JP4878781B2 - 液体の分取装置におけるフラクション識別装置及び方法 - Google Patents

液体の分取装置におけるフラクション識別装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は,例えば医薬品,農薬,化学品等の新規合成化合物を精製する精製装置に用いられる液体クロマトグラフィーを利用した分取装置において,検出器においてピークを示した液体が,どのフラクションであるか,即ち,どの試験管に分取されたかを識別するための装置及び方法に関するものである。
例えばコンビケム合成等を適用して自動的に合成された新規合成化合物を,液体クロマトグラフィーにて分離した後,吸光度検出器,蛍光検出器,示差屈折率検出器等の検出器にて検出し,次いでフラクションコレクターに送液して,送液された溶液を試験管に分取する装置が従来から利用されている。
このような装置の例としては,例えば特許文献1,2に示すものがある。
特開平11−258224号公報 特開2004−174331号公報
このような装置において,検出器の値がピークとなった液体が分取された試験管を特定して所望の液体を得るための方法としては,例えば,以下の手順の方法が行われている。
1.分取操作の開始から所望のピークまでの時間を測定し,この測定された時間からフラクションの番号,即ち試験管の位置に対応する番号を算出し,この算出された番号をディスプレイ上に表等で表示する。
2.ディスプレイ上に表示された番号に基づき,作業者がフラクションコレクターに配列された試験管を分取用ノズルの移動経路に沿って端から数えて,上記番号の試験管を探す。
しかしながらフラクションコレクターにおいて,分取用ノズルは配列された試験管に沿って一筆書きのように移動するので,多数の試験管が縦横に配列されたフラクションコレクターにおいては,分取用ノズルはジグザグに動くことになり,フラクションの番号が大きい場合には探すのが困難となる。
このため従来は,所定の試験管を探すまでの時間がかなりかかったり,隣接又は近傍の試験管を誤って選択してしまうというような課題があった。
本発明はこのよう課題を解決することを目的とするものである。
以上の課題を解決するために,本発明では,検出器と,検出器を経た液体を配列された複数の試験管に順次分取するフラクションコレクターと,制御装置とから成る液体の分取装置において,上記制御装置に,検出器の検出データとフラクションコレクターの動作データを経時的に保存する保存手段を備えると共に,検出器のデータの経時的表示部と,フラクションコレクターにおいて配列された試験管に対応する配列表示を行うフラクション表示部とを表示するディスプレイと,ポインティングデバイスとを備え
更に上記制御装置に,上記経時的表示部におけるポインティングデバイスの指示位置を,対応するデータ検出の時間に変換する手段と,変換されたデータ検出の時間と,フラクションコレクターの動作データとから,分取された1つの試験管を特定する手段と,特定された1つの試験管に対応するフラクション表示部の試験管対応表示を識別して表示する識別表示手段とを備え
上記分取された1つの試験管を特定する手段は,ポインティングデバイスの指示位置に対して変換されたデータ検出の時間を,最初のフラクションから順次進めて,それらのバルブ開時間と比較し,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理と,
上記処理によりフラクションが特定された後,上記ポインティングデバイスの指示位置を移動した場合に,先に特定されたフラクションに対応するポインティングデバイスの指示位置からの移動を検出して,その移動方向がデータ検出の時間が経過する方向か,戻る方向かを判定し,時間が経過する方向の場合には,フラクションを順次進めて,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定すると共に,時間が戻る方向の場合には,フラクションを順次戻して,バルブ開時間が上記データ検出の時間よりも小さくなった場合に,そのフラクションが,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うように構成されているフラクション識別装置を提案する。尚,これらの手段は,コンピュータ装置のプログラムにより構成することができる。
また本発明では,検出器と,検出器を経た液体を配列された複数の試験管に順次分取するフラクションコレクターと,制御装置とから成る液体の分取装置において,上記制御装置に,検出器の検出データとフラクションコレクターの動作データを経時的に保存する保存手段を備えると共に,検出器のデータの経時的表示部と,フラクションコレクターにおいて配列された試験管に対応する配列表示を行うフラクション表示部とを表示するディスプレイと,ポインティングデバイスとを備え
