JP4884639B2 - 反応体流の混合処理における副生成物量の低減法 - Google Patents

反応体流の混合処理における副生成物量の低減法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、例えば、モノアミンまたはポリアミンとホスゲンとを高温で混合することによって有機モノイソシアネートまたは有機ポリイソシアネートを製造する場合において、少なくとも2種類の反応体流を混合する際に生成される副生成物を軽減する方法および装置に関する。
【0002】
アミンとホスゲンとを混合する場合(これらの物質は単に一例である)、有機溶剤の溶液中に存在するアミンが反応すると、イソシアネートだけでなく、例えば尿素といった望ましくない副生成物である中間生成物が生じる。これらの副生成物が反応容器の壁に固体として析出する。副生成物は、特に混合装置に逆流(backflow)がある場合に生じる可能性がある。これは、生成物リッチ流が反応体リッチ流に接触させられるためである。望ましくない副生成物の生成を避けるために考え得る1方法としては、アミンとの反応において非常に多くの過剰ホスゲンを用いることである。しかし、ホスゲンは毒性が非常に高いので、過剰なホスゲンを用いて反応を行うことは非常に好ましくない。
【0003】
混合空間の表面に反応体が析出すること、または比較的高い混合温度において生じる可能性があるケーキングは、反応体を高希釈することで回避できる。反応体を高希釈すると次の処理段階において生成物の後処理コストがより高くなる。したがって、これは満足する代替案ではない。さらに、液相において2種類以上の成分を混合する処理において、混合の結果生じる混合装置内の圧力低下も重要である。この圧力低下は、渦拡散(乱流拡散)処理の増加のために使用しなければならない混合エネルギーに重大な影響を及ぼす。
【0004】
このため、反応体流を混合する周知の混合装置は、静的構成要素を有する混合装置と、可動構成要素を有する混合装置とに分類できる。可動部分を有する混合装置は、例えばDE−B−2153268またはUS3947484に開示されている。または、ロータ/ステータ混合装置としては、EP0291819B1およびDE3717057C2に開示されている。ホスゲンのように毒性が高い物質を処理する場合、斯かる混合器の可動構成要素のベアリングは、ホスゲンが外部に流出し得る箇所となるので、安全面において非常に危険である。
【0005】
これらの危険性は、混合装置が可動構成要素を有さないようにすることで回避できる。静止混合装置の一例はEP0322647B1によって周知である穿孔リングノズルである。穿孔リングノズルを静止混合装置として使用する場合、2種類の反応体流の一方の断面を小さくする。他方の反応体流を、環状に配列された穴によって生成される多数の小さなジェットして、より小さなジェット内に導入する。このリングノズルを用する場合の主な不具合としては、個々の穴に固体が析出し、これによって穴を通過する流量が減少し得ることがあげられる。残りの穴を通ってより大量の流れが生じるため、リングノズルに形成される全ての穴から流れる総量を制御装置によって設定し、一定に維持する。しかし、流量(flow)が減ると更に固体が析出するので、多数の穴の内の1個による妨害(目詰まり)が一般に容易に起こる。
【0006】
DE−A−2950216は穿孔リングノズルの代替物に関する。つまり、シリンダ状の混合空間であって、この中にファン状の噴霧ジェットを導入する。この方法を行うためには高吸気(admission)圧力が必要であり、さらに混合空間の壁に液相が粘着して析出するために塊が生じ得、実際に生じることが確認されたので、この処理は不満足なものである。
【0007】
US−3507626はベンチュリ混合器に関する。ベンチュリ混合器は、特にホスゲンをアミンと混合してイソシアナートを生成することに用いられ、第1および第2の入口と出口とを備える第1の導管を有する。この導管は収束部と、管状部(throat section)と、分岐部とから形成されたベンチュリ部を有する。第2の導管は第1の入口としての第1の導管内に同軸に配設される。第2の導管はテーパ部を有し、これは、ベンチュリ部の収束部と重なり、これからベンチュリ部を取り巻くチャンバー部内に流体を横方向に分散する分散手段において終端する。混合器は混合処理を行い、副生成物(side reaction products)が生成されることによる詰まりを防止する。この解決方法によれば、導管に開けられた穴の代わりに流線型円錐バッフルに面する導管を用いて同じ目的を達成できる。しかし、バッフルが流線型円錐形を有していても、凹状の口部を有する導管の開口部に面する凸空間を有することで、その基礎部分を補完していなければ、斯かるバッフルを用いて好ましい結果を得ることはできないので注意が必要である。バッフルを用いる場合、効果的な処理が行えるように、バッフルと導管との間の空間を装置の大きさによって制限する。したがって、開口部が大きいとアミンは霧状に噴霧されるずに流体として流れてしまい、混合処理は多量の逆流(back splashing)を生じる非効率なものになってしまう。一方、バッフルと導管との間の開口部が小さければ詰まりが生じやすい。したがって、バッフルと導管との間の空間を装置毎に装置の大きさや容量に応じて適切に設定しなければならない。
