JP2019175396A - 音響装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図る事が出来る住警器(音響装置)、制御方法及びプログラムを提供する。【解決手段】音響装置1は、住宅内の居室、寝室、階段、廊下等の構造体に設置される。音響装置1は、制御部10と、第1出力部11と、第2出力部12と、操作部3と、を備える。制御部10は、特定事象に関する情報を受けて特定事象が発生したか否かを判定する。第1出力部11は、制御部10にて特定事象が発生したと判定したときに、特定事象の発生を報知するように音を出力する。第2出力部12は、上記情報に応じて、周囲の領域を照らす照明光を出力する。操作部3は、外部からの操作入力を受け付ける。第2出力部12は、操作部3への操作入力に応じて照明光を消灯する。【選択図】図2
Description
本発明は、一般に、音響装置、制御方法、及びプログラムに関し、より詳細には、特定事象が発生したことを報知する音響装置、当該音響装置の制御方法、及びプログラムに関する。
従来例として、特許文献1に記載の住警器を例示する。この住警器は、そのカバーの中央に、煙流入口を開口した検煙部を配置し、火災による煙が所定濃度に達したときに火災を検出する。また住警器は、カバーにおける検煙部の左下側に音響孔を有し、その背後にスピーカを内蔵し、警報音や音声メッセージを出力する。住警器は、住宅の居間や寝室等の例えば壁面に設置され、万一、火災が発生した場合には、火災を検出して警報を開始する。
ところで、住人の避難時間をより短縮できる住警器(音響装置)が望まれる。例えば警報音に加えて別の報知機能を付加し、特定事象の発生時に警報音の出力とその報知機能の実行の両方を行うことが考えられる。しかし、例えば警報音の発報が誤報だった場合、警報音の停止後もその報知機能が実行し続けると、住人は不便に感じる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みてなされ、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることができる音響装置、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る音響装置は、構造体に設置される。前記音響装置は、制御部と、第1出力部と、第2出力部と、操作部と、を備える。前記制御部は、特定事象に関する情報を受けて前記特定事象が発生したか否かを判定する。前記第1出力部は、前記制御部にて前記特定事象が発生したと判定したときに、前記特定事象の発生を報知するように音を出力する。前記第2出力部は、前記情報に応じて、周囲の領域を照らす照明光を出力する。前記操作部は、外部からの操作入力を受け付ける。前記第2出力部は、前記操作部への前記操作入力に応じて前記照明光を消灯する。
本発明の一態様に係る制御方法は、構造体に設置される音響装置の制御方法である。前記制御方法は、判定ステップと、第1出力ステップと、第2出力ステップと、受付ステップと、消灯ステップと、を有する。前記判定ステップでは、特定事象に関する情報を受けて前記特定事象が発生したか否かを判定する。前記第1出力ステップでは、前記特定事象が発生したと判定したときに、第1出力部に、前記特定事象の発生を報知するように音を出力させる。前記第2出力ステップでは、前記情報に応じて、第2出力部に、周囲の領域を照らす照明光を出力させる。前記受付ステップでは、操作部にて外部からの操作入力を受け付ける。前記消灯ステップでは、前記操作部への前記操作入力に応じて、前記第2出力部に、前記照明光を消灯させる。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに上記制御方法を実行させる。
本発明は、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることができる、という利点がある。
(1)概要
以下の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。以下の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
以下の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。以下の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
本実施形態の音響装置1は、図4に示すように、構造体C1(天井や壁等の造営材)に設置される。音響装置1は、図2に示すように、制御部10と、第1出力部11と、第2出力部12と、操作部3と、を備える。制御部10は、特定事象に関する情報を受けて特定事象が発生したか否かを判定する。
ここでは「特定事象」とは、一例として火災であることを想定する。したがって、音響装置1は、一例として、火災の発生時に警報音等の音を出力する火災警報器である。しかし、特定事象は、警報音の発報対象であれば、火災に限定されず、ガス漏れ、津波、地震、不審者の侵入等であってもよい。
本実施形態の音響装置1は、図2に示すように、その内部に煙を検知する光電式のセンサ(検知部2)を、更に備えているが、検知部2は、熱を検知する定温式のセンサでもよい。また、検知部2は、音響装置1と別体であってもよい。音響装置1の制御部10は、検知部2を備えた別の音響装置(火災警報器)との通信により、火災に関する情報を受けてもよい。
音響装置1は、住宅内の居室、寝室、階段、廊下等の構造体C1の一面(天井面又は壁面)に設置される。住宅は、戸建住宅、又は集合住宅(マンション)でもよい。更に、音響装置1は、住宅だけでなく非住宅の構造体C1(天井面又は壁面等)に設置されてもよい。非住宅の例としては、オフィスビル、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、飲食店、百貨店、学校、ホテル、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅、空港等を含む。