上記制御装置は,上記経時的表示部におけるポインティングデバイスの指示位置を,対応するデータ検出の時間に変換するステップと,変換されたデータ検出の時間を,フラクションコレクターの動作データにおけるバルブ開時間と比較して分取された1つの試験管を特定するステップと,特定された1つの試験管に対応するフラクション表示部の試験管対応表示を識別して表示するステップとを備え,
上記分取された1つの試験管を特定するステップは,ポインティングデバイスの指示位置に対して変換されたデータ検出の時間を,最初のフラクションから順次進めて,それらのバルブ開時間と比較し,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うと共に,
ポインティングデバイスの指示位置からの移動を検出して,その移動方向がデータ検出の時間が経過する方向か,戻る方向かを判定し,時間が経過する方向の場合には,フラクションを順次進めて,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定すると共に,時間が戻る方向の場合には,フラクションを順次戻して,バルブ開時間が上記データ検出の時間よりも小さくなった場合に,そのフラクションが,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うフラクション識別方法を提案する。
以上の本発明においては,作業者は,制御装置のディスプレイの経時的表示部に表示されているクロマトグラム等の経時的データの所望の位置を,マウス等のポインティングデバイスにより指示することにより,その位置に対応するフラクションコレクターのフラクションの位置,即ち,配列された複数の試験管の中の特定の試験管の位置を検出することができ,検出した結果は,ディスプレイのフラクション表示部に表示されている表示,即ち,フラクションコレクターの試験管ラックにおける試験管の配列に等しい平面図状の配列表示と,その中に識別表示されている試験管の識別表示から,容易に,且つ正確に試験管ラック内の試験管を特定することができる。
次に本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の装置及び方法を適用する装置の例として,医薬品,農薬,化学品等の新規合成化合物を精製する精製装置を示すものである。
符号1a,1bは,液体クロマトグラフィーにおける移動相となる溶媒を保存しておくための溶媒タンクであり,この溶媒タンク1は,勾配溶離(グラディエント)法による精製を行う場合は,極性の異なる溶媒を複数用意する必要がある。
符号2a,2bは,夫々溶媒タンク1a,1bに保存されている溶媒を吸引し,後述するカラム,検出器,フラクションコレクタへと溶媒を送液するためのポンプであり,この実施の形態では,高圧グラディエント法を用いて送液するために,夫々の溶媒タンク1a,1bに対応して2台のポンプが設置されており,これらのポンプ2a,2bの下流側にミキサー3が設けられている。
符号4は液体クロマトグラフィーにおける固定相となる物質を充填しているカラムである。
符号5は,カラム4からの液体を通し,試料が溶媒(移動相)に含まれているか否かを検出するための検出器であり,この検出器5は,例えば吸光度検出器,蛍光検出器,示差屈折率検出器等である。
符号6はフラクションコレクターであり,このフラクションコレクター6は,多数の試験管7を配列して支持する試験管ラック8と,試験管ラック8の上方において配列した試験管7に沿って移動させるバルブ9付きの分取用ノズル10と,廃液タンク11とから構成される。バルブ9は切換バルブであり,試験管ラック8側への分取と,廃液タンク11への送液に切り換える構成である。尚,フラクションコレクター6は,分取用ノズル10側を移動させずに,試験管ラック8側を移動させる型式のものでも良い。
試験管ラック8は,分取精製する内容や,分取用ノズル10からの試料の滴下量等により,試験管のサイズと本数が異なる複数のタイプの試験管ラックを目的に応じて使用するようにしている。
そしてフラクションコレクター6は,検出器5からの信号により,送液された溶液を,分取用ノズル10から試験管ラック8に配列されている試験管7に取り分けていく装置であり,分取方法等は,作業者が制御装置12に設定した内容で,その制御プログラムにより自動的に動作させる。即ち,フラクションコレクター6において,分取用ノズル10は,試験管ラック8に配列された試験管7に沿って一筆書きのように移動し,例えば多数の試験管7が縦横に配列されている場合には,分取用ノズルはジグザグの移動経路に動くことになる。
制御装置12はコンピュータ応用装置として構成され,制御装置本体13と,ディスプレイ14及びマウス等のポインティングデバイス15等から構成される。この制御装置12は,検出器5からフラクションコレクター6に至る配管容量や送液流量等の条件を基に,検出器5において検出された液体がフラクションコレクター6のバルブ9付きの分取用ノズル10に至る時間,即ち,検出器5の信号からの遅延時間を計算し,検出器5の検出データ(信号及び時間,色情報)とフラクションコレクター6の動作データ(バルブ開閉時間,色情報)が正確に相関ができるように動作して,夫々のデータを経時的に保存する保存手段(図示省略)を構成している。即ち,フラクションコレクター6の動作における時間の起点は,検出器5における時間の起点に,上記遅延時間を加えたものとすることにより,遅延時間の影響を除いて,夫々のデータを正確に相関できるようにしている。
