JP4887599B2 - 回路基板、回路基板の製造方法、表示装置および電子機器 - Google Patents

回路基板、回路基板の製造方法、表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、回路基板、回路基板の製造方法、表示装置および電子機器に関するものである。
n型の半導体層を有する薄膜トランジスタ(以下、「n型TFT」と言う。)と、p型の半導体層を有する薄膜トランジスタ(以下、「p型TFT」と言う。)とを組み合わせて構成された相補型論理回路は、消費電力が少なく、低電圧で動作可能であることから、現在、メモリーIC等に広く用いられている。
実用化されている相補型論理回路は、n型TFTおよびp型TFTのいずれもが、ポリシリコン(無機半導体材料)で構成された半導体層を備えるもの(例えば、特許文献1参照。)であり、有機半導体材料で構成された半導体層(以下、「有機半導体層」と言う。)を備えるものについては、未だ開発中であるというのが現状である。
有機半導体層を有する薄膜トランジスタ(以下、「有機TFT」と言う。)で構成される相補型論理回路の作製は、次のような理由で困難となっている。
すなわち、第1に、有機薄膜トランジスタでは、有機半導体層を構成する半導体材料が有機物であることから、有機半導体層のパターニングに際して、非常に劣化し易いという問題がある。例えば、フォトリソグラフィー法を用いたパターニングでは、フォトレジストの溶剤、紫外線照射、現像液、剥離液、エッチング液などの影響で、有機半導体層が劣化してしまう。また、単純なシャドウマスクを用いたパターニングでは解像度が低く、また、生産性が劣るものになる。
第2に、有機TFTでは、有機半導体層がp型であるかn型であるかに応じて、そのソース電極およびドレイン電極の構成材料(電極材料)としての適正が異なる。このため、n型TFTおよびp型TFTのソース電極およびドレイン電極を、それぞれ異なる電極材料で形成しようとすると、n型TFT用のソース電極およびドレイン電極を形成するための成膜・パターニング、p型TFT用のソース電極およびドレイン電極を形成するための成膜・パターニング、その他、各TFTのゲート電極を形成するための成膜・パターニングも行うことから、少なくとも成膜・パターニングを3回繰り返すことになり、製造工程が複雑であり、コスト高となるという問題がある。
特開2001−15760号公報
本発明の目的は、簡易な方法で製造可能であり、特性に優れる薄膜トランジスタ回路を備える回路基板、かかる回路基板を製造するための回路基板の製造方法、信頼性の高い表示装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の回路基板は、有機半導体層を備えるトップゲート構造の薄膜トランジスタおよび有機半導体層を備えるボトムゲート構造の薄膜トランジスタが互いに接続されてなる相補型論理回路と、画素電極への信号を供給するためのトップゲート構造の画素用薄膜トランジスタとが、同一基板上に設けられてなる回路基板であって、
前記各薄膜トランジスタのうち、前記トップゲート構造の薄膜トランジスタは、前記基板上に分離して設けられた第1のソース電極および第1のドレイン電極と、前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極のそれぞれに接触するようこれらの間の領域に設けられたpチャネルとして動作するp型有機半導体層と、前記p型有機半導体層上に設けられた第1のゲート絶縁層と、前記第1のゲート絶縁層上に前記第1のソース電極と前記第1のドレイン電極との間の領域に重なるように設けられた第1のゲート電極と、を備え、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタは、前記基板上に設けられた第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極を覆うように設けられた第2のゲート絶縁層と、前記第2のゲート絶縁層上に前記第2のゲート電極の直上部を避けるように分離して設けられた第2のソース電極および第2のドレイン電極と、前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極のそれぞれに接触するよう設けられたnチャネルとして動作するn型有機半導体層と、を備えており、
前記第1のソース電極、前記第1のドレイン電極および前記第2のゲート電極は、構成材料が同一でかつ一括して形成されたものであり、
前記第1のゲート電極、前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極は、構成材料が同一でかつ一括して形成されたものであり、
前記第1のソース電極、前記第1のドレイン電極および前記第2のゲート電極の構成材料は、その仕事関数が、前記第2のソース電極、前記第2のドレイン電極および前記第1のゲート電極の構成材料の仕事関数より大きいものであり、
前記第1のゲート絶縁層は、前記第2のゲート絶縁層と一括して形成されたものであり、
前記相補型論理回路は、前記画素用薄膜トランジスタが備えるゲート電極に接続されていることを特徴とする。
これにより、特性に優れる薄膜トランジスタ回路を備え、各種表示装置の構築に有用な回路基板を、容易に得ることができる。
また、これにより、有機半導体材料の中でも、n型のものは、例えば酸化等され易く、特に化学的安定性が低い材料であるが、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタが、nチャネルとして動作する有機半導体層を備えるものとすることにより、回路基板の製造に際して、nチャネルとして動作する有機半導体層をほぼ最終工程で作成することができるので、nチャネルとして動作する有機半導体層の劣化を防止または抑制することができる。その結果、回路基板の特性が低下するのを防止することができる。
また、これにより、1つの基板上に、トップゲート構造の薄膜トランジスタを作製した後、相補型論理回路を形成する部分に、トップゲート構造の薄膜トランジスタに接続するように、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタを作製することにより、画素用薄膜トランジスタと相補型論理回路とを、容易に得ることができる。
本発明の回路基板では、前記基板は、可撓性を有していることが好ましい。
可撓性を有する基板を用いることにより、例えば電子ペーパー等の電子機器を構築する上で有用な表示装置を得ることができる
本発明の回路基板の製造方法は、1つの基板上に、分離して設けられるトップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のソース電極および第1のドレイン電極と、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のゲート電極とを、同一の材料で一括してそれぞれ複数形成する第1の工程と、
前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極のそれぞれに接触するようこれらの間の領域に、前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用のp型有機半導体層を塗布法により形成する第2の工程と、
前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極と前記p型有機半導体層とを覆うように設けられる前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のゲート絶縁層と、前記第2のゲート電極を覆うように設けられる前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のゲート絶縁層とを、一括して形成する第3の工程と、
