JP4876582B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態に係る空気調和機1を図1から図3に示す。図1は、空気調和機1の前面図であり、図2は、空気調和機1の側面図である。また、図3は、空気調和機1の側面断面図である。この空気調和機1は、床置き型の室内機であり、ケーシング2と、フィルター3aと、室内熱交換器4と、送風装置5と、制御部80(図6参照)とを備える。なお、以下の説明において、上下左右という場合は、空気調和機1の前面視における上下左右を意味している。
〈ケーシング2の全体構成〉
ケーシング2は、合成樹脂製の中空の筐体からなり、フィルター3a、室内熱交換器4、ベルマウス13、送風装置5を内部に収納している。ケーシング2には、第1吹出し口6、第2吹出し口7、第1吸込み口8,第2吸込み口9、第3吸込み口10、第4吸込み口11が設けられている。
前面パネル22は、ケーシング本体21の前面よりも小さな外形を有しており、前面視において、第1吹出し口6の下方に配置されている。第3吸込み口10は、前面パネル22の上端近傍に配置されており、第2吹出し口7は、前面パネル22の下端近傍に配置されている。なお、第4吸込み口11は上述したように第2吹出し口7の上方に設けられている。また、前面パネル22の前面は、ケーシング本体21の前面から前方に僅かな距離を隔てて配置されており、前面パネル22の前面側端部とケーシング本体21の前面とを繋ぐ前面パネル22の側面には、第1吸込み口8および第2吸込み口9が設けられている。前面パネル22の右側面は、図4に示すように、前面視において、ケーシング本体21の右側面よりも僅かに内側に位置しており、ケーシング本体21の内部に収納された室内熱交換器4の右端部よりも外側に位置している。このため、第1吸込み口8は、室内熱交換器4の右端部よりも外側すなわち右側に位置している。また、前面パネル22の左側面は、前面視において、ケーシング本体21の左側面よりも僅かに内側に位置しており、ケーシング本体21の内部に収納された室内熱交換器4の左端部に概ね対向している。このため、第2吸込み口9は、室内熱交換器4の左端部と概ね対向する位置に設けられている。また、前面パネル22の前面上端部とケーシング本体21の前面とを繋ぐ前面パネル22の上面と、前面パネル22の前面下端とケーシング本体21の前面とを繋ぐ前面パネル22の下面とは閉じられている。なお、第3吸込み口10は、前面パネル22の前面ではなく、前面パネル22の上面に設けられてもよい。
ケーシング本体21は、前面が大きく開口しており、前面パネル22によって開口が塞がれる。図3に示すように、ケーシング本体21の内部には、フィルター3a、室内熱交換器4、ベルマウス13、送風装置5が、ケーシング本体21の前面の開口に対向して、前方から後方に向けて順に配置されている。
ケーシング2の内部空間は、吸い込み空間SP1、熱交換器収納空間SP2、ファン収納空間SP3の3つの空間に分かれている。
フィルター3aは、フラットパネル部20の後方においてフラットパネル部20に対向して配置されており、ケーシング本体21の前面の開口を覆うように取り付けられている。フィルター3aは、空気の流れにおいて、各吸込み口8−11の下流に位置している。フィルター3aは、各吸込み口8−11から吸い込まれた空気を後方に透過させ、透過する空気を清浄化する。
室内熱交換器4は、図示しない室外熱交換器と共に冷媒回路を構成しており、通過する空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器4は、フィルター3aの後方にフィルター3aに対向して配置されており、空気の流れにおいて、フィルター3aの下流に位置している。室内熱交換器4は、薄い板状の外形を有しており、前面視においてフィルター3aと同程度の大きさを有する。室内熱交換器4は、フラットパネル部20に平行に設けられている。
