JP4882620B2 - 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機 - Google Patents

遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機 Download PDF

Info

Publication number
JP4882620B2
JP4882620B2 JP2006246532A JP2006246532A JP4882620B2 JP 4882620 B2 JP4882620 B2 JP 4882620B2 JP 2006246532 A JP2006246532 A JP 2006246532A JP 2006246532 A JP2006246532 A JP 2006246532A JP 4882620 B2 JP4882620 B2 JP 4882620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
tongue
centrifugal blower
support plate
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006246532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008067746A (ja
Inventor
琢己 木田
功一 八木
雅人 姜
徹 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2006246532A priority Critical patent/JP4882620B2/ja
Publication of JP2008067746A publication Critical patent/JP2008067746A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4882620B2 publication Critical patent/JP4882620B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、遠心式ファンとこれを囲うケーシングを具備した遠心型送風機および、乾燥用送風回路用に前記遠心型送風機を用いた洗濯乾燥機等の乾燥機に関するものである。
近年、同一の回転槽で洗濯・脱水および乾燥を行うドラム式の洗濯乾燥機の市場が急速に拡大しており、従来のヒータ式に対し、衣類の痛みが少なく、省エネに優れたヒートポンプ式の乾燥手段を具備した洗濯乾燥機が販売されている。
そして、回転槽とヒートポンプユニットやヒータの間を循環する送風回路内には送風手段が設けられており、この送風手段として一般的には、通常のダクト抵抗のみでなく、衣類等から出る糸埃等を除去するためのフィルターに糸埃がある程度付着しても著しい送風性能の低下をさせないように、スクロール型のケーシングを持つ遠心型の送風機が用いられている。
しかし、洗濯乾燥機の筐体の小型化のために送風回路のダクト断面積が小型化され、またヒートポンプの小型化、ヒートポンプユニット内の吸熱器、放熱器の性能を向上するためにフィンピッチを詰める等、送風回路内のダクト抵抗が増加する構成の場合、スクロール型のケーシングを持つ遠心型の送風機は、送風騒音の増加や送風性能の低下等の課題が生じ、その対応が求められている。
スクロールケーシングを持つ遠心型送風機の従来技術の一つにとして、特許文献1に記載されたものがある。
図15、図16は、上記特許文献1に記載のスクロールケーシングを持つ遠心型送風機を示すものである。
図16、図17において、ケーシング101は、渦巻状に弯曲する巻き板102と、その巻き始めに連接された平板113と、これら巻き板102及び平板113の両端を閉塞する側板103、104より構成されている。側板103には吸込口111が設けられ、この吸込口111のまわりにはベルマウス112が形成されている。そして、巻き板102および平板113の両端と側板103、104とによって吹出口114が形成されている。
ケーシング101の内部には羽根車105が内蔵され、この羽根車105は、周方向に沿って等間隔に配設された多数の前向き翼106と、これら前向き翼106の右端を支持する円環状支持板107と、左端を支持する円盤状のハブ108からなる。ハブ108の中央には回転軸109が固定され、この回転軸109は側板104を貫通して外部に突出し、その突出端はモータ110に連結されている。
次に、上記特許文献1に記載の遠心型送風機の作用を説明する。
まず、モータ110により回転軸109を介して羽根車105を駆動すると、空気が吸込口111からベルマウス112に案内され、ケーシング1内に吸い込まれる。そして、支持板107の中央開口を通って羽根車105の内部に入り、多数の前向き翼106の間隙を通る過程で付勢されて羽根車105の外部に流出し、巻き板102の内面に案内されて吹出口114から吹出される。
ここで、吹出口114の右側、即ち、吸込口111側の側板103には、直方体状の縮小部材130が設けられており、この縮小部材130を設けることによって吹出口114の軸方向巾が縮小され、吹出し面積を減少している。
縮小部材130を設けることにより、ケーシング101内の三次元的流れにおいて吹出口114にかけて偏流が生じ、吹出口114の側板103寄りに逆流領域が発生してこれが吹出口114の主流に変動をもたらす。
その結果、縮小部材130を具備しない構成では吹出口114から吹出された流れが不安定となり、これに起因して騒音が増大するとともに音質が悪くなるという問題があったが、縮小部材130を設けることにより逆流領域は縮小せしめられ、部分的な逆流を抑制し、そして吹出口114の主流が縮小部材130に沿って流れるコアンダ効果により流れが安定し、騒音を抑制できると同時にその音質を改善することができる。
特開平10−159798号公報
しかしながら、上記従来の構成如く、送風回路内で大きなダクト抵抗の場合にスクロール型のケーシングを持つ遠心型の送風機においては、吸込口111から流入した空気がハブ108に偏り、多数の前向き翼106から吐出する際に気流がハブ側108側に偏る傾向があった。
したがって、前向き翼106の幅方向において、吐出気流の半径方向成分がハブ108側では大きく支持板107側では小さいといった分布となるものであった。
そのため、羽根車105の外部に流出した気流は、ハブ108側では巻き板102の内面に案内されて吹出口114から吹出されるが、支持板107側では周方向成分が強いため、吹出口114から吹出さずに平板113に向かう。
