JP4883086B2 - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、顕微鏡装置に関する。
従来、顕微鏡の被検物は、振幅物体と位相物体に大別される。振幅物体は光の明暗や色を変化させるので、その変化を目やCCD等の撮像素子でコントラストとして識別できる。一方、位相物体は光の位相を変化させるだけなので、そのままではコントラストが低く識別が難しい。そこで従来より、位相物体の位相変化を識別可能なコントラストに変換する手法が提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−95174号公報
しかしながら、特開平11−95174号公報の開示例では、位相物体の位相変化を識別可能なコントラストに変換するためには、光源がコヒーレント光源に限定されると言う問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みて行われたものであり、顕微鏡で通常使われるハロゲンや水銀ランプ等の白色光源のような広がりを持った光源を用いて位相物体の位相変化を十分なコントラストで観察可能にする顕微鏡装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、光源からの照明光を標本に照射する照明光学系と、前記標本からの光を対物レンズで集光し標本像を結像する結像光学系と、前記照明光学系内の前記対物レンズの後側焦点面と共役な面の近傍に配置され、前記照明光を制限する開口を有する開口部材と、前記結像光学系内の前記対物レンズの後側焦点面近傍、または前記後側焦点面の共役面の近傍に配置され、前記標本からの光に180度の位相差を与える第1の位相領域と第2の位相領域とを有する位相板とを備え、前記第1の位相領域と前記第2の位相領域との位相境界部分は、前記開口共役な位置に形成される前記開口の像内に配置されて成ることを特徴とする顕微鏡装置を提供する。
また、本発明の第1の態様によれば、前記開口は、スリット状開口であり、前記位相境界部分は、前記スリット状開口と共役な位置に形成される前記スリット状開口の像の長辺方向と略平行に配置されてなることが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記スリット状開口の短辺方向の幅d1は、以下の条件式(1)を満たすことが好ましい。
(1) 0.05 ≦ d1/(2×NA×f×m) ≦ 0.6
但し、
NA:前記対物レンズの開口数
f:前記対物レンズの焦点距離
m:前記対物レンズの後側焦点面から前記照明光学系内の前記スリット状の開口が配置される面への倍率
また、本発明の第1の態様によれば、前記位相板において、前記位相境界部分をY軸とし、前記Y軸と光軸とに垂直な軸をX軸、前記Y軸と前記X軸との交点を原点とするとき、
さらに前記Y軸に対して対称な透過率分布を持ち、前記原点の近傍で前記透過率が最小で前記原点から離れるに従って前記透過率が高くなる透過率制御板を有することが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記位相板において、前記位相境界部分をY軸とし、前記Y軸と光軸とに垂直な軸をX軸、前記Y軸と前記X軸との交点を原点とするとき、さらに、前記Y軸に対して対称な透過率分布を持ち、前記原点から離れるにつれて階段状に透過率が高くなる、透過率制御板を有することが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記開口部材の前記開口は、輪帯開口であり、前記位相板の前記位相境界部分は、円形状であり、前記位相境界部分は、前記輪帯開口と共役な位置に形成される前記輪帯開口の像の略中央に配置されてなることが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記輪帯開口の開口幅d2は、以下の条件を満たすことことが好ましい。
0.025 ≦ d2/(2×NA×f×m) ≦ 0.3
但し、
NA:前記対物レンズの開口数
f:前記対物レンズの焦点距離
m:前記対物レンズの後側焦点面から前記照明光学系内の前記輪帯状開口が配置される
面への倍率
また、本発明の第1の態様によれば、さらに、位相板における、前記開口と共役な位置の透過率を制御する透過率制御板を有し、前記透過率tは、略一定であり、以下の条件を満たすことが好ましい。
0 ≦ t ≦ 50 (単位:%)