送風装置5は、室内熱交換器4の後方において室内熱交換器4に対向して配置されており、空気の流れにおいて、室内熱交換器4の下流に位置している。送風装置5は、第1吹出し口6と第2吹出し口7よりも後方に位置しているが、前面視において第1吹出し口6と第2吹出し口7との間に配置されている。また、送風装置5は、前面視において、第1吸込み口8および第2吸込み口9との間に配置されている。また、送風装置5は、遠心方向に風を吹き出す遠心ファンの一種であるターボ送風機であり、各吸込み口8−11から吸い込まれ各吹出し口6,7から吹き出される空気の流れを生成する。送風装置5は、ファンロータ51、ファンモータ52、ファンカバー53を有している。
ベルマウス13は、室内熱交換器4と送風装置5との間に設けられており、熱交換器収納空間SP2とファン収納空間SP3とを仕切る部材である。ベルマウス13は、平坦部15と円管部16とを有している。
制御部80は、図6に示すように、各種センサー81からの情報およびリモコン82からの指令信号等に基づいて空気調和機1の制御を行う。制御部80は、図示しない室外機内に配置された各種の室外機部品83、ファンモータ52、フラップモータ63、シャッターモータ65等を制御することによって、冷暖房等の空気調和運転を行うことができる。また、この制御部80は、シャッター部材64を閉じ且つ第1フラップ61を開くように制御することにより、第2吹出し口7からの空気の吹き出しを行わずに第1吹出し口6からの空気の吹き出しのみを行う第1吹出し口優先運転を行うことができる。例えば、冷房運転時に第1吹出し口優先運転を行うことにより、足下の冷えを防止して室内を適切に冷房することができる。
(1)
この空気調和機1では、送風装置5のファンロータ51の回転中心O1が、上記のように左側に偏心して設けられており、ファンロータ51の右側端部と第1側壁17までの距離d1は、ファンロータ51の左側部と第2側壁18までの距離d2より大きくなっている。このため、比較的大きい右側端部と第1側壁17との間の空間から比較的大きい第1吹出し口6へと空気が送られることになり、第1吹出し口6へと送られる空気の経路の急拡大が抑えられる。これにより、経路の拡大による圧損が低減され、送風の効率を向上させることができる。
この空気調和機1では、送風装置5のファンロータ51の回転中心O1が、上記のように左側に偏心して設けられることにより、第1吸込み口8からファンロータ51までの吸い込み距離と、第2吸込み口9からファンロータ51までの吸い込み距離とが相違しており、第1吸込み口8からファンロータ51までの吸い込み距離の方が長い。このため、第1吸込み口8からファンロータ51までの吸い込み抵抗は、第2吸込み口9からファンロータ51までの吸い込み抵抗よりも大きい。一方、第1吹出し口6は第2吹出し口7よりも大きいため、ファンロータ51から第1吹出し口6までの吹き出し抵抗は、ファンロータ51から第2吹出し口7までの吹き出し抵抗よりも小さい。このため、この空気調和機1では、吸い込み抵抗の相違により吹き出し抵抗の相違が相殺され、送風の効率を向上させることができる。
この空気調和機1では、第2吹出し口7を閉じ第1吹出し口6からの空気の吹き出しのみを行う第1吹出し口優先運転が行われる。この場合、第1吹出し口6からの空気の吹き出し抵抗は小さく、第2吹出し口7からの空気の吹き出し抵抗は大きくなるが、上記のようにファンロータ51が偏心して設けられることにより、送風の効率の低下を抑えることができる。
(A)
上記の実施形態では、ファンロータ51が左回りの場合について説明しているが、ファンロータ51が右回りの場合には、ファンロータ51の回転中心を右側にずらすことで、上記と同様の効果を奏することができる。
上記の実施形態では、第1吸込み口8と第2吸込み口9とを結ぶ方向と直交する方向にファンロータ51の回転中心O1をずらしているが、第1吸込み口8と第2吸込み口9とを結ぶ方向にさらにずらしてもよい。すなわち、ファンロータ51の回転中心を左右方向にずらすだけではなく上下方向にもずらすことにより、送風効率の最適化を図ることができる。
上記の実施形態では、床置き型の空気調和機1に本発明が適用されているが、壁掛け型や天井配置型などの他の形式の空気調和機に適用されてもよい。
2 ケーシング
6 第1吹出し口
7 第2吹出し口
8 第1吸込み口
9 第2吸込み口
51 ファンロータ(ターボファン)
64 シャッター部材(開閉部)
80 制御部
O1 回転中心
O2 ファン収納空間の中心
SP3 ファン収納空間
Claims (6)
- 距離を隔てて配置される第1吹出し口(6)および第2吹出し口(7)と、前記第1吹出し口(6)と前記第2吹出し口(7)とに連通するファン収納空間(SP3)とを有するケーシング(2)と、
前記ファン収納空間(SP3)に収納され、前記第1吹出し口(6)および前記第2吹出し口(7)との間に配置されるターボファン(51)と、
を備え、
前記第1吹出し口(6)は前記第2吹出し口(7)よりも大きく、
前記第1吹出し口(6)が前記ターボファン(51)の上側に位置し、前記第2吹出し口(7)が前記ターボファン(51)の下側に位置するように前記ターボファン(51)の回転軸方向から見た場合において、前記ターボファン(51)は左回りに回転し、前記ターボファン(51)の回転中心(O1)は、前記ファン収納空間(SP3)の中心(O2)に対して、少なくとも前記第1吹出し口(6)と前記第2吹出し口(7)とを結ぶ方向に直交する方向であって左側にずらして配置される、
空気調和機(1)。 - 距離を隔てて配置される第1吹出し口(6)および第2吹出し口(7)と、前記第1吹出し口(6)と前記第2吹出し口(7)とに連通するファン収納空間(SP3)とを有するケーシング(2)と、
前記ファン収納空間(SP3)に収納され、前記第1吹出し口(6)および前記第2吹出し口(7)との間に配置されるターボファン(51)と、
を備え、
前記第1吹出し口(6)は前記第2吹出し口(7)よりも大きく、
前記第1吹出し口(6)が前記ターボファン(51)の上側に位置し、前記第2吹出し口(7)が前記ターボファン(51)の下側に位置するように前記ターボファン(51)の回転軸方向から見た場合において、前記ターボファン(51)は右回りに回転し、前記ターボファン(51)の回転中心(O1)は、前記ファン収納空間(SP3)の中心(O2)に対して、少なくとも前記第1吹出し口(6)と前記第2吹出し口(7)とを結ぶ方向に直交する方向であって右側にずらして配置される、
空気調和機(1)。 - 前記ターボファン(51)のうち回転の周方向ベクトルが前記第1吹出し口(6)に向かう方向となる第1位置と前記ファン収納空間(SP3)の内側壁(17)との距離(d1)は、前記ターボファン(51)のうち回転の周方向ベクトルが前記第2吹出し口(7)に向かう方向となる第2位置と前記ファン収納空間(SP3)の内壁面(18)との距離(d2)よりも大きい、
請求項1又は2に記載の空気調和機(1)。 - 前記ケーシング(2)は、前記ターボファン(51)を間に挟んで前記第1吹出し口(6)と前記第2吹出し口(7)とを結ぶ方向に直交する方向に距離を隔てて配置される第1吸込み口(8)および第2吸込み口(9)をさらに有する、
請求項1から3のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記第2吹出し口(7)を開閉する開閉部(64)と、
前記開閉部(64)を制御し、前記第2吹出し口(7)を閉じて前記第1吹出し口(6)から空気を吹き出させる運転を行う制御部(80)と、
をさらに備える請求項1から4のいずれかに記載の空気調和機(1)。 - 前記第1吸込み口(8)と前記ターボファン(51)の回転中心(O1)との距離は、前記第2吸込み口(9)と前記ターボファン(51)の回転中心(O1)との距離よりも長い、
請求項4に記載の空気調和機(1)。
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