以下では、本実施形態のセンサネットワーク1について、図1〜3に基づいて説明する。
センサネットワーク1は、系統電源2から電力が供給される機器3と、各々が電池40を電源として動作する複数のセンサ機器4と、を備える。機器3は、複数のセンサ機器4それぞれとの間で無線通信を行う第1通信部32と、少なくとも第1通信部32を制御する第1制御部31と、を備える。複数のセンサ機器4の各々は、環境情報を検知するセンサ部41と、情報を光により報知する発光部43と、機器3との間で無線通信を行い、かつ、複数のセンサ機器4における他のセンサ機器4それぞれとの間で無線通信を行う第2通信部42と、発光部43及び第2通信部42を制御する第2制御部44と、を備える。第2制御部44は、定期的に第2通信部42から第1通信部32へ通信確認情報を含む無線信号R1(図3参照)を送信させ、第1通信部32からの返信情報を含む無線信号R2(図3参照)を第2通信部42が受信したか否かによって通信確立の有無を判断するように構成されている。複数のセンサ機器4は、複数のセンサ機器4のうち少なくとも2つのセンサ機器4の第2制御部44において通信確立が無いと判断されたときに、複数のセンサ機器4それぞれにおいて発光部43から光を放射させるように構成されている。以上の構成を備えたセンサネットワーク1では、付加価値を高めることが可能となる。より詳細には、センサネットワーク1では、系統電源2が停電した場合、複数のセンサ機器4それぞれの発光部43から光を放射させることができ、各発光部43からの光を補助照明光として利用することができる。よって、センサネットワーク1では、センサ機器4の付加価値を高めることができる。なお、図1A及び3では、センサ機器4と機器3との間の無線通信の経路を破線矢印で模式的に示し、センサ機器4どうしの間の無線通信の経路を点線矢印で模式的に示してある。
本明細書において、「無線信号」は、説明のために付された符号に関わらず、電波を媒体とする無線信号である。「通信確認情報」とは、センサ機器4が機器3との間の双方向の通信を確立できるか否かを確認するために機器3に返信を要求する情報である。「返信情報」とは、機器3がセンサ機器4からの通信確認情報を受信したことを、当該通信確認情報を送信したセンサ機器4へ知らせる情報である。返信情報を含む無線信号R2は、例えば、ACK(Acknowledgement)である。センサネットワーク1では、機器3及び複数のセンサ機器4それぞれに固有の識別情報が設定されている。機器3とセンサ機器4との間の無線通信では、無線信号に、送信先を特定する付加情報として送信先の識別情報を含ませる。
第2制御部44は、第2通信部42から第1通信部32へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させた後、第1規定時間T1(図3参照)の間に、第1通信部32からの返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42が受信した場合、通信確立が有ると判断する。第2制御部44は、第2通信部42から第1通信部32へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させた後、第1規定時間T1の間に、第1通信部32からの返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42が受信しなかった場合、通信確立が無いと判断する。したがって、系統電源2から機器3へ電力が供給されている状態では、センサ機器4と機器3との間で通信障害がなければ、センサ機器4の第2制御部44において通信確立が有ると判断されることになる。一方、系統電源2の停電などにより系統電源2から機器3へ電力が供給されていない状態では、センサ機器4の第2制御部44において通信確立が無いと判断されることになる。図3において、返信情報を含む無線信号R2に関する無線通信の経路を示す破線矢印に「×」が付されているのは、返信情報を含む無線信号R2が送信されなかったことを意味する。第1規定時間T1は、例えば、5msecである。
センサネットワーク1は、例えば、住宅(戸建住宅)、集合住宅の各住戸、事務所、店舗、工場などの建物に用いることができる。
系統電源2は、例えば、商用交流電源である。系統電源2には、機器3以外に、例えば、複数の照明器具5などが電気的に接続される。系統電源2には、機器3及び照明器具5以外の機器が電気的に接続されていてもよい。
系統電源2に接続される機器3及び照明器具5以外の機器としては、例えば、冷蔵庫、テレビなどがある。
センサネットワーク1の各構成要素については、以下に詳細に説明する。
機器3は、系統電源2に電気的に接続して使用される。要するに、機器3は、系統電源2から電力の供給を受けて動作する。機器3は、系統電源2から供給される電力を所定の電力に変換して第1制御部31及び第1通信部32などへ供給する電源回路33を備えている。電源回路33は、例えば、AC−DC変換回路などにより構成される。
第1通信部32は、例えば、第1送信回路と、第1受信回路と、を備える。
第1制御部31は、例えば、第1マイクロコンピュータなどにより構成される。第1制御部31は、第1マイクロコンピュータに所定の第1プログラムを実行させることにより実現することができる。所定の第1プログラムは、例えば、第1マイクロコンピュータの第1メモリに記憶されていればよい。
機器3の好ましい一例は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ3aである。
HEMSコントローラ3aは、種々のHEMS対応機器と通信し、これらのHEMS対応機器を制御する機能を有している。HEMS対応機器は、ユーザインタフェースとしての機能を有するモニタ装置、照明器具5、エアコンディショナ、給湯装置などの電力を消費する機器だけでなく、発電装置などの機器を含む。HEMSコントローラ3aは、一例として、HEMS対応機器との間で、例えば、920MHz帯の特定小電力無線などの電波を媒体とした無線通信を行う。ただし、HEMSコントローラ3aとHEMS対応機器との通信方式は、無線通信、有線通信を問わず適宜の方式が適用可能である。
