JP4886706B2 - 拡張型同時多スポット撮像検査 - Google Patents

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Description

本発明は、大まかには表面検査技術に関し、特に検査対象面上の複数個の照明スポットを同時に照明し異常検知能力を高める技術に関する。
表面の光学検査には、従来からスキャン技術を使用した方法及び装置が使用されている。これは、検査対象面(異常検知対象面)をスポット状に照明し、その照明スポットによりその面全体をスキャンすることでその面上の異常を検知する、というものである。背景散乱反射光による信号対雑音比の劣化を抑えるため従来から照明スポットの小サイズ化が進められてきたが、照明スポットを小さくすると検査対象面全体をスキャンするのに長時間がかかってしまう。スキャン所要時間が長くなるのは一般に望ましくない。
こうした信号対雑音比とスポットサイズの相反的関係に対処するには、例えば特許文献1に記載されている大規模並列撮像検査システムを使用すればよい。これは、検査対象面上に複数個の照明スポットを形成し、各照明スポットからの鏡面反射光や散乱反射光を検知器アレイ内の対応する検知器上に結像させるシステムである。この種のシステムを用いた検査工程の総合スループットは照明スポットの個数が1個のシステムを用いた場合に比べて高く、またこのシステムは用途に応じアレンジすることでその用途により適したシステムにすることができる。こうしたことから、同時多スポット撮像検査システムを改良し、より優れた特性を実現することが望ましい。
同時多スポット撮像検査システムの特性乃至機能を向上させるには、例えば、照明ビーム光のアレイ(照明ビームアレイ)を第1の対物系によって検査対象面上に合焦させ、それによって検査対象面上に形成される照明スポットのアレイ(照明スポットアレイ)からの散乱反射光を第2の対物系によって集光する構成を採ればよい。後者としては前者よりNA(数値開口/開口率)が高い反射型又は屈折型の対物系を用いる。第2の対物系により集光された散乱反射光は、その反射元の照明スポットに対応するチャネルの光ファイバ上に合焦させる。各光ファイバは、離れた場所にある検知器アレイ内の対応する検知器へと、その光を伝送する。各検知器はその光を検知し、得られた情報を処理回路に供給する。また、パターニングされている検査対象面を検査する際には併せて空間フィルタを使用するとよい。例えば十字遮光型の空間フィルタを設けそれを検査対象面と共に回転させることによって、マンハッタン形状による回折光を抑圧することができる。また、環状開口型の空間フィルタを用いることによって、検査対象面上に形成されている規則的パターン例えばアレイによる散乱反射光を抑圧することができる。そして、検査対象面上に照明ビーム光を合焦させる動作と、検査対象面上の照明スポットから散乱反射光を集める動作とを、単一の対物系の別々の部分を用いて同時並行的に実行する構成にすることもできる。
同時多スポット撮像検査システムの特性乃至機能を向上させるには、或いは、入射面に対し斜めに交わる直線に沿って複数個の照明スポットが並ぶこととなるよう、照明ビーム光の一次元アレイを検査対象面に対し斜めの方向から入射させる構成を採ってもよい。各照明スポットからの散乱反射光は、照明スポットの中心を大まかに結んだ直線(照明スポット配列線)に対し直交する方向に沿って集光するか、双方向暗視野検査方式に従って集光すればよい。こうした構成を採ることによって、性能やスループットを向上させることができる。なお、こうした構成を採る機能改良型の同時多スポット撮像検査システムの例は、例えば特許文献2(発明者:Mehdi Vaez-Iravani et al.、出願日:2002年4月18日、公開日:2004年3月4日)に記載がある。
この同時多スポット撮像検査システムでは、各照明ビーム光を検査対象面に対し斜めの方向から入射し、例えば本願図9に示されているような一群の照明スポットを検査対象面即ち標本の表面上に形成する。但し、照明スポット配列線が照明用光学系の光軸と直交するようにではなく、当該光軸に対して当該照明スポット配列線が45°の角度をなすように、各照明スポットを形成する。
米国特許第6208411号明細書 米国特許出願公開第2004/0042001号明細書 "Wafer Inspection Technology Challenges for ULSI Technology", S. Stokowski and M. Vaez-Iravani, Proceedings of Conference on Characterization and Metrology for ULSI Technology, American Institute of Physics, pp. 405-415 (1998)
しかしながら、光軸に対し例えば45°をなす直線上に複数個の照明スポットをうまく形成するのは、かなり面倒である。例えば照明ビーム光を検査対象面上に合焦させ図9に示す複数個の照明スポット204を形成する際には、照明用光学系の合焦面をその光軸に対し約45°傾けねばならないが、そうした傾きを実現するとしたらとりわけ各種構成部品の製造及び配置が困難且つ高コストになり、大抵の場合はかなり時間もかかる工程になる。
本発明の目的は、上述した従来システムに存する前掲の問題点を解決でき、顕微プロセスにて使用でき、また前掲の如き問題点を有するシステムと比べて機能的に優れた光学検査システムを実現することにある。
本発明の一実施形態に係る表面異常検知装置及び方法においては、まず、その光軸に沿って斜め方向から異常検知対象面に複数本の照明ビーム光を入射して合焦させることにより複数個の細長い照明スポットのアレイをその面上に形成する。次に、この光軸に対しある非微細な角度差を有するリニア軸に沿ってリニアスキャンを実行する。そして、対応する受光器によって受光されるようアレイ内の各照明スポットからの散乱反射光を受光器のアレイ上に結像させる。
以下、別紙図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。本件技術分野における習熟者(いわゆる当業者)であれば、この説明を参照することにより、上述のものもそれ以外のものも含めて本発明の特徴事項を好適に理解できるであろう。なお、別紙図面及びそれに基づく説明には要旨限定の意図はない。
まず、暗視野モードでのパターン検査は高精度で行えば行う程コストがかかる。また、半導体回路に対しては一層の高精細化とデザインルールの一層の緻密化が求められており、検査工程の劇的な複雑化、ひいては検査ツールの光学フロントエンド部及び検知用電子回路の複雑化及び高価格化が生じている。更に、光学検査が必要とされる状況も多様化している。これは、様々な用途に使用でき、コンパクトで設置所要面積が狭く、頑丈で振動の影響を受けにくく、そして半導体プロセス用の装置と一体化できる光学検査ツールが求められている、ということである。そして、パターニングの有無及び形態による回折態様の差異に対応でき、従ってパターニング済面及び未パターニング面の何れも検査できるシステム、例えば半導体ウェハのパターニング済面及び未パターニング面を共に検査できるシステムがあれば、なお望ましい。本発明によれば、従来より高精度の検査を従来より迅速に実行することができ、またそれに必要なコストを十分受容可能な水準に抑えることができる。
図1に、光学撮像検査システムの一例20、特にその光学フロントエンド部たる光学ヘッド60の構成要素を示す。本システム20では、まず輻射光源例えばレーザ光源22からの出射光が基板26上の回折素子26a例えばマルチビームスプリッタの作用によって分割され、複数本の照明ビーム光24からなる二次元の照明ビームアレイが形成される。それらの照明ビーム光24は、合焦用対物系たる対物レンズ30、例えばそのNAが0.8以下の一組ダブレットレンズによって、標本例えば半導体ウェハ28の表面即ち検査対象面上に互いに同時に合焦される。ウェハ28は回転ステージ例えば高精度回転ステージ上に配置されており、その表面上における照明ビーム光合焦箇所即ち照明スポットではその照明ビーム光24の反射が生じる。生じた反射光のうちの散乱反射光は集光用対物系たる反射面付対物レンズ32により集光され、更に結像用対物系たる対物レンズ38によってその反射スポットに対応する光ファイバの端面上に結像される。即ち、照明ビームアレイが二次元アレイであり、従って照明スポットも検査対象面上で二次元に分布しているので、検査対象面上における照明スポット分布に対応してM×N行列状に配置した光ファイバアレイ34を受光器として使用し、各照明スポットからの散乱反射光をレンズ38により対応する光ファイバ上に結像させる。そして、各光ファイバは、検知器アレイ36を構成する複数個の検知器のうち対応するものへと、受光した反射光を搬送する。その検知器例えばAPD(アバランシェフォトダイオード)は、反射光を検知して増幅器やディジタイザに信号を供給する。なお、検知器としては、後述の通りAPD以外のダイオードやダイオード以外の検知器も使用可能である。
