JP4691608B2 - 光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法及び製造方法 - Google Patents

光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバの波長分散を補償する小型の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法と製造方法とに関する。このデバイスは、光ファイバ通信網などに使用できる。
本願は、2007年12月21日に、日本国に出願された特願2007−331006号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
光通信において、高密度波長多重(DWDM:Dense Wavelength-Division Multiplexing)伝送の広帯域化・高速化が急速に進められている。高速伝送を行うためには、この伝送線路として、伝送帯域で波長分散ができるだけ小さく、一方で非線形効果を抑制するために波長分散が零にはならない光ファイバを用いることが望ましい。しかし、既に広範囲に敷設されている光ファイバでは、分散が大きい波長領域で使われることが多い。
例えば、波長1.3μm付近で零分散を有する標準シングルモードファイバ(S−SMF:Standard Single-Mode Fiber)は、エルビウム添加光ファイバ増幅器が実用化されたことにより、波長1.53〜1.63μm帯で使われている。また、零分散を波長1.55μm付近にシフトさせた分散シフトファイバ(DSF:Dispersion Shifted Fiber)は、Cバンドだけでなく、SバンドやLバンドで使われることがある。その他、波長1.55μmでゼロ分散にならない各種ノンゼロ分散シフトファイバ(NZ−DSF:Non-Zero Dispersion Shifted Fiber)がある。これらの光ファイバをDWDMで使用する場合、広い波長範囲にわたる残留分散の補償技術が重要である。
分散補償には、様々な技術が用いられている。その中でも、分散補償ファイバ(DCF:Dispersion Compensation Fiber)を用いる分散補償が、最も実用化された技術である(例えば、特許文献1、2参照)。DCFは、所望の分散補償量が得られるように、光ファイバの屈折率分布が制御されている。しかし、DCFは通常、補償の対象となる光ファイバと同程度の長さが必要となる。そのため、このDCFをモジュール化した場合、大きな設置スペースが必要となるだけでなく、伝搬損失も無視できなくなる。また、DCFには正確な屈折率分布の制御が必要であり、作製が難しいという面があるだけでなく、広帯域で要求される分散補償量を満たすことが困難になることも多い。
ファイバブラッググレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)も、分散補償によく用いられる技術の一つである(例えば、特許文献3参照)。FBGは、ファイバにUV光を照射することにより、ファイバコアの屈折率を変化させ、屈折率が異なることによるグレーティングを形成させることで分散補償を行う。これにより、分散補償用の小型デバイスは実現可能となるが、屈折率変化の制御が難しい。さらに、ファイバの屈折率の変化に限度があるため、実現できる分散補償特性に限界がある。また、FBGを用いたデバイスの小型化と大量生産にも限界がある。
分散補償を行う領域をチャンネル毎に分けて、各々のチャンネル内で分散補償を行うチャープしたFBGを、一箇所に重ね合わせる構造も提案されている(例えば、特許文献4参照)。これを用いることにより、必要となるファイバの長さが短くなる。しかし、この従来技術では、単に複数のFBGを重ね合わせるように設計されているため、各チャンネルの構造が接近し、各々のチャンネル特性に影響を及ぼす。そのため、実現できる分散補償特性に限界がある。
また、FBGを重ね合わせるために要求される屈折率の変化は、UV照射で得られないため、実現できない構造も生じる。
光平面回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)は、平面に構築される光回路を用いて、分散補償を行える。ラティス型PLCは、その一例である(例えば、非特許文献1参照)。しかし、ラティス型PLCは、結合共振器をカスケード接続して分散を制御しており、デジタルIIR(Infinite Impulse Response)フィルターの原理に基づいている。そのため、実現する分散量が限られている。
アレイ導波路格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)で分波し、チャンネルごとに行路差を付け、遅延時間を調整した後に、コリメートレンズで再び合波する仕組みも考えられている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、この方法では構造が複雑で作製が難しいだけでなく、必要とするスペースが大きい。
VIPA(Virtually Imaged Phased Array)型分散補償器は、薄板の両面に反射膜をコーティングした波長分散素子(VIPA板)と、反射ミラーとから構成された分散補償デバイスである(例えば、特許文献6参照)。このデバイスは、3次元の構造で分散を調整している。そのため、構造的に複雑であり、製造上、極めて高い精度が要求される。
日本国特許第3857211号公報 日本国特許第3819264号公報 特開2004−325549号公報 WO03/010586号パンフレット K. Takiguchi, et. al, "Dispersion slope equalizer for dispersion shifted fiber using a lattice-form programmable optical filter on a planar lightwave circuit," J. Lightwave Technol., pp. 1647-1656, vol. 16, no. 9, 1998 日本国特許第3852409号公報 特開2005−275101号公報
前述した従来技術における問題点は、次の通りである。
1:DCFを用いる分散補償は、長尺ファイバの使用で必要スペースが大きく、小型化が困難である。また実現できる分散補償特性に限界がある。
2:FBGを用いる分散補償は、実現できる分散補償特性に限界がある。
3:FBGの重ね合わせを用いる分散補償は、実現できる分散補償特性に限界がある。
4:ラティス型PLCを用いる分散補償は、実現可能な分散補償量が小さい。
5:AWGを用いたPLCは、構造が複雑であり、製造が難しく、コストが高くなってしまう。また、要求スペースが大きく、デバイスの小型化が困難である。
6:VIPA型分散補償器は、構造が複雑であり、製造が難しく、コストが高くなってしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、小型化でき、優れた分散補償特性を有し、製造が容易で低コスト化が可能な光導波路型波長分散補償デバイスの提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の手段を採用した。
(1)本発明の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法は、クラッドに埋め込まれたコアの物理的寸法を変えることにより、このコアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化した光導波路を、反射型の波長分散補償手段として有する光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法であって、前記コアは、(a)最初に前記光導波路の伝送損失を無視して、所望の第1の反射スペクトルを設定して、被補償光ファイバの波長分散を補償し得る光導波路を設計し、(b)次に、前記(a)で設計された前記光導波路の実効的長さから、この光導波路の伝送損失量の波長依存特性を導出して、(c)次に、前記波長依存特性の逆依存特性を前記第1の反射スペクトルに加えて第2の反射スペクトルに補正し、この第2の前記反射スペクトルを用いて、前記(a)で設計された光導波路の等価屈折率分布を再設計する、ことによって設計する
(2)前記(a)〜(c)を複数回繰り返して、前記コアの前記等価屈折率分布設計するのが好ましい。
(3)前記光導波路は、分散補償する波長領域が複数のチャンネルに区切られ;前記各チャンネルの前記波長領域内で、前記被補償光ファイバの波長分散が補償される分散補償特性を有する;のが好ましい。
(4)前記コアの幅が前記光伝搬方向にわたって不均一に分布しているのが好ましい。
(5)前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側が対称となるように、前記光伝搬方向にわたって不均一に分布しているのが好ましい。
(6)前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側が非対称となるように、前記光伝搬方向にわたって不均一に分布しているのが好ましい。
(7)前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側のうち、一方の側のみが前記光伝搬方向にわたって不均一に分布しているのが好ましい。
(8)前記コアが、前記光導波路内に直線状に設けられているのが好ましい。
(9)前記コアが、前記光導波路内に蛇行状に設けられているのが好ましい。
(10)前記コアの幅が、前記光導波路の前記光伝搬方向の一端側から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり;他端側近傍に変動極大部を持つ分布形状を有する;のが好ましい。
