JP2013217584A - アルミニウムアキュームレータの溶接構造ならびに熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】量産性に優れ信頼性の高いアルミニウムアキュームレータ溶接構造ならびに熱交換器を提供する。
【解決手段】アルミニウムパイプ4と、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータ5と、拡管加工部3dを有したアルミニウムインナーパイプ6と、から構成されている。アルミニウムパイプ4はアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dへ挿入され、アルニニウムろう付けした後、アルミニウムインナーパイプ6はアルミニウムアキュームレータ5に挿入され、アルミニウムインナーパイプ6とアルミニウムアキュームレータ5をアルミニウムろう付けする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、家庭用あるいは業務用冷蔵庫、さらにはショーケース等の冷凍冷蔵機器分野における、冷却器(蒸発器)のアルミニウムアキュームレータの溶接構造ならびにアルミニウムアキュームレータの溶接構造を備えた熱交換器に関するものである。
一般に家庭用冷蔵庫などに使用される熱交換器において、アルミニウムアキュームレータとアルミニウムパイプの溶接構造はアルミニウムアキュームレータとアルミニウムパイプのつなぎ部の内周にステンレススリーブを挿入して、つなぎ部の外周をTIG溶接(タングステン−不活性ガス溶接)する溶接構造が知られている。ここで、近年、冷蔵庫などの家電製品においては使用冷媒に可燃性冷媒が用いられていることから、内部機能部品である熱交換器においても、溶接部の漏れに対する溶接信頼性向上が求められている。
また、一層の低コスト化が図られていることから、熱交換器においても生産性が高く低コストの製品が求められている。しかしながら、アルミニウムの溶接部は漏れなどの溶接不良が多く発生しやすいことと、それが原因で溶接手直しや再生産が多くなり生産性が悪くなることから低コスト化が困難である。
以上のことから、溶接不良が少なく生産性の高い接合構造および熱交換器が求められている。
従来の溶接構造の一例として、アルミニウムアキュームレータ内にアルミニウムパイプを挿入した状態でTIG溶接されたアルミニウムアキュームレータの溶接構造がある(例えば、特許文献1参照)。
図4は、特許文献1に記載された従来のアルミニウムアキュームレータ溶接構造断面図を示すものである。
図4に示すように、従来のアルミニウムアキュームレータ溶接構造1は、次の構成からなる。
内部を冷媒2が流動する伝熱管であるビーディング加工部3aを有したアルミニウムパイプ4と、熱交換器(図示せず)の熱負荷により液冷媒が直接圧縮機(図示せず)へ直接流れないように液冷媒を貯留してガス化した後に圧縮機へ送り込む役割をもつアルミニウムアキュームレータ5と、アルミニウムアキュームレータ5内へ挿入される縮管加工部3cを有した金属パイプ16と、から構成されている。
なお、金属パイプ16は、TIG溶接時にアルミニウムパイプ4の内部へのアルミニウム溶け込みによるアルミニウムパイプ詰り防止用のスリーブも兼ねた構造となっており、金属パイプ16に使用する材料は、耐熱性を考慮して主にステンレスパイプを使用している。
以上のように構成されたアルミニウムアキュームレータ溶接構造について、以下その製造方法を説明する。
まず、アルミニウムパイプ4の内周に金属パイプ16の縮管加工部3cを挿入する。このとき、縮管加工部3cがアルミニウムパイプ4の端面と一致する位置まで挿入する。次
に、金属パイプ16を挿入したアルミニウムパイプ4のビーディング加工部3aをアルミニウムアキュームレータ5の端面と一致するまで挿入し、アルミニウムパイプ4とアルミニウムアキュームレータ5と金属パイプ16とを重ね合わせる。次に重ね合わせたつなぎ部7の外周をTIG溶接する。この重ね合わせ構造とビーディング加工部3aによりTIG溶接部に充分なアルミニウム量が確保できることと、つなぎ部7が形状的に安定することから、自動溶接等も可能とし、より安定した溶接が行え、溶接品質の向上を図っている。
特開2007−093035号公報
しかしながら、前記従来の構成では、アルミニウムパイプ4とアルミニウムアキュームレータ5と金属パイプ16とを重ね合わせたつなぎ部7の外周を接合するTIG溶接において、
漏れのない安定した溶接を行うには、溶接部を常に安定した寸法や勘合状態にする必要がある。
ところで、アルミニウムパイプ4およびアルミニウムアキュームレータ5の加工寸法にはバラツキ、たとえば、アルミニウムパイプ4のビーディング加工部3aの外径寸法バラツキ、アルミニウムアキュームレータ5の端部の肉厚バラツキなどがある。