この構成の変形例としては、検査対象面上の各照明スポットから集光した散乱反射光を検知器アレイ内の各検知器に結像させ、検知器そのものを受光器として光ファイバを省略した構成があり得る。更に、図1に示した構成では、各照明ビーム光24が検査対象面に対しほぼ直交方向から入射しているので、その面上に形成される照明スポットはほぼ円形になるが、斜め方向から入射してもよく(図中のアレイ24a)その場合は照明スポットが細長くなる。
ウェハ28の検査に当たっては、図2に示すようにそのウェハ28を僅かに回転させることにより、照明ビームアレイにより形成される照明スポット42の並びをウェハ28の子午線Xに対して僅かにずらす。その状態で、検査対象面上における照明スポット位置を変化させていく。スポット42は図示の通り検査対象面上で行列をなすよう形成されているので、照明ビームアレイを子午線Xと平行な経路44沿いに直線移動させると、図3に示すように、スポット42の行間にある隙間が、列方向に並んでいる一群のスポット42によって、まるで塗り潰されるかのように掃引されることとなる。この掃引によって得られる画像はXY座標系41に準拠した画像となる。図中の太い矢印線46はその画像におけるY方向を表している。また、隣り合うスポット42同士の間隔即ち隣接スポット間隔は所望サンプル密度に応じて設定する。例えば、PSF(点像強度分布)1個あたり3個×3個又は4個×4個のサンプルが得られるように設定する。即ち、図4に示すように2個の照明スポット例えば42a及び42bが隣り合っており、それらが辿る経路が44a及び44b(同順)である場合、PSF1個あたり3個×3個又は4個×4個のサンプルが得られるようにするには、それらのスポット42a及び42b間のずれ即ち隣接スポット間隔をスポットサイズの1/3乃至1/4にほぼ等しく設定すればよい。この場合、スポット42aとスポット42bがスポットサイズの2/3乃至3/4に亘り重なり合うことになる。従って、図3に示すように検査対象面を一次元的にスキャンするだけで、その面の二次元画像を得ることができる。
こうした照明ビームアレイを形成するには、本システム20中の光学部品のうち回折素子26aをマルチビームスプリッタにすればよい。また、その構成は、例えば特許文献1に記載の装置にて使用されている格子素子、即ち専用回折素子として設計されている素子と同様の構成でよい。更に、照明スポット42の総数が増すとそれに比例してシステムの複雑さや電子回路のコストも増すので、使途に応じた性能が得られるようにチャネル数を決めそのチャネル数分のスポット42を形成するようにする。例えば128個のチャネル即ち128個のスポット42が必要なら、サイズ16×8の二次元照明ビームアレイが形成されるよう素子26aを構成するとよい。奇数個のチャネルが必要なら、スポット42のアレイが例えばサイズ17×9の二次元アレイとなるよう素子26aを構成するとよい。素子26aはこれ以外にも様々な配置乃至構成を採りうる。更に、ウェハ子午線Xに対する照明スポット配列線の角度差は、図2に示したように、スポット42の列間が照明スポット列で掃引され検査対象面がほぼ完全にカバーされるような角度にする。隣接スポット間隔aは例えばPSF1個あたり4個×4個のサンプルが得られるように定める。このサンプル密度は、米国カリフォルニア州サンノゼ所在のKLA−Tencor Corporationが提供しているAIT(商標)システムにおけるサンプル密度よりもやや高密度であるので、補間処理の打ち切りにより残留する誤差が同程度でよければ、補間カーネルを小さくして処理時間を短縮することができる。また、ウェハスピニングを併用してスパイラルスキャンを行えば、直交スキャン時よりもかなり複合的に補間を行うことができ、従ってサンプル密度をより高めることができる。
それらの照明スポット42個々のPSFがガウス分布であり、その1/e2強度幅が例えば5μmであるとすると、PSF1個あたり4個×4個のサンプルを取得するのであれば隣接スポット間隔aは約20μmになり、更にサイズ16×8の二次元アレイになるよう128個の照明スポット42を形成するのであれば、それらのスポット42が辿る全トラックの合計幅即ちスワス幅は約160μmになる。なお、本願中、トラックとはスキャンによりサンプルを取得する際にスポット42が描く軌跡のことである。また、こうしてスポット42を形成するには、対物レンズ30に入射する照明ビーム光の最大ビームファンアウト幅は小さい方がよい。そのため、レンズ30は一組ダブレットレンズにするとよい。勿論、これ以外の種類のレンズも使用できる。
各照明スポット42からの散乱反射光を集光する部材即ち暗視野モード用集光器は、本システム20では反射面付対物レンズ32を照明野直上に配置することによって実現されている。レンズ32の本体としてはそのNAが例えば0.5のレンズを用いることができる(従ってそれ以外のNA値のレンズでもよい)。レンズ32には二種類の役割を負わせることができる。そのうち一つは各照明スポット42からの散乱反射光を集光することである。もう一つはそれをアレイ34内の対応する光ファイバ上に結像させることである。検査対象面上における隣接スポット間隔aは、スポット間干渉がなくスポット42同士が完全に独立であると見なせるように定める。
こうした照明スポット42を形成するのに使用する照明ビーム光は、単一波長成分からなる光であってもよいし、複数波長成分からなる光であってもよい。また、それらの波長成分は紫外域、深紫外域、可視域及び赤外域の何れの波長域に属する波長を有するものであってもよい。レーザ光源22としては、その波長域にて動作する光源を使用する。本システム20にて、ウェハ28からの散乱反射光を集光する(或いは更にアレイ34内の対応する光ファイバ上に結像させる)のに反射面付の対物レンズ32、即ち湾曲した反射面を有するレンズを使用しているのは、そうした広い波長域で好適に機能させうるからである。但し、用途によっては代わりに屈折型対物系を用いることもできる。
更に、その出射波長が固定のレーザ光源22を用いてもよいし可変のレーザ光源22を用いてもよい。後者の場合、例えば、光源22からどのような波長の照明ビーム光を供給するかを複数通りの波長の中から選び、その波長の照明ビーム光24を光源22にて発生させて検査に使用することができる。即ち、照明ビーム光24の波長を切り替えて検査を行うことができる。更に、各照明ビーム光の光軸が互いに平行で且つ検査対象面に対して直交する構成を採る場合(図中の24の場合)、回折素子26aは、それらの照明ビーム光24が検査対象面上に合焦するよう対物レンズ30の後方焦平面上に配置する。
これら、レーザ光源22にて複数波長成分を含む照明ビーム光24を発生させそれを用いて検査対象面をスキャンする場合や、光源22から供給する照明ビーム光24の波長を切り替えて検査対象面をスキャンする場合のように、表面検査に複数波長を使用する場合は、回折素子における回折率の波長による変化を抑える構成を採った方がよい。即ち、異なる波長を同一回折素子26aで回折させると隣接スポット間隔aが変わるので、複数種類の回折素子26a,26bを設け、例えばある波長については素子26aを用い別の波長については素子26bを用いるという切替等を行うようにするとよい。これにより、波長による間隔aの差異を補い当該間隔aをほぼ等しく保つことができる。更に、素子26aから素子26bへ或いはその逆への切替は、図1に示していないモータ等の部材を用い基板26を方向27へ又はその逆へと動かすことにより、行うことができる。この素子切替によって位相変化が生じることがあるけれども、その位相変化はさほど重要ではなく通常は検知もできないので、切替後の素子26a又は26bの位置を照明ビーム光24の位置に精密に揃える必要はない。照明ビーム光24に含まれる又は照明ビーム光24として使用される波長が三通り以上ある場合は、同じ基板26上に3個以上の回折素子を設けてもよい。図示しないが、照明スポット42のサイズ(スポットサイズ)を一定に保つには、例えばビーム整形用光学系を設け、光源22から発せられる照明ビーム光24の幅の変化をその光学系により補償すればよい。こうすれば、好ましいことに、結像用光学系に改変を施す必要がない。
使用波長切替乃至使用波長差に伴う隣接スポット間隔a及びスポットサイズの変化を抑える方法としては、使用する回折素子を切り替えるという上掲の方法以外に、図1に示した対物レンズ30の焦点距離を変化させる方法もある。この場合も、結像用光学系は元のままでよい。但し、レンズ30の焦点距離を変化させるとその後方焦平面の位置も変化するので、回折素子(26a又は26b)の位置をレンズ30の後方焦平面上に置き続けるには、レンズ30の焦点距離を変化させると同時にその回折素子の位置を新たな後方焦平面上へと修正する必要があろう。また、隣接スポット間隔a及びスポットサイズを変化させたければ、ウェハ28の検査に使用する照明波長を変更するだけでよく、照明用光学系の構成を変化させる必要はほぼない。但し、各照明スポット42から集光した散乱反射光を合焦させ対応する光ファイバ上に結像させる必要上、対物レンズ38の倍率を変化させるといった改変を結像用光学系に施さねばならないであろう。
