、出力側ダイオードＤｉ４ａ，Ｄｉ５ａ，Ｄｉ６ａ，Ｄｉ４ｂ，Ｄｉ５ｂ，Ｄｉ６ｂの６つを用いて整流し、各相共通の電解コンデンサＣｂに電流を流す。つまり、ダイオード→コンデンサ→ダイオードを介したループを構成することにより、過電圧を防止する。この回路はスナバ回路と呼ばれており、コンデンサＣｂには並列に放電抵抗Ｒｂも設ける。マトリックスコンバータは入力三相ｒ，ｓ，ｔをそれぞれ任意の出力三相ｕ，ｖ，ｗに接続することによって任意の出力電圧波形を得る。
スイッチング素子Ｓｎｍ（ただし、ｎ∈｛ｒ，ｓ，ｔ｝、ｍ∈｛ｕ，ｖ，ｗ｝）は、図３に示されるように、逆阻止能力を持つようにＩＧＢＴとダイオードを直列に接続し、さらにそれを逆並列に接続したものを双方向スイッチとして使用する。ここで、出力三相ｕ，ｖ，ｗはモータ等に接続する。
次に、図２のゲートドライブ回路と制御回路の電源について説明する。ゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源は交流電源側から得る。すなわち、整流器ａを用いて交流を直流に変換し、直流予備充電回路Ｒ４を介して電解コンデンサＣａを充電する。この充電完了後、スイッチＳ４をＯＮさせ、抵抗Ｒ４を短絡させる。直流電源からスイッチングレギュレータＳＲを用いてゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源を作成する。ここでゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源は絶縁されたものが最低でも６つ必要である。ゲートドライブ回路はスイッチＳｎｍを制御するための回路であり、信号は各スイッチのＩＧＢＴゲート信号として送られる。また。制御電源に使用するアナログ用やデジタル用の制御電源もゲートドライブ回路の電源と同様に作成される。
特開２００５−２１８１９９号公報
従来のマトリックスコンバータでは、制御部に各々電解コンデンサＣａやダイオードを用いた整流器ａおよび直流予備充電用抵抗Ｒ４とスイッチＳ４が必要であり、装置全体の体積の増大およびコストが掛かる。特に、電解コンデンサＣａは、容積が他の素子に比べて大きいため、装置全体の縮小を行う際に大きな障害となる。
本発明の目的は、ゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源の構成部品を減らすことにより、コスト低減および容積を縮小したマトリックスコンバータを提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決するため、主回路のスナバ回路に設けられる各相共通の電解コンデンサＣｂを直流電源として、スイッチングレギュレータＳＲによりゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源を得るようにしたもので、以下の構成を特徴とする。
（１）スイッチング素子構成の主回路と、前記スイッチング素子のゲート遮断時の過電圧を整流機構と各相共通のコンデンサの構成で抑制するスナバ回路と、交流電源と前記スナバ回路との間に設けた抵抗とスイッチで前記コンデンサを予備充電する交流予備充電回路と、前記主回路のスイッチング素子のゲートドライブ回路および制御回路と、直流電源から前記ゲートドライブ回路および制御回路の電源を得るスイッチングレギュレータとを備えたマトリックスコンバータにおいて、
前記スイッチングレギュレータは、前記スナバ回路の各相共通のコンデンサを直流電源として、前記ゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源に交流電源を供給する構成としたことを特徴とする。
前記スイッチングレギュレータは、前記スナバ回路の各相共通のコンデンサを直流電源として、前記ゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源に交流電源を供給する構成としたことを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、主回路のスナバ回路にある各相共通の電解コンデンサＣｂを直流電源として、スイッチングレギュレータＳＲによりゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源を得るようにしたため、ゲートドライブ回路と制御電源の構成部品を減らすことにより、マトリックスコンバータのコスト低減および容積を縮小できる。
図１は、本発明の実施形態を示すマトリックスコンバータの構成図である。同図が図２と異なる部分は、主回路のスナバ回路にある各相共通の電解コンデンサＣｂを直流電源として、スイッチングレギュレータＳＲによりゲートドライブ回路の電源および制御電源の交流電源を得る点にある。
主回路のスナバ回路にある各相共通の電解コンデンサＣｂはマトリックスコンバータにおけるスナバ回路して作用しているだけでなく、同時に入力電源停電直後のゲートドライブ回路の電源および制御電源が低下しないようにある程度の時間維持する際のエネルギー源として作用している。
このことに着目し、本実施形態では、スイッチングレギュレータＳＲは、その入力電源をスナバ回路の各相共通の電解コンデンサＣｂの直流電圧源に接続し、スイッチング素子Ｓ５のオン／オフで高周波トランスＴＲの一次巻線に交流電流を印加し、その二次巻線出力に絶縁された交流を得、これをダイオードで整流してゲートドライブ回路の電源や制御電源を作成する。
ここで、各相共通の電解コンデンサＣｂは、交流電源投入時に、交流予備充電抵抗Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３とダイオードＤｉ１ａ〜Ｄｉ３ｂを介して充電されており、この充電状態で、スイッチングレギュレータＳＲを動作させることで、ゲートドライブ回路の電源や制御電源を作成することができる。また、マトリックスコンバータの運転中にはスナバ回路の動作で電解コンデンサＣｂが常時充電されており、ゲートドライブ回路および制御回路に必要な電源を確保できる。
したがって、従来のコンデンサＣａ、整流器ａおよび直流予備充電回路（Ｒ４，Ｓ４）が不要になり、回路構成部品を減らして、マトリックスコンバータのコスト低減および容積を縮小することができる。
なお、本発明は、スナバ回路の回路方式が図示のものに限られるものでなく、スナバ回路用の各相共通の電解コンデンサをもつマトリックスコンバータに適用して、同等の作用効果を得ることができる。
Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３ スイッチ
Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３ 交流予備充電抵抗
Ｄｉ１ａ〜Ｄｉ３ｂ スナバ回路のダイオード
Ｃｂ スナバ回路の電解コンデンサ
ＳＲ スイッチングレギュレータ
Ｓ５ スイッチング素子
ＴＲ 高周波トランス
Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３ 交流予備充電抵抗
Ｄｉ１ａ〜Ｄｉ３ｂ スナバ回路のダイオード
Ｃｂ スナバ回路の電解コンデンサ
ＳＲ スイッチングレギュレータ
Ｓ５ スイッチング素子
ＴＲ 高周波トランス
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- スイッチング素子構成の主回路と、前記スイッチング素子のゲート遮断時の過電圧を整流機構と各相共通のコンデンサの構成で抑制するスナバ回路と、交流電源と前記スナバ回路との間に設けた抵抗とスイッチで前記コンデンサを予備充電する交流予備充電回路と、前記主回路のスイッチング素子のゲートドライブ回路および制御回路と、直流電源から前記ゲートドライブ回路および制御回路の電源を得るスイッチングレギュレータとを備えたマトリックスコンバータにおいて、
前記スイッチングレギュレータは、前記スナバ回路の各相共通のコンデンサを直流電源として、前記ゲートドライブ回路の電源および制御回路の電源に交流電源を供給する構成としたことを特徴とするマトリックスコンバータ。
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| JP2007138508A JP4888226B2 (ja) | 2007-05-25 | 2007-05-25 | マトリックスコンバータ |
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