JP2024516935A - 壁掛け型洗濯機器 - Google Patents

Abstract

壁掛け型洗濯機器である。当該壁掛け型洗濯機器（１）は、外槽（１０）と、外槽（１０）の頂部（１２１）に固定されたファン（２０）と、を含み、ファン（２０）のボリュート（２１）は、順次接する第１の水平頂面、螺旋曲面及び第２の水平頂面を有する上部ボリュートと、第１の水平底面を有する下部ボリュートであって、吹出通路の螺旋曲面に対応する部分の高さが螺旋曲面の延在方向に沿って徐々に大きくなる下部ボリュートと、を含む。上部ボリュートに螺旋上昇する螺旋曲面を配置することにより、当該壁掛け型洗濯機器の吹出量が多くなる。【選択図】図１

Description

本発明は、洗濯の分野に関し、具体的には、壁掛け型洗濯機器に関する。

人々の生活レベルの向上に伴い、カスタマイズ家電が次々と登場する。壁掛け型洗濯機器（例えば壁掛け型ドラム洗濯機）は構造がコンパクトで、占有スペースが小さく、騒音が低く、製造コストが低いなどの利点を有するため、ますます多くのユーザに注目されている。例えば、壁掛け型洗濯機器の一部は小物の下着又は乳幼児の衣類などを洗浄することができ、軽量な衣類洗濯を実現できるだけでなく、また衣類間の細菌による交差感染を防止でき、良好な経済性及び実用性を有する。

一般的な壁掛け型洗濯機器は、洗濯、すすぎ、脱水の機能しか有さない。多機能化してユーザの多様な需要を満たすために、従来技術には、乾燥機能を兼ね備える壁掛け型洗濯機器が開発された。例えば、特許文献１は壁掛け型洗濯機を開示する。当該壁掛け型洗濯機は外槽及び乾燥装置を含み、乾燥装置は少なくとも部分的に外槽の側壁に一体成形される。乾燥装置は第１のエアダクト及び第２のエアダクトを含み、第１のエアダクトは外槽の吸込口に連通して、外槽の内部に乾熱空気を通気し、第２のエアダクトは外槽吹出口及び第１のエアダクトにそれぞれ連通して、外槽から受け入れた湿熱空気を乾冷空気に凝縮する。当該壁掛け型洗濯機は衣類を乾燥することができ、また、循環空気を利用して、乾燥効率を向上させる。しかし、壁掛け型洗濯機の全体体積が小さく、内部スペースが限られるため、当該壁掛け型洗濯機の第１のエアダクトの寸法が小さく、吹出量が少なく、乾燥効率が高くない。したがって、当該壁掛け型洗濯機には改善可能性がある。

それに対応して、当分野は、上記問題点を解決するための新たな技術案を必要とする。

中国特許出願公開第１１１８０９３３９号明細書

従来技術における壁掛け型洗濯機器のファンの吹出量が少ないという技術的問題を解決するために、本発明は壁掛け型洗濯機器を提供し、前記壁掛け型洗濯機器は、外槽と、前記外槽の頂部に固定されたファンと、を含み、前記ファンはボリュートと、前記ボリュート内に配置された羽根車と、を含み、前記ボリュートは、順次接する第１の水平頂面、螺旋曲面及び第２の水平頂面を有する上部ボリュートであって、前記第１の水平頂面及び前記第２の水平頂面は前記羽根車の軸線に垂直であり、前記螺旋曲面は前記第１の水平頂面から螺旋上昇して前記第２の水平頂面まで延在するように配置される上部ボリュートと、前記上部ボリュートと突き合わせて吹出通路を画定する下部ボリュートであって、前記下部ボリュートは前記軸線に垂直な第１の水平底面を有し、それにより前記吹出通路の前記螺旋曲面に対応する部分の高さが前記螺旋曲面の延在方向に沿って徐々に大きくなる下部ボリュートと、を含む。

