JP4884423B2 - 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法 - Google Patents

画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4884423B2
JP4884423B2 JP2008121184A JP2008121184A JP4884423B2 JP 4884423 B2 JP4884423 B2 JP 4884423B2 JP 2008121184 A JP2008121184 A JP 2008121184A JP 2008121184 A JP2008121184 A JP 2008121184A JP 4884423 B2 JP4884423 B2 JP 4884423B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
linear
characteristic
correction
conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008121184A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009272857A (ja
Inventor
隆 能勢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Mobility Corp
Original Assignee
Omron Automotive Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Automotive Electronics Co Ltd filed Critical Omron Automotive Electronics Co Ltd
Priority to JP2008121184A priority Critical patent/JP4884423B2/ja
Publication of JP2009272857A publication Critical patent/JP2009272857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4884423B2 publication Critical patent/JP4884423B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

本発明は、線形および非線形の入出力特性を有する撮像装置で得られた画像信号から固定パターンノイズを除去する装置及び方法に関する。
図18は、MOS型イメージセンサを構成する複数の画素のうちの1画素の回路を示している。PDは入射光量に応じたセンサ電流を発生するフォトダイオード、CはフォトダイオードPDの寄生容量である。Q1は、サブスレショールド領域(ゲート電圧Vgが閾値以下の領域)でフォトダイオードPDに流れるセンサ電流を対数出力特性をもって電圧に変換するトランジスタ、Q2は対数変換された電圧を増幅するトランジスタ、Q3はゲートに与えられる読み出し信号Vsのタイミングで出力電圧Voを出力するトランジスタである。VdはトランジスタQ1のドレイン電圧である。
このようなイメージセンサにおいて、フォトダイオードPDに充分な光量の光が入射しているときは、トランジスタQ1に充分な電流が流れるので、残像が生じないような充分な応答速度で光信号の検出を行うことができる。しかし、フォトダイオードPDの入射光の光量が少なくなって、トランジスタQ1に流れる電流が小さくなると、トランジスタQ1の抵抗値が増大し、当該抵抗とフォトダイオードPDの寄生容量Cとによる時定数が大きくなる結果、寄生容量Cに蓄積された電荷を放電するのに時間がかかる。このため、入射光の光量が少なくなるに従って、残像が長時間にわたって生じることになる。
そこで、従来は、撮影前に各画素におけるトランジスタQ1のドレイン電圧Vdを所定時間だけ撮影時の定常値よりも低く設定し、フォトダイオードPDの寄生容量Cの残留電荷を排出して初期化することにより、センサ電流に急激な変化が生じても、即座にそのときの入射光の光量に応じた出力電圧Voが得られるようにして、入射光量が少ない場合でも残像が生じないようにしている(特許文献1参照)。
ところで、図18の回路において、フォトダイオードPDに十分なセンサ電流が流れる場合は、図19のように、センサ電流と出力電圧は対数出力特性を示すが、センサ電流が少ない場合は、フォトダイオードPDの寄生容量Cの充電に応答遅れが生じて、センサ電流と出力電圧は非対数出力特性を示す。
上述したような画素から構成されるイメージセンサを車両に搭載し、自動走行制御を行うために道路前方の白線検出を行う場合、昼夜を通しての撮影や、暗いトンネル内からトンネル出口の明るい部分の撮影、または明るいトンネル入口からトンネル内の暗い部分の撮影を行うような苛酷な条件下でも、コントラスト良く白線を写し出すことが可能な広いダイナミックレンジが要求される。
