JP4883790B2 - 無機材料−高分子樹脂複合造粒物とその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)無機粒子又は無機粉体が、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸バリウム、シリカ、および二酸化チタンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の粉末無機材料及び液状の有機高分子樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびポリビニルブチル樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の高分子材料を、公転数が毎分500〜5000回転、自転数が毎分500〜1000回転で自転公転する攪拌造粒装置によって混合し、造粒して得られる、平均粒子径が0.1〜5mmであり、無機粒子又は無機粉体の含有量が、40〜80vol%の範囲である、無機材料−高分子樹脂複合造粒物。
(2)前記無機粒子又は無機粉体の一次粒子径が、10〜3000nmの範囲である、前記(1)に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物。
(3)無機粒子又は無機粉体が、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸バリウム、シリカ、および二酸化チタンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の粉末無機材料及び液状の有機高分子樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびポリビニルブチル樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の高分子材料を、公転数が毎分500〜5000回転、自転数が毎分500〜1000回転で自転公転する攪拌造粒装置によって混合し、造粒する、無機粒子又は無機粉体の含有量が、40〜80vol%の範囲である、無機材料−高分子樹脂複合造粒物の製造方法。
(4)液状の有機高分子樹脂が、造粒温度で液状である、又は高分子樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液である、前記(3)に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物の製造方法。
(5)前記(1)または(2)に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物を圧縮成型して得られる無機材料−高分子樹脂複合材料。
(6)前記(1)または(2)に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物を圧縮成型して得られる無機材料−高分子樹脂複合材料成型体。
本発明の無機材料−高分子樹脂複合造粒物は、従来の無機材料複合体のように樹脂粉末と無機材料を単純に混合して複合化したものではなく、液状の高分子樹脂中に無機粒子や無機粉体などの無機材料を混合し、これを自転公転を有する攪拌・造粒装置で造粒して得られた造粒物であり、その造粒物の粒径が0.1mmから5mmであり、さらにその造粒物が可撓性を有することを特徴とする造粒物である。
原料無機粉末として酸化アルミニウム粉末(アルミナ粉末:平均一次粒子径約500nm)を、液状高分子樹脂としてエポキシ樹脂及びキシレンを体積比1:1として粘度調整した混合溶液を用いた。このエポキシ樹脂とキシレンの混合溶液に、アルミナ粉末をその粉体含有量が57.3vol%となるように加え、室温で攪拌造粒機により試料容器の公転回転数2000rpmで、かつ自転回転数800rpmの条件で、合計11分間の攪拌造粒処理を行った。その結果、平均粒子径が1.46mmの球状造粒物を得た。この造粒物の断面の電子顕微鏡写真(倍率:65倍)を図2に示す。この電子顕微鏡写真では、粒子の断面に中空気孔は見られなかった。乾燥によって混入したキシレンが揮発するため、乾燥後の造粒物の粉体含有量は77.3vol%となった。
原料無機粉末として実施例1と同じアルミナ粉末を、液状高分子樹脂としてエポキシ樹脂を用いた。エポキシ樹脂に、アルミナ粉末をその濃度が66.7vol%となるように加え、実施例1と同じ攪拌造粒機により、試料容器の公転回転数2000rpmで、かつ自転回転数800rpmで合計6分間の攪拌造粒処理を行った。次に、この造粒物にアルミナ粉末の粉体含有量が全量に対し50vol%となるようにキシレンを加え、公転回転数2000rpmで、かつ自転回転数800rpmの条件で5分間攪拌造粒処理を行った。その結果、平均粒子径が2.74mmの球状造粒物を得た。得られた造粒物の断面を観察するとその断面に中空気孔は見られなかった。
実施例1と同じアルミナ粉末およびエポキシ樹脂とキシレンの混合溶液を準備した。まず、最初にアルミナ粉末の粉体含有量が66.7vol%となるように混合溶液を加え、攪拌造粒機により公転回転数2000rpmで、かつ自転回転数800rpmの条件で、合計6分間の攪拌造粒処理を行った。その後、この造粒物にさらに混合溶液を加えてアルミナ粉末の粉体含有量が全量に対し57.3vol%となるように調整し、公転回転数2000rpmで、かつ自転回転数800rpmの条件で5分間の攪拌造粒処理を行った。その結果、平均粒子径が0.62mmの球状造粒物を得た。ここでは実施例1で得られた造粒物よりも小さな粒子径の造粒物が得られた。得られた造粒物の断面を観察するとその断面に中空気孔は見られなかった。
原料無機粉末として酸化アルミニウム粉末(アルミナ粉末:平均一次粒子径約500nm)及び窒化アルミニウム粉末(窒化アルミ粉末:平均一次粒子径約1000nm)を体積比1:1で混合した粉末を、液状高分子樹脂としてエポキシ樹脂及びキシレンを体積比1:1として作製した混合溶液を用いた。酸化アルミニウムと窒化アルミニウムの混合粉末の粉体含有量が50から60vol%となるようにエポキシ樹脂とキシレンの混合溶液を加え、攪拌造粒機により、自転回転数800rpmで、かつ公転回転数2000rpmの条件で5分間の攪拌造粒処理を行った。
実施例1で得た球状造粒物0.42gを、直径11.5mmの金型の中に敷き詰め、300MPaの圧力でプレスした。造粒物同士が圧縮変形することで、厚さ1mmの成型体が得られた。プレス加工後の成型体の断面の実体顕微鏡写真(倍率:10倍)を図4に示す。
Claims (6)
- 無機粒子又は無機粉体が、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸バリウム、シリカ、および二酸化チタンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の粉末無機材料及び液状の有機高分子樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびポリビニルブチル樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の高分子材料を、公転数が毎分500〜5000回転、自転数が毎分500〜1000回転で自転公転する攪拌造粒装置によって混合し、造粒して得られる、平均粒子径が0.1〜5mmであり、無機粒子又は無機粉体の含有量が40〜80vol%の範囲である、無機材料−高分子樹脂複合造粒物。
- 無機粒子又は無機粉体の一次粒子径が10〜3000nmの範囲である、請求項1に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物。
- 無機粒子又は無機粉体が、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸バリウム、シリカ、および二酸化チタンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の粉末無機材料及び液状の有機高分子樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびポリビニルブチル樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上の高分子材料を、公転数が毎分500〜5000回転、自転数が毎分500〜1000回転で自転公転する攪拌造粒装置によって混合し、造粒する、粉末無機材料の含有量が40〜80vol%の範囲である、無機材料−高分子樹脂複合造粒物の製造方法。
- 液状の有機高分子樹脂が、造粒温度で液状である、又は高分子樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液である、請求項3に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物の製造方法。
- 請求項1または2に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物を圧縮成型して得られる無機材料−高分子樹脂複合材料。
- 請求項1または2に記載の無機材料−高分子樹脂複合造粒物を圧縮成型して得られる無機材料−高分子樹脂複合材料成型体。
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