また、本発明の第1の態様によれば、さらに、光軸を中心とした同心円状の透過率分布を有する透過率制御板を有し、前記同心円状の透過率分布は、前記位相板の前記輪帯開口と略共役な開口位置で最も透過率が低く、前記輪帯開口と略共役な開口位置から遠ざかるに従って段階的に透過率が高くなり、前記輸帯開口と共役な開口の内周部から前記輪帯開口の中心方向と前記輪帯開口と共役な開口の外周部の外側方向で略対称であることが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、複数の前記位相板と複数の前記透過率制御板とを有し、前記複数の位相板と前記複数の透過率制御板は、前記結像光学系の光軸に対してそれぞれ独立に交換可能に形成されていることが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記位相板は、前記結像光学系の光軸に対して挿脱可能に形成されていることが好ましい。
また、本発明の第1の態様によれば、前記位相板は、XYZ軸方向に移動可能であることが好ましい。
本発明によれば、顕微鏡で通常使われるハロゲンや水銀ランプ等の白色光源のような広がりを持った光源を用いて位相物体の位相変化を十分なコントラストで観察可能にする顕微鏡装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に関し図面を参照しつつ説明する。以下の実施の形態では、透過型顕微鏡を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる顕微鏡装置の概略構成図である。
図1において、ハロゲンランプや水銀ランプ等の白色光源1から射出した照明光は、コレクタレンズ2で集光されスリット状の開口3aを有するスリット部材3を透過し、コンデンサレンズ4を含む照明光学系10により試料(標本)5を照明する。試料5を透過した光は、対物レンズ6で集光され180度の位相差を与えるπ位相板7を透過して結像光学系30を介して像面8に試料像として形成される。
π位相板7は、対物レンズ6の後側焦点面の近傍に配置され、スリット部材3は、π位相板7と共役な面であるコンデンサレンズ4の前側焦点面近傍に配置される。ここで、対物レンズ6の後側焦点面とコンデンサレンズ4の前側焦点面とは共役の関係にある。なお、π位相板7は結像光学系30内の対物レンズ6の後側焦点面と共役な面の近傍に配置しても良い。また、スリット部材3は照明光学系10内のコンデンサレンズ4の前側焦点面と共役な面の近傍に配置しても良い。
ここで、光軸方向をZ軸とし、光軸に直交する面上にXY軸を設定する。π位相板7はXYZ方向に移動可能である。Z軸方向の移動は、対物レンズ6を交換した際の、対物レンズ6の後側焦点位置の変化に対応するために設けられている。XY軸方向の移動は、π位相板7の芯だし調整および目視観察時や不図示の撮像素子等による画像取得時のコントラスト調節に使用する。このようにして顕微鏡装置100が構成されている。
図2A、2B、2Cは、π位相板7とスリット状の開口3aの詳細を示す説明図である。図2Aは、図1の矢印A側からπ位相板7を見た図を表し、光軸に垂直なXY軸は互いに垂直で、かつπ位相板7面内に含まれる。図2Aにおいて、外周円7aは対物レンズ6の対物瞳の有効径を表し、対物瞳の有効径はx=1、及びy=1に規格化して示している。なお、この規格化は、以降の他の実施形態でも同様である。また図2A中の四角い実線はスリット部材3のスリット状の開口3aの共役な開口を示し、π位相板7面上に投影したときのスリット状の開口像を示し、符号は同じ3aで示す。図2Bは、π位相板7面上における対物瞳径に対応したX軸方向の透過率分布を表し、図2Cは、π位相板7の位相分布を示す。π位相板7は、Y軸を基準に、−X側に位相差−π/2の位相板7eを、+X側に位相差+π/2の位相板7fを有し、両者の境界である位相境界部7cがY軸と一致している場合を示している。なお、ここでは位相板7eが−π/2、位相板7fが+π/2であり、両方で位相差πを有する場合について説明したが、位相板7eを通過する標本からの光に対して、位相板7fを通過する標本からの光がπ(180°)の位相差を持つように構成すれば良く、上記構成に限定されることはない。また、π位相板7の透過率分布や位相分布が外周円7aよりも外側でもゼロでない値を持つ理由は、π位相板7をXY軸方向に移動した時に対物レンズ6の瞳の有効径がケラレないためである。
次に、結像シミュレーションについて説明する。
図2Cの外周円7a内におけるX軸方向の位相分布F(x)を式(a1)に示す。
F(x)=i ・ sgn(x)、
ここで、 sgn(x)= 1、 0<x≦1
0、 x=0
-1、 −1≦x<0 (a1)
(a1)式は、1次元ヒルベルト変換の周波数空間における伝達関数である。位相分布図2Cがx=0を境界として位相差がπであるため、位相分布をもつ試料5を通過した光はその約半分がπの位相シフトを受けて像面8に到達し干渉する。その結果、試料5の位相分布が像面8にて強度分布として可視化される。
試料5における位相分布が像面8で試料像として可視化される様子を以下に説明する。
