本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、図面と以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。また、以下の説明において、高電位電源はVDD、低電位電源はVSSと表記することがある。また、入力ノードは図面ではINと表記し、出力ノードは図面ではOUTと表記する。
(実施の形態1)
本発明の半導体装置である信号出力回路10の構成について、図面を参照して説明する。信号出力回路10は、入力ノード(入力端子ともよぶ)に信号が入力されると、出力ノード(出力端子ともよぶ)から信号を出力する。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12及びトランジスタ13と、電位生成回路14a(回路ともいう)を有する(図1(A)参照)。トランジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタであり、トランジスタ13はP型トランジスタである。電位生成回路14aは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電位Vaをトランジスタ13に出力する。
トランジスタ11のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ13のゲート電極は、電位生成回路14aに接続され、トランジスタ13のソース電極及びドレイン電極の一方は、トランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、トランジスタ13のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ11のゲート電極とトランジスタ12のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ11のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は10V、低電位電源は0V、Vaは4V、トランジスタ13のしきい値は−1Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオフ、トランジスタ12はオンになる。また、トランジスタ13のゲート電極の電位はVa(ここでは4V)であり、ドレイン電極の電位は0Vであり、トランジスタ13のしきい値電圧は−1Vであるので、トランジスタ13のソース電極の電位は5Vとなる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、5Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオン、トランジスタ12はオフになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電位と同じ10Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では5V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12及びトランジスタ15と、電位生成回路14b(回路ともいう)を有する(図1(B)参照)。トランジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタであり、トランジスタ15はN型トランジスタである。電位生成回路14bは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ15に出力する。
トランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ15のゲート電極は、電位生成回路14bに接続され、トランジスタ15のソース電極及びドレイン電極の一方は、トランジスタ11のソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、トランジスタ15のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ11のゲート電極とトランジスタ12のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ11のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は16V、低電位電源は0V、Vbは10V、トランジスタ15のしきい値は1Vとする。またHレベルの信号の電位は16V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオフ、トランジスタ12はオンになり、信号出力回路10の出力ノードから、VSSの電位と同じ0Vの信号が出力される。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオン、トランジスタ12はオフになる。また、トランジスタ15のゲート電極の電位はVb(ここでは10V)であり、ドレイン電極の電位は16Vであり、トランジスタ15のしきい値電圧は1Vであるので、トランジスタ15のソース電極の電位は9Vとなる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13及びトランジスタ15と、電位生成回路14a(第1の回路14aともいう)、電位生成回路14b(第2の回路14bともいう)を有する(図2参照)。トランジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタであり、トランジスタ13はP型トランジスタであり、トランジスタ15はN型トランジスタである。電位生成回路14aは、低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電位Vaをトランジスタ13に出力する。電位生成回路14bは、高電位電源とは異なる電位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ15に出力する。
上記の図2に示す信号出力回路10の構成は、上記の図1(A)に示す信号出力回路10と図1(B)に示す信号出力回路10を組み合わせた構成である。そのため、上記の図2に示す信号出力回路10の動作の説明は省略する。
次に、複数本(x本、xは自然数)の配線(L1〜Lx)に対応して、複数の信号出力回路10が設けられる場合について説明する(図3参照)。なお、複数本の配線とは、例えば、ソース線やゲート線であり、複数の信号出力回路10はソースドライバやゲートドライバ内に設けられる。また、以下の説明では、図2に示す構成の信号出力回路10が複数設けられる場合について説明する。
