JP5044480B2 - 火災警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の火災警報器が電波を媒体とする無線信号を送受信するようにした火災警報システムに関するものである。
近年、住宅への火災警報器の設置義務が法制化されたため、既存住宅への施工性の観点から無線信号を利用して複数の火災警報器を連動させる火災警報システムが望まれている。かかる火災警報システムは、多箇所に設置された複数台の火災警報器がそれぞれに火災を感知する機能と警報音を鳴動する機能を有しており、何れかの火災警報器が火災を感知すると、当該火災警報器が警報音を鳴動するとともに火災感知を知らせる情報(火災感知情報)を無線信号で他の火災警報器に伝送することにより、火元の火災警報器だけでなく複数台の火災警報器が連動して一斉に警報音を鳴動することにより、火災の発生を迅速且つ確実に知らせることができる(例えば、特許文献1参照)。このような火災警報器は、火災感知情報を無線信号で伝送するという特性を活かすために電池を電源として駆動され、しかも、通常は室内の天井のようにメンテナンス(電池交換)のし難い場所に設置されることから、例えば数年といった長期間にわたってメンテナンス無しに使用できることが望ましい。そのために特許文献1に記載されている従来例では、各火災警報器が具備する無線信号の受信手段を常時動作させるのではなく、数秒間隔で間欠的に動作させることによって消費電力を低減することが行われている。
ここで、特許文献2に記載されている従来例では、火災警報器が正常に動作しているか否かを確認するために特定の火災警報器(親局)から他の火災警報器(子局)に対して定期的に定期監視メッセージを送信し、当該定期監視メッセージに対して応答メッセージを返信してきた子局は正常、応答メッセージを返信してこない子局は異常と判断するようになっている。尚、定期監視メッセージの送信は、せいぜい1日に1回の周期で実用上十分である。
特開2008−4033号公報 特開2006−343983号公報
ところで上述のような従来システムにおいては、他システムとの混信を避けるため、通常はシステムの施工時に予め用意された複数の周波数チャネルのうちから設置環境に応じた適切な(混信の生じない)周波数チャネルが選択されて使用される。しかしながら、施工後に設置環境が変化して周波数チャネルを含む周波数帯域のノイズが増大したり、あるいは、同じ周波数帯域の電波を使用する別システムが近くに設置されて混信が生じる場合がある。そして、このようなノイズや混信によって無線信号の送受信が妨害された場合、複数台の火災警報器が正常に連動できなくなってしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、ノイズや混信によって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることを低減できる火災警報システムを提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、音又は表示の少なくとも何れか一方によってメッセージを報知する報知手段と、無線信号の周波数チャネルを選択するための操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、電源供給用の電池とを具備し、特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した電波が無線信号を伝送するものでなかったときの誤起動回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤起動回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、家電機器などから発生するノイズの影響を受けて火災警報器が誤起動した回数(誤起動回数)が上限値を超えたときに特定の火災警報器の報知手段から周波数チャネルの変更を促すメッセージが報知されるので、当該メッセージによって利用者に周波数チャネルの変更を促し、その結果、ノイズによって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることを低減できる。
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、電源供給用の電池とを具備し、特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した電波が無線信号を伝送するものでなかったときの誤起動回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤起動回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、他の全ての火災警報器の制御手段は、前記周波数チャネル変更通知メッセージを受け取ると送信手段及び受信手段における周波数チャネルを前記周波数チャネル変更通知メッセージで通知された周波数チャネルに変更することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、家電機器などから発生するノイズの影響を受けて火災警報器が誤起動した回数(誤起動回数)が上限値を超えたときに特定の火災警報器の制御手段が複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択し、他の全ての火災警報器に対して周波数チャネル変更通知メッセージを送って周波数チャネルを変更させるので、ノイズの影響を受けている周波数チャネルと異なる別の周波数チャネルが使用されることになり、その結果、ノイズによって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることを低減できる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数の差が所定範囲内に収まっていない場合は周波数チャネルの異常と判断しないことを特徴とする。