図2は本発明におけるディスプレイ14の表示例を示すものであり,概ね,検出器5のデータの経時的表示部16と,フラクションコレクター6において配列された試験管7に対応する配列表示を行うフラクション表示部17とを構成している。
上記経時的表示部16には,横軸に時間,縦軸に検出器5の信号をプロットしたデータのクロマトグラム18を表示し,試料を検出した箇所には色表示を行うようにしている。またクロマトグラム18の下方に,該当する分取された試験管7のマーク19および試験管番号を表示している。この試験管番号は,分取における移動経路に沿った番号である。
一方,フラクション表示部17には,試験管ラック8のタイプに対応して,配列された多数の試験管7を上方から見た平面図状に表示する。後述するように,フラクションコレクター6の動作データには,バルブ9の開閉時間と,色情報が含まれており,この色情報に基づいて,平面図状に表示された試験管の色を塗り分けている。図ではハッチングにより色を表している。また分取動作中には,現在のノズル9の位置を表示するようにしている。
以上の構成において,分取動作を開始すると,制御装置本体13は,自体に構成した保存手段により,検出器5の検出データとフラクションコレクター6の動作データを経時的に保存する。また上述したとおり,ディスプレイ14の経時的表示部16に,横軸に時間,縦軸に検出器5の信号をプロットしたデータのクロマトグラム18等を表示すると共に,フラクション表示部17に,現在のノズル9の位置を表示したり,検出データに応じて相当する試験管7の色表示が成される。
図3は制御装置本体13の保存手段に夫々保存された,検出器5の検出データとフラクションコレクター6の動作データの一例を示すものである。
図3の例では,検出器5の検出データは,検出信号と,検出信号の強度が所定以上の場合に付される色信号とが1秒単位で順次保存されている。尚,実際の装置では,例えば0.5秒単位でデータを保存する。
一方,図3の例では,フラクションコレクター6の動作データは,フラクション番号毎,即ち,分取用ノズル10の移動経路に沿って番号付けられた試験管7毎に,分取用ノズル10の上流側のバルブ9の開時間と閉時間及び制御装置本体13を介して検出器5から転送された色のデータが保存されている。
上述したとおり,制御装置12は,検出器5からフラクションコレクター6に至る配管容量や送液流量等の条件を基に,検出器5において検出された液体がフラクションコレクター6のバルブ9付きの分取用ノズル10に至る時間,即ち,検出器5の信号からの遅延時間を計算し,検出器5の検出データ(信号及び時間,色情報)とフラクションコレクター6の動作データ(バルブ開閉時間,色情報)が正確に相関ができるように,フラクションコレクター6の動作における時間の起点を,検出器5における時間の起点に,上記遅延時間を加えたものとしており,こうすることにより,遅延時間の影響を除いて,夫々のデータを正確に相関できるようにしている。
以上に説明した液体クロマトグラフィーの利用した分取装置において、その精製過程および精製終了後において、分取精製されたときのクロマトグラフと取り分けられた試験管を正確に特定することは、精製された試料を効率良く抽出するためにとても重要な作業である。特に精製途中で複数の試料が混合された状態から目的の試料が分離抽出できたかを迅速にかつ容易に調査することは、その後の精製作業を継続するか否かを決定するためにとても重要である。また精製作業完了後もその作業結果を確認するために濃度の濃いフラクションを特定することが必要である。
上述したとおり,従来は,分取操作の開始から所望のピークまでの時間を測定し,この測定された時間からフラクションの番号,即ち試験管の位置に対応する番号を算出し,この算出された番号をディスプレイ上に表等で表示すると共に,表示された番号に基づき,作業者がフラクションコレクターに配列された試験管を分取用ノズルの移動経路に沿って端から数えて,上記番号の試験管を探すという,面倒で誤りを生じ易い方法が行われてきたのであるが,本発明では,ディスプレイの経時的表示部に表示されているデータの所望の個所をポインティングデバイスで指定することにより,指定された検出器のデータに対応する液体が分取されたフラクション,即ち試験管の位置を,ディスプレイのフラクション表示部に識別表示することにより,簡単に,且つ確実に試験管の特定が可能とするものである。
図4,図5は,制御装置12の制御プログラムの全体の機能の中の一部として提供されるフラクション識別機能の部分の制御の流れ図であり,図4はこの機能のプログラムを開始した時点からの制御の流れ,図5は,一度機能を開始した後の制御の流れを示すものである。
まず,作業者がディスプレイ14の経時的表示部16に表示されているクロマトグラム18にポインティングデバイス15のカーソルを位置させると,画面中には,図中破線で示すようなカーソル20が現れるので,作業者は,このカーソル20をクロマトグラム18において,分取された試験管を特定したい所望のデータ個所,例えば図の中央のピーク個所に合わせる。
作業者が以上の動作を行うと,制御プログラムは,まず,ステップS1において,ポインティングデバイス15の指示位置の座標を求め,次いでステップS2では,ステップS1で求めた座標を,クロマトグラム18上の時間(Ct)に変換する。図6に示すように,ディスプレイ14における画像の原点(0,0)と,経時的表示部16のクロマトグラム18におけるグラフの原点(0,0)との相対的位置関係及びクロマトグラム18の時間軸における画像のピクセルと時間との関係は,画面設計において決定されるので,ディスプレイ14の画像の座標を,クロマトグラム18上の時間(Ct)に変換することは周知の手法を用いて容易に行うことができる。
次いでステップS3では,上記保存手段に保存されているフラクションコレクターの動作データから,各フラクション(番号1〜N)のバルブ開時間を抽出する。この場合,初期値は,最初のフラクションである。
次いでステップS4では,ステップS2において得られた時間(Ct)を,ステップS3で抽出したフラクション,この場合番号1のフラクションのバルブ開時間(Ot)と比較する。
次いでステップS5では,ステップS4における比較結果を基に条件分岐を行う。即ち,ステップS5では,バルブ開時間(Ot)が時間(Ct)を越えているか否かを判断し,越えていない場合にはステップS6において,フラクションを1つ進めた後,ステップS3に移行する。次いで移行したステップS3においては,1つ進んだフラクションのバルブ開時間(Ot)を抽出してステップS4で時間(Ct)と比較し,ステップS5において条件分岐を行う。
以上の反復動作を経過し,順次進めたフラクションにおいて,バルブ開時間(Ot)が時間(Ct)を越えた場合には,このフラクションは,時間(Ct)に対応するフラクションの次のフラクションであるから,この場合には,ステップS5の条件分岐でステップS7に移行し,このステップS7においてフラクションを1つ戻して,この戻したフラクションを,時間(Ct)に対応するフラクションとする。
次いでステップS8においてフラクション番号と時間(Ct)を制御装置12の記憶手段に記憶した後,ステップS9に移行して,ディスプレイ14のフラクション表示部17における全試験管7の平面図状の配列表示の中の,上記フラクション番号に対応する試験管7の表示21を識別表示する。この識別表示は,点滅表示とする他,他の表示と識別可能であれば,特別な色で表示したり,表示面積を大きくしたり等,適宜の識別表示を適用することができる。
こうして作業者は,ディスプレイ14のフラクション表示部17に表示されている表示,即ち,フラクションコレクター6の試験管ラック8における試験管7の配列に等しい平面図状の配列表示と,その中に識別表示されている試験管7の識別表示21から,容易に,且つ正確に試験管ラック8内の試験管7を特定することができる。
次に,以上の動作により,図2又は図6に示すように,作業者がディスプレイ14の経時的表示部16に表示されているクロマトグラム18の所望のピーク位置にポインティングデバイス15のカーソルを位置させて,対応する試験管7を特定した後,再び他の所望のピーク位置等にポインティングデバイス15のカーソルを動かした場合には,図4中の2点鎖線に示すように,再びステップS1に戻って,以上と同様な動作によるフラクションの特定,即ち試験管の特定を行うことができる。
しかしながら,図5に示す制御の流れは,図4のステップS9から結合子1を介して,ステップS10に移行するもので,この制御の流れでは,図4の制御の流れを反復するよりも短い時間でフラクションの特定を行うことができるもので,以下にその流れを説明する。

まず作業者が,図6に示すようにディスプレイ14の経時的表示部16に表示されているクロマトグラム18のピーク位置にポインティングデバイス15のカーソル20を位置させている状態から,図7に示すように,カーソル20を,時間が経過する方向に移動させたり,又は時間が戻る方向に移動させた場合には,上述したとおり,図4のステップS9から結合子1を介して,ステップS10に移行し,ステップS10において,図4のステップS1と同様にポインティングデバイス15の指示位置の座標を求める。
次いでステップS11では,ステップS2と同様に,座標をクロマトグラム18上の時間(Ct’)に変換する。
次いでステップS12では,ステップS11で求めた時間(Ct’)を,ステップS8において記憶されている時間(Ct)と比較して,ステップS13の条件分岐に移行する。