したがって、アルミニウムパイプ4とアルミニウムアキュームレータ5と金属パイプ16とを重ね合わせたつなぎ部7の形状寸法は全く同一ではない。
一般的に、TIG溶接はアルミニウム母材(アルミニウム溶加材を含む)を溶かして接合する方法であり、接合部の形状寸法が同一ではない、すなわちアルミニウム量が一定ではない、という状態のため溶接品質は安定しにくい。特に、溶接条件を一定とした場合、すなわち、自動溶接等を用いてろう付け条件を安定させてアルミニウムろう付けを行った場合、アルミニウムパイプ4のビーディング加工部3aの外径寸法が小さい場合や、アルミニウムアキュームレータ5の短部の肉厚が薄いなどの場合には、溶け込むアルミニウム量が少なくなる。これにより、溶け込み不足による接合部内部のボイドやスキマが発生しスローリークの発生率が高くなりやすい、もしくは、オーバーベークによる肉厚減による強度低下が発生しやすい。またアルミニウムパイプ4のビーディング加工部3aの外径寸法が大きい場合や、アルミニウムアキュームレータ5の短部の肉厚が厚いなどの場合には、熱量不足による溶け込み不足による接合部内部のボイドやスキマが発生しスローリーク発生率が高くなりやすい。
よって、量産時において、気密性や強度に問題がある不良品が発生する可能性があるという課題を有していた。
また、それが原因で溶接手直しや再生産が多くなり生産性が悪くなるという課題を有していた。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、量産時において、気密性や接合強度に問題がある不良品が発生しにくい生産性の高いアルミニウムアキュームレータの溶接構造を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、アルミニウムパイプと、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータと、拡管加工部を有したアルミニウムインナーパイプと、から構成され、前記アルミニウムパイプを前記アルミニウムインナーパイプの前記拡管加工部へ挿入しアルニニウムろう付けした後、前記アルミニウムインナーパイプは前記アルミニウムアキュームレータに挿入され、前記アルミニウムインナーパイプと前記アルミニウムアキュームレータをアルミニウムろう付けしたものである。
アルミニウムろう付けは、アルミニウムパイプとアルミニウムインナーパイプの重ね合わされた部分の、アルミニウムパイプの外周面とアルミニウムインナーパイプの拡管加工部内周面の間にアルミニウムろうが浸透していくため、アルミニウムパイプとアルミニウムインナーパイプの加工寸法バラツキによる接合不良への影響が少なくできる。また、TIG溶接に比べ、極力ボイドやスキマの発生が少なくスローリーク発生率を減らした気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができる。
また、アルミニウムインナーパイプとアルミニウムアキュームレータとのアルミニウムろう付けについても、上記同様にTIG溶接に比べ、極力ボイドやスキマの発生が少なくスローリーク発生率を減らした気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができる。
さらに、アルミニウムろう材にアルミニウムリングろうを使用することで、より安定したアルミろう付けが可能となるとともに、自動ろう付けも可能となることから、より安定したろう付け品質を確保することが可能となる。また、これにより溶接手直しや再生産を少なくすることができる。
また、材料をアルミニウムに統一することで、材料コスト低減に繋がるとともに加工設備の兼用化などが図られ、より生産性を高くできる。
本発明のアルミニウムアキュームレータの溶接構造は、気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができ、量産されたアルミニウムアキュームレータの溶接構造の接合強度や気密性が確実に安定確保され、量産時において、信頼性の高く生産性の高いアルミニウムアキュームレータの溶接構造及びそれを使った冷却器、冷凍冷蔵機器を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるアルミニウムアキュームレータの溶接構造断面図 本発明の実施の形態1におけるアルミニウムアキュームレータの溶接構造を構成するつなぎ部の拡大断面図 図2のA−A断面図 従来のアルミニウムパイプ溶接構造断面図
