JP5264453B2 - 警報器 - Google Patents
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Description
このような伝送システムでは、各機器の送受信タイミングがすべて一致していれば、受信側の機器が受信動作を行うタイミングに合わせて送信側の機器が送信処理を行うことで必要な情報を互いに送受信でき、システムの構築は非常に簡単なものになる。また、送受信タイミングがすべて一致していれば何度も繰り返して送受信しなくとも必要な情報を送受信できるので、送受信に要する消費電流も少なくすることができる。
また、送信側機器の送信回数を増やすことで、受信側が受信する確率を高めることができる。しかし、送信処理に伴う消費電流が増加してしまうという課題が生じる。
また、受信側機器と送信側機器との間で、同期を取るための通信を別途行うことで、送受信タイミングを合わせることができる。しかし、同期を取るための通信処理により消費電流が増加してしまう。
このように消費電流が増加すると、電池駆動の機器においては電池寿命が短くなってしまい、頻繁に電池交換を要するなど使用者に不都合が生じてしまう。
以下、本実施の形態1では、電池で駆動されて無線通信を行う火災警報器に本発明を適用した場合を例に説明する。
また、単独での警報動作の他に、他の火災警報器100nと連動した警報動作も可能である。例えば、住宅内の各部屋にそれぞれ火災警報器100が設置されている場合には、各々の火災警報器100が火災を検知して警報動作を行うとともに、火災に関する状態情報を連動信号として他の火災警報器100nに送信することで、火災に関する情報を共有する。
具体的には、いずれかの火災警報器100が火災を検出すると、火元の火災警報器100が音声や表示による警報出力を行うとともに、制御回路1により送受信回路5から連動先の他の火災警報器100nに対して、火元の火災警報器100のアドレスと状態情報を含む連動信号が送信される。そして、連動信号を受信した連動先の他の火災警報器100nは、音声や表示による連動警報を出力する。
一方、連動先の他の火災警報器100nの警報停止ボタンが押された場合は、火元以外の他の火災警報器100nは火災警報(連動警報)を停止する。また、火元の火災警報器100の警報停止ボタンが押された場合には、連動先の他の火災警報器100nの連動警報は停止し、火元の火災警報器100の音響鳴動のみ停止(表示灯は点灯したまま)という状態になる。さらに、火災警報器100が自己復旧した後に再度火災を検出した場合には、最初の火災検出と同じ動作を行う。なお、再度火災を検出しない場合は、定期送信の動作(後述する)に移行する。
定期送信は、所定の周期(例えば、15〜20時間毎に1回)で行われる。
親機の火災警報器100は、定められた送信タイミングになると、親機の火災警報器100または親機の火災警報器100と子機の他の火災警報器100nが構成するグループの状態情報と、送信元を識別するための自己アドレスやグループIDを含む情報とを状態信号として、子機の他の火災警報器100nに対して送信する。この状態信号は、所定時間ごとに複数回繰り返して送信してもよい。このようにすることで、子機の他の火災警報器100nによる正常受信する確率を高めることができる。
子機の他の火災警報器100nは、親機の火災警報器100からの状態信号を受信すると、例えば、電池残量などの機器状態に関する状態情報と、送信元を識別するための自己アドレスやグループIDを含む情報とを状態信号として、親機の火災警報器100に送信する。
なお、いずれかの火災警報器100が火災を検出すると、前述の火災警報の動作に移行する。
親機の火災警報器100またはそれが属するグループの状態情報の例としては、火災検出回路7のセンサ状態(劣化、汚損等)、異常が発生している子機の他の火災警報器100nのアドレスやグループID、無線通信が成立していない子機のアドレスやグループID情報などが挙げられる。一方、子機の他の火災警報器100nが親機の火災警報器100に送信する子機の状態情報の例としては、火災検出回路7のセンサ状態(劣化、汚損等)、受信処理回数(規定以外の無線に対する処理の回数)などが挙げられる。
このように、電池残量などの各種状態情報を互いに送信して状態確認を行う定期送信の動作を所定時間毎に行い、各火災警報器同士の状態確認を行う。
送信回路51は、送信期間と送信休止期間とを所定回数組み合わせて送信パターンを形成する。本実施の形態1では、標準規格RCR STD−30に準拠し、送信時間が3秒以下、かつ、送信休止時間が2秒以上となるように送信処理を行う。図2に示すように、例えば送信期間Tx(1)、送信休止期間ST(1)、送信期間Tx(2)、送信休止期間ST(2)、送信期間Tx(3)の順に3つの送信期間と2つの送信休止期間とを繰り返し、これらにより送信1サイクルを形成する。連動信号の送信や定期送信の動作にて状態信号等を送信する場合には、1サイクルの送信処理を行う。
受信回路52は、受信サンプリング間隔Ts毎に起動されて受信サンプリングF1、F2、F3(以下、総称して受信サンプリングFnと表記する場合がある)を行う。そして、所定の無線信号が受信できるか否かをチェックし、当該無線信号が検出できた場合には受信処理を行う。当該無線信号が検出できなければ、受信回路52の動作を停止させる。このように、受信サンプリング間隔Ts毎に受信回路52を起動してその他の場合は停止状態としておくことで、受信回路52の消費電流量を大幅に低減することができる。
また、送信1サイクルにおける送信期間の合計時間(Tx(1)+Tx(2)+Tx(3)の時間)は、受信サンプリング間隔Tsと等しくなるよう構成される。このような送信パターンを形成して送信処理を行うことで、送信回路51の消費電流量を大幅に低減することができる。
まず、受信サンプリング間隔Tsを設定する。受信処理に要する消費電流を低減させるという観点では、受信サンプリング間隔Tsはなるべく長い方が良い。一方で、長すぎる場合には受信処理に遅延時間が生じてしまうので、警報器の特性等に応じて適宜定める。本例では、例えば、受信サンプリング間隔Tsを6秒とする。
次に、送信期間Tx(1)の時間を設定する。このとき、規格等で設定されている送信時間以下となるように設定する必要があり、標準規格RCR STD−30(以下、「本規格」と称する場合がある)に準拠する場合には3秒以下とする。本例では、送信期間Tx(1)の時間を2秒とする。
次に、2回目の送信期間Tx(2)を前述と同様にして設定する。本例では、送信期間Tx(2)の時間を1.5秒とする。
このとき、Ts=Tx(1)+ST(1)+Tx(2)が成り立つので、
ST(1)=Ts−Tx(1)−Tx(3)=2.5より、
送信休止期間ST(1)は2.5秒とする。送信休止期間ST(1)の時間は、規格等で設定されている送信休止時間以上となるように設定する必要があり、標準規格RCR STD−30に準拠する場合には2秒以上とする。従って、本規格の送信休止時間の条件を満たしている。
次に、送信休止期間ST(1)の開始時刻と終了時刻にそれぞれ受信サンプリング間隔Tsを加え、両者に挟まれた期間を送信期間Tx(3)とする。Tx(1)の開始時刻を0秒とすると、ST(1)の開始時刻は2秒、ST(1)の終了時刻は4.5秒であるので、それぞれにTs(6秒)を加えた、時刻8秒〜時刻10.5秒が送信期間Tx(3)となる。本例では、送信期間Tx(3)の時間は2.5秒となり、本規格の送信時間の条件を満たしている。また、送信期間Tx(1)、Tx(2)、Tx(3)の合計時間が受信サンプリング間隔Tsと等しくなることからも、送信期間Tx(3)の時間を決定することもできる。
そして、送信期間Tx(2)と送信期間Tx(3)に挟まれた期間を、送信休止期間ST(2)とする。本例では、送信休止期間ST(2)の時間は送信期間Tx(3)の開始時刻と送信期間Tx(2)の終了時刻の差より2秒となり、本規格の送信休止時間の条件を満たしている。
ここで、連動信号を送信する場合において、例えば1つの送信データを送信するのに必要な時間を100msとすると、送信期間Tx(1)では20回繰り返して送信する。同様にして、Tx(2)では15回、Tx(3)では25回送信する。
図5は、送信側警報器100aと受信側警報器100bの送信動作及び受信動作を示すタイミングチャートである。
図5(a)は送信側警報器100aの送信動作を示し、図5(b1)〜図5(b3)は受信側警報器100bの受信動作を示している。図5(b1)〜図5(b3)は、異なるタイミングで受信サンプリングFnが行われる場合の典型例を示しており、いずれも受信サンプリング間隔Tsは同じである。
すなわち、受信サンプリング間隔Tsを大きくした場合、単位時間当たりに行われる受信サンプリング回数が減少するので、単位時間当たりの受信サンプリング処理による消費電流量を減少させることができる。他方、送信側警報器100aは、受信側警報器100bに失敗なく受信させるために送信1サイクル当たりの送信期間の合計時間を増やす必要があるので、送信処理による消費電流量が増加してしまう。
したがって、受信サンプリング間隔Tsと、送信1サイクル当たりの送信期間の合計時間は、両者の消費電流量のバランスが最良となるように設定する必要がある。
一方で、図6(B)に示すように、受信サンプリング間隔Tsが大きくなると、送信1サイクル当たりの送信期間の合計時間を増やす必要があるので、送信処理による単位時間当たりの消費電流量は増加する。
図6(C)は、図6(A)と図6(B)の消費電流量を合算したものであり、所定値を境界にして総消費電流量は減少方向から増加方向に転じる。したがって、図6(C)を参照することで、総消費電流量が最も少なくなるように受信サンプリング間隔Tsを設定することができる。
本実施の形態2では、送信時間、送信休止時間、及び受信サンプリング間隔Tsの他の例を説明する。
図7は、本実施の形態2に係る火災警報器100における、送信時間、送信休止時間、及び受信サンプリング間隔Tsを設定する手順を示す図である。図7(1)は設定手順を示し、図7(2)は図7(1)によって設定された送信期間及び送信休止期間を示すタイミングチャートである。
本実施の形態2では、送信1サイクル当たりの送信期間の回数は2回である。
まず、受信サンプリング間隔Tsを設定する。本例では、受信サンプリング間隔Tsを4.5秒とする。
次に、送信期間Tx(1)の時間を設定する。このとき、本規格で定められている送信時間(3秒以下)となるように設定する。本例では、送信期間Tx(1)の時間を2秒とする。そして、送信期間Tx(1)の後から受信サンプリング間隔Tsの終了までの期間を、送信休止期間ST(1)とする。本例では、送信休止期間ST(1)の時間は、2.5秒となり、本規格の送信休止時間(2秒以上)の条件を満たしている。
次に、送信休止期間ST(1)の開始時刻と終了時刻にそれぞれ受信サンプリング間隔Tsを加え、両者に挟まれた期間を、送信期間Tx(2)とする。このとき、Tx(2)は規格で決められている送信時間(3秒以下)で、かつ、受信サンプリング間隔の半分以上が送信時間Tx(2)となるようにTx(2)≧ST(1)とする。本例では、送信期間Tx(2)は2.5秒となり、本規格の送信時間の条件を満たしている。
次に、送信休止期間ST(1)の終わりから送信期間Tx(2)の開始までの期間を、送信休止期間ST(2)として設定する。ただし、ST(1)+ST(2)の時間は、本規格で決められている送信休止期間(2秒以上)とする。本例では、送信休止期間ST(2)の時間は2秒となり、本規格の送信休止時間の条件を満たしている。
図8は、送信側警報器100aと受信側警報器100bの送信動作及び受信動作を示すタイミングチャートである。
図8(a)は送信側警報器100aの送信動作を示し、図8(b1)、図8(b2)は受信側警報器100bの受信動作を示している。図8(b1)、図8(b2)は、異なるタイミングで受信サンプリングFnが行われる場合の典型例を示しており、いずれも受信サンプリング間隔Tsは同じである。
併せて、前述の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
本実施の形態3では、送信時間、送信休止時間、及び受信サンプリング間隔Tsの他の例を説明する。
図9は、本実施の形態3に係る火災警報器100における、送信時間、送信休止時間、及び受信サンプリング間隔Tsを設定する手順を示す図である。図9(1)は設定手順を示し、図9(2)は図9(1)によって設定された送信期間及び送信休止期間を示すタイミングチャートである。
本実施の形態3では、送信1サイクル当たりの送信期間の回数が4回である。
まず、受信サンプリング間隔Tsを設定する。本例では、受信サンプリング間隔Tsを10秒とする。
次に、送信期間Tx(1)の時間を設定する。このとき、本規格で定められている送信時間(3秒以下)となるように設定する。本例では、送信期間Tx(1)の時間を3秒とする。
次に、1回目の送信休止期間ST(1)の時間を設定する。このとき、規格等で定められている送信休止時間(2秒以上)となるように設定する。本例では、送信休止期間ST(1)の時間を2秒とする。
次に、ステップS302、S303と同様の手順で、2回目の送信期間Tx(2)の時間と2回目の送信休止期間ST(2)の時間を設定する。本例では、送信期間Tx(2)の時間を2秒、送信休止期間ST(2)の時間を3秒とする。
このとき、Tx(1)+ST(1)+Tx(2)+ST(2)の時間が、受信サンプリング間隔Tsと等しくなるように設定する。
そして、ST(1)の開始時刻と終了時刻にそれぞれ受信サンプリング間隔Tsを加え、両者に挟まれた期間を送信期間Tx(3)とする。Tx(1)の開始時刻を0秒とすると、ST(1)の開始時刻は3秒、ST(1)の終了時刻は5秒であるので、それぞれにTs(10秒)を加えた、時刻13秒〜15秒が送信期間Tx(3)となる。本例では、送信期間Tx(3)の時間は2秒となり、本規格の送信時間の条件を満たしている。
さらに、ST(2)の開始時刻と終了時刻にそれぞれ受信サンプリング間隔Tsを加え、両者に挟まれた期間を送信期間Tx(4)とする。Tx(1)の開始時刻を0秒とすると、ST(2)の開始時刻は7秒、ST(2)の終了時刻は10秒であるので、それぞれにTs(10秒)を加えた、時刻17秒〜20秒が送信期間Tx(4)となる。本例では、送信期間Tx(4)の時間は3秒となり、本規格の送信時間の条件を満たしている。
そして、送信休止期間ST(2)と送信期間Tx(3)に挟まれた期間を送信休止期間ST(3)とし、送信期間Tx(3)と送信期間Tx(4)に挟まれた期間を送信休止期間ST(4)とする。本例では、送信休止期間ST(3)の時間は3秒、送信休止期間STx(4)の時間は2秒である。
図10は、送信側警報器100aと受信側警報器100bの送信動作及び受信動作を示すタイミングチャートである。
図10(a)は送信側警報器100aの送信動作を示し、図10(b1)〜図10(b4)は受信側警報器100bの受信動作を示している。図10(b1)〜図10(b4)は、異なるタイミングで受信サンプリングFnが行われる場合の典型例を示しており、いずれも受信サンプリング間隔Tsは同じである。
併せて、前述の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
しかし、必ずしも受信サンプリング2回以内(受信サンプリングF1またはF2)で受信処理を完了するよう送信パターンを設定する必要はなく、例えば、受信サンプリングF3以降で受信処理を完了できるように、送信期間と送信休止期間の時間を設定してもよい。このとき、1回目の受信サンプリング間隔Tsにおける送信パターンに対して2回目の受信サンプリング間隔Tsにおける送信パターンが反転した関係になくともよい。
Claims (2)
- 状態検出部と、
該状態検出部の出力信号に基づいて状態を判断する状態判別部と、
該状態判別部の判断結果に基づいて警報を出力させる制御部と、
を備える警報器において、
他の警報器と互いに状態信号の送受信を行う送受信部、を有し、
前記送受信部は、送信期間と送信休止期間とを交互に所定回数組み合わせて構成される送信パターンで状態信号を他の警報器に送信する一方、他の警報器により送信された状態信号を間欠受信周期ごとに受信し、
前記送信パターンは、
前記所定回数の送信期間の合計時間と前記間欠受信周期とが等しく、
当該送信パターンの送信開始から1回分の間欠受信周期の期間内においては、1以上の送信期間と1以上の送信休止期間とが含まれるとともに、1回分の間欠受信周期の終了タイミングと前記送信期間又は前記送信休止期間の終了タイミングとが一致し、
前記1回分の間欠受信周期の次の間欠受信周期の期間内においては、前記1回分の間欠受信周期の期間内における前記送信休止期間の開始時刻と終了時刻にそれぞれ前記間欠受信周期を加え、両者に挟まれた期間を送信期間とし、その送信期間を除く期間を送信休止期間とするように定められており、
前記送信期間及び送信休止期間の各々の時間は、1回目の間欠受信周期で送信された状態信号を受信できなかった他の警報器が2回目以降の間欠受信周期で送信された状態信号を受信できるように設定されていることを特徴とする警報器。 - 警報を行う警報部を備え、
前記制御部は、前記送受信部が他の警報器から受信した状態信号が警報信号である場合には、前記警報部を動作させることを特徴とする請求項1に記載の警報器。
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