複数の信号出力回路10を設ける場合、複数本の配線(L1〜Lx)の各々に対応して設けるのは、トランジスタ11、12を含むインバータ61のみとするとよい。そして、複数のインバータ61において、トランジスタ13、15と電位生成回路14a、電位生成回路14bを共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすことができる。
なお、上記の形態では、複数本の配線(L1〜Lx)に対応して、トランジスタ13、15と電位生成回路14a、電位生成回路14bを設けているが、本発明はこの形態に制約されない。複数本の配線(L1〜Lx)を複数のグループに分けて、複数のグループ毎に、トランジスタ13、15と電位生成回路14a、電位生成回路14bを設けてもよい。
上記の図1〜3に示す本発明の信号出力回路は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。なお、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくするために、シリーズレギュレータやチャージポンプ等の出力電流能力の高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、電力効率が充分ではなく、消費電力の低減効果が薄れてしまう。しかし、上記の図1〜3に示す本発明の信号出力回路は、電力損失が小さく、なおかつ消費電力を低減することができる。
(実施の形態2)
本発明の半導体装置である信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及びトランジスタ22と、直列に接続されたトランジスタ23及びトランジスタ24と、電位生成回路14aを有する(図4(A)参照)。トランジスタ21はP型トランジスタであり、トランジスタ22はP型トランジスタであり、トランジスタ23はP型トランジスタであり、トランジスタ24はN型トランジスタである。電位生成回路14aは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電位Vaをトランジスタ24に出力する。
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ22のゲート電極は、トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の一方と、トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14aに接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ21のゲート電極とトランジスタ23のゲート電極とトランジスタ24のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は10V、低電位電源は0V、Vaは4V、トランジスタ22のしきい値電圧は−1Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ21はオフ、トランジスタ23はオフ、トランジスタ24はオンになる。また、トランジスタ24を介して、電位Va(ここでは4V)がトランジスタ22のゲート電極に与えられる。トランジスタ22のゲート電極の電位は4Vであり、ドレイン電極の電位は0Vであり、そのしきい値電圧は−1Vであるので、トランジスタ22のソース電極は5Vとなる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、5Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ21はオン、トランジスタ23はオン、トランジスタ24はオフになる。また、トランジスタ23を介して、高電位電源の電位がトランジスタ22のゲート電極に与えられ、トランジスタ22はオフになる。従って、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電位と同じ10Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では5V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及びトランジスタ22と、直列に接続されたトランジスタ25及びトランジスタ26と、電位生成回路14bを有する(図4(B)参照)。トランジスタ21はN型トランジスタであり、トランジスタ22はN型トランジスタであり、トランジスタ25はN型トランジスタであり、トランジスタ26はP型トランジスタである。電位生成回路14bは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ26に出力する。
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ21のゲート電極は、トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の一方と、トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14bに接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ22のゲート電極とトランジスタ25のゲート電極とトランジスタ26のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の他方とトランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の他方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は16V、低電位電源は0V、Vbは10V、トランジスタ21のしきい値電圧は1Vとする。またHレベルの信号の電位は16V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ22はオン、トランジスタ25はオン、トランジスタ26はオフになる。また、トランジスタ25を介して、低電位電源の電位がトランジスタ21のゲート電極に与えられ、トランジスタ21はオフになる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、VSSの電位と同じ0Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ22はオフ、トランジスタ25はオフ、トランジスタ26はオンになる。