ウェハ28の検査に使用する照明波長を変更せずに隣接スポット間隔a及びスポットサイズを変化させたい場合は、対物レンズ30の焦点距離を変化させてもよいし、回折素子やビーム整形用光学系に改変を施してもよい。本システム20の基本発想にはそうした変形手法及び変形物も包含される。
レーザ光源22の出射光に複数の波長成分が含まれている場合、図示しないが、その光源22に発するビーム経路上の何れかの場所に波長選択性の光学素子、例えばフィルタやビームスプリッタを配置し、それを通すことで実質的に一種類の波長成分だけを回折素子26a又は26bに入射させるようにしてもよい。当該波長選択素子としては、入射光に含まれる複数の波長成分のうち所望の波長の成分を通過させる素子を使用する。また、この場合における光源22及び波長選択素子は、複数通りの輻射可能な波長の中から何れかの波長を選択して供給する1個の輻射光源として機能している。従って、複数通りの輻射可能な波長の中から何れかの波長を選択して供給する輻射光源であればどのような構成の輻射光源でも、代わりに使用することができる。
レーザ光源22が単色輻射型の輻射光源である場合は、その光源22を別の輻射光源、例えばその光源22による輻射波長とは異なる波長を輻射するレーザ光源等に交換することによって、照明波長を切り替えることができる。また、単色輻射光源(例えば単色レーザ光源)及び多色輻射光源(例えば多色レーザ光源)と例えばダイクロイックフィルタとを併用し、それらの光源からの輻射のうちの使用する波長成分だけを、後者により抽出するようにしてもよい。この他にも種々の手法がある。
また、本システム20の検知感度を高めるには、結像用光学系特にその集光用対物レンズ32のNAを高めにし、照明用光学系特にその合焦用対物レンズ30のNAをそれより低めにすればよい。図1に示したシステム20では、照明用光学系及び結像用光学系の対物レンズを互いに別のレンズ30,32としつつも、レンズ32のNAをレンズ30のそれより高くすることで、システム構成を割合にコンパクトにしてある。即ち、レンズ30のNAを低くすることで、照明用光学系及び結像用光学系双方を図示の如くウェハ28付近の空間に収めることができ、際立ってコンパクトな光学ヘッド60が得られる。
この光学ヘッド60は、図1中破線枠で囲ってあるように、レーザ光源22、回折素子26a及び合焦用対物レンズ30からなる照明用光学系と、反射面付の集光用対物レンズ32を含む結像用対物系と、光ファイバアレイ34とをまとめたものであり、比較的コンパクトでその設置所要面積即ちXY平面内外形寸法が小さなヘッドになっている。但し、図示されている構成に若干の変化を施し、光源22をヘッド60外に配置した構成にしてもよい。その場合、光源22から出射されるレーザ光がヘッド60内の素子26aに入射するよう、その光源22を光ファイバリンク等によってヘッド60に接続すればよい。
集光用対物レンズ32は、検査対象面上に形成された各照明スポット42からの散乱反射光を集光し、アレイ34内の光ファイバのうちそのスポット28に対応するものの端面上に合焦させる。その光ファイバはその光を検知器アレイ36へと搬送し、アレイ36内の対応する検知器はその光から情報を検知する。アレイ36は例えばAPD、フォトダイオード等の検知用ダイオード或いは光電子増倍管等の検知器を例えば二次元アレイ配置したものである。アレイ36に代え、単体の検知器例えばAPD、フォトマルチプライヤ、フォトダイオード等を複数個用い、各光ファイバによって対応する単体検知器に信号を搬送する構成を採ってもよい。アレイ34を形成するか否かはともかく、光ファイバアレイ34を使用することによって検知器類を光学ヘッド60内に実装する必要がなくなり、ヘッド60から離れた場所にそれらを配置することが可能になるため、ヘッド60のサイズを更に縮小することができる。逆に、ヘッド60の小型化がさほど重要でない場合は、検知器又はそのアレイ36をヘッド60に内蔵させることで、光ファイバ又はそのアレイ34を省略することができる。各スポット42からの散乱反射光は、レンズ32によって直接、対応する検知器上に合焦させればよい。この他にも様々な変形が考えられる。そして、結像用対物レンズ38は、各スポット42からの散乱反射光をレンズ32を介して受光し、アレイ34内の光ファイバのうちそのスポット42に対応するものに合焦、結像させる。
また、上述の回折素子26aは、レーザ光源22の出射光を回折させ複数本の照明ビーム光24からなる二次元照明ビームアレイを発生させているが、一次元照明ビームアレイを発生させ検査対象面上に照明スポットの一次元アレイを形成する構成にしてもよい。例えば、図2中の最右列42’に示されている5個の照明スポットが形成されるようにしてもよい。
図9に、一次元の照明ビームアレイ及び照明照明スポットアレイの別例を示す。最右列42’に属する照明スポットの移動経路も図4に示した如く互いに重複する。
・明視野/暗視野モード検知
非特許文献1に記載の明視野モード検知を実行するには、反射光のうちの鏡面反射光を検知する必要がある。
図1に示したシステム20においては、照明ビーム光24のアレイが合焦用対物レンズ30によってミラー62上に合焦され、そのミラー62によってウェハ28方向に反射されている。ウェハ28の表面即ち検査対象面に達した照明ビーム光24の大半はその面によって鏡面反射される。ミラー62は開口絞り(アパーチャストップ)としても機能する鏡面であり、検査対象面からの鏡面反射光はミラー62によって妨げられるので、光ファイバアレイ34には(ほとんど)到達しない。集光用対物レンズ32に付設された鏡面乃至反射面によって集光されアレイ34に到達するのは、専ら、反射光のうちの散乱反射光である。即ち、その伝搬経路が検査対象面からの鏡面反射方向から外れており暗視野モードでの結像乃至検知に必要な散乱反射光だけが、集光されることとなる。暗視野モードでの撮像検査は、ウェハ28による反射光エネルギのうち、照明ビーム光24の入射方向及び検査対象面からの鏡面反射方向から外れた経路に沿って伝搬する散乱反射光だけを集光し、それを検知することで行う。こうした暗視野モード撮像検査システムについては、上掲の非特許文献1中に、より詳細な説明がある。
図1には、暗視野検査チャネルのアレイたる光ファイバアレイ34の他に、それと同様の光ファイバからなるもう一組の光ファイバアレイ70即ち明視野検査チャネルのアレイや、それに至る反射経路が示されている。即ち、照明ビーム光24はまず回折素子26aを通過し、次いでビームスプリッタ66によって合焦用対物レンズ30方向に反射され、次いでミラー62によってウェハ28の表面即ち検査対象面の方向に反射される。更に、検査対象面による鏡面反射光の一部がミラー62によって反射され、レンズ30によって平行化され、そしてビームスプリッタ66を通ってアレイ70内の対応する光ファイバに入り、それを通って図示しない検知器アレイに到達する。即ち、暗視野モード検知時に散乱反射光を光ファイバアレイ34上に集光・結像させるのと同様、明視野モード検知時にも、各照明スポット42からの鏡面反射光をレンズ30によりアレイ70内の対応する光ファイバ即ち明視野検査チャネル上に結像させ更に対応する検知器へと伝搬させる。また、これも暗視野モード側と同じく、明視野モード用検知器アレイもアレイ70によって光学ヘッド60に接続できヘッド60に組み込む必要がないので、そうすることによりヘッド60をよりコンパクトにすることができる。また、ヘッド60のサイズ縮小がさほど求められていない場合は、アレイ70の代わりに検知器アレイを設け、またレンズ30からの出射経路に沿って下流側に図示しない単純な光学系を配置すればよい。即ち、各スポット42からの鏡面反射光を、それらレンズ30及び不図示光学系によって検知器アレイ内の対応する検知器上に直に結像させるようにすればよい。
光ファイバアレイ70によって伝送された光からは、ウェハ28の表面にある種々の照明スポット42における反射率を検知することができ、またその反射率に基づき比較的大きな欠陥についての情報を得ることができる。明視野検査を適切な分解能で行うには検知器アレイ36とは別の検知器アレイを用いて明視野検査を行う方がよい。その際におけるアレイ70のセットアップは、暗視野検査チャネルたる光ファイバアレイ34のセットアップと同様にして行える。また、明視野モードでの鏡面反射光の検知と暗視野モードでの散乱反射光の検知を同じ電子回路で順繰りに行うようにしてもよいし、暗視野モード検知用の電子回路と明視野モード検知用の電子回路を別々に設けて同時並行的に動作させてもよい。
・ウェハスキャニング