第1出力部11は、制御部10にて特定事象である火災が発生したと判定したときに、火災の発生を報知するように警報音を出力する。第2出力部12は、火災に関する情報に応じて、周囲の領域R1(図4参照)を照らす光を出力する。なお、第2出力部12の光を「照明光」と呼ぶこともあるが、第2出力部12の光は、一般的な照明器具が出力する照明光に比べて明るさの弱い、避難経路を照らす程度の光である。ここで言う「周囲の領域R1」は、音響装置1が天井面に設置される場合、天井面と対向する領域(例えば床面)であるが、音響装置1が壁面に設置される場合、当該壁面と対向する領域(例えば壁面)である。
そして、本実施形態の操作部3は、外部からの操作入力を受け付ける。第2出力部12は、操作部3への操作入力に応じて照明光を消灯する。
この構成によれば、音の出力だけでなく照明光の出力も行う。そのため、避難時間の短縮を図ることができる。更に、第2出力部12が、操作部3への操作入力に応じて照明光を消灯する。そのため、例えば、警報音の発報が誤報だった場合、警報音の停止後も照明光が出力し続けるといったことが抑制される。その結果、利便性の向上を図ることができる。
(2)詳細
(2.1)全体構成
以下、本実施形態の音響装置1の全体構成について詳しく説明する。ここでは、音響装置1は、一例として電池式の火災警報器である。ただし、音響装置1は、外部電源(例えば商用の電力系統)に電気的に接続され、外部電源から供給される交流電力(例えば実効値100V)を直流電流に変換して駆動する火災警報器であってもよい。
(2.1)全体構成
以下、本実施形態の音響装置1の全体構成について詳しく説明する。ここでは、音響装置1は、一例として電池式の火災警報器である。ただし、音響装置1は、外部電源(例えば商用の電力系統)に電気的に接続され、外部電源から供給される交流電力(例えば実効値100V)を直流電流に変換して駆動する火災警報器であってもよい。
以下では、図4に示すように、音響装置1が、一例として、住人100の住宅における寝室の天井面(構造体C1の一面)に設置されることを想定する。これにより、音響装置1の上下、左右の方向を、図1に図示されている上下、左右の矢印を用いて規定して説明する。これらの矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。またこれらの方向は、音響装置1の使用方向を限定する趣旨ではない。
音響装置1は、図2に示すように、制御部10、第1出力部(音出力部)11、第2出力部(照明光出力部)12、検知部2、及び操作部3の他に、例えば、バッテリー13と、筐体4と、透光部5(図1参照)と、作動灯15と、を更に備えている。ここでは、操作部3は、図1に示すように、一例として操作ボタン6及び引き紐7に相当する。音響装置1は、一例として、単独型の火災警報器であり、他の火災警報器と通信する通信機能を有していないものと想定する。
(2.2)筐体
筐体4は、制御部10、第1出力部11、第2出力部12、バッテリー13、検知部2、作動灯15、及び、制御部10や各種の回路を構成する回路部品が実装される回路基板(不図示)等を内部に収容する。図示は省略するが、ここで言う各種の回路とは、例えば後述する音響回路、第1点灯回路、第2点灯回路、及び電源回路等である。
筐体4は、制御部10、第1出力部11、第2出力部12、バッテリー13、検知部2、作動灯15、及び、制御部10や各種の回路を構成する回路部品が実装される回路基板(不図示)等を内部に収容する。図示は省略するが、ここで言う各種の回路とは、例えば後述する音響回路、第1点灯回路、第2点灯回路、及び電源回路等である。
筐体4は、合成樹脂製であり、例えば難燃性ABS樹脂製である。筐体4は、全体としてへん平な円筒状に形成されている。筐体4は、その上面に取付部を有しており、当該取付部によって構造体C1の一面(設置面)に取り付けられる。
筐体4は、図1に示すように、その周壁400に、筐体4内に設けられているラビリンスに煙を導入可能な孔401を有している。筐体4は、その内部空間を上下2つに仕切る仕切壁を有している。ラビリンス及び検知部2は、上側の第1空間にあり、制御部10、第1出力部11、第2出力部12、作動灯15、及び回路基板等は、下側の第2空間にある。
また筐体4は、その下壁(カバー)402に、一方向(図1では左右方向)に長尺のスリット状の窓孔403を有している。窓孔403は、筐体4内に収容されている第1出力部11と対向して配置されている。窓孔403は、第1出力部11から出力された音を筐体4の外部に導出する。
また筐体4は、その下壁402において、透光部5の下面が筐体4の外部に露出するように、透光部5を支持している。透光部5は、透光性を有した円板状の部材である。透光部5は、アクリル樹脂やガラス等の材料により形成されている。透光部5は、筐体4内に収容されている第2出力部12と対向して配置されている。透光部5は、第2出力部12から出射された光(照明光)を、筐体4の外部に導出する。透光部5は、第2出力部12からの光を、周囲の領域R1に向けて配光するために、その外表面が凸状に形成されたレンズ部を有していてもよい。また、透光部5と第2出力部12との間には、第2出力部12からの光を、透光部5に効率良くガイドする、導光部材が設けられてもよい。
更に筐体4は、その下壁402において、操作ボタン6の下面が筐体4の外部に露出するように、操作ボタン6を支持している。操作ボタン6は、外部からの操作入力を受け付ける。操作ボタン6は、ユーザの指等による押し操作により上方へ押し込み可能となっている。操作ボタン6は、透光性を有した円板状の部材である。操作ボタン6は、筐体4内に収容されている作動灯15と対向して配置されている。また、操作ボタン6は、押し操作により、筐体4内に収容されている押し釦スイッチ(不図示)を押すように構成されている。
本実施形態では、窓孔403及び操作ボタン6は、一例として、下壁402の下面を下方から見たときに、窓孔403と操作ボタン6とで下壁402の下面中央を間に挟むように、一方向(図1では左右方向)に並んでいる。また、透光部5は、下壁402の下面を下方から見たときに、下壁402の下面中央より前に配置されている。
(2.3)第1出力部