ここでケーシング101内、および吹出口114側に比して吸込口111側が低圧となっているため、その一部は吹出口114側に向かわず、羽根車105と側板103の間を介して支持板107とベルマウス112の先端との隙間から吸込口111に噴流状態で吹出し、これに起因して吸込口上流からの気流の流速との間に大きな速度差が発生し、気流の剪断応力が大きくなり、流入気流が乱れるとともに、吹出口114の側板103側で吸込口111まで至る循環流れを生じてしまう状況が発生し、送風騒音が増加すると共に送風性能が低下する課題が生じるものであった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、スクロール型のケーシングを持つ遠心型送風機において、送風回路内でダクト抵抗が大きくなる場合に、吹出口近傍のケーシング内から吸込口に吹出す気流を抑制して、吸込口で流入気流が乱れるのを抑えるともに循環する流れを抑制し、送風騒音の増加を抑制すると共に送風性能の低下を防止し、遠心型送風機を用いた乾燥機の場合は、乾燥騒音の増加、および送風乾燥性能の低下を抑えることを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の遠心型送風機は、スクロール型のケーシングを具備する遠心型送風機において、舌部先端の少なくとも支持板と略対向する位置から主板側と略対向する位置に亘る範囲を、前記主板側が前記支持板側よりも羽根車の反回転方向に位置する如く徐々に延出させたものである。
この構成によって、前記支持板側に比して前記主板側の気流ほど、ケーシング内から吹出口より先に吹出す流れが発生する。そのため、前記吹出口内において前記羽根車の主板側と略対向する位置の舌部の吹出側は、前記支持板側と略対向する位置の舌部の吹出側に比べて圧力が低下する。
このことにより、前記羽根車の支持板側と略対向する位置の舌部近傍の周方向成分が強い羽根車からの吐出気流は、主板側と略対向する位置に向かい舌部先端を滑らかに回り込み、吹出口より吹出す。
したがって、ケーシング内から前記羽根車の支持板と、ケーシングを構成する吸込口側の側板との間を介して、支持板とベルマウス先端との隙間から吸込口に吹出す噴流を抑えることができる。
本発明のスクロール型のケーシングを持つ遠心型送風機は、送風回路内でダクト抵抗が大きくなる場合に、ケーシング内から羽根車の支持板とベルマウスの先端との隙間から吸込口に吹出す噴流を抑えることができる。
その結果、吹出口近傍のケーシング内から吸込口に吹出し、吸込口での流入気流の乱れを抑制し、かつ前記支持板とベルマウス先端の間を通って羽根車へ循環する流れを抑制することができる。
したがって、送風騒音の増加を抑制すると共に、送風性能の低下を防止することができる。
また、かかる送風装置を搭載した乾燥機の場合は、静寂な乾燥運転が期待でき、信頼性の向上を図ることができる。
請求項1に記載の発明は、主板と環状の支持板と多数のブレードを具備したからなる羽根車と、前記羽根車を囲うケーシングを具備した遠心型送風機において、前記ケーシングを、前記羽根車を軸方向において平行に挟む如く位置した側板と、前記支持板側に位置する側板に設けたベルマウス状の吸込口と、前記側板間の空間を、前記羽根車の外径近辺を基点として前記羽根車の外径から徐々に離れて渦巻き状に広がる空間とする周壁と、前記周壁の基点を軸に前記周壁と反対の位置に中心をもち、前記基点から前記周壁と反対方向に円弧部を有して延びる円弧状の舌部と、前記側板および前記周壁と前記舌部の終端部によって形成された吹出口を具備する構成とし、さらに、前記舌部先端における少なくとも前記支持板と略対向する位置から前記主板と略対向する位置に亘る範囲を、前記主板側に近づくにつれて前記支持板側よりもさらに前記羽根車の反回転方向に延出する形状としたものである。
かかる構成とすることにより、前記羽根車から吐出し、ケーシング内を旋回する気流の一部が前記支持板側より先に前記主板側の舌部に達し、その結果、前記ケーシング内から吹出口より吹出す気流は、前記支持板側に比して主板側ほど先に吹出す。
そのため、前記舌部における前記羽根車の主板側の圧力は、前記支持板側に比べて圧力が低下した状態となり、その結果、羽根車の支持板と略対向する位置の気流は、圧力が低い方向、すなわち前記主板と略対向する位置寄りに向かって流れ、前記舌部先端を滑らかに回り込み、吹出口より吹出す。
したがって、前記ケーシング内において、羽根車の支持板と、前記ケーシングを構成する吸込口側の側板との間を通り、前記支持板とベルマウス状の先端との隙間から吸込口に吹出し、さらに羽根車内へ流れる循環気流を抑えることができ、前記循環気流に起因するケーシング吸込口での流入気流の乱れを抑制することができる。
その結果、送風騒音の増加を抑制すると共に送風性能の低下を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、前記舌部において、前記羽根車の軸方向における前記支持板に略対向する位置から前記吸込口を具備する側板に向かう範囲を、前記側板側に近づくにつれて前記対向位置よりもさらに前記羽根車の反回転方向に延出する形状としたものである。
かかる構成とすることにより、前記羽根車から吐出しケーシング内を旋回する気流の一部が、前記吸込口側が支持板側より先に舌部に達し、その結果、前記ケーシングの吸込口側ほど先に吹出す流れが形成され、その流れが吹出口から先に吹出す。
そのため、前記吸込口寄りの部位の圧力は、前記支持板と対向する部位に比べて圧力が低下した状態となる。
その結果、前記羽根車から吐出された支持板と対向する部位の気流は吸込口寄りの低圧部位へ向かい、舌部先端を滑らかに回り込み、吹出口より吹出す。
したがって、前記ケーシング内において、羽根車の支持板と、前記ケーシングを構成する吸込口側の側板との間を通り、前記支持板とベルマウス状の先端との隙間から吸込口に吹出す循環気流を極力抑えることができ、前記循環気流に起因する吸込口での流入気流の乱れを極力抑制することができる。
その結果、送風騒音の増加をさらに抑制すると共に送風性能の低下を極力防止することができる。
請求項3に記載の発明は、前記舌部における前記ブレードの幅寸法方向において、前記舌部の先端部と前記羽根車外径のクリアランスを略同等とし、さらに、前記羽根車の主板と略対向する位置に近づくにつれて前記舌部の先端の曲率を徐々に小さくしたものである。
かかる構成とすることにより、前記舌部を構成する円弧部の頂点と前記羽根車外径との間隔(距離)は、主板寄りに近づくにつれて狭く(短く)なり、その結果、吐出気流の半径方向成分が大きな主板側では、吸込み側に比較して舌部の先端での羽根車と舌部との間に流れ込む気流を極力少なくすることができる。