また、トランジスタ26を介して、電位Vb(ここでは10V)がトランジスタ21のゲート電極に与えられる。トランジスタ21のゲート電極の電位は10Vであり、ドレイン電極の電位は16Vであり、そのしきい値電圧は1Vであるので、トランジスタ21のソース電極は9Vとなる。従って、信号出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及びトランジスタ22と、直列に接続されたトランジスタ23及びトランジスタ24と、直列に接続されたトランジスタ25及びトランジスタ26と、電位生成回路14a(第1の回路14aともいう)、電位生成回路14b(第2の回路14bともいう)を有する(図5参照)。トランジスタ21はN型トランジスタであり、トランジスタ22はP型トランジスタであり、トランジスタ23はP型トランジスタであり、トランジスタ24はN型トランジスタであり、トランジスタ25はN型トランジスタであり、トランジスタ26はP型トランジスタである。電位生成回路14aは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、電位Vaをトランジスタ24に出力する。電位生成回路14bは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vbを生成し、電位Vbをトランジスタ26に出力する。
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ22のゲート電極は、トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の一方と、トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14aに接続されている。トランジスタ21のゲート電極は、トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の一方と、トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されている。トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14bに接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ23、トランジスタ24、トランジスタ25及びトランジスタ26のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は16V、低電位電源は0V、Vaは2V、Vbは10V、トランジスタ21のしきい値電圧は1V、トランジスタ22のしきい値電圧は−1Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ23はオフ、トランジスタ24はオン、トランジスタ25はオン、トランジスタ26はオフになる。また、トランジスタ25を介して、低電位電源の電位がトランジスタ21のゲート電極に与えられ、トランジスタ21はオフになる。また、トランジスタ24を介して、電位Va(ここでは2V)がトランジスタ22のゲート電極に与えられる。トランジスタ22のゲート電極の電位が2Vであり、ドレイン電極の電位が0Vであり、トランジスタ22のしきい値電圧が−1Vであるので、トランジスタ22のソース電極の電位は3Vとなる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、3Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ23はオン、トランジスタ24はオフ、トランジスタ25はオフ、トランジスタ26はオンになる。また、トランジスタ23を介して、高電位電源の電位がトランジスタ22のゲート電極に与えられ、トランジスタ22はオフになる。また、トランジスタ26を介して、電位Vb(ここでは10V)がトランジスタ21のゲート電極に与えられる。トランジスタ21のゲート電極の電位が10Vであり、ドレイン電極の電位が16Vであり、そのしきい値電圧が1Vであることから、トランジスタ21のソース電極は9Vとなる。従って、信号出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
なお、上記の図4(A)(B)、図5に示す構成の信号出力回路10を複数設ける場合、電位生成回路14a、14bは、各信号出力回路10に設ける必要はなく、複数の信号出力回路10で共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすことができる。
また、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくするために、シリーズレギュレータやチャージポンプ等の出力電流能力の高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、電力効率が充分ではなく、消費電力の低減効果が薄れてしまう。しかし、図4、5に示す本発明の信号出力回路は、電力損失が小さく、なおかつ、消費電力を低減することができる。
(実施の形態3)
本発明の半導体装置である信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及びトランジスタ32と、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路35を有する(図6(A)参照)。トランジスタ31はP型トランジスタであり、トランジスタ32はN型トランジスタであり、減算回路35が含む1つ又は複数の減算用トランジスタはN型トランジスタである。図示する構成では、減算回路35は、直列に接続された2つの減算用トランジスタ33、34を含む。
トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている。減算回路35は、トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方と低電位電源の間に設けられている。減算用トランジスタ33のゲート電極は、減算用トランジスタ33のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。減算用トランジスタ34のゲート電極は、減算用トランジスタ34のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ31のゲート電極とトランジスタ32のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の他方とトランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の他方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は10V、低電位電源は0V、トランジスタ33のしきい値電圧は2V、トランジスタ34のしきい値電圧は2Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオフ、トランジスタ32はオンになる。トランジスタ34のソース電極の電位は0Vであり、そのしきい値電圧は2Vであるので、トランジスタ34のドレイン電極の電位は2Vとなる。また、トランジスタ33のソース電極の電位は2Vであり、そのしきい値電圧は2Vであるので、トランジスタ33のドレイン電極の電位は4Vとなる。そうすると、信号出力回路10は出力ノードから4Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオン、トランジスタ32はオフになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電位と同じ10Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では6V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及びトランジスタ32と、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路38を有する(図6(B)参照)。トランジスタ31はP型トランジスタであり、トランジスタ32はN型トランジスタであり、減算回路38が含む1つ又は複数の減算用トランジスタはP型トランジスタである。図示する構成では、減算回路38は、直列に接続された2つの減算用トランジスタ36、37を含む。
トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。減算回路38は、トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の一方と高電位電源の間に設けられている。減算用トランジスタ36のゲート電極は、減算用トランジスタ36のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。減算用トランジスタ37のゲート電極は、減算用トランジスタ37のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ31のゲート電極とトランジスタ32のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の他方とトランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の他方である。
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高電位電源は10V、低電位電源は0V、トランジスタ36のしきい値電圧は−2V、トランジスタ37のしきい値電圧は−2Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオフ、トランジスタ32はオンになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VSSの電位と同じ0Vの信号を出力する。
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオン、トランジスタ32はオフになる。トランジスタ36のソース電極の電位は10Vであり、そのしきい値電圧は−2Vであるので、トランジスタ36のドレイン電極の電位は8Vとなる。また、トランジスタ37のソース電極の電位は8Vであり、そのしきい値電圧は−2Vであるので、トランジスタ37のドレイン電極の電位は6Vとなる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから6Vの信号を出力する。
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(上記の例では4V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及びトランジスタ32、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路35、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路38を有する(図7参照)。図示する構成では、減算回路35は、直列に接続された2つの減算用トランジスタ33、34を含み、減算回路38は、直列に接続された2つの減算用トランジスタ36、37を含む。
減算回路35は、トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方と低電位電源の間に設けられている。また、減算回路38は、トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の一方と高電位電源の間に設けられている。
上記の図7に示す信号出力回路10の構成は、上記の図6(A)の信号出力回路10と図6(B)の信号出力回路10を組み合わせた構成である。そのため、上記の図7の信号出力回路10の動作の説明は省略する。
なお、上記の図6(A)(B)、図7に示す信号出力回路10は、電位生成回路14a、14bとして用いることができる。
次に、複数本(x本、xは自然数)の配線(L1〜Lx)に対応して、複数の信号出力回路10が設けられる場合について説明する(図8参照)。なお、複数本の配線とは、例えば、ソース線やゲート線であり、複数の信号出力回路10はソースドライバやゲートドライバ内に設けられる。また、以下の説明では、図7に示す信号出力回路10が複数設けられる場合について説明する。
複数の信号出力回路10を設ける場合、複数本の配線(L1〜Lx)の各々に対応して設けるのは、トランジスタ31、32を含むインバータ61のみとするとよい。そして、複数のインバータ61において、トランジスタ33、34を含む減算回路35、トランジスタ36、37を含む減算回路38を共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすことができる。