当業者であれば理解できるように、本発明の壁掛け型洗濯機器は、外槽と、外槽の頂部に固定されたファンと、を含む。ファンは、ボリュートと、ボリュート内に配置された羽根車と、を含む。ボリュートは上部ボリュート及び下部ボリュートを有する。上部ボリュートは順次接する第１の水平頂面、螺旋曲面及び第２の水平頂面を有する。第１の水平頂面及び第２の水平頂面は羽根車の軸線に垂直であり、螺旋曲面は、第１の水平頂面から螺旋上昇して第２の水平頂面まで延在するように配置される。下部ボリュートは上部ボリュートと突き合わせて吹出通路を画定して外槽内に乾燥空気を輸送する。下部ボリュートは、羽根車軸線に垂直な第１の水平底面を有する。第１の水平底面と第１の水平頂面は互いに平行であり、したがって、吹出通路の第１の水平頂面に対応する部分の高さが変わらない。螺旋曲面は、第１の水平頂面から螺旋上昇して第２の水平頂面まで延在し、したがって、吹出通路の螺旋曲面に対応する部分の高さが螺旋曲面の延在方向に沿って徐々に大きくなる。理解できるように、単純な水平面設計に比べ、本発明の壁掛け型洗濯機器は、上部ボリュートを、順次接する第１の水平頂面、螺旋曲面及び第２の水平頂面として配置することにより、吹出通路の螺旋曲面に対応する部分の高さが徐々に大きくなる。また、第２の水平頂面は第１の水平頂面より高いように配置され、吹出通路の第２の水平頂面に対応する部分の高さも対応して大きくなり、したがって、吹出通路の全体スペースが増大し、空気が吹出通路を通過する時の運動エネルギー損失が小さくなり、ファンの吹出量が多くなる。さらに、吹出通路の螺旋曲面に対応する部分の高さが螺旋曲面の延在方向に沿って徐々に大きくなるため、当該部分の吹出通路の断面も徐々に大きくなり、空気が当該吹出通路を通過する時の流速が徐々に遅くなり、一部の運動エネルギーが静圧エネルギーに変化し、当該部分の吹出通路の輸送効率が向上し、ファンの全体吹出量が対応して多くなる。さらに、螺旋曲面の設計により、吹出通路はより良好な導流作用を有し、風抵抗が小さくなり、ファンの吹出量がさらに増加する。また、ボリュートの頂部と壁掛け型洗濯機器の筐体との間には一般的に一定の取付けスペースが予備され、それにより、上部ボリュートに螺旋上昇している螺旋曲面及び第１の水平頂面と高度差がある第２の水平頂面を配置することにより、上記予備スペースを十分に利用することができ、壁掛け型洗濯機器の構造をよりコンパクトにし、スペース利用率がより高い。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記ファンはボリュート舌部をさらに含み、前記羽根車の円心から前記ボリュート舌部までの最短接続線の長さはＬ_１であり、前記羽根車の半径はＲであり、Ｌ_１＝（１．０５～１．２）×Ｒである。ボリュート舌部の設計は、一部の空気がボリュート内を循環流動することを防止することができ、ファンの吹出効率を向上させる。さらに、羽根車の円心からボリュート舌部までの最短接続線の長さＬ_１と羽根車の半径ＲはＬ_１＝（１．０５～１．２）×Ｒを満たし、それにより、ボリュート舌部から羽根車の外径までの隙間が大きすぎることも、小さすぎることもなく、隙間が大きすぎることによるファン効率の低下を防止することができ、隙間が小さすぎることによる大きな騒音の発生を防止することもできる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記ボリュートの前記軸線に垂直な投影面の外郭線の一部がインボリュート曲線であり、前記インボリュート曲線の最大ラップ角αの範囲は２５０°～３００°である。空気はファンの駆動で運動エネルギーを得、ファンの遠心作用で飛ばされる。ボリュートの投影面の外郭線の一部をインボリュート曲線にすることにより、吹出通路の断面が徐々に大きくなり、空気の吹出通路における流速が徐々に遅くなり、一部の運動エネルギーが静圧エネルギーに変化し、それによりエネルギー損失が減少する。また、良好なファン性能を得、ファンの効率を向上させるために、インボリュート曲線の最大ラップ角αの範囲は２５０°～３００°である。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記インボリュート曲線はｎ本の基準線を有し、ここで、第１の基準線ｌ_１は前記羽根車の円心から前記ボリュート舌部までの最短接続線であり、最短接続線長さＬ_１を有し、各前記基準線の長さはＬ_ｎ＝（１．０２～１．１）×Ｌ_{（ｎ－１）}を満たし、且つ隣接する２本ごとの前記基準線の間に所定角度βが形成され、前記所定角度βの範囲は２０°～３０°であり、ｎは３以上の整数である。上記のような配置により、ボリュートの輪郭線は変曲点のない滑らかな曲線として配置され、空気がボリュート内を流れる際の風抵抗が小さくなり、それに対応して、ファンの効率が向上し、吹出量が多くなる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記第２の水平頂面と前記第１の水平頂面との前記軸線の方向における高度差ＨはＨ＝（０．２～０．６）×Ｒを満たす。上記のような配置により、第２の水平頂面と第１の水平頂面との羽根車の軸線方向における高度差が適切になり、吹出通路の全体スペースの増加を満たすことができると共に、高度差が大きすぎることにより多すぎる壁掛け型洗濯機器の内部スペースを占用することを防止することができる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記下部ボリュートは斜め曲面及び第２の水平底面をさらに含み、前記第２の水平底面は前記第２の水平頂面に平行であり、前記第２の水平底面は前記軸線の方向において前記第１の水平底面より高く、前記斜め曲面は、前記第１の水平底面から前記第２の水平底面まで斜め上向きに延在するように配置され、前記斜め曲面は前記外槽の頂部の円弧状壁にフィッティングする。下部ボリュートに斜め曲面を設け、斜め曲面を外槽の頂部の円弧状壁にフィッティングするように配置することにより、ボリュートは外槽によりよく貼り合わせることができ、それにより壁掛け型洗濯機器の内部スペースの利用率を向上させる。また、斜め曲面の設計により、吹出通路の断面は徐々に小さくなり、一部の静圧エネルギーが再び運動エネルギーに変化し、空気が対応する斜め曲面の吹出通路を通過する時の流速が速くなり、それにより吹出効率が向上する。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記螺旋曲面の延在方向は時計回り方向又は反時計回り方向であり、前記第２の水平頂面及び前記第２の水平底面は前記外槽の前端方向に向かって延在する。螺旋曲面の延在方向は時計回り方向又は反時計回り方向として配置されてもよく、それにより、製品のタイプを豊富にし、ユーザの異なる需要を満たす。また、第２の水平頂面及び第２の水平底面が外槽の先端方向に向かって延在するように配置されることにより、吹出通路内の乾燥空気を外槽内に容易に輸送することができる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記羽根車は前記軸線の周りに等間隔に配置された複数の羽根を有し、各前記羽根の羽根出口角は、同一の所定角度γを有し、前記所定角度γの範囲は１４５°～１５５°である。羽根車に軸線の周りに等間隔に配置された複数の羽根を設けることにより、羽根車の回転を駆動することによって羽根の間の空気の流れを駆動する。各羽根の羽根出口角を同じ角度に設定することにより、羽根の力受けをより均一にし、さらに羽根車の回転による気流をより安定させ、羽根車の耐用年数を延長することができる。さらに、羽根出口角は１４５°～１５５°に設定され、すなわち、羽根車は前向き羽根車（羽根出口角は９０°より大きい）を用いれば、より高い圧力ヘッドを得ることができ、同じ条件で（すなわちモータの出力電力、羽根の大きさ、羽根の枚数、羽根の間隔などが同じである）より大きい空気流量を得ることができる。さらに、羽根出口角は１４５°～１５５°に設定され、それにより、前向き羽根車の羽根の斜め角度が適切であり、斜め角度が大きすぎることにより圧力ヘッドが大きすぎて羽根を変形させることを回避することができ、斜め角度が小さすぎることにより圧力ヘッドが小さすぎて空気の流量に影響を与えることを防止することもできる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記第１の水平底面の中心にファン吸気口が形成され、前記第２の水平頂面及び前記第２の水平底面の末端にファン排気口が画定され、前記壁掛け型洗濯機器はさらに、前記ファン排気口と前記外槽の吸込口にそれぞれ接続される送気エアダクトと、底部入口及び頂部出口を有する還気エアダクトであって、前記底部入口は前記外槽吹出口と重なり、前記頂部出口は前記ファン吸気口と突き合わせるように配置される還気エアダクトと、を含む。上記のような配置により、壁掛け型洗濯機器は、密閉した循環空気回路を形成することができ、乾燥プロセスにおいて発生した湿熱空気が直接排出されて周辺環境に影響を与えることを防止することができる。

