JP4887163B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御装置に係り、特に、回路基板上に実装された電子部品と防水コネクタを樹脂封止した、自動車,船舶機,農耕機,工機等に実装される電子制御装置に関する。
近年、自動車を始め船舶機,農耕機,工機で使用される制御モジュール(以下、制御装置)の熱環境が年々過酷なものとなってきている。すなわち、(1)従来の車室内置きからエンジンルーム,オンエンジンへと設置場所が変わることにより制御装置がより高温にさらされるようになっている、(2)制御負荷の大電流化に伴い制御装置の発熱量が増加している、(3)制御装置の小型化により単位体積当たりの発熱量が増加している、という問題が生じている。
従来の制御装置は、電子部品を実装したプリント基板とそれを覆う筐体から成る非防水構造が一般的である。しかし現在は、エンジンルーム実装に伴い、従来の構造を改良し筐体に放熱構造と防水構造を持たせた安価な制御装置が主流になりつつある。
さらに熱環境が苛酷なオンエンジン実装の場合、制御装置の耐熱性が120℃以上求められることが一般的であるが、現在主流になりつつあるエンジンルーム実装タイプの構造では耐熱性が100℃程度であるため対応することが出来ない、若しくは強制冷却の必要性が生じるという問題点がある。
エンジンルーム実装タイプの構造に変わりオンエンジンタイプの構造では、セラミック基板とベアチップを用いた高放熱構造を有する制御装置もあるが、従来の安価な構造に比べて高価になるという問題点がある。
これらの問題点を解決するための従来技術としては、特願2004−111435号公報(特許文献1)に開示されているように、より高温,高発熱に耐えうるように高放熱,高信頼性構造を有した樹脂封止型の制御装置が提案されている。
特願2004−111435号公報 特開2003−188340号公報 特開平11−26093号公報 特開平10−65301号公報
しかしながら、樹脂により電子部品を封止することによって様々な制約が生じる。
樹脂封止された制御装置では、電子回路部分に不具合が生じでも電子部品を目視、若しくは電気的に接触して調査することができない為、原因究明が困難であるというデメリットがある。
マイクロコンピュータに始まる半導体を用いた電子部品には、通常半導体チップを樹脂で封止しており、この半導体チップの調査を行うときは、樹脂を硝酸等の化学薬品で溶かし、半導体チップ部分のみを取りだして調査する。チップ以外のワイヤボンディング部分やリードフレーム部分についても、同様に樹脂を取り除くことで調査が可能である。
しかしながら、特願2004−111435号公報(特許文献1)に開示されるような、電子部品を実装したプリント基板を樹脂封止した制御装置では、基板の材質が樹脂である場合、硝酸等で樹脂を溶かすと封止樹脂と基板が一緒に溶けてしまう。このため、半導体チップ単体については調査が可能であるが、基板内部電子回路パターン及びその他非金属系電子部品についての不具合調査が大変困難であるという問題がある。
また、樹脂基板を溶かさないように封止樹脂のみを溶かすためには、膨大な時間とコストが掛かるという問題がある。
従来技術である特開2003−188340号公報(特許文献2),特開平11−
26093号公報(特許文献3)、及び、特開平10−65301号公報(特許文献4)については、樹脂封止することを前提としておらず、これらに開示された技術を用いても、本発明である樹脂封止後の安価で容易な不具合解析を実現するものではない。
本発明の目的は、電子回路を有する基板と防水コネクタとを有し樹脂で封止されたエンジン制御装置において、容易で安価に電子回路部分の不具合解析ができる構造を有した樹脂封止型制御装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明は、回路が形成された基板と、前記基板の上に設けられ、前記回路に電気的に接続された電気的チェック用の金属体と、前記基板の上に実装された複数の電子部品と、前記基板に形成された前記回路に接続され、外部と電気的に接続するための複数の端子を備えたコネクタと、前記基板,前記金属体,前記複数の電子部品、及び、前記コネクタの少なくとも一部をトランスファーモールドにより一体封止した樹脂と、を有し、前記金属体は、ハンダで突起状に形成されており、前記樹脂の外部表面において、該樹脂の内部に配置されている前記金属体の位置を示し、前記樹脂を切断または切削するためのマーキングが形成されていることを特徴とする。