前記第1のゲート絶縁層上に前記第1のソース電極と前記第1のドレイン電極との間の領域に重なるよう設けられる前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁層上に前記第2のゲート電極の直上部を避けるように分離して設けられる前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のソース電極および第2のドレイン電極とを、同一の材料で一括して形成する第4の工程と、
前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極のそれぞれと接触するようこれらの間の領域に、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用のn型有機半導体層を気相成膜法により形成する第5の工程とを有し、
複数の前記トップゲート構造の薄膜トランジスタのうちの一部と、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタとを互いに接続して相補型論理回路を形成するとともに、複数の前記トップゲート構造の薄膜トランジスタの他部を、画素電極への信号を供給するための画素用薄膜トランジスタとすることを特徴とする。
これにより、特性に優れる薄膜トランジスタ回路を備え、各種表示装置の構築に有用な回路基板を得ることができる。
また、これにより、隣接する薄膜トランジスタ間でのリーク電流の発生、クロストークの発生等を好適に防止することができる。また、有機半導体材料の使用量の削減を図ることもできる。
発明の回路基板の製造方法では、前記塗布法として、インクジェット法を用いることが好ましい。
これにより、有機半導体材料を所定の領域により精度よく供給することができる。
本発明の回路基板の製造方法では、前記気相成膜法として、真空蒸着法を用いることが好ましい。
これにより、nチャネルとして動作する有機半導体層を、より容易に均一な膜厚で得ることができる。
本発明の表示装置は、本発明の回路基板を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い表示装置が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明の回路基板、回路基板の製造方法、表示装置および電子機器の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<電気泳動表示装置>
まず、本発明の回路基板を適用した表示装置として、電気泳動表示装置を代表に説明する。
図1は、本発明の回路基板を電気泳動表示装置に適用した場合の実施形態を示す縦断面図、図2は、本発明の回路基板の構成を示すブロック図である。なお、以下では、図1および図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図1に示す電気泳動表示装置(本発明の電子デバイス)20は、回路基板1と、この回路基板1上に設けられた電気泳動表示部100とで構成されている。
回路基板1は、基板2と、この基板2上に設けられた画素電極10とを有している。
一方、電気泳動表示部100は、透明電極120が設けられた透明基板110と、透明電極120にバインダ材150により固定された複数のマイクロカプセル130とを有している。また、マイクロカプセル130の内部には、電気泳動分散液140が封入されている。
そして、回路基板1と電気泳動表示部100とは、マイクロカプセル130が画素電極10に接触するように接合されている。
以下、各部の構成について順次説明する。
回路基板1が備える基板2および電気泳動表示部100が備える透明基板110は、それぞれ、シート状(平板状)の部材で構成され、基板2、110間に配される各部材を支持および保護する機能を有する。
基板2および透明基板110は、それぞれ、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基板2、110を用いることにより、可撓性を有する電気泳動表示装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動表示装置20を得ることができる。
また、各基板2、110を可撓性を有するものとする場合、その構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアセタール、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素系ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
各基板2、110の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、可撓性を有するものとする場合、20〜500μm程度であるのが好ましく、25〜250μm程度であるのがより好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の柔軟性と強度との調和を図りつつ、電気泳動表示装置20の小型化(特に、薄型化)を図ることができる。
画素電極10は、図2に示すように、マトリックス状(行列状)に分割された個別電極とされ、透明電極120が共通電極とされており、画素電極10と透明電極120とが重なる部分が1画素を構成している。
画素電極10と透明電極120との間に電圧を印加することにより、マイクロカプセル130に封入された電気泳動分散液140に電界が付与される。
なお、透明電極120も、画素電極10と同様に複数に分割するようにしてもよい。
各電極10、120の構成材料としては、それぞれ、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されないが、マイクロカプセル130との親和性(密着性)が良好であるのが好ましい。
このような構成材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、金、銀、モリブデン、タンタルまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、マトリックス樹脂中にイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム錫酸化物(ITO)、フッ素ドープした錫酸化物(FTO)、錫酸化物(SnO)、インジウム酸化物(IO)等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
各電極10、120の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜10μm程度であるのが好ましく、0.05〜5μm程度であるのがより好ましい。
なお、透明基板110および透明電極120の構成材料としては、それぞれ、前述した材料の中でも、高い光透過性を有するもの、すなわち、実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)なものを選択するようにすればよい。これにより、後述する電気泳動分散液140中における電気泳動粒子142、143の状態、すなわち電気泳動表示装置20に表示された情報を目視により容易に認識することができる。
また、各電極10、120は、それぞれ、前述したような材料の単体からなる単層構造のものの他、例えば、複数の材料を順次積層したような多層積層構造のものであってもよい。
これらの画素電極10と透明電極120との間には、各電極10、110に接触するようにして、電気泳動分散液140を封入した複数のマイクロカプセル130が配設されている。
