JP4885295B2 - アレイ導波路格子およびその製造方法 - Google Patents

アレイ導波路格子およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4885295B2
JP4885295B2 JP2010173823A JP2010173823A JP4885295B2 JP 4885295 B2 JP4885295 B2 JP 4885295B2 JP 2010173823 A JP2010173823 A JP 2010173823A JP 2010173823 A JP2010173823 A JP 2010173823A JP 4885295 B2 JP4885295 B2 JP 4885295B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
phase
channel
waveguides
correction unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010173823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012032711A (ja
Inventor
一孝 奈良
泰芳 内田
礼高 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD. filed Critical THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Priority to JP2010173823A priority Critical patent/JP4885295B2/ja
Priority to US12/973,327 priority patent/US20110085761A1/en
Publication of JP2012032711A publication Critical patent/JP2012032711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4885295B2 publication Critical patent/JP4885295B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、アレイ導波路格子およびその製造方法に関する。
アレイ導波路格子(AWG: Arrayed Waveguide Grating)には、大きく分けて、2つの種類がある。一つは透過スペクトルがガウス関数形状を有するガウシアン型AWGであり、もう一つは透過スペクトルがフラット形状を有するフラット型AWGである。ここで、特にフラット型AWGでは、透過スペクトルの平坦性が高いこと、傾斜がないこと、波長分散が0に近いこと、隣接クロストークが低いこと等のさまざまな特性が求められる。
しかしながら、実際にAWGを作製するとさまざまな作製誤差により、特性が劣化してしまうという問題点があった。AWGは、基本的に、複数本のチャネル導波路からなるアレイ導波路の各チャネル導波路の長さが一定のピッチ(光路長差ΔL)で増加する構造をとる。しかし、実際には、作製後のアレイ導波路の各チャネル導波路間の光路長差ΔLは、設計値からわずかにずれてしまう。この設計値からのずれが位相誤差となる。アレイ導波路の各チャネル導波路に生じる位相誤差は、チャネル間のクロストーク等の要因となりAWGの特性を劣化させる。
このような特性の劣化を調整する手段として、特許文献1および特許文献2は、作製したAWGのアレイ導波路の各チャネル導波路の位相誤差を個別に実際に測定し、この測定結果に基づきその位相誤差を修正する金属マスクをその都度作製し、金属マスクを通して紫外線を照射することで、その位相誤差に応じてチャネル導波路の屈折率を上昇させ、補正をかける方法を提案する。
特開2001−249243号公報 特開2003−240984号公報
しかしながら、上記従来の方法は理想的な透過スペクトル形状が得られる一方で、作製したAWGチップ毎に位相誤差を修正する金属マスクをその都度作製する必要があり、量産性に難がある。また、位相誤差を修正する金属マスクとチップの目合わせ精度により、AWGの特性が変化してしまうという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、設計値に近い透過スペクトルが得られると共に、量産性に優れたアレイ導波路格子を提供することにある。
本発明は、少なくとも1本以上の第1の導波路と、該第1の導波路に接続された第1のスラブ導波路と、複数本の第2の導波路と、該第2の導波路が接続された第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路と前記第2のスラブ導波路との間にそれぞれ接続されたM本(Mは自然数)のチャネル導波路からなるアレイ導波路とを備え、前記アレイ導波路には、前記M本のチャネル導波路の少なくとも一部のチャネル導波路の幅および長さの少なくとも一方を変えることで、前記少なくとも一部のチャネル導波路に所定の位相を付与する位相修正部が設けられていることを特徴とするアレイ導波路格子を提供する。
本発明は、前記複数のチャネル導波路には、さらに第1の微調整用位相修正部と第2の微調整用位相修正部が設けられており、前記第1および第2の微調整用位相修正部は、前記複数のチャネル導波路の一部或いは全部において、基本導波路幅より大きい幅の幅広導波路を含み、前記所定の位相は、前記幅広導波路の長さおよび前記幅広導波路部の幅の少なくとも一方を変えることにより調節され、前記第1の微調整用位相修正部と前記第2の微調整用位相修正部のそれぞれの前記幅広導波路の長さは、前記第1の微調整用位相修正部と第2の微調整用位相修正部により付与される位相を合わせると0となるように規定されるアレイ導波路格子を提供する。
本発明は、前記アレイ導波路格子の製造方法であって、前記アレイ導波路格子を用意するステップと、前記位相修正部にUV照射を行うステップを含むことを特徴とするアレイ導波路格子の製造方法を提供する。
本発明によれば、設計値に近い透過スペクトルが得られると共に、量産性に優れたアレイ導波路格子を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係るアレイ導波路格子を示す平面図である。 (a)は図1に示すアレイ導波路格子の位相修正部の構造およびこの位相修正部により付与される位相分布を示す模式図、(b)は図2(a)に示す位相修正部におけるアレイ導波の一つのチャネル導波路を示す説明図である。 第1実施形態に係るアレイ導波路格子の作製に用いるフォトマスクの一部を示す平面図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係るアレイ導波路格子の位相修正部およびこの位相修正部により付与される位相分布を示す模式図、(b)は図4(a)に示す位相修正部におけるアレイ導波の一つのチャネル導波路を示す説明図である。 (a)は従来一般的なフォトマスクを用いて作製した50GHz−80chのフラット型AWG(3つのAWGチップA,BおよびC)の各透過スペクトルと設計値の透過スペクトルとを示すグラフ、(b)は図5(a)で示す透過スペクトルのスペクトルトップの部分を示すグラフである。 (a)は従来一般的なフォトマスクを用いて作製した50GHz−80chのフラット型AWG(3つのAWGチップD,EおよびF)の各透過スペクトルと設計値の透過スペクトルとを示すグラフ、(b)は図6(a)で示す透過スペクトルのスペクトルトップの部分を示すグラフである。 (a)はアレイ導波路のm番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相分布(ただし、a=―0.5π〜0.5π、b=c=0とした)を付与して11通りの透過スペクトルを計算した結果を示すグラフ、(b)は図7(a)のスペクトルトップの部分を示すグラフである。 (a)はアレイ導波路のm番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相分布(ただし、a=―0.5π〜0.5π、b=c=d=0とした)を付与して11通りの透過スペクトルを計算した結果を示すグラフ、(b)は図8(a)のスペクトルトップの部分を示すグラフである。 (a)は本発明の実施例1に係るアレイ導波路格子の透過スペクトルを示すグラフ、(b)は図9(a)で示す透過スペクトルのスペクトルトップの部分を示すグラフである。 (a)は本発明の実施例2に係るアレイ導波路格子の透過スペクトルを示すグラフ、(b)は図10(a)で示す透過スペクトルのスペクトルトップの部分を示すグラフである。 本発明の第5実施形態に係る50GHz−96chのフラット型AWGの位相修正部のUV照射前後の透過スペクトルと設計値の透過スペクトルとを示すグラフである。 本発明の第5および第6実施形態に係るUV照射構成を示す説明図である。 (a)は本発明の第6実施形態に係るAWGの位相修正部の構造を示す模式図、(b)は図13(a)に示す位相修正部の拡大図である。 本発明の第6実施形態に係る50GHz−96chのフラット型AWGの位相修正部のUV照射前後の透過スペクトルと設計値の透過スペクトルとを示すグラフである。