なお、上記の形態では、複数本の配線(L1〜Lx)に対応して、減算回路35、38を設けているが、本発明はこの形態に制約されない。複数本の配線(L1〜Lx)を複数のグループに分けて、複数のグループ毎に、減算回路35、38を設けてもよい。
上記の図6〜8に示す本発明の信号出力回路は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。なお、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくするために、シリーズレギュレータやチャージポンプ等の出力電流能力の高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、電力効率が充分ではなく、消費電力の低減効果が薄れてしまう。しかし、図6〜8に示す本発明の信号出力回路は、電力損失が小さく、なおかつ消費電力を低減することができる。
また、図6〜8に示す本発明の信号出力回路は、実施の形態1、2に示す構成と比較すると、電位生成回路を作成する必要がないという利点がある。
(実施の形態4)
本発明の半導体装置は、トランジスタ201〜209を有する(図9参照)。トランジスタ201、203〜205、207、209はP型トランジスタであり、トランジスタ202、206、208はN型トランジスタである。
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、低電位電源は0Vとし、トランジスタ203〜205、209のしきい値電圧は同じ値(|VTHa|)とする。
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ201はオフ、トランジスタ202はオン、トランジスタ207はオフ、トランジスタ208はオンになる。
トランジスタ206のドレイン電極は、高電位電源(VDD)から、トランジスタ203〜205のしきい値電圧を減算した値(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)の電位となり、この電位が、トランジスタ209のゲート電極に与えられる。トランジスタ209のドレイン電極は低電位電源と同電位(0V)であるので、トランジスタ209のソース電極は(VDD−|VTHa|−|VTHa|)の値の電位となり、出力ノードから、(VDD−|VTHa|−|VTHa|)の電位の信号を出力する。
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ201はオン、トランジスタ202はオフ、トランジスタ207はオン、トランジスタ208はオフになり、出力ノードから、高電位電源(VDD)と同電位の信号を出力する。
また上記とは異なる本発明の半導体装置は、トランジスタ210〜218を有する(図10参照)。トランジスタ210、212、217はP型トランジスタであり、トランジスタ211、213〜216、218はN型トランジスタである。
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、トランジスタ213〜215、216のしきい値電圧は同じ値(VTHb)とする。
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ210はオフ、トランジスタ211はオン、トランジスタ217はオフ、トランジスタ218はオンになる。そうすると、出力ノードから、低電位電源(VSS)と同電位の信号を出力する。
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ210はオン、トランジスタ211はオフ、トランジスタ217はオン、トランジスタ218はオフになる。トランジスタ212のドレイン電極は、高電位電源(VDD)にトランジスタ213〜215のしきい値電圧を加算した値(VDD+VTHb+VTHb+VTHb)の電位となり、この電位が、トランジスタ216のゲート電極に与えられる。そうすると、トランジスタ216のソース電極は、(VDD+VTHb+VTHb)の値の電位となり、出力ノードから、(VDD+VTHb+VTHb)の電位の信号を出力する。
また上記とは異なる本発明の半導体装置は、トランジスタ220〜234を有する(図11参照)。トランジスタ220、222、226〜229、232、234はP型トランジスタであり、トランジスタ221、223〜225、230、231、233はN型トランジスタである。
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、トランジスタ223〜225、231のしきい値電圧は同じ値(|VTHa|)とする。トランジスタ226〜229、234のしきい値電圧は同じ値(VTHb)とする。
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ220はオフ、トランジスタ221はオン、トランジスタ232はオフ、トランジスタ222はオンになる。トランジスタ230のドレイン電極は、高電位電源(VDD)から、トランジスタ226〜229のしきい値電圧を減算した値(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)の電位となり、この電位が、トランジスタ234のゲート電極に与えられる。トランジスタ234のドレイン電極は低電位電源と同電位(0V)であり、トランジスタ234のソース電極は(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)の値の電位となり、出力ノードから、(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)の電位の信号を出力する。
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ220はオン、トランジスタ221はオフ、トランジスタ232はオン、トランジスタ222はオフになる。トランジスタ222のドレイン電極は、高電位電源(VDD)にトランジスタ223〜225のしきい値電圧を加算した値(VDD+VTHb+VTHb+VTHb)の電位となり、この電位が、トランジスタ231のゲート電極に与えられる。そうすると、トランジスタ231のソース電極は、(VDD+VTHb+VTHb)の値の電位となり、出力ノードから、(VDD+VTHb+VTHb)の電位の信号を出力する。