電気泳動分散液140は、少なくとも1種の電気泳動粒子(本実施形態では、2種の電気泳動粒子142、143)が液相分散媒141に分散(懸濁)されてなるものである。
液相分散媒141としては、比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。かかる液相分散媒141としては、例えば、各種水(蒸留水、純水、イオン交換水、RO水等)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロセルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンのような長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族復素環類、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、カルボン酸塩またはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
また、液相分散媒141(電気泳動分散液140)中には、必要に応じて、例えば、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散媒、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
電気泳動粒子142、143は、それぞれ、荷電を有し、液相分散媒中で電位差による電気泳動により移動し得る粒子であれば、いかなるものをも用いることができ、特に限定はされないが、例えば、有機または無機、あるいはこれらの複合物質からなる粒子を用いることができる。
有機または無機の粒子としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫化亜鉛、亜鉛華、二酸化珪素等の白色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、有機・無機の複合物質からなる粒子としては、例えば、前記の無機材料と有機材料とを、適当な組成比で複合した複合物質で構成される粒子を用いることができる。
電気泳動粒子142、143の平均粒径は、それぞれ、特に限定はされないが、0.1〜10μm程度であるのが好ましく、0.1〜7.5μm程度であるのがより好ましい。平均粒径が小さ過ぎると、主に可視光域において十分な隠蔽率を得ることができず、その結果、電気泳動表示装置20の表示コントラストが低下するおそれがあり、一方、平粒径が大き過ぎると、その種類等によっては、電気泳動粒子142、143の沈降により、電気泳動表示装置20の表示品質の劣化等の問題が生じるおそれがある。
電気泳動表示装置20では、画素電極10と透明電極120との間に電圧を印加すると、これらの電極10、120間に生じる電界の方向、強さ、電気泳動粒子142、143の物性(例えば電気泳動度等)等に応じて、電気泳動粒子142、143は、それぞれ、いずれかの電極に向かって電気泳動する。これにより、電気泳動表示装置20の表示面側には、電気泳動粒子142、143の色および液相分散媒の色の組み合わせによる所望の情報(画像)が表示される。
また、電気泳動粒子142、143の比重は、それぞれ、液相分散媒の比重とほぼ等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、電気泳動粒子142、143は、電極10、120間への電圧の印加を停止した後においても、液相分散液中において一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動表示装置20に表示された情報が長時間保持されることとなる。
このような電気泳動粒子142、143を液相分散媒中に分散させる方法(分散方法)としては、特に限定されないが、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、撹拌分散法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
マイクロカプセル130は、その内部に、以上のような電気泳動分散液140を封入するものである。
このマイクロカプセル130の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂のような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上の組み合わせて用いることができる。
また、マイクロカプセル130の作製手法(マイクロカプセル130への電気泳動分散液140の封入方法)としては、特に限定されないが、例えば、界面重合法、in−situ重合法、相分離法(または、コアセルベーション法)、界面沈殿法、スプレードライング法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。なお、前記のマイクロカプセル化手法は、マイクロカプセル130の構成材料等に応じて、適宜選択するようにすればよい。
このようなマイクロカプセル130は、その大きさがほぼ均一であることが好ましい。これにより、電気泳動表示装置20は、より優れた表示機能を発揮することができる。なお、均一な大きさのマイクロカプセル130は、例えば、濾過法、比重差分球法等を用いることにより得ることができる。また、マイクロカプセル130の大きさ(平均粒径)は、特に限定されないが、通常、10〜150μm程度であるのが好ましく、30〜100μm程度であるのがより好ましい。
バインダ材150は、例えば、マイクロカプセル130を固定する目的や、電極10、120間の絶縁性を確保する目的等により供給される。これにより、電気泳動表示装置20の耐久性および信頼性をより向上させることができる。
このバインダ材150には、各電極10、120およびマイクロカプセル130との親和性(密着性)に優れ、かつ、絶縁性に優れる樹脂材料が好適に使用される。
このような樹脂材料としては、特に限定はされないが、例えば、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリレート、グラフト化ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等の高分子、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等の珪素樹脂、その他として、メタクリル酸−スチレン共重合体、ポリブチレン、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、バインダ材150は、その誘電率が前記液相分散媒141の誘電率とほぼ等しくなるよう設定されているのが好ましい。このため、バインダ材150中には、例えば、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのようなアルコール類、ケトン類、カルボン酸塩等の誘電率調節剤を添加するのが好ましい。
また、図2に示すように、回路基板1は、基板2と、互いに直交する複数のデータ線11と複数の走査線12と、これらのデータ線11と走査線12との各交点付近にそれぞれ配置された、前述の画素電極10および画素用薄膜トランジスタ13と、走査線12に接続された走査用ドライバ14と、データ線11に接続されたデータ用ドライバ15とを有し、これらの各部11〜15がいずれも基板2上に設けられている。
以下、薄膜トランジスタを「TFT」と略す。
画素用TFT13は、各画素電極10のON/OFFを切り替える機能を有するものである。
走査用ドライバ14およびデータ用ドライバ15は、それぞれ走査線12およびデータ線11に供給すべき選択信号(選択電圧)を生成する機能を有するものであり、p型TFTとn型TFTとを接続してなる相補型論理回路で構成されている。