請求項3の発明によれば、時間帯毎の誤起動回数の差が所定範囲内に収まっていない場合は特定の時間帯(例えば、早朝や夕方など)にだけ誤起動が多発しており、このような場合にはノイズの影響で火災警報器が連動できなくなる可能性が低いと考えられるので、周波数チャネルの異常と判断しないことで利用者に周波数チャネルの変更を促したり、あるいは周波数チャネルの変更を行わないことにより、周波数チャネルの変更に伴うリスクが減少する。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯の直前に周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯でのみ周波数チャネルを変更すればよく、当該特定の時間帯の直前に周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることにより、周波数チャネルの変更に伴うリスクが減少する。
請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯の直前に複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯でのみ周波数チャネルを変更すればよく、当該特定の時間帯の直前に周波数チャネルを変更することにより、周波数チャネルの変更に伴うリスクが減少する。
請求項6の発明は、上記目的を達成するために、複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、音又は表示の少なくとも何れか一方によってメッセージを報知する報知手段と、無線信号の周波数チャネルを選択するための操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、電源供給用の電池とを具備し、特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した無線信号が本来受信する必要のない無線信号であったときの誤同期回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤同期回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤同期回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、例えば、同じ周波数チャネルを使用する他のシステムが存在する場合に当該他システムの無線信号の影響で火災警報器が誤同期した回数(誤同期回数)が上限値を超えたときに特定の火災警報器の報知手段から周波数チャネルの変更を促すメッセージが報知されるので、当該メッセージによって利用者に周波数チャネルの変更を促し、その結果、混信によって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることが防止できる。
請求項7の発明は、上記目的を達成するために、複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、電源供給用の電池とを具備し、特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した無線信号が本来受信する必要のない無線信号であったときの誤同期回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤同期回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤同期回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、他の全ての火災警報器の制御手段は、前記周波数チャネル変更通知メッセージを受け取ると送信手段及び受信手段における周波数チャネルを前記周波数チャネル変更通知メッセージで通知された周波数チャネルに変更することを特徴とする。
請求項7の発明によれば、例えば、同じ周波数チャネルを使用する他のシステムが存在する場合に当該他システムの無線信号の影響で火災警報器が誤同期した回数(誤同期回数)が上限値を超えたときに特定の火災警報器の制御手段が複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択し、他の全ての火災警報器に対して周波数チャネル変更通知メッセージを送って周波数チャネルを変更させるので、混信している周波数チャネルと異なる別の周波数チャネルが使用されることになり、その結果、混信によって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることが防止できる。