ウェハ28は、真空吸引、縁の把持等の手法により図示しないチャックによって支持されている。そのチャックは、例えばモータ72によって回転させることができ、またギア74によって平行移動させることができる。従って、そのウェハ28の表面即ち検査対象面上で照明スポット42を動かし、スパイラル状の経路乃至スワスを辿らせて、その面全体を検査することができる。コントローラ76は、いわゆる当業者にとり既知の形態でモータ72及びギア74を制御する。光学ヘッド60側は動かす必要がなく、モータ72、ギア74及びコントローラ76によりウェハ28を動かすことで、照明ビーム光24のアレイによりその表面即ち検査対象面全体をスキャン、検査することができる。但し、これとは逆に、スパイラル等の形状の経路を辿るようヘッド60を動かして検査対象面全体をスキャンすることも可能である。なお、ウェハ28の表面をスキャンする際、その経路のうちほぼ直線部分の経路に沿ったウェハ28等の移動には、XYステージを使用することができる。
他方、前述の通りAPD等のフォトダイオードや光電子増倍管といった検知器から構成されているアレイ36内の各検知器からの出力信号は、コンピュータ84内に実装され又はそのコンピュータ84に接続された処理回路82に供給されており、更にそのコンピュータ84はコントローラ76と連携している。従って、アレイ36内の個々の検知器による散乱反射光検知結果と、ウェハ28の表面上における散乱反射光発生位置とを、コンピュータ84又は処理回路82にて対応付けることができる。また、処理回路82はマイクロプロセッサ、ハードウェア論理回路、プログラマブル論理回路(例えばFPGAによるもの)、ダイナミックロジック等によって実現することができるが、例えばマイクロプロセッサによって実現する場合はそのマイクロプロセッサをコンピュータ84内にコプロセッサとして組み込み処理回路82として用いるとよい。処理回路82は、大まかには、アレイ36から出力される信号やそのアレイ36に与えられる信号を記憶し処理する。例えば検知処理により得られる信号をダイ毎に比較して異常を検知する。或いは、処理回路82ではある種の初期信号処理、例えば信号の増幅及びアナログディジタル変換を行うようにして、処理回路82にて得られたディジタル信号をコンピュータ84に供給し、コンピュータ84側で更なる処理例えばダイ毎比較による異常検知を行うようにしてもよい。
更に、図1に示したシステム20は、大まかには、その光学系(光学ヘッド60)を固定しておきウェハ28例えば半導体ウエハをRθスピニングさせる仕組みを採っている。Rθスピニングの仕組みは、例えば米国カリフォルニア州サンノゼ所在のKLA−Tencor Corporationが提供しているSP1(商標)ツールにおけるそれと同様であるが、本システム20の方がやや動作精度が高く、高さ方向振幅(位置変動幅)が例えば±15μm弱、回転方向の均一性が例えばμmスケールのスピニング機構にしてある。例えばエアベアリングステージを使用すれば、こうした性能も実現できる。何れにせよ、ウェハ28を回転させつつ複数個の照明スポット42によってその表面を例えば直線的にスキャンすること、即ちスパイラルスキャンすることにより、その面全体を短時間でスキャンし終えることができる。
但し、そうしたスパイラルスキャン動作を単純に実行すると、照明ビーム光照射位置がそのウェハ28例えば半導体ウエハの中心に近づくにつれて各照明スポット42の動きが直線からそれ始める。これを避けるには、照明スポット位置がウェハ中心に近づくにつれウェハ28の回転速度を低下させればよい。大抵の場合、照明ビーム光照射位置を例えば1画素幅以内の精度で知ることができれば、スパイラルスキャン時における直線からのずれを補正することができる。
・マンハッタン形状による回折及び繰り返しパターンによる回折を抑圧するためのフィルタ
ウェハ28例えば半導体ウエハの表面をこうして複数本の照明ビーム光24によりスキャンしていくと、そのうちの何本かの照明ビーム光24による照明スポット42が連鎖・結合してマンハッタン形状になることがある。個々の照明箇所で発生する回折パターンは何れも二次元正弦波関数で表されるパターンであり(但しその位相はバラバラであり)、そのためマンハッタン形状による回折パターンはほぼ十字型になる。こうした現象は検査対象面上のどの箇所でも生じうるものであり、またウェハ28を回転させるとその回折パターンもまた回転する。従って、検査対象面による散乱反射光をくまなく検知しようとすると、そうした十字型回折パターン(の一部)をも拾うこととなってしまう。ダイ毎比較を継続的に実行する際、こうした大きな背景光が存在していると、かなり大きな誤差が生じてしまいかねない。
直交座標系上でのスキャン(直交スキャン/レクティリニアスキャン)の場合は、当該スペックルパターンを阻止・抑圧できる空間フィルタを固定配置することにより、そうした誤差を解消することができる。また、横軸及び縦軸に対して45°をなすラインに沿って検知器を並べることも、その種の誤差を抑えるのに役立つ。
ウェハ28を回転させる場合、回折パターンも回転するので、マンハッタン形状による回折パターンを除去乃至抑圧するための十字遮光型の空間フィルタ90を、図1に示すコンピュータ84による制御の下にモータ89によって回転させる。十字遮光型フィルタ90は、図5に示すように、ある十字型の領域を除いて入射光が通るように開口しているフィルタであり、図1に示すように、照明野の直上で且つ反射面付対物レンズ32からの出射光が辿る経路上に配置されている。例えば、レンズ32の出射ポートにボールベアリングを実装し、それに直にフィルタ90を実装するボールベアリング利用型実装形態を採ればよい。このフィルタ90を回転させる動作即ちモータ89の回転を、コントローラ76による制御の下でのウェハ回転駆動と協調させることにより、前掲の如き回折パターンはほぼ間断なしにキャンセルすることができる。また、こうした機械回転式のフィルタ90に代えて、プログラマブル液晶フィルタを使用することもできる。即ち、ウェハ28乃至その検査対象面の回転運動に同期するよう、コンピュータ84による液晶制御の下にフィルタ開口形状を変化させることによって、フィルタ90及びその回転を模することができる。とりわけ、ウェハ28の回転速度が比較的低い場合は、こうしたプログラマブル液晶フィルタを利用するとよい。
照明ビーム光を垂直方向から入射したときに生じる二次元フーリエ成分(二次元空間周波数成分)としては、上掲の回折性マンハッタン形状によるものの他、ウェハ28の表面上にある周期的構造によるものがある。例えば検査対象面上にDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)アレイ等が形成されている場合、その構造の周期性により二次元フーリエ成分が発生する。検査対象面上の周期的構造による散乱パターンの向きは既知であるので、それを阻止する空間フィルタを設計することができ、それを用い周期的構造による散乱反射光を抑えて検査対象面上の異常部分による散乱反射光だけを抽出、検知することが可能である。図6に、同一の構造をX方向及びY方向に沿って検査対象面上に周期配列したもの(アレイ)を、垂直入射光で照明したときに発生する二次元フーリエ成分の例を、模式的に示す。二次元アレイ構造が垂直入射光で照明されその構造におけるX方向配列線とY方向配列線の交点に照明スポット42が形成されている場合、ウェハ28の回転に伴いそのスポット42からの散乱反射光により輪縞91が形成される。即ち、ウェハ28を回転させたら輪縞91が発生した、という場合、それは周期的構造によるフーリエ成分がそこで発生しているということである。なお、図の中央にある円は、図1に示したミラー62による開口絞り、即ち集光が妨げられていて暗い部分を表している。
この図から看取できるように、輪縞91は隙間なく或いはかなり密に並んでいて、輪縞91と輪縞91の間にはフーリエ成分が存する程の隙間もない。従って、それらの輪縞91の集光を阻止するよう任意半径の環状領域を遮光するフィルタを使用することにより、周期的構造によるフーリエ成分を抑えることができる。例えば、ウェハ28上に複数個のメモリセルが規則的な間隔で配置されメモリアレイをかたちづくっており、各セルのサイズがX方向もY方向も例えば約3.5μm以下であり、他方で照明ビーム光24のアレイとしてその波長が488nmの光のアレイを使用しているものとする。この場合、一次フーリエ成分はウェハ28の表面即ち検査対象面に直交する方向64から約8°離れた円上に発生するので、これを阻止するには、例えば図1中のフィルタ92を環状開口型の空間フィルタ92とし、集めた光のうち検査対象面直交方向64に対して8°又はそれ以上の角度を有する狭いチャネル内の光を全て阻止するよう、その開口を設計・設定すればよい。ミラー62の中央にある遮光部の外縁(例えば約5〜6°の位置)と、フィルタ92の開口部の内縁(約8°の位置)との間には環状開口(例えば約2〜3°の幅)があり、この環状開口内に飛来した散乱反射光はフィルタ92を通過し検知されることになる。また、こうしたフィルタ92は、前掲のフィルタ90等と同様、単純な構成の空間フィルタによっても、或いは液晶フィルタ等のプログラマブルフィルタによっても実現できる。後者であればその開口サイズを変化させることもできる。何れの構成にせよ、ウェハ28の回転に伴い発生する輪縞91に係るフーリエ成分は、フィルタ92の環状開口を(ほとんど)通過することができないので、ウェハ28上のメモリアレイ特にその周期的構造による散乱反射光が抑圧されることとなる。更に、フィルタ92の環状開口の幅は、図1中の検査対象面直交方向64に対して約5〜9°の間で任意に設定でき或いは変化させうる。この角度範囲より内側にフーリエ成分が発生する小セルサイズDRAMの場合、こうした環状開口型の空間フィルタ92は省略できる。そして、図1にはフィルタ90及び92双方を示してあるが、用途によってはそのうち一方だけで足りる場合もある。そのような構成も、本システム20の基本思想内に含まれるものとする。