これにより、前記羽根車の主板側では吐出した気流が多く、ケーシングの渦巻き状の壁面を案内されて滑らかに減速されることで、効率よく動圧から静圧に変換されるため、ケーシングの静圧変換能力を向上させることができ、遠心型送風機の送風性能を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記ブレードの出口幅H2と前記羽根車の外径D2の比(H2/D2)を0.05〜0.45の範囲とし、前記舌部を前記羽根車の回転軸に直交する平面に投影した投影面において、反回転方向に最も延出した舌部先端Xと、最も回転方向寄りの舌部先端Yと、前記羽根車における回転軸の中心Oのなす角∠XOYを、10°〜65°の範囲としたものである。
かかる構成によれば、前記ブレードの出口幅H2が外径D2の0.05〜0.45倍の羽根車において、前記舌部における前記羽根車の反回転方向に延出した形状を最適化することにより、羽根車の支持板と略対向する位置の舌部近傍における周方向成分の強い気流を、主板と略対向する位置に向かわせて舌部先端を滑らかに回込ませ、吹出口より吹出す効果を最も有効に作用させることができる。
その結果、前記ケーシング内から羽根車の支持板と、ケーシングの吸込口側の側板との間を通って前記支持板と吸込口のベルマウス状の先端との隙間から吸込口に吹出す循環気流を最も有効に抑えることができる。
さらに、前記主板と略対向する位置に向けて前記羽根車の反回転方向に延出した舌部の存在により、前記吹出口の羽根車の主板側に対向する位置が狭まることによる送風性能の低下を最小にすることができる。したがって、ケーシングを持つ遠心型送風機の送風騒音のレベルを低く抑えることができる。
請求項5記載の発明は、前記羽根車の回転軸に直交する断面において、前記舌部の先端の略円弧状の曲率半径Rsと前記羽根車の外径D2の比(Rs/D2)を0.008〜0.08の範囲としたものである。
かかる構成とすることにより、前記羽根車のブレード幅方向における支持板に略対向する位置から前記羽根車の主板側と略対向する位置に亘る舌部の先端の曲率半径を最適化することができ、前記羽根車の支持板側と略対向する位置の舌部近傍では、羽根車から吐出した周方向成分が強い気流が主板側と略対向する位置に向かって流れ、舌部先端を滑らかに回り込み、吹出口より吹出す際に乱れを極力小さくする乱流抑止作用が有効に働く。
また、吐出気流の半径方向成分が大きな主板側では、前記舌部の先端で羽根車から吐出する気流が衝突して発生する乱流の増加を極力小さくした上で、羽根車と舌部との間に流れ込む気流の回り込みを最も小さくすることができる。
これにより、前記羽根車の主板側では、吐出した気流が最も多く、ケーシングの渦巻き状の壁面を案内されて滑らかに減速されることで効率よく動圧から静圧に変換されるため、ケーシングの静圧変換能力を向上させることができる。
よって、前記ケーシングの舌部近傍で発生する乱れによる乱流騒音を最も抑えた上で、遠心型送風機の必要動作点を得るために回転数を最小とすることができ、遠心型送風機の送風騒音のレベルを最も低く抑えることができる。
請求項6に記載の発明は、筐体内に、衣類等を収容する収納部と、乾燥手段と、送風手段と、前記送風手段により前記収納部より送風される湿潤空気を、前記乾燥手段を通過させた後に前記収納部へと導く風路を設けた乾燥機において、前記送風手段を、上記のいずれか一項に記載の遠心型送風機を具備する乾燥機としたものである。
かかることにより、長期使用等に起因して送風回路内のダクト抵抗が大きくなっても、乾燥騒音の増加や乾燥性能の低下を抑えることができる。
請求項7に記載の発明は、前記乾燥手段を、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒の熱を放熱する放熱器と、高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り手段と、減圧されて低圧となった冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器を具備するヒートポンプシステムとし、少なくとも前記放熱器と吸熱器を前記風路内に配置したものである。
かかることにより、ヒートポンプのユニットを搭載したことによって送風回路内のダクト抵抗が大きくなっても、乾燥騒音の増加や乾燥性能の低下を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における遠心型送風機の側面図(吹出口側から見た)、図2は、図1のA−A線による断面図、図3は、本発明の実施の形態1における遠心型送風機の一部を切欠いた斜視図、図4は、同遠心型送風機における舌部の延出範囲を説明する図2相当図、図5は、同遠心型送風機における舌部先端円弧の曲率と羽根車径の関係を説明する図2相当図、図6は、同遠心型送風機における舌部の延出範囲と騒音の関係を示す説明図、図7は、同遠心型送風機における舌部先端円弧の曲率と羽根車径の比と騒音の関係を示す説明図である。
まず、図1から図3に基づき遠心型送風機の主体構成について説明する。
同図において、遠心型送風機1は、主板2と、環状の支持板3と主板2に円形状に配設された多数の前向き翼のブレード4を具備した羽根車5と、羽根車5を囲むケーシング8を主体に構成されている。
また、羽根車5を構成する主板2の中心には、回転軸5aがゴム等の吸振材5bを介して取付けられている。かかる羽根車5は、周知の構成であり、細部の説明は省略する。
さらに、ケーシング8は、羽根車5をその軸方向において挟む如く平行に位置した側板8b、8cと、両側板8b、8cとで羽根車5を囲み、羽根車5の外径(外形)と同様に渦巻き状に形成された周壁8aを主体に構成されている。
本実施の形態1において、周壁8aは、位置Pを起点に約270度の回転角度まで渦巻き状に展開しており、この展開終端からは略直線状で所定寸法延出している。
また、羽根車5の支持板3と面する側板8bには、周知の如く先端11aが支持板3の内径と略同じ径に形成されたベルマウス11を具備する吸込み口6が設けられている。この吸込み口6の形成加工については、周知の技術でよいため、説明を省略する。
さらに、前記起点となる位置Pには、曲率の中心を周壁8aとは反対の位置に設けた、断面に円弧部をもつ舌部7が側板8b、8cで形成される幅に亘って設けられ、所定寸法延出して終端としている。
両側板8b、8cは、周壁8aの展開形状と同じ形状を主体とし、さらに周壁8aの終端9および舌部7の延出部とも繋がる形状に形成され、周壁8aおよび舌部7と適宜手段にて接合されている。舌部7、周壁8aおよび側板8b、8cは必要に応じて一枚の板材から一体に形成することもでき、また、金型樹脂成型にて形成することもできる。特に、金型成型の場合は、ケーシング8を分割構造体とし、一部組立てる工程を必要とする構成が一般的である。
上述の如く周壁8a、側板8b、8cおよび舌部7より構成されたケーシング8は、周壁8aの直線状に延びる終端9と舌部7の終端部、側板8b、8cとともに矩形状の吹出口10を具備している。