第1の発明は、アルミニウムパイプと、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータと、拡管加工部を有したアルミニウムインナーパイプと、から構成され、前記アルミニウムパイプを前記アルミニウムインナーパイプの前記拡管加工部へ挿入しアルニニウムろう付けした後、前記アルミニウムインナーパイプは前記アルミニウムアキュームレータに挿入され、前記アルミニウムインナーパイプと前記アルミニ
ウムアキュームレータをアルミニウムろう付けしたアルミニウムアキュームレータの溶接構造である。
これにより、アルミニウムパイプとアルミニウムインナーパイプの重ね合わされた部分の間、およびアルミニウムインナーパイプとアルミニウムアキュームレータの重ね合わされた部分の間にアルミニウムろうが浸透していくため、TIG溶接に比べ極力、ボイドやスキマの発生を減らした気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができる。また、アルミニウムパイプとアルミニウムインアーパイプとアルミアキュームレータの加工寸法バラツキによる接合不良への影響が少なくできる。
さらに、アルミニウムろう材にアルミニウムリングろうを使用することで、使用するアルミろう材量の安定化が図れるとともに、自動ろう付けも可能となることから、より安定したろう付け品質を確保することが可能となる。
また、アルミニウムパイプとアルミニウムインナーパイプとが別部品であることから、アルミニウムインナーパイプの形状変更などがフレキシブルに対応することが容易となる。したがって、量産時において、接合強度や気密性が確実に安定確保されるアルミニウムアキュームレータの溶接構造を提供することできるので、信頼性の高く生産自由度の高いアルミニウムアキュームレータの溶接構造及びそれを使った冷却器、冷凍冷蔵機器を提供することができる。
また、材材料をアルミニウムに統一することで、材料コスト低減に繋がるとともに加工設備の兼用化などが図られ、より生産性を高くできる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記アルミニウムインナーパイプは、曲げ形状としたものであり、前記アルミニウムインナーパイプの内部を流動する冷媒が、前記アルミニウムアキュームレータの内壁に当ることから、液冷媒の直接的な戻りによる圧縮機故障防止が可能となる。
第3の発明は、特に、第1の発明において、前記拡管加工部の端部および前記アルミニウムアキュームレータの端部はフレア加工部を設けたものであり、アルミニウムろう付け時のろう材タレ防止およびろう材浸透性を良化できることから、ろう材の浸透不足を防止できることとなり、より気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができる。
第4の発明は、特に第1の発明において、前記拡管加工部の外面には、前記アルミニウムアキュームレータへの挿入位置決め用のディンプルを2箇所以上設けたものであり、ディンプル加工部にてアルミニウムパイプの挿入位置が決まることとなり、位置決め用の治工具等が不要となることから挿入作業性が向上し生産性が高くできる。
第5の発明は、特に第1の発明において、アルミニウムパイプと、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータと、拡管加工部を有したアルミニウムインナーパイプと、から構成され、前記アルミニウムパイプを前記アルミニウムインナーパイプの前記拡管加工部へ挿入しアルニニウムろう付けした後、前記アルミニウムインナーパイプは前記アルミニウムアキュームレータに挿入され、前記アルミニウムインナーパイプと前記アルミニウムアキュームレータをアルミニウムろう付けしたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を備えた熱交換器である。
これにより、アルミニウムアキュームレータ溶接部の接合強度や気密性が確実に確保された信頼性の高い、生産性の高く生産コスト低減が図れる熱交換器を提供できる。
以下、本発明のアルミニウムアキュームレータの溶接構造の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるアルミニウムアキュームレータの溶接構造断面図、図2は、本発明の実施の形態1におけるアルミニウムアキュームレータの溶接構造を構成するつなぎ部の拡大断面図、図3は、図2のA−A断面図である。
図1から図3に示すように、本実施の形態1におけるアルミニウムアキュームレータの溶接構造は、以下の構成からなる。