更に、照明スポット42のアレイからの散乱反射光を反射面付対物レンズ32により集光し、光ファイバアレイ34上に合焦させる際、それらの散乱反射光は皆、レンズ32の焦平面上のある狭い領域内を通っていく。従って、十字遮光型フィルタ90、環状開口型フィルタ92又はその双方をその領域内又はその付近に配置することにより、アレイ内の全スポット42からの散乱反射光について、上述した機能及び効果を実現することができる。
・検知チャネル及び処理回路
検知チャネルのうち暗視野検査チャネルについては、チャネル毎にAPD等の検知器を設けアレイ36を形成する。APDによる検知限界はほぼショットノイズのみで決まる。また、明視野検査を重視する場合は、明視野検査チャネル用に別のAPDボードを設けるか、或いはPINダイオードアレイを設けるとよい。
検知器としてAPDを使用する場合、最高60MHzまで動作させうる電圧設定兼ADC(アナログディジタルコンバータ)を使用するとよい。その場合データレートを最高で5〜10GHzまで高めることができるが、実際にはそれよりやや低いデータレートを使用した方がよいであろう。また、それらの検知用電子部は光学フロントエンド部例えば光学ヘッド60と完全に別体にすることができる。そうすることで、より単純、コンパクト且つ頑丈な構成となる。また、このヘッド60は半導体プロセス用装置88内に容易に組み込むことができるので、ウェハ28たる半導体ウェハの表面異常を、その半導体プロセス用装置88による処理中に、或いはある処理工程から別の処理工程への引渡期間中に、好適に検知することができる。
暗視野検査用、明視野検査用或いはそれらに共用の検知器により検知された信号は、処理回路82内のRAM(ランダムアクセスメモリ)に送り記憶させる。このRAMは大きな記憶容量、例えば85GBのデータを保持できる記憶容量を有している。ウェハ28例えば半導体ウェハの表面をスキャンする際には、その面上に配列されている多数のダイスについてのデータを収集し、このRAMに記憶させる。直交スキャンの場合、RAMに記憶させたデータを縦横に隣り合うダイス順に調べてゆく(即ちダイとダイとを比較していく)。そのやり方は、大まかには、例えば米国カリフォルニア州サンノゼ所在のKLA−Tencor Corporationによって提供されているAIT(商標)システム等の従来システムにおけるそれと同様である。
直交スキャンではなくスパイラルスキャンを実行する場合も、ダイ毎比較はRAM上にある12ビットグレースケールデータに基づき行うが、ウェハ28全体のデータがRAM上に揃うまで待つ必要はない。即ち、現位置についてのダイ毎比較を行うのに十分な量のデータがあればよい。但し、ウェハ28全体のマップを記憶させうる容量のメモリを設けうる場合は、そのようにしてもよい。その場合、例えば画素のサイズが1.25×1.25μm、ウェハ28のサイズが300mmであるとすると、そのウェハ上の総画素数は約45ギガ画素となる。各画素を12ビット値として格納するなら、全画素データの記憶に70GB程の記憶容量が必要になる。更に、相応の処理パワーがないと目的とする画素レートをサポートすることができない。サポートできる画素レートは、例えば約1G画素/sec以上の画素レート程度、或いはそれより高速になる。
スキャンが直交スキャンでない場合、ウェハ28からスワス1本分の画像データを得ただけではダイ毎比較を行えないが、ウェハ28から得られる画素情報を全て蓄え、そのダイの画素情報とそれよりほんの少し前に取得してある基準ダイの画素情報とを比較することによって、両画素情報間の比較即ちダイ毎比較をスキャンと並行して実行することができる。このように処理した場合、スパイラルスキャンの終了からほどなくして全処理が完了する。
基準ダイとして用いるのは、これから調べようとしているダイ(ターゲットダイ)よりも僅かに早い時点で画素情報を取得できた別のダイである。そうすることで、スキャンと並行してダイ毎比較を実行することが可能になる。図7に、ウェハ28例えば半導体ウエハ上のある環状領域94から得られるデータを模式的に示す。照明スポット42のアレイによるウェハ28のスパイラルスキャンはそのウェハ28の縁(付近)から始めてもよいし中心(付近)から始めてもよいが、例えば縁(付近)を始点とし中心(付近)を終点とするスパイラル状の経路に沿ってスキャンを行う場合は、この環状領域94の外縁(付近)にあるダイを以て基準ダイ96にするとよい。ターゲットダイ98についてのデータが得られたら、そのデータよりも先に得られている基準ダイ96についてのデータと比較することによって、異常検知を実行する。また、基準ダイ(基準ダイス)96よりも以前に得られている別のダイ(ダイス)についてのデータを用い、ダイ毎比較を行うようにしてもよい。
図8に、光学撮像検査システムの他の例100を模式的に示す。本システム100では、照明用光学系の合焦用対物系と結像用光学系の集光用対物系とを分けるのではなく、その一部分を照明にまた他の一部分を集光にそれぞれ用いることで、単一の対物レンズ102により照明及び集光双方を実行するようにしている。即ち、本システム100では、まず、レーザ光源22から発せられるビーム光例えばレーザビームを図示の通り鏡面乃至ビームスプリッタ66により反射させ、次いでそれを回折素子26aによって回折させて照明ビーム光24のアレイを形成し、更にそれらの照明ビーム光24をビームスプリッタ104の中央にある反射部104aによって共用対物レンズ102方向に反射させ、そしてそのレンズ102の開口の中央部102aを通してウェハ28の表面に合焦させる。本システム100では、次いで、照明スポット42からの反射光をレンズ102により集光してビームスプリッタ104方向に送り、集光した反射光のうち、開口絞りとして機能する中央反射部104aによって阻止される鏡面反射光以外の光、即ちレンズ102の開口の周縁部102bによって集光される散乱反射光のみを、ビームスプリッタ104を介して結像用対物レンズ38に入射させ、そのレンズ38により光ファイバアレイ34上に合焦させる。散乱反射光を集光するのに使用する部分即ち周縁部102bは、照明に使用する部分即ち中央部102aより広めにする。これは、検知感度を高めるためである。
なお、図示を簡略化するため、図1に示されていた部材のうちウェハ28を駆動するための部材、明視野検査チャネル、処理回路、コンピュータ等といった部材はこの図に示していない。そうした省略されている部材を含めても、単一の対物系(対物レンズ102等)を照明及び集光に併用している分は、本システム100の方が図1のシステム20よりもコンパクトになる。また、この図では対物系として共用対物レンズ102即ち屈折型対物系を使用しているが、これに代え反射型対物系を用いることもできる。反射型を使用した構成には、比較的容易に稼働させることができまたその使用可能波長域が広いという利点がある。更に、図示した構成では、レンズ102の中央部102aを用いて照明ビーム光24を合焦させ周縁部102bを用いて散乱反射光を集光しているが、レンズ102の片側例えば左半部を用いて照明ビーム光120を送り、他側例えば右半部を用いて散乱反射光122を集光する構成を採ってもよい。その場合を含め、ウェハ28の表面に対する照明ビーム光の方向が斜め方向になる構成を採る場合は、各照明スポット42の長径が約5μm以上になるようにするとよい。
即ち、図1に示した構成と同じく本システム100でも、照明ビーム光24がウェハ28の表面(検査対象面)に対しほぼ垂直な方向から入射しているが、用途によっては、図1中に破線で示した経路24aに沿って、検査対象面に対し斜め方向から入射させた方がよい場合がある。その場合、各照明スポット42の長径が約5μm以上になるようにするとよい。特に、ウェハ28の未パターニング面等を検査する場合には、このように斜め方向からの照明で検査を行うのが望ましい。