(11)前記コアの幅が、前記光導波路の前記光伝搬方向の一端側から他端側に向けて、幅変動の小さい中央部と;この中央部より幅変動が大きい前記一端側の第1変動部と;この第1変動部より幅変動が大きい前記他端側の変動極大部と;を持つ分布形状を有するのが好ましい。
(12)前記光導波路の一端が透過端であり、前記光導波路の他端が反射端であり;前記透過端が無反射終端で終端され;前記反射端でサーキュレータ又は方向性結合器を介して光出力が取り出される;のが好ましい。
(13)前記光導波路は、所定の波長帯域にて、所定の長さの被補償光ファイバの波長分散を打ち消す分散補償特性を有するのが好ましい。
(13)前記光導波路は、中心波長λが1490nm≦λ≦1613nmの範囲、動作帯域ΔBWが0.1nm≦ΔBW≦60nmの範囲にて、分散Dが−3000ps/nm≦D≦3000ps/nmの範囲、分散に対する分散スロープの比RDSが−0.1nm−1≦RDS≦0.1nm−1の範囲の特性を有するのが好ましい。
(14)前記光導波路の光伝搬方向にわたるコアの等価屈折率分布が、Zakharov−Shabat方程式において、反射係数のスペクトルデータからポテンシャル関数を数値的に導く逆散乱問題として解き、所望の反射スペクトルを実現するためのポテンシャルを推測する設計法で設計されるのが好ましい。
(15)前記光導波路の光伝搬方向にわたるコアの等価屈折率分布の設計は、Zakharov−Shabat方程式を用いて、反射係数のスペクトルデータからポテンシャル関数を数値的に導く逆散乱問題として解き;この逆散乱問題で得られた値から、所望の反射スペクトルを実現するためのポテンシャルを推測する設計法で設計するのが好ましい。
(16)前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの等価屈折率分布の設計は、前記光導波路の前方及び後方に伝搬する電力波の振幅なる変数を導入した波動方程式を用いて、前記光導波路の等価屈折率の対数の微分から導かれるポテンシャルを有するZakharov−Shabat方程式に帰着させ、反射係数のスペクトルデータからポテンシャル関数を数値的に導く逆散乱問題として解き;この逆散乱問題で得られた値から、所望の反射スペクトルを実現するためのポテンシャルを推測し;このポテンシャルに基づいて等価屈折率を求め;予め求められた、所定の前記コアの厚さと、前記等価屈折率と、前記コアの寸法との関係から、前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの寸法を算出して設計するのが好ましい。
(17)前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの等価屈折率分布は、
分散補償する帯域の中心波長のスケールではほぼ周期構造であり;中心波長より大きいスケールでは、前記逆散乱問題で決まる非周期構造の二階層構造を有する;のが好ましい。
(18)本発明の光導波路型波長分散補償デバイスの製造方法は、光導波路の下クラッド層を設け、次いで、前記下クラッド層上に、この下クラッド層よりも屈折率の大きいコア層を設け、次いで、前記コア層に、コアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化するように設計された所定のコア形状を残す一方、それ以外の部分を除去する加工を施して前記コアを形成し、次いで、前記コアを覆う上クラッド層を設けることによって光導波路を製造する光導波路型波長分散補償デバイスの製造方法であって、前記光導波路は、前述した本発明に係る光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法によってコアを設計して製造する。
上記(1)に記載の光導波路型波長分散補償デバイスは、クラッドに埋め込まれたコアの等価屈折率が、光伝搬方向にわたって不均一に変化する光導波路を反射型の波長分散補償手段として有する。そのため、分散補償ファイバ等を用いる従来技術に比べて小型化でき、設置スペースが少なくて済む。
また、上記(1)に記載の光導波路型波長分散補償デバイスは、従来のFBGを用いた分散補償に比べ、実現できる分散補償特性が広くなるなど、優れた分散補償特性を得られる。
また、上記(1)に記載の光導波路型波長分散補償デバイスは、PLCやVIPA等の従来の分散補償デバイスに比べ、構造が簡単で低コストで製造できる。
また、上記(1)に記載の光導波路型波長分散補償デバイスは、(a)最初に前記光導波路の伝送損失を無視して、所望の反射スペクトルを設定して、被補償光ファイバの波長分散を補償し得る光導波路を設計し、(b)次に、前記(a)で設計された前記光導波路の実効的長さから、この光導波路の伝送損失量の波長依存特性を導出して、(c)次に、前記波長依存特性の逆依存特性を前記反射スペクトルに加えて、補正した反射スペクトルを規定して、前記(a)で設計された光導波路の等価屈折率分布を再設計する、ことによって設計されたコアを有する。そのため、この光導波路型波長分散補償デバイスが実現できる群遅延特性は、デバイスの伝送損失を考慮しない場合に比べて、所望の特性からの変動が少なくなる。その結果、光ファイバを含めた伝送システムの伝送特性を改善できる。
上記(18)に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの製造方法によれば、前述したように優れた分散補償特性を有する小型の分散補償デバイスを、低コストで効率よく製造できる。
図1は、本発明の分散補償デバイスで用いたNPWGの構造を示す概略斜視図である。 図2は、分散補償デバイスの伝送損失を無視した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの、ポテンシャル分布を示すグラフである。 図3は、図2のポテンシャル分布を持つ分散補償デバイスの、群遅延特性を示すグラフである。 図4は、図2のポテンシャル分布を持つ分散補償デバイスの、反射率特性を示すグラフである。 図5は、本発明の分散補償デバイスの伝送特性の評価に用いた伝送評価システムを示す構成図である。 図6は、10Gb/sのNRZ初期パルスの波形を示すグラフである。 図7は、10Gb/sのNRZ初期パルスのアイパターンを示すグラフである。 図8は、10Gb/sのNRZ初期パルスのスペクトルを示すグラフである。 図9は、長さ100kmのS−SMFを通過した後のパルスの波形を示すグラフである。 図10は、長さ100kmのS−SMFを通過した後のパルスのアイパターンを示すグラフである。 図11は、長さ100kmのS−SMFを通過した後のパルスのスペクトルを示すグラフである。 図12は、伝送損失が無いものとした分散補償デバイスを通過した後のパルスの波形を示すグラフである。 図13は、伝送損失が無いものとした分散補償デバイスを通過した後のパルスのアイパターンを示すグラフである。 図14は、伝送損失が無いものとした分散補償デバイスを通過した後のパルスのスペクトルを示すグラフである。 図15は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの群遅延特性を示すグラフである。 図16は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図17は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、パルスの波形を示すグラフである。 図18は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図19は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、パルスのスペクトルを示すグラフである。 図20は、40Gb/sのNRZ初期パルスのアイパターンを示すグラフである。 図21は、長さ100kmのS−SMFを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図22は、分散補償デバイスの伝送損失を0dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図23は、分散補償デバイスの伝送損失を2dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sパルスのアイパターンを示すグラフである。 図24は、分散補償デバイスの伝送損失を5dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sパルスのアイパターンを示すグラフである。 図25は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図26Aは、コアの幅の分布形状の一例を示す概略平面図である。 図26Bは、コアの幅の分布形状の変形例を示す概略平面図である。 図27は、コアを蛇行状に設けた場合を例示する概略平面図である。 図28は、本発明の分散補償デバイスの一実施形態を示す構成図である。 図29は、比較例1の分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの、反射率特性を示すグラフである。 