JP4883019B2 - アキュームレータ - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫等の冷凍機器において、その冷凍サイクルを構成するアルミニウム製のアキュームレータに関するものである。
一般に、家庭用冷蔵庫等に使用される熱交換器において、アルミニウムアキュームレータと熱交換器配管の溶接は、アルミニウムアキュームレータに、熱交換器配管のつなぎ部の内周に有するステンレススリーブを挿入し、アルミニウムアキュームレータとアルミニウム製の熱交換器配管を突き合せることにより、アルミ材とアルミ材の接合部を形成し、その付き合せ部の外周を溶接する構成であった(特許文献1参照)。
近年、冷蔵庫等の家電製品においては、一層の低コスト化が図られており、また、使用冷媒も可燃性冷媒が用いられていることから、内部機能部品である熱交換器においても、低コスト化でかつ溶接の信頼性向上が求められている。
図8は、上記特許文献1に記載された従来のアルミニウム製アキュームレータにおけるパイプ接続部の溶接構造を示す断面図である。
図8に示すように、従来は、内部を冷媒101が流動する熱交換器配管102と、アルミニウムアキュームレータ103の開口端部104の内周に取付けられたアルミニウム製のインナーパイプ105と、ステンレス製のスリーブ106を具備し、開口端部104の外周を溶接するアルミニウムパイプ溶接構造において、インナーパイプ105と熱交換器配管102を、スリーブ106を介在して突き合せ接合し、アルミニウムアキュームレータ103の開口端部104がスリーブ106のほぼ中央に位置し、このつなぎ部107の外周を溶接した構造である。
特許第3220866号公報
しかしながら、上記従来の構成では、熱交換器配管102がステンレスリーブ106を介在して突き合せ接合されているため、溶接時に必要なアルミニウム量が少なく、溶接に際してはアルミニウム溶加棒等によるアルミニウム材料の供給が必要である。
この場合、溶接技能が低いと適正なアルミニウム材料供給ができず、溶接不良が多いという課題があった。
また、ステンレス製のスリーブ106は、位置決めが困難であることと、アルミニウム製のインナーパイプ105と熱交換器配管102との密着性が悪いことから溶接時にずれや落下等の衝撃により溶接が外れてしまう等の不良が多いという課題があった。
このように、アルミニウム相互の溶接部は、溶接不良が多く発生し、手直しや再生産が必要となり、生産コストの低減を図ることが困難であった。
以上のことから、溶接不良の低減と冷媒の円滑な流れをともに満足する溶接構造および溶接方法が求められている。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、溶接部の溶接不良の発生を充分に抑制するとともに、内部を冷媒が円滑に流れるアルミニウム製のアキュームレータを提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のアキュームレータは、ステンレス製のスリーブに、アルミニウム製のインナーパイプを挿入した後、熱交換器配管に、前記インナーパイプとスリーブを、熱交換器配管端部がインナーパイプに設けた規制部と当接するまで挿入し、その熱交換器配管をインナーパイプ側よりアキュームレータ本体内へ挿入し、前記アキュームレータ本体、熱交換器配管、スリーブおよびインナーパイプが重ね合せられた部分を溶接したものである。
そして、前記スリーブを、該スリーブの外周表面に、前記熱交換器配管の内周面に当設する複数の突出部を設けた構成としたものである。
したがって、前記アキュームレータ本体と熱交換器配管の重ね合わせ構造により、溶接に必要なアルミニウム量が確保でき、アルミニウムパイプ(熱交換器配管)の肉厚を薄くすることなく溶接できるようになる。その結果、溶接作業が容易となり、高い溶接技能を必要とせずに溶接不良が少なくでき、生産コストの抑制が可能となる。また、インナーパイプに設けた規制部により、スリーブの位置決めが容易となり、溶接後の管内形状が安定し、冷媒の円滑な流れが可能となる。
さらに、スリーブに設けた突出部により、スリーブと熱交換器配管の接触は、断続的な接触となるため、溶接時におけるインナーパイプへの熱の伝達が緩和され、その結果、熱による変形等が抑制され、前記インナーパイプ、スリーブ、熱交換器配管の固定構造が安定し、溶接効果の信頼性を高めることができる。
本発明は、溶接作業を容易にして、溶接不良を充分低減することができるとともに、溶接に伴うアキュームレータ内部での配管のずれも抑制でき、冷媒の円滑な流れが可能なアルミニウム製のアキュームレータを提供することができる。