図9にその一部を示すように、ウェハ28の表面に対して斜めの方向202から一列の照明ビーム光(図示せず)を入射した場合、照明方向が斜め方向202であるため各照明ビーム光により面上に形成される照明スポットが細長い照明スポット204になり、またそれらの照明ビーム光が単列アレイをなしているためそれらの照明スポット204もやはり単列アレイをなすこととなる。また、この図では省略されているが、これらのスポット204を生成するのに使用されているビームスプリッタは、一例として、照明ビーム光入射面に対して約45°傾けて配置されている。そのため、形成されるスポット204の中心を大まかに結んだ直線(照明スポット配列線)204aも、入射面に対して約45°傾いた直線になる。即ち、方向202がこの座標系を規定する座標軸であるとすると、照明スポット配列線204aはその座標軸に対し+約45°の角度をなす直線となる。なお、入射面とは、ウェハ28の表面に対する法線203の方向即ち紙面鉛直方向と、これと交差する照明方向202とを、含む平面のことをいう。
また、検査対象面の上方には集光用対物系210及び212が設けられている。そのうち対物系212は照明スポット配列線の前方にあり、対物系210は後方にある。更に、対物系212に対応して光ファイバアレイ34’又は検知器アレイ36’が、また対物系210に対応して光ファイバアレイ34”又は検知器アレイ36”が、それぞれ設けられている。対物系210及び212は各照明スポット204からの散乱反射光を線204aにほぼ直交する方向に沿って集光し、そのスポット204に対応する光ファイバチャネル又は検知器上に結像させる。即ち、対物系212による結像先は前方のアレイ34’又は36’内の光ファイバチャネル又は検知器のうちそのスポット204に対応するものであり、対物系212による結像先は後方のアレイ34”又は36”内の光ファイバチャネル又は検知器のうちそのスポット204に対応するものである。対物系210及び212は、図示されているように、単列アレイを形成している複数個の細長いスポット204ほぼ全てがその焦平面内に収まるように配置するとよい。このような構成であれば、対物系212によって前方への散乱反射光を集光しまた対物系210によって後方への散乱反射光を集光することができる。なお、この図では対物系210及び212としてレンズを想定しているが、代わりに反射型対物系を用いてもよい。
複数個の細長い照明スポット204からなる単列アレイを生成するのに使用するビームスプリッタは、入射面に対して−45°傾けて配置してもよい。その場合、図9に示したスポット配列方向と異なり、検査対象面上に形成されるスポット204の単列アレイは方向202に対して−45°の方向に沿ったアレイとなり、各スポット204の中心同士を大まかに結んだ直線である照明スポット配列線204bも入射面に対して−約45°の角度をなす線になる。
また、照明スポット204の単列アレイを形成するのに使用するビームスプリッタが入射面に対して45°傾いている構成と−45°傾いている構成とでは当該ビームスプリッタの傾きが90°違う。そこで、後者の構成を採る場合は集光用対物系210及び212の向きを前者の構成に対して90°回転させ、その中心が直線204b上に並んでおり単列アレイを形成している複数個のスポット204を、それらの対物系210及び212の焦平面内に捉えるようにする。その構成でも、やはり、直線204bに対しほぼ直交する方向への散乱反射光を対物系210及び212によって集光することができる。
更に、以上述べた構成即ち照明スポット配列線204a又は204bに直交する方向への散乱反射光を集光し結像させる構成に代え、双方向暗視野検査方式を採ってもよい。この方式では、図中に破線で示した位置に合計2個の集光用対物系210’及び212’を配置し、またそれらに対応して一群の光ファイバチャネルや検知器を配置する(簡略化のため図示を省略)。対物系210’は、検査対象面への照明ビーム光入射方向(方位基準方向)に対し+約90°の方向にある光ファイバチャネルや検知器(簡略化のため図示を省略)上へと散乱反射光を集光・結像させ、対物系212’は同−約90°の方向にあるそれの上へと集光・結像させる。こうした方式の装置構成では、直線204a又は204bに沿って並んでいる各スポット204と、対物系210’及び212’との間の距離が、スポット204毎に異なる距離になる。従って、スポット204のうち何個かについては散乱反射光合焦可能範囲外又はそれに近い状態になる。双方向暗視野検査方式にはこうした合焦上の問題があるが、そうした問題が取り立てて支障にならない用途、例えばパターニングが施されていない面の検査には、こうした方式は有用である。なお、用途によっては、2個の対物系210及び212(又は対物系210’及び212’)のうち1個があれば足りることもある。そうした場合は2個のうち1個を省略することもできる。
図10に、単方向暗視野検査方式を用いてウェハ28の表面を検査し異常を調べるシステムを示す。この方式においては、検査対象面の直上、照明ビーム光の入射方向202によって決まる入射面内に、集光用対物系210”及び検知器アレイ36(或いは図示しない一群の単体検知器)を配置する。この対物系210”は、検査対象面からの散乱反射光を対応する(アレイ36内の)検知器上又はそれに結合している(アレイ内の)光ファイバ上に結像させる。集光・結像される散乱反射光には、検査対象面に対してほぼ垂直な方向からの光が含まれる。また、対物系210”のNAを高めると感度が高まるのでNAは高い方がよい。
更に、照明ビーム光として偏光を用いることもできる。例えば検査対象面上に酸化シリコン等の誘電体が配されている場合、円偏光の照明ビーム光によって照明を行うのが望ましい。また、検査対象面上にある細かな欠陥を検知するには、そうした欠陥により顕著に散乱反射されるP偏光で照明し、散乱反射光のうちP偏光成分のみを集光するようにするとよい。そして、検査対象面の凹凸・起伏による散乱反射の影響を抑えるには、照明ビーム光としてS偏光を用い、散乱反射光のうちS偏光成分のみを集光するようにするとよい。何れにせよ、照明ビーム光として偏光を用いる際には偏光器を使用する。即ち、無偏光等から照明用の偏光を生成するには照明ビーム光の伝搬経路上に相応の偏光器を配置すればよく、また検査対象面例えばウェハ表面による散乱反射光からその面上における異常の存否や種類を示す偏光成分を検知するにはその偏光成分を通す偏光器220及び222をその散乱反射光の集光経路上に図示の如く配置すればよい。偏光器220は対物系210と光ファイバアレイ34”又は検知器アレイ36”との間に配置されており、偏光器222は対物系212と光ファイバアレイ34’又は検知器アレイ36’との間に配置されている。双方向暗視野検査方式を採る場合は、対物系210’による集光経路上及び対物系212’による集光経路上にそれぞれ相応の偏光器を配置するとよい。なお、図面では対物系210、210’、212及び212’として反射型対物系例えばレンズを想定してるが、これに代えて反射型対物系を集光に用いることもできる。その方が、使用可能波長域は広くなる。
単方向暗視野検査方式を採る場合も、集光用対物系210”と検知器アレイ36(或いは図示しない一群の単体検知器)又はそれと結合している光ファイバアレイとの間に、偏光器を配置することができる。配置や利用の仕方は同様である。また、この場合、検査対象面法線に対して放射方向(径方向)の偏光だけ、或いは接線方向の偏光だけを通すように、その偏光器を構成しておく。そのようにすることで、偏光器220及び222を例として説明した上述の欠陥検知と同様の又は類似した効果を得ることができる。
・撮像検査手法の改良
図9に示したスポット配置では、形成される全ての照明スポット204がウェハ28の表面上でほぼ同じサイズに合焦している。これを実現するには、照明用対物系の焦平面をその対物系の光軸に対して約45°傾けねばならず、製造、実施及び位置決めがかなり難題になる。
図11に本発明の一実施形態に係るシステムを示す。本システムでは、標本1100例えばウェハの表面の上方に、その光軸1101がステージ軸1102に対してある角度差1103をなすよう、照明用対物系1105を配置してある。本願では、ステージ軸1102のことをリニア軸、リニアステージ軸、リニアスキャン軸等とも呼ぶ。ここに、先に図9に示した構成では照明用対物系の光軸がステージ軸とほぼ平行であり、そのエネルギが卵形又は(楕)円形にガウス分布して細長い照明スポット204が形成され、またそれらが複数個一直線上に連なって単列アレイを形成していた。スポット204間には重なり合いがなくむしろ隙間が空いているので、図9に示した構成のようにステージ軸と平行な光軸に沿ってスキャンを進行させると検査されない領域が発生する。個々のスポット1104の形状が細長く卵形又は(楕)円形である点では図11の構成も同様であるが、その照明用対物系1105の光軸1101がステージ軸1102と平行でなく、両者の間に例えば数度程度の角度差1103がある。この角度差1103は、形成するスポット1104のサイズ、隣り合うスポット1104同士の間隔、並びに取得するデータに対して望まれるサンプル間隔に応じて定まる角度であり、通常は1°以上はある。こうした角度差1103があるため、単列アレイを形成する複数個の細長いスポット1104が辿る軌跡同士を合成することで、スポット204間のような“スキャン仕残し部分”なしで、しかもスポット間に重なりを持たせることなしに、検査対象面を漏れなく検査することができる。また、この構成でも、各スポット1104を焦平面内に捉えることができる。焦平面は光軸1101に対してほぼ垂直である。そして、図中の円弧矢印線1106は、スパイラルスキャン実施時における標本1100例えばウェハの回転方向を示している。即ち、標本1100を円弧矢印線1106方向に回転させつつスポット1104の単列アレイでその表面上を照明することにより(或いは逆にスポット1104側を回すことにより)、標本1100の表面をスパイラル状にスキャンすることができる。