本発明によれば、ノイズや混信によって複数台の火災警報器が正常に連動できなくなることが防止できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態のシステム構成図であり、複数台(図示は2台のみ)の火災警報器TRで火災警報システムが構成されている。なお、以下の説明では、火災警報器TRを個別に示す場合は火災警報器TR1,TR2,…,TRnと表記し、総括して示す場合は火災警報器TRと表記する。
火災警報器TRは、アンテナ3から電波を媒体とした無線信号を送信するとともに他の火災警報器TRが送信した無線信号をアンテナ3で受信する無線送受信部2と、音(ブザー音や音声メッセージなど)による火災警報(以下、「警報音」と呼ぶ。)を報知(スピーカから鳴動)する警報部5と、マイコンを主構成要素とし火災感知部4で火災を感知したときに警報部5に警報音を鳴動させるとともに他の火災警報器TRに対して火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる制御部1と、後述するように無線信号の周波数チャネルを択一的に選択するための操作入力などを受け付ける操作入力受付部6と、後述するように周波数チャネルの変更を促すためのメッセージ等を報知する報知部7と、乾電池等の電池を電源として各部に動作電源を供給する電池電源部8とを具備している。操作入力受付部6は1乃至複数のスイッチ(例えば、押釦スイッチやディップスイッチなど)を有しており、スイッチが操作されることで各スイッチに対応した操作入力を受け付けるとともに当該操作入力に対応した操作信号を制御部1に出力する。なお、各火災警報器TR1,TR2,…には固有の識別符号が割り当てられており、当該識別符号によって無線信号の宛先並びに送信元の火災警報器TR1,TR2,…が特定できる。
無線送受信部2は、電波法施行規則第6条第4項第3号に規定される「小電力セキュリティシステムの無線局」に準拠し、後述するように予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択される周波数チャネルの電波を媒体とする無線信号を送受信するものである。また火災感知部4は、例えば、火災に伴って発生する煙や熱、炎などを検出することで火災を感知するものである。但し、無線送受信部2並びに火災感知部4の詳細な構成については、従来周知であるから詳細な説明は省略する。
報知部7は、周波数チャネルの変更を促す音声メッセージを鳴動するスピーカや同じく周波数チャネルの変更を促す文字のメッセージを表示する表示デバイス(液晶ディスプレイなど)を有している。但し、報知部7は後述する親局TR1のみが具備し、子局TR2,…は具備していない。
制御部1は、メモリに格納されたプログラムをマイコンで実行することによって後述する各種の機能を実現している。火災感知部4で火災の発生が感知されると、制御部1は警報部5が備えるブザーを駆動して警報音を鳴動させたり、あるいは予めメモリ等に格納されている警報用の音声メッセージ(例えば、「火事です」など)をスピーカに鳴動させることで火災警報を報知するとともに、他の火災警報器TRにおいても火災警報を報知させるため、火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる。また、他の火災警報器TRから送信された無線信号を無線送受信部2で受信することにより火災警報メッセージを受け取ったときも、制御部1が警報部5を制御して警報音を鳴動させる。つまり、制御部1では火災感知部4が火災を感知したときに警報部5から警報音を鳴動させて火災警報を報知するとともに火災警報メッセージを含む無線信号を無線送受信部2より送信させる機能を有している。
ここで、電波法施行規則の無線設備規則第49条の17「小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備」では、無線信号を連続して送信してもよい期間(送信期間)が3秒以下、送信期間と送信期間の間に設けられた、無線信号を送信してはいけない期間(休止期間)が2秒以上とすることが規定されている(同条第5号参照)。このために本実施形態における制御部1では、上記無線設備規則に適合する送信期間に無線信号を送信させるとともに休止期間に送信を停止し且つ受信可能な状態としている。
また電池電源部8の電池寿命をできるだけ長くするため、制御部1ではマイコンに内蔵するタイマ(以下、間欠受信タイマと呼ぶ。)で所定の間欠受信間隔(但し、間欠受信間隔は前記送信期間よりも長い時間とする)を繰り返しカウントするとともに間欠受信間隔のカウントが完了する毎に無線送受信部2を起動して所望の電波(他の火災警報器TRが送信した無線信号)が受信できるか否かをチェックし、当該電波が捉えられなければ直ちに無線送受信部2を停止して待機状態に移行させることで平均消費電力を大幅に低減している。なお、電波の受信チェックは、無線送受信部2から出力される、受信信号強度の大小に比例した直流電圧信号である受信信号強度表示信号(Receiving Signal Strength Indication:RSSI信号)に基づいて制御部1が行っている。