この場合、路面と白線との間には昼夜を問わず常に一定の輝度差が存在することから、センサ電流に対して出力電圧を対数で取り扱える場合は、どの明るさでも常に一定の信号差が存在するため、コントラストを確保することができる。しかるに、残像の発生を抑制するために前述のような初期化を行った場合は、入射光量に応じてフォトダイオードPDに流れるセンサ電流が少ないとき、すなわち低照度時に、フォトダイオードPDの寄生容量Cの充電に応答遅れが生じて、対数出力特性が失われる。この結果、低照度時のコントラストが低下して、鮮明な画像を得ることが難しくなる。
さらに、イメージセンサでは、撮像画面中の定まった位置に現れる白点、黒点、縦すじ、ムラのような固定パターンノイズが問題となる。固定パターンノイズは、画素を構成するトランジスタQ1〜Q3の特性ばらつきや、入射光が無い状態でフォトダイオードPDに流れる暗電流などに起因して発生するノイズで、SN比を低下させ画質の劣化を招く。そこで、固定パターンノイズを抑制し、良好な画質を得るために、画像信号の固定パターンノイズを除去する技術が必要となる。
そこで、特許文献2および特許文献4に記載のイメージセンサの出力補正装置では、イメージセンサから時系列的に読み出される各画素のセンサ信号(出力電圧)をデジタル信号に変換し、予めそのデジタル信号の値に応じて所定の出力が得られるように入出力特性の変換テーブルが設定されたルックアップ用のメモリを用いて、非対数応答領域の出力特性を対数特性に変換する。そして、対数特性に変換されたセンサ信号の低照度時の出力信号部分、すなわち、もとのセンサ信号の非対数応答領域に対応する部分のみにフィルタをかけることで、出力画像全体がぼやけることなく、ノイズ成分が有効に除去されたコントラストの良い画像が得られるようにしている。
また、特許文献3に記載の光センサ信号処理装置では、入射光量に応じて直線特性と対数特性を出力する複数の光センサからなるイメージセンサと、このイメージセンサを構成する複数の光センサの出力値を補正するための補正データを記憶した記憶手段とが設けられる。そして、各光センサの出力特性がばらついていても、補正データによりばらつきを補正し、出力特性を標準特性に一致させることで、特性のばらつきに起因する固定パターンノイズを抑制するようにしている。
特開2000−329616号公報 特開2003−324657号公報 特開平11−298799号公報 特開2004−15790号公報
しかしながら、非線形特性を持つ画像信号から固定パターンノイズを除去するためには、演算が非常に複雑になったり、メモリに膨大な記憶容量が必要となったりするなどの問題点がある。
本発明は、上述した問題点に鑑み、簡単な処理により非線形特性を持つ画像信号の固定パターンノイズを除去できる装置及び方法を提供することを目的としている。
本発明に係る画像信号の固定パターンノイズ除去装置は、入出力特性に線形領域および非線形領域を有する撮像装置で得られた非線形特性を持つ画像信号から固定パターンノイズを除去する装置であって、前記画像信号に対してオフセット補正を行う第1の補正手段と、第1の補正手段によりオフセット補正された非線形特性を持つ画像信号を、線形特性を持つ画像信号に変換する第1の変換手段と、第1の変換手段により得られた線形特性を持つ画像信号に対してオフセット補正を行う第2の補正手段と、第2の補正手段によりオフセット補正された線形特性を持つ画像信号を、非線形特性を持つ画像信号に変換する第2の変換手段と、を備える。
また、本発明に係る画像信号の固定パターンノイズ除去方法は、入出力特性に線形領域および非線形領域を有する撮像装置で得られた非線形特性を持つ画像信号から固定パターンノイズを除去する方法であって、前記画像信号に対して第1のオフセット補正を行うステップと、第1のオフセット補正がされた非線形特性を持つ前記画像信号を、線形特性を持つ画像信号に変換するステップと、この変換により得られた線形特性を持つ前記画像信号に対して第2のオフセット補正を行うステップと、第2のオフセット補正がされた線形特性を持つ前記画像信号を、非線形特性を持つ画像信号に変換するステップと、を備える。
このように、非線形特性を持つ画像信号を、オフセット補正を行った後に線形特性を持つ画像信号に変換し、この画像信号に対して更にオフセット補正を行った後、当該画像信号を非線形特性の画像信号に変換することによって、固定パターンノイズを複雑な演算をすることなく簡単に除去することができる。
本発明においては、第1のオフセット補正を行った後、出力レベルが所定値以下の画像信号に対しては、非線形特性から線形特性への変換、第2のオフセット補正、および線形特性から非線形特性への変換を行い、出力レベルが所定値を超える画像信号に対しては、これらの変換および第2のオフセット補正を行わないようにしてもよい。これによると、出力レベルが所定値を超える画像信号については、線形・非線形の変換処理や第2のオフセット補正を行うためのデータが不要となるので、メモリ容量を節約することができる。