本実施形態では、走査用ドライバ14を構成するTFTおよび画素用TFT13は、いずれも有機半導体層を有するTFTで構成され、基板2上に直接形成されている。これにより、電気泳動表示装置20をフレキシブルディスプレイとしてより好適なものとすることができる。
なお、これらの画素用TFT13および走査用ドライバ14の構成については、後に詳述する。
このような電気泳動表示装置20では、走査用ドライバ14から、1本あるいは複数本の走査線12に選択信号(選択電圧)を供給すると、この選択信号(選択電圧)が供給された走査線12に接続されている画素用TFT13がONとなる。これにより、かかる画素用TFT13に接続されているデータ線11と画素電極10とは、実質的に導通する。
このとき、データ用ドライバ15から、データ線11に所望のデータ(電圧)を供給した状態であれば、このデータ(電圧)は画素電極10に供給され、マイクロカプセル130中の電気泳動粒子142、143に作用することになる。
一方、この状態から、走査線12への選択信号(選択電圧)の供給を停止すると、画素用TFT13はOFFとなり、かかる画素用TFT13に接続されているデータ線11と画素電極10とは非導通状態となる。
このような回路基板1では、走査線12への選択信号の供給および停止、あるいは、データ線11へのデータの供給および停止を適宜組み合わせて行うことにより、電気泳動表示装置20に所望の画像(情報)を表示させることができる。
特に、電気泳動表示装置20は、前述したような回路基板1を有することにより、特定の走査線12に接続された画素用薄膜TFT13を選択的にON/OFFすることができるので、クロストークの問題が生じにくく、また、回路動作の高速化が可能であることから、高い品質の画像(情報)を得ることができる。
<画素用TFTおよび走査用ドライバ>
次に、前述した画素用TFT13および走査用ドライバ14の構成について説明する。
図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図3の一部拡大図、図5は、図4に示す走査用ドライバを構成する基本素子であるインバータ回路の平面図、図6は、図5に示すインバータ回路の等価回路、図7は、pチャネルとして動作する有機半導体層の他の構成例を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図3、図4および図7中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図3および図4に示す回路基板1では、画素用TFT13は、トップゲート構造のTFTで構成され、走査用ドライバ14は、トップゲート構造のTFTとボトムゲート構造のTFTとで構成されている。
そして、走査用ドライバ14では、2種のTFTのうちの一方のTFTが、pチャネルとして動作する有機半導体層(以下、「p型有機半導体層」と言う。)を備え、他方のTFTが、nチャネルとして動作する有機半導体層(以下、「n型有機半導体層」と言う。)を備え、これにより相補型論理回路が構成されている。
このような構成により、1つの基板2上に、トップゲート構造のTFTを作製した後、走査用ドライバ14に対応する部分に、トップゲート構造のTFTに接続するように、ボトムゲート構造のTFTを作製することにより、画素用TFT13と走査用ドライバ14とを、容易に得ることができる。
また、このような回路基板1では、トップゲート構造のTFTが、p型有機半導体層を備え、ボトムゲート構造のTFTが、n型有機半導体層を備えるのが好ましい。有機半導体材料の中でも、n型のものは、例えば酸化等され易く、特に化学的安定性が低い材料であるが、ボトムゲート構造のTFTが、n型有機半導体層を備えることにより、後述するように、回路基板1の製造に際して、n型有機半導体層をほぼ最終工程で作成(成膜)することができるので、n型有機半導体層の劣化を防止または抑制することができる。その結果、走査用ドライバ14(回路基板1)の特性が低下するのを防止することができる。
以下では、トップゲート構造のTFTが、p型有機半導体層を備え、ボトムゲート構造のTFTが、n型有機半導体層を備え、これらが1対1で接続された例(図5および図6に示すインバータ回路)を代表に説明する。
図4に示すように、トップゲート構造の第1のTFT3は、基板2上に、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32と、p型有機半導体層33と、第1のゲート絶縁層34と、第1のゲート電極35とが、この順で積層されて構成されている。
具体的には、第1のTFT3では、基板2上に、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32が分離して設けられ、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32の間の領域に選択的に、各電極31、32に接触するようにp型有機半導体層33が設けられている。さらにp型有機半導体層33上には、第1のゲート絶縁層34が設けられ、さらにこの上に、少なくとも第1のソース電極31と第1のドレイン電極32の間の領域に重なるように第1のゲート電極35が設けられている。
本実施形態のように、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32の間の領域に選択的に、p型有機半導体層33を形成することにより、隣接するTFT間でのリーク電流の発生、クロストークの発生等を好適に防止することができる。また、有機半導体材料の使用量の削減を図ることもできる。
この第1のTFT3では、p型有機半導体層33のうち、第1のソース電極31と第2のドレイン電極32との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域331となっている。
なお、図5に示すように、このチャネル領域331において、キャリアの移動方向の長さ、すなわち第1のソース電極31と第1のドレイン電極32との間の距離をチャネル長L、チャネル長方向Lと直交する方向の長さをチャネル幅Wと言う。
また、p型有機半導体層33は、図7に示すように、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32のそれぞれに、部分的に重なるように形成されていてもよい。この場合、p型有機半導体層33の第1のゲート絶縁層34との界面付近にチャネル領域331が形成され、第1のソース電極31から注入されたホール(正孔)は、このチャネル領域331に到達して第1のドレイン電極32に向かって流れる。
一方、第2のTFT4は、基板2上に、第2のゲート電極41と、第2のゲート絶縁層42と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44と、n型有機半導体層45とが、この順で積層されて構成されている。
具体的には、第2の薄膜トランジスタ4では、基板2上に、第2のゲート電極41が設けられ、さらに基板2上には、第2のゲート電極41を覆うように第2のゲート絶縁層42が設けられている。また、第2のゲート絶縁層42上には、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44が、第2のゲート電極41の直上部を避けるように分離して設けられ、さらに電極43および第2のドレイン電極44と接触するようにn型有機半導体層45が設けられている。
この第2のTFT4では、n型有機半導体層45のうち、第2のソース電極43と第2のドレイン電極44との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域451となっている。
なお、図5に示すように、このチャネル領域451において、キャリアの移動方向の長さ、すなわち第2のソース電極43と第2のドレイン電極44との間の距離をチャネル長L、チャネル長方向Lと直交する方向の長さをチャネル幅Wと言う。
そして、図5および図6に示すように、これらのTFT3、4は、第1のゲート電極35と第2のゲート電極41とが接続され、この接続部がインバータ回路の入力端子5となり、また第1のドレイン電極32と第2のソース電極43とが接続され、この接続部がインバータ回路の出力端子6となる。
このようなインバータ回路では、通常、Vddが電源電圧、Vssがグランドにそれぞれ接続される。そして、VddとVssとの間に、Vddがハイ、Vssがローとなるように、所定の電圧を印加した状態で、入力端子5にハイの信号(電圧)を入力すると、出力端子6からは、Vssに近い電圧が出力され、一方、入力端子5にローの信号(電圧)を入力すると、出力端子6からは、Vddに近い電圧が出力される。
なお、入力端子5、出力端子6に対応する接続部は、上下の金属層が絶縁体を介さないで接続される必要があるため、この部分ではゲート絶縁膜は除去される必要がある。このような構造は、例えば、後述するように絶縁材料を部分的に塗布(供給)する方法、基板2の全面に絶縁材料を塗布(供給)した後、フォトリソグラフィー法等を用いて接続孔(貫通孔)を形成し、上下の金属層を接続する方法等により形成することができる。
以下、図4を参照しつつ、第1のTFT3および第2のTFT4の各部について順次説明する。
基板2の表面の所定の領域2aには、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32が、チャネル長L方向に沿って、所定距離離間して並設されている。
チャネル長Lは、1〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましい。
また、チャネル幅Wは、0.05〜5mm程度であるのが好ましく、0.2〜2mm程度であるのがより好ましい。
第1のソース電極31および第1のドレイン電極32の構成材料は、後述する第2のゲート電極41と実質的に同一の材料(導電性材料)を用いるのが好ましい。これにより、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32と、第2のゲート電極41とを、同一の成膜工程およびパターニング工程により形成することができ、製造工程を簡易化することができる。
また、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32(第2のゲート電極41)の構成材料は、好ましくは、後述する第2のソース電極43および第2のドレイン電極44(第1のゲート電極35)の構成材料(電極材料)より仕事関数の大きいものが用いられる。これにより、第1のTFT3および第2のTFT4では、それぞれ、それらの特性(スイッチング特性)が如何なく発揮されるようになる。
第1のソース電極31および第1のドレイン電極32(第2のゲート電極41)の構成材料の具体的としては、例えば、Au、Pt、Pd、Niまたはこれら金属を含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
この第1のソース電極31および第1のドレイン電極32(第2のゲート電極41)の厚さ(平均)は、特に限定されないが、それぞれ、0.1nm〜2μm程度であるのが好ましく、1nm〜1μm程度であるのがより好ましい。
第1のソース電極31と第1のドレイン電極32との間の領域(チャネル領域331)と、この領域と連続する第1のソース電極31と第1のドレイン電極32の表面の一部を覆うように、p型有機半導体層33が設けられている。
p型有機半導体層33の構成材料としては、例えば、ポリヘキシルチオフェン、フルオレン−ビチオフェン共重合体、フルオレン−アリルアミン共重合体、ポリチニレンビニレン、ポリアリールアミンまたはこれらの誘導体のような高分子の有機半導体材料、ペンタセン、オリゴチオフェン、トリフェニルジアミン、フタロシアニンまたはこれらの誘導体のような低分子の有機半導体材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、p型有機半導体層33の構成材料としては、高分子の有機半導体材料を用いるのが好ましい。高分子の有機半導体材料は、塗料(インク)化し易く、インクジェット法等の塗布法によって容易に成膜することができる。
また、高分子の有機半導体材料を主材料として構成されるp型有機半導体層33は、特に薄型化・軽量化が可能であり、可撓性にも優れる。
特に、p型有機半導体層33の構成材料としては、フルオレン−ビチオフェン共重合体またはその誘導体、ポリアリールアミンまたはこれらの誘導体が好適である。
p型有機半導体層33の厚さ(平均)は、0.1nm〜1μm程度であるのが好ましく、1〜100nm程度であるのがより好ましい。
また、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32とp型有機半導体層33とを覆うように、第1のゲート絶縁層34が設けられている。
この第1のゲート絶縁層34は、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32に対して第1のゲート電極35を絶縁するものである。
第1のゲート絶縁層34は、主として有機材料(特に有機高分子材料)で構成されているのが好ましい。有機高分子材料を主材料とする第1のゲート絶縁層34は、その形成が容易であるとともに、p型有機半導体層33との密着性の向上を図ることもできる。
このような有機高分子材料としては、例えば、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルフェニレン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなフッ素系樹脂、ポリビニルフェノールあるいはノボラック樹脂のようなフェノール系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテンなどのオレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの高分子材料に架橋剤を混合することも可能である。特に溶剤に対して可溶性の高分子材料を塗布した場合、それ以降の工程で使われる有機溶媒などにも溶けてしまう可能性がある。架橋剤を高分子材料に混合しておいて、塗布後、加熱や紫外線照射することによって、高分子の分子鎖同士が結合されて、三次元的なネットワークを作ることによって、溶剤への再溶解を防ぐことが可能である。
また、第1のゲート絶縁層34の構成材料には、例えば、SiO等の無機絶縁材料を用いることもできる。ポリシリケート、ポリシロキサン、ポリシラザンのような溶液を塗布して、塗布膜を酸素、または水蒸気の存在下で加熱することによって、溶液材料からSiOを得ることができる。また、金属アルコキシド溶液を塗布した後、これを酸素雰囲気で加熱することによって無機絶縁材料を得る(ゾルゲル法として知られる)ことができる。
また、p型有機半導体層とn型有機半導体層とに応じて、異なる種類の絶縁材料をゲート絶縁層に用いることも可能である。
第1のゲート絶縁層34の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10nm〜5μm程度であるのが好ましく、50nm〜2μm程度であるのがより好ましい。第1のゲート絶縁層34の厚さを前記範囲とすることにより、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32と第1のゲート電極35とを確実に絶縁しつつ、回路基板1が大型化すること(特に、厚さが増大すること)を防止することができる。
第1のゲート絶縁層34上には、第1のゲート電極35が設けられている。
第1のゲート電極35の構成材料としては、後述する第2のソース電極43および第2のドレイン電極44と実質的に同一の材料(電極材料)を用いるのが好ましい。これにより、第1のゲート電極35と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44とを、同一の成膜工程およびパターニング工程によって形成することができ、製造工程を簡易化することができる。
第1のゲート電極35(第2のソース電極43および第2のドレイン電極44)の構成材料としては、仕事関数の小さい材料(導電性材料)を用いるのが好ましい。
このような導電性材料のとしては、例えば、Al、Ti、Taなどの金属、Li、Na、K、Csのようなアルカリ金属、Mg、Ca、Srのようなアルカリ土類金属、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybのような希土類金属、nドープしたSi、GaAsなどの半導体、または、LiF、CsFのような前記金属を含むフッ化物(ハロゲン化物)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの金属は空気中の酸素と反応しやすいので、これを安定化させるために、Ag、Au、Ni、Cuなどのより安定な金属と合金化して用いることも可能である。
この第1のゲート電極35(第2のソース電極43および第2のドレイン電極44)の厚さ(平均)は、特に限定されないが、それぞれ、0.1nm〜2μm程度であるのが好ましく、1nm〜1μm程度であるのがより好ましい。
基板2の表面の第1のTFT3に隣接する領域2bには、第2のゲート電極41が設けられている。
第2のゲート電極41の構成材料は、前述したように、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32と同様とすることができる。
また、基板2の表面の領域2bには、第2のゲート電極41を覆うように、第2のゲート絶縁層42が設けられている。
この第2のゲート絶縁層42は、第2のゲート電極41に対して第2のソース電極43および第2のドレイン電極44とを絶縁する機能を有するものである。
第2のゲート絶縁層42の構成材料および厚さ(平均)の適正範囲は、第1のゲート絶縁層34と同様である。
第2のゲート絶縁層42上には、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44が、チャネル領域451のチャネル長L方向に沿って、所定距離離間して並設されている。
チャネル長Lは、前記チャネル長Lと、また、チャネル幅Wは、前記チャネル幅Wと、それぞれ、同様とすることができる。
これらの第2のソース電極43および第2のドレイン電極44の構成材料は、前述したように、第1のゲート電極35と同様とすることができる。
また、第2のゲート絶縁層42上には、この第2のゲート絶縁層42と、第2のソース電極43およびドレイン電極44を覆い、さらに、第1のゲート絶縁層34、第1のゲート電極35を覆うように、n型有機半導体層45が設けられている。
n型有機半導体層45の構成材料としては、例えば、PTCDI(3,4,9,10−perylenetetracarboxylic diimide)、PTCDA(3,4,9,10−perylenetetracarboxylic dianhydride)のようなペリレン系化合物、NTCDA(1,4,5,8−Naphthalene tetracarboxylic dianhydride)、NTCDI(N−substituted naphthalene1,4,5,8−tetracarboxylic diimide)のようなのナフタレン系化合物、パーフルオロ銅フタロシアニン(F16CuPc)のようなフタロシアニン系化合物、フラーレン(C60、C70)のような炭素系化合物等が挙げられる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
n型有機半導体層45の厚さ(平均)の適正範囲は、p型有機半導体層33と同様である。
以上のような回路基板1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図8〜図10は、それぞれ、本発明の回路基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図8〜図10中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
この回路基板の製造方法は、[1]第1のソース電極、第1のドレイン電極および第2のゲート電極形成工程と、[2]p型有機半導体層形成工程と、[3]第1のゲート絶縁層および第2のゲート絶縁層形成工程と、[4]第1のゲート電極、第2のソース電極および第2のドレイン電極形成工程と、「5」n型有機半導体層形成工程を有している。以下、各工程について、順次説明する。
[1] 第1のソース電極、第1のドレイン電極および第2のゲート電極形成工程(第1の工程)
基板2上に、第1のソース電極31、第1のドレイン電極32および第2のゲート電極41を、一括して形成する。
まず、図8(a)に示すように、基板2を用意する。
次に、図8(b)に示すように、基板2上に金属膜(金属層)7を形成する。
これは、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
次に、この金属膜7上に、例えばフォトリソグラフィー法により、第1のソース電極31、第1のドレイン電極32および第1のゲート電極41に対応する形状のレジスト層を形成し、このレジスト層をマスクとして、金属膜7の不要部分を除去する。
金属膜7の除去には、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、レジスト層を除去することにより、図8(c)に示すように、第1のソース電極31、第1のドレイン電極32および第2のゲート電極41が得られる。
なお、これらの電極31、32、41は、それぞれ、例えば、導電性粒子を含む導電性材料を各種塗布法を用いて、基板2上に塗布(供給)した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することもできる。
ここで、塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[2] p型有機半導体層形成工程(第2の工程)
次に、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32に接触するように、p型有機半導体層33を形成する。
具体的には、図9(d)に示すように、第1のソース電極31と第1のドレイン電極32との間の領域に選択的に、p型有機半導体層33を形成する。
これにより、第1のソース電極31と第1のドレイン電極32との間(第1のゲート電極35に対応する領域)には、チャネル領域331が形成される。
例えば、p型有機半導体層33を高分子の有機半導体材料で構成する場合、p型有機半導体層33は、有機高分子材料またはその前駆体を含む溶液を、前述したような塗布法を用いて、所定の領域に、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32に接触するように塗布(供給)した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することができる。これにより、p型有機半導体層33を容易かつ確実に形成することができる。
塗布法としては、特に、インクジェット法を用いるのが好ましい。インクジェット法を用いることにより、有機半導体材料を所定の領域により精度よく供給することができる。
また、p型有機半導体層33を低分子の有機半導体材料や無機半導体材料で構成する場合、p型有機半導体層33は、例えば真空蒸着法を用いて形成することができる。基板の前面にシャドウマスクを配置して、開口部にのみp型有機半導体層33を形成することも可能である。
なお、p型有機半導体層33の形成領域は、図示の構成に限定されず、これよりも広い範囲に形成するようにしてもよい。p型有機半導体層33は、チャネル領域331以外の領域では、ほぼ絶縁材として機能するため、広い範囲に形成した場合でも、回路基板1の各部の機能を損なうことがほとんどない。すなわち、この回路基板1では、p型有機半導体層33を形成する際の寸法精度が比較的低い場合でも、良好な特性を得ることができる。
[3] 第1のゲート絶縁層および第2のゲート絶縁層形成工程(第3の工程)
次に、図9(e)に示すように、第1のソース電極31、第1のドレイン電極32およびp型有機半導体層33を覆うように、第1のゲート絶縁層34を、第2のゲート電極41を覆うように、第2のゲート絶縁層42を、一括して形成する。
例えば、第1のゲート絶縁層34および第2のゲート絶縁層42を有機高分子材料で構成する場合、前記p型有機半導体層33と同様にして形成することができる。
[4] 第1のゲート電極、第2のソース電極および第2のドレイン電極形成工程(第4の工程)
次に、第1のゲート絶縁層34および第2のゲート絶縁層42の上に、それぞれ第1のゲート電極35と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44とを、一括して形成する。
まず、図9(f)に示すように、第1のゲート絶縁層34および第2のゲート絶縁層42上に、金属膜(金属層)8を形成する。
次に、この金属膜8上に、第1のゲート電極35と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44と対応するレジスト層を形成し、このレジスト層をマスクとして、金属膜8の不要部分を除去する。
これにより、図10(g)に示すように、第1のゲート電極35と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44とが得られる。
金属膜8の形成方法、レジスト層の形成方法および金属膜8の除去方法は、前記[1]の工程と同様にして行うことができる。
[5] n型有機半導体層形成工程(第5の工程)
次に、図10(h)に示すように、第2のソース電極43およびドレイン電極44、第1のゲート電極35を覆うように、n型有機半導体層45を形成する。
これにより、第2のソース電極43と第2のドレイン電極44との間(第2のゲート電極41に対応する領域)には、チャネル領域451が形成される。
n型有機半導体層45を、低分子の有機半導体材料で構成する場合、n型有機半導体層33は、例えば、前述したような乾式メッキ法(気相成膜法)を用いて形成することができる。これにより、均一な膜厚のn型有機半導体層45を得ることができる。
乾式メッキ法としては、特に、真空蒸着法を用いるのが好ましい。真空蒸着法を用いることにより、均一な膜厚のn型有機半導体層45をより容易に得ることができる。
以上のような工程を経て、回路基板1が得られる。
この回路基板1では、第1のソース電極31および第1のドレイン電極32と、第2のゲート電極41とを同一の成膜工程およびパターニング工程によって形成でき、第1のゲート電極35と、第2のソース電極43および第2のドレイン電極44とを同一の成膜工程およびパターニング工程により形成できるので、これら電極の形成に要する工程数を削減することができる。したがって、回路基板1の製造工程を簡略化することができる。
また、p型有機半導体層33とn型有機半導体層45とが同一面ではなく、異なる面上に形成されるので、一方の有機半導体層の形成工程に際して、他方の有機半導体層の形成領域をシャドウメタルマスクで遮蔽したり、他方の有機半導体層の形成領域を露出するためのパターニングを行うことが不要となる。
したがって、シャドウメタルマスクの解像度が低いことによる寸法誤差を考慮することなく微細化を図ることができる。また、フォトリソグラフィー法によりレジスト層を形成する際に、有機半導体層が劣化することも回避できる。さらに、パターニングを行わないことから、製造工程数の削減を図ることができ、回路基板1の製造工程を簡略化することができる。
また、この回路基板1では、p型有機半導体層33用の第1のソース電極31および第1のドレイン電極32の構成材料、および、n型有機半導体層45用の第2のソース電極43および第2のドレイン電極44の構成材料として、それぞれ、仕事関数の適正なものを選択することができる。これにより、良好な特性を有する、つまり電極と半導体との間の接触抵抗が小さく、低電圧で動作可能な、回路基板1が得られる。
したがって、このような回路基板1を、例えば電気泳動表示装置20の走査用ドライバ15の相補型論理回路として用いることにより、この製造工程を簡略化でき、また電気泳動表示装置20の小型化・軽量化・フレキシブル化、特性の向上を図ることができる。また、相補型論理回路を用いることにより、低消費電力で、低電圧で動作が可能なドライバが作製可能である。
<電子機器>
前述したような電気泳動表示装置20は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図11は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図11に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置20で構成され、そして、本発明の回路基板1は、電気泳動表示装置20の各画素を駆動する走査用ドライバとして使用される。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図12は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
図12に示すディスプレイ800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図11に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(下図(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置20で構成され、そして、本発明の回路基板1は、電気泳動表示装置20の各画素を駆動する駆動回路における走査用ドライバとして使用される。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、電気泳動表示装置(本発明の表示装置)20を適用することが可能である。
なお、本発明の表示装置は、前述したような電気泳動表示装置20への適用に限定されるものではなく、液晶表示装置(透過型、反射型)、有機または無機EL材料を用いたEL表示装置等に適用することもできる。
以上、本発明の回路基板、回路基板の製造方法、表示装置および電子機器を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、p型有機半導体層を備える薄膜トランジスタをトップゲート構造とし、n型有機半導体層を備える薄膜トランジスタをボトムゲート構造としているが、n型有機半導体層を備える薄膜トランジスタをトップゲート構造、p型有機半導体層を備える薄膜トランジスタをボトムゲート構造とすることもできる。
また、本発明の回路基板、表示装置および電子機器の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
本発明の回路基板を電気泳動表示装置に適用した場合の実施形態を示す縦断面図である。 本発明の回路基板の構成を示すブロック図である。 図2中のA−A線断面図である。 図3の一部拡大図である。 図4に示す走査用ドライバを構成する基本素子であるインバータ回路の平面図である。 図5に示すインバータ回路の等価回路である。 pチャネルとして動作する有機半導体層の他の構成例を示す縦断面図である。 本発明の回路基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の回路基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の回路基板の製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
符号の説明
1‥‥回路基板 2‥‥基板 2a、2b‥‥領域 3‥‥第1の薄膜トランジスタ(第1のTFT) 31‥‥第1のソース電極 32‥‥第1のドレイン電極 33‥‥p型有機半導体層 331‥‥チャネル領域 34‥‥第1のゲート絶縁層 35‥‥第1のゲート電極 4‥‥第2の薄膜トランジスタ(第2のTFT) 41‥‥第2のゲート電極 42‥‥第2のゲート絶縁層 43‥‥第2のソース電極 44‥‥第2のドレイン電極 45‥‥n型有機半導体層 451‥‥キャリア領域 5‥‥入力端子 6‥‥出力端子 7、8‥‥金属膜 20‥‥電気泳動表示装置 10‥‥画素電極 11‥‥データ線 12‥‥走査線 13‥‥画素用薄膜トランジスタ(画素用TFT) 14‥‥走査用ドライバ 15‥‥データ用ドライバ 100‥‥電気泳動表示部 110‥‥透明基板 120‥‥透明電極 130‥‥マイクロカプセル 140‥‥電気泳動分散液 141‥‥液相分散媒 142、143‥‥電気泳動粒子 150‥‥バインダ材 600‥‥電子ペーパー 601‥‥本体 602‥‥表示ユニット 800‥‥ディスプレイ 801‥‥本体部 802a、802b‥‥搬送ローラ対 803‥‥孔部 804‥‥透明ガラス板 805‥‥挿入口 806‥‥端子部 807‥‥ソケット 808‥‥コントローラー 809‥‥操作部

Claims (7)

  1. 有機半導体層を備えるトップゲート構造の薄膜トランジスタおよび有機半導体層を備えるボトムゲート構造の薄膜トランジスタが互いに接続されてなる相補型論理回路と、画素電極への信号を供給するためのトップゲート構造の画素用薄膜トランジスタとが、同一基板上に設けられてなる回路基板であって、
    前記各薄膜トランジスタのうち、前記トップゲート構造の薄膜トランジスタは、前記基板上に分離して設けられた第1のソース電極および第1のドレイン電極と、前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極のそれぞれに接触するようこれらの間の領域に設けられたpチャネルとして動作するp型有機半導体層と、前記p型有機半導体層上に設けられた第1のゲート絶縁層と、前記第1のゲート絶縁層上に前記第1のソース電極と前記第1のドレイン電極との間の領域に重なるように設けられた第1のゲート電極と、を備え、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタは、前記基板上に設けられた第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極を覆うように設けられた第2のゲート絶縁層と、前記第2のゲート絶縁層上に前記第2のゲート電極の直上部を避けるように分離して設けられた第2のソース電極および第2のドレイン電極と、前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極のそれぞれに接触するよう設けられたnチャネルとして動作するn型有機半導体層と、を備えており、
    前記第1のソース電極、前記第1のドレイン電極および前記第2のゲート電極は、構成材料が同一でかつ一括して形成されたものであり、
    前記第1のゲート電極、前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極は、構成材料が同一でかつ一括して形成されたものであり、
    前記第1のソース電極、前記第1のドレイン電極および前記第2のゲート電極の構成材料は、その仕事関数が、前記第2のソース電極、前記第2のドレイン電極および前記第1のゲート電極の構成材料の仕事関数より大きいものであり、
    前記第1のゲート絶縁層は、前記第2のゲート絶縁層と一括して形成されたものであり、
    前記相補型論理回路は、前記画素用薄膜トランジスタが備えるゲート電極に接続されていることを特徴とする回路基板。
  2. 前記基板は、可撓性を有している請求項1に記載の回路基板。
  3. 1つの基板上に、分離して設けられるトップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のソース電極および第1のドレイン電極と、ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のゲート電極とを、同一の材料で一括してそれぞれ複数形成する第1の工程と、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極のそれぞれに接触するようこれらの間の領域に、前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用のp型有機半導体層を塗布法により形成する第2の工程と、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極と前記p型有機半導体層とを覆うように設けられる前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のゲート絶縁層と、前記第2のゲート電極を覆うように設けられる前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のゲート絶縁層とを、一括して形成する第3の工程と、
    前記第1のゲート絶縁層上に前記第1のソース電極と前記第1のドレイン電極との間の領域に重なるよう設けられる前記トップゲート構造の薄膜トランジスタ用の第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁層上に前記第2のゲート電極の直上部を避けるように分離して設けられる前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用の第2のソース電極および第2のドレイン電極とを、同一の材料で一括して形成する第4の工程と、
    前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極のそれぞれと接触するようこれらの間の領域に、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタ用のn型有機半導体層を気相成膜法により形成する第5の工程とを有し、
    複数の前記トップゲート構造の薄膜トランジスタのうちの一部と、前記ボトムゲート構造の薄膜トランジスタとを互いに接続して相補型論理回路を形成するとともに、複数の前記トップゲート構造の薄膜トランジスタの他部を、画素電極への信号を供給するための画素用薄膜トランジスタとすることを特徴とする回路基板の製造方法。
  4. 前記塗布法として、インクジェット法を用いる請求項3に記載の回路基板の製造方法。
  5. 前記気相成膜法として、真空蒸着法を用いる請求項3または4に記載の回路基板の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の回路基板を備えることを特徴とする表示装置。
  7. 請求項6に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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