JP4878658B2 - 畦塗り機 - Google Patents
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Description
また、畦塗り機の支持フレームと前処理体及び整畦体に動力を伝達する伝動ケースを兼ねるチェンケースの基端部に回転軸を設け、この回転軸を中心にチェンケースを介して前処理体及び整畦体を同時に回動させることにより、畦塗り機の作業位置と非作業位置とを選択可能とした畦塗り機が、本出願人の出願に係る特許文献1及び特許文献2により提案されている。
また、スタンドはヒッチフレーム側に取付けられていて、畦塗り機を走行機体に装着するときヒッチフレームは上下調節ができず、走行機体側のヒッチ部のみを上下調節するので連結操作に手数を要する、という問題点もあった。
本発明は、上記の問題点を解決することを目的になされたものである。
(1)支持フレーム側にスタンドを着脱可能に設け、該スタンドを装着した状態で連結部材を伸縮させることにより、ヒッチフレームの上下高さが調節可能となることで、畦塗り機を走行機体に連結するときヒッチフレームを上下調節して連結操作が容易に行える。
図1〜図6において、符号1は本発明に係る畦塗り機であり、図示省略したトラクタの後部に設けられている左右一対のロアリンク及びトップリンクに連結されるロアリンク連結部2及びトップマスト3を備え、また、このロアリンク連結部2及びトップマスト3とは別に2点連結部4を備えていて、トラクタに対してロアリンク連結部2及びトップマスト3、あるいは2点連結部4を選択的に連結して圃場に導入され、整畦作業を行うものである。
この畦塗り機1は、主フレームを兼ね、前処理体8及び整畦体9に動力を伝達するチェンケース7を一体構造として左右方向に配設している。該チェンケース7の基端部7aは、左右一対の支持フレーム10に上下回動可能に支持され、チェンケース7を介して前処理体8及び整畦体9を作業位置と非作業位置とに回動するようにしている。
チェンケース7の先端部には、前方に向け前処理体8に動力伝達するための出力軸を内装した伝動ケース11を一体的に設けると共に、後方に向け整畦体9を駆動するための伝動ケース12及び減速機構を内装したデフケース13を一体的に設けている。
連結部材27の回転ハンドル27aを左右いずれかに回転すると連結部材27は伸縮し、支持フレーム10が連結軸14を中心に上下回動してトラクタに対する前処理体8及び整畦体9の前後姿勢が調整される。
また支持フレーム10には、スタンド支持アーム34aを介してスタンド34が着脱可能に設けられ、畦塗り機1をトラクタに装着するときに、スタンド34を装着した状態で連結部材27を伸縮させると、ヒッチフレーム15は連結軸14を中心に上下回動して上下高さが調節され、ロアリンク連結部2及びトップマスト3、あるいは2点連結部4のトラクタ連結部への連結操作が容易となる。
入力軸16の後方に位置する上記チェンケースの基端部7aには、基端部7aの垂直面内での回転中心となる回転軸17が前後方向に軸支され、この回転軸17の先端部と入力軸16の後端部との間はユニバーサルジョイント18により接続されている。
クラッチシフタ21には、チェンケース7に、回転軸17と平行に前後方向に摺動可能に支持された自動操作棒23の後端部が固設され、この自動操作棒23の先端部は、支持フレーム10側に固設されたカム部材24に、チェンケース7が基端部7aを中心に回動したとき前後移動するように摺接している。
スプロケット19に対応して前処理体8及び整畦体9に動力を伝達する伝動軸25にスプロケット26が固設され、スプロケット19,26間にチェンケース7内を通ってチェーンが巻装される。
畦塗り機1をチェンケースの基端部7aを中心に回動させて前処理体8、整畦体9を非作業位置に移動させたときは、自動操作棒23の先端部はカム部材24により摺動され、クラッチシフタ21を押圧バネ22の弾発力に抗して押動させてクラッチ20の接続を解除し、前処理体8及び整畦体9には動力が伝達されずに作業停止状態になる。
これら前処理体8及び整畦体9の作業状態と非作業状態の切り換えは、畦塗り機1をチェンケースの基端部7aを中心に回動させて前処理体8、整畦体9を作業位置と非作業位置に移動させる動作と連動して自動的に行われる。
前処理体8は、回転軸25の軸周に複数本の耕耘爪29と掻き上げ爪29aを放射方向に装着すると共に、カバーにより覆われ、元畦の一部及び圃場を耕耘して畦状に盛り上げるロータリ耕耘装置からなるものである。
また、整畦体9は、伝動軸9aに多角の整畦面が偏心しながら回転して畦法面を叩いて畦に成形する多面体ドラム30を取付け、この多面体ドラム30のドラム中心の基端部に畦の頂部を平らに形成する水平円筒部31を一体的に取り付けてカバーにより覆っている。この水平円筒部31には、外側に向け延長部が取付け可能である。
また、多面体ドラム30の先端部は、チェンケース7の前側部に来るように配設されている。上記チェンケース7の側面には、接地輪(コールタ)33を設けている。この接地輪33は、上下移動調節が可能である。
そして、支持フレーム10は、連結軸14によりヒッチフレーム15に対して上下回動可能に連結されているので、畦塗り機1はトラクタに連結された状態で連結軸14を中心に上下回動が可能であり、その上下回動によりユニバーサルジョイント18も屈曲される。
そして、連結部材27の回転ハンドル27aを左右いずれかに回動すると、チェンケース7、前処理体8及び整畦体9を支持している支持フレーム10は連結軸14を中心に回動してトラクタに対する前処理体8及び整畦体9の前後姿勢を調節する。
また、支持フレーム10とチェンケース7の先端部との間には、畦塗り機1をチェンケースの基端部7aを中心に回動させてチェンケース7を介して前処理体8、整畦体9を作業位置あるいは非作業位置に移動させる際に、補助的働きをするガススプリング32が介装されている。
このガススプリング32は、チェンケース7を介して前処理体8、整畦体9を作業位置から非作業位置に移動させるときに、前処理体8及び整畦体9を軽く揚上させるように弾発する。また逆に、前処理体8及び整畦体9を非作業位置から作業位置に移動させるときは、前処理体8及び整畦体9が自重により急激に回動、降下しないように弾持し、緩やかに下降させる。
このとき、トラクタの連結部を上下動させ、また、回転ハンドル27aにより連結部材27を伸縮させてヒッチフレーム15を上下回動して上下高さを調節することで、ロアリンク連結部2及びトップマスト3、あるいは2点連結部4のトラクタへの連結操作が容易に行える。
そして、トラクタのPTO軸からユニバーサルジョイント、伝動軸を介して入力軸16に動力が伝達される。畦塗り機1が整畦作業を行うときは、前処理体8及び整畦体9を、チェンケース7により基端部7aを中心に回動させて、作業位置(図1、図2、図4、図5の実線位置及び図6の状態)に移動させる。この回動動作は、手動により回動ロック装置28のロックを解除してから行われる。
このとき、ガススプリング32は、前処理体8及び整畦体9がその自重により急激に降下しないように弾発する。前処理体8及び整畦体9が作業位置に達すると、回動ロック装置28により自動的にロックされる。
そして、入力軸16に受けた動力は、ユニバーサルジョイント18−回転軸17−クラッチ20−スプロケット19,26を介して伝動軸25に伝達され、伝動軸25から前処理体8に直接、また整畦体9には、デフケース13から伝動軸9aを介して伝達される。
そして、トラクタの走行と共に、前処理体8及び整畦体9により整畦作業が行われる。前処理体8及び整畦体9の作用深さを調節するときは、トラクタの連結部を介して畦塗り機1の支持高さを変えることによって行うことができるが、基本的には接地輪33を上下移動調節することにより行う。また、連結部材27の回転ハンドル27aを左右いずれかに回動することにより、トラクタに対する畦塗り機1の前後姿勢が調節される。
また、水平円筒体31により多角円錐状ドラム30によって成形された畦の頂部を平らに成形する。この整畦作業時に、偏心回転する多角円錐状ドラム30は、この多角円錐状ドラム30及び水平円筒体31の回転軸心と近い軸線上に設けられた接地輪33により安定した状態に支持される。水平円筒体31には、必要に応じて延長部が取付けられる。
このとき、ガススプリング32は、前処理体8及び整畦体9の持ち上げ回動重量を軽減させるように弾発し、小さい力で回動させることができる。前処理体8及び整畦体9が非作業位置に達すると、回動ロック装置28により自動的にロックされる。
従って、トラクタから入力軸16に動力が伝達されていても、前処理体8及び整畦体9は駆動回転せず、危険が防止される。そして、畦塗り機1の前処理体8及び整畦体9は、トラクタにより連結部を介して持ち上げられた状態で移動走行するが、畦塗り機1が連結部により揚上されたとき、チェンケース7、前処理体8、整畦体9等は連結部材27によりトラクタの後部に接近するのが防止され、安全に走行することができる。
以上説明したように本発明の畦塗り機によれば、上記の構成により以下の作用効果を奏することができる。
2 ロアリンク連結部
3 トップマスト
4 2点連結部
7 主フレームを兼ねるチェンケース 7a 基端部
8 前処理体
9 整畦体 9a 伝動軸
10 支持フレーム
11,12 伝動ケース
13 デフケース
14 連結軸
15 ヒッチフレーム
16 入力軸
17 回転軸
18 ユニバーサルジョイント
19,26 スプロケット
20 クラッチ
21 クラッチシフタ
22 押圧バネ
23 自動操作棒
24 カム部材
25 伝動軸
27 連結部材 27a 回転ハンドル
28 回動ロック装置
29 耕耘爪 29a 掻き上げ爪
30 多面体ドラム
31 水平円筒部
32 ガススプリング
33 接地輪(コールタ)
34 スタンド 34a スタンド支持アーム
Claims (1)
- 走行機体の後部にヒッチフレームを介して着脱可能に連結され、該走行機体から動力を受け、元畦の一部及び圃場を耕耘して元畦側に畦状に盛り上げる前処理体、及びこの前処理体により耕耘された土壌を回転しながら畦に成形するドラム状の整畦体を備えた畦塗り機において、
畦塗り機の支持フレーム側にスタンドを着脱可能に設け、該スタンドを装着した状態で、上記ヒッチフレームと畦塗り機との間を連結した連結部材を伸縮させることにより、上記ヒッチフレームの上下高さを調節可能としたことを特徴とする畦塗り機。
Priority Applications (1)
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