本発明によれば、簡単な処理により非線形特性を持つ画像信号の固定パターンノイズを除去できる装置及び方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る固定パターンノイズ除去装置のブロック図である。固定パターンノイズ除去装置20は、撮像装置を構成するイメージセンサ1と、このイメージセンサ1から10ビット画像信号を入力し、後述する処理を行って10ビット画像信号を出力するASIC(Application Specific Integrated Circuit)2とを備える。イメージセンサ1は複数の画素を有しており、各画素は図18で示したような回路から構成される。但し、これは一例であって、図18以外の回路構成からなる画素を用いてもよい。イメージセンサ1の入出力特性、すなわち入射光強度に対する出力信号レベルの感度特性は、後で示すように線形領域と非線形領域を有している。ASIC2はイメージ処理部3とレジスタ10とを備える。イメージ処理部3は、入力特性調整部4と、FPN(Fixed Pattern Noise;固定パターンノイズ)除去部5と、スポットノイズ除去部6と、ストレッチ処理部7と、フラッシュメモリ8及びROM9を備える。
入力特性調整部4は、入力された画像信号に対して、後述するSTEP1及び2の処理を行う。FPN除去部5は、入力特性調整部4からの出力信号に対して、後述するSTEP3〜10の処理を行う。このFPN除去部5は、本発明における第1の補正手段、第1の変換手段、第2の補正手段、および第2の変換手段の実施形態である。スポットノイズ除去部6は、FPN除去部5からの出力信号に対して、ノイズ除去用のメディアンフィルタを用いて、白スポットノイズと黒スポットノイズの除去処理を行う。ストレッチ処理部7は、スポットノイズ除去部6からの出力信号に対して、輝度値のヒストグラム分布の偏りを是正してダイナミックレンジを拡大するヒストグラムストレッチ処理を行う。入力特性調整部4およびFPN除去部5は、処理を行うにあたり、フラッシュメモリ8及びROM9から後述する各種データを取得する。ROM9には、補正用のデータ等が記憶されたルックアップテーブル(以下、「LUT」と記す)が格納されている。
図2は、本発明の実施形態に係る固定パターンノイズ除去方法の手順を示したフローチャートである。図3〜図17は、図2の各ステップの処理内容を説明するための概念図である。以下、図2および図3〜図17を参照して、固定パターンノイズ除去装置20によるノイズ除去の方法を説明する。
図2のSTEP1では、イメージセンサ1の出力レベルを一定に保つ処理を行う。すなわち、イメージセンサ1の出力値は温度の変化に応じて変化するため、温度に対するオフセット値が記憶されたROM9のLUTを参照して、例えば1℃ごとに、イメージセンサ1から入力された出力値に対してオフセット値による加減算を行い、センサ出力を温度に影響されずに一定レベルとする。なお、図1では図示を省略しているが、ASIC2には、外部の温度センサからの温度情報が入力される。
図3は、STEP1の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、高入力領域Z2(光強度の大きい領域)では対数特性(非線形特性)を示し、低入力領域Z1(光強度の小さい領域)では非対数特性(線形特性)を示す。STEP1の処理により、感度特性は図3(a)から図3(b)のように是正される。図において、実線は出力平均値を、点線は出力のばらつきをそれぞれ表している(以降の図においても同様)。なお、出力のばらつきは撮像素子の個体差に基因しており、主にAD変換器における入出力特性のばらつきによる。是正前の図3(a)では、センサの出力レベルが温度により変動し一定していないので、以降のノイズ処理を行うことができない。一方、是正後の図3(b)では、各センサの出力のレベルが一定しており、ノイズ処理が可能となる。
次に、STEP2では、対数領域(高入力領域)の感度のなまりを補正する。あらかじめ、対数領域における感度曲線のなまりに対する補正値を求めておき、これをROM9のLUTに格納しておく。このLUTを参照してなまりの補正を行う。
図4は、STEP2の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図4(a)から図4(b)のように是正される。是正後の図4(b)では、感度曲線は、LUTの補正値に基づき高入力領域Z2でのなまり(図4(a)の一点鎖線で囲んだ部分)がなくなって、直線になるように補正されている。この補正により、演算のオーバーフローが発生しうるため、演算用メモリは10bit幅から11bit幅に拡張される。なお、このSTEP2の処理は、感度の補正だけでなく、輝度の違いによる縦ラインノイズの発生を防ぐ効果もある。