HEMSコントローラ3aは、HEMS対応機器から取得した監視情報をモニタ装置に表示可能に構成されている。これにより、監視情報は、HEMSコントローラ3aで制御されるモニタ装置にて可視化される。
HEMSコントローラ3aは、HEMSコントローラ3aの備える記憶部に、各センサ機器4それぞれの識別情報を記憶させてある。記憶部は、たとえばフラッシュメモリなどの電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成されることが好ましい。
センサネットワーク1では、複数のセンサ機器4の各々が、無線式連動型の火災感知器4a(図2参照)であり、複数のセンサ機器4それぞれのセンサ部41が、環境情報として火災を検知するように構成されている。これにより、センサネットワーク1は、複数の火災感知器4aの各々に、系統電源2の停電時に、火災感知器4a自身の周囲を照明する機能を付加することができ、より付加価値を高めることが可能となる。センサネットワーク1では、複数のセンサ機器4の各々が無線式連動型の火災感知器4aであることにより、センサネットワーク1における複数の火災感知器4aのうちの少なくとも1つの火災感知器4aで火災が検知されたときに、全ての火災感知器4aが連動して警報を発する。
図2に例示した火災感知器4aは、例えば、建物内の天井材、壁材などに取り付けることができるように構成されている。火災感知器4aは、複数本の取付用螺子により天井材、壁材などに取り付けることができる取付ベースと、取付ベースに着脱自在に取り付けられる筐体400と、を備える。電池40、センサ部41、第2通信部42、発光部43及び第2制御部44は、筐体400内に配置されている。筐体400の側壁411には、第1開口部413が形成されている。
電池40は、例えば、リチウム電池である。電池40は、センサ部41、第2通信部42、発光部43及び第2制御部44などの電源として用いられる。
センサ部41は、光電式煙検知部により構成されている。光電式煙検知部は、外部からの煙が流入する第2開口部を有するチャンバと、発光素子と、受光素子と、アンプ回路と、判定回路と、を備える。
センサ部41は、プリント基板を備える。プリント基板には、発光素子、受光素子、制御回路の回路部品、アンプ回路の回路部品、判定回路の回路部品及び押釦スイッチなどが実装されている。第2制御部44及び判定回路は、例えば、第2マイクロコンピュータに所定の第2プログラムを実行させることにより実現することができる。所定の第2プログラムは、例えば、第2マイクロコンピュータの第2メモリに記憶されていればよい。所定の第2プログラムは、第2マイクロコンピュータを、少なくとも、第2制御部44及び判定回路として機能させるためのプログラムである。
火災感知器4aでは、筐体400の外部からの煙が第1開口部413を通して筐体400の内部へ入り、第2開口部を通してチャンバ内へ入ることが可能となっている。また、火災感知器4aでは、チャンバ内に入った煙が第2開口部及び第1開口部413を通して筐体400の外部へ出ることが可能となっている。
発光素子及び受光素子は、発光素子の光軸と受光素子の光軸とがチャンバ内で交差するようにチャンバ内に配置されている。言い換えれば、発光素子と受光素子とは、発光素子と受光素子とが対向しないように配置されている。発光素子は、LED(第1のLED)により構成されている。受光素子は、フォトダイオードにより構成されている。
チャンバは、発光素子の光軸と受光素子の光軸との交点を含む煙検知ゾーンを有する。煙検知ゾーンは、発光素子による光の照射範囲と受光素子による光の受光範囲との重複する範囲である。光電式煙検知部では、発光素子から放射された光が煙検知ゾーンを含む照射範囲に照射される。光電式煙検知部では、煙検知ゾーンに煙が入ると、煙粒子による散乱光の一部が受光素子に入射するので、受光素子の出力信号のレベルが大きくなる。
発光素子は、第2制御部44によって間欠的に駆動される。アンプ回路は、受光素子の出力信号を増幅して出力するように構成されている。判定回路は、アンプ回路の出力信号のレベルと火災判定用の閾値とを用いて火災判定を行うように構成されている。
火災感知器4aは、筐体400内に配置される押釦スイッチと、押釦スイッチを操作するための操作釦426と、を備える。筐体400には、操作釦426を露出させる円形状の窓孔424が前壁412の厚さ方向に貫通して形成されている。押釦スイッチは、上述のプリント基板に実装されている。操作釦426は、白色の合成樹脂により形成されている。操作釦426は、発光部43から放射される光を出射させる出射部を兼ねており、発光部43から放射される光を拡散透過できる厚さに形成されている。火災感知器4aでは、操作釦426と押釦スイッチとで、ユーザの操作入力を検出する入力検出部45を構成している。
第2通信部42は、例えば、第2送信回路と、第2受信回路と、を備える。
上述のように、複数のセンサ機器4の各々は、ユーザの操作入力を検出する入力検出部45を備えている。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、入力検出部45で操作入力が検出されたときに、通信確認情報を含む無線信号R1を第2通信部42から送信させ、通信確立の有無を判断するように構成されている。これにより、センサネットワーク1では、ユーザが複数のセンサ機器4のうちのいずれか1つのセンサ機器4の入力検出部45を操作することにより、第2制御部44に通信確立の有無を判断させることが可能となる。要するに、センサネットワーク1は、ユーザが要望するタイミングで、第2制御部44に通信確立の有無を判断させることが可能となる。よって、センサネットワーク1では、通信確認情報を定期的に送信させる周期を比較的長い時間(例えば、30分)とすることが可能となり、特に、電池40を電源とするセンサ機器4の低消費電力化を図ることが可能となる。
火災感知器4aは、発光部43が第1のLEDとは別のLED(第2のLED)により構成されている。火災感知器4aの発光部43は、トラブルの発生、センサ部41の動作テストの結果などを報知するために設けられている。また、火災感知器4aは、トラブルの発生を音により報知するスピーカを備えている。筐体400には、筐体400内に配置されるスピーカからの音を放射させるための音孔425が筐体400の前壁412の厚さ方向に貫通して形成されている。