上記壁掛け型洗濯機器の好ましい技術案では、前記ボリュート内の前記ファン排気口に近接する位置に加熱部材が設置される。ボリュート内のファン排気口に近接する位置に加熱部材を設置することにより、空気が加熱部材を通過する時に加熱されて乾熱の乾燥空気に変化し、乾燥空気が壁掛け型洗濯機器内に輸送されて乾燥対象衣類内の水分を持ち去ることが可能になり、それにより衣類を乾燥する目的を実現する。

本発明の壁掛け型洗濯機器の実施例の立体概略図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器の一部の構造の実施例の立体概略図である。 図２に示される本発明の壁掛け型洗濯機器の一部の構造の実施例の平面概略図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器のファンの実施例の立体概略図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュートの実施例の立体概略図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュート内部の実施例の構造概略図である。 図６に示される本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュート内部の実施例のＡ部の部分拡大図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器の下部ボリュートの実施例の構造概略図である。 本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュートの輪郭線の実施例の概略図である。

以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。当業者であれば、これらの実施形態は本発明の技術原理を説明するためのものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではないことを理解するだろう。

なお、本発明の説明において、用語の「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などによって示される方向又は位置関係は、図面に示される方向又は位置関係に基づくものであり、これは、説明を容易にするためのものに過ぎず、前記装置又は要素が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを指示又は暗示するものではなく、したがって、本発明を限定するものとして理解することができない。さらに、用語の「第１」及び「第２」は、説明の目的のみに使用され、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解することができない。

なお、本発明の説明において、特に明記及び限定されない限り、用語の「取付け」、「設置」、「接続」は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定的に接続してもよいし、着脱可能に接続し、又は一体に接続してもよく、直接つながってもよいし、中間媒体を介して間接的につながってもよく、さらに、２つの要素の内部が連通してもよく。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本発明における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。

従来技術における壁掛け型洗濯機器のファンの吹出量が少ないという技術的問題を解決するために、本発明は壁掛け型洗濯機器１を提供する。当該壁掛け型洗濯機器１は、外槽１０と、外槽１０の頂部１２１に固定されたファン２０と、を含み、ファン２０はボリュート２１と、ボリュート２１内に配置された羽根車２２と、を含み、ボリュート２１は、順次接する第１の水平頂面２１１１、螺旋曲面２１１２及び第２の水平頂面２１１３を有する上部ボリュート２１１であって、第１の水平頂面２１１１及び第２の水平頂面２１１３は羽根車２２の軸線Ｃに垂直であり、螺旋曲面２１１２は第１の水平頂面２１１１から螺旋上昇して第２の水平頂面２１１３まで延在するように配置される上部ボリュート２１１と、上部ボリュート２１１と突き合わせて吹出通路２１３を画定する下部ボリュート２１２であって、軸線Ｃに垂直な第１の水平底面２１２１を有し、それにより吹出通路２１３の螺旋曲面２１１２に対応する部分の高さが螺旋曲面２１１２の延在方向に沿って徐々に大きくなる下部ボリュート２１２と、を含む。上記のような配置により、当該壁掛け型洗濯機器１の頂部に予備された取付けスペースが十分に利用されることで、当該壁掛け型洗濯機器１の吹出通路２１３のスペース全体が大きくなり、且つ吹出通路２１３の螺旋曲面２１１２に対応する断面は螺旋曲面２１１２の延在方向に沿って徐々に大きくなり、風抵抗が小さくなり、それによりファンの吹出量が多くなる。

本明細書で言及された用語は、明らかな逆の説明がない限り、「ラップ角」とは、ボリュートの外郭線のうちのインボリュート曲線部分からの任意の２点と基礎円心との接続線の角度を意味し、「最大ラップ角」とは、ボリュートの外郭線のうちのインボリュート曲線の始点及び終点と基礎円心との接続線の角度を意味し、「フィッティング」とは、２つの関連する要素又はオブジェクト同士が形状的に同一化し、互いが所定距離隔てて略平行であることを意味し、「羽根出口角」とは、羽根の羽根車外径での接線と円周方向との角度を意味する。

図１は本発明の壁掛け型洗濯機器の実施例の立体概略図であり、図２は本発明の壁掛け型洗濯機器の一部の構造の実施例の立体概略図であり、図３は図２に示される本発明の壁掛け型洗濯機器の一部の構造の実施例の平面概略図であり、図４は本発明の壁掛け型洗濯機器のファンの実施例の立体概略図であり、図５は本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュートの実施例の立体概略図であり、図６は本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュート内部の実施例の構造概略図であり、図７は図６に示される本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュート内部の実施例のＡ部の部分拡大図であり、図８は本発明の壁掛け型洗濯機器の下部ボリュートの実施例の構造概略図であり、図９は本発明の壁掛け型洗濯機器のボリュートの輪郭線の実施例の概略図である。

図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、壁掛け型洗濯機器１は壁掛け型ドラム洗濯機である。代替的に、壁掛け型洗濯機器１は壁掛け型乾燥機又は他の適切な形式の洗濯機器であってもよい。当該壁掛け型洗濯機器１は外槽１０、内槽（図示せず）、ファン２０、送気エアダクト３０及び還気エアダクト４０などの部材を含み、それにより当該壁掛け型洗濯機器１は、洗濯、すすぎ、脱水及び乾燥などの機能を有するがそれらに限定されない。

図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、外槽１０はバックプレート１１、槽体１２、外槽カバー１３及び観察窓１５を含む。図１に示す方位に基づいて、槽体１２は、前端１２３と、対向する後端１２４とを有する。槽体１２の後端１２４はバックプレート１１の前側と一体に固定され、外槽カバー１３は槽体１２の前端１２３を覆い、観察窓１５は外槽カバー１３に固定される。図１に示すように、バックプレート１１は、略平板状である。バックプレート１１の４つの対角にそれぞれ取付け孔（図示せず）が設置される。取付け孔は取付け部材（図示せず）と係合することができ、それにより、当該壁掛け型洗濯機器１はバックプレート１１により所定壁に固定することができる。槽体１２は、洗濯衣類や他の洗濯物を収容可能な内槽のスペースを画定するための略円筒状のキャビティである。好ましくは、バックプレート１１及び槽体１２はＰＰ、ＡＢＳ又は他の適切な樹脂材料で射出成形により一体成形することができる。代替的に、バックプレート１１及び槽体１２は別体に製造されてから固定されてもよい。固定方式は溶着溶接、ネジ固定、ボルト固定又は他の適切な固定方式を用いることができる。外槽カバー１３はＰＰ、ＡＢＳ又は他の適切な樹脂材料で射出成形により一体成形されてもよい。外槽カバー１３は溶着溶接、ネジ、ボルトを含むがこれらに限定されない方式によって槽体１２に固定することができる。図２に示すように、外槽カバー１３に、略円形の開口１４を画定するように、槽体１２の中心軸線の周りに垂直で外向きに延在する環状壁１３１が形成される。図３に示すように、１つ又は複数の実施例では、送気エアダクト３０に接続されるように、環状壁１３１の頂部に外槽吸込口１３１１が形成され、それにより、槽体１２内に衣類又は他の物品を乾燥するための乾熱空気を輸送することができる。１つ又は複数の実施例では、外槽吸込口１３１１は略矩形で、且つ面取り加工されるように設置される。代替的に、外槽吸込口１３１１は、例えば台形、楕円形など、他の適切な形状に設置されてもよい。図２に示すように、１つ又は複数の実施例では、環状壁１３１の内側に窓パッキング１３２が配置される。窓パッキング１３２は、略円環状の窓パッキング本体１３２１と、窓パッキング本体１３２１から径方向に沿って垂直で外向きに延在する中空の接続部１３２２とを含む。接続部１３２２は外槽吸込口１３１１を貫通して送気エアダクト３０と突き合わせる。窓パッキング１３２はゴムなど適切な材質を用いて射出成形プロセスにより一体成形することができる。図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、観察窓１５は外槽カバー１３に枢着される。観察窓１５は、開口１４を密閉可能に配置される。観察窓１５はＡＢＳ、強化ガラス又は他の適切な材質を用いることができる。好ましくは、観察窓１５は一定の透明度を有し、観察窓１５から内槽内の洗濯対象衣類の洗濯状況を観察することができる。

図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、ファン２０は、槽体１２の頂部１２１に配置され槽体１２の右側に近接する。代替的に、ファン２０は、槽体１２の頂部１２１に配置され槽体１２の左側に近接してもよい。ファン２０はボリュート２１と、ボリュート２１内に配置された羽根車２２（図７に示す）と、モータ（図示せず）と、を含む。モータのモータ軸は羽根車２２に固定され、モータは壁掛け型洗濯機器１のコントローラ（図示せず）と電気的に接続され、それにより、モータの電源オンと電源オフを制御することにより羽根車２２の回動を駆動することができる。モータはステッピングモータ、ブラシレスモータ、サーボモータ又は他の適切な形式のモータを含むがそれらに限定されない。