次に、STEP3では、縦すじノイズの除去を行う。フラッシュメモリ8には、例えば10℃ステップで補正用のデータが格納されており、温度に該当する格納データを選択して、縦すじノイズに対する補正処理を行う。この処理では、補正用データにより各温度ごとにオフセット補正が行われる。
図5は、STEP3の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、補正処理によって図5(a)から図5(b)のように是正される。是正後の図5(b)では、縦すじノイズが除去された結果、点線で示される出力のばらつきが減少している。この処理を以降の処理の前に行うことで、固定パターンノイズ除去のために必要なメモリ容量を削減できる効果がある。
次に、STEP4では、対数領域の画像信号に対するオフセット補正を行う。フラッシュメモリ8に画素ごとの補正用データが格納されており、各画素に該当する格納データを選択して、補正処理を行う。これにより、高出力領域の固定パターンノイズが除去される。高出力領域は、対数領域(非線形領域)に相当する。なお、フラッシュメモリ8に、例えば10℃ごとに補正用データを格納しておき、計測した温度に該当する格納データを選択して、補正処理を行うようにしてもよい。このSTEP4の処理は、本発明における第1の補正手段によるオフセット補正に相当する。
図6は、STEP4の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、補正処理によって図6(a)から図6(b)のように是正される。是正後の図6(b)では、高入力領域Z2において、固定パターンノイズが除去された結果、出力のばらつきが解消されている。
次に、STEP5では、「かさ上げ」と「場合分け」の各処理を行う。
図7は、STEP5の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、まず、かさ上げにより、図7(a)から図7(b)のように、全体の出力レベルが補正量Aだけ上がるように補正される。この補正量Aを調整することによって、露光時間の変更に対応することができる。図18において、トランジスタQ1を飽和領域(ゲート電圧Vgが閾値を超える領域)で動作させて、寄生容量Cの電荷をリセットした後、トランジスタQ3をオンさせて蓄積電荷を読み出すまでの時間が、ここでいう露光時間に相当する。露光時間が長い場合は補正量Aを大きくし、露光時間が短い場合は補正量Aを小さくすることにより、後述するSTEP7において、より多くのノイズを除去することができる。なお、この処理では、露光時間が変更されたときに、ASIC2が自動演算して補正量Aを決定する。また、自動演算のほかに、レジスタ10(10bitレジスタ)を使って補正量Aを外部入力することも可能である。
次に、場合分けにより、図7(c)のように、出力レベル(digit値)が1024以上か1023以下かによって、画像信号に対する処理内容が2つに分けられる。出力が1023以下の画像信号に対しては、後述するSTEP6の処理を行う。一方、出力が1024以上の画像信号に対しては、STEP6〜STEP9の処理を行う必要がなく、STEP10の処理を行う。これにより、出力が1024以上の画像信号を処理するためのデータが不要となるので、メモリ容量の節約が可能になる。
なお、場合分けに際して、図8に示すように、出力レベルをかさ上げせずに、ある固定値(図では640)でそのまま場合分けすることも考えられるが、本発明では、露光時間の変更等に対応するため、図7のように一旦かさ上げしてから、場合分けをしている。
次に、STEP6では、STEP5においてかさ上げされた対数特性を持つ画像信号のうち、出力が1023以下の画像信号を、変換テーブル(LUT)を用いて、線形特性を持つ画像信号に変換する。このSTEP6での変換は、本発明における第1の変換手段による変換に相当する。
図9は、STEP6の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図9(a)から図9(b)のように変換される。変換前の図9(a)では、出力レベルは、特性曲線の屈曲点Xより小さい部分が線形(LINER)特性で、屈曲点Xより大きい部分が対数(LOG)特性であったが、変換後の図9(b)では、出力レベルの全領域が線形(LINER)特性に変換されている。
図10は、図9の横軸の対数(LOG)スケールを線形(LINER)スケールに置き換えた場合の参考図である。図10(b)のように、実線で示される出力平均値、および、点線で示される出力のばらつきは、互いに平行な直線となる。
次に、STEP7では、線形領域の画像信号に対するオフセット補正を行う。フラッシュメモリ8に画素ごとの補正用データが格納されており、各画素に該当する格納データを選択して、補正処理を行う。これにより、低出力領域の固定パターンノイズおよび暗電流によるノイズが除去される。低出力領域は、非対数領域(線形領域)に相当する。このSTEP7の処理は、本発明における第2の補正手段によるオフセット補正に相当する。