例えば、冷蔵庫の冷凍システム内で使用されるアキュームレータの入口で使用され、内部を冷媒2が流動する伝熱管である、挿入位置決め用のディンプル加工部4aを周方向に4箇所有したアルミニウムパイプ4と、を備える。また、熱交換器(図示せず)の熱負荷により液冷媒が直接圧縮機(図示せず)へ直接流れないように液冷媒を貯留してガス化した後に圧縮機へ送り込む役割をもつアルミニウム管両端を絞り加工して成形された絞り加工部5aを有し、ろう付け時のろう材タレ防止およびアルミニウムろう材浸透性向上およびパイプの挿入性向上のために設けたフレア加工部5bを有するアルミニウムアキュームレータ5と、を備える。また、ろう付け時のろう材タレ防止およびアルミニウムろう材浸透性向上およびパイプの挿入性向上のために設けたフレア加工部5eを有する拡管加工部3dを有したアルミニウムインナーパイプ6と、を備える。
アルミニウムパイプ4は、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dへ挿入し、アルミニウムろう10によってアルミニウムろう付けした後、アルミニウムインナーパイプ6はアルミニウムアキュームレータ5に挿入され、アルミニウムインナーパイプ6とアルミニウムアキュームレータ5とをアルミニウムろう10によってアルミニウムろう付けされている。
ここでいうアルミニウムとは、純アルミニウムのほかにアルミニウム合金を含むものとする。
以上のように構成されたアルミニウムアキュームレータ溶接構造について、以下その構造、作用を説明する。
まず、アルミニウムパイプ4をアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dへ挿入する。このとき、アルミニウムパイプ4が、拡管加工部3dの奥すなわちアルミニウムインナーパイプ6に接触する位置まで挿入する。
ここで、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの内径は、挿入するアルミニウムパイプ4の外径より0.05〜0.4mm程度大きくすることにより、アルミニウムパイプ4のガタツキやズレも防止できるとともにアルミニウムパイプ4の挿入性を確保できることとなり、作業時間が低減でき生産性向上が可能となる。
なお、より挿入性を確保するためには、拡管加工部3dの端面内側を面取りしてもよい。
次に、加熱手段(図示せず)を用い、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dをアルミニウムろう付けする。このとき、ろう付け時のろう材浸
透性向上のため、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dのフレア加工部5eの端部が鉛直方向の上向きなるようにセットするのが望ましい。
ろう付けは、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dのフレア加工部5eの先端近辺を狙い加熱すると、アルミニウムパイプ4の挿入部の外周面付近が始めに昇温していき、順に下部も昇温していく過程で、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dも昇温していく。
次に、フラックス入りアルミニウムろう10をアルミニウムパイプ4の挿入部付近に差し込みアルミニウムろう10を溶融する。または、ろう付けの自動化を考慮し、あらかじめリング状に成形したものをアルミニウムパイプ4の挿入部付近に加熱前に取り付けておくのもよい。
次に、アルミニウムろう10内のフラックスは溶融し、重力の影響で下側に流れ、且つ、最も昇温しているアルミニウムパイプ4側に流れていき、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3d内に流動して、フラックスの作用で酸化皮膜を除去していく。
次に、アルミニウムろう10が融点に達し液状化し、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの間に流動し、ろう材に含まれるケイ素Si成分がアルミニウム内に拡散していき、加熱を終了することで、液状化したろう材とフラックスが固形化してアルミニウムろう10が接合界面に充填され、アルミニウムろう付けが完了する。
よってこの構成により、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの間にアルミニウムろう10が適正に浸透していくため、TIG溶接に比べ、極力ボイドやスキマの発生を減らした気密性に優れた溶接構造を製作することができるとともにアルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの加工寸法バラツキによる接合不良への影響が少なくできる。
さらに、アルミニウムろう材にアルミニウムリングろうを用いることで、より安定したアルミろう付けが可能となるとともに、自動ろう付けも可能となることから、より安定したろう付け品質を確保することが可能となる。
また、それは溶接手直し低減や再生産低減などの効果にもつながり生産性向上が可能となり低コスト化ができる。また、溶接不良が原因での冷媒漏れも低減することができることから、イソブタンやプロパンなどの可燃性冷媒を使用する場合の冷媒漏れによる発火の危険性も低減することができる。
次に、一般的にアルミニウムアキュームレータ5内のパイプ形状、すなわちアルミニウムインナーパイプ6の形状は、搭載された冷凍システムに最適化をされており、その形状が異なることが多い。
たとえば、冷凍システム内を流れる冷凍機油の油戻り穴(図示せず)の有無、数量違いや形状違い、先端を斜めカットするなどがある。そのため、アルミニウムインナーパイプ6の形状が容易に変更できることが望まれている。
本実施の形態1では、アルミニウムインナーパイプ6はアルミニウムパイプ4と分離され独立構造となっていることから、アルミニウムインナーパイプ6の形状を変更が必要となった場合でも、アルミニウムインナーパイプ6のみを変更することで対応することが可能であり、アルミニウムパイプ4の変更が伴わない。
よって、大掛かりな設備切り替えや変更が不要となり、生産性の向上が図れるとともに短時間でフレキシブルな生産が可能となる。
また、アルミニウムインナーパイプ6は曲げ形状を有していることで、アルミニウムインナーパイプ6の内部を流動する冷媒2が、アルミニウムアキュームレータ5の内壁へ吐出させることができる。
これにより、液冷媒が圧縮機へ直接戻って引き起こされる圧縮機故障の防止ができる。
次に、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6とアルミニウムろう付けした後、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの外面の周方向に設けたディンプル加工部4aをアルミニウムアキュームレータ5のフレア加工部5bと一致するまで挿入し、アルミニウムインナーパイプ6をアルミニウムアキュームレータ5に挿入する。
なお、ディンプル加工部4aの形状と個数は、挿入位置決めが安定するようにアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの同一周方向に2箇所以上複数個所設けることが望ましいが、ろう付け品質確保のため、ディンプル加工部4aとアルミニウムアキュームレータ5のフレア加工部5bとの接触部分の合計の接触面積が広くなりすぎないように設定する。
なお、アルミニウムアキュームレータ5のアルミニウムインナーパイプ6を挿入する部分の内径は、挿入するアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの外径より0.05〜0.4mm程度大きくすることにより、アルミニウムインナーパイプ6の挿入性とろう付け時の信頼性向上が両立できる。
次に、加熱手段(図示せず)を用い、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dとアルミニウムアキュームレータ5をアルミニウムろう付けする。このとき、ろう付け時のろう材浸透性向上のため、アルミニウムアキュームレータ5のフレア加工部5bの端部が鉛直方向の上向きなるようにセットするのが望ましい。
また、アルミニウムインナーパイプ6とアルミニウムアキュームレータ5をろう付けする際、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6のろう付け部とのろう付け距離Lが近すぎると、ろう付け部が再加熱されオーバーベーク等のろう付け不良に繋がる可能性があるため、図2に示すように、ろう付け距離Lは、約5mm以上とすることが望ましい。
なお、アルミニウムインナーパイプ6とアルミニウムアキュームレータ5をろう付けする際、アルミニウムパイプ4とアルミニウムインナーパイプ6のろう付け部を部分的に冷却して再加熱を防止してもよい。
ろう付けは、アルミニウムアキュームレータ5のフレア加工部5bの先端近辺を狙い加熱すると、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの外周面に形成されたディンプル加工部4a付近が始めに昇温していき、順に下部も昇温していく過程で、アルミニウムアキュームレータ5の絞り加工部5aも昇温していく。
次に、フラックス入りアルミニウムろう10をアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの外周面に形成されたディンプル加工部4a付近に差し込みアルミニウムろう10を溶融する。または、ろう付けの自動化を考慮し、あらかじめリング状に成形したものをアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dの外周面に形成されたディンプル加工
部4a付近に加熱前に取り付けておくのもよい。
次に、アルミニウムろう10内のフラックスは溶融し、重力の影響で下側に流れ、且つ、最も昇温しているアルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3d側に流れていき、アルミニウムアキュームレータ5の絞り加工部5a内に流動して、フラックスの作用で酸化皮膜を除去していく。
次に、アルミニウムろう10が融点に達し液状化し、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dとアルミニウムアキュームレータ5にの間に流動し、ろう材に含まれるケイ素Si成分がアルミニウム内に拡散していき、加熱を終了することで、液状化したろう材とフラックスが固形化してアルミニウムろう10が接合界面に充填され、アルミニウムろう付けが完了する。
よってこの構成により、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dとアルミニウムアキュームレータの間にアルミニウムろう10が適正に浸透していくため、TIG溶接に比べ、極力ボイドやスキマの発生を減らした気密性に優れたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を製作することができる。
また、アルミニウムインナーパイプ6の拡管加工部3dとアルミニウムアキュームレータ5の加工寸法バラツキによる接合不良への影響が少なくできる。
さらに、アルミニウムろう材にアルミニウムリングろうを用いることで、より安定したアルミろう付けが可能となるとともに自動ろう付けも可能となることから、より安定したろう付け品質を確保することが可能となる。
また、それは溶接手直し低減や再生産低減などの効果にもつながり生産性向上が可能となり低コスト化ができる。また、溶接不良が原因での冷媒漏れも低減することができることから、イソブタンやプロパンなどの可燃性冷媒を使用する場合の冷媒漏れによる発火の危険性も低減することができる。
したがって、量産時において、接合強度や気密性が確実に安定確保される生産性の高いアルミニウムアキュームレータの溶接構造を提供することできるので、信頼性の高いアルミニウムアキュームレータの溶接構造及びそれを使った冷却器、冷凍冷蔵機器を提供することができる。
本発明のアルミニウムアキュームレータ溶接構造は、量産されたアルミニウムアキュームレータ溶接部の接合強度や気密性が確実に確保され、信頼性の高く生産性の高いアルミニウムアキュームレータ溶接構造であるので、家庭用あるいは業務用冷蔵庫、さらにはショーケース等の冷凍冷蔵機器に用いられる冷却器などに広く利用することができるものである。
1 アルミニウムアキュームレータ溶接構造
3a ビーディング加工部
3c 縮管加工部
3d 拡管加工部
4 アルミニウムパイプ
4a ディンプル加工部
5 アルミニウムアキュームレータ
5a 絞り加工部
5b フレア加工部
5e フレア加工部
6 アルミニウムインナーパイプ
10 アルミニウムろう

Claims (5)

  1. アルミニウムパイプと、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータと、拡管加工部を有したアルミニウムインナーパイプと、から構成され、前記アルミニウムパイプを前記アルミニウムインナーパイプの前記拡管加工部へ挿入しアルミニウムろう付けした後、前記アルミニウムインナーパイプは前記アルミニウムアキュームレータに挿入され、前記アルミニウムインナーパイプと前記アルミニウムアキュームレータをアルミニウムろう付けしたアルミニウムアキュームレータの溶接構造。
  2. 前記アルミニウムインナーパイプは、曲げ形状を有した請求項1に記載のアルミニウムアキュームレータの溶接構造。
  3. 前記拡管加工部の端部および前記アルミニウムアキュームレータの端部は、フレア加工部を設けた請求項1に記載のアルミニウムアキュームレータの溶接構造。
  4. 前記拡管加工部の外面には、前記アルミニウムアキュームレータへの挿入位置決め用のディンプルを二箇所以上設けた請求項1に記載のアルミニウムアキュームレータの溶接構造。
  5. アルミニウムパイプと、アルミニウム管両端を絞り加工して成形されたアルミニウムアキュームレータと、拡管加工部を有したアルミニウムインナーパイプと、から構成され、前記アルミニウムパイプを前記アルミニウムインナーパイプの前記拡管加工部へ挿入しアルミニウムろう付けした後、前記アルミニウムインナーパイプは前記アルミニウムアキュームレータに挿入され、前記アルミニウムインナーパイプと前記アルミニウムアキュームレータをアルミニウムろう付けしたアルミニウムアキュームレータの溶接構造を備えた熱交換器。
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