また、溶接の信頼性が高いことから、可燃性冷媒を用いた冷凍機器への組込みも可能であり、冷凍機器の信頼性を高めることができるものである。
請求項1に記載の発明は、両端に中央部よりも細径に形成された配管接続用の開口部を有するアルミニウム製のアキュームレータ本体と、前記アキュームレータ本体の一端に挿入されるアルミニウム製の熱交換器配管と、前記熱交換器配管の内部に挿入されるステンレス製のスリーブと、前記アキュームレータ本体内に配置され、一端が前記スリーブを介して前記熱交換器配管に挿入されるアルミニウム製のインナーパイプを具備し、前記インナーパイプに、少なくとも前記スリーブの移動規制を行う規制部を設け、前記スリーブを介してインナーパイプを挿入した熱交換器配管を前記アキュームレータ本体の開口部に挿入し、該開口部を溶接したアキュームレータにおいて、前記スリーブの外周表面に、前記熱交換器配管の内周面に当設する複数の突出部を設けたものである。
かかる構成とすることにより、溶接箇所であるアキュームレータ本体の開口部は、アルミニウム製のアキュームレータ本体に加えて、アルミニウム製の熱交換器配管、アルミニウム製のインナーパイプが重なった部位となり、溶接部に充分なアルミニウム量を確保することができる。
その結果、溶接の信頼性が高まり、溶接不良に伴う製造コストの上昇が抑制でき、また、熱交換器配管の先端とインナーパイプとの接合部は、前記アキュームレータ本体と熱交換器配管の溶接部よりアキュームレータ本体内部寄りに位置しているため、溶接に伴う溶融アルミがアキュームレータ内部へ流出することも抑制でき、品質の低下が抑制できる。
さらに、前記インナーパイプに設けた規制部により、ステンレス製のスリーブの位置決めが容易となることから、溶接後のインナーパイプ、スリーブ、熱交換器配管の固定構造が安定し、形状の寸法確保等において信頼性を向上することができ、また、前記インナーパイプ、スリーブ、熱交換器配管の固定構造の安定化により、冷媒の円滑な流れが可能となるものである。
また、前記スリーブの外周表面に、前記熱交換器配管の内周面に当設する複数の突出部を設けたことにより、熱交換器配管との接触面積が少なくなり、溶接時における熱のインナーパイプへの伝達が緩和される。その結果、熱による変形等が抑制され、前記インナーパイプ、スリーブ、熱交換器配管の固定構造が安定し、溶接効果の信頼性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記インナーパイプの先端を中央部よりも小径とすることにより形成されたテーパー部を、前記規制部としたものである。
かかる構成とすることにより、前記規制部を、管の絞り加工等の工法で形成することができ、また、テーパー部とすることで、加工が容易となり、さらにテーパー面による楔作用でスリーブ、熱交換器配管との挿入、嵌合を確実なものにし易く、溶接時における挿入、嵌合のずれも抑制することができるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記スリーブにおける規制部側端面に、前記規制部のテーパー面に当接するフレアー部を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記フレアー部の傾斜面がスリーブのインナーパイプへの装着時のガイドとなり、スリーブのインナーパイプへの装着性が向上し、作業性の向上を図ることができる。
さらに、フレアー部の広がり形状により、溶接時に溶融したアルミニウムの流出が発生した場合であっても、その流出を堰き止めることができ、その結果、アキュームレータ本体内への流出阻止がより確実となり、一層の品質の安定化が図れるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記スリーブの突出部を、円周方向に突出し、軸方向に凹部が断続的に連続する波形としたものである。
かかる構成とすることにより、スリーブの外周表面に、断続的な凹部が位置しているため、溶接時に溶融したアルミニウムが溶出しても、前記凹部で堰き止める作用が生じ、その結果、アルミニウム材のインナーパイプ内への溶け込みに起因した、該インナーパイプの詰まりが抑制でき、冷媒の安定した流れの信頼性を向上することができるものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記スリーブの突出部を、該スリーブの外周面に突出する複数の半球状突起としたものである。