第1出力部11は、音(音波)を出力する。第1出力部11は、制御部10にて火災が発生したと判定したときに、火災の発生を報知するように警報音を出力する。
第1出力部11は、音(音波)を出力する。第1出力部11は、制御部10にて火災が発生したと判定したときに、火災の発生を報知するように警報音を出力する。
第1出力部11は、電気信号を音に変換するスピーカにより構成される。スピーカは、振動板を有し、電気信号に従って振動板を機械的に振動させることにより警報音を発する。スピーカは、正面視円形状に形成されており、円板状である。第1出力部11は、制御部10による制御下で、警報音(例えば「ピー」音)を出力する。第1出力部11は、警報音の大きさ(音圧レベル)を変化させて警報音を出力することが好ましい。警報音は、例えば、低音から高音にスイープさせたスイープ音を含んでもよい。警報音は、例えば「火事です。火事です。」といった音声メッセージを含んでもよい。ここでは、警報音は、スイープ音と、スイープ音に連続する音声メッセージとから構成されることを想定する。
上記の回路基板には、例えば音響回路を構成する回路部品が実装されている。音響回路は、ローパスフィルタ、及び増幅器等を有する。音響回路は、火災発生時に制御部10にて生成された警報音に対応するPWM(Pulse Width Modulation)信号を受け取ると、ローパスフィルタで正弦波形の音声信号に変換し増幅器で増幅して、警報音として第1出力部11から出力させる。
第1出力部11は、動作点検時においても、試験的に警報音を出力する。第1出力部11は、音響装置1の状態に応じて「正常です。」又は「異常です。」等といった音声メッセージを出力する。動作点検は、操作部3が操作されることで実行可能となっている。具体的には、動作点検は、操作ボタン6(操作部3)が押し操作されるか、又は筐体4から導出されている引き紐7(操作部3)が引き操作されることで実行可能となっている。第1出力部11は、バッテリー13の交換時期が近づいてきたときに、その旨を報知する音声メッセージを出力してもよい。バッテリー13は、例えばリチウム電池である。
本実施形態では、警報中(警報音を発報中)に操作部3が外部からの操作入力を受け付けると、第1出力部11は、警報音の出力を停止する。
(2.4)第2出力部(照明光出力部)
第2出力部12は、照明光を出力する。第2出力部12は、制御部10の制御の下、火災に関する情報に応じて、周囲の領域R1を照らす照明光を出力する。
第2出力部12は、照明光を出力する。第2出力部12は、制御部10の制御の下、火災に関する情報に応じて、周囲の領域R1を照らす照明光を出力する。
第2出力部12は、光源として上記の回路基板に実装された1又は複数の照明用白色LED(Light Emitting Diode)12Aを有している(図2参照)。第2出力部12は、通常時(火災の監視時)には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したときに点灯(照明光の出力)を開始する。
LED12Aは、平板状の実装基板の実装面の中央に少なくとも1個のLEDチップが実装された、パッケージ型のLEDとして構成される。LEDチップは、例えば、発光面から青色光を放射する青色発光ダイオードであることが好ましい。また、LEDチップを含む基板の実装面は、LEDチップから放射される青色光を波長変換する蛍光物質が混入された封止樹脂で被われている。LED12Aは、そのアノード電極とカソード電極との間に直流電圧が印加されることにより、白色の照明光を発光面から放射するように構成されている。照明光の色は、白色に限定されず、他の光色でもよい。ただし、作動灯15の光色と被らないことが望ましい。
上記の回路基板には、第2出力部12のLED12Aを点灯させるための第1点灯回路を構成する回路部品が実装されている。第1点灯回路は、制御部10による制御下で、バッテリー13から放電される直流電力を用いて、LED12Aを点灯させる。音響装置1が、商用の電力系統に電気的に接続されている場合には、第1点灯回路は、電力系統から供給される交流電力を直流電流に変換して、LED12Aを点灯させる。
第2出力部12から出射された光(照明光)は、透光部5を介して筐体4の外部に導出されて、周囲の領域R1(ここでは、寝室の床面及びベッド等)が照らされる。第2出力部12は、動作点検時においても試験的に点灯する。第2出力部12の動作点検は、第1出力部11と同様に、操作ボタン6(操作部3)が押し操作されるか、又は引き紐7(操作部3)が引き操作されることで実行可能となっている。
本実施形態では、警報中で第2出力部12が点灯中に操作部3が外部からの操作入力を受け付けると、警報音の出力の停止と連動して、第2出力部12は、消灯する。特にここでは一例として、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングで、照明光を消灯する。すなわち、例えば住人100が操作ボタン6を押し操作した時に操作タイミングと消灯タイミングとに時間差があったと感じない程度に、第2出力部12は、押し操作後直ちに照明光を消灯する。
(2.5)作動灯
作動灯15は、光源として上記の回路基板に実装された赤色LED15Aを有している。作動灯15は、通常時(火災の監視時)には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したときに点滅(又は点灯)を開始する。作動灯15は、警報音の発報が停止すると、制御部10の制御の下、点滅を停止する。
作動灯15は、光源として上記の回路基板に実装された赤色LED15Aを有している。作動灯15は、通常時(火災の監視時)には消灯しており、制御部10にて火災が発生したと判定したときに点滅(又は点灯)を開始する。作動灯15は、警報音の発報が停止すると、制御部10の制御の下、点滅を停止する。
上記の回路基板には、作動灯15のLED15Aを点滅させるための第2点灯回路を構成する回路部品が実装されている。第2点灯回路は、制御部10による制御下で、バッテリー13から放電される直流電力を用いて、LED15Aを点滅させる。音響装置1が、商用の電力系統に電気的に接続されている場合には、第2点灯回路は、電力系統から供給される交流電力を直流電流に変換して、LED15Aを点滅させる。