以下、本発明を具体化した実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
本発明者は、作製したアレイ導波路格子(AWGチップA〜F)の透過スペクトル特性をよく分析してみると、ほとんどの場合、アレイ導波路に発生した位相誤差を2次関数或いは3次関数的な位相分布で説明できることを見出し、その位相誤差がフォトマスクに起因していることがわかった。ここで、未だ詳細には分かっていないが、アレイ導波路に発生する位相誤差分布は、作製するアレイ導波路格子の形状等に起因して、2次関数或いは3次関数的な位相誤差分布をとるものと考えられる。
そこで、あらかじめフォトマスクに設けた位相修正子により、2次関数或いは3次関数的位相誤差を修正する位相修正部を、アレイ導波路格子のアレイ導波路に導入することで、実用上は全く問題ないAWGの特性が得られることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいて為されたもので、アレイ導波路の位相誤差を修正する例えば2次関数或いは3次関数の位相分布を、あらかじめアレイ導波路の導波路パラメータとして入れて作製したAWGを提供する。
また、本発明の一実施形態は、上述のような位相修正部を組み込んで作製されたアレイ導波路格子に対して、アレイ導波路格子の位相修正部にのみUV照射を行うことで、AWGの特性の微調整を行い、設計値に近い透過スペクトルが得られると共に、量産性に優れたアレイ導波路格子を提供する。この方法は、例えば50GHz−96chのようなハイエンドのアレイ導波路に特に有効である。
さらに、本発明は、アレイ導波路格子にメイン用位相修正部および複数の微調整用位相修正部を含み、いずれかの位相修正部にUV照射を行うことで、AWGの特性のさらなる微調整を可能にし、設計値に近い透過スペクトルが得られると共に、量産性に優れたアレイ導波路格子を提供する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るアレイ導波路格子(以下、AWGという。)10は、図1に示すように、石英基板11上に、フォトリソグラフィ技術などの半導体微細加工技術を用いた石英系PLC作製技術により、コアとクラッドからなる光導波路が形成された平面光波回路(PLC)である。
AWG10は、3本の入力導波路121〜123と、入力導波路121〜123に接続された入力スラブ導波路13と、複数本(n本)の出力導波路141〜14nと、出力導波路141〜14nが接続された出力スラブ導波路15と、入力スラブ導波路13と出力スラブ導波路15との間に接続されたM本のチャネル導波路211〜21Mからなるアレイ導波路20と、を備えている。なお、AWG10の入力導波路は3本に限らず、少なくとも1本以上あれば良い。また、石英基板11に代えて、シリコン基板を用いても良い。
以下の説明で、アレイ導波路20のチャネル導波路の番号は、内側のチャネル導波路から順に1番目、2番目、・・・m番目、・・・M番目と数える。したがって、チャネル導波路211は1番目のチャネル導波路であり、チャネル導波路21MはM番目のチャネル導波路である。また、アレイ導波路20のチャネル導波路の本数Mは、本実施形態では一例として600本(M=600)とする。図1ではアレイ導波路20のチャネル導波路を簡略化のために少ない本数で示してある。
AWG10では、アレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mの長さが一定のピッチ(光路長差ΔL)で増加するようになっている。つまり、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、最も内側にあるチャネル導波路211の長さをL0とすると、m番目のチャネル導波路21mの長さは、L0+(m−1)ΔLとなる。
以上説明した構成を有する第1実施形態に係るAWG10は、アレイ導波路がM本のチャネル導波路からなり、各チャネル導波路が全て同じ幅で、かつ各チャネル導波路の長さが一定の光路長差ΔLで増加する従来のAWGと下記を除いて同じ構成を有する。従来のAWGでは、アレイ導波路の各チャネル導波路は、全て同じ幅(以下、「基本導波路幅W1」という。)に形成されている。このような従来のAWGをフォトリソグラフィ技術などを用いて作製する場合、使用されるフォトマスクは、その導波路形成領域の一部であるアレイ導波路形成領域に、基本導波路幅W1の複数本のチャネル導波路を形成するための導波路パターンを有する。このように、アレイ導波路の各チャネル導波路を全て同じ基本導波路幅W1に形成する導波路パターンを有するフォトマスクを、以下の説明では「従来のフォトマスク」と呼ぶ。
図1に示す本発明の第1実施形態に係るAWG10は、アレイ導波路20には、M本のチャネル導波路211〜21Mの少なくとも一部のチャネル導波路の形状を変えることで、少なくとも一部のチャネル導波路に所定の位相を付与する位相修正部30が設けられている。
本実施形態では、位相修正部30は、アレイ導波路に生じる2次関数的位相誤差分布を修正するために、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、m(1≦m≦M)番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cで表される大きさの位相を付与するように形成されている。ここで、a、b、cは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。
この位相修正部30は、図1および図2(a)に示すように、アレイ導波路20の直線導波路部20aに設けられている。なお、図2(a)は、図1で示す位相修正部30の構造を拡大して示すと共に、位相修正部30によりアレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mに付与される2次関数の位相分布16を模式的に示している。この図2(a)においても、アレイ導波路20のチャネル導波路211〜21Mの本数を簡略化のために実際の本数Mより少ない本数で示してある。
位相修正部30は、チャネル導波路211〜21Mのうちm番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cで表される大きさの位相を付与することにより当該m番目のチャネル導波路の位相誤差を修正するための構造を有する。該構造としては、例えば、m番目のチャネル導波路にて位相修正部が必要な場合には、m番目のチャネル導波路の位相修正部に対応する領域に、該m番目のチャネル導波路に応じた長さを有し、基本導波路幅W1より大きい幅W2を有する幅広導波路を組み込む。そして、位相修正部30は、M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、当該幅広導波路をそれぞれ含み、かつ、当該幅広導波路の長さをチャネル導波路毎に異ならせた構造を有する。
具体的には、図2(a)に示すように、位相修正部30において、300番目(m=300)のチャネル導波路21300は、基本導波路幅W1の直線導波路31と、テーパ導波路32と、テーパ導波路33と、基本導波路幅W1の直線導波路34とが順に接続された構造を有する。つまり、このチャネル導波路21300には、基本導波路幅W1より大きい幅W2の幅広導波路が設けられていない。
なお、本実施形態ならびに下記いずれの実施形態においても、高次モードが発生しないように、テーパ導波路におけるテーパの長さや角度、形状が適宜決められている。各チャネル導波路のテーパ導波路のテーパの長さや角度、形状はそれぞれ同一とすればよい。
位相修正部30において、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、チャネル導波路21300以外の各チャネル導波路21n(1≦n≦M、n≠300)は、図2(a),(b)に示すように、基本導波路幅W1の直線導波路35と、テーパ導波路36と、幅W2の幅広導波路37と、テーパ導波路38と、基本導波路幅W1の直線導波路39とが順に接続された構造をそれぞれ有する。