【0008】
DE−AS−1792660B2は、アミンとホスゲンとを混合してイソシアナートを製造する方法および装置に関する。この方法によれば、アミン流とホスゲンとをそれぞれ同軸に導く。円錐形の要素を設けることで、ギャップ部に生じる生成物の塊に応じてギャップ幅を調整できる。この円錐形は軸方向に調整できるので、ギャップの変化を許容できる。ギャップを変化させることによって、ジェットを導入できる角度を45°〜60°の間で調整できる。
【0009】
混合空間の縁部に析出する固体を清掃ピンによって除去できる。この清掃ピンは供給点に可動式に装着できる。EP−0830894A1はこのような解決方法を開示する。可動構成要素である清掃ピンの目的は供給点に析出物が生じないようにすることである。しかし、反応体の1種類が毒性の高いホスゲンである場合は、上述のように、ホスゲンが漏洩し得る新たな部分となるために安全面での危険が増すことになる。この解決方法によれば清掃ピンを用いて混合空間に固体が析出することを防止できるが、可動清掃ピンのベアリングという形で漏洩の危険性という代償を払うことになる。
【0010】
したがって、本発明の目的は、有機モノイソシアナートまたはポリイソシアナートを連続的に製造でき、副生成物の析出を回避しながら析出物も生じない静的構成要素を使用する混合処理を提供することである。
【0011】
発明者等は、この目的は、反応体流を混合して生成物流を生成する処理において、多数の反応体供給点を有し、過剰成分流を2種類の反応体副流に分割する混合構成体を用いて実現できることを発見した。この時、分割された2種類の反応体副流を混合空間の吸入領域に供給する。この吸入領域には、混合対象である不足成分(deficient component)も供給される。
【0012】
過剰成分流を2種類の反応体副流に分割して別々に混合空間に供給すれば、横方向分散パスを短くすることによって、過剰流分子が不足成分と混合する時間を短縮できる。この時、不足成分流の過剰成分流中への横方向分散も劇的に短縮される。それによって副生成物の生成および析出を回避しながら、より早く混合処理を行うことができる。混合空間の端面において供給される不足成分の浮遊流(free stream)の吸入領域中に過剰成分を注入することにより、混合空間において不足成分の周囲を過剰成分流で囲むことができる。これにより混合空間の壁領域には過剰成分も過剰に存在するので、副生成物が生成されることによって壁に析出物が生じるという可能性がない。
【0013】
2種類の反応体流を混合する本発明の方法に係る更なる実施形態では、2種類の分離管を通じて供給される過剰成分流の分割比を1:1に設定できる。これにより、反応体副流を内側環状ジェットおよび外側環状ジェットとして混合空間に供給できる。過剰成分の反応体副流の分割比は広い範囲内で変更できるので、外側反応体副流に対する内側反応体副流のマス流比率を0.01〜1または100〜1の範囲内で可変として、過剰成分と、選択された不足成分との関数として混合処理に影響させることができる。
【0014】
本発明が提案する混合方法では、別々の反応体副流を1°〜179°の角度範囲で混合空間に供給できる。過剰成分と不足成分との間に著しい横方向の分散を引き起こすためには、混合空間の端面から供給される不足成分に対して90°の角度で反応体副流を供給することが好適である。本発明が提案する方法では、長手方向の速度と、混合空間を取り巻く表面同士の間のギャップ幅とを一定に保つ一方で、混合空間を内側で取り巻く壁の内側半径と、外側で取り巻く壁の外側半径とを、混合処理および下流における生成物の排出のための内部領域の断面が増加するように調節することによって、処理量を増加できる。
【0015】
本発明が提案する2種類の反応体流を混合する方法において、捻り動作を生じる要素を、例えば過剰成分の副流を混合空間に供給する供給管内に装着することで混合処理を加速できる。このような捻れ生成要素は、例えば供給管に装着された螺旋状に捻れたストリップ等である。
【0016】
本発明の混合装置の更なる実施形態において、反応体の供給点および混合空間を共に環状ギャップとして形成し、複数の反応体流の内の1本を供給する供給点を混合空間の端面に配置する。混合空間自身は、その境界面同士の間に調整可能なギャップを有する環状ギャップとして構成できる。混合空間に向けて開口する反応体流の供給点も同様に放射状に伸びるギャップとして形成できると利点がある。この時、混合空間の長さは、ギャップ幅の7〜10倍であることが好適である。
【0017】
添付図面を用いて、本発明を更に詳細に説明する。
【0018】
添付図面において、
図1は、Y型混合装置を示す図であり、
図2は、T型混合構成を示す図であり、
図3は、過剰成分副流に対する放射状の入口開口部を有する環状ギャップである混合空間を示す図であり、
図4は、混合空間につながる供給管内に配設された捻れ要素を示す図である。
【0019】
図1に示す混合装置の実施形態は、Y型混合装置である。
【0020】
図1のY型混合構成体16は2種類の供給管を有する。この管により、混合空間12にそれぞれの過剰成分副流を供給する。半応体副流を入力点17、18から供給管に供給する。供給管は、それぞれの口部22において混合空間12に接続する。例えばアミンである不足成分5は軸方向の環状ギャップを通って混合空間12(詳細な構成は図1に示さず)の端面からこれに供給される。Y型混合構成体16の混合空間12は特定の長さ14を有する混合空間12の延長部に隣接する。混合空間12の延長部14は生成物流10の輸送部に隣接する。生成物流10は生成物出口19を通ってY型混合構成体から排出される。
図2は、T型混合構成体を示す。
この混合構成体においても、例えばホスゲンである反応体副流を入力点17、18から供給管に供給し、混合空間12まで(詳細には図示せず)流す。混合空間12の端面には、不足成分(この実施例においては流体のジクロロベンゼンに溶解したアミン)を供給する軸方向環状ギャップとして構成される供給管がある。図2に示す実施例では、2種類の反応体副流が、延長部14に沿って下に伸びる混合空間12の軸に対して90°の角度で混合領域に供給され、混合反応を生じる。この反応は、横方向の拡散路が非常に短いために迅速に生じる。生成された混合物つまり生成物19は、生成物出口19の方向に下に伸びる混合空間長14の方向に流れる。生成物流10は生成物出口19を通って、図示するT型混合構成体15から出る。
【0021】
例えばホスゲンである反応体副流を供給管の入力点17、18を通って口部22の方向に運ぶ2種類の供給管に、捻り運動を生じる構成要素、例えば螺旋状の内容物(helical internals)を設けることができる。斯かる捻る生成構成要素によって、過剰成分の2種類の反応体流と、混合空間12の端面から供給される例えばアミンである不足成分との混合反応を加速する。
【0022】
図3は、過剰成分の副流用の放射状の入口開口部を有する環状混合空間を示す。
【0023】
図3に示す構成体では、軸方向の環状ギャップとして構成された開口部8がある。不足成分5を、この開口部8を通って、混合空間12の端面9に位置する混合空間12に供給する。不足成分5は、実質的な自由噴流として開口部8を出て端面9から出る際に、外側吸引領域3および内側吸引領域4を生じる。混合装置の対称線11との関係において、内側吸引領域4は対称線11のより近くに位置する混合空間12の吸引領域であり、外側吸引領域3は対称線11からより遠くに位置する混合空間12の吸引領域である。図3に示す実施形態では、それぞれが過剰成分であるホスゲンの反応体副流1および2が端面9において混合空間12に、それぞれ内側環状ジェット1および外側環状ジェット2として、好適には90°の角度で供給される。混合空間12の端面9は平坦である必要はないが、断面は円錐でもあり得るし、凹または凸状の曲面を有する可能性もある。混合長14を取り囲み、端面9と対向するように配置される面の縁部23は、混合空間12の始まり部分に渦やデッドスペースが生じないように、丸みを帯びていることが好適である。混合空間12を軸方向14に取り囲む側面6、7はシリンダ状の壁として形成されていることが理想的である。しかし、これらの断面も円錐、凹または凸状の広がり部(widening)や狭窄部(narrowing)の形状でもあり得る。延長部14を取り囲む壁をこのような形状に形成すれば、外側取り巻き面7から、混合装置に接続される管状システムまで、連続輸送可能となる。
【0024】
開口部8から供給される不足成分5と、内側環状ジェット1である過剰成分と、外側環状ジェット2である過剰成分とが混合空間12内で出合うと、過剰成分であるホスゲンの分子および不足成分であるアミンの分子が非常に早い速度で横方向に拡散する。自由噴流として開口部8から排出される不足成分5のジェットは外側吸引領域3および内側吸引領域4の内部において過剰成分副流1、2によってその周囲を囲まれる。これにより、混合空間12を取り巻く壁6、7に過剰成分の過剰分が存在することになり、外側吸引領域3、4においてさえも析出物が析出されない。
【0025】
反応体流を混合する本発明の方法は、例えばアミンのホスゲン化またはビタミンの析出(precipitation)に用いることができる。この方法では、過剰成分流を2種類の反応体副流1、2に分割する。過剰成分の反応体副流1、2を混合空間12内で、これらの反応体副流に対して例えば直角に注入される不足成分と混合する。過剰成分の反応体副流1、2を、自由噴流としてノズルから排出される不足成分5の吸引領域3、4内に混入することが好適である。自由噴流としての不足成分5と、不足成分5の注入方向に対して例えば90°の角度で環状混合空間12に注入される反応体副流1、2とによる非平行な注入によって効果的な渦を作り、混合空間12に層状流が流れることを回避する。0°〜180°の間の任意の角度で非平行に注入することによって反応体副流1、2と、混合空間12の長手方向に注入される不足成分流5との間に横方向の分散および横方向の交換を生じることができる。これは、混合処理において非常に有益である。
【0026】
図示する実施形態では、内側環状ジェット1、外側環状ジェット2、および端面9における不足成分用のそれぞれの供給開口部を環状ギャップとして形成する。あるいは、これらは、近接して開口された一連の穴として構成することもできる。混合空間12に対する開口部の向きも(ここでは相互に90°)異なる角度にできる。例えば、不足成分5の自由噴流に対する過剰成分の入口開口部を相互に1°〜179°の範囲の角度に構成できる。供給点、つまり図1および図2に示すような混合空間12に接続される供給管の口部22は、混合装置内において生成物リッチ流体を反応体リッチ流体に接触させる逆混合が実質上生じないように選択しなければならない。これは、このような現象が生じれば、副生成物(例えば尿素)が必然的に生成されるからである。内側シリンダ要素6の内部取り巻き面24を、提案した混合装置の処理量を増やす場合にその半径を増やすことができる中心部(core)として構成すれば、長手方向の速度およびギャップ幅を一定に保ちながら混合装置の断面積を増加することによって混合装置の処理量を増加できる。横方向拡散路と、等しい速度勾配に起因して横方向の渦拡散とが一定に保たれるので、本発明の混合装置における長手方向の速度を一定(例えば、10m/秒)にすれば、混合装置に対して、一定の入力条件で混合回数が一定になる。
【0027】
したがって、本発明によって提案される方法は幅広い制限内において処理量とは無関係なので、容易にスケールアップできる。混合空間の端面9から伸びる混合空間12の延長部14は少なくともギャップ幅の半分であって、ギャップ幅13の200倍より大きくはなく、端面9に隣接する混合空間の長さはギャップ幅13の3〜10倍であることが好適である。図1および図2に示すように、混合空間長14の先には生成物出口19が設けられ、生成物10は生成物出口19を通って本発明の混合構成体から排出されて、更なる処理段階を通過する。
混合処理を以下の例において説明する。つまり、約420kg/時の2、4―トルエンジアミン(TDA)を2450kg/時のo−ジクロロベンゼン(ODB)中の溶液として事前に混合し、8100kg/時の65%濃度ホスゲン溶液と共に、図示する混合装置に導入する。この実施例では、ホスゲンが過剰成分であり、ジクロロベンゼンに溶解したTDAが不足成分5である。ホスゲン溶液流を供給管内の反応体供給点17、18において1:1の比率に分離できる。この時、混合装置の入口の直径および混合空間を取り巻く面同士の間のギャップ幅として、過剰成分であるホスゲンおよび不足成分であるアミンの平均入力速度が約10m/秒であって、生成物流19の排出速度が約10m/秒になるような寸法を選択する。十分にホスゲン化し、蒸留による後処理を終えた後に、約97%の生成物収率が得られた。
図4は、混合空間12の供給管内に配置される捻れ生成要素を示す。
反応体流を混合する本発明の方法では、捻れ生成要素21を供給管20内に配設することができる。供給管20の各々は口部22において混合空間12に向けて開口する。口部22から混合空間12への排出に際して、混合処理中に混合空間12内において捻る動作が減少することによって解放される混合エネルギーを活用して混合処理を加速できる。捻れ生成要素21として、例えば捻れたストリップや螺旋を供給管20内に一体的に形成できる。螺旋要素を用いれば、混合装置の対称線11に最も近い内側シリンダ6を固定できるという利点も同時に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Y型混合装置を示す図である。
【図2】 T型混合構成を示す図である。
【図3】 過剰成分副流に対する放射状の入口開口部を有する環状ギャップである混合空間を示す図である。
【図4】 混合空間につながる供給管内に配設された捻れ要素を示す図である。
【符号の説明】
1 内側環状ジェット(過剰成分)
2 外側環状ジェット(過剰成分)
3 外側吸引領域
4 内側吸引領域
5 不足成分
6 内側シリンダ
7 外側シリンダ
8 軸方向環状開口
9 混合空間の端面
10 生成物流
11 対称線
12 混合空間
13 混合空間の幅
14 混合空間の長さ
15 T型構成体
16 Y型構成体
17 反応体入口
18 反応体入口
19 生成物出口
20 供給管
21 捻れ要素
22 口部
23 縁部
24 壁

Claims (9)

  1. 反応に対して過剰に使用される過剰成分を含む過剰成分流と、該過剰成分に対して不足する量で使用される不足成分を含む不足成分流を含む、各反応体流を混合する方法であって、以下の工程、
    混合空間(12)を準備する工程、
    を有し、混合空間(12)は、端面(9)、及び混合空間(12)を内側で取り巻く内側面(6)、及び混合空間(12)を外側で取り巻く外側壁(7)によってこれらの間に環状形状を形成し、及び更に以下の工程、
    混合空間(12)に不足成分流を注入し、これにより、不足成分流が、混合空間(12)内に、外側吸引領域(3)および内側吸引領域(4)を形成する工程、
    過剰成分流を少なくとも2の反応体副流に分ける工程、及び
    少なくとも2つに分けられた前記反応体副流を不足成分流によって形成された外側及び内側吸引領域(3、4)に不足成分流に対して非平行に注入し、これにより過剰成分流と不足成分流を混合空間(12)内で混合する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 過剰成分の少なくとも1つの反応体副流を、環状形状の内側面(6)から環状混合空(12)間に注入し、及び過剰成分の少なくとも1つの反応体副流を、環状形状の外側面(7)から環状混合空間(12)に注入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 反応体副流の分割比が0.01から100:1の間であることを特徴とする請求項1の方法。
  4. 不足成分流が自由噴流として供給され、及び反応体副流を、不足成分の自由噴流に対して1°〜179°の角度範囲で環状混合空間に供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 角度が90°である請求項4に記載の方法。
  6. 過剰成分流を不足成分(5)と混合して生成物流(10)を生成する装置であって、
    端面(9)及び内側面(6)及び外側壁(7)を有し、及び長さ(14)に沿って延びる環状形状を形成する混合空間(12)、
    不足成分流(5)を混合空間(12)に注入するために端面(9)に設けられ、不足成分流(5)の注入によって、混合空間(12)内に、外側吸引領域(3)および内側吸引領域(4)を形成するための供給点(8)、
    過剰成分流を内側吸引領域(4)に注入するために、内側面(6)の端部(9)近傍位置に設けられた内側反応体副流(1)用開口部、
    過剰成分流を外側吸引領域(3)に注入するために、外側面(7)の端部(9)近傍位置に設けられた外側反応体副流(2)用開口部、
    を有し、前記内側反応体副流(1)用開口部及び前記外側反応体副流(2)用開口部は、不足成分流(5)に対して、過剰成分流を非平行に注入する構成を有する、装置。
  7. 内側面(6)と外側面(7)がシリンダ状であるか、又は断面が部分的に円錐、凹状または凸状であり、混合空間(12)が、共通の対称線(11)を有することを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 合空間(12)が面(6、7)同士の間にギャップ幅(13)を有し、この混合空間(12)の長さ(14)がギャップ幅(13)の半分〜200倍であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 混合空間(12)の長さ(14)がギャップ幅(13)の3〜10倍の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の混合装置。
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