本発明の構成によれば、安価で容易に不具合解析を可能とした電子制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図14は、本発明の各実施例に採用される代表的な電子制御装置20のブロック図である。電子制御装置20は、自動車のエンジンを制御するための装置であり、主に、電源回路部31,入力処理部32,通信制御部33,出力制御部34,昇圧回路部35、及び、マイクロコンピュータ6から構成される。
電源回路部31は、自動車に取り付けられる主にバッテリ等の電源電圧を、コネクタを介して電子制御装置20の内部に取り込み、電子制御装置20の内部基準電源を生成する。入力処理部32は、エンジンや自動車各部に取り付けられたセンサからの信号や、スイッチのオン/オフ信号を取り込み、ノイズ除去や波形整形を行いマイクロコンピュータ6に入力信号を伝える。通信制御部33は、電子制御装置20のマイクロコンピュータ6と外部装置との間での通信を行う際に、通信信号の仲介役を担う。出力制御部34は、マイクロコンピュータ6からの命令を受け、エンジンや自動車各部に取り付けられたインジェクタに代表される各種アクチュエータを駆動する信号を出力する。昇圧回路部35は、特に高圧噴射インジェクタ用に高電圧高電流が必要な場合において、電子制御装置20に入力される電源電圧を用い、マイクロコンピュータ6からの信号に応じて目標電圧まで昇圧する。マイクロコンピュータ6は、電子制御装置20の各部からの入力信号に対して、内部に組み込まれたプログラムを演算し、その結果を命令信号として各部に出力する。
図15は、代表的な昇圧回路部35の概略図である。この昇圧回路部35は、スイッチング素子41(FET)をONからOFFにしたとき、コイル42により発生する逆起エネルギーを、ダイオード43を介してコンデンサ44に蓄えるように機能する。コンデンサ44は、大容量・高耐圧のものが必要とされるため、コストが安価なアルミ電解コンデンサ等が好適である。コイル42,ダイオード43、及び、電解コンデンサ44には大電流が流れるため、これらの発熱は大きくなる。ダイオード43は、放熱用フィンを有するものを選べば発熱を抑えることが可能であるが、コイル42や電解コンデンサ44は、部品単体では放熱構造を有していない。このため、コイル42や電解コンデンサ44には、放熱を促進させる付加構造を採用することが好ましい。
図16は、代表的な電源回路部31の概略図である。電子制御装置20に入力された電源電圧は、コイル51とコンデンサ53,54によるフィルタを通した後、電源回路部
31へと導かれ、基準電源に変換される。基準電源を出力する際にもう一度コイル52とコンデンサ55からなるフィルタを通してノイズを除去した後、電子制御装置20内の各部に供給される。
図1は、本発明の実施例1における樹脂封止型の電子制御装置20の断面図である。
電子制御装置20は、基板5に実装された面実装型電子部品4,8、及び、マイクロコンピュータ6等を備える。基板5に搭載されたこれらの部品は、樹脂3により封止されている。また、基板5には、複数の端子2が搭載されており、端子2は、基板5上に形成されている導体パターン12を介して、基板5上に搭載された各部品に電気的に接続されている。また、電子制御装置20は、防水コネクタ1を備えており、複数の端子2は防水コネクタ1に固定されている。防水コネクタ1の一端は、電子制御装置20の外部に設けられている機器に接続される。
防水コネクタ1は、電子制御装置20の内部に設けられているマイクロコンピュータ6等と外部装置との間を電気的に接続させるために設けられており、防水構造を備える。
樹脂3は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤から成る樹脂を用いており、好ましくは、線膨張係数が8〜24ppm/℃ 、弾性率が8〜39GPa、ガラス転移温度が80〜200℃、の各特性を有する。
面実装型電子部品4,8は、抵抗,コンデンサ,コイル,クリスタル,ダイオード,