即ち,時間(Ct’)の方が時間(Ct)よりも大きい場合,即ちポインティングデバイス15を,時間が経過する方向に移動させた場合には,ステップS13からステップS14に移行すると共に,時間(Ct’)の方が時間(Ct)よりも小さい場合,即ちポインティングデバイス15を,時間が戻る方向に移動させた場合には,ステップS13からステップS15に移行する。
ステップS14に移行した場合には,ステップS14において,フラクションを1つ進めた後,ステップS16に移行して,上記保存手段に保存されているフラクションコレクターの動作データから,ステップS14で進められたフラクションのバルブ開時間(Ot’)を抽出する。
このように,この制御の流れでは,ステップS3のように初期値として最初のフラクションからの処理は不要であるので,処理時間の短縮化を図ることができる。
次いでステップS17では,ステップS11において得られた時間(Ct’)を,ステップS16で得られたバルブ開時間(Ot’)と比較する。
次いでステップS18では,ステップS17における比較結果を基に条件分岐を行う。即ち,ステップS18では,バルブ開時間(Ot’)が時間(Ct’)を越えているか否かを判断し,越えていない場合にはステップS14に移行して,フラクションを1つ進めた後,再びステップS16に移行して,1つ進んだフラクションのバルブ開時間(Ot’)を抽出してステップS4で時間(Ct’)と比較し,ステップS18において条件分岐を行う。
以上の反復動作を経過し,順次進めたフラクションにおいて,バルブ開時間(Ot’)が時間(Ct’)を越えた場合には,このフラクションは,時間(Ct’)に対応するフラクションの次のフラクションであるから,この場合には,ステップS18の条件分岐でステップS19に移行し,このステップS19においてフラクションを1つ戻して,この戻したフラクションを,時間(Ct’)に対応するフラクションとする。次いで,このステップS19を経てステップS23に移行する。
一方,ステップS13における条件分岐においてステップS15に移行した場合,即ちポインティングデバイス15を,時間が戻る方向に移動させた場合には,ステップS15においてフラクションを1つ戻した後,そのフラクションにつき,ステップS20においてバルブ開時間(Ot”)を抽出し,次いでステップS21で時間(Ct’)と比較し,ステップS22において条件分岐を行う。
ポインティングデバイス15を,時間が戻る方向に移動させた場合には,順次フラクションを戻していって,バルブ開時間(Ot”)が時間(Ct’)よりも小さくなったフラクションが,時間(Ct’)に対応するものであるから,ステップS22において,「Ct’>Ot”」の条件が満たされるまで,ステップS22からステップS15に移行しての反復動作が行われる。
そしてステップS22において,「Ct’>Ot”」の条件が満たされた場合には,ステップS23に移行し,ステップS23においてフラクション番号と時間(Ct’)を制御装置12の記憶手段に記憶した後,ステップS24に移行して,ディスプレイ14のフラクション表示部17における全試験管7の平面図状の配列表示の中の,上記フラクション番号に対応する試験管7の表示21を更新して識別表示する。
次いでステップS25ではフラクション識別機能の終了指示を確認し,終了指示がない場合にはステップS10に戻って,処理が続行されると共に,終了確認の指示があった場合には,ステップS26に移行して,ディスプレイ14の経時的表示部16のクロマトグラム18のピークに隣接した個所等に,検出器信号,時間,フラクション番号等のデータを表示して終了する。
本発明は,以上の通りであるので,作業者は,制御装置のディスプレイの経時的表示部に表示されているクロマトグラム等の経時的データの所望の位置を,マウス等のポインティングデバイスにより指示することにより,その位置に対応するフラクションコレクターのフラクションの位置,即ち,配列された複数の試験管の位置を検出することができ,検出した結果は,ディスプレイのフラクション表示部に表示されている表示,即ち,フラクションコレクターの試験管ラックにおける試験管の配列に等しい平面図状の配列表示と,その中に識別表示されている試験管の識別表示から,容易に,且つ正確に試験管ラック内の試験管を特定することができる。
従って所定の試験管を探すまでの時間がかなりかかったり,隣接又は近傍の試験管を誤って選択してしまうというような不都合の発生を防ぐことができる。
本発明の装置及び方法を適用した装置の例として,医薬品,農薬,化学品等の新規合成化合物を精製する精製装置の構成を示す系統説明図である。 本発明におけるディスプレイの表示例を示すものである。 制御装置本体の保存手段に夫々保存された,検出器の検出データとフラクションコレクターの動作データの一例を示すものである。 制御装置の制御プログラムの全体の機能の中の一部として提供されるフラクション識別機能の部分の制御の流れ図である。 制御装置の制御プログラムの全体の機能の中の一部として提供されるフラクション識別機能の部分の制御の他の流れ図である。 本発明におけるポインティングデバイスの指示動作を示す模式的説明図である。 本発明におけるポインティングデバイスの指示動作を他の局面において示す模式的説明図である。
符号の説明
1a,1b 溶媒タンク
2a,2b ポンプ
3 ミキサー
4 カラム
5 検出器
6 フラクションコレクター
7 試験管
8 試験管ラック
9 バルブ
10 分取用ノズル
11 廃液タンク
12 制御装置
13 制御装置本体
14 ディスプレイ
15 ポインティングデバイス
16 経時的表示部
17 フラクション表示部
18 クロマトグラフ
19 試験管のマーク
20 カーソル
21 識別表示

Claims (2)

  1. 検出器と,検出器を経た液体を配列された複数の試験管に順次分取するフラクションコレクターと,制御装置とから成る液体の分取装置において,上記制御装置に,検出器の検出データとフラクションコレクターの動作データを経時的に保存する保存手段を備えると共に,検出器のデータの経時的表示部と,フラクションコレクターにおいて配列された試験管に対応する配列表示を行うフラクション表示部とを表示するディスプレイと,ポインティングデバイスとを備え
    更に上記制御装置に,上記経時的表示部におけるポインティングデバイスの指示位置を,対応するデータ検出の時間に変換する手段と,変換されたデータ検出の時間と,フラクションコレクターの動作データとから,分取された1つの試験管を特定する手段と,特定された1つの試験管に対応するフラクション表示部の試験管対応表示を識別して表示する識別表示手段とを備え
    上記分取された1つの試験管を特定する手段は,ポインティングデバイスの指示位置に対して変換されたデータ検出の時間を,最初のフラクションから順次進めて,それらのバルブ開時間と比較し,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理と,
    上記処理によりフラクションが特定された後,上記ポインティングデバイスの指示位置を移動した場合に,先に特定されたフラクションに対応するポインティングデバイスの指示位置からの移動を検出して,その移動方向がデータ検出の時間が経過する方向か,戻る方向かを判定し,時間が経過する方向の場合には,フラクションを順次進めて,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定すると共に,時間が戻る方向の場合には,フラクションを順次戻して,バルブ開時間が上記データ検出の時間よりも小さくなった場合に,そのフラクションが,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うように構成されていることを特徴とする液体の分取装置におけるフラクション識別装置。
  2. 検出器と,検出器を経た液体を配列された複数の試験管に順次分取するフラクションコレクターと,制御装置とから成る液体の分取装置において,上記制御装置に,検出器の検出データとフラクションコレクターの動作データを経時的に保存する保存手段を備えると共に,検出器のデータの経時的表示部と,フラクションコレクターにおいて配列された試験管に対応する配列表示を行うフラクション表示部とを表示するディスプレイと,ポインティングデバイスとを備え
    上記制御装置は,上記経時的表示部におけるポインティングデバイスの指示位置を,対応するデータ検出の時間に変換するステップと,変換されたデータ検出の時間を,フラクションコレクターの動作データにおけるバルブ開時間と比較して分取された1つの試験管を特定するステップと,特定された1つの試験管に対応するフラクション表示部の試験管対応表示を識別して表示するステップとを備え,
    上記分取された1つの試験管を特定するステップは,ポインティングデバイスの指示位置に対して変換されたデータ検出の時間を,最初のフラクションから順次進めて,それらのバルブ開時間と比較し,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うと共に,
    ポインティングデバイスの指示位置からの移動を検出して,その移動方向がデータ検出の時間が経過する方向か,戻る方向かを判定し,時間が経過する方向の場合には,フラクションを順次進めて,バルブ開時間が上記データ検出の時間を越えた場合に,そのフラクションから1つ戻したフラクションを,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定すると共に,時間が戻る方向の場合には,フラクションを順次戻して,バルブ開時間が上記データ検出の時間よりも小さくなった場合に,そのフラクションが,上記データ検出の時間に対応するフラクションとして特定し,これにより分取された1つの試験管を特定する処理を行うことを特徴とする液体の分取装置におけるフラクション識別方法。
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