このような角度差1103付の構成にて性能的に照明用対物系1105として使用しうる対物系としては、例えば本願出願時点で入手可能な典型的な構成のテレセントリック対物系がある。本願記載の非テレセントリックダブレット対物系でも対物系1105を実現できるであろう。散乱反射光の集光に使用できる対物系は図10に示した構成にほぼ限られるが、図10に示した対物系はウェハ法線を軸として回転対称な対物系であるので、例えば図9に示した位置関係の集光用対物系に比べ集光立体角をかなり大きくすることができ、総じて感度を高めることができる。更に、照明ビーム光を斜めに入射することで作業距離が制約されるためNAが幾分制約されるとはいえ、図9に示した対物系よりは良好な性能が得られる。また、図10に示した対物系は図11中の照明用対物系1105としても使用できる。
図10に示した対物系を照明用対物系1105として用いた場合、集光用光学系内にフーリエ結像面が形成される。フーリエ結像面上又はその近傍にフーリエフィルタリング用の空間フィルタを配置することで、双方向暗視野検査方式に類似した効果を得ることができ、そうした構成は例えば粗な金属膜の検査に使用できる。更に、集光用光学系内に偏光器を組み込むことで、図9及び図10に関して説明したが如き感度向上効果を得ることができる。
また、こうした構成は、円環状乃至スパイラル状の経路に沿ったスキャンによる検査の他、古典的なマンハッタン形状検査にも使用できる。例えばスパイラルスキャンによる検査を実施するには、光軸1101とリニアステージ軸1102との間の角度差1103を、取得データにおけるサンプル間隔が所定間隔に保たれるよう、回転速度、リニアステージ速度、スポットサイズ及び隣接スポット間隔に応じ調整すればよい。リニアスキャンを実施するには、光軸1101とリニアステージ軸1102との間の角度差1103を、取得データにおけるサンプル間隔が所定間隔に保たれるようスポットサイズ及び隣接スポット間隔に応じ調整すればよい。照明用対物系1105の視野サイズが十分広く、例えばその分解限界が回折による限界未満である場合には、光軸1101とリニアステージ軸1102との間の角度差1103を比較的小さくすることができる。こうした構成は比較的狭いスペース内に設置することができ、また検査及びデータ収集動作を重複的に実行する余地ももたらしうる。また、略ガウス分布性の各照明スポット(群)の長軸乃至短軸がスパイラル上の軌跡に対して傾いていることの影響は、後処理によって解消することができる。
そして、本発明を使用できる環境は数多くある。例えば、半導体ウエハの検査やリソグラフィ、生物学的な検査、医学的な研究その他である。
以上、本発明について特定の実施形態を参照して説明を行った。ご理解頂けるように、説明に使用した実施形態に対しては、別紙特許請求の範囲によって定義される本発明の技術的範囲内で、又はその均等範囲内で、様々な変形や改善を施すことができる。例えば、上掲の各実施形態はウェハ上の異常の検知を主用途とする実施形態であったが、本発明は、平面パネル型ディスプレイ、磁気ヘッド、光学ヘッド、ディスク等を含め、様々な種類の面上にある様々な異常の検知に使用できる。更に、以上の説明中で参照した文献による開示内容は、その参照を以て全て、本願に繰り入れることとする。従って、本発明は上述の特定の実施形態に限定して解釈されるべきものではなく、むしろ更なる改変が可能な発明として認識されるべきである。本願出願人の意図は、概ね本発明の原理に基づくものである限り、また本願に記載の構成、使用形態、利用分野等との相違が本件技術分野における常識乃至実務の範囲内にある限り、そうした相違を有する構成を漏れなく包含させる、という点にある。
暗視野モード及び明視野モードでの検査を同時に複数個の照明スポットを形成して実行する光学撮像検査システムの一例構成を示す模式図である。 図1に示したシステムにおける検査対象面上での照明スポット二次元配置を示す模式図である。 図1に示したシステムにおける検査対象面スキャン経路、即ち図2に示した複数個の照明スポットがスキャン時に検査対象面上で辿る経路を示す模式図である。 図1に示したシステムにおける検査対象面スキャン経路、特にある照明スポットによるスキャン経路とその隣の照明スポットによるスキャン経路との関係を示す模式図である。 図1に示したシステムにて集光経路上に配置しうる十字遮光型空間フィルタの例を示す模式図である。 図1に示したシステムにて集光経路上に配置しうる環状開口型空間フィルタの例を示す模式図である。 図1に示したシステムにおける検査対象面上の環状照明領域及びそのうちの2個のダイスを示す模式図である。 光学撮像検査システムの他の例を示す模式図である。 光学撮像検査システムの更に他の例の動作を示す上方からの模式図である。 単方向暗視野検査方式を使用する光学撮像検査システムの例を示す側方からの模式図である。 本発明の一実施形態に係る光学撮像検査システム、特に光軸方向ステージ軸方向間にある非微細角度差、並びに照明スポットの並び方を示す図である。

Claims (35)

  1. 異常検知対象面に対して斜め方向から前記異常検知対象面に複数本の照明ビーム光を入射して合焦させることにより複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成するステップであって、前記照明スポットが細長く延びている方向に対して直交する方向に直線状に並んだ前記複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成するステップと、
    各照明スポットが辿る経路が互いに重ならないように、前記照明スポットが細長く延びている方向に対し角度差を有するリニアスキャン軸に沿って、前記異常検知対象面をリニアスキャンするステップと、
    照明スポットからの散乱反射光を受光器のアレイ上に結像させるステップと、
    結像により得られた散乱反射光情報を処理装置に供給するステップと、
    を有する表面異常検知方法。
  2. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、形成される前記照明スポットが、前記照明ビーム光の入射面に対し90°で交差する直線に沿って並ぶよう、前記照明ビーム光を合焦させる表面異常検知方法。
  3. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、前記照明ビーム光の合焦箇所を結んだ直線に直交する様々な方向のうちある一通り又は複数通りの方向に沿って、散乱反射光を前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  4. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、前記受光器のアレイより手前に中間的なフーリエ結像面が形成されるよう、散乱反射光を前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  5. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、各照明スポットからの散乱反射光を反射型光学系によって前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  6. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、更に、紫外域、深紫外域、可視域及び赤外域のうち何れかの波長域に属する波長を選ぶステップと、その波長の成分を含むビーム光を回折素子に通して前記複数本の照明ビーム光を生成するステップと、を有する表面異常検知方法。
  7. 請求項6記載の表面異常検知方法であって、更に、前記異常検知対象面に合焦させる前記照明ビーム光の成分波長を変化させるステップと、隣り合う照明スポット同士の間隔がこの成分波長変更の前後で変化しないよう回折素子を別の回折素子に交換するステップと、を有する表面異常検知方法。
  8. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、更に、前記照明ビーム光の合焦により形成される各照明スポットが他の照明スポットが辿る経路と部分的に重なり合う経路を辿ることとなるよう、前記異常検知対象面と前記照明ビーム光とを相対回転させるステップを有する表面異常検知方法。
  9. 請求項8記載の表面異常検知方法であって、前記異常検知対象面を回転させる一方前記照明ビーム光を固定位置に保つことによって前記異常検知対象面と前記照明ビーム光とを相対回転させる表面異常検知方法。
  10. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、前記照明ビーム光の合焦先たる前記異常検知対象面が半導体ウェハのパターニング済面である表面異常検知方法。
  11. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、前記異常検知対象面が半導体ウェハの未パターニング面であり、形成される前記照明スポットの長径が約5μm以上になるようその面に対して斜めの方向から前記照明ビーム光を入射して合焦させる表面異常検知方法。
  12. 請求項1記載の表面異常検知方法であって、前記照明ビーム光として偏光を使用し、各照明スポットからの散乱反射光を偏光器に通した上で前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  13. 異常検知対象面に対して斜め方向から前記異常検知対象面に複数本の照明ビーム光を入射して合焦させることにより複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成する照明用光学系であって、前記照明スポットが細長く延びている方向に対して直交する方向に直線状に並んだ前記複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成する照明用光学系と、
    照明スポットからの散乱反射光を受光器のアレイ上に結像させる結像用光学系と、
    前記受光器のアレイから散乱反射光情報を受け取って処理する処理装置と、
    各照明スポットが辿る経路が互いに重ならないように、前記照明スポットが細長く延びている方向に対し角度差を有するリニアスキャン軸に沿って、前記異常検知対象面を前記照明用光学系によりリニアスキャンを行わせる手段と、
    を備える表面異常検知装置。
  14. 請求項13記載の表面異常検知装置であって、前記結像用光学系が、湾曲した反射面を有する表面異常検知装置。
  15. 請求項13記載の表面異常検知装置であって、更に、紫外域、深紫外域、可視域及び赤外域のうち何れかの波長域に属する波長の成分を含むビーム光を供給する手段と、そのビーム光を回折させて前記複数本の照明ビーム光を生成する回折素子と、を備える表面異常検知装置。
  16. 請求項15記載の表面異常検知装置であって、前記回折素子にビーム光を供給する手段が、出射するビーム光の波長を複数通りに切り替えうる光源を有し、前記回折素子として、当該複数通りの波長のうち対応する何れかを回折させうるように複数個の回折素子を設け、前記光源による出射波長が切り替わったときに、隣り合う照明スポット同士の間隔における変化をそれらの回折素子を利用して抑える表面異常検知装置。
  17. 請求項13記載の表面異常検知装置であって、前記照明用光学系が第1対物系を、前記結像用光学系が第2対物系をそれぞれ備え、前記第2対物系の数値開口が前記第1対物系の数値開口より低い表面異常検知装置。
  18. 請求項17記載の表面異常検知装置であって、前記結像用光学系が、アレイ内の各照明スポットからの散乱反射光を、前記第1対物系を介さずに前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知装置。
  19. 請求項13記載の表面異常検知装置であって、前記照明用光学系により形成され一次元又は二次元のアレイをかたちづくる各照明スポットが、他の照明スポットが辿る経路と部分的に重なり合う経路を辿ることとなるよう、前記異常検知対象面と前記照明ビーム光とを相対回転させる装置を備える表面異常検知装置。
  20. 請求項19記載の表面異常検知装置であって、前記異常検知対象面を回転させる一方前記照明ビーム光を固定位置に保つことによって前記異常検知対象面と前記照明ビーム光とを相対回転させる表面異常検知装置。
  21. 請求項19記載の表面異常検知装置であって、前記結像用光学系が、その軸の周りでほぼ回転対称な表面異常検知装置。
  22. 異常検知対象面に対して斜め方向から前記異常検知対象面に複数本の照明ビーム光を入射して合焦させることにより複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成するステップであって、前記照明スポットが細長く延びている方向に対して直交する方向に直線状に並んだ前記複数個の楕円状の照明スポットを前記異常検知対象面上に形成するステップと、
    各照明スポットが他の照明スポットが辿る経路と部分的に重なり合う経路を辿ることとなるように、前記照明スポットが細長く延びている方向に対し角度差を有するリニアスキャン軸を基準にして、前記異常検知対象面をスパイラルスキャンするステップと、
    照明スポットからの散乱反射光を受光器のアレイ上に結像させるステップと、
    結像により得られた散乱反射光情報を処理装置に供給するステップと、
    を有する表面異常検知方法。
  23. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、形成される前記照明スポットが、照明ビーム光の入射面に対し90°で交差する直線に沿って並ぶよう、前記照明ビーム光を合焦させる表面異常検知方法。
  24. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、前記照明ビーム光の合焦箇所を結んだ直線に直交する様々な方向のうちある一通り又は複数通りの方向に沿って、散乱反射光を前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  25. 請求項24記載の表面異常検知方法であって、前記受光器のアレイより手前に中間的なフーリエ結像面が形成されるよう、散乱反射光を前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  26. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、各照明スポットからの散乱反射光を反射型光学系によって前記受光器のアレイ上に結像させる表面異常検知方法。
  27. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、更に、紫外域、深紫外域、可視域及び赤外域のうち何れかの波長域に属する波長を選ぶステップと、その波長の成分を含むビーム光を回折素子に通して前記複数本の照明ビーム光を生成するステップと、を有する表面異常検知方法。
  28. 請求項27記載の表面異常検知方法であって、更に、前記異常検知対象面に合焦させる前記照明ビーム光の成分波長を変化させるステップと、隣り合う照明スポット同士の間隔がこの成分波長変更の前後で変化しないよう回折素子を別の回折素子に交換するステップと、を有する表面異常検知方法。
  29. 請求項2記載の表面異常検知方法であって、前記異常検知対象面を回転させる一方前記照明ビーム光を固定位置に保つことによって前記異常検知対象面と前記照明ビーム光とを相対回転させる表面異常検知方法。
  30. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、前記照明ビーム光の合焦先たる前記異常検知対象面が半導体ウェハのパターニング済面である表面異常検知方法。
  31. 請求項22記載の表面異常検知方法であって、前記異常検知対象面が半導体ウェハの未パターニング面であり、形成される前記照明スポットの長径が約5μm以上になるようその面に対して斜めの方向から前記照明ビーム光を入射して合焦させる表面異常検知方法。
  32. 請求項4記載の表面異常検知方法であって、前記フーリエ結像面又はその近傍で散乱反射光をフーリエフィルタリングする表面異常検知方法。
  33. 請求項13記載の表面異常検知装置であって、前記結像用光学系内で前記受光器のアレイより手前にフーリエ結像面を形成する表面異常検知装置。
  34. 請求項3記載の表面異常検知装置であって、前記フーリエ結像面又はその近傍で散乱反射光をフーリエフィルタリングする表面異常検知装置。
  35. 請求項25記載の表面異常検知方法であって、前記フーリエ結像面又はその近傍で散乱反射光をフーリエフィルタリングする表面異常検知方法。
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