図30は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が20dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例1の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図31は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が20dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例1の分散補償デバイスの群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図32は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が20dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例1の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図33は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が20dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例1の分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図34は、伝送損失を補正していない比較例1の分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとした。 図35は、比較例2の分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図36は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例2の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図37は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例2の分散補償デバイスの群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図38は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例2の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図39は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例2の分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図40は、伝送損失を補正していない比較例2の分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとした。 図41は、比較例3の分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図42は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が30dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例3の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図43は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が30dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例3の分散補償デバイスの群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図44は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が30dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例3の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図45は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が30dBとなるように設計した、長さ100kmの光ファイバの10チャンネルを分散補償する、実施例3の分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。 図46は、伝送損失を補正していない比較例3の分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとした。 図47は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する比較例4の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図48は、図47の一部拡大図である。 図49は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が5dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例4の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は2dBとした。 図50は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が5dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する実施例4と、比較例4の群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は2dBとした。 図51は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が5dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例4の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図52は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が5dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例4の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は2dBとした。 図53は、分散補償デバイスの伝送損失を無視した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、比較例4の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は2dBとした。 図54は、分散補償デバイスの伝送損失を5dBとし、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、比較例5の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図55は、図54の一部拡大図である。 図56は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が12dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例5の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は5dBとした。 図57は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が12dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する実施例5と、比較例5の群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は5dBとした。 図58は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が12dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例5の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図59は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が12dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例5の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を5dBとした。 図60は、分散補償デバイスの伝送損失を無視した長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、比較例5の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を5dBとした。 図61は、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとし、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、比較例6の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。 図62は、図61の一部拡大図である。 図63は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例6の分散補償デバイスの反射率特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図64は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え、最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する実施例6と、比較例6の群遅延特性を示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失は10dBとした。 図65は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例6の分散補償デバイスのポテンシャル分布を示すグラフである。 図66は、チャンネル内で波長が長くなるにつれ損失が増え最大損失の差が25dBとなるように設計した、長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、実施例6の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとした。 図67は、分散補償デバイスの伝送損失を無視した長さ50kmの光ファイバの50チャンネルを分散補償する、比較例6の分散補償デバイスを通過した後の10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示すグラフである。ただし、分散補償デバイスの伝送損失を10dBとした。