なお、トランジスタ203〜205、トランジスタ213〜215、トランジスタ223〜225、トランジスタ226〜229の各々は、ゲート電極とドレイン電極が接続されたトランジスタである。これらのトランジスタは、高電位電源の電位よりも低い電位又は高い電位を生成するために設けられており、その個数は特に制約されない。
(実施の形態5)
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路の構成について、図12を参照して説明する。
電位生成回路14は、スイッチ51、52、容量素子53、54、回路55を有する(図12(A)参照)。スイッチ51、52は、スイッチング機能がある素子であり、例えば、トランジスタ、アナログスイッチである。回路55は、入力インピーダンスが高く、入力ノードから入力される電位と、出力ノードから出力する電位が等しい回路であり、例えば、バッファアンプである。バッファアンプは、入力端子、反転入力端子及び出力端子の3つの端子を有し、反転入力端子と出力端子は互いに接続されている。
スイッチ51の一方のノードは、電位生成用の高電位電源(VDD)に接続されている。スイッチ51の他方のノードは、スイッチ52の一方のノードと容量素子53の一方のノードに接続されている。スイッチ52の他方のノードは、容量素子54の一方のノードと回路55の入力ノードに接続されている。容量素子54の他方のノードは、低電位電源(VSS)に接続されている。容量素子53の他方のノードには、減算用信号(Sig)が入力される。スイッチ51には電位(V1)の信号が入力され、スイッチ52には電位(V2)の信号が入力される。
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について説明する(図12(B)参照)。なお、スイッチ51、52はHレベルの電位(VH)の信号が入力されるとオン(導通状態)になり、Lレベルの電位(VL)の信号が入力されるとオフ(非導通状態)になるとする。
スイッチ51がオン、スイッチ52がオフ、減算用信号の電位がVaの期間(期間T1)では、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、電位生成用の高電位電源(VDD)から、(VDD−(Va−VSS))の電位に向かって徐々に下がっている。
次に、スイッチ51がオフ、スイッチ52がオフ、減算用信号の電位がVaの期間(期間T2)でも、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、期間T1における動作を引き続き行っており、電位生成用の高電位電源(VDD)から、(VDD−(Va−VSS))の電位に向かって下降する。そして、減算用信号の電位がVaからVSSに変わるころに、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、(VDD−(Va−VSS))となる。
続いて、スイッチ51がオフ、スイッチ52がオン、減算用信号の電位がVSSの期間(期間T3)では、期間T2において生成された(VDD−(Va−VSS))の電位が、回路55の入力ノードに入力される。そして、回路55は出力ノードから、(VDD−(Va−VSS))の電位を出力する。
(実施の形態6)
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路の構成について、図13を参照して説明する。
電位生成回路14は、直列に接続された複数の抵抗素子を有する。直列に接続された複数の抵抗素子の一端は高電位電源(VDD)に接続され、他端は低電位電源(VSS)に接続される。電位生成回路14は、複数の抵抗素子から選択された2つの抵抗素子の接続点から、電位を出力する。上記構成は、抵抗分割を利用した回路であり、高電位電源又は低電位電源の電位を用いて、新たな電位を生成する。
図示する構成では、電位生成回路14は、直列に接続された抵抗素子56、57を有する。そして、抵抗素子56の一方のノードは高電位電源に接続され、抵抗素子57の一方のノードは低電位電源に接続されている。そして、抵抗素子56の他方のノードと抵抗素子57の他方のノードの接続点から、電位を出力する。
(実施の形態7)
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路14の構成について、図21を参照して説明する。
電位生成回路14は、電源301〜303、トランジスタ304〜310、抵抗素子312〜314を有する。電源301、302は固定電源であり、電源303は可変電源である。トランジスタ304、307、308はP型トランジスタであり、トランジスタ305、306、309、310はN型トランジスタである。
トランジスタ305とトランジスタ306、トランジスタ307とトランジスタ308、トランジスタ309とトランジスタ310はカレントミラー回路を構成する。カレントミラー回路を構成する2つのトランジスタの電流値は同じ値となる。
また、電源301からは電位Vaが出力され、電源302からは電位Vbが出力され、電源303からは電位Vcが出力される(電位Va、VbはVa>Vbを満たす)。
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について以下に説明する。以下の説明では、トランジスタ304、307、308のしきい値電圧は全て同じ値(|VTHa|)とし、トランジスタ305、306、309、310のしきい値電圧も全て同じ値(VTHb)とする。また、抵抗素子312、313の抵抗値はR1、抵抗素子314の抵抗値はR2とする。
トランジスタ304のゲート電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ304のドレイン電極は、電位Vbにしきい値電圧を加算した電位(Vb+|VTHa|)となる。また、トランジスタ307のソース電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ307のドレイン電極とゲート電極は、電位Vbからしきい値電圧を減算した電位(Vb−|VTHa|)となる。また、トランジスタ308のゲート電極は、Vb−|VTHa|であるので、トランジスタ308のソース電極は、ゲート電極の電位からしきい値電圧を減算した電位Vbとなる。
そして、抵抗素子313の一方のノードに電位Vaが与えられ、他方のノードには電位Vbが与えられ、抵抗素子313の電流値は、電位Vaから電位Vbを減算した値を抵抗値R1で割った値((Va−Vb)/R1)となる。
抵抗素子313、トランジスタ309、310の電流値は同じ値であり、抵抗素子314の一方のノードの電位はVcであるので、抵抗素子314の他方のノードの電位は、Vc−(Va−Vb)×R2/R1となる。
このように、電位生成回路14は、電位Va、Vbとは異なる、新たな電位(Vc−(Va−Vb)×R2/R1)を生成することができる。また、電位生成回路14が生成する電位は、トランジスタのしきい値電圧の値は関係ないため、トランジスタのしきい値電圧のバラツキによる影響を受けることがない。
(実施の形態8)
本発明の半導体装置の構成要素である信号出力回路の構成について、図22を参照して説明する。
信号出力回路は、トランジスタ360〜364と電位生成回路14を有する。トランジスタ360〜362、364はN型トランジスタであり、トランジスタ363はP型トランジスタである。また、信号出力回路は、入力ノードに信号が入力されると、出力ノードから信号を出力する。
次に、電位生成回路14について、図22を参照して説明する。
電位生成回路14は、電源321〜325、トランジスタ340〜359、抵抗素子371〜375を有する。電源321、322は固定電源であり、電源323〜325は可変電源である。トランジスタ340、343、344、350〜359はP型トランジスタであり、トランジスタ341、342、346〜349はN型トランジスタである。トランジスタ341とトランジスタ342、トランジスタ343とトランジスタ344、トランジスタ345〜349、トランジスタ350とトランジスタ353、トランジスタ351とトランジスタ354、トランジスタ352とトランジスタ355、トランジスタ356〜359はカレントミラー回路を構成する。カレントミラー回路を構成する2つのトランジスタは同じ電流値となる。
電源321からは電位Vaが出力され、電源322からは電位Vbが出力され、電源323からは電位Vcが出力され、電源324からは電位Vdが出力され、電源325からは電位Veが出力される(電位Va、VbはVa>Vbを満たす)。
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について以下に説明する。以下の説明では、P型トランジスタのしきい値電圧は全て同じ値(|VTHa|)とし、N型トランジスタのしきい値電圧も全て同じ値(VTHb)とする。また、抵抗素子371、372の抵抗値はR1、抵抗素子373〜375の抵抗値はR2とする。
トランジスタ340のゲート電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ340のドレイン電極は、電位Vbにしきい値電圧を加算した電位(Vb+|VTHa|)となる。
また、トランジスタ343のソース電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ343のドレイン電極とゲート電極は、電位Vbからしきい値電圧(|VTHa|)を減算した電位(Vb−|VTHa|)となる。
また、トランジスタ344のゲート電極は、Vb−|VTHa|となるので、トランジスタ344のソース電極は、ゲート電極の電位(Vb−|VTHa|)からしきい値電圧(|VTHa|)を減算した電位Vbとなる。そして、抵抗素子372の一方のノードに電位Vaが与えられ、他方のノードには電位Vbが与えられ、抵抗素子372の電流値は、電位Vaから電位Vbを減算した値を抵抗値R1で割った値((Va−Vb)/R1)となる。
トランジスタ350のドレイン電極は、電位Vcと同電位であるので、トランジスタ350のドレイン電極とゲート電極の電位は(Vc−|VTHa|)となる。トランジスタ351のドレイン電極は、電位Vdと同電位であるので、トランジスタ351のドレイン電極とゲート電極の電位は(Vd−|VTHa|)となる。トランジスタ352のドレイン電極は、電位Veと同電位であるので、トランジスタ352のドレイン電極とゲート電極の電位は(Ve−|VTHa|)となる。
そうすると、トランジスタ353のソース電極の電位はVcとなる。トランジスタ354のソース電極の電位はVdとなる。トランジスタ355のソース電極の電位はVeとなる。
そうすると、トランジスタ360のゲート電極の電位はVc+I×R2となり、トランジスタ361のゲート電極の電位はVd+I×R2となり、トランジスタ362のゲート電極の電位はVe+I×R2となる(Iはトランジスタ357〜359の電流値とする)。これらのトランジスタ360〜362に与えられる電位は、電位生成回路14の出力となる。
このように、電位生成回路14は、電位Va〜Veとは異なる、新たな電位Vc+I×R2、Vd+I×R2、Ve+I×R2を生成することができる。電位生成回路14が生成する電位は、トランジスタのしきい値電圧の値は関係ないため、トランジスタのしきい値電圧のバラツキによる影響を受けることがない。
そして、トランジスタ360のソース電位はVc+I×R2−|VTHa|となり、トランジスタ361のソース電位はVd+I×R2−|VTHa|となり、トランジスタ362のソース電位はVe+I×R2−|VTHa|となる。そして、Vc>Vd、Vc>Veの関係式から、信号出力回路の入力ノードに入力される信号がLレベルであるとき、トランジスタ363がオンになり、トランジスタ364がオフになり、信号出力回路の出力ノードから、Vc+I×R2−|VTHa|の電位が出力される。
(実施の形態9)
本発明の半導体装置は、電位生成回路14とトランジスタ241〜243を有する(図23(A)(B)参照)。電位生成回路14は、抵抗素子244とトランジスタ245を有する(図23(A)参照)。また、上記とは異なる構成の電位生成回路14は、抵抗素子244とトランジスタ245、246を有する(図23(B)参照)。
トランジスタ241、242、246はNチャネル型トランジスタであり、トランジスタ243、245はPチャネル型トランジスタである。トランジスタ245のゲートには、所定の電圧(Va)が印加され、飽和領域で動作する。また、トランジスタ245は定電流源として動作する。また、電位生成回路14は、高電位電源(VDD)及び低電位電源(VSS)の電位と異なる電位Vcを生成する(VSS<Vc<VDD)。
入力ノードにHレベルの信号が入力された場合、トランジスタ241がオフ、トランジスタ243がオンになる。そして、出力ノードから、電位生成回路14の出力電位Vcと、トランジスタ242のしきい値電圧(|VTHa|)を足した電位(Vc+|VTHa|)が出力される。
また、入力ノードにLレベルの信号が入力された場合、トランジスタ241がオン、トランジスタ243がオフになり、出力ノードから、高電位電源(VDD)の電位が出力される。
このように、本発明の半導体装置は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。従って、消費電力を削減することができる。