図４及び図５に示すように、１つ又は複数の実施例では、ボリュート２１は上部ボリュート２１１及び下部ボリュート２１２を含む。上部ボリュート２１１及び下部ボリュート２１２は互いに突き合わせて吹出通路２１３を画定する。製造プロセスを簡略化するために、上部ボリュート２１１はＰＰ、ＡＢＳ又は他の適切な樹脂材料を用いて射出成形により一体成形することができる。上部ボリュート２１１は順次接する第１の水平頂面２１１１、螺旋曲面２１１２及び第２の水平頂面２１１３を有する。図４に示す方位に基づいて、第１の水平頂面２１１１は略水平方向に沿って延在する。図５に示すように、第１の水平頂面２１１１に内向きに凹むモータ取付け溝２１１１１が形成される。モータ取付け溝２１１１１はモータを収容可能に配置され、それにより、モータはモータ取付け溝２１１１１内に固定可能である。モータのモータ軸はモータ取付け溝２１１１１からボリュート２１の内部に延在し、羽根車２２（図６に示す）と固定接続を形成する。モータ軸と羽根車２２の固定方式はネジ固定、ボルト固定、リベット固定などを含むがそれらに限定されない。羽根車２２は、第１の水平頂面２１１１の直下に配置され、すなわち、第１の水平頂面２１１１は、羽根車２２の軸線Ｃに対して略垂直である。螺旋曲面２１１２は第１の水平頂面２１１１から反時計方向に螺旋上昇して第２の水平頂面２１１３まで延在する。代替的に、螺旋曲面２１１２は、第１の水平頂面２１１１から時計回り方向に螺旋上昇して第２の水平頂面２１１３まで（このとき、ボリュート２１は槽体１２の頂部１２１に配置され槽体１２の左側に近接する）延在するように配置されてもよい。第２の水平頂面２１１３は螺旋曲面２１１２の末端から羽根車２２の軸線Ｃに垂直な方向に沿って延在する。ボリュート２１が槽体１２の頂部１２１に固定された場合、第２の水平頂面２１１３は外槽１０の前端に向かう。第２の水平頂面２１１３と第１の水平頂面２１１１とは羽根車２２の軸線Ｃ方向において高度差Ｈ（第２の水平頂面２１１３は第１の水平頂面２１１１より高い）を有する。高度差ＨはＨ＝（０．２～０．６）×Ｒ（ここで、Ｒは羽根車２２の半径である）を満たし、それにより第２の水平頂面２１１３と第１の水平頂面２１１１とは羽根車２２の軸線Ｃ方向において適切な高度差Ｈを有し、吹出通路２１３の全体スペースの増加を満たすことができると共に、高度差Ｈが大きすぎることにより多すぎるスペースを占用することを防止することができる。

図４及び図５に示すように、１つ又は複数の実施例では、下部ボリュート２１２は、上部ボリュート２１１と相互に突き合せるように配置される。下部ボリュート２１２と上部ボリュート２１１との間は、溶着溶接、ネジ固定、ボルト固定又は他の適切な方式によって固定される。下部ボリュート２１２はＰＰ、ＡＢＳ又は他の適切な樹脂材料を用いて射出成形により一体成形することができる。図４、図５及び図８に示すように、下部ボリュート２１２は順次接する第１の水平底面２１２１、斜め曲面２１２２及び第２の水平底面２１２３を有する。第１の水平底面２１２１は羽根車２２の軸線Ｃに垂直な方向に沿って延在する。図８に示すように、第１の水平底面２１２１にファン吸気口２１５が形成される。ファン吸気口２１５は羽根車２２の直下に配置され、それにより、羽根車２２が回転する時に空気をファン吸気口２１５から吸入し、吹出通路２１３内に押し、続いて空気を吹出通路２１３に沿って外へ流れるように押す。ファン吸気口２１５は、略円形状に配置され、羽根車２２の外径よりも小さい直径を有することが好ましい。図４及び図５に示すように、斜め曲面２１２２は第１の水平底面２１２１から斜め上向きに第２の水平底面２１２３まで延在する。図４に示す方位に基づいて、斜め曲面２１２２は左上方に延在するように配置される。代替的に、斜め曲面２１２２は右上方に延在するように配置されてもよい（このとき、ボリュート２１は槽体１２の頂部１２１に配置され槽体１２の左側に近接する）。１つ又は複数の実施例では、斜め曲面２１２２は外槽１０の頂部１２１の円弧状壁にフィッティングするように配置され、それにより、ボリュート２１は外槽１０の頂部１２１にさらに貼り合わせることができ、当該壁掛け型洗濯機器１の構造がよりコンパクトになる。図４及び図５に示すように、第２の水平底面２１２３は、斜め曲面２１２２の末端から羽根車２２の軸線Ｃに垂直な方向に沿って延在し、第２の水平底面２１２３は羽根車２２の軸線Ｃ方向に沿って、第１の水平底面２１２１よりも高い。ボリュート２１が槽体１２の頂部１２１に固定された場合、第２の水平底面２１２３は外槽１０の前端に向かう。第２の水平底面２１２３及び第２の水平頂面２１１３の末端（外槽１０の前端に近接する）は、ファン排気口２１６を画定する。ファン排気口２１６は、ファン２０が生じる乾熱空気を外槽１０内に輸送するために、送気エアダクト３０に接するように配置される。

図６に示すように、１つ又は複数の実施例では、ボリュート２１内にボリュート舌部２１４がさらに形成される。ボリュート舌部２１４は第１の水平底面２１２１と斜め曲面２１２２の内側とが接する位置に配置され、第１の水平底面２１２１に垂直な方向に沿って延在する。ボリュート舌部２１４の設置により、一部の空気がボリュート２１内を循環することを防止して、ファン２０の送気効率を向上させ、騒音を低減することができる。ボリュート舌部２１４の弧度は、空気がボリュート舌部２１４の表面を通過する時の騒音を小さくさせるために、実験又は経験に応じて取得することができる。