符号の説明
10 NPWG
11 コア
12 クラッド
13 反射端
14 透過端
15 サーキュレータ
16 無反射終端
20 分散補償デバイス
本発明の分散補償デバイスは、クラッドに埋め込まれたコアの物理的寸法を変えることにより、コアの等価屈折率が、光伝搬方向にわたって不均一に変化する光導波路を反射型の波長分散補償手段として有する。
この光導波路のコアは、(a)最初に光導波路の伝送損失を無視して、所望の第1の反射スペクトルを設定して、被補償光ファイバの波長分散を補償し得る光導波路を設計し、(b)次に、この(a)で設計された光導波路の実効的長さから、この光導波路の伝送損失量の波長依存特性を導出して、(c)次に、(b)で導出した波長依存特性の逆依存特性を、第1の反射スペクトルに加えて第2の反射スペクトルに補正し、この第2の前記反射スペクトルを用いて、(a)で設計された光導波路の等価屈折率分布を再設計する、ことによって設計されている。
以下、図面を参照して本発明の光導波路型波長分散補償デバイス(以下、分散補償デバイスと略記する。)の実施形態を説明する。
本発明の分散補償デバイスは、例えば図28に示すように、光導波路10と、その反射端13側に接続されたサーキュレータ15とから概略構成されている。光導波路10の透過端14は、無反射終端16になっている。サーキュレータ15には、その入力側(input)に図示していない被補償光ファイバが接続されている。サーキュレータ15の出力側(output)には、下流側の光ファイバが接続されている。この下流側の光ファイバは、光伝送路内で使用される。
本発明の分散補償デバイス20は反射型デバイスであり、被補償光ファイバからサーキュレータ15の入力側に入力された光信号は、光導波路10に入って反射され、その反射波がサーキュレータ15を介して出力される。
図1は、本発明の分散補償デバイスの主な構成要素である光導波路の一実施形態を示す概略斜視図である。本実施形態の光導波路は、コアの等価屈折率を光の伝搬方向にわたって不均一に変化させる手段として、コアの幅wを長手方向(z)にわたって変化させた非均一の幅をもつ平面導波路(Non-uniform Planar WaveGuide;以下、NPWGと記す)を用いるのが好ましい。ここで、非均一とは、物理寸法が導波路の進行方向の場所とともに変化していることをいう。図1中、符号10はNPWG、11はコア、12はクラッドである。
本実施形態のNPWG10は、クラッド12中に、コア11を有する。コア11は、図1に示すように、一定の高さhを有する。また、コア11の幅wが、長手方向(z)方向にわたって不均一に変化し、導波路の伝搬モードの局所等価屈折率を変化させている。この屈折率の変化よって、NPWG10に、反射型の波長分散補償機能を持たせている。
このNPWG10としては、石英ガラス系材料を用いることができる。その場合、例えば、クラッドを純石英ガラスで作製し、コアはゲルマニウム添加石英ガラスを用いればよい。また樹脂系材料の使用も可能である。
また、NPWG10としてシリコン系材料を用いた場合、電極をこのシリコン系材料に付けて制御を行なえば、可変デバイスが実現可能である。また、このデバイスに熱を加えた場合、材料の熱膨張により導波路が長くなる。そのため、使用する波長が長くシフトする。この特性を利用すれば、熱の制御による可変デバイスが可能となる。
NPWG10の動作原理は、FBGのグレーティングと一見類似している。しかし、等価屈折率の変化に関し、FBGではコア媒質の屈折率を変化させるのに対して、本実施形態のNPWG10では、コア11の幅を長手方向に沿って変化させることで等価屈折率を変化させている。このように、等価屈折率の変化に関して、その動作原理は両者で全く相違している。
NPWG10では、コア11の幅を長手方向に沿って変化させることで得られる等価屈折率の変動率が、FBGの場合に比べて大きい上、細かく正確な制御が容易である。
NPWG10の構造は、平面的となっているため、周知の製造プロセスで大量に製造でき、低コスト化が図れる。
本発明の好ましい実施形態において、NPWG10を用いた分散補償デバイスは、補償対象の領域を複数のチャンネルに分けて、各々のチャンネル内で分散補償を行う方式を用いるものが挙げられる。この方式を用いることにより、必要な導波路の長さが短くなり、デバイスが小型化でき、さらに導波路の損失を小さくできる。
このNPWG10を用いた分散補償デバイスにおいても、分散補償デバイスに損失がある。この損失により、所望の特性が得られなくなり、特性の劣化が引き起こされる。以下に分散補償デバイスの損失が、このデバイスの分散補償特性に影響を与える例を挙げる。
例えば、ITUグリッドで分けられたチャンネルごとに、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償する分散補償デバイスとして、波長領域[1546.12nm〜1554.13nm]にて、分散量D=−1700ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.0034nm−1となる波長分散を実現するように設計した場合を想定する。ただし、本例では、波長領域を周波数fが(193.4+0.1n≦f≦193.5+0.1nTHz)を満たす10チャンネルに分けており、それぞれのチャンネル内で波長分散を行っている。ここで、nは−5≦n≦4を満たす整数を表す。これらのチャンネルはITUグリッド間隔を満たす。
図2は、本例の分散補償デバイスのポテンシャル分布を表すグラフである。図中の横軸は、中心波長1550.12nmで規格された場所を表す。このポテンシャルを用いて、分散補償デバイスの伝送損失を無視した場合、図3に示す群遅延特性と、図4に示す反射率特性が得られる。両図には、設計に用いたスペクトルデータ(designed)と、得られたスペクトルデータ(realized)が示されている。
次に、本例の分散補償デバイスについて、図5に示す評価システムを用いて分散補償デバイスの効果を計算する。図5中、符号1は評価する分散補償デバイス、2は被補償光ファイバ、3は入力信号出力部、4は光源、5は変調器、6は光検出部である。この評価システムでは、入力信号を、変調器5を通して光信号に載せ、その光信号を被補償光ファイバ2で伝送し、その後分散補償デバイス1に入力され、最後に分散補償デバイス1から出力された光信号を光検出部6で検波して出力される。
図6は、この評価システムで得られた、10Gb/sのNRZ初期パルスの波形を示している。図7は、同じくこの評価システムで得られた、10Gb/sのNRZ初期パルスのアイパターンを示している。図8は、同じくこの評価システムで得られた、10Gb/sのNRZ初期パルスのスペクトルを示している。
図9は、長さ100kmのS−SMF(伝送損失は0.02dB/km、波長1550nmにおける分散は17ps/nm/km、分散スロープの比は0.0034nm−1とした)を通過した後、波長領域が[1549.32nm〜1550.12nm]となるチャンネルの波形を示している。図10は、同様に長さ100kmのS−SMFを通過した後、上記の波長領域となるチャンネルのアイパターンを示している。図11は、同様に長さ100kmのS−SMFを通過した後、上記の波長領域となるチャンネルのスペクトルを示している。
図12は、前記分散補償デバイス1を通過した後の波形を示している。図13は、同様に前記分散補償デバイス1を通過した後のアイパターンを示している。図14は、同様に前記分散補償デバイス1を通過した後のスペクトルを示している。ただし、ここでの分散補償デバイスは、伝送損失がないものと仮定した。図6〜8と、図9〜11と、図12〜図14とでそれぞれ比較すると分かるように、分散補償デバイスの伝送損失を無視すれば、十分に良好な伝送特性が得られる。
しかし、NPWGは、製造の際に微細なプロセスを要する。また、NPWGでは、材料損失等により、伝送路における伝送損失は避けられない。そのため、NPWGを用いて構成した分散補償デバイスは、大きな伝送損失を伴うことが多い。NPWGの伝送損失は、分散補償デバイスの振幅特性に影響を与えるだけでなく、所望の群遅延特性に影響を与える。
図15は、分散補償デバイスの片道全長に10dBの伝送損失があると仮定した場合の群遅延特性を示し、また図16は、同じく10dBの伝送損失があると仮定した場合の反射率特性を示している。
図17は、伝送損失が10dBある分散補償デバイスを通過した後の波形を示している。図18は、同様に送損失が10dBある分散補償デバイス通過後のアイパターンを示している。図19は、同様に送損失が10dBある分散補償デバイス通過後のスペクトルを示している。図18のアイパターンに示されるように、群遅延の不完全補償は、システム特性に影響を与えている。
