JP4887443B2 - 分離型煙感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、監視領域における火災や人体等の各種の監視対象を感知する分離型煙感知器に関する。
従来から、火災等にて発生した煙を感知する煙感知器の一形態として、検出光の減光率に基づいて煙の感知を行う減光式煙感知器が知られている。このような減光式煙感知器の中でも、比較的広い監視領域をカバーできるものとして、光電式分離型煙感知器がある。
図18は従来の光電式分離型煙感知器のシステム構成図である。この光電式分離型煙感知器100は、検出光を送光する送光部101A〜101Cと、この検出光を受光する受光部102A〜102Cとを、監視領域を挟んで、相互に分離して対向配置して構成されている。そして、送光部01A〜101Cから送光された検出光を、それぞれに対向して配置されている受光部102A〜102Cにて受光し、この受光部102A〜102Cにおいて検出光の光量の減光量や減光率を算定する。減光量が所定の基準値以上になった場合、受光部102A〜102Cは、煙が発生(火災が発生)したものと判定し、制御線103にて有線接続された受信機104に対して、火災発生の旨を示す発報信号を出力する。
ここで、検出光の光量の減光量を適切に判定するためには、送光部101A〜101Cによる検出光の送光タイミングと、受光部102A〜102Cによる検出光の受光タイミングとを、相互に同期させる必要がある。このため、従来は、これら送光部101A〜101Cと受光部102A〜102Cとを相互に制御線105にて有線接続し、この制御線105を介して、送光部101A〜101Cから受光部102A〜102Cへ制御信号(同期信号)を出力していた。そして、受光部102A〜102Cにおいて、この同期信号にて特定される同期タイミングを基準とした所定の同期間隔で受光を行なうことで、送光部101A〜101Cと受光部102A〜102Cとの同期を確立していた(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開平8−227489号公報
しかしながら、従来の分離型感知器の同期確立方法においては、同期用の制御線の敷設作業が必要になるため、感知器の取り付け作業の工程が増えると共に、制御線の敷設コストがかかっていた。この敷設コストは、送光部と受光部との相互間の距離が長い程、あるいは、送光部や受光部の設置数が多い程、増大していた。また、近年では、消防規格等によって制御線に高品質ケーブルの使用が義務付けられることがあり、この場合には制御線の敷設コストがさらに増加していた。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、送光部と受光部との相互の同期を、制御線を用いることなく行うことができる、分離型煙感知器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の分離型煙感知器は、監視領域に無線にて検出光を送光する送光手段と、前記送光手段にて前記監視領域に送光された検出光を無線にて受光し、当該受光した検出光の受光量に基づいて前記監視領域における煙を検出し、煙を検出した場合には当該受光手段に有線にて接続された受信機に発報信号を出力する受光手段とを備えた、分離型煙感知器であって、前記送光手段と前記受光手段とは、前記監視領域を挟んで相互に対向するように配置され、前記送光手段は、ローカル電源に接続されて当該ローカル電源から電源供給を受け、若しくは、電池を内蔵し当該電池から電源供給を受け、前記受光手段は、前記受信機から電力供給を受け、前記送光手段は、光源と送光制御部とを備え、前記光源は、前記検出光を無線にて送光し、前記送光制御部は、所定の送光間隔毎に所定の送光時間だけ前記検出光を送光するように前記光源を制御し、前記受光手段は、受光素子、同期確立処理手段、減光量算定部、及び煙判定部とを備え、前記受光素子は、前記光源にて送光された前記検出光を無線にて受光し、当該検出光の受光量に応じた電圧又は電流を出力し、前記同期確立処理手段は、前記受光素子にて受光された前記検出光に基づいて、前記送光手段と前記受光手段との相互の同期を確立するための所定処理を行なうものであり、前記同期確立処理手段は、前記検出光を前記送光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に所定の受光時間だけ間欠的に受光する受光動作を行なうと共にこの受光動作中における前記検出光の受光の有無を判定し、前記検出光を受光したと判定した場合には、当該検出光を受光したタイミングを基準として前記所定の送光間隔と同じ間隔で到来するタイミングを、同期タイミングとして特定し、前記減光量算定部は、前記同期確立処理手段にて特定された前記同期タイミングにおいて前記受光素子から出力された電圧又は電流に基づいて、前記受光素子にて受光された前記検出光の減光量を算定し、前記煙判定部は、前記減光量算定部にて算定された減光量と所定の閾値とに基づいて、前記監視領域における煙の有無を判定する。
請求項2に記載の分離型煙感知器は、請求項1に記載の分離型煙感知器において、前記受光間隔を前記送光間隔より短くした。
請求項3に記載の分離型煙感知器は、請求項1に記載の分離型煙感知器において、前記受光間隔を前記送光間隔より長くした。
請求項4に記載の分離型煙感知器は、請求項1から3のいずれか一項に記載の分離型煙感知器において、前記同期確立処理手段は、前記同期タイミングを特定した後、前記検出光の受光時間を、前記受光時間より短い所定の第2の受光時間に変更する。
請求項5に記載の分離型煙感知器は、請求項1から4のいずれか一項に記載の分離型煙感知器において、前記受光手段は、前記受光素子から出力された電圧又は電流を増幅する増幅手段を備え、前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を起動した後、当該増幅手段からの出力が安定する所定の安定時間の経過後に、前記増幅手段からの出力に基づいて前記検出光の受光の有無を判定する。
請求項6に記載の分離型煙感知器は、請求項1から4のいずれか一項に記載の分離型煙感知器において、前記受光手段は、前記受光素子から出力された電圧又は電流を増幅する増幅手段を備え、前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を最大増幅率に設定して前記検出光の受光の有無を判定し、前記同期を確立した後、前記増幅手段を前記最大増幅率より小さい所定の増幅率に再設定する。
請求項7に記載の分離型煙感知器は、請求項1から6のいずれか一項に記載の分離型煙感知器において、前記同期確立処理手段による同期確立後、前記受光素子にて受光された前記検出光に基づいて、前記同期タイミングを補正するための所定処理を行なう同期補正処理手段を設けた。
請求項8に記載の分離型煙感知器は、請求項7に記載の分離型煙感知器において、前記同期補正処理手段は、前記受光素子にて受光された前記検出光の受光量を所定値と比較することにより、所定値以上の受光量の検出光が受光されているか否かを判定し、所定値以上の受光量の検出光が受光されていない回数が所定回数以上になった場合には、前記同期確立処理手段による同期確立処理を起動し、あるいは、補正障害が生じた旨を報知するための所定の処理を行なう。
請求項9に記載の分離型煙感知器は、請求項1から8のいずれか一項に記載の分離型煙感知器において、前記受光手段は、指示手段と記憶手段とを備え、前記指示手段は、前記受光手段の筐体に設けた筐体カバーを閉じた際に自動的に押圧されることで前記同期の確立動作の開始指示を受け付け、前記記憶手段は、前記同期が確立されているか否かを特定するための同期確立フラグを記憶し、前記同期確立処理手段は、前記筐体カバーが閉じられているために前記指示手段により前記同期の確立動作の開始指示が受け付けられており、且つ、前記記憶手段に前記同期確立フラグが記憶されていない場合に、前記同期を確立するための処理を行う。