図11は、STEP7の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図11(a)から図11(b)のように是正される。是正後の図11(b)では、低入力領域Z1において、固定パターンノイズや暗電流によるノイズが除去された結果、出力のばらつきが解消されている。
図12は、図11の横軸の対数(LOG)スケールを線形(LINER)スケールに置き換えた場合の参考図である。
ところで、非線形特性と線形特性の入出力特性を有する撮像装置においては、屈曲点がどこにあるかを、画像処理を行うアプリケーションが把握する必要がある。特に、画像中の物体を検出するアプリケーションでは、主に温度の変化によって、屈曲点の位置が異なる。このため、温度変化による屈曲点の位置を補正する必要がある。そこで、次のSTEP8では、出力(感度曲線)を調整するための処理を行う。この処理内容は従来と同じであり、所定の調整値を用いて出力レベルをシフトさせる処理が行われる。
図13は、STEP8の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図13(a)から図13(b)のように補正される。補正後の図13(b)では、感度曲線全体が調整値αだけレベルの高い方向にシフトされ、出力の調整が行われている。
また、非線形特性の画像信号と線形特性の画像信号とを区別して処理するアプリケーション(例えば、単純に撮像した画像を表示するアプリケーション)が存在することから、線形特性の部分を非線形特性に変更するために、上述したSTEP8を使用する。ある特定の値が入力されると、非常に暗い部分を除いて、すべて非線形特性に変換され、対数特性に近づけることができる。
さらに、入出力特性は屈曲点の前後で非線形特性と線形特性に分かれ、屈曲点の前後で圧縮率が大きく異なる。特に、アプリケーションで使用するマイクロコンピュータ等における画像のデータ長(例えば、8bit)が、撮像装置におけるデータ長(10bit)より小さい場合、撮像装置のデータを圧縮する必要がある。その際、撮像装置の出力データ全体を圧縮する場合と、出力の一部を圧縮する場合とがある。後者の場合は、前述のSTEP8を使用して屈曲点の位置を変更することで、部分的に線形領域を非線形領域に圧縮することができる。
図14は、図13の横軸の対数(LOG)スケールを線形(LINER)スケールに置き換えた場合の参考図である。
次に、STEP9では、STEP8で出力調整された線形特性を持つ画像信号を、変換テーブル(LUT)を用いて、対数特性を持つ画像信号に変換する。このSTEP9での変換は、本発明における第2の変換手段による変換に相当する。
図15は、STEP9の処理を説明するための概念図である。横軸にイメージセンサ1の入力(光の強さ)を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図15(a)から図15(b)のように変換される。変換前の図15(a)では、出力レベルの全領域が線形(LINER)特性であったが、変換後の図15(b)では、出力レベルは、特性曲線の屈曲点Yより小さい部分が線形(LINER)特性のままで、屈曲点Yより大きい部分が対数(LOG)特性に変換されている。変換後の図15(b)では、元の入出力特性に戻っている。
図16は、図15の横軸の対数(LOG)スケールを線形(LINER)スケールに置き換えた場合の参考図である。
次に、STEP10では、結合処理と出力調整処理を行う。図17は、STEP10の処理を説明するための概念図である。
まず、結合処理では、STEP5で場合分けされた、出力が1024以上の対数特性を持つ部分(図7(c))と、STEP9で処理された、出力が1023以下の対数特性を持つ部分(図15(b))とを結合する。図17において、横軸にイメージセンサ1の入力を対数(LOG)スケールでとり、縦軸にイメージセンサ1の出力をとった場合、センサの感度特性は、図17(a)から図17(b)のように結合される。
長いデータ長(11bit)を短いデータ長(10bit)に変換するために、出力調整処理では、STEP5においてかさ上げした際の補正量Aだけ、感度曲線全体を出力レベルの低い方向にシフトする。ここでは、入力レベルと出力レベルとを一致させるために、シフトさせる量に補正量Aを使用している。これにより、センサの感度特性は、図17(b)から図17(c)のように補正される。
以上により、FPN除去部5での処理は終了し、FPN除去部5からは、図17(c)の感度特性を持った画像信号が出力される。この画像信号に対して、スポットノイズ除去部6とストレッチ処理部7で前述したような処理を行う。その結果、ASIC2からは、ノイズの少ない画質の良好な画像信号が出力される。
上述したように、本発明では、対数領域についてオフセット補正(STEP4)を行った後、一旦出力特性を線形特性に変換する(STEP6)。そして、線形領域についてオフセット補正(STEP7)と出力調整(STEP8)を行った後、対数特性への逆変換を行う(STEP9)。これにより、複雑な演算が不要となって、処理を簡略化することができる。また、温度変化や露光時間の変更等に速やかに追従することが可能となる。
本発明では、以上述べた以外にも種々の実施形態を採用することができる。例えば、上記実施形態では、非線形特性として対数特性を有するイメージセンサを使用したが、対数特性以外の非線形特性を有する撮像装置を使用してもよい。
また、上記実施形態以外の処理を追加してもよく、また、処理順序も上記実施形態の順序に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る固定パターンノイズ除去装置のブロック図である。 本発明の実施形態に係る固定パターンノイズ除去方法の手順を示したフローチャートである。 STEP1の処理を説明するための概念図である。 STEP2の処理を説明するための概念図である。 STEP3の処理を説明するための概念図である。 STEP4の処理を説明するための概念図である。 STEP5の処理を説明するための概念図である。 STEP5の処理の比較例を説明するための概念図である。 STEP6の処理を説明するための概念図である。 図9の横軸の対数スケールを線形スケールに置き換えた場合の参考図である。 STEP7の処理を説明するための概念図である。 図11の横軸の対数スケールを線形スケールに置き換えた場合の参考図である。 STEP8の処理を説明するための概念図である。 図13の横軸の対数スケールを線形スケールに置き換えた場合の参考図である。 STEP9の処理を説明するための概念図である。 図15の横軸の対数スケールを線形スケールに置き換えた場合の参考図である。 STEP10の処理を説明するための概念図である。 MOS型イメージセンサにおける1画素の回路を示した図である。 センサ電流と出力電圧との関係を表すグラフである。
符号の説明
1 イメージセンサ
2 ASIC
3 イメージ処理部
4 入力特性調整部
5 FPN除去部
6 スポットノイズ除去部
7 ストレッチ処理部
8 フラッシュメモリ
9 ROM
10 レジスタ
20 固定パターンノイズ除去装置

Claims (4)

  1. 入出力特性に線形領域および非線形領域を有する撮像装置で得られた非線形特性を持つ画像信号から固定パターンノイズを除去する装置であって、
    前記画像信号に対してオフセット補正を行う第1の補正手段と、
    前記第1の補正手段によりオフセット補正された非線形特性を持つ画像信号を、線形特性を持つ画像信号に変換する第1の変換手段と、
    前記第1の変換手段により得られた線形特性を持つ画像信号に対してオフセット補正を行う第2の補正手段と、
    前記第2の補正手段によりオフセット補正された線形特性を持つ画像信号を、非線形特性を持つ画像信号に変換する第2の変換手段と、
    を備えたことを特徴とする画像信号の固定パターンノイズ除去装置。
  2. 請求項1に記載の画像信号の固定パターンノイズ除去装置において、
    前記第1の補正手段によるオフセット補正を行った後、
    出力レベルが所定値以下の画像信号に対しては、前記第1の変換手段による非線形特性から線形特性への変換、前記第2の補正手段によるオフセット補正、および前記第2の変換手段による線形特性から非線形特性への変換を行い、
    出力レベルが所定値を超える画像信号に対しては、前記第1の変換手段による非線形特性から線形特性への変換、前記第2の補正手段によるオフセット補正、および前記第2の変換手段による線形特性から非線形特性への変換を行わないことを特徴とする画像信号の固定パターンノイズ除去装置。
  3. 入出力特性に線形領域および非線形領域を有する撮像装置で得られた非線形特性を持つ画像信号から固定パターンノイズを除去する方法であって、
    前記非線形特性を持つ画像信号に対して第1のオフセット補正を行うステップと、
    前記第1のオフセット補正がされた非線形特性を持つ前記画像信号を、線形特性を持つ画像信号に変換するステップと、
    前記変換により得られた線形特性を持つ前記画像信号に対して第2のオフセット補正を行うステップと、
    前記第2のオフセット補正がされた線形特性を持つ前記画像信号を、非線形特性を持つ画像信号に変換するステップと、
    を備えたことを特徴とする画像信号の固定パターンノイズ除去方法。
  4. 請求項3に記載の画像信号の固定パターンノイズ除去方法において、
    前記第1のオフセット補正を行った後、
    出力レベルが所定値以下の画像信号に対しては、前記非線形特性から線形特性への変換、前記第2のオフセット補正、および前記線形特性から非線形特性への変換を行い、
    出力レベルが所定値を超える画像信号に対しては、前記非線形特性から線形特性への変換、前記第2のオフセット補正、および前記線形特性から非線形特性への変換を行わないことを特徴とする画像信号の固定パターンノイズ除去方法。
JP2008121184A 2008-05-07 2008-05-07 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法 Expired - Fee Related JP4884423B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008121184A JP4884423B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008121184A JP4884423B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009272857A JP2009272857A (ja) 2009-11-19
JP4884423B2 true JP4884423B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=41439018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008121184A Expired - Fee Related JP4884423B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4884423B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10257393A (ja) * 1997-03-14 1998-09-25 Minolta Co Ltd 撮像装置
JP4893042B2 (ja) * 2006-03-20 2012-03-07 コニカミノルタホールディングス株式会社 撮像装置
JP2008028623A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Konica Minolta Holdings Inc 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009272857A (ja) 2009-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4742652B2 (ja) 撮像装置
JP4806584B2 (ja) 画像処理方法及び画像処理回路
JP5526014B2 (ja) 撮像装置
JP5112238B2 (ja) 撮像装置、設定値変更方法およびプログラム
US8441560B2 (en) Image capturing apparatus and control method therefor
US8130288B2 (en) Image processing apparatus
JP2006005912A (ja) 撮像装置、ノイズ除去方法およびノイズ除去プログラム
JP4679174B2 (ja) 画像処理装置およびこの画像処理装置を備えたデジタルカメラ
KR101556468B1 (ko) 고체 촬상 장치 및 카메라
JP2008113337A (ja) 撮像装置
JP5074564B2 (ja) 撮像装置、ノイズ除去方法およびノイズ除去プログラム
JP4884423B2 (ja) 画像信号の固定パターンノイズ除去装置及び方法
JP2009232200A (ja) 撮像素子の画素欠陥補正方法
JP2008131546A (ja) 固定パターンノイズ除去装置
JP2009159596A (ja) Ccd信号処理装置および撮像装置
JP6090565B2 (ja) 撮像装置、撮像方法及びプログラム
JP4725052B2 (ja) 撮像装置
JP4498086B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US20230300471A1 (en) Image signal amplifying circuit and image signal amplifying method
JP5500702B2 (ja) 撮像方法および撮像装置
JP5737924B2 (ja) 撮像装置
JP5404217B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP4287356B2 (ja) 画像処理方法及び装置
JP2008028634A (ja) 撮像装置
JP6393573B2 (ja) 撮像装置および撮像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100726

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4884423

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees