JP6308107B2 - クロマトグラフ質量分析データ処理装置 - Google Patents
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Description
[G1]:対象の被検体に含まれていないことが明らかであるか又は実測による定量値が閾値以下であるために確認作業が不要である成分群。
[G2]:実測による定量値が閾値を超えており且つ確認イオン比が閾値以下であるために、高い濃度で存在していることが明らかである成分群。
[G3]:実測による定量値は閾値を超えているものの確認イオン比も閾値を超えているために、想定している目的成分であるか否かが不確定であり、改めて確認を要する成分群。
ここでは、定量イオンの質量電荷比としてM1、確認イオン比計算用の確認イオンの質量電荷比としてM2、M3が指定されたうえでデータが取得されている。また、目的成分に対応する標準的なマススペクトル(標準マススペクトル)は図6(a)に示すデータAの実測マススペクトルとほぼ同じであるとする。さらにまた、[G3]に分類される条件は、[i]質量電荷比M1におけるマスクロマトグラム(以下、こうしたマスクロマトグラムをマスクロマトグラム(M1)と記す)上で観測される目的成分に特徴的なピークの強度に対応する濃度が基準値(10ppb)以上であること、[ii]確認イオン比が基準を外れている(閾値以上である)こと、の二つである。
さらにまた、図6(d)に示すデータDでは、対象とする目的成分と一つの夾物成分との保持時間がほぼ同じであるために、この夾物成分が目的成分由来のピークの強度を嵩上げしている。その結果、算出される濃度は目的成分の実際の濃度(5ppb)よりも高い濃度となってしまい、その結果、目的成分は[G3]に分類され、本来は明らかに絞り込みの必要がないのに絞り込み対象に含まれることになる。
a)目的成分毎に、保持時間と、標準マススペクトルと、該標準マススペクトル上で特徴的なピークが現れる質量電荷比である複数の特徴的質量電荷比と、該複数の特徴的質量電荷比のうち代表的な質量電荷比におけるピーク強度を判定するための強度閾値と、を記憶しておく情報記憶部と、
b)着目している目的成分について、実測により得られたデータに基づいて作成される前記複数の特徴的質量電荷比におけるマスクロマトグラム上で検出されるピークをその出現時間に応じて1又は複数のピークグループに分類し、少なくともその中の一つのピークグループに含まれるピークのピークトップの出現時間に得られた実測のマススペクトルを取得する実測マススペクトル抽出部と、
c)前記実測マススペクトル抽出部により抽出された実測マススペクトルと前記着目している目的成分に対応する標準マススペクトルとを質量電荷比毎に対応付け、該目的成分の標準マススペクトルに存在する全てのピークの質量電荷比について、該標準マススペクトル上のピークの信号強度に対する実測マススペクトル上のピークの信号強度の比をそれぞれ求めたものの中で最小である最小倍率を見つけ、該最小倍率を該標準マススペクトルの各ピークの信号強度に乗じて拡大又は縮小する標準マススペクトル伸縮部と、
d)前記標準マススペクトル伸縮部により拡大又は縮小されたあとの標準マススペクトルにおいて、前記着目している目的成分に対応する代表的な質量電荷比におけるピークの強度が該目的成分に対応する強度閾値を超えているか否かを判定し、超えていることを条件の一つとして、該目的成分を含有の有無が不確定である成分として選択する成分選択部と、
を備えることを特徴としている。
そこで、本発明に係るクロマトグラフ質量分析データ処理装置の一実施態様は、
試料毎に複数の目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値を一覧表示する表を作成して表示部の画面上に表示する表示処理部をさらに備え、
該表示処理部は、前記成分選択部によって含有の有無が不確定である成分として選択された目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値を、他の目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値とは識別可能な態様で以て表示する構成とするとよい。
この構成によれば、オペレータ(分析者)は、試料毎に複数の目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値が一覧表示された表において、マスクロマトグラム等を目視で確認すべき目的成分を一目で把握することができる。
これにより、オペレータは目的成分の標準マススペクトルを実測マススペクトルと併せて確認できるので、実測マススペクトルにおける夾雑成分の影響の有無を容易に判定することができる。
[G1]:対象の被検体に含まれていないことが明らかであるか又は実測による定量値が閾値以下であるために確認作業が不要である成分群。
[G2]:実測による定量値が閾値を超えており且つ確認イオン比が閾値以下であるために、高い濃度で存在していることが明らかである成分群。
[G3]:実測による定量値は閾値を超えているものの確認イオン比も閾値を超えているために、想定している目的成分であるか否かが不確定であり、改めて確認を要する成分群。
10…試料気化室
11…インジェクタ
12…カラム
13…カラムオーブン
2…MS部
20…イオン源
21…四重極マスフィルタ
22…イオン検出器
3…A/D変換器
4…データ処理部
41…データ収集部
42…要確認成分抽出部
43…要確認成分記憶部
44…定量演算部
45…定量結果表示処理部
5…実測データ記憶部
6…成分情報記憶部
7…入力部
8…表示部
Claims (6)
- 試料中の各成分をクロマトグラフにより時間方向に分離した後に所定の質量電荷比範囲に亘る質量分析を繰り返し実行することで得られたデータを解析処理するクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
a)目的成分毎に、保持時間と、標準マススペクトルと、該標準マススペクトル上で特徴的なピークが現れる質量電荷比である複数の特徴的質量電荷比と、該複数の特徴的質量電荷比のうち代表的な質量電荷比におけるピーク強度を判定するための強度閾値と、を記憶しておく情報記憶部と、
b)着目している目的成分について、実測により得られたデータに基づいて作成される前記複数の特徴的質量電荷比におけるマスクロマトグラム上で検出されるピークをその出現時間に応じて1又は複数のピークグループに分類し、少なくともその中の一つのピークグループに含まれるピークのピークトップの出現時間に得られた実測のマススペクトルを取得する実測マススペクトル抽出部と、
c)前記実測マススペクトル抽出部により抽出された実測マススペクトルと前記着目している目的成分に対応する標準マススペクトルとを質量電荷比毎に対応付け、該目的成分の標準マススペクトルに存在する全てのピークの質量電荷比について、該標準マススペクトル上のピークの信号強度に対する実測マススペクトル上のピークの信号強度の比をそれぞれ求めたものの中で最小である最小倍率を見つけ、該最小倍率を該標準マススペクトルの各ピークの信号強度に乗じて拡大又は縮小する標準マススペクトル伸縮部と、
d)前記標準マススペクトル伸縮部により拡大又は縮小されたあとの標準マススペクトルにおいて、前記着目している目的成分に対応する代表的な質量電荷比におけるピークの強度が該目的成分に対応する強度閾値を超えているか否かを判定し、超えていることを条件の一つとして、該目的成分を含有の有無が不確定である成分として選択する成分選択部と、
を備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。
- 請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
前記成分選択部は、前記着目している目的成分に対応する代表的な質量電荷比におけるピークの強度が該目的成分に対応する強度閾値を超えており、且つ、該代表的な質量電荷比におけるピークの強度とそのほかの特徴的質量電荷比におけるピークの強度との比である確認イオン比が所定の範囲を外れている場合に、該目的成分を含有の有無が不確定である成分として選択することを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。 - 請求項1又は2に記載のクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
試料毎に複数の目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値を一覧表示する表を作成して表示部の画面上に表示する表示処理部をさらに備え、
該表示処理部は、前記成分選択部によって含有の有無が不確定である成分として選択された目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値を、他の目的成分の存在量又は存在量を反映した指標値とは識別可能な態様で以て表示することを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
前記成分選択部によって含有の有無が不確定である成分として選択された目的成分について、該目的成分に対応する代表的な質量電荷比におけるマスクロマトグラムを表示部の画面上に表示する表示処理部をさらに備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
前記成分選択部によって含有の有無が不確定である成分として選択された目的成分について、前記実測マススペクトル抽出部により取得された実測マススペクトルを表示部の画面上に表示する表示処理部をさらに備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。 - 請求項5に記載のクロマトグラフ質量分析データ処理装置であって、
前記表示処理部は、実測マススペクトルとともに、前記標準マススペクトル伸縮部により拡大・縮小されたあとの標準マススペクトルを表示部の画面上に表示することを特徴とするクロマトグラフ質量分析データ処理装置。
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