本発明によれば、送光手段と受光手段のいずれか一方から同期光を送光し、これをいずれか他方で受光して同期を確立できるので、送光手段と受光手段とを制御線にて接続して同期信号を送信する必要がなくなり、制御線の敷設を省略できるので、分離式感知器の敷設作業が容易になると共に、その敷設コストを低減できる。
図1は、実施の形態1に係る感知器のシステム構成図である。 図2は、送光部及び受光部の主要な電気的構成を概念的に示すブロック図である。 図3は、送光部の立上げ処理のフローチャートである。 図4は、受光部の立上げ処理のフローチャートである。 図5は、受光部の同期確立処理のフローチャートである。 図6は、受光部の同期タイミング特定処理の基本概念を示すフローチャートである。 図7は、同期タイミング特定処理における送光部の送光動作と受光部の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 図8は、受光部の受光時間調整処理の基本概念を示すフローチャートである。 図9は、受光時間調整処理における送光部の送光動作と受光部の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 図10は、同期タイミング特定処理を詳細に示すフローチャートである。 図11は、同期タイミング特定処理における受光部の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。 図12は、受光時間調整処理を詳細に示すフローチャートである。 図13は、受光時間調整処理における受光部の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。 図14は、同期補正処理のフローチャートである。 図15は、同期補正処理における受光部の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。 図16は、実施の形態2に係る感知器の送光部及び受光部の主要な電気的構成を概念的に示すブロック図である。 図17は、同期タイミング特定処理における送光部の送光動作と受光部の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 図18は、従来の光電式分離型煙感知器のシステム構成図である。
以下、添付図面を参照して、この発明を実施するために最良な各実施の形態を詳細に説明する。〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態は、分離型煙感知器に関するものである。この分離型煙感知器は、監視領域における火災を感知する分離型煙感知器に関するものである。
ここで、分離型煙感知器による監視領域の具体的内容は任意であるが、特に、送光部と受光部とを対向分離して配置することで、体育館、倉庫、ショッピングモールの如き比較的広域のスペースを監視領域とすることができる。以下の説明では、送光部にて送光され受光部にて受光される検出光の煙による減光量に基づいて煙の有無を判定する、光電式分離型煙感知器を例にとって説明する。
この分離型煙感知器の特徴の一つは、送光部と受光部との同期を無線にて確立することにある。すなわち、送光部と受光部との相互間で同期用の光信号である同期光を送受することで、同期を確立する。このため、送光部と受光部との間に、同期信号用の制御線を敷設する必要がなくなり、分離型煙感知器の設置作業性を向上させることができると共に、その設置コストを低減できる。
ここで、同期光としては、同期のみに用いる専用の光を送受光する場合の他、煙検知に用いる検出光を同期光として利用することも可能である。後者の場合には、専用光を送受光するための構成要素が不要になるので、分離型煙感知器を一層簡易に構成できる。以下の各実施の形態では、検出光を同期光として利用する場合を例示するものとし、検出光及び同期光を、特記する場合を除いては、相互に区別することなく単に検出光と称する。
また、同期光の送受光パターンとしては、様々なパターンを挙げることができる。各実施の形態においては、このような無線による同期確立において、送光部と受光部との相互間における光や電波の送受を極力短時間で済ませることが可能な同期パターンを採用しており、このことによって光の送受光に要する電力を低減している。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、各実施の形態の具体的内容について詳細に説明する。
最初に、本発明に係る実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、検出光を所定の送光間隔毎に所定の送光時間だけ間欠的に送光し、この検出光を送光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に所定の受光時間だけ間欠的に受光する形態に関するものである。
最初に、光電式分離型煙感知器(以下、感知器)の構成を説明する。図1は本実施の形態1に係る感知器のシステム構成図である。この感知器1は、送光部10A〜10Cと受光部20A〜20Cとを有しており、これら送光部10A〜10Cと受光部20A〜20Cとを、相互に数十m〜数百m程度の距離を隔てるように、また監視領域を挟んで相互に対向するように、分離配置して構成されている。送光部10A〜10Cはそれぞれ煙の検出を行うための検出光を送光し、受光部20Aは送光部10Aからの検出光、受光部20Bは送光部10Bからの検出光、受光部20Cは送光部10Cからの検出光を、それぞれ受光する。なお、各送光部10A〜10Cは相互に同様に構成されており、受光部20A〜20Cは相互に同様に構成されているので、以下では、送光部10A〜10Cを送光部10、受光部20A〜20Cを受光部20として、説明する。
各送光部10は、検出光を送光するものである。各送光部10は、電源線2を介してローカル電源3に接続されており、このローカル電源3から供給される電力にて駆動される。ただし、各送光部10に電池を内蔵した場合には、この電源線2及びローカル電源3を省略することができる。あるいは、各受光部20を介して各送光部10に電力を供給してもよい。
各受光部20は、検出光を受光するものである。各受光部20は、制御線4を介して受信機5に接続されており、この制御線4を介して受信機5から電力供給を受けると共に、当該受光部20において煙を検出した場合(あるいは、煙の検出結果に基づいて、火災が発生したものと判定した場合)には、その旨を示す発報信号を制御線4を介して受信機5に出力する。受信機5は、発報信号を受光部20から受信した場合には、所定の警報動作を行う。この警報動作としては、例えば、警報音を出力したり、図示しない他の防災機器に対して煙や火災の検出を報知するための移報信号を出力することが挙げられる。
図2は送光部10及び受光部20の主要な電気的構成を概念的に示すブロック図である。送光部10は、筐体11の内部に光源12、記憶部13、及び送光制御部14を収容して構成されている。この光源12の具体的構成は任意であるが、例えば、LED(Light Emitting Diode)や白熱灯を使用することができる。特に、本実施の形態1においては、この検出光を同期確立用の同期光として利用する。従って、光源12は、同期光を無線にて送光するもので、特許請求の範囲における同期光送光手段に対応する。また、記憶部13は、送光部10の送光動作を行うために必要なプログラムや各種のパラメータ等の情報を記憶する記憶手段であり、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を有して構成されている。この記憶部13に記憶される情報としては、例えば、送光間隔や送光時間がある。また、送光制御部14は、光源12による送光を制御するもので、光源12を点滅させることによって、検出光を監視領域に向けて送光する。
一方、受光部20は、検出光を受光するものであり、筐体21の内部に、受光素子22、増幅部23、ピークホールド部24、A/D変換部25、記憶部26、同期指示スイッチ27、及び、受光制御部28を収容して構成されている。