さらに、舌部7は、前記起点となる位置Pから矢印Rで示す羽根車5の回転方向と反対の方向に延出している。舌部7の延出は、羽根車5の周方向において図2に示す如く羽根車5の外径から一定の寸法(クリアランス)Sを維持して円弧状に延出し、また、羽根車5の軸方向においては、図1および図3に示す如く支持板3と略対向する部位はケーシング8の全幅に亘って延出しており、主板2側の側板8cに向かうにつれてその延出度合いが徐々に小さくなる、所謂勾配をもった延出形状となっている。
側板8cへの延出は、本実施の形態1においては、側板8cの表面まで傾斜して繋がった状態としているが、主板2と略対向する部位まで延出させ、ここで傾斜を終了する構成としてもよい。
また、舌部7における円弧部の先端7xを境に吹出口10側の面は、吹出口10を流れる気流が舌部7を通過した際に剥離を生じないようになだらかな曲面に形成されている。
ここで、舌部7の延出形態としては、連続した傾斜面状の他に、階段状の所謂段階的に離れる形状も含むものである。そして、段階的とする度合いは、実使用に耐え得る特性の範囲で設定すればよい。
また、「支持板3と略対向する」あるいは「主板2と略対向する」は、軸方向からの投影方向における支持板3あるいは主板2の厚さを中心とした領域を定義するものである。
次に、羽根車5の反回転方向における舌部7の延出度合いの適正値を形成する構成について説明する。ここでは、断面構成に関し、図2を用いて説明することは可能であるが、説明に伴う図示および符号の追記により、図面に記載する符号が混雑する関係から、図2に代えて図2と同じ構成を示す図4を用いて説明する。
羽根車5は、外径をD2とし、またブレード4の出口幅をH2(図1)として、出口幅H2と外径D2の比(以下、幅径比H2/D2と称す)を0.05〜0.45の範囲とした構成である。
そして、舌部7を、図4に示す如く羽根車5の回転軸5aに直交する平面に投影した投影面において、反回転方向に最も延出した舌部7(主板側舌部7a)の先端Xと、最も回転方向に位置する舌部7(支持板側舌部7b)の先端Yと、羽根車5(回転軸5a)の中心Oのなす角(以下、延出範囲角∠XOYと称す)を、10°〜65°の範囲としている。
次に、羽根車5における舌部7の円弧部先端7xの曲率を半径Rsと羽根車外径D2の比(以下、曲率外径比Rs/D2と称す)の適正値を形成する構成について説明する。ここにおいても、断面構成に関し、図2を用いて説明することは可能であるが、説明に伴う図示および符号の追記により、図面に記載する符号が混雑する関係から、図2に代えて図2と同じ構成を示す図5を用いて説明する。
ケーシング8は、前記舌部先端の曲率半径Rsと羽根車外径Dの曲率外径比Rs/D2を0.008〜0.08の範囲に設定したものである。
本実施の形態1においては、一例として送風機1の主要な要因を次の条件に設定している。
羽根車外径D2=Φ140ミリ
ブレード幅H2=28ミリ
幅径比H2/D2=0.2
延出範囲角∠XOY=30°
曲率外径比Rs/D2=0.03(Rs=4.2)
以上のように構成された遠心型送風機1について、以下その動作を説明する。
まず、モータ(図示せず)により回転軸5aを介して羽根車5を駆動すると、空気がベルマウス状の吸込口6より案内されてケーシング8内に吸い込まれる。
そして、環状の支持板3を通って羽根車5の内部に入り、多数のブレード4の間を通る過程で、動圧と静圧が付加されて、羽根車5の外部に流出し、渦巻き状の周壁8a内側と羽根車5の間を案内されて、動圧が効率良く静圧に変換され、吹出口10から吹出されて送風作用を成す。
次に、吹出口10から吹出される気流について詳述する。
ここで、説明の便宜上、ケーシング8内において、羽根車5から吐出された気流を、主板2に近い流れの主板側流れWaと、支持板3に近い流れの支持板側流れWbに分離し、また、舌部7を、主板2に近い主板側舌部7aと、支持板3に近い支持板側舌部7bに定義して説明する。
かかる定義は、説明の便宜上のもので、実際は、それらの境界を定義することは困難であり、また、本発明を限定するものでもない。
ケーシング8内において、羽根車5より吐出された主板側流れWaは、舌部7における主板側舌部7aが支持板側舌部7bよりも(羽根車5の)反回転方向に延出しているため、支持板側流れWbよりも早く主板側舌部7aに達する。
その結果、吹出口10内において、前記支持板側に比して主板側において先に吹出す流れが形成され、主板側流れWaが吹出口10から先に吹出す。
これに起因して、主板側舌部7aの吹出口側7a1は、圧力が低下し、支持板側舌部7bの吹出口側7b1よりも低圧状態となる。
その結果、支持板側流れWbには、圧力が低い主板側舌部7aに向かう流れが生じ、舌部7に沿った滑らかな流れとなり、吹出口10より吹出される。
したがって、ケーシング8内から、羽根車5の支持板3と、ケーシング8における吸込口6側の側板8bとの間を通り、支持板3とベルマウス先端11aとの隙間から吸込口6に吹出す循環気流を抑制することができる。
その結果、前記循環気流に起因する吸込口6付近での気流の乱れを抑制して円滑な吸込み気流とすることができ、遠心型送風機1の送風騒音の増加を抑制すると共に送風性能の低下を防止することができる。
したがって、前述の条件による送風機1の場合、図6、図7に示すような結果が得られた。
まず、幅径比H2/D2が0.2の羽根車5において、静圧Pと風量Qから求められる動作点を一定とした場合の延出範囲角∠XOYと相対騒音レベルの間には図6に示すような関係がある。
図6に示すように、延出範囲角∠XOYを設けることによって相対的に騒音値が低減する傾向にあることがわかる。
これは、舌部7において、支持板側舌部7bから主板側舌部7aに亘って羽根車5の反回転方向に延出した形状を最適化することで、上述の動作で説明したように、支持板側流れWbが主板側舌部7aに向かい、舌部7の先端7xを滑らかに回り込み、吹出口10より吹出す効果が最も有効に作用することに起因している。
すなわち、支持板側流れWbにおいて、主板側舌部7a側へ向きを変える成分が生じることにより、ケーシング8内で生じる、羽根車5の支持板3と吸込口6側の側板8bで形成される間を通り、支持板3と吸込口6のベルマウス11の先端11aとの隙間から吸込口6に吹出す循環気流を抑えることができ、そして、羽根車5から吐出された支持板側流れWbは、主板側舌部7aに向けて流れ、羽根車5の反回転方向に延出した舌部7により、吹出口10の羽根車5の主板2側に対向する位置の吹出口10が狭まることによる遠心型送風機1の送風性能の低下を抑制することができるためである。
したがって、ケーシング8を持つ遠心型送風機1の送風騒音のレベルを低く抑えることができる。
特に、延出範囲角∠XOYが10°〜65°の範囲は、実使用に耐え得る騒音レベルである。
また、幅径比H2/D2を0.05〜0.45の範囲とする羽根車についても、実使用に耐え得る結果が得られた。
次に、延出範囲角∠XOPが上記の範囲を満足する条件で、曲率外径比Rs/D2を0.03(Rs=4.2)とした送風機1の場合は、図7に示す結果が得られた。この図7には、羽根車外径D2および、静圧Pと風量Qで求められる動作点をそれぞれ一定にした幾つかの曲率外径比Rs/D2の実測値を記載している。