さらに特定の火災警報器TR1(以下、親局と呼ぶ。)の制御部1では、定期的(例えば、24時間毎)に無線送受信部2を起動して他の火災警報器TR2,TR3,…(以下、子局と呼ぶ。)が正常に動作しているか否かの確認(定期監視)を行うために定期監視メッセージを含む無線信号を送信させる。子局TR2,…においては、制御部1が火災感知部4の故障の有無及び電池電源部7の電池切れの有無を一定周期で(例えば、1時間毎に)監視するとともに、その監視結果(故障の有無及び電池切れの有無)を図示しないメモリに記憶しており、親局TR1から定期監視メッセージを受け取ったときに、メモリに記憶している監視結果を通知するための通知メッセージ(応答メッセージ)を含む無線信号を親局TR1に返信する。親局TR1の制御部1は、通知メッセージを含む無線信号を送信した後、無線送受信部2を受信状態に切り換えて各火災警報器TR2,…から送信される無線信号を受信し、定期監視メッセージを含む無線信号を送信してから所定時間内に通知メッセージを含む無線信号を送信してこない子局TR2,…があったり、あるいは、何れかの子局TR2,…が送信してきた通知メッセージが故障有り若しくは電池切れ有りの監視結果を通知するものである場合に、警報部5が備えるブザーを駆動して報知音を鳴動させるなどして子局TR2,…に異常(通信不可や故障有り、電池切れなど)が発生したことを知らせる機能も有している。尚、親局TR1及び子局TR2,…の制御部1は、故障若しくは電池切れが生じていると判断した場合、直ちに警報部5から異常(故障若しくは電池切れ)の発生を知らせるための警告音(ブザー音や音声メッセージなど)を警報部5のスピーカから鳴動させるようになっている。
図2は火災警報器TRが送受信する無線信号のフレームフォーマットを示しており、同期ビット(プリアンブル:PA)、フレーム同期パターン(ユニークワード:UW)、宛先アドレスDA、送信元アドレスSA、メッセージM、CRC符号で1フレームが構成されている。ここで、宛先アドレスDAとして各火災警報器TRの識別符号を設定すれば当該識別符号の火災警報器TRのみが無線信号を受信してメッセージを取得することになるが、宛先アドレスDAとして何れの火災警報器TRにも割り当てられていない特殊なビット列(例えば、すべてのビットを1としたビット列)を設定することで無線信号を同報(マルチキャスト)して全ての火災警報器TRにメッセージを取得させることができる。例えば、火災警報メッセージや定期監視メッセージを含む無線信号が親局TR1から全ての子局TR2,…に同報される。なお、制御部1は1フレーム分の無線信号を1回の送信期間内で送信可能な数だけ連続して無線送受信部2から送信させる。
例えば、子局TR2において火災感知部4が火災を感知すると、子局TR2の制御部1は警報部5より警報音を鳴動させるとともに無線送受信部2を起動し、火災警報メッセージを含む無線信号を他の全ての火災警報器TR(親局TR1及び他の子局TR3,…)に宛てて送信する。この際、送信元の子局TR2の制御部1は、送信期間内で送信可能なフレーム数だけ無線信号を連続して送信し、送信期間後の休止期間(受信期間)には無線送受信部2を受信状態に切り換える。尚、各火災警報器TRは非同期で間欠受信しているが、ある程度の回数(例えば、2回)の送信期間を繰り返せば、火災警報メッセージを含む無線信号を受信することができる。
ここで、小電力無線を利用すれば、無線通信距離としては通常の住宅ひとつのエリア内であれば十分カバーできるので、火元の子局TR2が、他の火災警報器TR(親局TR1及び他の子局TR3,…)に対しメッセージを送信することは通常は十分可能である。しかしながら、上述したように親局TR1は各子局TR2,…に対して定期監視を行っており、親局TR1と各子局TR3,TR4,…との間では通信パスの正常性が確認されているが、子局TR2,TR3,…間の通信パスは確認されていないため、例えば障害物などの影響によって、ある子局にはメッセージが届いていない可能性もある。
そこで、火災警報メッセージを受信した親局TR1の制御部1は、送信元の子局TR2を含む他の全ての子局TR2,…に対して火災警報メッセージを含む無線信号を複数回連続して送信する。他の子局TR3,…の制御部1では、子局TR2又は親局TR1から送信された火災警報メッセージを受け取ると直ちに警報部5より警報音を鳴動させるとともに無線送受信部2より火災警報メッセージの受信を確認する応答メッセージ(ACK)を無線信号によって返信する。尚、このように少なくとも1台の火災警報器TRで火災が感知されることで全ての火災警報器TRが火災警報を報知(警報音を鳴動)することを、以下では「火災連動」と呼ぶ。
ここで、親局TR1は各子局TR2,…に対して定期監視を行っており、親局TR1と各子局TR3,…との間では通信パスの正常性が確認されているが、子局TR2,TR3,…間の通信パスは確認されていない。したがって、子局TR2,…が多数配置された場合、子局TR2,…間の通信パスの数は非常に多くなる為、子局TR2,…間の通信パスの正常性の確認を行うと電池消耗が激しくなるので、上述のように特定の火災警報器TR1を親局とし、その他の火災警報器TR2,…を子局として親局TR1から各子局TR2,…に火災警報メッセージを通知することで相互に通信パスが確立できない子局が存在する場合でも確実に火災連動させることができるものである。