IC,FET,トランジスタ等の電子部品であり、マイクロコンピュータ6,基板5は、面実装型電子部品4,8やマイクロコンピュータ6を実装するものである。本実施例では、面実装型電子部品4は、マイクロコンピュータ6及び面実装型電子部品8が搭載されている基板面とは反対側の面に搭載されている。ただし、これらの部品を全て一方の面に実装するものであってもよい。
基板5には、各電子部品の間を電気的に接続させるための回路として、銅等の金属で形成された導体パターン12が設けられている。基板5に使用される材質は、例えば、ポリイミド樹脂,液晶ポリマーからなるフレキシブル基板や、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂にガラス繊維を配合した樹脂タイプのプリント基板である。
電子制御装置20には、内部の回路を調査解析するため、導体パターン12に接続されたハンダバンプ7が設けられている。ハンダバンプ7は基板5の上に突起状に形成されている。ハンダバンプ7は、例えば、樹脂基板と電子部品の接続に使用する共晶ハンダや鉛フリーハンダで形成されている。ただし、ハンダバンプ7に限られず、導電性を有する金属体であれば、他の物質でもよい。
基板パターン設計時に作成された直径1mm程度のチェックランドに印刷されたハンダペーストは、リフロー炉を通過後、表面張力によって表面が球状になる。このため、ハンダバンプ7の断面積は、導体パターン12のそれに比べて大きくなる。この結果、不具合生じた場合の調査解析を行うことが容易になる。すなわち、電子制御装置20をハンダバンプ7の部分で切断することにより、ハンダバンプ7の断面を樹脂3の外側に露出させたとき、電子制御装置20の外部からハンダバンプ7に電気的に接触させることが容易になる。
導体パターン12は、基板5に設けられ、基板5に搭載されている各部品との間を電気的に接続させるとともに、端子2を介して、外部装置に電気的に接続させる。また、不具合時の調査解析が必要なノードから、後述するように、導体パターン12や基板に設けられたスルーホール13を介して、ハンダバンプ7へと接続している。このため、ハンダバンプ7に電気的な接触をとることにより、電子制御装置20の内部回路の調査解析が容易に可能となる。
9,10,11は、ハンダバンプ7の位置を示すための封止樹脂3上に設けられたマーキングである。マーキングとしては、図1のような樹脂の窪み(以下、ディップ)や樹脂の突起(以下、バンプ)やレーザーによる印字等、製品の信頼性,耐久性に影響の無いものが好ましい。マーキングの目的は、不具合解析する際、内部回路に電気的接触をするためのターミナルの役割を果たすハンダバンプ7の位置を外観で分かりやすくし、ハンダバンプ7と電気的な接続をするために電子制御装置20を切断,切削する目印となることである。
図1は、不具合時に内部回路を調査するためのハンダバンプ7と、ハンダバンプ7の位置を示すマーキング9を示している。マーキング9に沿って制御装置を切断すると、ハンダバンプ7が電子制御装置20の断面に露出する。この露出面において、ハンダバンプ7に接触することにより、電子制御装置20の内部回路の電気的な調査解析を行うことができる。
図2は、図1のAで囲まれた領域の拡大図である。ハンダバンプ7は、導体パターン
12を介して電子制御装置20の内部の回路と接続されている。ハンダバンプ7の代わりに、基板内部の導体パターン12を用いようとすると、ハンダバンプ7に比べて導体パターン12の断面積が小さい(通常のガラスエポキシ樹脂の導体パターン厚さは数十μm〜数百μm)ため、電気的接触が難しい。このため、不具合解析用のターミナルとして導体パターン12そのものを用いることに比べて、ハンダバンプ7を用いたほうが調査解析を行うことが容易となる。
図3は、図1に示す電子制御装置20を上面から見た場合の平面図(内部透視図)である。本図では、電子制御装置20内部に設けられている代表的な電子部品及び回路を示している。マイクロコンピュータ6と防水コネクタ1との間には、周辺の電子部品及び回路が存在している。なお、本図において点線で示した部分は、基板5の裏面に配置されていることを意味している。