火災感知器4aでは、発光部43及びスピーカそれぞれが、トラブルの発生を報知する報知部を構成している。発光部43から放射される光は、例えば、赤色光である。本明細書において、「トラブル」とは、火災の発生に限らず、例えば、センサ部41の故障なども含む。第2制御部44は、報知部からトラブルの発生を報知させているときに、ユーザにより操作釦426が押操作されると、報知部の動作を停止させるように構成されているのが好ましい。
第2制御部44は、センサ部41において火災が検知されたとき、スピーカから火災報知用の音声メッセージ(例えば、「火事です。火事です。」)を出力させ、かつ、発光部43を点滅させる。
第2制御部44は、通信確立が無いと判断して発光部43を点灯させる場合、スピーカから停電報知用の音声メッセージ(例えば、「停電が発生しています。」)を出力させるように構成されていてもよい。
複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、通信確立が無いと判断したときに、第2規定時間T2の間に、複数のセンサ機器4のうちの他のセンサ機器4へ通信確立が無いことを通知する不通通知情報を含む無線信号R3(図3参照)を送信するように構成されている。複数のセンサ機器4それぞれのセンサ機器4の第2制御部44は、第2通信部42で不通通知情報を含む無線信号R3を受信した場合、第2通信部42から第1通信部32へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させ、通信確立が無いと判断したときに、発光部43から光を放射させ、かつ、第2通信部42から異常通知情報を含む無線信号R4(図3参照)を送信させるように構成されている。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42で受信した場合、発光部43から光を放射させるように構成されている。これにより、センサネットワーク1では、機器3と1つのセンサ機器4との間の通信障害などによって通信確立が無い場合に直ちに発光部43から光が放射されることがなく、センサ機器4の発光部43が不要に発光するのを抑制することが可能となる。「不通通知情報」とは、センサ機器4において機器3との通信を確立できなかったことを通知する情報である。センサ機器4の第2制御部44は、第2通信部42から不通通知情報を含む無線信号R3を送信させる場合、ブロードキャスト(broadcast)で送信させる。第2制御部44は、通信確立が無いと判断したときに、第2通信部42が無線信号を送信可能となる第2規定時間T2(図3参照)の間に、第2通信部42から不通通知情報を含む無線信号R3を送信させるように構成されている。第2規定時間T2は、例えば、10msecである。「異常通知情報」とは、センサ機器4において機器3と通信確立できない異常状態にあることを通知する情報である。
以下では、説明の便宜上、センサネットワーク1が複数のセンサ機器4として、3つのセンサ機器4を備えている場合の動作の一例について図3に基づいて説明する。また、以下では、3つのセンサ機器4を区別するために、それぞれ、センサ機器4A、センサ機器4B、センサ機器4Cと称することもある。
図3において、第2通信部42は、「受信」が「H」レベルのときに無線信号を受信できる状態にあり、「受信」が「L」レベルのときに受信できない状態にある。センサ機器4では、第2通信部42が無線信号を受信できる状態にある時間が短いほど、消費電力を低くすることができる。
図3において、第2通信部42は、「送信」が「H」レベルのときに無線信号を送信できる状態にあり、「送信」が「L」レベルのときに無線信号を送信できない状態にある。センサ機器4では、第2通信部42が無線信号を送信できる状態にある時間が短いほど、消費電力を低くすることができる。
図3において、発光部43は、「消灯」のときに光を放射しておらず、「点灯」のときに光を放射している。
図3において、第1通信部32は、「受信」が「H」レベルのときに無線信号を受信できる状態にあり、「受信」が「L」レベルのときに受信できない状態にある。機器3は、系統電源2から電力を供給されるので、第1通信部32に関して、常時、「受信」が「H」レベル、「送信」が「H」レベルとなっていてもよいし、それぞれ間欠的に「H」レベルとなってもよい。図3は、系統電源2が停電しているときのタイミングチャートの一例であり、第1通信部32の「受信」が「H」レベルになる期間がなく、第1通信部32の「送信」が「H」レベルになる期間がない。系統電源2が停電しているときには、第1通信部32の「送信」及び「受信」のいずれも「Lレベル」となる。
以下、図3のタイミングチャートに基づいてセンサネットワーク1の動作を説明する。
センサネットワーク1では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるときに、センサ機器4Aの第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1が送信されても、機器3が受信できない。このため、センサネットワーク1では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Aでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第2規定時間T2の間に、不通通知情報を含む無線信号R3を第2通信部42から送信させる。
センサネットワーク1では、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、センサ機器4Aからの不通通知情報を含む無線信号R3の送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42で、不通通知情報を含む無線信号R3が受信される。