図９に示すように、ボリュート２１の外郭線の一部はインボリュート曲線として配置される。１つ又は複数の実施例では、インボリュート曲線は１３本の基準線を有し、それぞれは第１の基準線ｌ_１、第２の基準線ｌ_２、……、第１２の基準線ｌ_１２及び第１３の基準線ｌ_１３である。第１の基準線ｌ_１は羽根車２２の円心Ｏからボリュート舌部２１４までの最短接続線として設定される。１つ又は複数の実施例では、インボリュート曲線の最大ラップ角（角度）αの範囲は２５０°～３００°であり、すなわち、第１の基準線ｌ_１及び第１３の基準線ｌ_１３が羽根車２２の円心Ｏに対して挟む角度αの範囲は２５０°～３００°である。比較的大きな最大ラップ角αの範囲を設定することにより、良好なファン性能を得、ファン２０の送気効率を向上させ、吹出量を大きくすることができる。１つ又は複数の実施例では、第１の基準線ｌ_１の長さＬ_１、すなわち、羽根車２２の円心Ｏからボリュート舌部２１４までの最短接続線の長さはＬ_１である。第２の基準線ｌ_２の長さはＬ_２であり、Ｌ_２＝（１．０２～１．１）×Ｌ_１を満たす。これによって類推すると、第３の基準線ｌ_３、第４の基準線ｌ_４、……、第１２の基準線ｌ_１２、第１３の基準線ｌ_１３の長さはいずれもＬ_ｎ＝（１．０２～１．１）×Ｌ_{（ｎ－１）}を満たし、ここで、ｎは３以上１３以下の整数である。各基準線の長さと隣接する基準線の長さとの比は同じであり、例えばいずれも１．０５であり、又は１．０５より大きいか、若しくは小さい他の適切な比である。また、第２の基準線ｌ_２と第１の基準線ｌ_１は所定角度βを挟む。それに対応して、第３の基準線ｌ_３、第４の基準線ｌ_４、……、第１２の基準線ｌ_１２、第１３の基準線ｌ_１３のうちの隣接する２つごとの基準線の間も同じ所定角度βを挟む。所定角度βの範囲は２０°～３０°であり、且つ所定角度βと最大ラップ角αとの間は、α＝（ｎ－１）×βを満たす。代替的に、基準線の数は、例えば９本、１５本など、１３本より多いか、又は少ない他の適切な数に配置されてもよい。理解できるように、インボリュート曲線の始点は第１の基準線ｌ_１における円心Ｏと対向する端点であり、インボリュート曲線の末端は第ｎの基準線ｌ_ｎにおける円心Ｏと対向する端点であり、インボリュート曲線は各基準線における円心Ｏと対向する端点を通過し、上記離散的な端点を曲線にフィッティングすることによって円弧状のインボリュート曲線を形成する。なお、ここでいう「フィッティング」は、曲線フィッティング方法により、所定の離散データ点を、データ関係又はデータモデルを構築して、滑らかな曲線を形成することである。

上部ボリュート２１１及び下部ボリュート２１２が互いに突き合わせて組み立てられた場合、ボリュート２１は吹出通路２１３を画定する。ボリュート２１の外郭線の一部がインボリュート曲線として配置されるため、吹出通路２１３の径方向（すなわち羽根車２２の軸線Ｃに垂直な方向）における吹出方向に沿った断面が徐々に大きくなり、空気が当該部分の吹出通路２１３を流れる時の流速が徐々に遅くなり、一部の運動エネルギーが静圧エネルギーに変化する。また、上部ボリュート２１１上の螺旋曲面２１１２は、第１の水平頂面２１１１から螺旋上昇して第２の水平頂面２１１３まで延在するように配置され、それにより、吹出通路２１３の螺旋曲面２１１２に対応する部分の軸方向（すなわち羽根車２２の軸線Ｃの方向である）における高さは螺旋曲面２１１２の延在方向に沿って徐々に大きくなり、当該部分の吹出通路２１３の断面も徐々に大きくなり、空気が当該部分の吹出通路２１３を通過する時の流速がそれに対応して小さくなり、一部の運動エネルギーがさらに静圧エネルギーに変化する。空気が吹出通路２１３の斜め曲面２１２２に対応する部分を通過する時、斜め曲面２１２２が斜め上向きに延在するため、当該部分の吹出通路２１３の断面が徐々に小さくなり、空気が当該部分の吹出通路２１３を通過する時の流速が徐々に大きくなり、それにより、一部の静圧エネルギーが再び運動エネルギーに変化し、そのため、吹出量が大きくなり、ファン２０の送気効率が向上する。

図６に示すように、１つ又は複数の実施例では、製造プロセスを簡略化するために、羽根車２２はＰＰ、ＰＰＳ又は他の適合な樹脂材料を用いて射出成形により一体成形することができる。羽根車２２は、略円形状を有する。１つ又は複数の実施例では、羽根車２２の円心Ｏからボリュート舌部２１４までの最短接続線ｌ_１の長さＬ_１と羽根車２２の半径Ｒとの間はＬ_１＝（１．０５～１．２）×Ｒを満たし、それにより、ボリュート舌部２１４と羽根車２２の外径との間の隙間が適切であり、それにより、隙間が大きすぎることによるファン２０効率の低下を防止することができ、隙間が小さすぎることによる大きな騒音の発生を防止することもできる。羽根車２２は、その軸線Ｃの周りに等間隔に配置された複数の羽根２２１を有する。羽根２２１の枚数及び隣接する羽根２２１間の間隔は、必要に応じて調整することができることを理解されたいであろう。１つ又は複数の実施例では、羽根車２２は前向き羽根車（すなわち羽根出口角が９０°より大きい）として配置される。羽根車２２を前向き羽根車として配置することにより、より高い圧力ヘッドを得ることができ、同じ条件で（すなわちモータの出力電力、羽根の大きさ、羽根の枚数、羽根の間隔などが同じである）より大きい空気流量を得ることができる。代替的に、羽根車２２は径向き羽根車又は後向き羽根車として配置されてもよい。図７に示すように、各羽根２２１の羽根出口角は同じ所定角度γに設定され、それにより、各羽根２２１の力受けをより均一にさせ、さらに羽根車２２の回転による気流をより安定させることができ、羽根車２２の耐用年数を延長することもできる。適切な羽根出口角を取得するために、所定角度γの範囲は１４５°～１５５°であり、それにより、斜め角度が大きすぎることにより圧力ヘッドが大きすぎて羽根を変形させることを回避することができ、斜め角度が小さすぎることにより圧力ヘッドが小さすぎて空気の流量に影響を与えることを防止することもできる。

図６に示すように、１つ又は複数の実施例では、ボリュート２１内においてファン排気口２１６に近接する位置に加熱部材２３が設置される。加熱部材２３は、ファン２０が生じる空気を加熱して乾熱の乾燥空気に転化することができる。加熱部材２３は、電気エネルギーを熱エネルギーに転化するヒータを含む。ヒータは加熱管、電熱線、加熱シート又は他の適切な素子を用いることができる。好ましくは、加熱部材２３はさらにヒータの温度を制御するための温度制御スイッチ（図示せず）を含み、ヒータは温度制御スイッチにより壁掛け型洗濯機器１の制御システムと電気的に接続され、それによりヒータが過熱する時にヒータの電源オフを自動的に制御する。

図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、送気エアダクト３０はボリュート２１のファン排気口２１６に接続された第１の端３１と、外槽吸込口１３１１に接続された第２の端３２と、を含む。１つ又は複数の実施例では、送気エアダクト３０は上部送気エアダクトケース部及び下部送気エアダクトケース部（図示せず）を含み、且つ上部送気エアダクトケース部と上部ボリュート２１１、下部送気エアダクトケース部と下部ボリュート２１２はいずれも射出成形プロセスにより一体成形され、空気が第１の端３１を通過する時、取付け隙間の存在により風抵抗が大きくなって送気効率に影響を与えることはない。送気エアダクト３０の第２の端３２は、矩形で、且つ面取り加工された断面を有する。代替的に、第２の端３２は、例えば台形、楕円形など、他の適切な断面に設置されてもよい。送気エアダクト３０の第２の端３２は窓パッキング１３２の接続部１３２２に挿入し外槽吸込口１３１１内に延在することが可能に配置され、それにより、送気エアダクト３０は外槽吸込口１３１１との間の効果的なシールを実現することができ、乾燥空気が取付け隙間から流出し、乾燥効率に影響を与え、騒音が発生することを防止する。

図１に示すように、１つ又は複数の実施例では、還気エアダクト４０はエアダクト本体４１及びエアダクトカバー４２を含む。還気エアダクト４０は、外槽１０内の湿熱空気を乾冷空気及び凝縮水に転化可能に配置される。図１に示す方位に基づいて、還気エアダクト４０は、槽体１２の右側に配置され、鉛直方向に沿って延在する。代替的に、還気エアダクト４０は槽体１２の左側に配置され、鉛直方向に沿って延在してもよい（このとき、ボリュート２１は槽体１２の頂部１２１に配置され槽体１２の左側に近接する）。エアダクト本体４１は、槽体１２の右側の側壁１２２と一体となって鉛直方向に沿って延在するように配置され、それにより、壁掛け型洗濯機器１全体の構造がよりコンパクトになる。図１に示す方位に基づいて、エアダクト本体４１は、槽体１２の右側側壁１２２に形成された一部の円弧状壁４１１と、円弧状壁４１１の縁から略水平方向に沿って右向きに延在する逆Ｌ字形の周壁４１２と、逆Ｌ字形の周壁４１２の頂部に形成された頂壁４１３と、を含む。円弧状壁４１１の底部近傍には、底部入口４１１１が設置される。底部入口４１１１は外槽吹出口１２２１と重なる。頂壁４１３に、頂部出口４１３１が設置される。頂部出口４１３１は、ファン吸気口２１５と突き合わせることが可能に配置される。図２に示すように、逆Ｌ字形の周壁４１２及び頂壁４１３は、略鉛直方向に沿って延在する側方開口４１４を画定する。エアダクトカバー４２は、エアダクト本体４１に着脱可能に固定され、側方開口４１４を密閉可能に配置される。エアダクトカバー４２及び側方開口４１４の設置により、エアダクト本体４１と外槽１０を一体成形するプロセス要件を満たすことができる。ユーザがエアダクトカバー４２を取り外して、側方開口４１４から還気エアダクト４０の内部を清掃しやすいために、エアダクトカバー４２とエアダクト本体４１の固定方式はネジ接続、ボルト接続又はリベット接続を含むがそれらに限定されない。好ましくは、エアダクトカバー４２と側方開口４１４との間にシール部材（図示せず）がさらに配置され、エアダクトカバー４２は側方開口４１４を効果的に密閉することができ、空気が取り付け隙間から流出することを防止する。

１つ又は複数の実施例では、還気エアダクト４０内にさらに凝縮アセンブリ（図示せず）が設置される。凝縮アセンブリは、還気エアダクト４０内の適切な箇所、例えば底部入口４１１１の上部に近接するように配置することができ、それにより、底部入口４１１１から流入した湿熱空気を凝縮する。凝縮アセンブリは凝縮器（図示せず）を有し、凝縮器はフィンチューブタイプ凝縮器、サーペンタインタイプ凝縮器、又は他の適切な凝縮素子を用いることができる。槽体１２内の湿熱空気は外槽吹出口１２２１（すなわち底部入口４１１１）を介して還気エアダクト４０に流入し、凝縮器表面を通過した後に乾冷空気と凝縮水に変化する。代替的に、湿熱空気を冷却除湿するために、還気エアダクト４０内に凝縮噴射装置（例えば冷水噴射装置）が設置されてもよい。羽根車２２が回転してファン吸気口２１５の下方の還気エアダクト４０内に負圧を形成させ、それにより乾燥冷気を吸引してボリュート２１内に入れ、空気循環を形成する。凝縮水はその自体の重力作用で鉛直方向に延在する還気エアダクト４０の内壁に沿って、還気エアダクト４０の下部に位置する底部入口４１１１から槽体１２の内部に流れ、槽体１２の底壁に沿って排水口（図示せず）から槽体１２を排出され、凝縮水が還気エアダクト４０内に滞留して細菌を繁殖し、異臭が発生することを防止する。

ここまで、図面に示された好ましい実施形態を参照しながら本発明の技術案について説明したが、当業者であれば理解できるように、本発明の保護範囲は明らかにこれらの具体的な実施形態に限定されるものではない。本発明の原理から逸脱しない前提で、当業者は、異なる実施例の技術的特徴を組み合わせることができ、また関連技術的特徴に対して同等の変更又は置換を行うことができ、これらの変更又は置換後の技術案はいずれも本発明の保護範囲内に含まれる。

１…壁掛け型洗濯機器
１０…外槽
１１…バックプレート
１２…槽体
１２１…頂部
１２２…側壁
１２２１…外槽吹出口
１２３…前端
１２４…後端
１３…外槽カバー
１３１…環状壁
１３１１…外槽吸込口
１３２…窓パッキング
１３２１…窓パッキング本体
１３２２…接続部
１４…開口
１５…観察窓
２０…ファン
２１…ボリュート
２１１…上部ボリュート
２１１１…第１の水平頂面
２１１１１…モータ取付け溝
２１１２…螺旋曲面
２１１３…第２の水平頂面
２１２…下部ボリュート
２１２１…第１の水平底面
２１２２…斜め曲面
２１２３…第２の水平底面
２１３…吹出通路
２１４…ボリュート舌部
２１５…ファン吸気口
２１６…ファン排気口
２２…羽根車
２２１…羽根
２３…加熱部材
３０…送気エアダクト
３１…第１の端
３２…第２の端
４０…還気エアダクト
４１…エアダクト本体
４１１…円弧状壁
４１１１…底部入口
４１２…逆Ｌ字形の周壁
４１３…頂壁
４１３１…頂部出口
４１４…側方開口
４２…エアダクトカバー

Claims (10)

1. 外槽と、前記外槽の頂部に固定されたファンと、を含み、前記ファンはボリュートと、前記ボリュート内に配置された羽根車と、を含み、前記ボリュートは、
   順次接する第１の水平頂面、螺旋曲面及び第２の水平頂面を有する上部ボリュートであって、前記第１の水平頂面及び前記第２の水平頂面は前記羽根車の軸線に垂直であり、前記螺旋曲面は前記第１の水平頂面から螺旋上昇して前記第２の水平頂面まで延在するように配置される上部ボリュートと、
   前記上部ボリュートと突き合わせて吹出通路を画定する下部ボリュートであって、前記下部ボリュートは前記軸線に垂直な第１の水平底面を有し、それにより前記吹出通路の前記螺旋曲面に対応する部分の高さが前記螺旋曲面の延在方向に沿って徐々に大きくなる下部ボリュートと、を含むことを特徴とする壁掛け型洗濯機器。
2. 前記ファンはボリュート舌部をさらに含み、前記羽根車の円心から前記ボリュート舌部までの最短接続線の長さはＬ_１であり、前記羽根車の半径はＲであり、Ｌ_１＝（１．０５～１．２）×Ｒであることを特徴とする請求項１に記載の壁掛け型洗濯機器。
3. 前記ボリュートの前記軸線に垂直な投影面の外郭線の一部がインボリュート曲線であり、前記インボリュート曲線の最大ラップ角αの範囲は２５０°～３００°であることを特徴とする請求項２に記載の壁掛け型洗濯機器。
4. 前記インボリュート曲線はｎ本の基準線を有し、
   ここで、第１の基準線ｌ_１は前記羽根車の円心から前記ボリュート舌部までの最短接続線であり、最短接続線長さＬ_１を有し、各前記基準線の長さはＬ_ｎ＝（１．０２～１．１）×Ｌ_{（ｎ－１）}を満たし、各隣接する２本ごとの前記基準線の間に所定角度βが形成され、前記所定角度βの範囲は２０°～３０°であり、ｎは３以上の整数であることを特徴とする請求項３に記載の壁掛け型洗濯機器。
5. 前記第２の水平頂面と前記第１の水平頂面との前記軸線の方向における高度差ＨはＨ＝（０．２～０．６）×Ｒを満たすことを特徴とする請求項２に記載の壁掛け型洗濯機器。
6. 前記下部ボリュートは斜め曲面及び第２の水平底面をさらに含み、前記第２の水平底面は前記第２の水平頂面に平行であり、前記第２の水平底面は前記軸線の方向において前記第１の水平底面より高く、前記斜め曲面は、前記第１の水平底面から前記第２の水平底面まで斜め上向きに延在するように配置され、前記斜め曲面は前記外槽の頂部の円弧状壁にフィッティングすることを特徴とする請求項１に記載の壁掛け型洗濯機器。
7. 前記螺旋曲面の延在方向は時計回り方向又は反時計回り方向であり、前記第２の水平頂面及び前記第２の水平底面は前記外槽の前端方向に向かって延在することを特徴とする請求項６に記載の壁掛け型洗濯機器。
8. 前記羽根車は前記軸線の周りに等間隔に配置された複数の羽根を有し、各前記羽根の羽根出口角は、同一の所定角度γを有し、前記所定角度γの範囲は１４５°～１５５°であることを特徴とする請求項１に記載の壁掛け型洗濯機器。
9. 前記第１の水平底面の中心にファン吸気口が形成され、前記第２の水平頂面及び前記第２の水平底面の末端にファン排気口が画定され、前記壁掛け型洗濯機器はさらに、
   前記ファン排気口と前記外槽の吸込口にそれぞれ接続される送気エアダクトと、
   底部入口及び頂部出口を有する還気エアダクトであって、前記底部入口は前記外槽の吹出口と重なり、前記頂部出口は前記ファン吸気口と突き合わせるように配置される還気エアダクトと、を含むことを特徴とする請求項１～８のいずれか一項に記載の壁掛け型洗濯機器。
10. 前記ボリュート内の前記ファン排気口に近接する位置に加熱部材が設置されることを特徴とする請求項９に記載の壁掛け型洗濯機器。

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