受光素子22は、検出光を受光してその受光量に応じた電圧又は電流を出力する。この受光素子22の具体的構成は任意であるが、例えば、フォトダイオードを使用することができる。上述のように、本実施の形態1においては、検出光を同期確立用の同期光として利用しているので、受光素子22は、同期光を受光するものであって、特許請求の範囲における同期光受光手段に対応する。
増幅部23は、受光素子22からの出力を増幅する増幅手段である。この増幅部23は、後述する同期確立部からの制御信号によってON又はOFFされる。
ピークホールド部24は、増幅部23にて増幅されたアナログ出力を受け、この出力を受けている間における当該出力の電圧の最大値を検出及び保持(ピークホールド)すると共に、この最大値に応じた電圧のアナログ信号を出力する。
A/D変換部25は、ピークホールド部24から出力されたアナログ出力を、所定のA/D変換間隔で所定回数ずつデジタル信号に変換する。
記憶部26は、受光部20の受光動作を行うために必要なプログラムや各種のパラメータ等の情報を記憶する記憶手段であり、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を有して構成されている。この記憶部26に記憶される情報としては、例えば、後述する煙判定部28bの煙判定に用いられる閾値や、後述する同期確立部において参照される同期確立フラグ、受光間隔、受光時間、第2の受光時間、同期補正間隔等がある。
同期指示スイッチ27は、作業員が同期確立動作の開始を指示するための指示手段である。ここでは、同期指示スイッチ27が、受光部20の筐体に設けた図示しない筐体カバーを閉じた際に自動的に押圧されるカバースイッチとして構成されているものとする。
受光制御部28は、受光部20における各種処理を行う処理手段であり、例えば、IC(Integrated Circuit)と、このIC上にて動作する処理プログラムとから構成されている。この受光制御部28による処理内容の詳細については後述するが、受光制御部28は、機能概念的に、減光量算定部28a、煙判定部28b、同期確立部28c、及び、同期補正部28dを備えて構成されている。減光量算定部28aは、受光素子22にて受光された検出光の減光量を算定する。煙判定部28bは、減光量算定部28aにて算定された減光量に基づいて監視領域における煙の有無(あるいは、火災発生の有無)を判定するもので、減光量を記憶部26に記憶された所定の閾値と比較し、減光量が閾値を上回っている場合には、煙が発生したものと判定する。同期確立部28cは、受光素子22にて受光された検出光に基づいて同期を確立するための所定処理を行なうもので、特許請求の範囲における同期確立処理手段に対応する。同期補正部28dは、同期が確立された後、所定の補正間隔が経過した時点で、同期タイミングを補正するもので、特許請求の範囲における同期補正処理手段に対応する。
次に、感知器1を監視状態に立上げるための立上げ処理について説明する。まず送光部10の立上げ処理について説明する。図3は送光部10の立上げ処理のフローチャートである。作業員が送光部10の電源を所定方法で投入すると、送光部10の送光制御部14によって立上げ処理が実行される。この立上げ処理では、送光制御部14は、送光間隔及び送光時間を記憶部13から呼び出し、この送光間隔に基づいて光源12を制御することで、検出光を所定の送光間隔毎に所定の送光時間だけ送光させる(ステップSA−1)。送光間隔や送光時間の具体的内容は任意であるが、送光間隔は例えば1〜10秒間隔とし、送光時間は1パルスとする。これにて送光部10の立上げ処理が終了する。
次に、受光部20の立上げ処理について説明する。図4は受光部20の立上げ処理のフローチャートである。作業員が受光部20の電源投入を所定方法で投入すると、受光部20の受光制御部28は、同期指示スイッチ27が押圧されるまで待機する(ステップSB−1)。例えば、感知器1の初期設置時には、作業員は、受光部20の電源を所定方法で投入し、送光部10及び受光部20の相互間の検出光の光軸を所定方法で調整した後、受光部20の筐体カバーを閉じる。そして、このように筐体カバーを閉じることで、この動作に伴って当該受光部20の同期指示スイッチ27が自動的に押圧される。また、既に設置された受光部20の電源が遮断されている場合、作業員は、この受光部20の電源を投入することで当該受光部20を再起動する。この場合、光軸調整は既に終了しており、受光部20の筐体カバーは既に閉じられているので、同期指示スイッチ27は常に押圧状態にある。
このように同期指示スイッチ27が押圧状態になった場合(ステップSB−1、Yes)、受光制御部28は、記憶部26に同期確立フラグが記憶されているか否かを判定する(ステップSB−2)。そして、同期確立フラグが記憶されている場合には(ステップSB−2、Yes)、同期が既に確立されており、同期確立処理を新たに実行する必要がないと判定し、同期確立処理を行なうことなく立上げ処理を終了して、記憶部26に記憶された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。一方、同期確立フラグが記憶されていない場合には(ステップSB−2、No)、未だ同期が確立されておらず、同期確立処理を実行する必要があると判定し、同期確立処理を実行する(ステップSB−3)。そして、同期確立処理の終了後、この同期確立処理にて特定された同期条件を用いた通常監視状態に移行する。これにて受光部20の立上げ処理が終了する。
次にステップSB−3における受光部20の同期確立処理について説明する。図5は、受光部20の同期確立処理のフローチャートである。この同期確立処理は、同期タイミングを特定する同期タイミング特定処理(ステップSC−1)と、この同期タイミング特定処理において特定された同期タイミングを中心として受光時間を短縮化する受光時間調整処理(ステップSC−2)とに大別される。
まずステップSC−1における同期タイミング特定処理の基本概念について説明する。図6は受光部20の同期タイミング特定処理の基本概念を示すフローチャート、図7は同期タイミング特定処理における送光部10の送光動作と受光部20の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図7に示すように、送光部10の送光制御部14は、上述したように、立上げ処理後、所定の送光間隔Te毎に所定の送光時間だけ検出光を送光する。
一方、図6、7に示すように、受光部20の同期確立部28cは、送光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に、検出光を受光する所定の受光動作を行なう(ステップSD−1)。このように送光間隔とは異なる受光間隔で受光動作を行なうことで、送光や受光を間欠的に行なう場合でも、これら送光間隔と受光間隔との公倍数に対応するタイミングで検出光を受光できる。特に、本実施の形態1においては、受光間隔を送光間隔より短くしている(受光間隔<送光間隔)。例えば、送光間隔が3秒である場合には、1〜2秒間隔で受光を行う。これは次のような理由による。すなわち、本実施の形態1では、送光間隔は同期確立後の煙監視状態においても同一間隔を維持することを前提としているので、送光間隔は煙感知を行なうために適切な間隔とする必要がある。ここで、煙感知を行なうための送光間隔は、送光部10における電力消費を低減するためには、煙感知に支障がない範囲で、比較的長く設定することが好ましい。一方、受光間隔を送光間隔よりもさらに長い間隔で受光を行なったのでは、同期確立の時間が長くなる可能性が高いため好ましくない。そこで、本実施の形態1においては、送光間隔を煙感知に適した比較的長い間隔とする一方で、受光時間を送光間隔より短くして同期確立の迅速化を図っている。
また、同期確立部28cは、各受光動作において、所定の受光時間だけ連続して検出光の受光有無判定を行う(ステップSD−2)。すなわち、同期確立部28cは、各受光動作において、受光素子22からの出力(実際には、後述するようにA/D変換部25による変換値)を所定値と比較することで、検出光の受光の有無を判定する(ステップSD−3)。例えば、送光間隔が3秒である場合には、各受光動作において数百m秒だけ連続して受光動作を行う。図7では、5回分の受光動作N1〜N5を行なっている例を示す。そして、同期確立部28cは、いずれかの受光動作中において検出光を受光したものと判定した場合には(ステップSD−3、Yes)、この受光時を基準として所定の同期間隔(ここでは送光間隔と同一)で到来するタイミングを、同期タイミングとして特定する(ステップSD−4)。例えば、図7では5回目の受光動作N5で初めて検出光を受光できるので、この受光動作N5における受光時を基準として同期タイミングを特定する。これにて同期タイミング特定処理が終了する。なお、これら初期の受光間隔や受光時間は、感知器1の工場出荷前に、記憶部26に参照可能に記憶させておくか、同期確立処理プログラムの内部パラメータとして組み込んでおくことができる(この点は、以下の第2の受光時間やその他の時間データに関しても同様)。
次に図5のステップSC−2における受光時間調整処理の基本概念について説明する。図8は受光部20の受光時間調整処理の基本概念を示すフローチャート、図9は受光時間調整処理における送光部10の送光動作と受光部20の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図9に示すように、同期確立部28cは、同期タイミング特定処理にて特定された同期タイミングを中心として、検出光の連続的な受光時間を、先の受光時間より短い所定の第2の受光時間に変更する(ステップSE−1)。図9には、3回分の受光動作N5〜N7を示しており(受光動作N5は図7の受光動作N5と同じ)、ここでは、受光動作N6における受光時間を第2の受光時間に変更している。例えば、先の受光時間が数百m秒であった場合には、第2の受光時間を数十m秒とする。その後、同期確立部28cは、記憶部26に同期確立フラグを記憶させる(ステップSE−2)。これにて受光時間調整処理が終了し、同期確立処理が終了する。
その後の通常監視状態では、同期タイミング特定処理にて特定した同期タイミングで、かつ、受光時間調整処理で変更された第2の受光時間だけ、検出光の受光を行うことで、送光部10の送光タイミングと受光部20の受光タイミングとを同期させることができる。なお、記憶部26に記憶された同期確立フラグは、受光部20の電源遮断時に消去される。従って、電源の再投入時には、立上げ処理において説明したように、同期指示スイッチ27の押圧を条件として、同期確立処理が自動的に開始される。
このような同期確立処理の効果は以下の通りである。すなわち、無線によって同期を確立するための一つの単純な方法としては、送光部10から検出光を所定の送光間隔で送光し、受光部20ではこの送光間隔よりも長い時間連続して受光を行い、検出光が受光されたタイミングを基準として同期タイミングを確立することが考えられる。しかしながら、このように長時間に渡って連続的に受光を行う場合には、受光部20において受光素子22からの出力を増幅するアンプ等の消費電力が増大する。この不具合を解消するため、同期タイミング特定処理において、受光部20の受光を、送光間隔より短い受光間隔で間欠的に行うことで、受光部20の消費電力を低減している。
また、このように間欠的に受光を行う場合、各受光動作における受光時間を長くする程、検出光を受光できる確率を向上でき、迅速に同期を確立できる。しかしながら、同期確立後においても受光時間の長さをそのまま維持していると、各受光動作中において検出光を実際には受光していない時間が長くなり、受光部20の消費電力が無駄に増大する。この不具合を解消するため、受光時間調整処理において、受光時間を、同期確立が行われるまでの間は比較的長い時間とし、同期確立後は同期タイミングで検出光を受光でき得る限りにおいて極力短い時間(すなわち第2の受光時間)に変更することで、受光部20の電力消費の効率化を図っている。
次に、上記のように行われる受光部20の同期確立処理についてより詳細に説明する。まず、同期タイミング特定処理の詳細について説明する。図10は同期タイミング特定処理を詳細に示すフローチャート、図11は同期タイミング特定処理における受光部20の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。
受光部20の同期確立部28cは、増幅部23をONすると共にその増幅率を最大に設定した後(ステップSF−1)、この増幅部23が電気的に安定する所定時間(以下、増幅部安定時間)の経過を待つ(ステップSF−2)。そして、同期確立部28cは、増幅部安定時間が経過した後、ピークホールド部24による増幅部23の出力のピークホールドを開始し(ステップSF−3)、このピークホールド部24の出力が電気的に安定する所定時間(以下、ピークホールド部安定時間)の経過を待つ(ステップSF−4)。これら増幅部安定時間やピークホールド部安定時間の具体的数値は、増幅部23やピークホールド部24の仕様等によって異なり得るが、記憶部26に予め記憶させておき、同期確立部28cはこれを必要に応じて参照する。
そして、ピークホールド部24の安定時間が経過した後、同期確立部28cは、ピークホールド部24からの出力を、A/D変換部25にA/D変換させる(ステップSF−5)。このA/D変換は、所定のA/D変換間隔で所定回数だけ行う。同期確立部28cは、増幅部23を受光時間Tonだけ連続してONした後(ステップSF−1〜ステップSF−6、Yes)、増幅部23をOFFし(ステップSF−7)、A/D変換部25のA/D変換によって取得されたA/D変換値のうち、所定値以上のA/D変換値が1以上あるか否か(所定値以上のA/D変換値が存在するか否か)を判定する(ステップSF−8)。この所定値としては、例えば、送光部10から送光された検出光を受光したと判定できる最低値が設定される。
そして、所定値以上のA/D変換値が一つもないと判定した場合(ステップSF−8、No)、同期確立部28cは、送光部10からの検出光を受光できず、同期確立を妨げる何らかの異常状態が生じている可能性があると判定し、記憶部に記憶させている同期確立異常数(初期値=0)を1つ増分する(ステップSF−9)。そして、同期確立部28cは、この同期確立異常数が、同期確立に異常が生じたことを断定できる所定数(例えば10〜20回)以上になったか否かを判定し(ステップSF−10)、未だ所定数以上になっていない場合には(ステップSF−10、No)、さらに同期確立処理を継続すべく、ステップSF−1に戻って受光動作を繰り返す。その後、同期確立異常数が所定数以上になった場合には(ステップSF−10、Yes)、同期確立に異常が生じたものと断定し、同期確立異常信号を受信機5に出力して(ステップSF−11)、同期確立処理を終了する。この同期確立異常信号を受信した受信機5は、例えば、同期確立異常が発生している旨の表示や音声出力を行うことで、この異常状態を作業員に報知する。
このように、同期確立部28cは、所定値以上のA/D変換値が1以上あると判定される迄、あるいは、さらに同期確立異常数が所定数以上になる迄、ステップSF−1〜SF−10の処理を繰り返し行なう。このステップSF−1〜SF−10の処理における受光動作の各タイミングは下記のように決定することができる。まず、図11に示すように、増幅部安定時間とピークホールド部安定時間との和をオーバーラップ時間Tov、ピークホールド部24によるピークホールドを行なう時間をピークホールド時間Tpc、A/D変換部25によるA/D変換の間隔をA/D変換間隔TAD、受光間隔(増幅部23をONしてから、次に増幅部23をONするまでの時間)を受光間隔Tnと表す。
本実施の形態1では、同期タイミング確定処理時における各受光動作中にA/D変換を8回行うものとしているので、オーバーラップ時間Tovは、下記のように表すことができる。
オーバーラップ時間Tov=受光時間Ton−(A/D変換間隔TAD×8)
また、本実施の形態1では、1回の送光間隔の間に、受光時間Tonを2回含めると共に、このうちの2回目の受光時間Tonに到来するオーバーラップ時間Tovの分だけ、増幅部23をONする時間を早めることで、検出光の受光時には増幅部23及びピークホールド部24からの出力が既に安定している状態とする。このため、受光間隔Tnは、下記のように表すことができる。
受光間隔Tn=送光間隔+オーバーラップ時間Tov−(2×受光時間Ton)
このようなタイミングでステップSF−1〜SF−10の処理を繰り返し行ない、ステップSF−8において、所定値以上のA/D変換値が一つ以上あると判定した場合(ステップSF−8、Yes)、受光動作中に検出光が受光できた可能性がある。従って、この場合には、このA/D変化値が得られたタイミングを同期タイミングの基準にしてもよい。しかしながら、検出光以外のノイズ光が受光された可能性もあるため、ここでは、次回の受光動作においても同一のタイミングで検出光が受光されるか否かを判定し、同一のタイミングで検出光が受光された場合にのみ、このA/D変化値が得られたタイミングを同期タイミングの基準とする。具体的には、同期確立部28cは、所定値以上のA/D変換値が得られた回数をカウントする。この回数の判定は、例えば、所定値以上のA/D変換値が得られた回数を記憶部26に記憶させることによって行なうことができる。そして、同期確立部28cは、この回数が1回目であるか否かを判定し(ステップSF−12)、1回目である場合(所定値以上のA/D変換値が始めて得られた場合。ステップSF−12、Yes)には、受光動作中に検出光が受光できたことを再度確認するため、受光間隔Tnを下記のように再設定した後(ステップSF−13)、ステップSF−1に戻って再度の受光確認を行なう。
受光間隔Tn=送光間隔−受光時間Ton
このことで、検出光が受光された先の受光動作と同一のタイミングにてA/D変換を行なうことができる。
一方、所定値以上のA/D変換値が得られた回数が1回目でない場合(所定値以上のA/D変換値を得ることが2回以上できた場合。ステップSF−12、No)には、所定値以上のA/D変換値の数をカウントして記憶部に記憶させると共に、このカウント数が、前回のステップSF−8において記憶部に記憶させたカウント数と同一であるか否かを判定する(ステップSF−14)。
そして、所定値以上のA/D変換値のカウント数が前回のカウント数と同一でない場合(ステップSF−14、No)、同期確立部28cは、受光動作中における検出光の受光タイミングが同一ではなく、同期が正常に行なわれているとは未だ断定できないと判定し、ステップSF−1に戻って、同期確立を最初からやり直す。
一方、所定値以上のA/D変換値のカウント数が前回のカウント数と同一である場合(ステップSF−14、Yes。以下、このカウント数を一致カウント数と称する)、同期タイミング特定処理を終了し、次の受光時間調整処理に移行する。
次に、受光時間調整処理の詳細について説明する。図12は受光時間調整処理を詳細に示すフローチャート、図13は受光時間調整処理における受光部20の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。この受光時間調整処理においては、図10の同期タイミング特定処理の一致カウント数を用いて受光時間を調整する。すなわち、この一致カウント数に基づいて、同期タイミング特定処理における受光動作の間のいずれの時点で受光が行なわれたのかを特定できるので、この時点を基準に、受光時間を、同期タイミング特定処理よりも短い第2の受光時間に調整する。
具体的には、同期確立部28cは、一致カウント数を基準として、それ以降の受光動作における受光間隔Tn’、受光時間Ton’、及び、ピークホールド時間Tpc’を、それぞれ下記のように再設定する(ステップSG−1)。
受光間隔Tn’=送光間隔−(Tov+Tx)−TAD×(一致カウント数−1)
受光時間Ton’=Tov+Tx+TAD+Tx
ピークホールド時間Tpc’=Ton’−増幅部安定時間
ここで、Txは、後述する周期補正処理を行うまでの間に送光部10と受光部20との相互間に生じ得る同期のずれ(以下、同期ずれ)の見込み時間(以下、同期ずれ見込み時間)である。この同期ずれ見込み時間は、送光部10や受光部20において所定の送光間隔を計時するタイマの精度が低い程、あるいは、周期補正処理を行うまで時間が長い程、大きく設定されることになる。
上記の各数値のうち、受光間隔Tn’は、基本的には、送光間隔からオーバーラップ時間Tovを減算することで算定される。ここでは、さらに同期ずれ見込み時間を減算することで、この同期ずれ時間だけ前倒しで増幅部23をONし、同期ずれが生じた場合であっても検出光を受光可能として、煙感知の信頼性を上げている。さらに、所定値以上のA/D変換値のカウント数が多い程、受光動作中の初期において検出光が検出されたことになるので、このカウント数だけ受光タイミングを早めるように、カウント数に応じた数だけA/D変換間隔を減算している。なお、カウント数から1を減算しているのは、カウント数が1の場合には、受光時間Ton’の最後に検出光が受光されたことになり、A/D変換間隔TADを減算することで増幅部23をONするタイミングを早める必要がないからである。また、受光時間Ton’は、基本的には、オーバーラップ時間Tovと、検出光を受光可能な最低時間(ここでは、1回分のA/D変換間隔TAD)とを加算することで算定される。ここでは、さらに同期ずれ見込み時間Txを2回分加算することで、同期ずれが生じて検出光の受光が早くなった場合と、同期ずれが生じて検出光の受光が遅くなった場合のいずれにおいても、検出光を受光可能として、煙感知の信頼性を上げている。また、ピークホールド時間Tpc’は、受光時間Ton’から増幅部安定時間を減算して算定される。
次いで、同期確立部28cは、再設定後の受光動作が有効に機能するか否かを確認する。具体的には、再設定後の受光動作において、所定値以上のA/D変換値が得られたか否かを判定する(ステップSG−2)。ここで、所定値以上のA/D変換値が得られなかった場合には(ステップSG−2、No)、図10の同期タイミング特定処理のステップSF−1に戻り、同期確立処理を最初からやり直す。一方、所定値以上のA/D変換値が得られた場合には(ステップSG−2、Yes)、再設定後の受光動作が有効に機能した(このタイミングで送光部10との同期が取れ、検出光を適切に受光できた)ものと判定し、同期確立フラグを記憶部26に記憶する(ステップSG−3)。
その後、同期確立部28cは、受光間隔Tn’’を下記のように算定する(ステップSG−4)。
Tn’’=送光間隔−受光時間Ton’
そして、同期確立部28cは、増幅部23の増幅率を最大増幅率より小さい通常監視時の所定の増幅率に設定して(ステップSG−5)、受光時間調整処理を終了する。これ以降、受光間隔Tn’’が到来する毎に、受光時間Ton’の間だけ増幅部23をONすることで、送光部10との同期が取れた受光動作を行なうことができる。
次に、同期補正処理について説明する。図14は同期補正処理のフローチャート、図15は同期補正処理における受光部20の各部の動作タイミングを詳細に示すタイミングチャートである。この同期補正処理において、同期補正部28dは、記憶部26に予め記憶された所定の同期補正間隔が経過したか否かを監視する(ステップSH−1)。この同期補正間隔は、同期ずれが発生した場合であっても、この同期ずれの量が検出光の適切な受光が妨げられる程度になる前に、同期補正処理が行なわれ得るように設定される。この具体的期間は、送光部10において送光間隔を計時している図示しないクロック回路の計時精度や、あるいは、受光部20において受光間隔を計時している図示しないクロック回路の計時精度が低くなる程、短くなるように決定され、例えば、5〜10分である。
この同期補正間隔が経過した場合(ステップSH−1、Yes)、同期補正部28dは、感知器1が所定の同期補正許可レベル(一定以上のA/D値)であるか否かを判定し(ステップSH−2)、通常監視状態である場合にのみ次のステップSH−3に移行し、通常監視状態でない場合には、通常監視状態に復帰するのを待ってから次のステップSH−3に移行する。