分散補償デバイスの伝送損失の影響は、信号の伝送レートが速くなると、さらに顕著になる。図20は、40Gb/sのNRZ初期パルスのアイパターンを示している。図21は、100kmのS−SMFを通過した後、波長領域が[1549.32nm〜1550.12nm]となるチャンネル内信号のアイパターンを示している。
図22は、分散補償デバイスの伝送損失が無い(0dB)場合、長さ100kmのS−SMFの10チャンネルを分散補償する分散補償デバイスを通過した後の40Gb/sパルスのアイパターンを示している。図23は、その分散補償デバイスの伝送損失が2dBとした場合のアイパターンを示している。図24は、その分散補償デバイスの伝送損失が5dBとした場合のアイパターンを示している。図25は、その分散補償デバイスの伝送損失が10dBとした場合のアイパターンを示している。これらの図21〜図25に示す通り、分散補償デバイスの伝送損失が大きくなるに従い、伝送特性が悪化している。
本発明は、分散補償デバイスのNPWGの伝送損失により、前述したように分散補償後の伝送特性が劣化することを防ぐために、NPWGを用いた分散補償デバイスを設計する際に、分散補償デバイスの伝送損失を補償することとした。すなわち、NPWGの伝送損失による分散補償デバイスの、反射係数の波長依存性を軽減するように、設計の段階で考慮する。そのように設計された分散補償デバイスが実現できる群遅延特性は、分散補償デバイスの伝送損失を考慮しない場合に比べて、所望の特性からの変動が少なくなる。その結果、光ファイバを含めた伝送システムの特性を改善できる。
この分散補償デバイスのNPWGの設計の手順は、次のようになっている。
(a)最初に、NPWGの伝送損失を無視して、所望の第1の反射スペクトルを設定し、被補償光ファイバの波長分散を補償し得るNPWGを設計する。(b)次に、上記(a)で設計されたNPWGの実効的長さから、NPWGの伝送損失量の波長依存特性を導出する。(c)次に、NPWGの伝送損失量の波長依存特性の逆依存特性を、前記第1の反射スペクトルに加えて第2の反射スペクトルに補正し、この第2の反射スペクトルを用いて、NPWGの等価屈折率分布を再設計する。
そうすることにより、伝送損失がもたらす群遅延特性の変動を抑えられる。
この分散補償デバイスのNPWG10の設計は、所望の反射スペクトルから必要な幅分布を得る逆散乱問題の手法を用いる。
まず、導波路に伝搬する電磁界を次のように定式化する(参考文献:J. E. Sipe, L. Poladian, and C. Martijn de Sterke, “Propagation through nonuniform grating structures,” J. Opt. Soc. Am. A, vol. 11, no. 4, pp. 1307-1320, 1994)。電磁界の時間変動をexp(−iωt)と仮定すると、Maxwell方程式により、NPWG10に伝搬する電磁界は、次式(1)、(2)で表される。

Figure 0004691608
Figure 0004691608
ただし、上記式(1),(2)で、E,Hはそれぞれ電界と磁界の複素振幅を表し、nは導波路の屈折率を表す。
ここで、次式(3),(4)
Figure 0004691608
Figure 0004691608
で定義される、zの前方に伝搬する電力波の振幅A(z)と、zの後方に伝搬する電力波の振幅A(z)とを、上記式(1)と式(2)にそれぞれ導入する。ただし、Z=√μ/εは真空中のインピーダンスを表し、nは参照屈折率を表す。これらの変数から、次式(5),(6)がそれぞれ導かれる:
Figure 0004691608
Figure 0004691608
ただし、cは真空中の光速を表す。
これらの式(5),(6)は、次式(7)
Figure 0004691608
で変数変換を行うと、次式(8)、(9)に示すZakharov−Shabat方程式にそれぞれ帰着される:
Figure 0004691608
Figure 0004691608
ただし、ωは参照角周波数を表す。
これらのZakharov−Shabat方程式は、逆散乱問題として解くことができる。すなわち、次式(10)
Figure 0004691608
で定義される反射係数のスペクトルデータから、ポテンシャル関数u(x)を数値的に解くことができる(参考文献:P. V. Frangos and D. L. Jaggard, “A numerical solution to the Zakharov-Shabat inverse scattering problem,” IEEE Trans. Antennas and Propag., vol. 39, no. 1, pp. 74-79, 1991)。
これを、本発明に係る分散補償デバイスの設計に適用する。まず、導波路の伝送損失を無視した場合の所望の第1の反射スペクトルを規定し、上述した方法で、導波路のポテンシャルを導出する。ここで、反射スペクトルとは、波長に対する群遅延量と反射率から得られる複素反射データをいう。
ポテンシャルu(x)が得られれば、局所等価屈折率n(x)は、次式(11)のように求められる。
Figure 0004691608
さらに、実際作製しようとする導波路のコアの厚みと、コアの屈折率およびクラッドの屈折率から求められる、コアの幅に対する等価屈折率と、の関係から、光の伝搬方向の所定の位置におけるコア幅w(x)を求められる。
次に、このように設計されたNPWG10の実効的長さから、このNPWG10の伝送損失量の波長依存性を導出する。
伝送損失量の波長依存性は、例えば、まず導波路の単位長さ当りの損失量を測定等で特定する。その損失項の情報を式(5)と(6)にある屈折率n(z)に反映し計算し直すと、伝送損失量が導出できる。この場合、異なる波長の光が異なる位置で反射されるため、仮に導波路の単位長さ当りの損失量に波長依存性が小さくても、導波路から反射される光の伝送損失量には大きな波長依存性が生じる。
次に、上記で求めた波長依存性の逆依存特性を、上記で用いた第1の反射スペクトルに加えて補正して、第2の反射スペクトルとする。そして、この第2の反射スペクトルを用いて、第1の反射スペクトルを用いた際と同様に、コア幅w(x)を求めれば、本発明の分散補償デバイスで用いられているNPWG10が設計される。
以上の工程により、実際の光導波路に不可避的に存在する伝送損失を含む反射特性により、所望の反射型分散補償デバイスを設計できる。
この方法を用いれば、FBGを重ね合わせる方法(例えば、特許文献4参照)で起きるチャンネル間の干渉が、設計方法に考慮されているために起きなくなる。また、この設計により得られるNPWG10は、特許文献4に開示されたものと異なる構造になる。
本発明の分散補償デバイス20の主要構成要素であるNPWG10は、例えば、次のように製造される。
まず、NPWG10の下クラッド層を設ける。次いで、前記下クラッド層上に、この下クラッド層よりも屈折率の大きいコア層を設ける。次いで、前記コア層に、コアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化するように設計された(上記(a)〜(c)で設計された)所定のコア形状を残す一方、それ以外の部分を除去する加工を施して前記コア11を形成する。次いで、前記コア11を覆う上クラッド層を設け、NPWG10を製造する。
このように、NPWG10のコア11を形成する際、上記のコア幅w(x)の形状を有した(コア10の等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化するように設計された)マスクを用い、フォトリソグラフィー法によってコア11を形成するのが好ましい。このフォトリソグラフィー法に用いる材料や手順は、半導体製造分野等で周知のフォトリソグラフィー法に用いる材料や手順を用いて実施できる。また、クラッド層やコア層の成膜方法は、一般の光導波路の製造において用いられている周知の成膜技術を用いて実施できる。
本発明の分散補償デバイス20は、前述した通りNPWG10を製造した後、このNPWG10の透過端14を無反射終端16で終端する。さらに、NPWG10の反射端13にサーキュレータ15又は方向性結合器を接続する。以上で、図28に示す分散補償デバイス20が得られる。
この分散補償デバイス20のNPWG10は、前述したように、被補償光ファイバの波長分散を補償できるような反射率特性を有している。そのため、被補償光ファイバから出力された光信号がNPWG10で反射される際に、その光信号の波長分散が補正されて出力される。そして、分散補償デバイス20から出力された光信号は、サーキュレータ15の出力側に接続された下流側の光ファイバに入力され、このファイバ内を伝搬する。
前記実施形態では、図1に示したように、クラッド12中に、高さ(厚さ)が一定で、幅が長手方向にわたって不均一に変化するコア11が埋設された構造のNPWG10を例示した。本発明に用いる光導波路は、本例示にのみ限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、コア11の幅分布は、図26Aに示すように、コア11中心から幅方向両側が対称となるように光伝搬方向にわたって不均一に分布している構造でもよい。また、図26Bに示すように、コア11中心から幅方向両側が非対称となるように、光伝搬方向にわたって不均一に分布している構造であってもよい。
また、コア11は、図1に示すように、NPWG10の長手方向(z)に沿って直線状に設ける構造の他、図27に示すように、蛇行状にコア11を設ける構造としてもよい。
このように蛇行状にコア11を設けた構造とすることで、NPWG10をより小型化可能となる。
<実施例1>