かかる構成により、熱交換器配管との接触面積が少なくなり、溶接時における熱のインナーパイプへの伝達を緩和し、その結果、熱による変形等を抑制することができ、前記インナーパイプ、スリーブ、熱交換器配管の固定構造を安定させ、溶接効果の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるアキュームレータの溶接部の断面図である。図2は、同実施の形態1におけるステンレス製のスリーブの斜視図である。図3は、図2に示すスリーブのA部の拡大図である。
図1、図2、図3において、アキュームレータ本体1は、純アルミニウムまたは、アルミニウム合金製であり、適宜加工法によって円筒状に形成されており、その両端には、絞り加工等によって中央部よりも小径に形成された配管接続用の開口部2が設けられている。具体的な形状は、周知の形状でよいため、ここでは、本発明の要旨に関係する箇所について、図示並びに説明する。
インナーパイプ3、熱交換器配管(以下、配管と称す)4は、それぞれ接続関係にある管体で、アキュームレータ本体1と同様に純アルミニウムまたは、アルミニウム合金を材料として形成されている。
前記インナーパイプ3における配管4との接続端側は、絞り加工等によってさらに小径に形成され、配管4への挿入部5となっている。したがって、挿入部5の形成に際し、接続端側には、徐々に径が小さくなるテーパー状の規制部6が設けられている。
また、前記配管4には、径方向に広がり、かつ前記アキュームレータ本体への挿入代を規制する当接部7が設けられている。
さらに、インナーパイプ3は、溶接時に溶融したアルミニウムが配管4の内部へ流れ込むことを防止するステンレス製のスリーブ8を介して配管4に挿入されるものであり、スリーブ8は、図2に示す如く、ステンレス製パイプ(以下、ステンレス管と称す)より形成されるもので、その外周には、図3に示す如く円周方向において凹部8aが絞り加工等の加工法によって環状に設けられ、凹部8aが軸方向に断続して設けられた断面波形の構成となっている。
かかる凹部8aの形成により、スリーブ8の外周面には、突出部が形成された構成となっている。なお、スリーブ8のステンレスについては、腐食の観点からオーステナイト系を使用することが望ましい。
ここで、スリーブ8に用いるステンレス管の内径は、インナーパイプ3の挿入部5の外径と略等しく設定し、外径は、配管4の内径より極微小に小さい径を設定する。
したがって、スリーブ8をインナーパイプ3の挿入部5へ装着し、該インナーパイプ3を、スリーブ8を介して配管4と接続し、アキュームレータ本体1内に挿入することにより、アキュームレータの組立てが行われるもので、以下、アキュームレータの組立てについて説明する。
まず、インナーパイプ3の挿入部5にステンレス製のスリーブ8を装着する。このとき、スリーブ8は、その端面がインナーパイプ3に設けた規制部6に当接する位置まで挿入する。
このスリーブ8の装着により、溶接時における溶融したアルミ材の挿入部5側への浸透が抑制できる。
換言すると、前述の溶接時における溶融したアルミ材の挿入部5側への浸透抑制は、溶接時におけるアルミニウム量の確保につながり、その結果、溶接不良の低減が期待できるものである。
次に、スリーブ8を装着したインナーパイプ3を、配管4の内周へ挿入する。このとき、配管4の先端がインナーパイプ3の規制部6に当接するまで挿入する。このとき、スリーブ8も規制部6に当接するように力が加わるため、位置ずれを生じることはない。
かかる状態において、配管4の内周面とスリーブ8の外周の間には、スリーブ8に形成した凹部8aにより、接触した部分8bと、離れた部分8cが形成されている(図3)。
さらに、上述の如くスリーブ8を介して接続されたインナーパイプ3と配管4を、インナーパイプ3がアキュームレータ本体1内に位置するように挿入する。その挿入は、配管4の当接部7がアキュームレータ本体1の開口部2に当接するまで行う。
そして、当接部7がアキュームレータ本体1の開口部2に当接している状態で、その当接箇所を主体に溶接することにより、アキュームレータの溶接組立てが完了する。
かかる組立ては、溶接の際に、アキュームレータ本体1と配管4の重合構造により、アルミニウム材の肉厚が確保されるため、溶接作業の容易化が可能となり、溶接不良に伴う手直し作業、あるいは再生産を低減することができる。また、アルミニウム溶接時に通常使用されるアルミニウム溶加棒の使用も低減でき、生産コストの低減化が期待できる。