ところで、施工時において全ての子局TR2,…と通信可能な位置に親局TR1が設置されるのであるが、施工後に設置環境が変化した場合、例えば、ノイズ源となる家電機器などが新たに設置されたり、同じ周波数チャネルを使用する別のシステムが存在する場合などにおいては、無線送受信部2がノイズによって誤起動(後述する)したり、あるいは別システムの無線信号によって無線送受信部2が誤同期(後述する)する可能性が有る。このような誤起動若しくは誤同期が生じると無線送受信部2並びに制御部1が無駄な動作を実行することになって電池の消耗を早めてしまうことになる。
そこで本実施形態では、各子局TR2,…の制御部1において、親局TR1から送信された定期監視メッセージを受け取った時を起点として次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間(例えば、24時間)内に生じた誤起動回数及び誤同期回数をカウントし、次回の定期監視メッセージに対する応答メッセージ(通知メッセージ)と当該期間内の誤起動回数及び誤同期回数を含む無線信号を無線送受信部2から親局TR1へ送信させている。一方、親局TR1の制御部1では、何れかの子局TR2,…から受け取った誤起動回数又は誤同期回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときには周波数チャネルの変更を促すメッセージ(音声メッセージや文字のメッセージなど)を報知部7に報知させる。
ここで、図3のフローチャートを参照して、各子局TR2,…の制御部1の動作を説明する。制御部1は、間欠受信タイミングとなる(内蔵する間欠受信タイマが間欠受信間隔のカウントを完了する)までは無線送受信部2を動作させずに待機状態とし(ステップS1)、間欠受信タイミングになれば、無線送受信部2を起動して受信可能な状態とする(ステップS2)。そして、制御部1は無線送受信部2から出力されるRSSI信号のレベルが規定値を超えているか否かを判断し(ステップS3)、規定値を超えていなければ間欠受信タイマをリセットし(ステップS11)、規定値を超えていれば受信処理を開始する(ステップS4)。受信処理を開始した制御部1は、無線信号に含まれている同期ビットPAを受信してビット同期を試みる(ステップS5)。ビット同期に成功すれば、制御部1は、同じく無線信号に含まれているフレーム同期パターンUWを受信してフレーム同期を試みる(ステップS6)。フレーム同期に成功すれば、制御部1は1フレーム長の無線信号を受信し(ステップS7)、受信した無線信号の宛先アドレスDAが自己の識別符号又はマルチキャスト用のビット列(マルチキャストアドレス)に一致するか否かを判断する(ステップS8)。宛先アドレスが自己の識別符号又はマルチキャストアドレスと一致すれば、制御部1はCRC符号の成立/不成立を判定し(ステップS9)、成立すれば、受信した無線信号に含まれるメッセージMの復調処理を実行し(ステップS10)、さらに間欠受信タイマをリセットして無線送受信部2を待機状態とする(ステップS11)。尚、宛先アドレスADが自己の識別符号及びマルチキャストアドレスに一致しなかった場合、あるいはCRC符号が不成立であった場合、制御部1は復調処理を実行せずに間欠受信タイマをリセットして無線送受信部2を待機状態とする(ステップS11)。
一方、ビット同期が成功しなかった場合、制御部1は、誤起動が発生したと判断して誤起動回数をインクリメントする(ステップS12)。すなわち、家電機器などから発生したノイズ(電磁波ノイズ)をアンテナ3で拾ってしまった場合にRSSI信号のレベルが規定値を超えてしまうことがあり、本実施形態においては、このようにノイズの影響でRSSI信号のレベルが規定値を超えたために制御部1が受信処理を開始してしまうことを「誤起動」と呼んでいる。そして、誤起動が頻繁に生じると火災警報器TRにおける電池電源部8の電池消耗が早まるという問題や、火災発生時に火災警報器TRから送信される火災警報メッセージを含む無線信号がノイズの影響で受信困難となって火災連動が正常に行えなくなるという問題が生じる。
さらに、フレーム同期が成功しなかった場合、制御部1は、誤同期が発生したと判断して誤同期回数をインクリメントする(ステップS13)。すなわち、同じ周波数帯域の電波を使用する別システムが近くに設置されている場合、かかる別システムで伝送される無線信号にも同期ビット(プリアンブル)が含まれているためにビット同期に成功してしまうことがあり、本実施形態においては、このように別システムとの混信によってビット同期に成功したために制御部1が受信処理を途中まで(フレーム同期まで)実行してしまうことを「誤同期」と呼んでいる。そして、誤同期が頻繁に生じると、誤起動の場合と同様に火災警報器TRにおける電池電源部8の電池消耗が早まるという問題や、火災発生時に火災警報器TRから送信される火災警報メッセージを含む無線信号が混信の影響で受信困難となって火災連動が正常に行えなくなるという問題が生じる。
これに対して本実施形態では、少なくとも何れか1台の子局TR2,…で上限値を超える回数の誤起動又は誤同期が発生した場合、周波数チャネルの異常と判断して周波数チャネルの変更を促すメッセージを親局TR1の報知部7で報知するので、当該メッセージに基づいて利用者(あるいは施工業者)が周波数チャネルを変更すれば、前記ノイズの影響による誤起動の回数や混信による誤同期の回数を大幅に減少させることが可能となり、その結果、ノイズや混信によって複数台の火災警報器TRが正常に連動(火災連動)できなくなることを低減できるものである。
ここで、本実施形態と同一の火災警報システムが近隣の住戸に設置された場合、施工ミスによって2つの火災警報システムで同一の周波数チャネルが選択されたときにも上述のような混信が生じる可能性が有る。そこで、各火災警報器TRを特定するアドレスとして、火災警報器TRに割り当てられている識別符号を用いる代わりに、親局TR1に割り当てられた識別符号と、各子局TR2,…に個別に割り当てられる機器番号とを組み合わせたものを用いることにより、無線信号の宛先アドレスDAや送信元アドレスSAに設定されている親局TR1の識別符号に基づいて別の火災警報システムの無線信号か否かを判定することができるので、別の火災警報システムの無線信号を受信した場合にも周波数チャネルの異常と判断して誤同期回数をインクリメントすることが望ましい。
(実施形態2)
本実施形態は、親局TR1の制御部1が何れかの子局TR2,…において周波数チャネルの異常が発生したと判断したときに、周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知部7から報知させる代わりに、現在選択されている周波数チャネルから別の周波数チャネルに自動的に変更するとともに変更後の周波数チャネルを通知するための周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を無線送受信部2から各子局TR2,…へ送信させる点に特徴がある。但し、親局TR1が報知部7を具備しない点を除いて火災警報器TRの構成は実施形態1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して図示並びに説明を省略する。
親局TR1の制御部1は、少なくとも何れか1台の子局TR2,…で上限値を超える回数の誤起動又は誤同期が発生したことにより周波数チャネルの異常と判断した場合、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルへの変更を通知するための周波数チャネル変更通知メッセージを含み且つ宛先アドレスDAをマルチキャストアドレスとした無線信号を無線送受信部2から送信させる。尚、当該無線信号は、当然ながら変更前の周波数チャネルで送信される。
各子局TR2,…の制御部1は、親局TR1から送信された前記無線信号を受信して周波数チャネル変更通知メッセージを受け取ると、親局TR1に対して応答メッセージ(ACK)を含む無線信号を変更前の周波数チャネルで無線送受信部2から送信させた後、周波数チャネルを周波数チャネル変更通知メッセージで通知された新たな周波数チャネルに変更する。
一方、親局TR1の制御部1は、全ての子局TR2,…から応答メッセージ(ACK)を受け取った後に周波数チャネルを新たに選択した周波数チャネルに変更する。よって、これ以降は変更後の周波数チャネルを使用して各火災警報器TRが無線信号を伝送することになる。
而して、実施形態1では利用者(あるいは施工業者)が各火災警報器TRの周波数チャネルを1台1台手動で変更する必要があるが、本実施形態では親局TR1によって全ての火災警報器TRの周波数チャネルが自動的に変更されるため、利用者(あるいは施工業者)による周波数チャネルの変更作業が不要になるという利点がある。
(実施形態3)
実施形態1,2においては、前回の定期監視から次回の定期監視までの期間(例えば、24時間)内における誤起動回数又は誤同期回数が上限値を超えているか否かで親局TR1の制御部1が周波数チャネルの異常を判断し、周波数チャネルの異常と判断したときに周波数チャネルの変更を促したり、自動的に周波数チャネルを変更している。
一方、周波数チャネルは施工時において最適な周波数チャネルが選択されているはずであり、施工時に選択された初期の周波数チャネル以外の周波数チャネルに変更することで必ずしも誤起動回数や誤同期回数を低減できるという保証はなく、場合によっては誤起動回数や誤同期回数が変更前よりも増加してしまうこともある。但し、親局TR1の制御部1が変更後の周波数チャネルも異常と判断すれば、さらに別の周波数チャネルに変更されるため、周波数チャネルの変更を繰り返すうちに最適な(誤起動回数及び誤同期回数が上限値を超えない)周波数チャネルが選択される可能性もある。
このように周波数チャネルの変更にはリスクが伴い、しかも、周波数チャネルを自動的に変更する場合においては全ての火災警報器TRで無線信号の送受信が行われるために相当に電池を消耗するから、周波数チャネルが頻繁に変更されると電池寿命が著しく短縮されてしまう虞がある。
これに対して本実施形態では、各子局TR2,…の制御部1において、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯(例えば、4時間毎の6つの時間帯)に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数(又は誤起動回数と誤同期回数)をメモリに記憶しておき、次回の定期監視に対する応答メッセージとともにメモリに記憶した複数の時間帯毎の誤起動回数を含む無線信号を無線送受信部2から送信させている。そして、親局TR1の制御部1では、複数の時間帯毎の誤起動回数の総数が上限値を超えていたとしても、各時間帯毎の誤起動回数の差(ばらつき)が所定範囲内に収まっていない場合、すなわち、誤起動が特定の時間帯(例えば、早朝や夕方など)に集中し、且つその他の時間帯では誤起動がほとんど発生していない場合においては、周波数チャネルの異常と判断しないようにしている。つまり、誤起動が集中して発生している時間帯に火災警報メッセージを含む無線信号が伝送される可能性が低いとみなし、このような場合においては周波数チャネルの異常と判断せず、利用者(あるいは施工業者)に周波数チャネルの変更を促さず、あるいは自動的に周波数チャネルを変更しないことによって、上述したような周波数チャネルの変更に伴うリスクが減少することになる。
ここで、誤起動の要因である家電機器などから発生するノイズは比較的に広帯域のノイズである場合が多いので、上述したような周波数チャネルの変更に伴うリスクが高くなると考えられ、一方、誤同期の要因である別システムの無線信号は前記ノイズに比較して狭帯域であるから、誤起動の場合と比べれば周波数チャネルの変更に伴うリスクは低いと考えられる。従って、本実施形態は誤起動回数による周波数チャネルの異常判断に対してのみ適用することが望ましい。
(実施形態4)
実施形態3のように誤起動が特定の時間帯に集中して発生している状況で周波数チャネルを変更しなかった場合、当該特定の時間帯においては誤起動が多発している火災警報器TRにおいて火災警報メッセージを含む無線信号を受信できずに火災連動できない可能性がある。
そこで本実施形態では、複数の時間帯毎の誤起動回数の総数が上限値を超えており、且つ各時間帯毎の誤起動回数の差(ばらつき)が所定範囲内に収まっていない場合、すなわち、誤起動が特定の時間帯に集中し、且つその他の時間帯では誤起動がほとんど発生していない場合において、親局TR1の制御部1が周波数チャネルの異常と判断し、誤起動が多発している当該特定の時間帯の直前に報知部7から周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知する、あるいは自動的に周波数チャネルを変更するようにしている。但し、特定の時間帯以外では周波数チャネルを初期値(変更前の周波数チャネル)に戻すように促すメッセージを報知部7から報知する、あるいは自動的に周波数チャネルを初期値に戻すことは言うまでもない。
而して、時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯でのみ周波数チャネルを変更すればよく、上述のように当該特定の時間帯の直前に周波数チャネルの変更を促したり、あるいは自動的に周波数チャネルを変更することにより、周波数チャネルの変更に伴うリスクを減少しつつ、上限値を超える誤起動の発生した火災警報器TRが火災連動ができない可能性を低減することができる。
本発明の実施形態1における火災警報器(親局及び子局)のブロック図である。 同上における無線信号のフレームフォーマットである。 同上における子局の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
TR1 火災警報器(親局)
TR2 火災警報器(子局)
1 制御部(制御手段)
2 無線送受信部(受信手段,送信手段)
4 火災感知部(火災感知手段)
5 警報部(警報手段)
6 操作入力受付部(操作入力受付手段)
7 報知部(報知手段)
8 電池電源部

Claims (7)

  1. 複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、
    各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、音又は表示の少なくとも何れか一方によってメッセージを報知する報知手段と、無線信号の周波数チャネルを選択するための操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、電源供給用の電池とを具備し、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、
    当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した電波が無線信号を伝送するものでなかったときの誤起動回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤起動回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする火災警報システム。
  2. 複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、
    各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、電源供給用の電池とを具備し、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、
    当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した電波が無線信号を伝送するものでなかったときの誤起動回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤起動回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    他の全ての火災警報器の制御手段は、前記周波数チャネル変更通知メッセージを受け取ると送信手段及び受信手段における周波数チャネルを前記周波数チャネル変更通知メッセージで通知された周波数チャネルに変更することを特徴とする火災警報システム。