電子制御装置20の電気的調査を行う場合、端子2の側から電気的調査を行うことも可能であるが、調査範囲は限定されるため、内部回路の電気的な調査ができない領域もある。このため、電子制御装置20の内部に設けられている回路から、導体パターン12やスルーホール13を用いてハンダバンプ7へと接続する構造を基板5に採用している。
図4は、図3で示す電子制御装置20の外観平面図である。電子制御装置20の樹脂3の表面において、ハンダバンプ7の位置を示すマーキング9,10,11が設けられている。このようなマーキング9,10,11が電子制御装置20の外部から認識できることにより、調査解析の際に、切断すべき位置が明確にされるため、調査解析を容易に行うことができる。
図5は、図3,図4においてマーキング9,11で電子制御装置20を切断した場合の、断面図を示している。図3において、調査用のハンダバンプ7を直線状に配置することにより、1つの切断面に複数のハンダバンプ7の断面が露出しており、調査を容易にしている。この場合、切断面となる直線上には、面実装型電子部品4,8やマイクロコンピュータ6等の各部品を配置しないようにしている。すなわち、切断面となる直線上からは、面実装型電子部品4,8,マイクロコンピュータ6等の各部品をずらして配置している。
以下、回路不具合調査の具体的手順を説明する。
電子回路に不具合が起きた場合、防水コネクタ1の端子2から電気的特性を調査することは可能であるが、調査できる範囲は限られる。図3において、Bのラインに異常が発生した場合には、端子2における調査解析により、Bのラインに異常が生じていることは確認できる。しかし、Bのラインは、電子部品1個を介してマイクロコンピュータ6に繋がっており、どの部分で異常が起きたのかについては、各素子のノードを調査しなければわからない。
樹脂封止した電子制御装置20においては、各素子のノードに電気的接触を図るには、樹脂3を開封する必要がある。しかしながら、前記で述べたように、基板5も樹脂を主成分としているため、封止樹脂3のみを科学薬品で溶かして除去することは困難である。
この問題を解決するため、図3に示すように、端子2からでは電気的接触が不可能な内部回路のノードに、導体パターン12を用いて調査解析用のハンダバンプ7を基板5上に設ける。そして、図4に示すマーキング10に沿って電子制御装置20を切断し、ハンダバンプ7の断面を樹脂3の外側に露出させ(図5参照)、Bラインの内部回路につながるハンダバンプ7に対して電気的調査を行えば、異常原因がマイクロコンピュータ6なのか、面実装型電子部品4なのか、基板5上の導体パターン12なのかの絞込みが可能になる。不具合原因の場所を特定できれば、その部分を切り出し、さらに詳細な調査を行うことが可能になる。
ハンダバンプ7は、基板5のパターンの一部として形成することができるため、ハンダバンプ7を形成するための追加コストがかからないというメリットを有する。また、製造工程において、基板5に各電子部品を実装する工程中に一緒に形成できるため、追加コストがかからないというメリットもある。
マーキング9,10,11については、ハンダバンプ7の位置を確認し、ハンダバンプ7の断面を露出するための切断位置を示す役割がある。図1で示すように、樹脂3にディップを設ける場合、金型にディップ形状を盛り込むことで、追加コストがかからないというメリットがある。
また、Cラインのように、内部で閉じて防水コネクタ1の端子2からは調査できない内部回路が存在する場合においても、本実施例の手法を用いれば、マーキング9に沿って切断し、図5に示すように、内部回路のノードにつながるハンダバンプ7を用いて電気的接触による調査を行い、不具合部分の特定をすることが可能である。
また、本実施例では、図3のように、ハンダバンプ7を基板5の表裏面で直線に設置している。直線状に設置することにより、一度の切断で複数のハンダバンプ7を同時に露出させることができ、より容易に調査解析を行うことができる。
ハンダバンプ7の断面を出すために電子制御装置20を切断する際、切断される部分には面実装型電子部品4,8やマイクロコンピュータ6,導体パターン12を設けないようにする必要がある。このため、ハンダバンプ7は、図3のように、基板5の端部等に設けることが好ましい。
また、図12,図13のように、ハンダバンプ7を基板5の中央部や周辺部にまとめて設ける場合がある。このとき、切削等によりハンダバンプ7の断面を樹脂3の外側に露出させることは可能であるが、切削により内部回路を破壊しないように、切削部分17には面実装型電子部品4,8,マイクロコンピュータ6、及び、導体パターン12を配置しないようにすることが好ましい。
以上により、電子回路を有する基板5と防水コネクタ1とを一体樹脂封止した電子制御装置20において、安価で容易な電子回路部分の不具合調査及び解析が可能な電子制御装置20を実現することができる。
図6乃至図9は、本発明における樹脂封止型制御装置の第2実施例の形態である。
第1実施例において、内部回路の各ノードを、導体パターン12を用いてハンダバンプ7と接続させる場合、ハンダバンプ7の設置場所によってパターンの這いまわしが困難になることがある。
図3のように、全ての素子のノードに調査解析用のハンダバンプ7を設けることが望ましい。しかし、近年、電子部品の高密度実装のため、ハンダバンプ7や各ノードからハンダバンプ7まで導く導体パターン12のスペースは少ない。このため、全ての素子のノードに対して調査解析用のハンダバンプ7を設けることは、スペースの制限により困難である。
また、ハンダバンプ7までの経路において、ノイズに弱い回路やノイズを放射する回路から引き出された導体パターン12が含まれ、ハンダバンプ7で回路が行き止まりになっている。このため、ハンダバンプ7までの導体パターン12が、アンテナの役割をしてノイズの影響を受やすくし、また、ノイズを不用意にばら撒くおそれがある。
これらの問題を解決するため、第2実施例では、図6,図7で示すように、内部回路の各ノードにおいて、導体パターン12上にハンダバンプ7を設けている。また、図6,図8に示すように前記ハンダバンプ7の位置を示すマーキング9を封止樹脂3の表面に設ける構造を採用している。なお、図7,図8において点線で示した部分は、基板5の裏面に配置されていることを意味している。
第1実施例と比べて、第2実施例は、ハンダバンプ7の位置が基板5上において自由に配置されるため、第1実施例のように、所定の直線において制御装置を切断し複数のハンダバンプ断面を露出させることができなくなる。しかし、ハンダバンプ7までの導体パターン12が削除されるため、パターン設計の自由度が増し、ノイズの影響も受けにくくなるという点でより好ましい。
またマーキング9についてもそれぞれのハンダバンプ7の位置に対応して配置されている。
以下、本実施例の回路不具合調査の具体的手順を説明する。
ハンダバンプ7を封止樹脂3の表面に露出させるために、マーキング9部分において、ドリル等によりハンダバンプ7が露出するまで樹脂3を掘削する。このとき、掘削により基板5を破壊しないように、ハンダバンプ7に多めのハンダを付けて作成し、基板5とハンダバンプ7に高低差を付ける工夫をしておくことが好ましい。
掘削により封止樹脂3の表面に露出したハンダバンプ7を用いて、電気的調査を行うことが可能となる(図9参照)。
以上により、電子回路を有する基板と防水コネクタとを一体樹脂封止した制御装置において、安価で容易な電子回路部分の不具合解析ができる構造を有した制御装置が実現できる。
図10は、本発明における樹脂封止型制御装置の第3実施例の形態である。
14は、封止樹脂3と比較して低融点の熱硬化型エポキシ樹脂,フェノール樹脂や、接着剤で構成される低融点部分である。これらの特性としては、(1)融点が制御装置の温度使用範囲以上であり、他の部品の保存温度以下であること、(2)封止樹脂3と良好な接着性を持つ、ことがより望ましい。
(1)については、制御装置の使用温度範囲内で低融点部分14が融解しないことと、低融点部分14を加熱して融解除去する際、他の部品が過熱破壊しないような融点をもつ必要がある。このため、低融点部分14については、融点が100〜200℃の範囲にあることがより望ましい。
不具合の解析手法としては、制御装置全体、若しくは低融点部分14を加熱し、封止樹脂3を融解させることなく低融点部分14を取り除くことで、ハンダバンプ7を表面に露出させて電気的調査を可能とする。
以上により、電子回路を有する基板と防水コネクタとを一体樹脂封止した制御装置において、安価で容易な電子回路部分の不具合解析ができる構造を有した制御装置が実現できる。
図11は、本発明における樹脂封止型制御装置の第4実施例の形態である。
15は、ハンダバンプ7の代わりに、他の電子部品と一緒に基板5にハンダ接続されている調査用のダミー部品である。他の電子部品よりも基板からの高さを大きくしている。ハンダバンプ7と同様に、導体パターン上に設けられており、また、導体パターンによって調査が必要な内部回路に電気的に接続されている。
不具合の解析手法としては、図11の切断部分16に沿って封止樹脂表面を切断、若しくは切削によって除去し、封止樹脂3の表面に調査用ダミー部品15の断面を露出させることで、内部回路の電気的調査を可能とする。
本実施例では、他の実施例とは異なり、基板5に水平な面で樹脂3を切断している。ただし、これに限られず、他の実施例と同様に、基板5に垂直な面で切断するように構成したものであってもよい。
調査用ダミー部品15の形状は、L型,T型,口型,立方体など、基板5に実装しやすい形状が好ましい。材質については、ハンダ接着性がよく電気伝導率の高いものが好ましい。また、電子部品の高さは様々であるので、調査用ダミー部品15についても近くに配置している電子部品や実装する位置によって、高さを変えることも可能である。反対に、調査用ダミー部品15の高さを揃えることで、同一平面に複数の調査用ダミー部品15の断面を露出させ、調査をより容易にするというメリットを持たせることも可能である。
本実施形態では、調査用ダミー部品15が追加となるためコストが高くなるデメリットがあるが、実施形態1〜3と比較して、基板5を破壊することなく調査用のダミー部品
15へ電気的な接触が可能となる。
以上により、電子回路を有する基板と防水コネクタとを一体樹脂封止した制御装置において、安価で容易な電子回路部分の不具合解析ができる構造を有した制御装置が実現できる。
本発明による樹脂封止型制御装置によれば、従来からある各種制御装置(例えばモータ制御装置,自動変速機制御装置等)やセンサモジュール(例えば、圧力センサモジュール,空気流量計モジュール等)の生産性向上と、小型化と、信頼性の向上等の効果を容易に得る事ができ、更には今後発展すると考えられているアクティブセーフティ機能を提供する各種コントロールモジュール(ブレーキコントロールモジュール,サスペンションコントロールモジュール,ステアリングコントロールモジュール,エアバッグコントロールモジュール,シートベルトコントロールモジュール,車間距離計測モジュール等)や、ITS等の機能を得る為に車両外部と電波により情報交換する各種電子モジュール(携帯電話通信モジュール,ETC通信モジュール,GPS通信モジュール,VICS通信モジュール等)や、耐薬品性が高い為に、化学変化を利用した機器の各種コントロールモジュール
(燃料電池コントロールモジュール,リチウムイオン電池充放電コントロールモジュール等)をコスト低減しながら搭載自由度を拡大する事が出来る。
かかる構成により、電子回路を有する基板と防水コネクタとを一体樹脂封止した電子制御装置において、容易で安価に電子回路部分の不具合解析ができる構造を有した電子制御装置が実現できる。
具体的には、不具合解析として内部回路の電気的調査をする場合、マーキング9に沿って電子制御装置を切断し、ハンダバンプ7の断面を封止樹脂3の外側に露出させることで、外部からハンダバンプ7を介して内部回路の電気的調査を行うことが可能になる。
このとき、ハンダバンプ7から基板5の端までの間に、電子部品及び基板の電子回路パターン等を設けないようにすることで、電子制御装置を切断する際に、電子部品及び基板の電子回路パターンの破壊を防ぎ、内部回路を破壊せずに調査を実現することができる。
また、ハンダバンプ7は基板パターンとハンダで形成されるため、安価で容易に作成することができる。
本発明の第1の実施形態による制御装置の構造断面図である。 本発明の第1の実施形態による制御装置(図1)のA部拡大図である。 本発明の第1の実施形態による制御装置の上面からの内部透視図である。 本発明の第1の実施形態による制御装置の上面図である。 本発明の第1の実施形態による制御装置の上面からの内部透視図と断面図である。 本発明の第2の実施形態による制御装置の構造断面図である。 本発明の第2の実施形態による制御装置の上面からの内部透視図である。 本発明の第2の実施形態による制御装置の上面図である。 本発明の第2の実施形態による制御装置の構造断面図である。 本発明の第3の実施形態による制御装置の構造断面図である。 本発明の第4の実施形態による制御装置の構造断面図である。 本発明の第1の実施形態による制御装置のハンダバンプ配置例である。 本発明の第1の実施形態による制御装置のハンダバンプ配置例である。 本発明の実施形態に採用される代表的なエンジン制御装置のブロック図である。 図14の昇圧回路部の概略回路図である。 図14の電源回路部の概略回路図である。
