JP4887891B2 - シート排出装置及びこれを用いたシート処理装置、シート整合機構 - Google Patents
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このような仕分け方法として、シート収容部の手前の排出ロールをロール軸方向に移動させてシート収容部に排出されるシートをオフセット排出する構成を採ることは、コスト的にも有利であるため、多く用いられる方法となっている。
この方式は、図15に示すように、オフセット移動機構にて、駆動排紙ロール301と従動排紙ロール302の一対の排出ロール対を軸方向にオフセット移動可能に支持する一方、シート収容部には排出されるシートの後端を案内する二つの案内面303a、303bをシート排出方向に沿って異なる長さで設けたものである。
一方、排出ロールがオフセットしたときには、シート後端は案内面303bに沿って案内され、この案内面303bの側壁306にシートの側縁が案内されるように排出される。これにより、オフセット排出時には、排出されるシートはコーナー307を基準に揃えられるようになる。
図17(a)(b)(c)は、このような押圧部材404を用いたときのシート排出の様子を示したもので、先ず、(a)に示すように、オフセット排出のために排出ロール402が矢印B方向に移動した後、シートが排出されると、シートは押圧部材404のサポート部406を矢印C方向に押し上げながら押圧部材404の先端押圧部407とシート収容部403との間に入り込む。
次に、シートがシート収容部403に排出されると、(b)に示すように、押圧部材404の復帰作用によってシートはシート収容部403の位置決め部403aに向かって押し戻される。このとき、押圧部材404の先端押圧部407とシートとの摩擦力が大きくなっていることから、2つの押圧部材404による差も生じ易く、戻されるシートは勢い斜傾を起こすようになる。このシートの斜傾により、シート後端の一部が位置決め部403aに達すると、シートはこの位置を起点に図の矢印E方向に回転するようになる。
そして、(c)に示すように、シート後端が位置決め部403aに達した段階でシートの整合が完了する。
すなわち、本発明のシート排出装置の第1の態様としては、図1に示すように、処理装置本体1に設けられ、処理装置本体1内の処理部にて処理されたシートを排出収容するシート排出装置であって、処理装置本体1からシートを排出するシート排出部材2と、このシート排出部材2にて排出されるシートを収容し且つ排出されたシートの排出方向後端を位置決め部3aにて位置決め収容するシート収容部3と、シート収容部3の上方に設けられ且つシート収容部3に排出されるシートの先端位置を整合するシート整合機構4とを備え、シート整合機構4は、上部一端側に揺動支点5bを有して下方に延びると共にシート収容部3に排出されるシートの少なくとも先端に当接し且つ排出されるシートの動きに追従して揺動する板状の可動整合片5と、この可動整合片5の前記揺動支点5bを少なくともシート排出方向に沿った異なる位置決め位置にて支持する複数の位置決め孔部が設けられた位置決め部材と、を有し、前記複数の位置決め孔部のうち予め定めた位置決め孔部に可動整合片5の揺動支点5bを支持した状態で、シート排出部材2によるシートの排出動作に伴って可動整合片5をシート排出方向に向かって退避移動させ、シート後端がシート排出部材2を通過した条件下で可動整合片5を反シート排出方向に向かわせシート収容部3の位置決め部3aにシート後端が位置決めされるまで復帰移動させることを特徴とするものである。尚、ここで図1は本発明を示す模式図であり、本発明は図1に示される態様に限られないことは勿論である。
また、シート排出部材2はシート収容部3にシートを排出できるものであればよく、代表的態様としてはシートをニップ搬送する排出ロールが挙げられる。
更にまた、板状部材5aは、可撓性部材の下方側を他の部位より重くすることが好ましく、これによれば、可撓性部材の復帰移動の作用を一層有効に利用することができるようになる。
また、例えば複数のシート収容部3を多段に備えたシート処理装置にシート排出装置が設置される態様では、シート整合機構4は、上部のシート収容部3の底部に設けられることが好ましい。このようにすることで、シート整合機構4の構成も簡略化されるようになり、更に、シート収容部3に排出され整合されたシートの取り扱い性を損なうこともない。
更に、本発明は、上述のシート排出装置に限らず、このようなシート排出装置を用いるシート処理装置をも対象とし、この場合、処理装置本体1内に設けられ且つシートを処理する処理部と、上述のシート排出装置とを備えるようにすればよい。
更にまた、上部一端側に揺動支点を有して下方に延びると共にシート収容部に排出されるシートの少なくとも先端に当接し且つ排出されるシートの動きに追従して揺動する板状の可動整合片と、この可動整合片の前記揺動支点をシート排出方向に沿った異なる位置にて支持するようにシート収容部のシート排出方向に沿う複数の位置決め位置の間で移動可能な支持枠とを有し、前記複数の位置決め位置のうち予め定めた位置決め位置に前記支持枠を支持した状態で、シート排出部材によるシートの排出動作に伴って可動整合片をシート排出方向に向かって退避移動させ、シート後端がシート排出部材を通過した条件下で可動整合片を反シート排出方向に向かってシート収容部の位置決め部にシート後端が位置決めされるまで復帰移動させるようにしたので、シート収容部に排出される際にシートの整合性が十分に確保されるシート整合機構を提供することができるようになる。
図2は、本発明が適用されたシート処理装置としての画像形成装置の実施の形態を示す外観図である。
同図において、本実施の形態における画像形成装置は、主として画像形成を行う本体部10と、この本体部10の下方に設けられ、記録材としてのシートを供給するシート供給部10aと、本体部10の上方にオプション装置として取り付けられ、画像形成を終えたシートを分岐する分岐搬送装置11とで構成されている。尚、この分岐搬送装置11には、図の左右両方向に2箇所のシート収容部としての収容トレイ12,13が設けられている。そのため、本実施の形態の画像形成装置では、シート供給部10aから供給されたシートは、本体部10に設けられた収容トレイ10b及び、分岐搬送装置11を経由した収容トレイ12,13の計3箇所に分岐して排出されるようになっている。
同図において、本実施の形態の画像形成装置は、装置本体20内に4色(本例ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成ユニット21(21a〜21d)を横方向に配列し、その上方には各画像形成ユニット21の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト30を配設する一方、装置本体20の下方に配置したシート供給カセット28からのシート搬送経路を略垂直方向に配置したものである。
更に、中間転写ベルト30上の残留トナーを清掃するベルトクリーナ40が、張架ロール31に対向する位置に設けられている。
更に、シート搬送経路(図中一点鎖線で示す経路)には、シートの位置決めを行い、所定のタイミングで二次転写部位(二次転写器35の設置部位)側に搬送するレジストロール37が配置され、二次転写器35の下流側にはシート上に一括転写されたトナー像を定着する定着器38が設けられ、例えば加熱ロール38aと加圧ロール38bとの加熱ニップによって良好な定着がなされるようになっている。
そして、定着を終えたシートは、装置本体20の一部で構成される収容トレイ20a上に排出ロール39によって排出されるようになる。
一方、可動整合片60は、一端に位置決め孔部54に嵌合する支持軸61と、この支持軸61に一端が固定される固定金具62と、固定金具62に対向する位置から下方に向かって長く延びるポリエステルシート等の可撓性シート63と、固定金具62に対向して配置され固定金具62との間で可撓性シート63を挟持するゴム等の弾性挟持部材64と、可撓性シート63の下端側に設けられるウエイト65とで構成され、例えば固定金具62と弾性挟持部材64との間をねじ締め等で締結することで、可撓性シート63と弾性挟持部材64とが一体になるようになっている。尚、ウエイト65としては可撓性シート63に重さを付加できるものであればよく、このウエイト65によって可撓性シート63の重力作用による復帰力が維持され、可動整合片60の復帰作用が良好になされるようになる。
そして、この可動整合片60の下端が収容トレイ(下部収容トレイ)10bに接触する位置では、重力の作用によって可動整合片60がシート排出方向に沿う方向のみに揺動できるように斜傾した状態でセットされる。また、支持軸61には、2個の固定金具62が排出されるシートの幅方向に沿って取り付けられており、そのため、2枚の可撓性シート63を持った可動整合片60が下部収容トレイ10b上に配置されることとなる。
また、図6は、図5の拡大図となっている。
更に、図7は、もう一つの収容トレイ13側から見た斜視図であり、図中符号14には、本実施の形態における画像形成装置の操作パネルが収容され、画像形成枚数や収容トレイの指定、更にはオフセット排出するかどうかの操作入力ができるようになっている。また、符号15は、定着を終えたシートを排出する排出口であり、この排出口15から下方に設けた図示外の搬入口との間で、例えば両面ユニットを取り付けることで、片面に画像形成を終えたシートを収容トレイに排出することなく反転搬送し、更に裏面側に画像形成を行うことができるようになっている。