図7に示すように、曲率外径比Rs/D2には、適正な範囲を含んでいることがわかる。
これは、舌部7における支持板側舌部7bから羽根車5の反回転方向に延出する主板側舌部7aにわたる舌部先端7xの略円弧状の曲率半径Rsを最適化することにより、前述の如く支持板側舌部7bの近傍では、羽根車5から吐出した周方向成分が強い気流が主板側舌部7a側に向かい、舌部7の先端7xを滑らかに回り込み、吹出口10より吹出す際に乱れを極力小さくするように最も有効に作用するためである。
また、吐出気流の半径方向成分が大きな主板2側では、舌部7の先端7xで羽根車5から吐出する気流が衝突して発生する乱流の増加を極力小さくした上で、羽根車5と舌部7の間に流れ込む気流の回り込みを最も小さくすることができる。これにより、羽根車5の主板2側では吐出した気流が最も多くケーシング8の渦巻き状の壁面8aに案内され、滑らかに減速されることで効率よく動圧から静圧に変換される。そのため、ケーシング8の静圧変換能力を向上させることができる。
よって、ケーシング8の舌部7近傍で発生する乱れによる乱流騒音を最も抑えた上で遠心型送風機1の必要動作点を得るために回転数を最小とすることができ、遠心型送風機1の送風騒音のレベルを最も低く抑えることができる。
図7において、曲率外径比Rs/D2が0.008〜0.08の範囲は、騒音低減の効果があり、実使用に耐え得る騒音レベルである。
以上のように、本実施の形態1における遠心型送風機1は、ケーシング8の舌部7近傍で発生する気流の乱れによる乱流騒音を最も抑えつつ、遠心型送風機1の必要動作点を得るために回転数を最小とすることができ、遠心型送風機1の送風騒音のレベルを最も低く抑えることができる。
尚、本発明の実施の形態1では、羽根車5の多数のブレード4が回転方向に湾曲傾斜する前向き翼としたが、ラジアル翼、あるいは後向き翼の羽根車の場合でも同様な効果が得られる。
(実施の形態2)
次に、上記実施の形態1の遠心型送風機を搭載した乾燥機の一例として、洗濯、濯ぎ、脱水および乾燥を同一の槽内で行う洗濯乾燥機について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2における洗濯乾燥機の外観斜視図、図9は、同洗濯乾燥機における図8のD−D線による筐体の背面方向から見た一部切欠き断面図、図10は、同洗濯乾燥機における図8のE−E線による筐体の側面方向から見た断面図である。
同図において、洗濯乾燥機50の本体を構成する筐体51の内部には、複数のサスペンション52によって弾性的に支持された円筒状の水槽53が設けられている。
水槽53の内部には、衣類54等を収容する円筒状で横軸型の回転槽55が回転可能に設けられており、駆動モータ56により回転駆動される。筐体51の前面には、衣類54を出し入れする開口部51aと、これを開閉する扉57が設けられている。
そして、筐体51の背面下部には、内部が排気ダクト58を介して水槽53と連結したヒートポンプユニット59が設けられている。ヒートポンプユニット59は、吸熱器風路60と放熱器風路61を具備し、また内部に、吸熱器風路60と放熱器風路61に連通する熱交換室62と、熱交換室62に並設する圧縮機室63を形成したユニットケース64を具備している。
また、熱交換室62内には、吸熱器65および放熱器66と、放熱器66と吸熱器65を連結するキャピラリーチューブ67が設けられ、さらに圧縮機室63には圧縮機68が設けられている。そして、圧縮機68、放熱器66、キャピラリーチューブ67および吸熱器65を環状に接続することにより、周知のヒートポンプサイクルを構成している。
また、遠心型送風機1は、ヒートポンプユニット59の横に位置し、放熱器風路61と、水槽53に繋がる吸入ダクト69の間に配置され、水槽53内の空気を吸気し、熱交換器室62で熱交換された空気を再度水槽53へ供給する気流の循環回路を構成している。
なお、上記洗濯乾燥機50は、遠心型送風機1を除いては周知の構成でよいため、洗濯乾燥機50の細部については、説明を省略する。
以上のような構成における洗濯乾燥機の動作について説明する。
洗濯(洗浄)工程では、初めに水槽53内への給水が行われ、そして駆動モータ56を駆動して衣類54と洗濯水の入った回転槽55を回転させて所定時間の洗濯を行う。
次に、脱水工程では排水弁(図示せず)を開いて水槽53内の水を洗濯乾燥機の外へ排水した後、駆動モータ56により衣類54の入った回転槽55を一方向に高速回転し、その遠心力により脱水する。
そして、前述の脱水工程が終了すると、乾燥工程に移る。この乾燥工程では、ヒートポンプユニット59の圧縮機68を作動させると、冷媒が圧縮され、この圧力により冷媒は、放熱器66、キャピラリーチューブ67、吸熱器65を順次循環する。
その結果、放熱器66では熱が放出され、吸熱器65ではキャピラリーチューブ67で減圧され低圧となった冷媒により熱が吸収される。
これと平行して遠心型送風機1が運転され、放熱器66の放熱により加熱された温風が吸入ダクト69を通って水槽53、および回転槽55内に送風される。回転槽55は駆動モータ56により回転駆動され衣類54は上下に撹拌されている状態にある。
したがって、回転槽55内に供給された温風は、衣類54の隙間を通るときに水分を奪い、湿った状態で水槽53に連結した排気ダクト58から吸熱器風路60を通って熱交換室62に至り、ここで吸熱器65を通過する際に顕熱と潜熱が奪われて除湿され、乾いた空気と結露水に分離される。そして、乾いた空気は放熱器66に至り、ここで加温され、温風となって回転槽55内に供給され、前述の気流循環を繰り返す。
ここで、同一の回転槽55で洗濯・脱水及び乾燥を行い、ヒートポンプユニット59を搭載した洗濯乾燥機50においては、筐体51の小型化のために、排気ダクト58、吸熱器風路60、放熱器風路61および吸入ダクト69等より構成される送風回路のダクト断面積やヒートポンプユニット59の小型化が余儀なくされることがある。
また、ヒートポンプユニット59内の吸熱器65、放熱器66の性能を向上するために、フィンピッチを詰める等の空気側の抵抗を増加させる等の構造の採用が余儀なくされることもある。
しかしながら、本実施の形態2においては、先の実施の形態1で説明した渦巻き型のケーシング8を持つ遠心型送風機1を搭載することにより、送風騒音の増加や送風性能の低下を抑えることができ、洗濯乾燥機50の乾燥騒音の増加や乾燥性能の低下を抑えることができる。
したがって、本実施の形態2においては、長期に亘り静寂で乾燥性能が安定した洗濯乾燥機が得られるものである。
尚、本発明の実施の形態2では、遠心型送風機1を、ヒートポンプユニット59の横でかつ、放熱器風路61の後流に位置させているが、排気ダクト58や吸込みダクト69等の送風経路の途中に配置する構成としても同様な効果が得られる。