  3. 前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数の差が所定範囲内に収まっていない場合は周波数チャネルの異常と判断しないことを特徴とする請求項1又は2記載の火災警報システム。
  4. 前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯の直前に周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする請求項1記載の火災警報システム。
  5. 前記他の全ての火災警報器の制御手段は、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでの期間を複数の時間帯に分割するとともに当該複数の時間帯毎の誤起動回数を求め、当該複数の時間帯毎の誤起動回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った各時間帯毎の誤起動回数が特定の時間帯に集中している場合には当該特定の時間帯の直前に複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させることを特徴とする請求項2記載の火災警報システム。
  6. 複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、
    各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、音又は表示の少なくとも何れか一方によってメッセージを報知する報知手段と、無線信号の周波数チャネルを選択するための操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、電源供給用の電池とを具備し、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、
    当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した無線信号が本来受信する必要のない無線信号であったときの誤同期回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤同期回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤同期回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに周波数チャネルの変更を促すメッセージを報知手段に報知させることを特徴とする火災警報システム。
  7. 複数の火災警報器を備え、これら複数の火災警報器の間で電波を媒体とする無線信号を伝送する火災警報システムであって、
    各火災警報器は、火災を感知する火災感知手段と、火災警報を報知する警報手段と、予め用意された複数の周波数チャネルのうちから択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を送信する送信手段と、前記択一的に選択された周波数チャネルの無線信号を受信する受信手段と、火災感知手段で火災を感知したときに警報手段に火災警報を報知させるとともに他の火災警報器に火災警報を報知させるための火災警報メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、且つ受信手段を間欠的に起動し他の火災警報器から送信される無線信号を受信して前記火災警報メッセージを受け取ったときに警報手段に火災警報を報知させる制御手段と、電源供給用の電池とを具備し、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の全ての火災警報器に対して定期監視メッセージを含む無線信号を定期的に送信手段から送信させ、
    当該他の火災警報器の制御手段は、前記定期監視メッセージを受け取ったときに応答メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    前記他の全ての火災警報器の制御手段は、間欠的に起動される受信手段で受信した無線信号が本来受信する必要のない無線信号であったときの誤同期回数をカウントし、前回の定期監視メッセージを受け取ってから次回の定期監視メッセージを受け取るまでにカウントした誤同期回数を前記応答メッセージとともに含む無線信号を送信手段から送信させ、
    特定の火災警報器の制御手段は、他の何れかの火災警報器から受け取った前記誤同期回数が所定の上限値を超えていた場合に周波数チャネルの異常と判断し、且つ周波数チャネルの異常と判断したときに複数の周波数チャネルのうちから現在選択されている周波数チャネル以外の周波数チャネルを選択するとともに、新たに選択した周波数チャネルに変更することを通知する周波数チャネル変更通知メッセージを含む無線信号を送信手段から送信させ、
    他の全ての火災警報器の制御手段は、前記周波数チャネル変更通知メッセージを受け取ると送信手段及び受信手段における周波数チャネルを前記周波数チャネル変更通知メッセージで通知された周波数チャネルに変更することを特徴とする火災警報システム。
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