作動灯15から出射された光は、透光性を有した操作ボタン6を介して、筐体4の外部に導出される。住人100は、赤色に点滅する操作ボタン6を視認することで、音響装置1が作動中(火災を検知中)であることを知ることができる。作動灯15は、動作点検時においても点滅する。作動灯15の動作点検は、第1出力部11と同様に、操作ボタン6(操作部3)が押し操作されるか、又は引き紐7(操作部3)が引き操作されることで実行可能となっている。また、作動灯15は、バッテリー13の交換時期が近づいてきたり、故障が発生したりしたときにも点滅する。点滅中に操作部3が操作されると、第1出力部11は、交換時期が近づいてきた旨又は故障が発生した旨を伝える音声メッセージを出力する。
(2.6)検知部
検知部2は、特定事象である火災を検知する。ここでは、検知部2は、一例として、煙を検知する光電式のセンサである。検知部2は、図2に示すように、例えば、LED等の発光部21と、フォトダイオード等の受光部22とを備えている。発光部21及び受光部22は、筐体4のラビリンス内において、受光部22の受光面が、発光部21の照射光の光軸上から外れるように配置されている。火災の発生時には、煙が筐体4の周壁400にある孔401を通じて、ラビリンス内に導入され得る。
検知部2は、特定事象である火災を検知する。ここでは、検知部2は、一例として、煙を検知する光電式のセンサである。検知部2は、図2に示すように、例えば、LED等の発光部21と、フォトダイオード等の受光部22とを備えている。発光部21及び受光部22は、筐体4のラビリンス内において、受光部22の受光面が、発光部21の照射光の光軸上から外れるように配置されている。火災の発生時には、煙が筐体4の周壁400にある孔401を通じて、ラビリンス内に導入され得る。
筐体4のラビリンス内に煙が存在しない場合、発光部21の照射光は、受光部22の受光面にほとんど到達しない。一方、筐体4のラビリンス内に煙が存在する場合、発光部21の照射光が煙によって散乱し、散乱した光の一部が受光部22の受光面に到達する。つまり、検知部2は、煙によって散乱された発光部21の照射光を受光部22で受光する。
検知部2は、制御部10と電気的に接続されている。検知部2は、受光部22で受光された光量に応じた電圧レベルを示す電気信号(検知信号)を制御部10に送信する。制御部10は、検知部2から受け取った検知信号の光量を煙濃度(事象レベル)に換算して火災の判定を行う。なお、検知部2は、受光部22で受光された光量を煙濃度に換算してから煙濃度に応じた電圧レベルを示す検知信号を制御部10に送信してもよい。あるいは、検知部2は、受光部22で受光された光量から火災(煙)の発生を判定し、火災が発生したという情報を含む検知信号を制御部10に送信してもよい。
(2.7)制御部
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成とするマイクロコンピュータにて構成されている。言い換えれば、制御部10は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部10として機能する。プログラムは、ここではメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成とするマイクロコンピュータにて構成されている。言い換えれば、制御部10は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部10として機能する。プログラムは、ここではメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部10は、第1出力部11、音響回路、第2出力部12、作動灯15、第1点灯回路、第2点灯回路、及び検知部2等を制御する。また、制御部10は、バッテリー13の直流電力から各種の回路の動作電力を生成する電源回路を制御する。
制御部10は、特定事象である火災に関する情報を受けて、火災が発生したか否かを判定するように構成されている。具体的には、制御部10は、検知部2から受信する検知信号(情報)を監視し、検知信号に含まれている事象レベルが閾値を超えたか否かを判定する。事象レベルは、上述の通り、一例として変換後の煙濃度である。ただし、事象レベルは、光量でもよい。
制御部10は、自身のメモリ内に閾値を記憶している。制御部10は、例えば、所定の時間間隔で、周期的に煙濃度が閾値を超えたか否かを判定し、一度でも煙濃度が閾値を超えれば、火災が発生したと決定してもよい。所定の時間間隔は、例えば5秒間隔である。あるいは、制御部10は、煙濃度が連続して閾値を超えた回数をカウントし、その回数が規定回数に到達したときに、火災が発生したと決定してもよい。もちろん、制御部10は、検知部2から火災が発生したという情報を含む検知信号を受信すれば、直接的に火災が発生したと決定してもよい。
制御部10は、煙濃度に基づいて火災が発生したと判定すると、第1出力部11から警報音の出力を開始させる。具体的には、制御部10は、時間の経過に伴って周波数が直線的に変化するスイープ音に対応したPWM信号を生成し、音響回路に出力する。上記PWM信号は、音響回路にて音声信号に変換されて、スイープ音(警報音)が第1出力部11から出力される。また、制御部10は、自身のメモリ内に記憶されているメッセージデータに基づいて、音声メッセージに対応したPWM信号を生成し、音響回路に出力する。上記PWM信号は、音響回路にて音声信号に変換されて、音声メッセージ(警報音)が第1出力部11から出力される。
また制御部10は、煙濃度に基づいて火災が発生したと判定すると、第2出力部12及び作動灯15の光出力を開始させる。具体的には、制御部10は、第2出力部12を点灯させるための制御信号、及び作動灯15を点滅させるための制御信号を、第1点灯回路及び第2点灯回路にそれぞれ送信する。第1点灯回路は、制御部10から制御信号を受信すると、第2出力部12を一定の明るさで点灯させる。第2点灯回路は、制御部10から制御信号を受信すると、作動灯15を点滅させる。