また、本実施の形態2では、除湿と加熱を行う手段としてヒートポンプユニット59を用いたが、冷水あるいは常温水の温度を利用した結露式の除湿手段や、ヒータ式等の加熱手段を具備した洗濯乾燥機の場合でも同様な効果が得られる。
さらに、遠心型送風機1は、食器乾燥機、米穀乾燥機等の如く、物の乾燥を専用とする機器にも同様に搭載することができる。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3における遠心型送風機の側面図(吹出口側から見た)、図12は、同実施の形態3における遠心型送風機の一部を切欠いた斜視図である。
なお、先の実施の形態1と同一の構成要件については、同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは異なる構成箇所を中心に説明する。
本実施の形態3は、先の実施の形態1における構成に加えて、支持板側舌部7bにおける側板8b寄りの部位の構成を異なるようにしたものである。
すなわち、先の実施の形態1においては、舌部7の反回転方向への延出を側板8bの表面を起点に側板8c方向へ徐々に延びる構成としたが、本実施の形態3においては、支持板側舌部7aの側板寄りの部位が延びる方向を特定したものである。
同図において、舌部7は、主板側舌部7aと、支持板側舌部7bを具備しているが、さらに、前述の如く支持板側舌部7bの側板8b寄りに支持板側舌部7bと異なる延出構成となっている部位7c(以下、側板側舌部7cと称す)を具備している。
側板側舌部7cは、ブレード4の幅方向における羽根車5の支持板3に略対向する位置7bから、吸込口6を具備する側板8bに亘って位置し、主板側舌部7a、支持板側舌部7bと同様に、羽根車5の外径(外形)と一定の間隔を維持した状態で羽根車5の反回転方向に延出した形状となっている。
これにより、ブレード4の幅方向における羽根車5の同一回転位置において、支持板側舌部7bにおける支持板3に略対向する部位に比して、側板側舌部7cにおけるケーシング8の吸込口6側に対向する(側板8cに近い)部位の気流Wc(以下、側板側流れWcと称す)ほど舌部7と周壁8aの終端9の間に形成される吹出口10から先に吹出す。
そのため、舌部7におけるケーシング8の吸込口6側と略対向する側板側舌部7cの吹出口側7c1は、支持板側舌部7bの吹出口側7b1に比べて圧力が低下する。これに伴い、羽根車5の支持板側舌部7b近傍の周方向成分が強い気流Wbは、ケーシング8内および吹出口10側に比して低圧となる吸込口6側に向かわず、吸込口6に近い側板側舌部7cの吹出口側7c1に向かい、舌部7の先端7xを滑らかに回り込み、吹出口10より吹出す。
したがって、ケーシング8内から羽根車5の支持板3と、ケーシング8の吸込口6側の側板8bとの間を通り、支持板3とベルマウス11の先端11aとの隙間から吸込口6に吹出す循環気流を極力抑えることができる。その結果、前記循環気流に起因した吸込口6での流入気流の乱れを防止し、送風騒音の増加をさらに抑制すると共に、送風性能の低下を極力防止することができる。
したがって、本実施の形態3における遠心型送風機1を、先の実施の形態2に記載する洗濯乾燥機50の送風機として搭載することが可能であり、かかる場合においても実施の形態2の作用効果を損なうものではない。
なお、上記構成の遠心型送風機1における気流を説明するに際し、ケーシング8内において、側板側舌部7cにおけるケーシング8の吸込口6側に対向する(側板8cに近い)部位の気流Wcを定義し、側板側流れWcと称して説明したが、かかる定義は、説明の便宜上のもので、実際は、隣接する支持板側流れWbとの関係において、その境界を明確に定義することは困難であり、本発明を限定するものでもない。
また、ケーシング8内における主板側舌部7aおよびこの主板側舌部7aに近い支持板側舌部7bでの気流については、実施の形態1で説明した流れが形成されているものである。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4における遠心型送風機の側面図(吹出口側から見た)、図14は、図13のB−B線による断面図である。なお、実施の形態1と同一の構成要件については、同一の符号を付して詳細な説明を省略し、ここでは異なる構成箇所を中心に説明する。
本実施の形態4は、先の実施の形態1における構成において、舌部7の構成に若干の変更を加えたものである。
同図において、舌部12は、ブレード4の幅方向において設けられ、その先端12xが羽根車5の外径(外形)と略一定の間隔を維持しながら、側板8cに向かって羽根車5の反回転方向に延出している構成は先の実施の形態1と同じである。
舌部7における先端12xの円弧部の曲率半径は、先の実施の形態1においては曲率半径を一律としたが、本実施の形態4においては、羽根車5の支持板3と略対向する部位12bに比して、主板2と略対向する位置12aほど羽根車5の回転軸5aに直交する断面における舌部12の先端部12xの略円弧状の曲率半径が小さくなるように形成されている。
これにより、吐出気流の半径方向成分が大きな主板2側では、羽根車5と舌部12との間に流れ込む気流の回り込みを極力小さくすることができる。
したがって、羽根車5の主板2側では、吐出した気流が多く、かかる気流は、ケーシング8の渦巻き状の周壁8aを案内されて滑らかに減速されることで効率よく動圧から静圧に変換されるため、ケーシング8の静圧変換能力を向上させることができ、遠心型送風機1の送風性能を向上させることができる。
さらに、本実施の形態4における遠心型送風機1を、先の実施の形態2に記載する洗濯乾燥機50の送風機として搭載することが可能であり、かかる場合においても実施の形態2と同様の作用効果が期待できるものである。
本発明にかかる遠心型送風機は、静寂で送風性能を向上することができ、送風機能を具備する機器への搭載が可能であり、また遠心型送風機が収納もしくは途中に配置される送風回路を具備する場合であっても、送風騒音の増加を抑制すると共に送風性能の低下を防止することができ、洗濯乾燥機のみならず、家庭用、業務用等エアコンの空調機器、家庭用冷凍冷蔵庫や自動販売機等の冷凍冷蔵機器、給湯機等のヒートポンプ機器、さらに熱電子部品を有する電子機器のみならず、AV機器、廃熱回収機器等の送風機能用途にも適用できるものである。