本実施の形態の変位機構70には、固定側シュート80と可動側シュート90以外に、固定側シュート80と一体的に設けられるオフセットモータ71、オフセットモータ71の回転によって揺動支点72aを中心に揺動するセクターギア72、排出ロール39の駆動を行う駆動ギア73、駆動ギア73のベルト受部73aに駆動力を伝達する図示外のベルト等で構成されている。
また、可動側シュート90は、固定側シュート80のベアリング81,82の内側に設けられ、両端にラジアルタイプのベアリング91,92が設けられ、これらの内輪には、排出ロール39に回転を与える回転軸93が貫装され、この回転軸93は固定側シュート80のベアリング81,82にも貫装されて、可動側シュート90の移動に伴って回転軸93が移動することで、固定側シュート80のベアリング81,82内を摺動するようになっている。
また、排出ロール39は、回転軸93に設けられたドライブロール391と、ドライブロール391に対向して従動回転するピンチロール392とで構成されている。また、ピンチロール392の回転軸393には、2個のピンチロール392に挟まれ且つドライブロール391の取り付けられていない部位にドライブロール391側へ突出するコルゲーションロール394が設けられ、排出ロール39によって排出されるシートに波打ちを起こさせて排出されるシートの曲がり等を低減し良好なシート排出が行われるようになっている。そして、本実施の形態では、2個のピンチロール392とコルゲーションロール394との組合せを2組備え、これらは可動側シュート90のフレームに対し、図示外の付勢手段で付勢されることで、ピンチロール392をドライブロール391側に押圧するように保たれている。
そのため、本実施の形態の変位機構70は、オフセットモータ71の回転によってオフセットモータ71のギア71aと噛合するセクターギア72が揺動支点72aを中心に回動し、このセクターギア72の回動が可動側シュート90を移動させることでなされる。
(a)は収容トレイ10bにシートが排出される段階を示すもので、変位機構70にて排出ロール39が矢印B方向に移動(オフセット位置に移動)した後、シートの排出が行われる。排出ロール39から収容トレイ10bに排出されたシートの先端は、可動整合片60の可撓性シート63に当たり、そのまま可撓性シート63を矢印C方向に向かって支持軸61を中心にしながら後方に退避させるようになる。尚、ここでは、可撓性シート63の幅は分かり易くするため広く示しているが、特にこの幅はシートを整合できる幅であればよい。
また、オフセット排出しない場合にも同様の作用がなされることで、オフセット排出しないシートとオフセット排出したシートとの整合が夫々良好になされ、このときオフセット量も安定した排出がなされるようになり、オフセットによる視認性の向上もなされるようになる。そのため好適な仕分けを実現することができるようになる。
更に、本実施の形態の変位機構70によれば、排出ロール39を移動させるようにしたので、例えば収容トレイ10b側をシート搬送方向に交差する方向に移動させる方式に比べ、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることも可能になる。
また、図4に示すように、シート整合機構50として位置決め部材51を使用し、この位置決め部材51にガイド孔52を設けたので、ガイド孔52の多数の位置決め孔部54に可動整合片60の支持軸61をセットすることができ、排出されるシートサイズに合わせた位置に可動整合片60をセットすることができるようになる。そのため、収容トレイ10bに排出されるシートの先端に有効に可動整合片60を接触させることができ、十分良好なシート整合がなされるようになる。尚、可動整合片60のガイド孔52の移動は、支持軸61を移動用孔部53に沿って手動で移動させるようにすればよい。
そして、本実施の形態の可動整合片60としては、可撓性シート63の下端側にウエイト65を備える態様を示したが、ウエイト65を設けず、可撓性シート63自体の重力作用を利用するようにしてもよい。
このように、原稿読取装置100の底部にシート整合機構50を設けるようにすれば、構成が簡略化されたシート整合がなされるようになる。尚、(b)は対比のために本実施の形態の例を示したものである。
Claims (10)
- 処理装置本体に設けられ、処理装置本体内の処理部にて処理されたシートを排出収容するシート排出装置であって、
処理装置本体からシートを排出するシート排出部材と、
このシート排出部材にて排出されるシートを収容し且つ排出されたシートの排出方向後端を位置決め部にて位置決め収容するシート収容部と、
シート収容部の上方に設けられ且つシート収容部に排出されるシートの先端位置を整合するシート整合機構とを備え、
シート整合機構は、
上部一端側に揺動支点を有して下方に延びると共にシート収容部に排出されるシートの少なくとも先端に当接し且つ排出されるシートの動きに追従して揺動する板状の可動整合片と、この可動整合片の前記揺動支点を少なくともシート排出方向に沿った異なる位置決め位置にて支持する複数の位置決め孔部が設けられた位置決め部材と、を有し、
前記複数の位置決め孔部のうち予め定めた位置決め孔部に前記可動整合片の揺動支点を支持した状態で、シート排出部材によるシートの排出動作に伴って可動整合片をシート排出方向に向かって退避移動させ、シート後端がシート排出部材を通過した条件下で可動整合片を反シート排出方向に向かわせ前記シート収容部の位置決め部にシート後端が位置決めされるまで復帰移動させることを特徴とするシート排出装置。 - 処理装置本体に設けられ、処理装置本体内の処理部にて処理されたシートを排出収容するシート排出装置であって、
処理装置本体からシートを排出するシート排出部材と、
このシート排出部材にて排出されるシートを収容し且つ排出されたシートの排出方向後端を位置決め部にて位置決め収容するシート収容部と、
シート収容部に排出されるシートをシート排出方向と交差する方向に変位収容可能な変位機構と、
シート収容部の上方に設けられ且つシート収容部に排出されるシートの先端位置を整合するシート整合機構とを備え、
シート整合機構は、
上部一端側に揺動支点を有して下方に延びると共にシート収容部に排出されるシートの少なくとも先端に当接し且つ排出されるシートの動きに追従して揺動する板状の可動整合片と、この可動整合片の前記揺動支点を少なくともシート排出方向に沿った異なる位置決め位置にて支持する複数の位置決め孔部が設けられた位置決め部材と、を有し、
前記複数の位置決め孔部のうち予め定めた位置決め孔部に前記可動整合片の揺動支点を支持した状態で、シート排出部材によるシートの排出動作に伴って可動整合片をシート排出方向に向かって退避移動させ、シート後端がシート排出部材を通過した条件下で可動整合片を反シート排出方向に向かわせ前記シート収容部の位置決め部にシート後端が位置決めされるまで復帰移動させることを特徴とするシート排出装置。 - 請求項1又は2記載のシート排出装置について、
可動整合片の板状部材は、可撓性部材によって構成されていることを特徴とするシート排出装置。 - 請求項3記載のシート排出装置において、
板状部材は、前記可撓性部材の下方側を他の部位より重くしたことを特徴とするシート排出装置。 - 請求項1又は2記載のシート排出装置において、
可動整合片の下端は、当該可動整合片が復帰移動した位置にてシート収容部のシート載置面から下方にあることを特徴とするシート排出装置。 - 請求項1又は2記載のシート排出装置において、
可動整合片は、シート先端への当接面側はシートに対する摩擦力が小さくなるように設定されていることを特徴とするシート排出装置。 - 請求項1又は2記載のシート排出装置が原稿読取装置の下方に設置される態様において、
シート整合機構は、原稿読取装置の底部に設けられることを特徴とするシート排出装置。 - 請求項1又は2記載のシート排出装置が複数のシート収容部の下方側のシート収容部に対応して設置される態様において、
シート整合機構は、上部のシート収容部の底部に設けられることを特徴とするシート排出装置。 - 処理装置本体内に設けられ且つシートを処理する処理部と、
請求項1乃至8のいずれかに記載のシート排出装置とを備えることを特徴とするシート処理装置。 - 排出されるシートのシート排出方向後端を位置決めする位置決め部を有するシート収容部と、シート収容部にシートを排出可能なシート排出部材とを備えたシート排出装置に設けられ、シート収容部の上方に配設されて当該シート収容部に排出されるシートの先端位置を整合するシート整合機構であって、
上部一端側に揺動支点を有して下方に延びると共にシート収容部に排出されるシートの少なくとも先端に当接し且つ排出されるシートの動きに追従して揺動する板状の可動整合片と、この可動整合片の前記揺動支点を少なくともシート排出方向に沿った異なる位置決め位置にて支持する複数の位置決め孔部が設けられた位置決め部材と、を有し、
前記複数の位置決め孔部のうち予め定めた位置決め孔部に前記可動整合片の揺動支点を支持した状態で、シート排出部材によるシートの排出動作に伴って可動整合片をシート排出方向に向かって退避移動させ、シート後端がシート排出部材を通過した条件下で可動整合片を反シート排出方向に向かわせ前記シート収容部の位置決め部にシート後端が位置決めされるまで復帰移動させることを特徴とするシート整合機構。
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