センサ機器4Bの第2制御部44では、第2通信部42において不通通知情報を含む無線信号R3が受信されると、第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このときも、センサネットワーク1では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるので、センサ機器4Bの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を機器3が受信できない。このため、センサネットワーク1では、機器3からセンサ機器4Bへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Bでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第3規定時間T3の間に異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42から送信させる動作を、所定回数(少なくとも、全てのセンサ機器4の台数から1を減じた数)だけ行う。また、センサ機器4Bでは、発光部43から光を放射させる。
1回目に送信される異常通知情報を含む無線信号R4は、センサ機器4Aとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Cの第2通信部42で受信される。センサ機器4Cの第2制御部44は、第2通信部42において異常通知情報を含む無線信号R4が受信されると、発光部43から光を放射させる。2回目に送信される異常通知情報を含む無線信号R4は、センサ機器4Aとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Aの第2通信部42で受信される。センサ機器4Aの第2制御部44は、第2通信部42において異常通知情報を含む無線信号R4が受信されると、発光部43から光を放射させる。
以上の動作により、センサネットワーク1では、系統電源2の停電により機器3への電力供給がなくなった場合、複数のセンサ機器4それぞれにおいて発光部43から光が放射される。これにより、センサネットワーク1では、複数のセンサ機器4それぞれの発光部43を補助照明の光源として機能させることが可能となる。よって、センサネットワーク1は、各センサ機器4の付加価値を高めることができる。
複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、通信確立が無いと判断して発光部43から光を放射させる場合、通信確立が無いと判断していない状態で発光部43から光を放射させる場合に比べて、発光部43の光出力を高くさせるのが好ましい。これにより、センサネットワーク1では、系統電源2の停電時に発光部43からの光が照射される面(例えば、床面、壁面など)の照度を高くすることが可能となる。「通信確立が無いと判断していない状態で発光部43から光を放射させる場合」とは、例えば、第2制御部44がセンサ部41の動作確認結果に応じて発光部43から光を放射させる場合などを意味する。
複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、発光部43から光を放射させているときに電池40の電圧を監視し、電池40の電圧が閾値を下回った場合に、発光部43の光出力を減少させるのが好ましい。これにより、センサネットワーク1では、センサ部41の動作が損なわれるのを抑制することが可能となる。閾値は、センサ機器4におけるセンサ部41の動作電圧よりも高い値に設定してあるのが好ましい。
複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、発光部43から光を放射させている状態において、第2通信部42から第1制御部31へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。ここにおいて、第2制御部44は、通信確立が有ると判断したときに、発光部43を消灯させ、かつ、第2通信部42から複数のセンサ機器4のうち自身以外のセンサ機器4へ正常通知情報を含む無線信号R5を送信させるように構成されているのが好ましい。そして、複数のセンサ機器4のうち正常通知情報を含む無線信号R5を第2通信部42で受信したセンサ機器4の第2制御部44も発光部43を消灯させるのが好ましい。これにより、センサネットワーク1では、例えば、系統電源2が停電していて機器3へ電力供給が無い状態から系統電源2が復旧して機器3へ電力供給が有る状態に戻ったときに、発光部43を消灯させることができるので、センサ機器4の消費電力を少なくすることができる。
以下では、系統電源2が停電から復旧した場合のセンサネットワーク1の動作例について、図4のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、図4の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。機器3では、系統電源2から電力が供給されている場合、第1制御部31が第1通信部32を間欠的に受信可能な状態に制御する。
センサ機器4Aでは、系統電源2が停電して、第2制御部44が、発光部43から光を放射させている状態において、第2通信部42から第1制御部31へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このとき、機器3では、第1通信部32が無線信号を受信できる状態にあるので、センサ機器4Aの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32が受信する。このため、センサネットワーク1では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信される。
センサ機器4Aでは、第2通信部42で返信情報を含む無線信号R2が受信されるので、第2制御部44が、通信確立が有ると判断する。そして、センサ機器4Aでは、第2制御部44が、発光部43を消灯させる。また、センサ機器4Aでは、第2制御部44が、第2通信部42から複数のセンサ機器4のうち自身以外のセンサ機器4へ正常通知情報を含む無線信号R5を送信させる動作を、2回行う。
1回目に送信される正常通知情報を含む無線信号R5は、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42で受信される。センサ機器4Bの第2制御部44は、第2通信部42において正常通知情報を含む無線信号R5が受信されると、発光部43を消灯させる。2回目に送信される正常通知情報を含む無線信号R5は、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Cの第2通信部42で受信される。センサ機器4Cの第2制御部44は、第2通信部42において正常通知情報を含む無線信号R5が受信されると、発光部43を消灯させる。
複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、不通通知情報を含む無線信号R3を送信させた場合、フラグをオンにし、所定時間(第4規定時間)T4の間に異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42で受信しなかったときにフラグをオフにし、かつ、異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42で受信したときに発光部43から光を放射させるように構成されているのが好ましい。これにより、センサネットワーク1では、フラグをオフにすることで第2制御部44が発光部43から光を放射させないようにできるので、センサ機器4の発光部43から不要に光が放射されるのを防止することが可能となる。より詳細には、第2制御部44は、フラグをオンからオフに変化させた場合、発光部43から光を放射させ、フラグがオンで、かつ、第2通信部42で異常通知情報を含む無線信号R4を受信した場合、発光部43から光を放射させるように構成されている。
以下では、系統電源2が停電していないときのセンサネットワーク1の動作例について、図5のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、図5の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。機器3では、系統電源2から電力が供給されている場合、第1制御部31が第1通信部32を間欠的に受信可能な状態に制御する。
センサネットワーク1では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるときに、センサ機器4Aの第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1が送信されても、機器3が受信できない。このため、センサネットワーク1では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Aでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第2規定時間T2の間に、不通通知情報を含む無線信号R3を第2通信部42から送信させる。
センサネットワーク1では、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、センサ機器4Aからの不通通知情報を含む無線信号R3の送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42が、不通通知情報を含む無線信号R3を受信する。
センサ機器4Bの第2制御部44では、第2通信部42において不通通知情報を含む無線信号R3が受信されると、第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このとき、センサネットワーク1では、第1通信部32が無線信号を受信できる状態にあるので、センサ機器4Bの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32が受信する。このため、センサネットワーク1では、機器3からセンサ機器4Bへ返信情報を含む無線信号R2が送信される。
センサ機器4Bでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信するので、第2制御部44が、第2通信部42から異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42から送信させることはない。
したがって、センサ機器4Aでは、所定時間T4の間に異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42で受信しないので、第2制御部44が、フラグをオフにする。
以下では、センサネットワーク1の第1変形例について説明する。第1変形例の基本構成は、実施形態のセンサネットワーク1と同じであり、第2通信部42及び第2制御部44の動作が一部だけ相違する。
第1変形例では、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させ、通信確立が有ると判断したときに、第2通信部42から正常通知情報を含む無線信号R5を送信させるように構成されている。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、第2通信部42から不通通知情報を含む無線信号R3を送信させた場合、フラグをオンにする。その後、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、複数のセンサ機器4のうち他のセンサ機器4から送信された正常通知情報を含む無線信号R5を第2通信部42で受信した場合、フラグをオフにするように構成され、フラグがオンで正常通知情報を含む無線信号R5を第2通信部42で受信できなければ発光部43から光を放射させる。これにより、第1変形例では、フラグをオフにすることで第2制御部44が発光部43から光を放射させないようにできるので、センサ機器4の発光部43から不要に光が放射されるのを防止することが可能となる。
以下では、第1変形例の動作例について、図6のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、図6の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。機器3では、系統電源2から電力が供給されている場合、第1制御部31が第1通信部32を間欠的に受信可能な状態に制御する。
第1変形例では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるときに、センサ機器4Aの第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1が送信されても、機器3が受信できない。このため、第1変形例では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Aでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第2規定時間T2の間に、不通通知情報を含む無線信号R3を第2通信部42から送信させる。
第1変形例では、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、センサ機器4Aからの不通通知情報を含む無線信号R3の送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42が、不通通知情報を含む無線信号R3を受信する。
センサ機器4Bの第2制御部44では、第2通信部42において不通通知情報を含む無線信号R3が受信されると、第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このとき、系統電源2の停電が復旧しており、第1変形例では、第1通信部32が無線信号を受信できる状態にあるので、センサ機器4Bの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32が受信する。このため、第1変形例では、機器3からセンサ機器4Bへ返信情報を含む無線信号R2が送信される。
センサ機器4Bでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信するので、第2制御部44が、第2通信部42から第5規定時間T5の間に、正常通知情報を含む無線信号R5を第2通信部42から送信させる。
センサ機器4Aでは、第2通信部42で正常通知情報を含む無線信号R5が受信されると、第2制御部44が、フラグをオフにし、発光部43から光を放射させない。
以下では、センサネットワーク1の第2変形例について説明する。第2変形例の基本構成は、実施形態のセンサネットワーク1と同じであり、複数のセンサ機器4の各々が複数のセンサ機器4の台数を記憶した記憶部を備える点が相違する。第2変形例では、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、第2通信部42から異常通知情報を含む無線信号R4を送信させる場合、異常通知情報を含む無線信号R4を繰り返し送信させるように構成されている。また、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42で受信した場合、第2通信部42から肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させるように構成されている。複数のセンサ機器4のうち異常通知情報を含む無線信号R4を送信したセンサ機器4は、記憶部に記憶されている複数のセンサ機器4の台数から1を減じた数の肯定応答情報を取得した場合に、異常通知情報を含む無線信号R4の送信を停止させるように構成されている。これにより、第2変形例では、異常通知情報を含む無線信号R4を送信するセンサ機器4から他のセンサ機器4の全てに異常通知情報を与えることができる。肯定応答情報を含む無線信号R6は、ACKである。
以下では、図7のタイミングチャートに基づいて第2変形例の動作を説明する。なお、図7の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。
第2変形例では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるときに、センサ機器4Aの第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1が送信されても、機器3が受信できない。このため、第2変形例では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Aでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第2規定時間T2の間に、不通通知情報を含む無線信号R3を第2通信部42から送信させる。
第2変形例では、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、センサ機器4Aからの不通通知情報を含む無線信号R3の送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42で、不通通知情報を含む無線信号R3が受信される。
センサ機器4Bの第2制御部44では、第2通信部42において不通通知情報を含む無線信号R3が受信されると、第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このときも、第2変形例では、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるので、センサ機器4Bの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を機器3が受信できない。このため、第2変形例では、機器3からセンサ機器4Bへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4Bでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2を第2通信部42で受信できないので、第2制御部44が、第3規定時間T3の間に異常通知情報を含む無線信号R4を第2通信部42から送信させる動作を、他の全てのセンサ機器から肯定応答情報を含む無線信号R6を受信できるまで繰り返し行う。また、センサ機器4Bでは、発光部43から光を放射させる。
1回目に送信される異常通知情報を含む無線信号R4は、センサ機器4Aとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Cの第2通信部42で受信される。センサ機器4Cの第2制御部44は、第2通信部42において異常通知情報を含む無線信号R4が受信されると、発光部43から光を放射させ、その後、第2通信部42から肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させる。このとき、センサ機器4Bの第2通信部42で肯定応答情報を含む無線信号R6が受信され、第2制御部44が肯定応答情報を取得する。2回目に送信される異常通知情報を含む無線信号R4は、センサ機器4Aとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Aの第2通信部42で受信される。センサ機器4Aの第2制御部44は、第2通信部42において異常通知情報を含む無線信号R4が受信されると、発光部43から光を放射させ、その後、第2通信部42から肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させる。このとき、センサ機器4Bの第2通信部42で肯定応答情報を含む無線信号R6が受信され、第2制御部44が肯定応答情報を取得する。これにより、センサ機器4Bの第2制御部44では、2つの肯定応答情報を取得したことになるので、第2通信部42からの異常通知情報を含む無線信号R4の送信を停止させる。
以下では、センサネットワーク1の第3変形例について説明する。第3変形例の基本構成は、実施形態のセンサネットワーク1と同じであり、第2通信部42及び第2制御部44の動作が相違する。
第3変形例では、複数のセンサ機器4における第2通信部42どうしの通信が同期式であり、かつ、複数のセンサ機器4それぞれの第2通信部42の間欠受信タイミングが同じである。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、複数のセンサ機器4のうち自身以外のセンサ機器4へ通信確認待機命令を含む無線信号R7を第2通信部42から送信させてから、通信確認情報を含む無線信号R1を第2通信部42から第1通信部32へ送信させるように構成されている。第1制御部31は、通信確認情報を含む無線信号R1に対する返信情報を含む無線信号R2を、第2通信部42の間欠受信タイミングに合わせて第1通信部32から送信させるように構成されている。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、通信確立が無いと判断した場合に、フラグをオンにし、次の間欠受信タイミングで異常通知信号を含む無線信号R4を第2通信部42から送信させるように構成され、フラグがオンの状態で自身とは別のセンサ機器4からの異常通知信号を含む無線信号R4を第2通信部42で受信した場合に発光部43から光を放射させるように構成されている。これにより、第3変形例では、異常通知信号を含む無線信号R4の送信を1回で済ませることが可能となり、低消費電力を図れ、かつ、複数のセンサ機器4それぞれの発光部43から一斉に光を放射させることが可能となる。複数のセンサ機器4における第2通信部42どうしの通信を同期させるには、例えば、センサネットワーク1の施工時に、センサ機器4どうしで同期がとれるようにセンサ機器4の計時部を設定したり、機器3から同期用のビーコンを1日1回送信してセンサ機器4の計時部を調整すればよい。
以下では、図8のタイミングチャートに基づいて第3変形例の動作を説明する。なお、図8の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。
第3変形例では、例えば、センサ機器4Aが他のセンサ機器4B及び4Cへ、センサ機器4B及び4Cの間欠受信タイミングに合わせて、通信確認待機命令を含む無線信号R7を第2通信部42から送信させる。
その後、センサ機器4Aの第2制御部44が第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。
機器3は、第1通信部32が無線信号を受信できない状態にあるときに、センサ機器4Aの第2通信部42から通信確認情報を含む無線信号R1が送信されても、受信できない。このため、第3変形例では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信されない。
センサ機器4A、4B及び4Cでは、第1規定時間T1の間に返信情報を含む無線信号R2をそれぞれの第2通信部42で受信できないので、それぞれの第2制御部44がフラグをオンさせる。
そして、センサ機器4A,4B及び4Cでは、次の間欠受信タイミングに合わせて異常通知信号を含む無線信号R4を第2通信部42から送信させる。これにより、センサ機器4A,4B及び4Cそれぞれの第2通信部42では、他の2つのセンサ機器4からの異常通知信号を含む無線信号R4を受信する。センサ機器4A、4B及び4Cは、フラグがオンの状態で自身とは別のセンサ機器4からの異常通知信号を含む無線信号R4を第2通信部42で受信したので、それぞれの第2制御部44が発光部43から光を放射させる。
以下では、センサネットワーク1の第4変形例について説明する。第4変形例の基本構成は、実施形態のセンサネットワーク1と同じであり、複数のセンサ機器4の各々が複数のセンサ機器4の台数を記憶した記憶部を備える点が相違する。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、第2通信部42から正常通知情報を含む無線信号R5を送信させるときには正常通知情報を含む無線信号R5を繰り返し送信させるように構成されている。また、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、正常通知情報を含む無線信号R5を第2通信部42で受信した場合、肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させるように構成されている。また、複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、記憶部に記憶されている複数のセンサ機器4の台数から1を減じた数の肯定応答情報を取得した場合に、正常通知情報を含む無線信号R5の送信を停止させるように構成されている。これにより、第4変形例では、系統電源2が停電していて機器3へ電力供給が無い状態から系統電源2が復旧して機器3へ電力供給が有る状態に戻ったときに、発光部43を消灯させることができるので、センサ機器4の消費電力を少なくすることができる。