本発明の実施の形態1における遠心型送風機の側面図 図1のA−A線による遠心型送風機の断面図 同実施の形態1における遠心型送風機の一部を切欠いた斜視図 同遠心型送風機における舌部の延出範囲を説明する図2相当図 同遠心型送風機における舌部先端円弧の曲率と羽根車径の関係を説明する図2相当図 同遠心型送風機における舌部の延出範囲と騒音の関係を示す説明図 同遠心型送風機における舌部先端円弧の曲率と羽根車径の比と騒音の関係を示す説明図 本発明の実施の形態2における実施の形態1の遠心型送風機を搭載した洗濯乾燥機の外観斜視図 同洗濯乾燥機における図8のD−D線による筐体の背面方向から見た一部切欠き断面図 同洗濯乾燥機における図8のE−E線による筐体の側面方向から見た断面図 本発明の実施の形態3における遠心型送風機の側面図 同実施の形態3における遠心型送風機の一部を切欠いた斜視図 本発明の実施の形態4における遠心型送風機の側面図 図13のB−B線による遠心型送風機の断面図 従来のケーシング構造を持つ遠心型送風機の斜視図 図15のC−C線による遠心型送風機の断面図
符号の説明
1 遠心型送風機
2 主板
3 支持板
4 ブレード
5 羽根車
5a 回転軸
6 吸込口
7 舌部
7a 主板側舌部
7b 支持板側舌部
7x 先端
8 ケーシング
8a 周壁
8b 側板
8c 側板
12 舌部
12x 先端
50 洗濯乾燥機
51 筐体
53 水槽
54 衣類
55 回転槽
58 排気ダクト
60 吸熱器風路
61 放熱器風路
62 熱交換室
65 吸熱器
66 放熱器
67 キャピラリーチューブ
68 圧縮機
69 吸込ダクト

Claims (7)

  1. 主板と環状の支持板と多数のブレードを具備したからなる羽根車と、前記羽根車を囲うケーシングを具備した遠心型送風機において、前記ケーシングを、前記羽根車を軸方向において平行に挟む如く位置した側板と、前記支持板側に位置する側板に設けたベルマウス状の吸込口と、前記側板間の空間を、前記羽根車の外径近辺を基点として前記羽根車の外径から徐々に離れて渦巻き状に広がる空間とする周壁と、前記周壁の基点を軸に前記周壁と反対の位置に中心をもち、前記基点から前記周壁と反対方向に円弧部を有して延びる円弧状の舌部と、前記側板および前記周壁と前記舌部の終端部によって形成された吹出口を具備する構成とし、さらに、前記舌部先端における少なくとも前記支持板と略対向する位置から前記主板と略対向する位置に亘る範囲を、前記主板側に近づくにつれて前記支持板側よりも前記羽根車の反回転方向に延出する形状とした遠心型送風機。
  2. 前記舌部において、前記羽根車の軸方向における前記支持板に略対向する位置から前記吸込口を具備する側板に向かう範囲を、前記側板側に近づくにつれて前記対向位置よりも前記羽根車の反回転方向に延出する形状とした請求項1に記載の遠心型送風機。
  3. 前記舌部における前記ブレードの幅寸法方向において、前記舌部の先端部と前記羽根車外径のクリアランスを略同等とし、さらに、前記羽根車の主板と略対向する位置に近づくにつれて前記舌部の先端の曲率を徐々に小さくした請求項1または請求項2に記載の遠心型送風機。
  4. 前記ブレードの出口幅H2と前記羽根車の外径D2の比(H2/D2)を0.05〜0.45の範囲とし、前記舌部を前記羽根車の回転軸に直交する平面に投影した投影面において、反回転方向に最も延出した舌部先端Xと、最も回転方向寄りの舌部先端Yと、前記羽根車における回転軸の中心Oのなす角∠XOYを、10°〜65°の範囲とした請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の遠心型送風機。
  5. 前記羽根車の回転軸に直交する断面において、前記舌部の先端の略円弧状の曲率半径Rsと前記羽根車の外径D2の比(Rs/D2)を0.008〜0.08の範囲とした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遠心型送風機。
  6. 筐体内に、衣類等を収容する収納部と、乾燥手段と、送風手段と、前記送風手段により前記収納部より送風される湿潤空気を、前記乾燥手段を通過させた後に前記収納部へと導く風路を設けた乾燥機において、前記送風手段を、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の遠心型送風機を具備する構成とした乾燥機。
  7. 前記乾燥手段を、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒の熱を放熱する放熱器と、高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り手段と、減圧されて低圧となった冷媒で周囲から熱を奪う吸熱器を具備するヒートポンプシステムとし、少なくとも前記放熱器と吸熱器を前記風路内に配置した請求項6に記載の乾燥機。
JP2006246532A 2006-09-12 2006-09-12 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機 Expired - Fee Related JP4882620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006246532A JP4882620B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006246532A JP4882620B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008067746A JP2008067746A (ja) 2008-03-27
JP4882620B2 true JP4882620B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=39289890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006246532A Expired - Fee Related JP4882620B2 (ja) 2006-09-12 2006-09-12 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4882620B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014024354A1 (ja) * 2012-08-06 2014-02-13 パナソニック株式会社 乾燥装置
WO2014034951A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 サンデン株式会社 遠心送風機
WO2014034950A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 サンデン株式会社 遠心送風機
CN104919183A (zh) * 2013-01-15 2015-09-16 株式会社荏原制作所 离心泵

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4940083B2 (ja) * 2007-10-02 2012-05-30 日立アプライアンス株式会社 乾燥機及び洗濯乾燥機