制御部10は、警報中(警報音を発報中)も煙濃度の判定を行なっている。制御部10は、もし警報中に煙濃度が、基準値以下になれば、PWM信号の生成を止めて第1出力部11による警報音の出力を停止し、また停止信号を第1点灯回路及び第2点灯回路にそれぞれ送信して、第2出力部12及び作動灯15からの光出力も停止する。つまり、制御部10は、火災(煙)が無くなったと判断すると、自動的に警報音の出力、照明光の出力、及び作動灯15の点滅を停止する。
また制御部10は、警報中に、操作ボタン6への押し操作により筐体4内の押し釦スイッチがオンされると、警報音の出力及び照明光の出力を停止する。もし住人100が、音響装置1の警報が誤報であると判断すれば、操作ボタン6を押すことで、警報音の出力及び照明光の出力を同時に停止することができる。警報音の出力及び照明光の出力の停止は、引き紐7の引き操作でも可能である。
一方、制御部10は、非警報中に、操作ボタン6への押し操作により筐体4内の押し釦スイッチがオンされると、動作点検用の所定の動作試験を実行する。動作試験は、第1出力部11の音出力試験、第2出力部12の照明光出力試験、作動灯15の点滅試験等を含む。動作試験は、引き紐7の引き操作でも可能である。
(2.8)動作説明
以下、火災が発生したときの音響装置1の動作について、図3のシーケンス図と図4の寝室の様子を参照しながら説明する。なお、図4では、住人100は、深夜の時間帯に、寝室のベッドで就寝中であることを想定する。
以下、火災が発生したときの音響装置1の動作について、図3のシーケンス図と図4の寝室の様子を参照しながら説明する。なお、図4では、住人100は、深夜の時間帯に、寝室のベッドで就寝中であることを想定する。
音響装置1の制御部10は、例えば5秒間隔で、煙濃度が閾値を超えたか否かの判定処理を繰り返し行う(図3のステップS1:監視)。制御部10は、火災が発生したと判定すると(図3のステップS2:火災確定)、その判定後直ちに音響回路にPWM信号を出力する。第1出力部11は、音響回路にてPWM信号から変換された音声信号を受け取り、警報音を出力する(図3のステップS3:音開始)。その結果、図4に示すように、警報音が寝室内に発報される。
また制御部10は、火災確定後直ちに制御信号を第1点灯回路及び第2点灯回路に出力する。したがって、第2出力部12は、点灯し始め(図3のステップS4:照明開始)、また作動灯15は点滅し始める(図3のステップS5:点滅開始)。その結果、図4に示すように、暗闇に近い状態にあった寝室は、第2出力部12の照明光により明るくなる。なお、図示を省略するが、その後、制御部10は、煙濃度が基準値以下になったと判定すれば、警報音の出力、照明光の出力、及び作動灯15の点滅を停止させる。
ここで、例えば、深夜の時間帯に住宅で火災が発生した場合、住宅の寝室で就寝中の住人100は、警報音を聞いた後、暗闇に近い状態でベッドから起きて、ベッドから廊下に繋がるドアまでの経路や方向を、瞬間的に把握しにくい可能性がある。また住人100は、例えば、暗闇の中手探りで壁スイッチまで行き、寝室の照明を点けようとする可能性があり、壁スイッチをオンするまでの行動が、避難の遅れに繋がり得る。また、住人100が、例えば聴覚障害者であれば、警報音(音)だけでは、火災の発生に気づかない可能性もある。これに対して、音響装置1は、警報音だけでなく、第2出力部12の照明光を出力するため、住人100は、ベッドから廊下に繋がるドアまでの経路(避難経路)を、瞬間的に把握することができ、寝室の照明を点けようとする時間が省かれる可能性が高くなる。また、住人100が聴覚障害者であっても、第2出力部12の照明光により、火災の発生に気づく可能性が高くなる。要するに、音響装置1は、警報音の出力だけでなく照明光の出力も行うため、避難時間の短縮を図ることができる。
ところで、仮に音響装置1の警報が誤報だったとする。音響装置1は、一例として煙を検知する光電式の検知部2を備えているため、煙草の煙や湯気等を火災煙と誤って検知する可能性がある。住人100は、実際には火災は発生しておらず、音響装置1の警報が誤報だったと判断すると、操作部3(操作ボタン6又は引き紐7)に対して操作入力を行う(図3のステップS6:操作)。例えば、操作ボタン6が押し操作されると、筐体4内の押し釦スイッチがオンされて、制御部10は、出力停止命令を受け付ける(図3のステップS7:受付)。その結果、制御部10は、警報音の出力、照明光の出力、及び作動灯15の点滅を停止させる(図3のステップS8:音停止、S9:照明停止、S10:点滅停止)。
このように第2出力部12は、操作部3への操作入力に応じて照明光を消灯する。すなわち、警報音とは別の報知機能(照明光の出力)についても、住人100の任意のタイミングで出力の停止を行える。そのため、例えば、警報音の発報が誤報だった場合に、警報音の停止後も照明光が出力し続けるといったことが抑制される。その結果、利便性の向上を図ることができる。
更に、第1出力部11も、操作部3への操作入力に応じて警報音の出力を停止するため、住人100にとっては、共通の操作部3への操作入力で、警報音と照明光の両方の出力を停止できる。したがって、更に利便性が向上される。
(3)変形例
以下に、いくつかの変形例について列記する。以下では上述した実施形態を「基本例」と呼ぶ。以下に説明する変形例の各々は、上述した基本例や他の変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
以下に、いくつかの変形例について列記する。以下では上述した実施形態を「基本例」と呼ぶ。以下に説明する変形例の各々は、上述した基本例や他の変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
基本例では、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングで、照明光を消灯する。すなわち、第2出力部12は、押し操作後直ちに照明光を消灯する。そのため、操作タイミングと消灯タイミングとの時間差がある場合に比べて、利便性が向上され、また、消費電力を抑えることができる。
基本例では、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングで、照明光を消灯する。すなわち、第2出力部12は、押し操作後直ちに照明光を消灯する。そのため、操作タイミングと消灯タイミングとの時間差がある場合に比べて、利便性が向上され、また、消費電力を抑えることができる。
しかし、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間T0(図5参照)が経過すると照明光を消灯してもよい。一定の時間T0は、例えば数十秒である。
以下、本変形例の動作について、図5のシーケンス図を参照しながら説明する。ここでは音響装置1が既に警報中の状態にあるとする。そして、仮に音響装置1の警報が誤報だったとする。
住人100は、操作部3(操作ボタン6又は引き紐7)に対して操作入力を行う(図5のステップS20:操作)。例えば、操作ボタン6が押し操作されると、筐体4内の押し釦スイッチがオンされて、制御部10は、出力停止命令を受け付ける(図5のステップS21:受付)。基本例と違って、本変形例の制御部10は、警報音の出力及び作動灯15の点滅だけを直ちに停止させる(図5のステップS22:音停止、S23:点滅停止)。
また制御部10は、上記出力停止命令を受け付けると、タイマを用いて計時を開始する(図5のステップS24:計時)。そして、一定の時間T0が経過すると、制御部10は、照明光の出力を停止させる(図5のステップS25:照明停止)。
この構成によれば、操作部3の操作後直ちに照明光が消灯する場合に比べて、一定の時間T0の間、照明光を利用できる。例えば、警報音の発報が誤報だった場合に、発報前まで就寝中だった住人100は、操作部3を操作後、ベッドに就くまでの間、照明光を利用できる。
(3.2)変形例2
変形例1では、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間T0が経過するまでの間、一定の明るさで点灯し続け、一定の時間T0が経過すると照明光を消灯する。
変形例1では、第2出力部12は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間T0が経過するまでの間、一定の明るさで点灯し続け、一定の時間T0が経過すると照明光を消灯する。
しかし、照明光の明るさは、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間T0をかけて段階的に減衰してもよい。つまり、照明光は、操作部3で操作入力を受け付けたタイミングからフェードアウトを開始し、一定の時間T0が経過すると消失してもよい。
具体的には、本変形例の制御部10は、火災が発生したと判定すると、例えば調光レベル100%に対応したデューティ比の調光信号(PWM信号)を生成し、当該調光信号を第1点灯回路に出力する。なお、デューティ比が0〜5%のとき、調光レベル(出力レベル)は100%となり、デューティ比が98%以上(ただし100%を除く)のとき、調光レベルは5%(下限値)となる。そして、デューティ比が5%より大きく98%未満のとき、調光レベルは、デューティ比の増加に対して一定の割合で減少する。
そして、制御部10は、操作部3を介して出力停止命令を受け付けると、目標値として調光レベルが5%まで低下するように、デューティ比を徐々に増加させた調光信号を第1点灯回路に出力する。第1点灯回路は、LED12Aに出力する出力電流を減少させて、LED12Aの明るさは徐々に弱くなる。制御部10は、調光レベルが5%(下限値)に達すると、停止信号を第1点灯回路に出力して、LED12Aを完全に消灯させる。
この構成によれば、操作部3の操作後直ちに照明光が消灯する場合に比べて、一定の時間T0の間、照明光を利用できる。また、変形例1に比べて、消費電力を更に抑えることができる。
(3.3)変形例3
基本例では、第1出力部11の警報音の出力を停止する操作ボタン6及び引き紐7が、照明光の出力を停止する操作部3も兼ねている。しかし、操作部3は、操作ボタン6及び引き紐7とは、機械的に別に設けられてもよい。音響装置1は、例えば、照明光の出力を停止させるための専用のディップスイッチを、操作部3として備えてもよい。
基本例では、第1出力部11の警報音の出力を停止する操作ボタン6及び引き紐7が、照明光の出力を停止する操作部3も兼ねている。しかし、操作部3は、操作ボタン6及び引き紐7とは、機械的に別に設けられてもよい。音響装置1は、例えば、照明光の出力を停止させるための専用のディップスイッチを、操作部3として備えてもよい。
また音響装置1は、リモートコントローラ(不図示)から出力される赤外線を受光する受光部を、更に備えてもよい。例えば、住人100は、音響装置1の操作ボタン6を押して警報音の出力を停止させた後、音響装置1から離れた位置でリモートコントローラの操作ボタンを押すことで、リモートコントローラが停止信号を受光部に送信して、第2出力部12が消灯してもよい。すなわち、操作部3の機能が、分散的に設けられてもよい。
また、例えば、操作ボタン6を短押しすることで警報音の出力が停止され、操作ボタン6を長押しすることで、照明光の出力が停止される構成であってもよい。
(3.4)変形例4
基本例の音響装置1は、単独型の火災警報器であった。すなわち、基本例の音響装置1は、他の火災警報器と通信する通信機能を有していない。しかし、音響装置1は、他の火災警報器と通信する通信機能を有した、連動型の火災警報器であってもよい。通信は、無線で行われてもよいし、有線で行われてもよい。
基本例の音響装置1は、単独型の火災警報器であった。すなわち、基本例の音響装置1は、他の火災警報器と通信する通信機能を有していない。しかし、音響装置1は、他の火災警報器と通信する通信機能を有した、連動型の火災警報器であってもよい。通信は、無線で行われてもよいし、有線で行われてもよい。
また、音響装置1は、火災警報器以外の機器と通信可能に構成されてもよい。火災警報器以外の機器とは、例えば、住人100が携帯する携帯端末(例えばスマートフォン)、及び住宅内に設置されているセキュリティ監視機器等である。
この場合、照明光の出力を停止する操作部3の機能が、携帯端末やセキュリティ監視機器にも設けられてもよい。例えば、住人100は、携帯端末に予めインストールされている専用のアプリケーションソフトを起動し、携帯端末の表示画面に表示されるコンテンツ内の所定の表示領域にタッチ操作を行うことで、携帯端末から音響装置1に停止信号を送信してもよい。停止信号は、警報音の出力停止命令及び照明光の出力停止命令の両方を含んでもよい。あるいは、警報音の出力停止と照明光の出力停止とを個別に行えるように、携帯端末の表示画面に表示されるコンテンツ内には、「警報音停止ボタン」及び「照明光停止ボタン」といった2つの表示領域があって、住人100は、択一的に選択できてもよい。
音響装置1は、携帯端末から停止信号を受信すると、他の火災警報器にも連動して停止信号を送信し、警報中にある複数の火災警報器の警報音や照明光を停止させてもよい。
(3.5)変形例5
ところで、音響装置1は、図6A及び6Bに示すような構造を有してもよい(変形例5)。本変形例の音響装置1は、筐体4の一面40(図6Aでは下面)において、上方に凹んだ、円環状のスリット9を有している、スリット9は、筐体4を下方から見たときに、筐体4の円形の外周に沿うように形成されている。円環状のスリット9の中心は、筐体4の円形の外周の中心と略一致する。スリット9は、その内面(例えば内底面)に、警報音を筐体4の外部に導出する音響孔H1と、照明光を筐体4の外部に導出する窓孔H2と、を有している。第1出力部11(スピーカ)は、音響孔H1と対向するように筐体4内に収容されている。第2出力部12は、窓孔H2と対向するように筐体4内に収容されている。
ところで、音響装置1は、図6A及び6Bに示すような構造を有してもよい(変形例5)。本変形例の音響装置1は、筐体4の一面40(図6Aでは下面)において、上方に凹んだ、円環状のスリット9を有している、スリット9は、筐体4を下方から見たときに、筐体4の円形の外周に沿うように形成されている。円環状のスリット9の中心は、筐体4の円形の外周の中心と略一致する。スリット9は、その内面(例えば内底面)に、警報音を筐体4の外部に導出する音響孔H1と、照明光を筐体4の外部に導出する窓孔H2と、を有している。第1出力部11(スピーカ)は、音響孔H1と対向するように筐体4内に収容されている。第2出力部12は、窓孔H2と対向するように筐体4内に収容されている。
本変形例によれば、音響孔H1と窓孔H2とがスリット9の内面に設けられているため、これらの孔が目立ち難い構造となっている。したがって、外観上の見栄えが損なわれることを抑制しつつ、避難時間の短縮を図ることができる。
(3.6)その他の変形例
基本例における音響装置1(主に制御部10)と同様の機能は、制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。ここで、音響装置1又は制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、音響装置1又は制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
基本例における音響装置1(主に制御部10)と同様の機能は、制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。ここで、音響装置1又は制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、音響装置1又は制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
特に基本例では、制御部10が、火災の判定だけでなく、音響回路へ出力するPWM信号の生成、及び第1点灯回路へ出力する制御信号の生成等も行なっているが、これらの機能は、例えば2つ以上のプロセッサで分散して実行されてもよい。また、第1点灯回路及び第2点灯回路は、例えば1つの点灯回路として構成されてもよい。
また、基本例の音響装置1は、1つの装置で実現されているが、この構成に限定されない。例えば、音響装置1の制御部10、第1出力部11、第2出力部12、検知部2、操作部3、作動灯15、第1点灯回路、第2点灯回路、音響回路、及び電源回路等の機能のうちの少なくとも1つの機能が、2つ以上の装置に分散して設けられてもよい。また、音響装置1における少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
(4)利点
以上説明したように、第1の態様に係る音響装置(1)は、構造体(C1)に設置される。音響装置(1)は、制御部(10)と、第1出力部(11)と、第2出力部(12)と、操作部(3)と、を備える。制御部(10)は、特定事象に関する情報を受けて特定事象が発生したか否かを判定する。第1出力部(11)は、制御部(10)にて特定事象が発生したと判定したときに、特定事象の発生を報知するように音を出力する。第2出力部(12)は、上記情報に応じて、周囲の領域(R1)を照らす照明光を出力する。操作部(3)は、外部からの操作入力を受け付ける。第2出力部(12)は、操作部(3)への操作入力に応じて照明光を消灯する。第1の態様によれば、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることができる。
以上説明したように、第1の態様に係る音響装置(1)は、構造体(C1)に設置される。音響装置(1)は、制御部(10)と、第1出力部(11)と、第2出力部(12)と、操作部(3)と、を備える。制御部(10)は、特定事象に関する情報を受けて特定事象が発生したか否かを判定する。第1出力部(11)は、制御部(10)にて特定事象が発生したと判定したときに、特定事象の発生を報知するように音を出力する。第2出力部(12)は、上記情報に応じて、周囲の領域(R1)を照らす照明光を出力する。操作部(3)は、外部からの操作入力を受け付ける。第2出力部(12)は、操作部(3)への操作入力に応じて照明光を消灯する。第1の態様によれば、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることができる。