以下では、図9のタイミングチャートに基づいて第4変形例の動作を説明する。なお、図9の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。機器3では、系統電源2から電力が供給されている場合、第1制御部31が第1通信部32を間欠的に受信可能な状態に制御する。
センサ機器4Aでは、第2制御部44は、発光部43から光を放射させている状態において、第2通信部42から第1制御部31へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このとき、機器3では、第1通信部32が無線信号を受信できる状態にあるので、センサ機器4Aの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32が受信する。このため、第4変形例では、機器3からセンサ機器4Aへ返信情報を含む無線信号R2が送信される。
センサ機器4Aでは、第2通信部42で返信情報を含む無線信号R2が受信されるので、第2制御部44が、通信確立が有ると判断する。そして、センサ機器4Aでは、第2制御部44が、発光部43を消灯させる。また、センサ機器4Aでは、第2制御部44が、第2通信部42から複数のセンサ機器4のうち自身以外のセンサ機器4へ正常通知情報を含む無線信号R5を繰り返し送信させる。
1回目に送信される正常通知情報を含む無線信号R5は、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Bの第2通信部42で受信される。センサ機器4Bの第2制御部44は、第2通信部42において正常通知情報を含む無線信号R5が受信されると、発光部43を消灯させ、第2通信部42から肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させる。このとき、センサ機器4Aの第2通信部42で肯定応答情報を含む無線信号R6が受信され、第2制御部44が肯定応答情報を取得する。2回目に送信される正常通知情報を含む無線信号R5は、センサ機器4Bとセンサ機器4Cとのうち、送信タイミングに間欠受信タイミングの合ったセンサ機器4Cの第2通信部42で受信される。センサ機器4Cの第2制御部44は、第2通信部42において正常通知情報を含む無線信号R5が受信されると、発光部43を消灯させ、第2通信部42から肯定応答情報を含む無線信号R6を送信させる。このとき、センサ機器4Aの第2通信部42で肯定応答情報を含む無線信号R6が受信され、第2制御部44が肯定応答情報を取得する。これにより、センサ機器4Aの第2制御部44では、2つの肯定応答情報を取得したことになるので、第2通信部42からの正常通知情報を含む無線信号R5の送信を停止させる。
以下では、センサネットワーク1の第5変形例について説明する。第5変形例の基本構成は、実施形態のセンサネットワーク1と同じであり、第2通信部42及び第2制御部44の動作が相違する。第5変形例では、複数のセンサ機器4における第2通信部42どうしの通信が同期式であり、かつ、複数のセンサ機器4それぞれの第2通信部42の間欠受信タイミングが同じである。複数のセンサ機器4それぞれの第2通信部42は、複数のセンサ機器4のうちの他のセンサ機器4へ通信確認待機命令を含む無線信号R7を送信させてから、通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32へ送信させるように構成されている。第1制御部31は、通信確認情報を含む無線信号R1に対する返信情報を含む無線信号R2を、複数のセンサ機器4の間欠受信タイミングに合わせて第1通信部32から送信させるように構成されている。複数のセンサ機器4それぞれの第2制御部44は、通信確立が無いと判断したときに、フラグをオンにし、間欠受信タイミングで返信情報を含む無線信号R2を受信した場合に、フラグをオフにし、かつ、発光部43を消灯させるように構成されている。これにより、第5変形例では、系統電源2が停電していて機器3へ電力供給が無い状態から系統電源2が復旧して機器3へ電力供給が有る状態に戻ったときに、発光部43を消灯させることができるので、センサ機器4の消費電力を少なくすることができる。また、第5変形例では、第4変形例のような正常通知情報を含む無線信号R5の送信が不要となり、各センサ機器4それぞれの低消費電力化を図ることが可能となる。また、第5変形例では、各センサ機器4の間欠受信タイミングに合わせて各センサ機器4それぞれと機器3との間の通信確立の有無を一斉に行うことが可能となる。
以下では、系統電源2が停電から復旧した場合の第5変形例の動作例について、図10のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、図10の見方は、図3の見方と同様なので説明を省略する。機器3では、系統電源2から電力が供給されている場合、第1制御部31が第1通信部32を間欠的に受信可能な状態に制御する。
例えば、センサ機器4Aでは、系統電源2の停電時に第2制御部44が、発光部43から光を放射させている状態において、第2通信部42から他のセンサ機器4B及び4Cへ、センサ機器4B及び4Cの間欠受信タイミングに合わせて、通信確認待機命令を含む無線信号R7を送信させる。
その後、センサ機器4Aの第2制御部44が、第2通信部42から第1制御部31へ通信確認情報を含む無線信号R1を送信させる。このとき、機器3では、第1通信部32が無線信号を受信できる状態にあるので、センサ機器4Aの第2通信部42から送信された通信確認情報を含む無線信号R1を第1通信部32が受信する。このため、第5変形例では、機器3からセンサ機器4A、4B及び4Cの間欠受信タイミングに合わせて返信情報を含む無線信号R2が送信される。
そして、センサ機器4A,4B及び4Cの第2通信部42では、返信情報を含む無線信号R2を受信する。よって、センサ機器4A、4B及び4Cでは、それぞれの第2制御部44において通信確立が有ると判断するので、それぞれの第2制御部44が発光部43を消灯させる。
実施形態、第1変形例、第2変形例、第3変形例、第4変形例及び第5変形例に記載した構成は、好ましい例を挙げているだけであり、それに限定する主旨ではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。