ここで、通常監視状態でない場合としては、感知器1によって煙(火災)が検出されている状態や、煙感知器1に障害が発生したことが検知されている状態(例えば、検出光の光軸上における埃の蓄積等によって検出光の受光量が低下し、この低下量が所定量以上になった場合)を挙げることができる。このように火災状態や障害状態で同期補正を行わないのは、これらの状態では、煙や埃の存在によって受光量が減衰され、同期補正処理を適切に行うことができないからである。このような火災状態や障害状態の有無の具体的な判断は任意であるが、例えば、受光部20の制御部は、これら火災状態や障害状態である場合には記憶部26に所定のフラグを立上げ、このフラグの有無を同期補正部28dが判定することで、火災状態や障害状態の有無を判定する。なお、埃の蓄積等による検出光の受光量の低下分を補償するために受光量を自動的に増分するような自動補償機能が感知器1に設けられている場合において、この自動補償機能は同期補正処理の妨げにはならないので、自動補償中は通常監視状態と同様に同期補正処理を実行する。ただし、火災状態や障害状態が同期補正の障害にならない場合には、火災状態中や障害状態中であっても、同期補正を実行するようにしてもよい。
その後、同期補正部28dは、A/D変換部25から出力されたA/D変換値のうち、所定値以上のA/D変換値の個数が1つ以上あるか否かを判定する(ステップSH−3)。この際の所定値としては、煙の有無を判定するための受光量の減光量の閾値(火災発報判定閾値)を用いる。そして、所定値以上のA/D変換値の個数が1つもない場合(ステップSH−3、No)、同期補正部28dは、同期ずれの量が同期補正の許容限界を超えているものと判定し、このように許容限界を超えた回数をカウントして記憶部26に記憶させる(ステップSH−4)。そして、同期補正部28dは、この回数を所定回数と比較し(ステップSH−5)、所定回数以上でない場合には(ステップSH−5、No)、一時的な障害が生じているにすぎないと判定して、補正を行なうことなく当該補正処理を終了し、次回の補正処理が行なわれるのを待つ。一方、所定回数以上である場合には(ステップSH−5、Yes)、同期補正部28dは、より深刻な障害が生じた可能性が高いと判定し、補正障害が生じた旨を受光制御部28に出力する(ステップSH−6)。この受光制御部28は、補正障害が生じた旨をユーザに報知するための所定の処理を行う。例えば、受光制御部28は、受信機5に補正障害信号を出力し、この受信機5が図示しない障害表示灯を点滅させる。また、同期補正部28dは、同期の再確立を図ることによって障害を自動的に解消すべく、同期確立部28cに同期確立処理を起動させ、これによって図10の同期タイミング特定処理が起動される。
一方、ステップSH−3において、所定値以上のA/D変換値の個数が1つ以上ある場合には(ステップSH−3、Yes)、このカウント数を用いて、受光時間Tn’’’を下記のように再設定することで、同期を補正する(ステップSH−7)。これにて同期補正処理が終了する。
受光時間Tn’’’=(送光間隔受光間隔Ton’)−(同期ずれ見込み時間Tx×(カウント数−正常時にカウントされる所定値以上のA/D変換値の数))
すなわち、正常時にカウントされる所定値以上のA/D変換値の数(以下、基準カウント数)に対して、実際にカウントされた所定値以上のA/D変換値の数が多い程、送光と受光との同期ずれが生じていることになるので、この超過分に応じた数だけ同期ずれ見込み時間Txを減算することで、同期タイミングを補正する。例えば、基準カウント数を2とする場合には、実際のカウント数から2を減算し、この減算結果に応じた数だけ、同期ずれ見込み時間Txを減算する。なお、基準カウント数は正常時の同期タイミングに応じて任意に設定できるが、実際の同期タイミングが前後のいずれ側にずれた場合でも、これを補正できるような基準カウント数に設定することが好ましい。例えば、基準カウント数を1とした場合、実際のカウント数が1未満になってしまうと、もはやそのずれ量を補正できなくなるので、基準カウント数は2〜3程度にすることが好ましい。
このように実施の形態1によれば、送光部10から検出光を送光し、これを受光部20で受光して同期を確立できるので、送光部10と受光部20とを制御線4にて接続して同期信号を送信する必要がなくなり、制御線4の敷設を省略できるので、感知器1の敷設作業が容易になると共に、その敷設コストを低減できる。
また、検出光を同期光として利用しているので、同期専用の光を送受信するための構成要素を設ける必要がなくなり、感知器1の構成を簡素化できると共に、その製造コストを低減できる。
また、受光間隔を送光間隔より短くしているので、送光間隔を煙感知に適した比較的長い間隔とする一方で、受光時間を送光間隔より短くして同期確立の迅速化を図ることができる。
また、同期タイミングを特定した後、検出光の受光時間を第2の受光時間に変更しているので、同期確立迄は比較的長い受光時間を用いて同期確立の迅速化を図ると共に、同期確立後は比較的短い受光時間を用いて受光電力を低減できる。
また、増幅部安定時間の経過後に、同期光の受光の有無を判定しているので、増幅部23が不安定な状態で同期光の受光の有無を判定することがないので、同期光の受光の有無を一層確実に判定でき、同期確立処理の信頼性を向上させることができる。
また、同期確立処理では増幅部23を最大増幅率に設定し、同期確立後は増幅部23を最大増幅率より小さい所定の増幅率に再設定しているので、同期確立処理においては同期光の受光性能を最大化して、同期確立の可能性を向上させることができる。
また、同期補正部28dにて同期タイミングを補正しているので、同期ずれを自動的に解消し、検出光を受光部20にて適切なタイミングで受光できるので、長期間に渡る煙検出の信頼性を向上させることができる。
また、同期補正処理において、所定値以上の受光量の同期光が受光されていない場合には、同期確立部28cによる同期確立処理を自動的に起動することで、同期ずれが補正の限界を超えている可能性がある場合には、同期確立を最初から自動的にやり直すことができ、同期ずれが大きい場合であっても同期タイミングを適性状態に補正できる。あるいは、補正障害が生じた旨をユーザに報知することで、ユーザに早期の対応を促すことができる。
また、同期補正処理において、所定値以上の受光量の同期光が受光された場合には、この同期光を受光したタイミングを基準として所定の送光間隔で到来するタイミングを、同期タイミングとして設定することで、同期ずれを自動的に解消し、検出光を受光部20にて適切なタイミングで受光できる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2の具体的内容について詳細に説明する。この実施の形態2は、同期確立処理を、送光間隔より長い所定の受光間隔で間欠的に行なう形態に関する。ただし、特に説明なき構成は実施の形態1と同様であるものとし、実施の形態1と同様の構成要素には、必要に応じて、実施の形態1で使用したものと同一の符号を付する。
図16は、実施の形態2に係る感知器の送光部及び受光部の主要な電気的構成を概念的に示すブロック図である。この感知器6は、送光部10と受光部30とを備えて構成されている。受光部30は、検出光を受光するものであり、特許請求の範囲における受光手段に対応する。この受光部30は、筐体21の内部に、受光素子22、増幅部23、ピークホールド部24、A/D変換部25、記憶部26、同期指示スイッチ27、及び、受光制御部31を収容して構成されている。受光制御部31は、機能概念的に、減光量算定部31a、煙判定部31b、同期確立部31c、及び、同期補正部31dを備えて構成されている。減光量算定部31a、煙判定部31b、同期補正部31dは、それぞれ実施の形態1の減光量算定部28a、煙判定部28b、同期補正部28dと同様に構成されている。同期確立部31cは、受光素子22にて受光された検出光に基づいて同期を確立するための所定処理を行なうもので、特許請求の範囲における同期確立処理手段に対応する。
この同期確立部31cによる同期確立処理は、基本的には実施の形態1の同期確立処理と同様であるが、同期タイミング特定処理を、送光間隔より長い所定の受光間隔で間欠的に行なう点で異なる。図17は同期タイミング特定処理における送光部10の送光動作と受光部30の受光動作のタイミングを示すタイミングチャートである。同期確立部31cは、送光間隔Teとは異なる所定の受光間隔Tn2毎に受光動作を行なう。ここで、受光間隔Tn2は、送光間隔Teよりも長い間隔であり(受光間隔Tn2>送光間隔Te)、例えば、送光間隔が3秒である場合には、5〜10秒間隔で受光動作を行う。図17では、3回分の受光動作N1〜N3を示す。このように、送光間隔より受光間隔を長くした場合においても、送光間隔と受光間隔との公倍数に対応するタイミングで、送光タイミングと受光タイミングが一致するので、実施の形態1と同様に、受光部30で検出光を受光でき、同期タイミングの基準を特定できる。すなわち、送光時間と受光時間は少なくとも相互に異なるものであればよい。その後、このように特定された同期タイミングを用いて実施の形態1と同様に受光時間調整処理を行なうことで、同期確立を行なうことができる。
このように実施の形態2によれば、受光間隔を送光間隔より長くした場合においても、送光部10と受光部30との同期を確立でき、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
また、本発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、送光部に対する制御線の敷設を何らかの理由によって完全には省略できない場合であっても、無線による同期を確立することで制御線を省略できる可能性を高めることができている場合には、本発明の課題は達成されている。
また、本発明には、無線による同期を行う構成要素を備えている全ての感知器が含まれ、送光部と受光部とを相互に有線接続した感知器も含まれ得る。例えば、上記説明した光による無線同期機能を備えた感知器であって、さらに、送光部と受光部とを相互に制御線にて有線接続し、この制御線を介して電気信号を用いた同期確立を冗長的に行なう感知器や、この制御線を介して送光部に電力供給を行なうことでローカル電源を省略可能とした感知器も、本発明の感知器に該当する。例えば、無線同期と有線同期の冗長構成を採用した場合、有線による同期が確立できない場合にのみ無線による同期を行う等してもよい。
各実施の形態に示した構成は、相互に組合せることができ、例えば、実施の形態1の同期方法と実施の形態2の同期方法との両方を実行可能とし、いずれかの方法を状況に応じて選択できるようにしてもよい。
各実施の形態では、検出光を同期光として用いる例を示したが、同期専用の光を送光する光源や送光制御部14と、この専用の光を受光する受光素子22や受光制御手段を設けてもよい。この場合には、同期専用の光の光源や送光制御部14を受光部に設け、専用の光を受光する受光素子22や受光制御手段を送光部に設けてもよい。また、この場合には、検出光の送光間隔等の制限を受けることなく送光間隔や受光間隔を設定できるので、送光間隔や受光間隔の自由度が向上する。
また、各実施の形態では、同期確立までに設定していた受光時間を、同期確立後に第2の受光時間に再設定しているが、省電力化の必要性が乏しい場合には、同期確立後も比較的長い受光時間を使い続けてもよく、あるいは、同期確立の迅速化の必要性が乏しい場合には、比較的短い第2の受光時間のみを同期確立前から使用してもよい。
各実施の形態では、所定の同期補正間隔が経過した場合に、同期補正処理を行なうものとして説明したが、同期補正処理を起動するタイミングとしては、他のタイミングを採用してもよい。例えば、検出光の受光量が低減した場合、その原因としては、煙の発生の可能性や、検出光の光軸上における埃の蓄積やレンズ等の光学素子に汚れが生じた可能性があるが、これ以外にも、軽度の同期ずれによって検出光の全量が受光部で受光できていない可能性がある。従って、検出光の受光量が所定量以上低下した場合には、まず同期補正処理を行ない、その後に依然として検出光の受光量が低減している場合にのみ、煙発生と判定して発報信号を出力したり、補償処理を行なうようにしてもよい。あるいは、受信機からの所定の制御信号に基づいて、同期補正処理を起動してもよい。
この他、上記文書中や図面中で示した回路例、構造例、パラメータ、各種数値等については、あくまで例示であり、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、回路構成の一部をプログラムにて置換したり、送光制御部14や受光制御部28の機能の処理内容の全部又は一部をハードウェアにて達成したりしてもよい。
以上のように、本発明に係る分離型煙感知器は、相互に分離配置された送光部と受光部との相互の同期を取ることに適用でき、この同期を省電力で迅速に確立することに有用である。
(付記1)
付記1に記載の分離型感知器は、監視領域に対して検出光を送光する送光手段と、この送光手段にて送光された検出光を受光し、この受光した検出光の受光量に基づいて前記監視領域における所定の監視対象の有無を判定する受光手段とを、相互に分離して配置して構成された分離型感知器であって、前記送光手段と前記受光手段のいずれか一方には、これら送光手段と受光手段との相互の同期を取るための同期光を無線にて送光する同期光送光手段を設け、前記送光手段と前記受光手段のいずれか他方には、前記同期光送光手段から送光された前記同期光を受光する同期光受光手段と、この同期光受光手段にて受光された前記同期光に基づいて前記同期を確立するための所定処理を行なう同期確立処理手段を設けたこと、を特徴とする。
(付記2)
付記2に記載の分離型感知器は、付記1に記載の分離型感知器において、前記同期光送光手段を前記送光手段に設けると共に、前記同期光受光手段及び前記同期確立処理手段を前記受光手段に設け、前記同期光送光手段は、前記検出光を前記同期光として送光し、前記同期光受光手段は、前記検出光を前記同期光として受光し、前記同期確立処理手段は、前記同期光受光手段にて受光された前記検出光に基づいて同期を確立する所定処理を行なうこと、を特徴とする。
(付記3)
付記3に記載の分離型感知器は、付記2に記載の分離型感知器において、前記同期光送光手段は、前記検出光を所定の送光間隔毎に所定の送光時間だけ間欠的に送光し、前記同期確立処理手段は、前記検出光を前記送光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に所定の受光時間だけ間欠的に受光動作を行なうと共にこの受光動作中における前記検出光の受光の有無を判定し、前記検出光を受光したと判定した場合には、当該検出光を受光したタイミングを基準として前記所定の送光間隔で到来するタイミングを、同期タイミングとして特定すること、を特徴とする。
(付記4)
付記4に記載の分離型感知器は、付記3に記載の分離型感知器において、前記受光間隔を前記送光間隔より短くしたこと、を特徴とする。
(付記5)
付記5に記載の分離型感知器は、付記3に記載の分離型感知器において、前記受光間隔を前記送光間隔より長くしたこと、を特徴とする。
(付記6)
付記6に記載の分離型感知器は、付記3から5のいずれか一項に記載の分離型感知器において、前記同期確立処理手段は、前記同期タイミングを特定した後、前記検出光の受光時間を、前記受光時間より短い所定の第2の受光時間に変更すること、を特徴とする。
(付記7)
付記7に記載の分離型感知器は、付記1から6のいずれか一項に記載の分離型感知器において、前記送光手段と前記受光手段のいずれか他方には、前記同期光の受光量に応じた前記同期光受光手段からの出力を増幅する増幅手段を設け、前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を起動した後、当該増幅手段からの出力が安定する所定の安定時間の経過後に、前記増幅手段からの出力に基づいて前記同期光の受光の有無を判定すること、を特徴とする。
(付記8)
付記8に記載の分離型感知器は、付記1から7のいずれか一項に記載の分離型感知器において、前記送光手段と前記受光手段のいずれか他方には、前記同期光の受光量に応じた前記同期光受光手段からの出力を増幅する増幅手段を設け、前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を最大増幅率に設定して前記同期光の受光の有無を判定し、前記同期を確立した後、前記増幅手段を前記最大増幅率より小さい所定の増幅率に再設定すること、を特徴とする。
(付記9)
付記9に記載の分離型感知器は、付記1から8のいずれか一項に記載の分離型感知器において、前記同期確立処理手段による同期確立後、前記同期光受光手段にて受光された前記同期光に基づいて、前記同期タイミングを補正するための所定処理を行なう同期補正処理手段を設けたこと、を特徴とする。
(付記10)
付記10に記載の分離型感知器は、付記9に記載の分離型感知器において、前記同期補正処理手段は、前記同期光受光手段にて受光された前記同期光の受光量を所定値と比較することにより、所定値以上の受光量の同期光が受光されているか否かを判定し、所定値以上の受光量の同期光が受光されていない回数が所定回数以上になった場合には、前記同期確立処理手段による同期確立処理を起動し、あるいは、補正障害が生じた旨を報知するための所定の処理を行なうこと、を特徴とする。
(付記11)
付記11に記載の分離型感知器は、付記9又は10に記載の分離型感知器において、前記同期補正処理手段は、前記同期光受光手段にて受光された前記同期光の受光量を所定値と比較し、所定値以上の受光量の同期光が受光された場合には、この同期光を受光したタイミングを基準として前記所定の送光間隔で到来するタイミングを、同期タイミングとして設定すること、を特徴とする。
本発明によれば、送光手段と受光手段のいずれか一方から同期光を送光し、これをいずれか他方で受光して同期を確立できるので、送光手段と受光手段とを制御線にて接続して同期信号を送信する必要がなくなり、制御線の敷設を省略できるので、分離式感知器の敷設作業が容易になると共に、その敷設コストを低減できる。
1、6、100 感知器
2 電源線
3 ローカル電源
4、103、105 制御線
5、104 受信機
10、10A〜10C、101A〜101C 送光部
11 筐体
12 光源
13 記憶部
14 送光制御部
20、20A〜20C、30、102A〜102C 受光部
21 筐体
22 受光素子
23 増幅部
24 A/D変換部
25 ピークホールド部
26 記憶部
27 同期指示スイッチ
28 受光制御部
28a、31a 減光量算定部
28b、31b 煙判定部
28c、31c 同期確立部
28d、31d 同期補正部

Claims (9)

  1. 監視領域に無線にて検出光を送光する送光手段と、
    前記送光手段にて前記監視領域に送光された検出光を無線にて受光し、当該受光した検出光の受光量に基づいて前記監視領域における煙を検出し、煙を検出した場合には当該受光手段に有線にて接続された受信機に発報信号を出力する受光手段とを備えた、
    分離型煙感知器であって、
    前記送光手段と前記受光手段とは、前記監視領域を挟んで相互に対向するように配置され、
    前記送光手段は、ローカル電源に接続されて当該ローカル電源から電源供給を受け、若しくは、電池を内蔵し当該電池から電源供給を受け、
    前記受光手段は、前記受信機から電力供給を受け、
    前記送光手段は、光源と送光制御部とを備え、
    前記光源は、前記検出光を無線にて送光し、
    前記送光制御部は、所定の送光間隔毎に所定の送光時間だけ前記検出光を送光するように前記光源を制御し、
    前記受光手段は、受光素子、同期確立処理手段、減光量算定部、及び煙判定部とを備え、
    前記受光素子は、前記光源にて送光された前記検出光を無線にて受光し、当該検出光の受光量に応じた電圧又は電流を出力し、
    前記同期確立処理手段は、前記受光素子にて受光された前記検出光に基づいて、前記送光手段と前記受光手段との相互の同期を確立するための所定処理を行なうものであり、
    前記同期確立処理手段は、前記検出光を前記送光間隔とは異なる所定の受光間隔毎に所定の受光時間だけ間欠的に受光する受光動作を行なうと共にこの受光動作中における前記検出光の受光の有無を判定し、前記検出光を受光したと判定した場合には、当該検出光を受光したタイミングを基準として前記所定の送光間隔と同じ間隔で到来するタイミングを、同期タイミングとして特定し、
    前記減光量算定部は、前記同期確立処理手段にて特定された前記同期タイミングにおいて前記受光素子から出力された電圧又は電流に基づいて、前記受光素子にて受光された前記検出光の減光量を算定し、
    前記煙判定部は、前記減光量算定部にて算定された減光量と所定の閾値とに基づいて、前記監視領域における煙の有無を判定する、
    分離型煙感知器。
  2. 前記受光間隔を前記送光間隔より短くした、
    請求項1に記載の分離型煙感知器。
  3. 前記受光間隔を前記送光間隔より長くした、
    請求項1に記載の分離型煙感知器。
  4. 前記同期確立処理手段は、前記同期タイミングを特定した後、前記検出光の受光時間を、前記受光時間より短い所定の第2の受光時間に変更する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の分離型煙感知器。
  5. 前記受光手段は、前記受光素子から出力された電圧又は電流を増幅する増幅手段を備え、
    前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を起動した後、当該増幅手段からの出力が安定する所定の安定時間の経過後に、前記増幅手段からの出力に基づいて前記検出光の受光の有無を判定する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の分離型煙感知器。
  6. 前記受光手段は、前記受光素子から出力された電圧又は電流を増幅する増幅手段を備え、
    前記同期確立処理手段は、前記増幅手段を最大増幅率に設定して前記検出光の受光の有無を判定し、前記同期を確立した後、前記増幅手段を前記最大増幅率より小さい所定の増幅率に再設定する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の分離型煙感知器。
  7. 前記同期確立処理手段による同期確立後、前記受光素子にて受光された前記検出光に基づいて、前記同期タイミングを補正するための所定処理を行なう同期補正処理手段を設けた、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の分離型煙感知器。
  8. 前記同期補正処理手段は、前記受光素子にて受光された前記検出光の受光量を所定値と比較することにより、所定値以上の受光量の検出光が受光されているか否かを判定し、所定値以上の受光量の検出光が受光されていない回数が所定回数以上になった場合には、前記同期確立処理手段による同期確立処理を起動し、あるいは、補正障害が生じた旨を報知するための所定の処理を行なう、
    請求項7に記載の分離型煙感知器。
  9. 前記受光手段は、指示手段と記憶手段とを備え、
    前記指示手段は、前記受光手段の筐体に設けた筐体カバーを閉じた際に自動的に押圧されることで前記同期の確立動作の開始指示を受け付け、
    前記記憶手段は、前記同期が確立されているか否かを特定するための同期確立フラグを記憶し、
    前記同期確立処理手段は、前記筐体カバーが閉じられているために前記指示手段により前記同期の確立動作の開始指示が受け付けられており、且つ、前記記憶手段に前記同期確立フラグが記憶されていない場合に、前記同期を確立するための処理を行う、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の分離型煙感知器。
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