第2の態様に係る音響装置(1)に関して、第1の態様において、第1出力部(11)は、操作部(3)への操作入力に応じて音の出力を停止することが好ましい。第2の態様によれば、ユーザ(例えば住人)にとっては、共通の操作部(3)への操作入力で、音と照明光の両方の出力を停止できるため、更に利便性が向上される。
第3の態様に係る音響装置(1)に関して、第1又は第2の態様において、第2出力部(12)は、操作部(3)で操作入力を受け付けたタイミングで、照明光を消灯することが好ましい。第3の態様によれば、操作部(3)の操作後直ちに照明光が消灯するため、利便性が向上される。また、消費電力を抑えることができる。
第4の態様に係る音響装置(1)に関して、第1又は第2の態様において、第2出力部(12)は、操作部(3)で操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間(T0)が経過すると照明光を消灯することが好ましい。第4の態様によれば、操作部(3)の操作後直ちに照明光が消灯する場合に比べて、一定の時間(T0)の間、照明光を利用できる。
第5の態様に係る音響装置(1)に関して、第4の態様において、照明光の明るさは、一定の時間(T0)をかけて段階的に減衰することが好ましい。第5の態様によれば、操作部(3)の操作後直ちに照明光が消灯する場合に比べて、一定の時間(T0)の間、照明光を利用できる。また、一定の時間(T0)の間、一定の明るさで点灯し続けた後消灯する場合に比べて、消費電力を抑えることができる。
第6の態様に係る音響装置(1)に関して、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、特定事象とは、火災であることが好ましい。音響装置(1)は、火災を検知する検知部(2)を、更に備えることが好ましい。制御部(10)は、検知部(2)からの検知結果を上記情報として受けて火災が発生したか否かを判定することが好ましい。第6の態様によれば、火災の発生に対する避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることができる、検知部(2)付きの音響装置(1)を提供できる。
第7の態様に係る制御方法は、構造体(C1)に設置される音響装置(1)の制御方法である。制御方法は、判定ステップと、第1出力ステップと、第2出力ステップと、受付ステップと、消灯ステップと、を有する。判定ステップでは、特定事象に関する情報を受けて特定事象が発生したか否かを判定する。第1出力ステップでは、特定事象が発生したと判定したときに、第1出力部(11)に、特定事象の発生を報知するように音を出力させる。第2出力ステップでは、上記情報に応じて、第2出力部(12)に、周囲の領域(R1)を照らす照明光を出力させる。受付ステップでは、操作部(3)にて外部からの操作入力を受け付ける。消灯ステップでは、操作部(3)への操作入力に応じて、第2出力部(12)に、照明光を消灯させる。第7の態様によれば、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることが可能な制御方法を提供できる。
第8の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに第7の態様における制御方法を実行させる。第8の態様によれば、避難時間の短縮を図りつつ、利便性の向上を図ることが可能な機能を提供できる。
1 音響装置
10 制御部
11 第1出力部
12 第2出力部
2 検知部
3 操作部
C1 構造体
R1 周囲の領域
T0 一定の時間
10 制御部
11 第1出力部
12 第2出力部
2 検知部
3 操作部
C1 構造体
R1 周囲の領域
T0 一定の時間
Claims (8)
- 構造体に設置される音響装置であって、
特定事象に関する情報を受けて前記特定事象が発生したか否かを判定する制御部と、
前記制御部にて前記特定事象が発生したと判定したときに、前記特定事象の発生を報知するように音を出力する第1出力部と、
前記情報に応じて、周囲の領域を照らす照明光を出力する第2出力部と、
外部からの操作入力を受け付ける操作部と、
を備え、
前記第2出力部は、前記操作部への前記操作入力に応じて前記照明光を消灯する、
音響装置。 - 前記第1出力部は、前記操作部への前記操作入力に応じて前記音の出力を停止する、
請求項1に記載の音響装置。 - 前記第2出力部は、前記操作部で前記操作入力を受け付けたタイミングで、前記照明光を消灯する、
請求項1又は2に記載の音響装置。 - 前記第2出力部は、前記操作部で前記操作入力を受け付けたタイミングから一定の時間が経過すると前記照明光を消灯する、
請求項1又は2に記載の音響装置。 - 前記照明光の明るさは、前記一定の時間をかけて段階的に減衰する、
請求項4に記載の音響装置。 - 前記特定事象とは、火災であり、
前記火災を検知する検知部を、更に備え、
前記制御部は、前記検知部からの検知結果を前記情報として受けて前記火災が発生したか否かを判定する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の音響装置。 - 構造体に設置される音響装置の制御方法であって、
特定事象に関する情報を受けて前記特定事象が発生したか否かを判定する、判定ステップと、
前記特定事象が発生したと判定したときに、第1出力部に、前記特定事象の発生を報知するように音を出力させる、第1出力ステップと、
前記情報に応じて、第2出力部に、周囲の領域を照らす照明光を出力させる、第2出力ステップと、
操作部にて外部からの操作入力を受け付ける、受付ステップと、
前記操作部への前記操作入力に応じて、前記第2出力部に、前記照明光を消灯させる、消灯ステップと、
を有する、
制御方法。 - コンピュータシステムに請求項7に記載の制御方法を実行させる、
プログラム。
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KR102441271B1 (ko) | 2022-04-20 | 2022-09-07 | 주식회사 화인특장 | 원격 폼액 유량제어시스템이 구비된 소방펌프차량 |
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