位相修正部30において、各チャネル導波路21nの幅広導波路37の長さLをチャネル導波路毎に異ならせてある。本例では、その長さLは、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cで表される大きさの位相を付与するために、次のように設定されている。
1番目のチャネル導波路211の幅広導波路37の長さLとM(600)番目のチャネル導波路21Mの幅広導波路37の長さLが最も長く、1番目のチャネル導波路211からチャネル導波路21299へ向かって次第に短くなっていると共に、チャネル導波路21Mからチャネル導波路21301へ向かって次第に短くなっている。
また、位相修正部30において、各テーパ導波路32,33,36および38は全て同一の形状である。このように同一の形状である一対のテーパ導波路をM本のチャネル導波路211〜21Mの各々に設けているので、一対のテーパ導波路を設けたことにより各チャネル導波路211〜21M間に位相差が生じることはない。
位相修正部30によりアレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mに付与される位相φは、次式で与えられる。
φ=(2π/λ)(ncorr−norg)・L ・・・式1
ここで、norgは各チャネル導波路の基本導波路幅W1の直線導波路の屈折率、ncorrは各チャネル導波路の幅広導波路の屈折率、Lは各チャネル導波路の幅広導波路の長さである。
上記位相修正部30では、アレイ導波路20の直線導波路部20a、つまり、各チャネル導波路211〜21M(チャネル導波路21300を除く)の直線導波路部に、幅W2の幅広導波路37が設けられている。これにより、各チャネル導波路の実効屈折率が大きくなるため、各チャネル導波路に、幅広導波路を設けない場合に付与される位相より大きな位相が付与されるようになっている。そして、位相修正部30では、各チャネル導波路211〜21M(チャネル導波路21300を除く)の幅広導波路37の長さLをm番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cで表される大きさの位相を付与するように設定することで、各チャネル導波路211〜21M(チャネル導波路21300を除く)に付与される位相の大きさが異なるようになっている。
このような構造の位相修正部30をアレイ導波路20の直線導波路部に設けることにより、チャネル導波路211〜21Mのうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cで表される大きさの位相を付与することができる。
図2(a)において、符号16は、位相修正部30によりアレイ導波路20に付与される2次関数の位相分布を模式的に示している。この位相分布16は、図2(a)の上下方向が位相の大きさを表している。
また、本実施形態では、各チャネル導波路211〜21M(チャネル導波路21300を除く)の幅広導波路37の中心、および、チャネル導波路21300のテーパ導波路32とテーパ導波路33の接続位置を、それぞれアレイ導波路20の中心Cと一致させてある。このため、位相修正部30により、各チャネル導波路211〜21Mには、AWG10の中心、つまりアレイ導波路20の中心Cに関して左右対称に位相が付与されるようになっている。
このような位相修正部30をアレイ導波路20の直線導波路部に設けたAWG10を、フォトリソグラフィ技術を用いて作製する場合、上記「従来のフォトマスク」とは構造の異なる図3に示すようなフォトマスク40を用いる。
図3は、フォトマスク40に形成されたAWG10の各導波路を形成する導波路パターンのうち、アレイ導波路20の各チャネル導波路を形成するアレイ導波路形成領域における前記位相修正部30を形成する位相修正子の部分のみを示している。
このフォトマスク40は、図3に示す位相修正子40aを有する。この位相修正子40aには、図2(a)に示す位相修正部30におけるM本のチャネル導波路211〜21Mをそれぞれ形成するための、図3に示すような導波路パターン411〜41Mが形成されている。このフォトマスク40を以下の説明では「本発明のフォトマスク」と呼ぶ。
なお、このような構成を有する第1実施形態に係るAWG10では、波長の異なる複数の光が多重された光(λ1〜λn)が入力導波路121〜123の一つ、例えば入力導波路122に入射すると、この光(λ1〜λn)は、第1のスラブ導波路13で回折により広がり、アレイ導波路20に入射する。アレイ導波路20はM本のチャネル導波路211〜21Mによって構成されており、隣り合うチャネル導波路は一定の光路長差ΔLをもって配列されている。このため、アレイ導波路20の出力端では、それぞれのチャネル導波路211〜21Mを通過した光に位相差が付けられる。アレイ導波路20を通過した光は出力スラブ導波路15に伝搬され、回折により広がるが、それぞれのチャネル導波路211〜21Mを通過した光は互いに干渉し、結果として波面の揃う方向にのみ強めあい集光する。
この集光方向は波長によって異なるため、出力スラブ導波路15の出射部に、波長によって異なるそれぞれの集光位置に出力導波路141〜14nを配置することにより、各出力導波路141〜14nから異なる波長の光λ1〜λnを取り出すことができる。この場合、AWG10は分波器として機能する。AWG10を合波器として使用する場合には、異なる波長の光λ1〜λnを出力導波路141〜14nにそれぞれ入射させると、合波されて多重された光(λ1〜λn)が入力導波路121〜123の一つ、例えば入力導波路122から出射される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るアレイ導波路格子(AWG)10Aを図4(a)および図4(b)に基づいて説明する。
第2実施形態に係るAWG10Aでは、アレイ導波路に生じる3次関数的位相誤差分布を修正するために、位相修正部30Aが、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、m(1≦m≦M)番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dで表される大きさの位相を付与するように形成されている。ここで、a、b、cおよびdは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。AWG10Aの位相修正部30A以外の構成は、上述した第1実施形態に係るAWG10と同様である。
この位相修正部30Aは、図4(a)に示すように、上記第1実施形態における位相修正部30と同様にアレイ導波路20の直線導波路部20a(図1参照)に設けられている。なお、図4(a)は、図2(a)と同様に、位相修正部の構造を拡大して示すと共に、位相修正部30Aによりアレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mに付与される3次関数的位相分布を模式的に示している。また、この図4(a)においても、アレイ導波路20のチャネル導波路211〜21Mの本数を簡略化のために実際の本数M(M=600)より少ない本数で示してある。
位相修正部30Aは、チャネル導波路211〜21Mのうちm番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dで表される大きさの位相を付与することにより当該m番目のチャネル導波路の位相誤差を修正するための構造を有する。該構造としては、例えば、m番目のチャネル導波路にて位相修正部が必要な場合には、m番目のチャネル導波路の位相修正部に対応する領域に、m番目のチャネル導波路に応じた長さを有し、基本導波路幅W1より大きい幅W2を有する幅広導波路を組み込む。そして、位相修正部30Aは、M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、当該幅広導波路をそれぞれ含み、かつ、当該幅広導波路の長さをチャネル導波路毎に異ならせた構造を有する。
具体的には、図4(a)に示すように、位相修正部30Aにおいて、600番目(M=600)のチャネル導波路21Mは、基本導波路幅W1の直線導波路31aと、テーパ導波路32aと、テーパ導波路33aと、基本導波路幅W1の直線導波路34aとが順に接続された構造を有する。つまり、このチャネル導波路21Mには、基本導波路幅W1より大きい幅W2の幅広導波路が設けられていない。
また、位相修正部30Aにおいて、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、チャネル導波路21M以外の各チャネル導波路21n(1≦n≦M−1)は、図4(b)に示すように、基本導波路幅W1の直線導波路35aと、テーパ導波路36aと、幅W2の幅広導波路37aと、テーパ導波路部38aと、基本導波路幅W1の直線導波路39aとが順に接続された構造をそれぞれ有する。
また、位相修正部30Aにおいて、各チャネル導波路21nに付与される位相がそれぞれ異なるように、各チャネル導波路21nの幅広導波路37aの長さLはチャネル導波路毎に異なる。本例では、その長さLは、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dで表される大きさの位相を付与するために、次のように設定されている。
1番目のチャネル導波路211の幅広導波路37の長さLが最も長く、1番目のチャネル導波路211からチャネル導波路21M-1へ向かって次第に短くなっている。また、位相修正部30Aにおいて、各テーパ導波路32a,33a,36aおよび38aは全て同一の形状である。
このような構造の位相修正部30Aをアレイ導波路20の直線導波路部20aに設けることにより、チャネル導波路211〜21Mのうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dで表される大きさの位相を付与することができる。
図4(a)において、符号17は、位相修正部30Aによりアレイ導波路20に付与される3次関数の位相分布を模式的に示している。
また、本実施形態では、チャネル導波路211〜21M-1の各幅広導波路37aの中心、およびチャネル導波路21Mのテーパ導波路32aとテーパ導波路33aの接続位置を、それぞれアレイ導波路20の中心Cと一致させてある。このため、位相修正部30Aにより、各チャネル導波路211〜21Mには、AWG10Aの中心、つまりアレイ導波路20の中心Cに関して左右対称に位相が付与されるようになっている。
このような位相修正部30Aをアレイ導波路20の直線導波路部20aに設けたAWG10Aを、フォトリソグラフィ技術などを用いて作製する場合、図3に示す本発明のフォトマスク40の位相修正子40aと同様に、図4(a)に示す位相修正部に係る位相修正子を有する本発明のフォトマスク(図示省略)を用いる。このフォトマスクの位相修正子には、図4(a)に示す位相修正部30AにおけるM本のチャネル導波路211〜21Mをそれぞれ形成するための導波路パターンが形成されている。
(第3実施形態)
<AWG10の作製方法>
次に、上記構成を有するAWG10或いはAWG10Aの作製方法を説明する。
工程(1)まず、上記「従来のフォトマスク」を用いて、フォトリソグラフィ技術などにより、上記「従来のAWG」を作製する。つまり、幅が同じM本のチャネル導波路からなるアレイ導波路を有する従来のAWGを作製する。ここでは、例えば50GHz−80chのフラット型AWGを作製する。
工程(2)次に、上記工程(1)で作製した従来のAWGの透過スペクトルを測定し、その実測値を求める。
50GHz−80chのフラット型AWGを作製した結果を図5(a)、(b)および図6(a)、(b)に示す。図5(a)において、曲線100はそのフラット型AWGにおける設計値の透過スペクトルを、曲線101、102および103は作製した従来のAWG(AWGチップ)A,BおよびCの透過スペクトルの実測値をそれぞれ示す。また、図6(a)において、曲線100はそのフラット型AWGにおける設計値の透過スペクトルを、曲線104,105および106は作製されたAWGチップD,EおよびFの透過スペクトルの実測値をそれぞれ示す。
図5(a)から、AWGチップA,BおよびCの透過スペクトル形状がほぼ一致していることが分かる。また、図6(a)から、AWGチップD,EおよびFの透過スペクトル形状がほぼ一致していることが分かる。これらのことから、透過スペクトル形状がほぼ一致したAWGチップA,BおよびC、並びにD、EおよびFを作製できていることが分かる。
また、良く観察すると、図5(a)では、曲線101、102、および103で示すAWGチップA,BおよびCの透過スペクトルが設計値の透過スペクトルより広がり、かつスペクトルトップがそれぞれ丸まっていることが分かる(図5(b)参照)。一方、図6(a)では、曲線104,105および106で示すAWGチップD,EおよびFの透過スペクトルのスペクトルトップの部分に傾斜が発生していることが分かる(図6(b)参照)。
本発明者は、この後、様々なAWGを作製したが、作製したAWGが示す透過スペクトル特性は、図5(a)若しくは図6(a)のいずれかに該当する場合が多いことが分かった。
図5(a)若しくは図6(a)で示す透過スペクトル特性のいずれの場合も、アレイ導波路の中に位相の変化が起こっていて、AWGの特性が劣化している。つまり、図5(a)の曲線101、102、および103で示すAWGチップA,BおよびCには、フォトマスク自体の製造誤差に起因して、アレイ導波路に位相誤差が発生しており、AWGの特性が劣化している。同様に、図6(a)の曲線104、105、および106で示すAWGチップD,EおよびFには、フォトマスク自体の製造誤差に起因して、アレイ導波路に位相誤差が発生しており、AWGの特性が劣化している。
工程(3)次に、上記工程(2)で求めた従来のAWGの透過スペクトル特性の劣化(図5(a)、図6(a)に示す特性の劣化)から、フォトマスク自体の製造誤差に起因して、アレイ導波路20に発生している位相誤差分布を計算により求める。ここでは、例えば、2次関数或いは3次関数の位相誤差に限定して、測定値とのフィッティングを行って、アレイ導波路20に発生している位相誤差分布を求める。
つまり、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相を付与して透過率の計算を行い、設計値の透過スペクトルにフィッティングする2次関数の位相誤差分布を求める。或いは、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相を付与して透過率の計算を行い、設計値の透過スペクトルにフィッティングする3次関数の位相誤差分布を求める。なお、ここにいう「位相誤差分布」は、アレイ導波路を構成する各チャネル導波路に生じた位相誤差の分布である。
2次関数の位相分布をAWGに与えた場合、図7(a)、(b)に示すように、透過スペクトルが広がり,かつスペクトルトップの部分が丸まることがわかった。図7(a)は、b=c=0とし、かつaの値を−0.5π〜0.5πの範囲で、0.1πきざみで変化させた場合に得られる11通りの透過スペクトルの計算値を示している。
一方、3次関数の位相分布をAWGに与えた場合、図8(a)、(b)に示すように、スペクトルトップの部分に傾斜が発生することがわかった。図8(a)は、b=c=d=0とし、かつaの値を−0.5π〜0.5πの範囲で0.1πきざみで変化させた場合に得られる11通りの透過スペクトルの計算値を示している。
そこで、工程(3)では、作製後のAWGの透過スペクトル特性を測定し、図5(a)に示す透過スペクトル特性(実測値)が得られた場合には2次関数の位相誤差分布を、図6(a)に示す透過スペクトル特性(実測値)が得られた場合には3次関数の位相誤差分布を設計値にそれぞれ与えて透過スペクトルを計算する。そして、計算した透過スペクトルが、最小自乗法的に図5(a)或いは図6(a)の曲線100で示す設計値の透過スペクトルにフィッティングする位相誤差分布を抽出する。
このように、工程(3)では、インプット情報として2次関数或いは3次関数の位相誤差をアレイ導波路20に与える位相修正部を前提に計算を行い、もっとも実測値に近い形を見つける。
例えば、図5(a)、(b)に示すようなAWGの特性の劣化がある場合、アレイ導波路20の中に位相の変化が起こっている。この場合、工程(3)では、図5(a)に示す特性が得られた上記従来のAWGの設計値に2次関数的な位相分布を入れて逆計算すると、ほぼ設計値に近い透過スペクトル特性の実測値が得られる。
このことを逆に言うと、実際に作った図5(a)に示すような特性の劣化がある従来のAWGでは、設計値から外れた位相分布(位相誤差分布)が発生しているということになるので、その位相誤差分布を修正する位相修正子を設計の段階からフォトマスクに入れ込んでおけば、最終的に作製されるAWG10は、ほぼ設計値に近い透過スペクトル特性が得られるということになる。
一方、図6(a)、(b)に示すようなAWGの特性の劣化がある場合、アレイ導波路20の中に位相の変化が起こっている。この場合、工程(3)では、図6(a)に示す特性が得られた上記従来のAWGの設計値に3次関数的な位相分布を入れて逆計算すると、ほぼ設計値に近い透過スペクトル特性の実測値が得られる。
このことを逆に言うと、実際に作った図6(a)に示すような特性の劣化がある従来のAWGでは、設計値から外れた位相分布(位相誤差分布)が発生しているということになるので、その位相誤差分布を修正する位相修正子を設計の段階からフォトマスクに入れ込んでおけば、最終的に作製されるAWG10Aは、ほぼ設計値に近い透過スペクトル特性が得られるということになる。
工程(4)次に、上記工程(3)で計算した位相誤差分布を修正するような(無くすような)位相を、アレイ導波路の各チャネル導波路に付与する位相修正部(図2(a)の位相修正部30或いは図4(a)の位相修正部30A)の形状を決定する。この工程では、例えば各チャネル導波路211〜21Mの幅広導波路37の幅W2とその長さLとを決める。例えば、上記式1において、ncorrは幅W2に依存するが、幅W2を固定した場合、ncorrは定数となり、位相φは幅広導波路の長さLによって調整できることになる。従って、式1において、L以外は定数なので、工程(3)で求められた、各チャネル導波路に付与するべき位相φに対応するLを求めることができる。なお、ここでは、W2を固定した場合を説明したが、Lを固定し、W2を変えた場合にも付与するべき位相φの値を調整することができる。
工程(5)次に、上記工程(4)で決定した形状の位相修正部が導入されたアレイ導波路を形成するためのアレイ導波路形成領域を有するフォトマスクを作製する(「本発明のフォトマスク」)。
上記第1実施形態では、図5に示す透過スペクトル特性101、102、103を示すAWGを作製するのに使用された従来のフォトマスクに、工程(3)で計算した位相誤差分布を修正するような(無くすような)位相を付与する位相修正子(位相修正部30)をアレイ導波路の直線導波路部に配置した本発明のフォトマスク40(図3)を新たに作製する。
すなわち、工程(1)で用いた従来のフォトマスクを製造するプロセス、製造環境(製造装置など)において、該従来のフォトマスクのアレイ導波路の直線導波路の一部分に対応する領域が工程(4)で得られた位相修正部30(あるいは位相修正部30A)に変更されるように、位相修正子を設けたフォトマスクを製造する。このようにすることで、工程(1)で用いた従来のフォトマスクのアレイ導波路の一部に、工程(2)〜(4)にて求められた構造の位相修正子が組み込まれた本発明のフォトマスクを得ることができる。
従来では、ある形状のアレイ導波路を有するAWGを製造する際に、該AWGの製造プロセス、製造環境、AWG形状等に固有の誤差が生じ、該誤差が作製後のAWGの位相誤差に少なくとも影響を与えており、その結果、誤差が2次関数的または3次関数的に分布することになる。従って、同一の形状のAWGに対して同一の製造プロセス、製造環境を用いてAWG用のフォトマスクを作製する限り、同一の傾向の、すなわち2次関数的または3次関数的な、位相誤差が生じてしまう。
これに対して、本実施形態では、上述のように、一度従来のフォトマスクにてAWGを作製し、該フォトマスクの製造プロセス、製造環境、AWG形状等に固有の誤差を反映する位相誤差を求め、該位相誤差を修正するような位相修正部の構造を決定し、上記従来のフォトマスクと同一の製造プロセス、製造環境によって、同一のAWG用のフォトマスクのアレイ導波路の一部に位相修正子を組み込んだフォトマスクを製造する。従って、該フォトマスクによりAWGを形成すると、上記位相誤差を修正したAWGを形成することができる。
本実施形態では、工程(1)にて用いたフォトマスクにて形成されたAWGに基づいて工程(4)にて決定された位相修正子を組み込んだフォトマスクを新たに製造する形態を説明したが、本実施形態で重要なことは、工程(1)にて用いた形状のフォトマスクに、工程(4)にて決定された位相修正部の構造を組み込むことである。従って、例えば、工程(1)にて用いたフォトマスクのアレイ導波路の直線導波路の一部に対応する部分を、削除し、そこへ工程(4)にて決定された構造の位相修正部を配置することで本発明のフォトマスク40を作製しても良い。
同様に、上記第2実施形態では、図6に示す透過スペクトル特性104、105、106を示すAWGを作製するのに使用された従来のフォトマスクに、工程(3)で計算した位相誤差分布を修正するような(無くすような)位相を付与する位相修正子(位相修正部30A)をアレイ導波路の直線導波路部に配置した本発明のフォトマスク(図示省略)を新たに作製する。または、工程(1)にて用いたフォトマスクのアレイ導波路の直線導波路の一部に対応する部分を、削除し、そこへ工程(4)にて決定された構造の位相修正部を配置することで本発明のフォトマスク40を作製しても良い。
このように、位相誤差分布を修正する導波路パラメータを、位相修正子として、あらかじめ本発明のフォトマスクに入れ込んでおく。
工程(6)次に、上記工程(5)で作製した本発明のフォトマスクを用いて上記第1実施形態のAWG(50GHz−80chのフラット型AWG)10或いは上記第2実施形態のAWG(50GHz−80chのフラット型AWG)10Aを作製する。
(実施例1)
通常の石英系PLC技術を用いて図2(a)に示すような位相修正部30を有する50GHz−80chのフラット型AWG10(図1参照)を作製した。この際、図3に示す本発明のフォトマスク40には、チャネル導波路211〜21Mのm番目のチャネル導波路に対し、0.7π(m−M/2)2となる位相を付与するように、幅W2の幅広導波路37を形成すると共に、各幅広導波路37の長さLが所定値になるように設定した。作製したAWG10の透過スペクトル特性を図9(a)、(b)に示す。図9(a)、(b)から、作製したAWG10では、ほぼ設計値通りの透過スペクルが得られており、本発明の方法が非常に有効であることが分かる。
(実施例2)
通常の石英系PLC技術を用いて図4(a)に示すような位相修正部30Aを有する50GHz−80chのフラット型AWG10Aを作製した。この際、上記本発明のフォトマスク中には、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、m(1≦m≦M)番目のチャネル導波路に対し、0.3π(m−M/2)3となる位相を付与するように、幅W2の幅広導波路37a(図4(b)参照)を形成すると共に、各幅広導波路37aの長さLが所定量になるように設定した。作製したAWG10Aの透過スペクトル特性を図10(a)、(b)に示す。図10(a)、(b)から、作製したAWG10Aでは、ほぼ設計値通りの透過スペクルが得られており、本発明の方法が非常に有効であることが分かる。
上記第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)位相修正部30が、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相を付与することで、アレイ導波路20の位相誤差を解消すべくアレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mの位相を変化させ、設計値に近い透過スペクトルが得られる。つまり、上記従来のフォトマスクで発生している位相誤差を修正する形状をあらかじめ本発明のフォトマスク40に設けた位相修正子に入れ込んでおき、そのフォトマスク40を用いてAWGを作製することで、設計特性に近い透過スペクトル特性を得ることができると共に、量産性に優れたAWG10を実現することができる。
(2)図2(a)に示す位相修正部30が、アレイ導波路20の直線導波路部20aに設けられているので、位相修正部30を形成するための導波路パターンを有するフォトマスク40の設計およびAWG10自体の設計が容易になる。
(3)位相修正部30により、各チャネル導波路211〜21Mには、アレイ導波路20の中心Cに関して左右対称に位相が付与されるようになっているので、各チャネル導波路211〜21Mの位相を、中心Cに関して左右対称に等分に変化させることができ、設計値に近い透過スペクトルが得られる。
(4)位相修正部30は、アレイ導波路20の一部の狭い領域、つまり、直線導波路部20aにのみ設けてあるので、フォトマスク40自体の作製誤差が位相修正部30に及ぼす影響は無視でき、設計値に近い透過スペクトルが得られる。
上記第2実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)位相修正部30Aが、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相を付与することで、アレイ導波路20の位相誤差を解消すべくアレイ導波路20の各チャネル導波路211〜21Mの位相を変化させ、設計値に近い透過スペクトルが得られる。つまり、上記従来のフォトマスクで発生している位相誤差を修正する形状をあらかじめ本発明のフォトマスクに設けた位相修正子に入れ込んでおき、そのフォトマスクを用いてAWGを作製することで、設計特性に近い透過スペクトル特性を得ることができると共に、量産性に優れたAWG10Aを実現することができる。
(2)図4(a)に示す位相修正部30Aが、アレイ導波路20の直線導波路部20aに設けられているので、位相修正部30Aを形成するための導波路パターンを有するフォトマスクの設計およびAWG10A自体の設計が容易になる。
(3)位相修正部30Aにより、各チャネル導波路211〜21Mには、アレイ導波路20の中心Cに関して左右対称に位相が付与されるようになっているので、各チャネル導波路211〜21Mの位相を、中心Cに関して左右対称に等分に変化させることができ、設計値に近い透過スペクトルが得られる。
(4)位相修正部30Aは、アレイ導波路20の一部の狭い領域、つまり、直線導波路部20aにのみ設けてあるので、フォトマスク自体の作製誤差が位相修正部30に及ぼす影響は無視でき、設計値に近い透過スペクトルが得られる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
上記各実施形態では、50GHz−80chのフラット型AWGを作製する場合について一例として説明したが、周波数間隔とチャネル数の異なるフラット型AWGにも本発明は適用される。例えば、100GHz−40chのフラット型AWGにも本発明は適用される。
また、本発明は、フラット型AWGに限らず、透過スペクトルがガウス関数形状を有するガウシアン型AWGにも適用可能である。この場合、上記第1実施形態と同様に、位相修正部は、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、m(1≦m≦M)番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相を付与するように形成される。
また、上記各実施形態では、位相修正部は、M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、基本導波路幅W1より大きい幅W2の幅広導波路をそれぞれ含み、かつ、幅広導波路の長さをチャネル導波路毎に異ならせ構造を有しているが、本発明はこれに限定されない。位相修正部が、M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、各チャネル導波路の光路長を変更させることで2次関数および3次関数的な位相誤差分布を修正するように、各チャネル導波路の長さのみを変化させた構造を有するAWGにも本発明は適用される。
各チャネル導波路の長さのみを変化させる方法として、例えば、次の2つがある。
(1)m番目のチャネル導波路21mに対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相を付与するように、M本のチャネル導波路211〜21Mの長さのみを変化させる。この場合、m番目のチャネル導波路21mの長さは以下の式で表される。
0+(m−1)ΔL+(λ/2π)[a(m−M/2)2+b(m−M/2)+c]
ここで、L0は、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、最も内側にあるチャネル導波路211の長さである。
(2)m番目のチャネル導波路21mに対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相を付与するように、M本のチャネル導波路211〜21Mの長さのみを変化させる。この場合、m番目のチャネル導波路21mの長さは以下の式で表される。
0+(m−1)ΔL+(λ/2π)[a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+d]
ここで、L0は、M本のチャネル導波路211〜21Mのうち、最も内側にあるチャネル導波路211の長さである。
(第4実施形態)
本発明に係る第4実施形態は、上記第3実施形態の各工程とほぼ同じの工程を有するが、工程(3)において、アレイ導波路に発生している位相誤差分布を2次関数或いは3次関数の位相誤差に限定して測定値とのフィッティングを行ってアレイ導波路に発生している位相誤差分布を求めるのではなく、実際に各チャネル導波路に生じている設計値からの位相誤差を測定することによって、アレイ導波路に発生している位相誤差分布を求めることを特徴とする。
このように実際に測定することにより求められた位相誤差分布を用いて工程(4)で位相修正部の形状を決定する。その他の工程は第3実施形態と同じである。本実施形態では、各チャネルごとの位相誤差の測定が必要なため、第3実施形態にくらべ測定にかかる時間をさらに必要とするが、より正確に位相誤差分布を修正することができる。
(第5実施形態)
本発明に係る第5実施形態は、位相修正部にのみUV照射を行うことで、UV照射された位相修正部の屈折率をわずかに変化させ、AWGの特性の微調整を可能にする。なお、位相修正部の各チャネル導波路には、上記したように、付与する位相の大きさに応じた長さを有する幅広導波路を含む構成としてもよく、位相修正部の各チャネル導波路の長さのみをそれぞれ変化させた構成としてもよい。
本実施形態では、通常の石英系PLC作製技術を用いて、50GHz−96chフラット型AWGを作製する。上記実施例1や実施例2に係る本発明のフォトマスクにより形成されたAWGには、2次関数又は3次関数的な位相誤差分布を修正する位相修正部が設けられている。
上記実施例1に係る本発明のマスクを使用して作製した50GHz−96chフラット型AWGの透過スペクトル特性を図11に示す。図11は、アレイ導波路のm番目のチャネル導波路に対して0.7π(m−M/2)2の位相を付与するように位相修正部が設けられた50GHz−96chフラット型AWGにおける透過スペクトルを示す図である。曲線200は、当該AWGの設計値の透過スペクトルを、曲線201は作製した当該AWGの位相修正部にUVを照射する前の透過スペクトルの実測値を、曲線202は作製した当該AWGの位相修正部にUVを照射した後の透過スペクトルの実測値を示す。
図12はエキシマレーザ300、金属シャドウマスク301、AWGチップ302およびUV照射用窓303を用いたUV照射構成を示す図である。図12に示すように、上記UV照射は、作製したAWGの位相修正部にのみUV照射用の窓を開けた金属マスクを通じて、位相修正部に193nmArFエキシマレーザを5分間照射した。なお、UV照射量、照射時間は、位相修正部のチャネル導波路の特性に応じて適宜設定することができる。
図11に示されるように、位相修正部にUV照射後のAWGの透過スペクトル202は、UV照射前に比べ、設計値の透過スペクトルにより近い値をとる。このように、位相修正部にのみUV照射を行うことでAWGの特性の微調整が可能となる本実施形態によれば、第1および第2実施形態にかかるAWGに対して、さらなる微調整を可能とするため、50GHz−96chのようなさらにハイエンドのAWGに対して有効である。
また、本実施形態においては、位相修正部全体にのみUVを照射すればよいので、アレイ導波路の各チャネル毎に個別に各チャネルの修正量に応じてUVを照射するような手間は必要なく、非常に簡便な方法である。
なお、本実施形態では、50GHz−96chのAWGに関して例示したが、本実施形態に係る発明はこれに限定して適用されるものではない。
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、位相修正部のみにUV照射を行うことで、AWGの特性の微調整が可能である。本発明に係る第6実施形態においては、第5実施形態に係る位相修正部にUV照射により達成されるAWGの特性の微調整に加えて、さらなるAWGの特性の微調整を可能にする。
図13の(a)は、本実施形態にかかるAWGの位相修正部の構造を示す模式図であり、位相修正部は、+微調整用の位相修正部401、メイン用の位相修正部402、−微調整用の位相修正部403を含む。図13の(b)は、図13(a)に示す位相修正部の拡大図である。
通常の石英系PLC作製技術を用い、上記実施例1に係る本発明のマスクを使用して作製された50GHz−96chフラット型AWGには、図13で示されるようにアレイ導波路の直線導波路部に、2次関数的な位相誤差分布を修正する位相修正部401ないし403が設けられている。位相修正部401にはm番目のチャネル導波路に0.7π(m−M/2)2の位相(+側微調整用)を、位相修正部402にはm番目のチャネル導波路に0.7π(m−M/2)2の位相(メイン用)を、そして、位相修正部403にはm番目のチャネル導波路に−0.7π(m−M/2)2の位相(−側微調整用)を付与するように、アレイ導波路の直線導波路部に3つの位相修正部が設けられている。
位相修正部の各チャネル導波路には、上記したように、付与する位相の大きさに応じた長さを有する幅広導波路を含む構成としてもよく、位相修正部の各チャネル導波路の長さのみをそれぞれ変化させた構成としてもよい。
当業者ならば理解されるように、位相修正部401と403でいわゆるプッシュ−プル調整が可能になり、位相修正部401と403により付与される位相を合わせると0となることから、アレイ導波路に付与される初期の位相特性は位相修正部402のみの効果である。
図14において、曲線200は、当該AWGの設計値の透過スペクトルを、曲線203は作製した当該AWGの位相修正部にUVを照射する前の透過スペクトルの実測値を、曲線204は作製した当該AWGの位相修正部にUVを照射した後の透過スペクトルの実測値を示す。
ここでUV照射は、上記第3実施形態と同様に、作製した当該AWGの位相修正部401〜403のうち1つの位相修正部にのみUVが照射されるように長方形の窓を開けた金属マスクを通じて、位相修正部に193nmArFエキシマレーザを5分間照射した。なお、UV照射量は、位相修正部のチャネル導波路の特性に応じて適宜設定される。
上記第3実施形態と比べると、本実施形態のさらなる有利な点は、メイン用位相修正部402へのUV照射量が多すぎる又は少なすぎる場合に、微調整用位相修正部401または403に適当な量のUV照射を行うことで、当該AWGの透過スペクトルの値を設計値に近づけることが可能になるということである。
例えば、メイン用の位相修正部402に所定量のUV照射を行ったが、UV照射量が少なすぎて当該AWGの透過スペクトルの値を設計値に近づけるための十分な効果が得られていない場合、+微調整用の位相修正部401にさらに適当な量のUV照射を行うことで、当該AWGの透過スペクトルの値を設計値により近づけることができる。或いは、メイン用位相修正部402へのUV照射量が多すぎて、当該AWGの透過スペクトルの値が設計値から外れてしまった場合、−微調整用の位相修正部403にさらに適当な量のUV照射を行うことで、当該AWGの透過スペクトルの値を設計値に近づけることができる。なお、本実施形態に係る発明は、ここに挙げた事例に限定されることなく適用できることは当業者ならば理解される。
なお、本実施形態にかかる発明は、図13で示すようにアレイ導波路の直線導波路部に3つの位相修正部401ないし403を設ける構成だけに限定されるものではない。例えば、2つの+側微調整用位相修正部、1つのメイン用位相修正部、2つの−側微調整用位相修正部を有する5つの位相修正部であってもよい。つまり、微調整用の位相修正部により付与される位相の和が0になり、アレイ導波路に付与される初期の位相特性がメイン用の位相修正部のみの効果を達成できる構成であれば、複数個の位相修正部を有する構成をとることができる。
10,10A:アレイ導波路格子(AWG)
121〜123:入力導波路
13:入力スラブ導波路
141〜14n:出力導波路
15:出力スラブ導波路
20:アレイ導波路
20a:直線導波路部
211〜21M:チャネル導波路
21m:m番目のチャネル導波路
30,30A:位相修正部
37:幅広導波路

Claims (11)

  1. 少なくとも1本以上の第1の導波路と、該第1の導波路に接続された第1のスラブ導波路と、
    複数本の第2の導波路と、該第2の導波路が接続された第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路と前記第2のスラブ導波路との間にそれぞれ接続されたM本(Mは自然数)のチャネル導波路からなるアレイ導波路と、を備え、
    前記アレイ導波路には、前記M本のチャネル導波路の少なくとも一部のチャネル導波路の幅および長さの少なくとも一方を変えることで、前記少なくとも一部のチャネル導波路に所定の位相を付与する位相修正部が設けられ
    前記位相修正部は、前記M本のチャネル導波のうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2) 2 +b(m−M/2)+cとなる位相を付与することを特徴とするアレイ導波路格子。
    ここで、a、b、cは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。
  2. 少なくとも1本以上の第1の導波路と、該第1の導波路に接続された第1のスラブ導波路と、
    複数本の第2の導波路と、該第2の導波路が接続された第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路と前記第2のスラブ導波路との間にそれぞれ接続されたM本(Mは自然数)のチャネル導波路からなるアレイ導波路と、を備え、
    前記アレイ導波路には、前記M本のチャネル導波路の少なくとも一部のチャネル導波路の幅および長さの少なくとも一方を変えることで、前記少なくとも一部のチャネル導波路に所定の位相を付与する位相修正部が設けられ、
    前記位相修正部は、前記M本のチャネル導波路のうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相を付与することを特徴とするアレイ導波路格子。
    ここで、a、b、c、dは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。
  3. 前記位相修正部は、前記M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、基本導波路幅W1より大きい幅W2の幅広導波路をそれぞれ含み、かつ、
    前記幅広導波路の長さおよび幅の少なくとも一方を変えることにより、前記所定の位相を調節することを特徴とする請求項1または2に記載のアレイ導波路格子。
  4. 前記位相修正部は、前記M本のチャネル導波路の一部或いは全部において、各チャネル導波路の長さが、前記各チャネル導波路の設計値の長さから各チャネル導波路毎に異ならせた構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載のアレイ導波路格子。
  5. 前記M本のチャネル導波路は直線導波路部をそれぞれ有し、前記位相修正部が前記直線導波路部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載のアレイ導波路格子。
  6. 前記複数のチャネル導波路には、さらに第1の微調整用位相修正部と第2の微調整用位相修正部が設けられており、
    前記第1および第2の微調整用位相修正部は、前記複数のチャネル導波路の一部或いは全部において、基本導波路幅より大きい幅の幅広導波路を含み、
    前記所定の位相は、前記幅広導波路の長さおよび前記幅広導波路部の幅の少なくとも一方を変えることにより調節され、
    前記第1の微調整用位相修正部と前記第2の微調整用位相修正部のそれぞれの前記幅広導波路の長さは、前記第1の微調整用位相修正部と第2の微調整用位相修正部により付与される位相を合わせると0となるように規定されることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載のアレイ導波路格子。
  7. 前記位相修正部と前記第1の微調整用位相修正部は、前記M本のチャネル導波路のうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)2+b(m−M/2)+cとなる位相を付与し、
    記第2の微調整用位相修正部は、前記M本のチャネル導波路のうち、m番目のチャネル導波路に対し、−a(m−M/2)2−b(m−M/2)−cとなる位相を付与することを特徴とする請求項に記載のアレイ導波路格子。
    ここで、a、b、cは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。
  8. 前記位相修正部と前記第1の微調整用位相修正部は、前記M本のチャネル導波路のうち、m番目のチャネル導波路に対し、a(m−M/2)3+b(m−M/2)2+c(m−M/2)+dとなる位相を付与し、
    前記第2の微調整用位相修正部は、前記M本のチャネル導波路のうち、m番目のチャネル導波路に対し、−a(m−M/2)3−b(m−M/2)2−c(m−M/2)−dとなる位相を付与することを特徴とする請求項に記載のアレイ導波路。
    ここで、a、b、c、dは、それぞれ−2π〜2π(ラジアン)の範囲内の値をとる定数である。
  9. 前記複数のチャネル導波路は直線導波路部を有し、前記位相修正部と前記第1および第2の微調整用位相修正部が、前記直線導波路部に設けられていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一つに記載のアレイ導波路格子。
  10. 請求項1乃至のいずれか一つに記載のアレイ導波路格子の製造方法であって、
    前記アレイ導波路格子を用意するステップと、
    前記位相修正部にUV照射を行うステップを含むことを特徴とするアレイ導波路格子の製造方法。
  11. 請求項乃至のいずれか一つに記載のアレイ導波路格子の製造方法であって、
    前記アレイ導波路格子を用意するステップと、
    前記位相修正部にUV照射を行うステップと、
    前記位相修正部にUV照射を行うステップの後に、前記第1および第2の微調整用位相修正部にUV照射して、前記付与する位相の微調整を行うステップをさらに含むことを特徴とするアレイ導波路格子の製造方法。
JP2010173823A 2009-05-26 2010-08-02 アレイ導波路格子およびその製造方法 Active JP4885295B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010173823A JP4885295B2 (ja) 2010-08-02 2010-08-02 アレイ導波路格子およびその製造方法
US12/973,327 US20110085761A1 (en) 2009-05-26 2010-12-20 Arrayed waveguide grating and method of manufacturing arrayed waveguide grating

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010173823A JP4885295B2 (ja) 2010-08-02 2010-08-02 アレイ導波路格子およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012032711A JP2012032711A (ja) 2012-02-16
JP4885295B2 true JP4885295B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=45846159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010173823A Active JP4885295B2 (ja) 2009-05-26 2010-08-02 アレイ導波路格子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4885295B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113568095B (zh) * 2021-09-23 2022-01-28 长沙思木锐信息技术有限公司 一种宽体表面光栅及其天线系统、激光雷达三维扫描系统

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1076252A1 (de) * 1999-08-13 2001-02-14 Alcatel Getrimmtes integriertes optisches Vielstrahlinterferometer
JP2001124944A (ja) * 1999-10-25 2001-05-11 Fujikura Ltd 光合分波回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012032711A (ja) 2012-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6768850B2 (en) Method of index trimming a waveguide and apparatus formed of the same
US20110085761A1 (en) Arrayed waveguide grating and method of manufacturing arrayed waveguide grating
US20060215960A1 (en) Optical demultiplexing device and optical monitoring device
JP4885295B2 (ja) アレイ導波路格子およびその製造方法
WO2010013662A1 (ja) アレイ導波路格子
JP5117417B2 (ja) 光波長合分波回路およびその透過波形調整方法
JP4988163B2 (ja) アレイ導波路格子の波長特性を調整するための方法およびマスク
JP4691608B2 (ja) 光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法及び製造方法
JP3700930B2 (ja) アレイ導波路型回折格子
JP2010250238A (ja) 光波長合分波回路およびその偏波依存性調整方法
JP2010276639A (ja) アレイ導波路格子
Wiesmann et al. Add–drop filter based on apodized surface-corrugated gratings
Lin et al. Design analysis and experimental verification of cross-order AWG triplexer based on silica-on-silicon
TW542923B (en) Light waveguide diffraction grating element, manufacturing method for the light waveguide diffraction grating element, division and multiplexing module, and light transmitting system
US7261982B2 (en) Planar circuit optimization
US20130058608A1 (en) Optical waveguide and arrayed waveguide grating
JP3485259B2 (ja) アレイ導波路型回折格子の製造方法
JP4731543B2 (ja) 光回路およびその調整方法
KR101581520B1 (ko) 줄어든 분극 감도를 갖는 광학 디바이스
Song et al. Echelle diffraction grating demultiplexers with a single diffraction passband
Zhang et al. Integrating angled multimode interferometer with Bragg grating filters for coarse wavelength division (de) multiplexing with optimized shape factor
JP2008107372A (ja) 光導波路作製方法
An et al. Flat-top silica-based arrayed waveguide grating with 40-channels
Luan et al. Angled Bent Multimode Interferometer for Wavelength Division Multiplexing
US7058262B2 (en) Arrayed waveguide grating

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111114

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4885295

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350