符号の説明
1 防水コネクタ
2 端子
3 樹脂
4,8 面実装型電子部品
5 基板
6 マイクロコンピュータ
7 ハンダバンプ
9,10,11 マーキング
12 導体パターン
13 スルーホール
14 低融点部分
15 ダミー部品
16 切断部分
17 切削部分

Claims (12)

  1. 回路が形成された基板と、
    前記基板の上に設けられ、前記回路に電気的に接続された電気的チェック用の金属体と、
    前記基板の上に実装された複数の電子部品と、
    前記基板に形成された前記回路に接続され、外部と電気的に接続するための複数の端子を備えたコネクタと、
    前記基板,前記金属体,前記複数の電子部品、及び、前記コネクタの少なくとも一部をトランスファーモールドにより一体封止した樹脂と、を有し、
    前記金属体は、ハンダで突起状に形成されており、
    前記樹脂の外部表面において、該樹脂の内部に配置されている前記金属体の位置を示し、前記樹脂を切断または切削するためのマーキングが形成されていることを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記マーキングは、前記金属体が設けられている位置の前記基板の垂直方向上部に形成されていることを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記金属体は、複数個、前記基板の上において直線状に配置されており、
    前記電子制御装置を直線で切断した場合、その切断面において、複数の前記金属体の断面が露出するように形成されていることを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記金属体は、複数個、前記基板の上において直線状に配置されており、
    前記電子制御装置を前記マーキングを含む直線で切断した場合、その切断面において、複数の前記金属体の断面が露出するように形成されていることを特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項4記載の電子制御装置において、
    前記切断面は、前記基板の主面に垂直な面であることを特徴とする電子制御装置。
  6. 請求項5記載の電子制御装置において、
    前記複数の電子部品は、前記複数の金属体が配置された直線上からずれて配置されていることを特徴とする電子制御装置。
  7. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記金属体の上部は、前記樹脂より融点の低い低融点樹脂、及び、接着剤により充填されていること特徴とする電子制御装置。
  8. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記金属体は、電気的チェック用のダミー部品であることを特徴とする電子制御装置。
  9. 請求項8記載の電子制御装置において、
    前記ダミー部品の前記基板からの高さは、前記基板に実装されている前記電子部品の高さより大きいことを特徴とする電子制御装置。
  10. 請求項9記載の電子制御装置において、
    電気的チェックの場合には、前記樹脂を前記基板に水平な面で切断するように構成されていることを特徴とする電子制御装置。
  11. 請求項1記載の電子制御装置において、
    前記複数の電子部品は、前記基板の両主面の上に実装されており、
    前記金属体は、前記基板の両主面の上に設けられていることを特徴とする電子制御装置。
  12. 請求項11記載の電子制御装置において、
    前記両主面の上に設けられた前記金属体は、前記基板に垂直な一面で切断した場合、該金属体の断面が露出することを特徴とする電子制御装置。
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