波長領域[1546.12nm〜1554.13nm]において、分散量D=−1700ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.0034nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、193.4+0.1nTHz≦f≦193.5+0.1nTHzを満たす10チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−5≦n≦4を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図29に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が20dBとなるように設計した。これらの各チャンネルは、ITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例1>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例1と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
図29は、比較例1の伝送損失を無視して設計した分散補償デバイスに関し、実際には分散補償デバイスの片道全長の伝送損失が10dBあるとした場合の反射率特性を示す。図29に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性を生じる。
図30は、実施例1の反射率特性(designed)を示している。また図30には、実施例1の分散補償デバイスの伝送損失が、10dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示す。図31はその場合の群遅延特性を示す。
図32は、実施例1の設計で得られたNPWGのポテンシャル分布を示す。図中では、分散補償デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、分散補償デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号が大きく反射されている。実際には、分散補償デバイスのNPWGに伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図32のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり、他端側近傍に変動極大部を持つ分布形状を有する。
図33は、長さ100kmのS−SMFを通過した波長領域が[1549.32nm〜1550.12nm]となるチャンネル内の信号を、実施例1の分散補償デバイスで分散補償を行った後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。図34は、伝送損失を補正していない比較例1の分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。伝送損失を補正していない比較例1(図34)に比べて、伝送損失を補正した実施例1(図33)では、伝送特性が大幅に改善した。
<実施例2>
波長領域[1546.12nm〜1554.13nm]において、分散量D=−1700ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.0034nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、193.4+0.1nTHz≦f≦193.5+0.1nTHzを満たす10チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−5≦n≦4を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図35に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が25dBとなるように設計した。これらの各チャンネルはITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例2>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例2と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
図35は、比較例2の伝送損失を無視して設計した分散補償デバイスに関し、実際には分散補償デバイスの片道全長に伝送損失が10dBあるとした場合の反射率特性を示す。図35に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を生じる。
図36は、実施例2の反射率特性(designed)を示している。また図36には、実施例2の分散補償デバイスの伝送損失が10dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示す。図37は、その場合の群遅延特性を示す。
図38は、実施例2の設計で得られたポテンシャル分布を示す。図中では、デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号は大きく反射されている。実際には、デバイスの導波路に伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図38のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり、他端側近傍に変動極大部を持つ分布形状を有する。
図39は、長さ100kmのS−SMFを通過した波長領域が[1549.32nm〜1550.12nm]となるチャンネル内の信号を、実施例2の分散補償デバイスで分散補償を行った後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。図40は、伝送損失を補正していない比較例2の分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。伝送損失を補正していない比較例2(図40)に比べて、伝送損失を補正した実施例2(図39)では、伝送特性が大幅に改善した。
<実施例3>
波長領域[1546.12nm〜1554.13nm]において、分散量D=−1700ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.0034nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、193.4+0.1nTHz≦f≦193.5+0.1nTHzを満たす10チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−5≦n≦4を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図41に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が30dBとなるように設計した。これらの各チャンネルはITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例3>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例3と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
図41は、比較例3の伝送損失を無視して設計した分散補償デバイスに関し、実際には分散補償デバイスの片道全長に伝送損失が10dBあるとした場合の反射率特性を示している。図41に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を生じる。
図42は、実施例3の反射率特性(designed)を示している。また、図42には、実施例3の分散補償デバイスの伝送損失が10dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示す。図43はその場合の群遅延特性を示す。
図44は、実施例3の設計で得られたポテンシャル分布を示す。図中では、デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号は大きく反射されている。実際には、デバイスの導波路に伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図44のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり、他端側近傍に変動極大部を持つ分布形状を有する。
図45は、長さ100kmのS−SMFを通過した波長領域が[1549.32nm〜1550.12nm]となるチャンネル内の信号を、実施例3のデバイスで分散補償を行った後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。図46は、伝送損失を補正していない比較例3の分散補償デバイスを通過した後の、40Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。
伝送損失を補正していない比較例3(図46)に比べて、伝送損失を補正した実施例3(図45)では、伝送特性が大幅に改善した。
<実施例4>
波長領域[1570.01nm〜1612.22nm]において、分散量D=−950ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.003nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、188.45+0.1nTHz≦f≦188.55+0.1nTHzを満たす50チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−25≦n≦24を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図47,48に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が5dBとなるように設計した。これらの各チャンネルはITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例4>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例4と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