簡単のために1次元(X軸方向)で考える。またスリット状の開口3aが無限小ピンホールであると仮定する。試料5を点光源で照明した試料5の振幅分布をs(x’)、そのフーリエ変換をS(x)とし、像面8における試料像の振幅分布をg(x’)、そのフーリエ変換をG(x)とする。S(x)、G(x)、F(x)は(a2)式の関係で表される。
G(x)=S(x)・F(x) (a2)
ここで、試料5として弱位相物体を仮定すると、
s(x’)=exp(iφ(x’))≒1+iφ(x’) (a3)
であり、試料5による回折光はそのフーリエ変換S(x)で与えられる。
S(x)=δ(x)+Φ(x) (a4)
ただしΦ(x)はφのフーリエ変換である。
(a2)式に代入すると、位相分布成分φ(x)が残る。
G(x)=Φ(x)・F(x) (a5)
F(x)はヒルベルト変換の周波数空間における伝達関数であるから、φ(x’)のヒルベルト変換をφH(x’)とすると、像振幅分布g(x’)は、
g(x’)=φH(x’) (a6)
像強度分布は、
|g(x’)|=φH(x’) (a7)
となる。
これを像空間に移行すると、試料5を点光源で照明した分布s(x’)に(a1)式のフーリエ逆変換f(x’)を点像分布関数として畳み込み積分したものがg(x’)となり、(a8)式で表す。
g(x’)=s(x’)*f(x’)、 (*は畳み込み積分を表す) (a8)
図3にf(x’)のグラフを示す。図3より、ヒルベルト変換における点像分布は、位相物体に対してコントラストをもち、そのコントラスト形状はいわゆる微分像の様子を呈することがわかる。
以下に、理想レンズによる結像シミュレーションの比較結果を示す。
計算条件は生物観察において汎用的な40倍の対物レンズを想定し、照明光のコヒーレンシーσを、
σ=d1/(2×NA×f×m) (0)
で表す。d1は、照明光を制限する開口の開口幅であり、図2Aのスリット幅d1に対応している。
式(0)において対物レンズ6の開口数NA=0.6、対物レンズ6の焦点距離f=5mm、対物レンズ6の後側焦点面からスリット部材3が配置される面への倍率m=1とする。
また試料は、透過率=1(100%)、位相差100nm、幅W=100μm(像面換算)の矩形位相物体が視野中央(x=0)にあると仮定する。波長はλ=588nmである。
式(0)のσ=0、すなわち光源1をコヒーレント光源とみなしたときの結像シミュレーション結果を図4A〜4Dに示す。ここで、σ=0とは、開口幅d1が無限小と仮定した場合であり、d1=0を示すものではない。なお、σ=0のコヒーレント光源を用いた場合は、スリット部材3は不要であり、本願発明を適用することが無意味となる。図4A〜4Dに示す結像シミュレーション結果が得られる。図4Aは、π位相板7の位相境界部7cを光軸に一致させて配置した(原点:x=0)ときに相当し、図4B〜4Dはπ位相板7の位置をX軸方向に0.2mmずつずらしていったときの結像シミュレーション結果である。図4Aより、いわゆる微分像に類似したコントラスト像が得られているものの、ノイズの多い像であることがわかる。例えば、x値が−50μm以下、およびx値が+50μm以上ではバックグラウンド信号が凸凹の波状になるノイズが見られる。さらに図4B〜4Dに示すようにπ位相板7をX軸方向にずらすと、いわゆる擬似レリーフ像のようなコントラスト像が得られるが、同時にX軸方向ずらし量に応じた周波数成分のうねりがバックグラウンド信号に乗ってしまうことがわかる。これは、π位相板7のX軸方向のずらしが、ずらし量に応じた周波数変調をかけたことに相当することによる。このようなうねり成分がバックグラウンド信号にのるのは顕微鏡像として好ましくない。
このように、σ=0、すなわち光源1がコヒーレント光源である場合には好ましいコントラスト像を得ることが困難であることがわかる。
次に本発明においてσを、σ=0.05、0.1、0.2(スリット幅d1を変えた場合に相当する)の時のx=0における結像シミュレーション結果を図5A〜5Cに示す。図5A〜5Cにより、照明光学系10中に各スリット幅d1のスリット状の開口3aを有するスリット部材3を設ける事により、コントラストはコヒーレント光源(σ=0:図4A参照)の場合よりも低くなるが、バックグラウンド信号のノイズが明らかに少なくなると共に、いわゆる微分像の特性も良くなっている事がわかる。
また、図5Dは、σ=0.1、x=0.3mmの結像シミュレーション結果である。X軸方向のずらしによりコントラストがいわゆる擬似レリーフ像を形成するが、図4Cに比べてバックグラウンド信号に周波数変調成分のうねりは発生せず、ほぼ均一なバックグラウンド信号が得られることが判る。これは、スリット幅d1の範囲内で周波数変調成分が積算されて平均化される効果によるものである。この効果は計算によれば図5Aのσ=0.05では不足しておりバックグラウンド信号に凸凹の波状のノイズが残るが、図4Aに比較すると実用上問題ない程度のノイズである。図5Bのσ=0.1では、さらにノイズが減少し良好なコントラスト像が得られる。この結果から、σの下限値が0.05程度であることがわかる。なお、本発明の効果を確実にするためには、σの下限値を0.1にする事が好ましい。