また、溶接不良が原因での冷媒漏れも低減することができることから、イソブタンやプロパン等の可燃性冷媒を使用する場合の、冷媒漏れによる発火の危険性も低減することができ、信頼性を高めることができるものである。
さらに、インナーパイプ3と配管4の接続、および配管4のアキュームレータ本体1への挿入において、スリーブ8に作用する力は、いずれの場合もスリーブ8が規制部6に当接する方向に作用するため、組立て途中でスリーブ8の位置がずれることも抑制でき、その結果、溶接後のインナーパイプ3、スリーブ8、配管4の固定構造が安定し、形状の寸法確保等において信頼性を向上することができ、また、冷媒の円滑な流れが可能となるものである。
換言すると、インナーパイプ3に設けた規制部6は、スリーブ8の位置決めと、配管4のインナーパイプ3への挿入代を規制するもので、かかることにより、インナーパイプ3、スリーブ8、配管4の結合寸法等の安定化を図ることができるものである。
また、配管4の先端とインナーパイプ3との接合部は、アキュームレータ本体1と配管4の溶接部よりアキュームレータ本体1内部寄りに位置しているため、溶接に伴う溶融アルミがアキュームレータ本体1の内部へ流出することも抑制でき、品質の低下が抑制できる。
さらに、前記インナーパイプ3に設けた規制部6の面をテーパー状とすることで、加工が容易となり、さらにテーパー面による楔作用でスリーブ8、配管4との挿入、嵌合を確実なものにし易く、溶接時における挿入、嵌合のずれも抑制することができるものである。
また、スリーブ8の外周面には、円周方向に延びる環状の凹部8aが設けられているため、配管4の当接部7とアキュームレータ本体1の開口部2の溶接時に溶融したアルミニウムがスリーブ8表面に流出しても凹部8aによって堰き止められるため、インナーパイプ3側への流出が抑制される。
その結果、インナーパイプ3内における冷媒の流れが、溶け込んだアルミニウムによって阻害されることも抑制され、アキュームレータの信頼性を高めることができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるアキュームレータの溶接部の断面図である。図5は、同実施の形態2におけるステンレス製のスリーブの斜視図である。なお、先の実施の形態1と同じ構成要件については、同一の符号を付し、ここでは、実施の形態1と相違する部分を主体に説明する。
スリーブ18は、オーステナイト系のステンレス製パイプ(以下、ステンレス管と称す)より形成されるもので、基本構成は、実施の形態1におけるスリーブ8と同様に、円周方向に延びる環境の凹部18aがその軸方向において断続的に設けられた構成となっており、その一端に、外方向に傾斜して広がるように折り曲げ加工したフレアー部18bを形成した点が実施の形態1と相違している。また、このフレアー部18bの傾斜角度は、規制部6のテーパー面の角度と略同角度に設定されている。
ここで、スリーブ18は、実施の形態1と同様にスリーブ18のずれや落下を防止するためと、溶接時において配管等へ溶け込むアルミニウムの量を最少とするもので、スリーブ18に用いるステンレス管の内径は、インナーパイプ3の挿入部5の外径と略等しく設定し、外径は、熱交換器配管(以下、配管と称す)4の内径より極微小に小さい径を設定する。
本実施の形態2についても、インナーパイプ3を、スリーブ18を介して配管4と接続し、アキュームレータ本体1内に挿入することにより、アキュームレータの組立てが行われるもので、以下、アキュームレータの組立てについて説明する。
まず、インナーパイプ3の挿入部5にステンレス製のスリーブ18を装着する。このとき、スリーブ18は、その端面がインナーパイプ3に設けた規制部6に当接する位置まで挿入する。それに際し、スリーブ18に設けたフレアー部18bの広がり面の傾斜を利用して挿入部5とスリーブ18の軸心を合わせることができるため、スリーブ18の装着作業が容易となる。
そして、スリーブ18の挿入部5への挿入を続けることにより、スリーブ18は、フレアー部18bと規制部6の当接によって位置が固定される。
次に、スリーブ18を装着したインナーパイプ3を、配管4の内周へ挿入する。このとき、配管4の先端がスリーブ18のフレアー部18bを介してインナーパイプ3の規制部6に当接するまで挿入する。このとき、スリーブ8も規制部6に当接するように力が加わるため、位置ずれを生じることはない。
さらに、上述の如くスリーブ18を介して接続されたインナーパイプ3と配管4を、インナーパイプ3がアキュームレータ本体1内に位置するように挿入する。その挿入は、配管4の当接部7がアキュームレータ本体1の開口部2に当接するまで行う。
そして、当接部7がアキュームレータ本体1の開口部2に当接している状態で、その当接箇所を主体に溶接することにより、アキュームレータの溶接組立てが完了する。
ここで、上記組立てにおいては、スリーブ18をインナーパイプ3の挿入部5に装着するようにしたが、スリーブ18を先に配管4の内周に装着し、その状態でインナーパイプ3の挿入部5を配管4に挿入する作業とすることもできる。
かかる場合においても、スリーブ18に形成したフレアー部18bの傾斜を利用して挿入部5とスリーブ18の軸心を合わせることができるため、スリーブ18の装着作業が容易となる。
かかる組立ては、溶接の際に、アキュームレータ本体1と配管4の重合構造により、アルミニウム材の肉厚が確保されるため、溶接作業の容易化が可能となり、溶接不良に伴う手直し作業、あるいは再生産を低減することができる。また、アルミニウム溶接時に通常使用されるアルミニウム溶加棒の使用も低減でき、生産コストの低減化が期待できる。
特に、スリーブ18は、その外周に凹部18aを、そして一端にフレアー部18bをそれぞれ形成した構成であるため、配管4の先端とインナーパイプ3との接合部が、アキュームレータ本体1と配管4の溶接部よりアキュームレータ本体1内部寄りに位置していることと合わせて、溶接時に溶融したアルミ材が、インナーパイプ3側へ溶け込もうとしても凹部18aとフレアー部18bによって堰き止められるため、溶融したアルミ材のアキュームレータ本体1内への流出阻止がより確実となり、さらに、凹部18aにより配管4とスリーブ18の接触面積が減少し、その結果、溶接時における熱のインナーパイプ3への伝達が緩和され、熱歪みに起因してインナーパイプ3、スリーブ18、配管4の固定構造が不安定となることも抑制され、冷媒の円滑な流れが期待でき、アキュームレータとしての品質を一層安定させることができる。
また、溶接不良が原因での冷媒漏れも低減することができることから、イソブタンやプロパン等の可燃性冷媒を使用する場合の、冷媒漏れによる発火の危険性も低減することができ、信頼性を高めることができるものである。
さらに、インナーパイプ3と配管4の接続、および配管4のアキュームレータ本体1への挿入において、スリーブ18に作用する力は、いずれの場合もスリーブ18が規制部6に当接する方向に作用するため、組立て途中でスリーブ18の位置がずれることも抑制できる。すなわち、インナーパイプ3に設けた規制部6は、スリーブ18と配管4の挿入方向への位置規制を行うもので、実施の形態1と同様にインナーパイプ3、スリーブ18、配管4の結合寸法等の安定化を図ることができるものである。その結果、溶接後のインナーパイプ3、スリーブ18、配管4の固定構造が安定し、形状の寸法確保等において信頼性を向上することができ、また、冷媒の円滑な流れが可能となるものである。
さらに、インナーパイプ3に設けた規制部6の面をテーパー状とすることで、加工が容易となり、さらに該テーパー面により、スリーブ18とインナーパイプ3との軸心合せが容易となり、また配管4との挿入、嵌合を確実なものにし易く、溶接時における挿入、嵌合のずれも抑制することができるものである。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるステンレス製のスリーブの斜視図である。なお、アキュームレータ本体、インナーパイプ、熱交換器配管の連結および組込みは、実施の形態1の構成と同じでよいため、ここでは、スリーブを主体に説明する。
スリーブ28は、ステンレス管をその表面に半球状の突起28aが形成されるようにプレスし、全体を凹凸形に加工したものである。したがって、スリーブ28の外周には、多数の突起28aが形成されている。
上記構成のスリーブ28は、材料に実施の形態1と同じものを用い、寸法関係も略同等であり、装着される箇所も同じで、概略図1の構造となる。したがって、以下の説明においては、一部図1を援用して説明する。
そして、スリーブ28は、実施の形態1と同様の手順で組立てられ、最後に配管4の当接部7とアキュームレータ本体1の開口部2の当接箇所が溶接されるものである。
先の実施の形態1と異なる点は、多数の突起28aが形成されている関係上、熱交換器配管(以下、配管と称す)4の内周とインナーパイプ3の外周との間において、微小な空隙28b(図6)が形成されている点である。
その結果、スリーブ28と配管4との接触面積が少なくなり、溶接時における熱のインナーパイプ3への伝達が緩和される。したがって、実施の形態1の作用効果に加えて、溶接時の熱による変形等が抑制され、前記インナーパイプ3、スリーブ28、配管4の固定構造が安定し、溶接効果の信頼性を一層高めることができるものである。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4におけるステンレス製のスリーブの斜視図である。なお、アキュームレータ本体、インナーパイプ、熱交換器配管の連結および組込みは、実施の形態2の構成と同じでよいため、ここでは、スリーブを主体に説明する。
スリーブ38は、ステンレス管をその表面に半球状の突起38aが形成されるようにプレスし、全体を凹凸形に加工したものである。そして、その一端に、外方向に傾斜して広がるように折り曲げ加工したフレアー部38bを形成したものである。このフレアー部38bの傾斜角度は、インナーパイプに形成した規制部のテーパー面の角度と略同角度に設定されている。
上記構成のスリーブ38は、材料に実施の形態2と同じものを用い、寸法関係も略同等であり、装着される箇所も同じで、概略図2の構造となる。したがって、以下の説明においては、一部図2を援用して説明する。
そして、スリーブ38は、実施の形態2と同様の手順で組立てられ、最後に配管4の当接部7とアキュームレータ本体1の開口部2の当接箇所が溶接されるものである。
先の実施の形態2と異なる点は、熱交換器配管(以下、配管と称す)4の内周とインナーパイプ3の外周との間形成される微小な空隙(図示せず)が、実施の形態3と同様多数の半球状の突起38aによって形成されている点である。
その結果、スリーブ38と配管4との接触面積が少なくなり、溶接時における熱のインナーパイプ3への伝達が緩和される。したがって、実施の形態2の作用効果に加えて、溶接時の熱による変形等が抑制され、インナーパイプ3、スリーブ38、配管4の固定構造が安定し、溶接効果の信頼性を一層高めることができるものである。
本発明にかかるアルミニウムアキュームレータは、溶接不良を充分低減できるとともに管内冷媒の円滑な流れが可能となるので、アルミニウムを主体とした冷凍冷蔵機器、および空調用機器の他に、自動車用機器、給湯器用機器等の用途にも適用できるものである。
本発明の実施の形態1におけるアキュームレータの溶接部の断面図 同実施の形態1におけるステンレス製のスリーブの斜視図 図2に示すスリーブのA部の拡大図 本発明の実施の形態2におけるアキュームレータの溶接部の断面図 同実施の形態2におけるステンレス製のスリーブの斜視図 本発明の実施の形態3におけるステンレス製のスリーブの斜視図 本発明の実施の形態4におけるステンレス製のスリーブの斜視図 従来のアルミニウム製アキュームレータにおけるパイプ接続部の溶接構造を示す断面図
符号の説明
1 アキュームレータ本体
2 開口部
3 インナーパイプ
4 熱交換器配管
5 挿入部
6 規制部
7 当接部
8 スリーブ
8a 凹部(突出部)
18 スリーブ
18a 凹部(突出部)
18b フレアー部
28 スリーブ
28a 突起
38 スリーブ
38a 突起
38b フレアー部

Claims (5)

  1. 両端に中央部よりも細径に形成された配管接続用の開口部を有するアルミニウム製のアキュームレータ本体と、前記アキュームレータ本体の一端に挿入されるアルミニウム製の熱交換器配管と、前記熱交換器配管の内部に挿入されるステンレス製のスリーブと、前記アキュームレータ本体内に配置され、一端が前記スリーブを介して前記熱交換器配管に挿入されるアルミニウム製のインナーパイプを具備し、前記インナーパイプに、少なくとも前記スリーブの移動規制を行う規制部を設け、前記スリーブを介してインナーパイプを挿入した熱交換器配管を前記アキュームレータ本体の開口部に挿入し、該開口部を溶接したアキュームレータにおいて、前記スリーブの外周表面に、前記熱交換器配管の内周面に当設する複数の突出部を設けたアキュームレータ。
  2. 前記インナーパイプの先端を中央部よりも小径とすることにより形成されたテーパー部を、前記規制部とした請求項1に記載のアキュームレータ。
  3. 前記スリーブにおける規制部側端面に、前記規制部のテーパー面に当接するフレアー部を設けた請求項2に記載のアキュームレータ。
  4. 前記スリーブの突出部を、円周方向に突出し、軸方向に凹部が断続的に連続する波形とした請求項1から3のいずれか一項に記載のアキュームレータ。
  5. 前記スリーブの突出部を、該スリーブの外周面に突出する複数の半球状突起とした請求項1から3のいずれか一項に記載のアキュームレータ。
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