ここで、分散補償デバイスの導波路に片道全長で2dBの伝送損失があると仮定する。
図47は、比較例4の伝送損失を無視して設計した分散補償デバイスに関し、実際には分散補償デバイスの伝送損失が10dBあるとした場合の反射率特性を示す。また図48は図47の一部拡大図である。図47,48に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて損失が増えるような波長依存性が生じている。
図49は、実施例4の反射率特性(designed)を示している。また図49には、デバイスの伝送損失が2dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示す。
図50はその場合の群遅延特性を示している。図中には、損失補正を行った実施例4の特性(realized (with loss compensation))と、損失補正を行っていない比較例4の特性(realized (without loss compensation))とが比較されている。図50から、補正を行った実施例4では、所望の特性(designed)に、より近い特性が得られた。
図51は、実施例4の設計で得られたポテンシャル分布を示す。図中では、分散補償デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、分散補償デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号は大きく反射されている。実際には、分散補償デバイスのNPWGに伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図51のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動の小さい中央部と、この中央部より幅変動が大きい一端側の第1変動部と、この第1変動部より幅変動が大きい他端側の変動極大部とを持つ分布形状を有する。
図52は、長さ50kmのS−SMFを通過した波長領域が[1589.99nm〜1590.83nm]となるチャンネル内の信号を、実施例4の分散補償デバイスで分散補償を行った際の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示している。図53は、伝送損失を補正していない比較例4の分散補償デバイスを通過した後の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。伝送損失を補正していない比較例4(図53)に比べて、伝送損失を補正した実施例4(図52)では、伝送特性が大幅に改善した。
<実施例5>
波長領域[1570.01nm〜1612.22nm]において、分散量D=−950ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.003nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、188.45+0.1nTHz≦f≦188.55+0.1nTHzを満たす50チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−25≦n≦24を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図54,55に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が12dBとなるように設計した。これらの各チャンネルはITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例5>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例5と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
ここで、分散補償デバイスのNPWGに片道全長で5dBの伝送損失があると仮定する。図54は、比較例5の伝送損失を無視して設計した分散補償デバイスに関し、実際には伝送損失が2dBあるとした場合の反射率特性を示している。図55は、図54の一部拡大図である。図54,55に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を生じる。
図56は、実施例5の反射率特性(designed)を示している。また、図56には、実施例5の分散補償デバイスの伝送損失が5dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示している。
図57は、その場合の群遅延特性を示している。図中には、損失補正を行った実施例5の特性(realized (with loss compensation))と、損失補正を行っていない比較例5の特性(realized (without loss compensation))とが比較されている。図57から、補正を行った実施例5では、所望の特性(designed)に、より近い特性が得られた。
図58は、実施例5の設計で得られたポテンシャル分布を示す。図中では、デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号が大きく反射されている。実際には、デバイスの導波路に伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図58のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動の小さい中央部と、この中央部より幅変動が大きい一端側の第1変動部と、この第1変動部より幅変動が大きい他端側の変動極大部を持つ分布形状を有する。
図59は、長さ50kmのS−SMFを通過した波長領域が[1589.99nm〜1590.83nm]となるチャンネル内の信号を、実施例5の分散補償デバイスで分散補償を行った際の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。また図60は、伝送損失を補正していない比較例5の分散補償デバイスを通過した後の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。伝送損失を補正していない比較例5(図60)に比べて、伝送損失を補正した実施例5(図59)では、伝送特性が大幅に改善した。
<実施例6>
波長領域[1570.01nm〜1612.22nm]において、分散量D=−950ps/nm、分散に対する分散スロープの比RDS=0.003nm−1となる波長分散の補償を実現する分散補償デバイスを設計した。この際、分散補償する波長領域は、周波数fが、188.45+0.1nTHz≦f≦188.55+0.1nTHzを満たす50チャンネルに分かれるよう、NPWGを設計した。ここで、nは−25≦n≦24を満たす整数を表す。この分散補償デバイスでは、それぞれのチャンネル内で分散補償を行っている。この際、後述する図61,62に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて、損失が増えるような波長依存性が生じる。そのため、本実施例では、この波長依存性が軽減できるように、各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加した。この際、最大損失差が25dBとなるように設計した。これらの各チャンネルはITUグリッド間隔を満たす。本実施例の分散補償デバイスは、長さ100kmのS−SMFの残留分散を補償できる。
<比較例6>
伝送損失を無視して設計した(各チャンネル内で波長が長くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を、NPWGの設計スペクトルに付加しなかった)こと以外は、実施例6と同様にして、分散補償デバイスを作製した。
ここで、分散補償デバイスのNPWGに片道全長で10dBの伝送損失があると仮定する。図61は、デバイスの伝送損失を無視して設計した比較例6の分散補償デバイスに、実際に伝送損失が2dBあるとした場合の反射率特性を示す。また図62、は図61の一部拡大図である。図61,62に示すように、各チャンネル内で波長が短くなるにつれて損失が増えるような波長依存性を生じる。
図63は、実施例6の反射率特性(designed)を示している。また、図63には、実施例6の分散補償デバイスの伝送損失が10dBとなる場合の反射率特性(realized)を同時に示す。
図64はその場合の群遅延特性を示す。図中には、損失補正を行った実施例6の特性(realized (with loss compensation))と、損失補正を行っていない比較例6の特性(realized (without loss compensation))とが比較されている。補正を行った実施例6では、所望の特性(designed)に、より近い特性が得られた。
図65は、実施例6の設計で得られたポテンシャル分布を示す。図中では、分散補償デバイスの入口(図中左側)のポテンシャルの変動が平均的に小さくなり、入口に近いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が長い信号が小さく反射されている。一方、分散補償デバイスの奥(図中右側)のポテンシャルは比較的大きく変動し、入口から遠いところで反射される、すなわちチャンネル内で波長が短い信号は大きく反射される。実際には、分散補償デバイスの導波路に伝送損失があるので、その設計により、全体の信号の反射率の波長依存性が平坦化される。図65のポテンシャル分布に基づいて設計されたNPWGのコアの幅は、NPWGの光伝搬方向一端側(入口側)から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり、他端側近傍に変動極大部を持つ分布形状を有する。
図66は、長さ50kmのS−SMFを通過した波長領域が[1589.99nm〜1590.83nm]となるチャンネル内の信号を、実施例6のデバイスで分散補償を行った際の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。図67は、伝送損失を補正していない比較例6の分散補償デバイスを通過した後の、10Gb/sのNRZパルスのアイパターンを示す。伝送損失を補正していない比較例6(図67)に比べて、伝送損失を補正した実施例6(図66)では、伝送特性が大幅に改善した。
本発明の光導波路型波長分散補償デバイスは、クラッドに埋め込まれたコアの物理的寸法を変えることにより、このコアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化した光導波路を、反射型の波長分散補償手段として有し;前記コアは、(a)最初に前記光導波路の伝送損失を無視して、所望の第1の反射スペクトルを設定して、被補償光ファイバの波長分散を補償し得る光導波路を設計し、(b)次に、前記(a)で設計された前記光導波路の実効的長さから、この光導波路の伝送損失量の波長依存特性を導出して、(c)次に、前記波長依存特性の逆依存特性を前記第1の反射スペクトルに加えて第2の反射スペクトルに補正し、この第2の前記反射スペクトルを用いて、前記(a)で設計された光導波路の等価屈折率分布を再設計する、ことによって設計される。

Claims (18)

  1. クラッドに埋め込まれたコアの物理的寸法を変えることにより、このコアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化した光導波路を、反射型の波長分散補償手段として有する光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法であって、
    前記コアは、(a)最初に前記光導波路の伝送損失を無視して、所望の第1の反射スペクトルを設定して、被補償光ファイバの波長分散を補償し得る光導波路を設計し、
    (b)次に、前記(a)で設計された前記光導波路の実効的長さから、この光導波路の伝送損失量の波長依存特性を導出して、
    (c)次に、前記波長依存特性の逆依存特性を前記第1の反射スペクトルに加えて第2の反射スペクトルに補正し、この第2の前記反射スペクトルを用いて、前記(a)で設計された光導波路の等価屈折率分布を再設計する、
    ことによって設計することを特徴とする光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  2. 前記(a)〜(c)を複数回繰り返して、前記コアの前記等価屈折率分布設計することを特徴とする請求項1に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  3. 前記光導波路は、分散補償する波長領域が複数のチャンネルに区切られ、前記各チャンネルの前記波長領域内で、前記被補償光ファイバの波長分散が補償される分散補償特性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  4. 前記コアの幅が、前記光伝搬方向にわたって不均一に分布していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  5. 前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側が対称となるように、前記光伝搬方向にわたって不均一に分布していることを特徴とする請求項4に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  6. 前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側が非対称となるように、前記光伝搬方向にわたって不均一に分布していることを特徴とする請求項4に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  7. 前記コアの幅が、前記コアの中心から前記コアの幅方向の両側のうち、一方の側のみが前記光伝搬方向にわたって不均一に分布していることを特徴とする請求項4に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  8. 前記コアが、前記光導波路内に直線状に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  9. 前記コアが、前記光導波路内に蛇行状に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  10. 前記コアの幅が、前記光導波路の前記光伝搬方向の一端側から他端側に向けて、幅変動が漸次大きくなり、前記他端側の近傍に、変動極大部を持つ分布形状を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  11. 前記コアの幅が、前記光導波路の前記光伝搬方向の一端側から他端側に向けて、幅変動の小さい中央部と、この中央部より幅変動が大きい前記一端側の第1変動部と、この第1変動部より幅変動が大きい前記他端側の変動極大部と、を持つ分布形状を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  12. 前記光導波路の一端が透過端であり、前記光導波路の他端が反射端であり、前記透過端が無反射終端で終端され、前記反射端でサーキュレータ又は方向性結合器を介して光出力が取り出されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  13. 前記光導波路は、所定の波長帯域にて、所定の長さの被補償光ファイバの波長分散を打ち消す分散補償特性を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  14. 前記光導波路は、中心波長λが1490nm≦λ≦1613nmの範囲、動作帯域ΔBWが0.1nm≦ΔBW≦60nmの範囲にて、
    分散Dが−3000ps/nm≦D≦3000ps/nmの範囲、分散に対する分散スロープの比RDSが−0.1nm−1≦RDS≦0.1nm−1の範囲の特性を有する
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  15. 前記光導波路の光伝搬方向にわたるコアの等価屈折率分布の設計は
    Zakharov−Shabat方程式を用いて、反射係数のスペクトルデータからポテンシャル関数を数値的に導く逆散乱問題として解き、
    この逆散乱問題で得られた値から、所望の反射スペクトルを実現するためのポテンシャルを推測する設計法で設計することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  16. 前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの等価屈折率分布の設計は
    前記光導波路の前方及び後方に伝搬する電力波の振幅なる変数を導入した波動方程式を用いて、前記光導波路の等価屈折率の対数の微分から導かれるポテンシャルを有するZakharov−Shabat方程式に帰着させ、反射係数のスペクトルデータからポテンシャル関数を数値的に導く逆散乱問題として解き、
    この逆散乱問題で得られた値から、所望の反射スペクトルを実現するためのポテンシャルを推測し、
    このポテンシャルに基づいて等価屈折率を求め、
    予め求められた、所定の前記コアの厚さと、前記等価屈折率と、前記コアの寸法との関係から、前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの寸法を算出して設計することを特徴とする請求項15に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  17. 前記光導波路の前記光伝搬方向にわたる前記コアの等価屈折率分布は、分散補償する帯域の中心波長のスケールではほぼ周期構造であり、中心波長より大きいスケールでは、前記逆散乱問題で決まる非周期構造の二階層構造を有することを特徴とする請求項15又は16に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法
  18. 光導波路の下クラッド層を設け、次いで、前記下クラッド層上に、この下クラッド層よりも屈折率の大きいコア層を設け、次いで、前記コア層に、コアの等価屈折率が光伝搬方向にわたって不均一に変化するように設計された所定のコア形状を残す一方、それ以外の部分を除去する加工を施して前記コアを形成し、次いで、前記コアを覆う上クラッド層を設けることによって光導波路を製造する光導波路型波長分散補償デバイスの製造方法であって、
    前記光導波路は、請求項1〜17のいずれか一項に記載の光導波路型波長分散補償デバイスの設計方法によってコアを設計して製造することを特徴とする光導波路型波長分散補償デバイスの製造方法。
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