このような背景の積算効果は、σの値を大きくするほど高くなる傾向にあるが、一方で図5A〜5Cのようにコントラストが相対的に低くなるので、むやみにσの値を大きくすることはできず、ある上限値が存在することがわかる。以下、σの上限値の条件について考える。
図6は、x=0においてσの値を変化させたときの、コントラスト値が変化していく様子をAで示す。図6中には、参考として明視野観察で同じ試料5を観察したときのコントラスト値をBで示してある。明視野観察におけるコントラスト値はσ=0のとき最大で0.22である。少なくとも明視野観察よりもコントラストに優れる必要があることから、これと同じコントラスト値をとるσ値をグラフより求めると約0.6となり、これがσの上限値となる。なお、本発明の効果を確実にするためにはσの上限値を0.5にする事が好ましい。これにより、コントラストをよりよくすることができる。
以上の結果から、本発明にかかる顕微鏡装置100では、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
(1) 0.05 ≦ d1/(2×NA×f×m) ≦ 0.6
但し、d1はスリット状の開口3aの開口幅、NAは対物レンズ6の開口数、fは対物レンズ6の焦点距離、mは対物レンズ6の後側焦点面から照明光学系10内のスリット状の開口3aが配置される面への倍率である。
また、実用上は、σ=0.4であるのがより望ましい。もちろん、コントラスト重視、あるいはノイズ低減効果重視の場合にはこの限りではなく、用途や目的に応じて条件式(1)の範囲内でσ値を選択すれば良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる顕微鏡装置について図7A、7B、7C、図8A〜8Fを参照しつつ説明する。本第2実施形態の顕微鏡装置100は、第1実施形態の顕微鏡装置100と光学系の構成は同様でπ位相板の一部に透過率を制御するフィルタを有することが異なるのみであり、構成全体の説明は第1実施形態と同様であり詳細な説明を省略する。
図7A、7B、7Cは、本発明の第2実施形態の顕微鏡装置100のπ位相板17諸特性を示し、図7Aはπ位相板17の構成を、図7Bはπ位相板17の透過率特性を、図7Cはπ位相板17の位相特性をそれぞれ示している。
図7Aにおいて、π位相板17の外周円17aは対物レンズ6の対物瞳の有効径を表している。また図7A中の四角い実線はスリット部材3のスリット状の開口13aの共役な開口を示し、π位相板17面上で観察したときのスリット状の開口像を示し、同じ符号13aを付してある。また、このスリット状の開口13aを覆うように透過率tのフィルタ18が形成されている。なお、フィルタ18は、π位相板17の表面に形成しても良いし、別体に形成してπ位相板17と一体的に構成しても良い。
図7Bは、π位相板17面上における対物瞳径17aに対応したX軸方向の透過率分布を表し、フィルタ18の部分のみ透過率が減少している。図7Cは、π位相板17の位相分布を示し、Y軸を基準に、−X側に位相差−π/2の位相板17eを、+X側に位相差+π/2の位相板17fを有し、両者の境界である位相境界部17cがY軸に一致している場合を示している。なお、ここでは位相板17eが−π/2、位相板17fが+π/2で位相差πを有する場合について説明したが、位相板17eを通過する標本からの光に対して、位相板17fを通過する標本からの光がπ(180°)の位相差を持つように構成すれば良く、上記構成に限定されることはない。このようにして、π位相板17が形成されている。また、第1実施形態と同様に、スリット幅d1は条件式(1)の範囲を満たしていることが望ましい。
また、スリット幅d1のスリット状の開口13aを覆うフィルタ18の透過率tは、50%以下となるようにしてあるため、図8Aに示すように、いわゆる直接光(0次光)成分が弱められて第1実施形態と比べると視野は暗くなる。しかし信号光強度比がバックグラウンド信号に対して相対的に強くなるため、結果的にコントラストは第1実施形態よりも向上する。特にX軸方向のずらし量が小さい(x=0近傍)状態でのコントラスト向上効果が高い。用途や目的に応じてフィルタ18は、適切な透過率tを選べば良い。
図8A〜8Fは、図7Aに示すπ位相板17において、σ=0.1の場合の結像シミュレーション結果の一例を示し、図8Aはt=10%、x=0、図8Bはt=10%、x=0.4mmX軸方向にずらした場合をそれぞれ示す。シミュレーション条件は、第1実施形態と同様である。図5と比較して、特にx=0(図5Bと図8A参照)でのコントラストが向上しているのがわかる。図8Cはt=40%、x=0、図8Dはt=40%、x=0.4mm、図8Eはt=50%、x=0mm、図8Fはt=50%、x=0.4mmにおける結像シミュレーション結果をそれぞれ示している。これらの図から、透過率tを上げるにつれてバックグラウンドの光強度が上がり、相対的にコントラストが低くなることが判るが、t=50%の場合でも十分実用に耐えるコントラストを保っていることが判る。これらの結果から、透過率tは以下の条件式(2)を満たすことが望ましい。
(2) 0≦ t ≦ 50 (単位:%)
なお、本第2実施形態では、スリット状の開口13aの開口幅d1の範囲で透過率tが一定となる場合を説明したが、本第2実施形態の変形例として透過率tがx=0の位置を最低値として、x=0からX軸方向に沿って離れるに従って透過率t増加する、Y軸を対称軸とする透過率分布とすることもできる。例えば、透過率tがx値に比例する、sin(x)に比例する、或いはx値に対して段階的に変化するように構成することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態にかかる顕微鏡装置について説明する。本第3実施形態では、第1実施形態における位相板とスリット部材の構成が異なり、その他の構成は第1実施形態と同様であるため、位相板と開口部材についてのみ説明する。
図9Aは、本発明の第3実施形態にかかる顕微鏡装置のπ位相板27と開口部材3に形成した輪帯開口23aとの位置関係を示している。すなわち、本第3実施形態では、第1実施形態の図1において、スリット部材3の位置に輪帯幅d2の輪帯開口23aを有する開口部材3が配置され、対物レンズ6の後側焦点面近傍には、−π/2の位相差を与える円板状の位相板27eと、その外周側に+π/2の位相差を与える輪帯状の位相板27fとを有するπ位相板27が配置されている。また図9Bは、π位相板27の透過率特性を示し、図9Cは、π位相板27の位相差特性をそれぞれ示している。なお、ここでは位相板27eが−π/2、位相板27fが+π/2で位相差πを有する場合について説明したが、位相板27eを通過する標本からの光に対して、位相板27fを通過する標本からの光がπ(180°)の位相差を持つように構成すれば良く、上記構成に限定されることはない。
また図9A、9B、9Cにおいて、位相板27eと位相板27fと境界である円形の位相境界部分27cは、照明光学系10のπ位相板27と共役な位置に配置された輪帯幅d2の輪帯開口23aのほぼ中央付近に位置付けられるように配置されている。
π位相板27と輪帯開口23aが配置された顕微鏡装置100により得られる画像は、第1実施形態でx=0としたときに類似している(よってここでは像の計算結果を省略する)。第1実施形態では開口幅d1の方向(即ち、X軸方向)にしか像が分解を特たないという方向性を有するのに対して、本第3実施形態では輪帯開口23aで試料5を輪帯照明しているため、得られる像は方向性を持たないという特徴がある。そのため、得られる2次元像はいわゆるエッジ強調画像のような見え方となる。
また、輪帯開口23aの開口幅d2と第1実施形態のスリット状の開口3aの開口幅d1とは、
d2=d1/2
の関係を満たしている。この結果、本第実施形態では、第1実施形態の条件式(1)に相当する条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 0.025 ≦ d2/(2×NA×f×m) ≦ 0.3
条件式(3)の意味するところは、第1実施形態と同様であり説明を省略する。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を0.05にする事が好ましい。また、本発明の効果を確実にするためには、条件式(3)の上限値を、0.25にする事が好ましい。また、本発明の効果を更に確実にするためには、条件式(3)の上限値を0.20にする事が好ましい。
図10A、10B、10Cは、本第3実施形態の変形例を示す。図10Aはπ位相板37を、図10Bはπ位相板37の透過率特性を、図10Cは位相特性をそれぞれ示している。
図10A、10B、10Cにおいて、π位相板37は輪帯幅d2の輪帯開口23aの位置の透過率tが、輪帯開口23a以外の部分に比べて低い透過率tを有するようにフィルタ38が形成されている。なお、透過率tのフィルタ38は、π位相板37面上に形成されてあっても良いし、フィルタ38を別体に作成してπ位相板37と一体的に構成しても良い。
また、透過率tは、第1実施形態と同様に以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2) 0 ≦ t ≦ 50 (単位:%)
このように、輪帯幅d2の輪帯開口23a部分に、透過率tのフィルタ38を設けることによって、得られる試料像は第2実施形態と同様にバックグラウンド光は暗くなり、信号光が相対的に強くなるため、透過率tの領域が無い図9の場合にくらべてコントラストが高くなる。
なお、フィルタ部分38は、上記のように輪帯幅d2に亘って透過率tが一定に形成しても良いし、位相差の境界領域37cを最低値とし、境界領域37cに対して対称に透過率tが高くなるような透過率分布を有するフィルタ部分38としても良い。その場合、透過率tの変化は、境界領域37cの半径をrcとして半径に対し|r−rc|に比例する、sin(|r−rc|)に比例する、|r−rc|に応じて段階的に高くなる、などの分布をとることが可能である。
また、位相板27、37は、XYZ軸方向に移動可能に構成されており、その作用、効果は第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態にかかる顕微鏡装置について説明する。図11は、本発明の第4実施形態にかかる顕微鏡装置の概略構成図である。本第4実施形態が第1実施形態から第3実施形態と異なる点は、第1実施形態から第3実施形態では、開口部材とπ位相板がそれぞれ1個の場合であったが、本第4実施形態は、開口部材が複数の開口を有し、それぞれの開口を照明光学系の光軸に挿脱切替可能であり、開口形状に対応したπ位相板を複数有する位相板ホルダを有し結像光学系の光軸に挿脱切替可能に構成されている。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し説明を省略する。
図11において、第4実施形態にかかる顕微鏡装置200は、照明光学系10中の、対物レンズ6の後側焦点面と共役な位置にスライダー式の開口部材53が配置され、結像光学系30の対物レンズ6の後側焦点面の近傍に、スライダー式の位相板ホルダ57が配置されて構成されている。なお、スライダー式のπ位相板ホルダ57は結像光学系30内の対物レンズ6の後側焦点面と共役な面の近傍に配置しても良い。また、スライダー式の開口部材53は照明光学系10内のコンデンサレンズ4の前側焦点面と共役な面の近傍に配置しても良い。
スライダー式の開口部材53には、図12に示す、スリット状の開口3a、13a、及び輪帯開口23aがほぼ同一平面内に配置され、照明光学系10の光軸に対して交換可能に構成されている。なお、開口3aは第1実施形態で、開口13aは第2実施形態で、開口23aは第3実施形態で説明された開口と同等であり構成等の説明を省略する。
スライダー式位相板ホルダ57には、図12に示す、スリット状の開口3aに対して用いられるπ位相板7、スリット状の開口13aに対して用いられるフィルタ18を有するπ位相板17、及び輪帯開口23aに対して用いられるπ位相板27がほぼ同一平面内に配置され、光軸に対して交換可能に構成されている。なお、π位相板7は第1実施形態で、π位相板17は第2実施形態で、π位相板27は第3実施形態で説明されたπ位相板と同等であり構成等の説明を省略する。また、各π位相板7,17,27は一つの支持部材57aで支持され、光軸に垂直な平面内のXY軸方向に微動可能とするために、支持部材57aをX軸方向に微動させるための微動機構58とY軸方向に微動させるための微動機構59とが設けられている。また、スライダー式位相板ホルダ57はZ軸方向にも移動可能に構成され、対物レンズ6の変更に伴う後側焦点面の変化に対応可能に構成されている。
本第4実施形態では、上述のように開口部材53と位相板ホルダ57が構成されているため、開口3a、13a、23aとπ位相板7、17、27の組合せを必要に応じて切り替えることにより、試料5に応じた最適な観察方法を選択できる。位相板ホルダ57の支持部材57aはXY軸方向に微動可能であり、像のコントラストを調整することができる。なお、本第4実施形態ではスライダ式の開口部材53及びスライダー式の位相板ホルダ57で挿脱切り替えを説明したが、ターレット式で回転による挿脱切り替えやその他類似の方法でも良い。
また、開口部がスリット状の開口3a、13aの場合の開口幅d1は、条件式(1)を満足し、輪帯開口23aの場合の開口幅d2は条件式(3)を満足し、フィルタ18の透過率tは条件式(2)を満足する。
図13及び図14A、14B、14Cは、本発明の第4実施形態に係る変形例を示す図である。図13は変形例にかかる顕微鏡装置200を、図14Aは位相板を示し、図14Bはフィルタを示し、図14Cは両者を組み合わせた状態をそれぞれ示す。本変形例では、π位相板17と透過率tを変えるフィルタ18とを個別に光軸に挿脱可能に構成してある。また、開口3a、13a、23aの交換の仕方は前述と同様である。
図13、図14A、14B、14Cにおいて、透過率tのフィルタ18を有するスライダー式フィルタ部材19とπ位相板17を有するスライダー式π位相板20が、結像光学系30の光軸に挿脱可能に構成されている。スライダー式フィルタ部材19とスライダー式π位相板20とは、対物レンズ6の後側焦点面の近傍にそれぞれ挿脱可能に構成されている。なお、スライダー式フィルタ部材19とスライダー式π位相板20は、第2実施形態と同様の構成を例示してあり、その作用、効果等の説明は省略する。
本変形例では、照明光学系10の光軸にスリット状の開口13aを挿入し、結像光学系30の光軸にスライダー式π位相板20を挿入した場合を示している。スライダー式π位相板20のみを光路に挿入すると第1実施形態と同様の顕微鏡装置100となり、さらにスライダー式フィルタ部材19も結像光学系30の光軸に挿入するとスライダー式π位相板20とスライダー式フィルタ部材19の特性を合わせた特性のπ位相板となり第2実施形態の顕微鏡装置100が実現できる。さらに透過率分布や位相分布を微妙に変えたもの等をそれぞれ準備し交換することで、多様な観察条件を実現することが可能となる。
また、スライダー式フィルタ部材19とスライダー式π位相板20とを、スライダー式開口53に配設されている開口の形状に対応するスライダー式フィルタ部材及びスライダー式π位相板にそれぞれ交換することで、上述した各実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、開口部がスリット状の開口3a、13aの場合の開口幅d1は、条件式(1)を満足し、輪帯開口23aの場合の開口幅d2は条件式(3)を満足し、透過率tは条件式(2)を満足する。
なお、上記各実施形態では、透過型顕微鏡の場合について説明したが、反射型顕微鏡でも同様の効果を奏することができる。反射型顕微鏡の場合には、照明光学系と結像光学系とに共用される例えばハーフミラー部材に対して、開口を有する開口部材或いはスライダー式開口部材は照明光学系の光源とハーフミラー部材との間の対物レンズの後側焦点面と略共役な位置に配置し、π位相板またはスライダー式位相板ホルダ或いはフィルタ部材はハーフミラー部材と像面との間の対物レンズの後側焦点面と略共役な位置に配置することが必要である。
なお、上述の実施の形態は例に過ぎず、上述の構成や形状に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる顕微鏡装置の概略構成図である。 図2A、2B、2Cは、第1実施形態の顕微鏡装置に配設されたπ位相板に関し、図2Aは、その構成とスリット状開口の位置関係を示し、図2Bはπ位相板の透過率特性を示し、図2Cはπ位相板の位相特性をそれぞれ示す。 図3は、図2Cに示す位相特性を有するπ位相板の応答特性を示す。 図4A〜4Dは、図2Aに示すπ位相板のσ=0において、x値を変化させた時の結像シミュレーション結果を示す。 図5A〜5Dは、図2Aに示すπ位相板のx=0において、σ値を変化させた時の結像シミュレーション結果を示す。 図6は、図2Aに示すπ位相板のx=0において、σ値を変化させた時のコントラストの明視野観察との比較結果を示す。 図7A、7B、7Cは、本発明の第2実施形態に係る顕微鏡装置に配設された透過率tのフィルタを有するπ位相板に関し、図7Aは、その構成とスリット状開口の位置関係を示し、図7Bはπ位相板の透過率特性を示し、図7Cはπ位相板の位相特性をそれぞれ示す。 図8A〜8Fは、図7Aに示すπ位相板のσ=0.1において、透過率tとx値を変化させた時の結像シミュレーション結果を示す。 図9A、9B、9Cは、本発明の第3実施形態に係る顕微鏡装置に配設されたπ位相板に関し、図9Aは、その構成と輪帯開口の位置関係を示し、図9Bはπ位相板の透過率特性を示し、図9Cはπ位相板の位相特性をそれぞれ示す。 図10A、10B、10Cは、本発明の第3実施形態の変形例であり、図10Aは透過率tのフィルタを有するπ位相板の構成と輪帯開口の位置関係を示す、図10Bはπ位相板の透過率特性を示す、図10Cはπ位相板の位相特性をそれぞれ示す。 図11は、本発明の第4実施形態にかかる顕微鏡装置の概略構成図である。 図12A、12Bは、第4実施形態に用いられるスライダー式開口部材とスライダー式位相板ホルダの一例をそれぞれ示す。 図13は、本発明の第4実施形態にかかる顕微鏡装置の変形例の概略構成図である。 図14A、14B、14Cは、第4実施形態の変形例に関し、図14Aはスライダー式フィルタ部材、図14Bはスライダー式π位相板、図14Cは、図14Aと図14Bを組み合わせた状態の例を示す。

Claims (12)

  1. 光源からの照明光を標本に照射する照明光学系と、
    前記標本からの光を対物レンズで集光し標本像を結像する結像光学系と、
    前記照明光学系内の前記対物レンズの後側焦点面と共役な面の近傍に配置され、前記照明光を制限する開口を有する開口部材と、
    前記結像光学系内の前記対物レンズの後側焦点面近傍、または前記後側焦点面の共役面の近傍に配置され、前記標本からの光に180度の位相差を与える第1の位相領域と第2の位相領域とを有する位相板とを備え、
    前記第1の位相領域と前記第2の位相領域との位相境界部分は、前記開口共役な位置に形成される前記開口の像内に配置されて成ることを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 前記開口は、スリット状開口であり、
    前記位相境界部分は、前記スリット状開口と共役な位置に形成される前記スリット状開口の像の長辺方向と略平行に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 前記スリット状開口の短辺方向の幅d1は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡装置。
    0.05 ≦ d1/(2×NA×f×m) ≦ 0.6
    但し、
    NA:前記対物レンズの開口数
    f:前記対物レンズの焦点距離
    m:前記対物レンズの後側焦点面から前記照明光学系内の前記スリット状の開口が配置される面への倍率
  4. 前記位相板において、前記位相境界部分をY軸とし、前記Y軸と光軸とに垂直な軸をX軸、前記Y軸と前記X軸との交点を原点とするとき、
    さらに、前記Y軸に対して対称な透過率分布を持ち、前記原点の近傍で前記透過率が最小で前記原点から離れるに従って前記透過率が高くなる、透過率制御板を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  5. 前記位相板において、前記位相境界部分をY軸とし、前記Y軸と光軸とに垂直な軸をX軸、前記Y軸と前記X軸との交点を原点とするとき、
    さらに前記Y軸に対して対称な透過率分布を持ち、前記原点から離れるにつれて階段状に透過率が高くなる透過率制御板を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  6. 前記開口部材の前記開口は、輪帯開口であり、
    前記位相板の前記位相境界部分は、円形状であり、
    前記位相境界部分は、前記輪帯開口と共役な位置に形成される前記輪帯開口の像の略中央に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡装置。
  7. 前記輪帯開口の開口幅d2は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項に記載の顕微鏡装置。
    0.025 ≦ d2/(2×NA×f×m) ≦ 0.3
    但し、
    NA:前記対物レンズの開口数
    f:前記対物レンズの焦点距離
    m:前記対物レンズの後側焦点面から前記照明光学系内の前記輪帯状開口が配置される
    面への倍率
  8. さらに、位相板における、前記開口と共役な位置の透過率を制御する透過率制御板を有し、
    記透過率tは、略一定であり、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項1から3および7のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
    0 ≦ t ≦ 50 (単位:%)
  9. さらに、光軸を中心とした同心円状の透過率分布を有する透過率制御板を有し、
    前記同心円状の透過率分布は、前記位相板の前記輪帯開口と略共役な開口位置で最も透過率が低く、前記輪帯開口と略共役な開口位置から遠ざかるに従って段階的に透過率が高くなり、前記輸帯開口と共役な開口の内周部から前記輪帯開口の中心方向と前記輪帯開口と共役な開口の外周部の外側方向で略対称であることを特徴とする請求項6または7に記載の顕微鏡装置。
  10. 数の前記位相板と複数の前記透過率制御板とを有し、
    前記複数の位相板と前記複数の透過率制御板前記結像光学系の光軸に対してそれぞれ独立に交換可能に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  11. 前記位相板は、前記結像光学系の光軸に対して挿脱可能に形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  12. 前記位相板は、XYZ軸方向に移動可能であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
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