JP2009287427A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Mitsubishi Electric Corp 遠心送風機
JP5174538B2 (ja) * 2008-05-30 2013-04-03 日立アプライアンス株式会社 洗濯乾燥機、および乾燥機
KR101392784B1 (ko) 2008-09-19 2014-05-09 삼성전자주식회사 원심형 송풍기
DE102008051362A1 (de) * 2008-10-15 2010-04-22 Behr Gmbh & Co. Kg Radialgebläsegehäuse
JP5297315B2 (ja) * 2009-09-14 2013-09-25 日立アプライアンス株式会社 洗濯乾燥機および乾燥機
JP5678451B2 (ja) * 2010-03-29 2015-03-04 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP6019391B2 (ja) * 2012-06-18 2016-11-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 遠心送風機及びそれを具備する衣類乾燥機
CN103573707B (zh) * 2012-07-18 2016-08-31 珠海格力电器股份有限公司 蜗壳
JP5904919B2 (ja) * 2012-09-26 2016-04-20 日立アプライアンス株式会社 洗濯乾燥機
KR102126865B1 (ko) * 2013-09-04 2020-06-25 한화파워시스템 주식회사 스크롤 텅 및 이를 구비한 회전 기계
US9057153B2 (en) 2013-09-20 2015-06-16 General Electric Company Dryer appliance with an impeller assembly
DE102015114389A1 (de) * 2015-08-28 2017-03-02 Ebm-Papst Mulfingen Gmbh & Co. Kg Spiralgehäuse eines Radialventilators
JP7146364B2 (ja) * 2016-11-15 2022-10-04 株式会社Ihi 遠心圧縮機
CN113309714B (zh) * 2021-05-31 2024-02-20 广东美的厨房电器制造有限公司 多翼离心风机和家用电器
CN214949916U (zh) * 2021-05-12 2021-11-30 佛山市库比克电器有限公司 一种低噪音空气源热泵

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014024354A1 (ja) * 2012-08-06 2014-02-13 パナソニック株式会社 乾燥装置
JP2014030664A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Panasonic Corp 乾燥装置
WO2014034951A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 サンデン株式会社 遠心送風機
WO2014034950A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 サンデン株式会社 遠心送風機
CN104641123A (zh) * 2012-09-03 2015-05-20 三电有限公司 离心送风机
US10066642B2 (en) 2012-09-03 2018-09-04 Sanden Holdings Corporation Centrifugal air blower
CN104919183A (zh) * 2013-01-15 2015-09-16 株式会社荏原制作所 离心泵

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008067746A (ja) 2008-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4882620B2 (ja) 遠心型送風機およびそれを具備する乾燥機
TWI687596B (zh) 離心式送風機、送風裝置、空調裝置及冷凍循環裝置
KR101812014B1 (ko) 공기조화기용 송풍기
US8240997B2 (en) Centrifugal impeller and centrifugal blower using the centrifugal impeller
JP2011001838A (ja) 遠心式送風機およびそれを具備した乾燥装置
JP4015016B2 (ja) ターボファン及びこれを用いた空気調和機
JPWO2004055380A1 (ja) 遠心送風機及び遠心送風機を備えた空気調和装置
JP2008104478A (ja) 洗濯乾燥機
EP3315785B1 (en) Air conditioner
JP2006526755A (ja) 空気調和機
US20090071029A1 (en) Domestic clothes drier with twin fan
JP2024516935A (ja) 壁掛け型洗濯機器
JP6035508B2 (ja) 送風機とそれを用いた室外ユニット
US20140315479A1 (en) Turbo fan and ceiling type air conditioner using thereof
CN111886456A (zh) 扇叶、空气调节机以及除湿机
KR100468468B1 (ko) 공기조화기의 실내기
JP2004353510A (ja) 遠心送風機及び遠心送風機を備えた空気調和装置
JP2010065616A (ja) 遠心式送風機および遠心式送風機を具備した乾燥装置
KR101177771B1 (ko) 천정형 공기조화기의 터보팬 어셈블리
US20070079628A1 (en) Air conditioner
KR100617102B1 (ko) 환기겸용 열교환 유닛
JP4882664B2 (ja) 洗濯乾燥機
KR200320603Y1 (ko) 저소음 헤어드라이어
JP2005016457A (ja) 送風機及び送風機を備えた熱交換ユニット
TWI754505B (zh) 遠心送風機的渦形殼體、具備這個渦形殼體的遠心送風機、空氣調和裝置以及冷凍循環裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090707

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees