JP4876472B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化速度が速く、鉛化合物およびスズ化合物を含有しない、加水分解性ケイ素基含有化合物を用いた硬化性組成物に関する。
従来、変成シリコーン樹脂等と呼ばれる加水分解性ケイ素基含有化合物の硬化触媒として、種々の化合物が用いられている。
例えば、硬化速度を速くするために、硬化触媒として、ジブチルスズラウレート、オクチル酸鉛、オクチル酸スズ等の金属化合物が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、これらの金属化合物は、一般に毒性が高い傾向にあり、安全性に問題がある。
また、硬化触媒として、種々のアミン化合物も用いられている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、従来用いられているアミン化合物は、ポリマーとの相溶性が低く、ポリマーと混合すると混合物の表面に析出しやすいため、金属化合物と比べ、硬化速度が遅いという問題を有している。
更に、特許文献2においては、鉛、スズ以外の金属化合物を用いた硬化触媒として、セリウム化合物が提案されているが、加水分解性ケイ素基含有化合物の主鎖がポリエーテル重合体の場合、組成物を熱処理すると、硬度が低下したり、軟化したりする。
特開平5−9267号公報 特開2000−313814号公報
本発明は、硬化速度および耐熱性に優れかつ鉛化合物およびスズ化合物を含有しない、加水分解性ケイ素基含有化合物を用いた硬化性組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、種々の硬化触媒について検討したところ,特定のビグアニド化合物と、アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを併用することにより、硬化性および耐熱性が極めて優れたものになることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(i)〜(vi)を提供する。
(i)加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部と、
下記式(1)で表されるビグアニド化合物または2,6−キシリルビグアニド0.1〜30質量部と、
アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種と
を含有し、
前記加水分解性ケイ素基含有化合物は、加水分解性ケイ素基を、分子内に少なくとも1個有する有機重合体である、硬化性組成物。

(式中、Rは、水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基もしくはエステル基を表す。)
(ii)前記ビグアニド化合物または前記2,6−キシリルビグアニドの含有量が、前記加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、3〜30質量部である、上記(i)に記載の硬化性組成物。
(iii)前記アミン化合物が、アミノ基またはイミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有する化合物である、上記(i)または(ii)に記載の硬化性組成物。
(iv)前記ホルミル基含有フェノール化合物がバニリン化合物である、上記(i)〜(iii)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(v)前記環状テルペンフェノール樹脂が液状である、上記(i)〜(iv)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(vi)更に、脱水剤を含有し、かつ、1液形である上記(i)〜(v)のいずれかに記載の硬化性組成物。
本発明の硬化性組成物は、硬化性および耐熱性に優れ、毒性の高い鉛化合物、スズ化合物等の金属化合物を含有しないため安全に用いることができる。したがって、本発明の硬化性組成物は、シーリング剤、弾性剤、接着剤、密封剤、防水剤等の用途に好適に用いられる。
以下に、本発明を詳細に説明する。初めに、加水分解性ケイ素基含有化合物について説明する。
本発明に用いられる加水分解性ケイ素基含有化合物は、加水分解性ケイ素基を、分子内に少なくとも1個有する有機重合体である。本発明においては、加水分解性ケイ素基は、加水分解性ケイ素基含有化合物の分子内の末端に存在していても、側鎖に存在していてもよく、また、両方に存在していてもよい。
加水分解性ケイ素基含有化合物の主鎖としては、例えば、アルキレンオキシド重合体等のポリエーテル、ポリエステル、エーテル・エステルブロック共重合体、ビニル系重合体、ビニル共重合体、ジエン系重合体、飽和炭化水素;これらの主鎖骨格にアクリル成分を一部導入した重合体;ポリサルファイド系重合体(例えば、東レ社製のチオコールLP)が挙げられる。
ポリエーテルは、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C25)O−、−CH(CH3)CH2O−、−CH(C25)CH2O−、−CH2CH2CH2O−または−CH2CH2CH2CH2O−で表される繰り返し単位を有するものが挙げられる。
ポリエーテルは、これらの繰り返し単位の1種のみからなっていてもよく、2種以上からなっていてもよい。
ビニル系重合体、ビニル系共重合体、ジエン系重合体および飽和炭化水素としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン−イソプレン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、ポリクロロプレン、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステルが挙げられる。
加水分解性ケイ素基含有化合物の主鎖は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
加水分解性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基および/または加水分解性基を有し、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用することにより縮合反応を起こしてシロキサン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基である。例えば、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基が挙げられる。具体的には、下記式で例示される、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が好適に用いられる。

中でも、取扱いが容易である点で、アルコキシシリル基が好ましい。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基は、特に限定されないが、原料の入手が容易なことからメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が好適に挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基は、特に限定されず、例えば、水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素原子数が20以下である、アルキル基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基が好適に挙げられる。
加水分解性ケイ素基含有化合物としては、アルコキシシラン類が好ましい。具体的には、後述するアルコキシシラン化合物が挙げられる。
中でも、2官能以上、即ち、分子内にアルコキシシリル基を2個以上有するアルコキシシラン類が好ましく、3〜20官能のアルコキシシラン類が原料の入手が容易なことからより好ましい。
加水分解性ケイ素基含有化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
加水分解性ケイ素基含有化合物の分子量は特に限定されないが、高分子のものは高粘度であり、ハンドリングしにくい場合があるため、数平均分子量50,000以下であるのが好ましい。
このような加水分解性ケイ素基含有化合物は、公知の方法によって製造することができる。市販品としては、例えば、カネカ社製のMSポリマー、EPION;旭硝子社製のエクセスターが挙げられる。
つぎに、ビグアニド化合物について説明する。
本発明に用いられるビグアニド化合物は、下記式(1)で表されるビグアニド化合物である。

式中、Rは、水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基もしくはエステル基を表す。Rは、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基であるのが好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等であるのがより好ましく、水素原子、メチル基であるのが更に好ましい。
好適なビグアニド化合物の具体例としては、下記式(2)で表される1−o−トリルビグアニド、1−フェニルビグアニド、2,6−キシリルビグアニドが挙げられる。
ビグアニド化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。

これらのビグアニド化合物は、必要に応じて、溶剤、ポリエーテル重合体等に分散させ、または溶解させて用いることができる。これらを用いると、ビグアニド化合物を組成物中に均一に分散させ、または溶解させることが容易となる。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール化合物;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系溶剤;クロロベンゼン、ジクロロエタン等の塩素化炭化水素が挙げられる。
溶剤の中では、アルコール化合物、ケトン化合物が好ましい。
ポリエーテル重合体は、揮発性が低く、毒性が低く、かつビグアニド化合物の溶解度が高い点で好ましい。ポリエーテル重合体としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブテンオキサイド等の繰り返し単位を有するものが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられる。ポリエーテル重合体としては、数平均分子量15,000以下のものが好ましく、数平均分子量5,000以下のものがより好ましい。中でも、ポリエーテルポリオールが好ましく、ポリオキシプロピレングリコールがより好ましい。
本発明の硬化性組成物における上記式(1)で表されるビグアニド化合物の含有割合は、加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.1〜30質量部、好ましくは3〜30質量部である。上記範囲であると、硬化速度および硬化後の物性に優れる。
更に、アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンについて説明する。
本発明に用いられるアミン化合物は、特に限定されず、脂肪族、芳香族または脂環式の第一級アミン化合物または第二級アミン化合物が好適に用いられる。
具体的には、例えば、オクチルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、シクロヘキシルアミン、キシレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンが好適に挙げられる。これらは、硬化触媒としてだけでなく、粘着防止剤または艶消し剤としても機能する。
また、アミン化合物として、アミノ基またはイミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有する化合物(以下「アミノ基含有シランカップリング剤」という。)も用いられる。
アミノ基含有シランカップリング剤は、特に限定されず、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、ビストリメトキシシリルプロピルアミン、ビストリエトキシシリルプロピルアミン、ビスメトキシジメトキシシリルプロピルアミン、ビスエトキシジエトキシシリルプロピルアミン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩;これらを加水分解により縮合させたものが挙げられる。
アミン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
ホルミル基含有フェノール化合物は、芳香族炭化水素核(例えば、ベンゼン核)の水素原子の少なくとも一つをヒドロキシ基で置換し、別の水素原子の少なくとも一つをホルミル基で置換した構造を有する化合物である。
中でも、下記式(3)で表されるホルミル基含有フェノール化合物が好ましい。
(式中、X、YおよびZは、それぞれヒドロキシ基、アルキル基またはアルコキシ基を表し、X、YおよびZのうち少なくとも一つは、ヒドロキシ基である。)
ホルミル基含有フェノール化合物としては、具体的には、例えば、バニリン、エチルバニリン、イソバニリン、o−バニリン、o−エチルバニリン等のバニリン化合物;サリチルアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(プロトカテキュアルデヒド)が挙げられる。中でも、バニリン化合物が好ましい。
ホルミル基含有フェノール化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
環状テルペンフェノール樹脂は、環状テルペンまたは環状テルペン誘導体とフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂である。
環状テルペン誘導体としては、例えば、リモネン、リモネンの光学異性体であるジペンテン、テルピノーレン、α−ピネン、β−ピネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、3,8−メンタジエン、2,4−メンタジエンが挙げられる。
フェノール化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、メトキシフェノール、ブロモフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFが挙げられる。
環状テルペンフェノール樹脂は、環状テルペンおよび上述した環状テルペン誘導体の1種以上と、上述したフェノール化合物の1種以上とを任意の組み合わせで反応させて得ることができる。中でも、ジペンテン・フェノール樹脂、α−ピネン・フェノール樹脂、β−ピネン・フェノール樹脂が好適に挙げられる。
環状テルペンフェノール樹脂は、少なくとも本発明の硬化性組成物の調製時に液状であるのが、分散性が良好で、均質な組成物が得られる点で、好ましい。
環状テルペンフェノール樹脂の分子量は、特に限定されないが、200〜2,000であるのが好ましい。
環状テルペンフェノール樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
フェノール変性シリコーンは、直鎖状のシロキサン骨格とその両末端に直接的にまたは間接的に結合したヒドロキシフェニル基とを有する化合物である。
具体的には、例えば、ポリジメチルシロキサンの片末端にフェノールを直接的にまたは間接的に結合させてなる化合物、ポリジメチルシロキサンの両末端にフェノールを直接的にまたは間接的に結合させてなる化合物が挙げられる。
フェノール変性シリコーンの分子量は、特に限定されないが、500〜100,000であるのが好ましい。
フェノール変性シリコーンは、単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
本発明の硬化性組成物においては、上述したビグアニド化合物とともに、上述したアミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する。これにより、硬化性および耐熱性が極めて優れたものになる。
本発明の硬化性組成物におけるアミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種の含有割合は、加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.01〜100質量部であるのが好ましく、0.05〜50質量部であるのがより好ましい。上記範囲であると、硬化性および耐熱性が特に優れたものになる。
本発明の硬化性組成物は、更に、アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーン以外のフェノール性水酸基を有する化合物(以下、単に「フェノール性水酸基を有する化合物」という。)を含有するのが好ましい態様の一つである。これにより、硬化速度が更に速くなる。
本発明に用いられるフェノール性水酸基を有する化合物は、特に限定されず、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、o−tert−ブチルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、o−tert−アミルフェノール、p−クミルフェノール、2,4−キシレノール、3,5−キシレノール、6−tert−ブチル−2,4−キシレノール、2,3,6−トリブチルフェノール、6−tert−ブチル−o−クレゾール、スチレン化フェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、2−sec−4−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−アミルフェノール、2,4−ジ−クミルフェノール、カシューオイル(カシューナット殻液)等の1価フェノール類;カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ピロガロール、タンニン酸、没食子酸等の多価フェノール類が挙げられる。
好適な具体例としては、カシューオイルが挙げられる。中でも、カシューオイルが、液体であるため使用しやすく、かつ、毒性も少ない点で好ましい。
本発明の硬化性組成物におけるフェノール性水酸基を有する化合物の含有割合は、加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.1〜100質量部であるのが好ましく、0.5〜50質量部であるのがより好ましい。上記範囲であると、硬化促進効果が十分となり、かつ、硬化物の物性に優れる。
本発明の硬化性組成物は、更に、アルコキシシラン化合物を含有するのが好ましい態様の一つである。アルコキシシラン化合物を含有すると、硬化速度がより速くなる。
アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン類;またはこれらの部分縮合物等があげられる。
中でも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類;これらの部分縮合物が好ましく、下記式(4)で表される、テトラアルコキシシラン類の部分縮合物がより好ましい。
(式中、Rは、それぞれ独立に、メチル基またはエチル基を表す。nは0以上の整数、好ましくは0〜30の整数を表す。)
上記式(4)で表される、テトラアルコキシシラン類の部分縮合物としては、例えば、上記式(4)中、すべてのRがメチル基である、ポリ(テトラメトキシシラン);上記式(4)中、すべてのRがエチル基である、ポリ(テトラエトキシシラン)が挙げられる。
アルコキシシラン化合物は、重量平均分子量が1,000以上であるのが好ましい。上記範囲であると、皮膚、目等に対する刺激に低い傾向にあり、安全衛生上好ましい。
本発明の硬化性組成物におけるアルコキシシラン化合物の含有割合は、加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.005〜50質量部であるのが好ましく、0.01〜20質量部であるのがより好ましい。上記範囲であると、硬化促進効果が十分となり、かつ、硬化物の物性に優れる。
本発明の硬化性組成物は、更に、脱水剤を含有するのが好ましい態様の一つである。これにより、貯蔵安定性がより優れたものになる。この場合、本発明の硬化性組成物を1液形としてもよく、2液形としてもよい。中でも、脱水剤を含有し、かつ、1液形であるのが好適な態様として挙げられる。
本発明の硬化性組成物における脱水剤の含有量は、前記加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.01〜30質量部であるのが好ましく、0.05〜20質量部であるのがより好ましい。
なお、後述するように、本発明の硬化性組成物を2液形として用いる場合には、更に、水を含有させることができるが、脱水剤と水とを併用する際には、主剤および硬化剤の一方に脱水剤を他方に水を含有させる。
脱水剤としては、例えば、オルソギ酸メチル、オルソギ酸エチル、オルソ酢酸メチル、オルソ酢酸エチル、オルソプロピオン酸トリメチル、オルソプロピオン酸トリエチル、オルソイソプロピオン酸トリメチル、オルソイソプロピオン酸トリエチル、オルソ酪酸トリメチル、オルソ酪酸トリエチル、オルソイソ酪酸トリメチル、オルソイソ酪酸トリエチル等の加水分解性エステル化合物;ジメトキシメタン、1,1−ジメトキシエタン、1,1−ジメトキシプロパン、1,1−ジメトキシブタン等のアルコキシ化合物;エチルシリケ−ト(テトラメトキシシラン)、メチルシリケ−ト(テトラメトキシシラン)、メチルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン化合物;合成シリカ、ゼオライト、生石灰等の無機化合物;アルミニウムイソプロピネート、アルミニウム−sec−ブチレート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等の金属アルコキシド;メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート等の単官能イソシアネート化合物が挙げられる。
中でも、脱水性能、接着性、硬化性組成物に与える物性等の点で、ビニルシラン化合物等のシランカップリング剤;オルソカルボン酸エステルが好ましい。
脱水剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物を2液形として用いる場合には、更に、水を、前記加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、0.05〜20質量部含有するのが好ましい態様の一つであり、0.1〜20質量部含有するのがより好ましい態様の一つである。これにより、硬化速度がより優れたものになる。
本発明の硬化性組成物を2液形として用いる場合、加水分解性ケイ素基含有化合物を主剤側に含有させる。水は、主剤側および硬化剤側のいずれに含有させてもよい。その他の成分はいずれに含有させてもよい。
本発明の硬化性組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の硬化剤を含有することができる。
例えば、ラウリン酸アルミニウム、アルミニウムトリエチルアセトナート等のアルミニウム化合物;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン化合物等の金属化合物が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記各種成分以外に、必要に応じて、各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、充填剤、可塑剤、軟化剤、シランカップリング剤、チクソトロビー性付与剤、顔料、染料、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、溶剤が挙げられる。
充填剤としては、各種形状のものを使用することができる。例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;けいそう土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック等の有機または無機充填剤;これらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル処理物、脂肪酸エステルウレタン化合物処理物が挙げられる。
可塑剤または軟化剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸エステル;アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸エステル;コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジペンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸プチレングリコールポリエステル;パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル等の石油系軟化剤;ゴム揮発油、ミネラルスピリット、メチルシクロヘキサン等の炭化水素化合物が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、ケチミン化プロピルトリメトキシシラン等が、汎用化合物であることから好適に挙げられる。
チクソトロビー性付与剤としては、例えば、乾式シリカ、ホワイトカーボン、水素添加ひまし油、炭酸カルシウム、テフロン(登録商標)が挙げられる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料が挙げられる。
紫外線吸収剤、光安定剤または老化防止剤としては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、4,4′−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−4−エチルブタンブチルヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテルが挙げられる。
接着性付与剤としては、例えば、フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
上記の各添加剤は適宜、組み合わせて用いることができる。
上記のような各成分から本発明の硬化性組成物を製造する方法は、特に限定されないが、好ましくは上記各成分を、減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に混練し、均一に分散させる方法が好ましい。
特に、上記ビグアニド化合物をポリエーテルポリオールまたは溶剤(例えば、アルコール化合物)に溶解させ、または分散させた後に、上記加水分解性ケイ素基含有化合物と、上記アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて用いられる他の成分とを混合させて得る方法が本発明の好ましい態様の一つである。この方法は、ビグアニド化合物が硬化性組成物に均一に分散する点で好ましい。
また、上記ビグアニド化合物を上記加水分解性ケイ素基含有化合物および可塑剤に溶解させ、または分散させた後に、上記アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種と必要に応じて用いられる他の成分とに、混合させて得る方法も本発明の好ましい態様の一つである。この方法は、ビグアニド化合物が硬化性組成物に均一に分散する点で好ましい。
ここで、上記ビグアニド化合物が上記加水分解性ケイ素基含有化合物および可塑剤に室温で溶解しない場合には、上記ビグアニド化合物を上記加水分解性ケイ素基含有化合物および可塑剤に分散させた後に、加熱して溶解させ、その後、上記アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じて用いられる他の成分とに、混合させて得るのが好ましい。これにより、ビグアニド化合物を硬化性組成物により均一に分散させることができる。
本発明の組成物は、土木建築用、コンクリート用、木材用、金属用等の接着剤、シーリング剤、塗料、防錆塗料、プライマー、コーティング材、発泡材等として好適に用いることができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
(実施例1〜11および比較例1〜5)
<2液形硬化性組成物の作製>
下記第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、ペイントロールを用いて混練し、主剤を作製した。また、下記第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で混合させ、実施例3〜5ならびに比較例1および5で用いた硬化剤とを作製した。その他の実施例および比較例の硬化剤は、第1表に示すとおりである。これにより、第1表に示される主剤と硬化剤とからなる2液形硬化性組成物を得た。
主剤と硬化剤とを混合させて組成物とし、得られた組成物について、以下のようにして相溶性、硬化性および硬化後の物性を評価した。
(実施例12〜24ならびに比較例6および7)
<1液形硬化性組成物の作製>
下記第2表に示す各成分を、第2表に示す組成(質量部)で、高粘度用混合ミキサーを用いて混練し、均一に分散させて、1液形硬化性組成物を得た。なお、実施例12〜24については、加水分解性ケイ素基含有化合物および可塑剤の混合物である液状成分にビグアニド化合物を加えて加温し、大部分が溶解して透明になったものに、乾燥させた粉体成分を混合させて、1液形硬化性組成物を得た。
得られた組成物について、以下のようにして相溶性、硬化性および硬化後の物性を評価した。
(1)相溶性
上記で得られた組成物を23℃で1週間放置した後、目視で組成物の表面を観察し、表面状態により、相溶性を評価した。相溶性の評価は、艶があり、配合剤の移行が認められないものを○、艶がほとんどなく、配合剤の移行が認められないものおよび艶がほとんどなく、配合剤の移行が少量のみ認められるものを△、艶が全くなく、アミン化合物系の配合剤が大量に移行しているものを×とした。
結果を第1表および第2表に示す。
(2)硬化性および硬化後の物性
陽極酸化アルミニウム被着体に、プライマー(No.40、横浜ゴム(株)社製)を塗布し、上記で得られた組成物を用いて、JIS A1439の規定に準じて温度23℃、湿度55%RHの環境下で所定期間(1液形硬化性組成物は14日間、2液形硬化性組成物は7日間)放置して、H型の試験体(耐久性試験体)を作製した(1液形硬化性組成物は試験体1形、2液形硬化性組成物は試験体2形)。JIS A1439の規定に準じて20℃で引張試験を行い、伸びが100%のときの引張応力(M100)、伸びが300%のときの引張応力(M300)、引張応力の最大値(Max.M)および破断時の伸び(EB)を測定した。
また、温度23℃、湿度55%RHの環境下で所定期間(1液形硬化性組成物は14日間、2液形硬化性組成物は7日間および14日間)放置して作製した厚さ12mmの板状の組成物および温度23℃、湿度55%RHの環境下で14日間放置した後、温度90℃の環境下で14日間放置して作製した厚さ12mmの板状の組成物について、高分子計器社製のアスカーゴム硬度計C型を用いて、硬度(Asker C硬度)の測定を行った。
結果を第1表および第2表に示す。なお、比較例2〜4の組成物は7日目において硬化していなかったのでM100等の測定を行うことができず、また、耐熱試験(90℃での処理)は実施しなかった(表中、「−」で示した。)。また、比較例7は、硬化が不十分だったので、引張試験および硬度の測定を行わなかった(表中、「−」で示した。)。
上記第1表および第2表に示される各成分は、以下のとおりである。
・加水分解性ケイ素基含有化合物1:カネカMSポリマーS203、カネカ社製
・加水分解性ケイ素基含有化合物2:ExceStarS3630、旭硝子社製
・加水分解性ケイ素基含有化合物3:カネカMSポリマーS943、カネカ社製、アクリル変性品
・炭酸カルシウム1:白艶華CCR、白石工業社製
・炭酸カルシウム−炭酸マグネシウム複合物:白艶華A、白石工業社製
・二酸化チタン:タイペークR−820、石原産業社製
・フタル酸ジイソノニル(DINP):ジェイ・プラス社製
・PPG:3官能PPG、EXCENOL3030、旭硝子社製、平均分子量3,000
・エポキシ系可塑剤:サンソサイザーE−PS、新日本理化社製
・ビニルシラン:KBM−1003、信越化学工業社製
・アミノ基含有シランカップリング剤1:3−アミノプロピルトリエトキシシラン、KBE−903、信越化学工業社製
・アミノ基含有シランカップリング剤2:N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、KBM−602、信越化学工業社製
・ポリテトラメトキシシラン:MKCシリケートM56S、三菱化学社製、重量平均分子量1,750
・バニリン化合物1:バニリン(試薬)、東京化成工業社製
・バニリン化合物2:o−バニリン(試薬)、東京化成工業社製
・環状テルペンフェノール樹脂:環状テルペン化合物1分子にフェノール類を約2分子の割合で付加させた環状テルペン骨格含有フェノール系化合物、YP−90LL、ヤスハラケミカル社製
・フェノール変性シリコーン:X−22−1821、信越化学工業社製
・チクソトロピー付与剤:水添ひまし油、ディスパロン305、楠本化成社製
・紫外線吸収剤:チヌビン327、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
・光安定剤:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、サノールLS770、三共ライフテック社製
・スズ系架橋触媒1:ネオスタンU−28、日東化成社製
・スズ系架橋触媒2:ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、東京化成工業社製
・炭酸カルシウム2:重質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製
・脂肪族アミン化合物1:牛脂アミン、ファーミンT、花王社製
・脂肪族アミン化合物2:ステアリルアミン、ファーミン86T、花王社製
・芳香族アミン化合物:メタキシレンジアミン、MXDA、三菱ガス化学社製
・脂環式アミン化合物:1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−BAC、三菱ガス化学社製
・有機酸セリウム化合物:オクチル酸セリウム、ニッカオクチックスセリウム、日本化学産業社製
・ジフェニルグアニジン溶液:ジフェニルグアニジン(ソクシノールD、住友化学工業社製)を3官能PPG(EXCENOL3030、旭硝子社製、平均分子量3,000)と混合し、加温して得られた均一溶液、ジフェニルグアニジン濃度8.5質量%
・ビグアニド化合物溶液1:上記式(2)で表される1−o−トリルビグアニド(ノクセラーBG、大内新興化学工業社製)を3官能PPG(EXCENOL3030、旭硝子社製、平均分子量3,000)と混合し、加温して得られた溶液、1−o−トリルビグアニド濃度12質量%
・ビグアニド化合物分散液:フェニルビグアニド(東京化成工業社製)をエタノール(無水エタノール、日本薬局方)と混合して得られた分散液、フェニルビグアニド濃度14質量%
・ビグアニド:上記式(2)で表される1−o−トリルビグアニド(ノクセラーBG、大内新興化学工業社製)
・フェニルビグアニド:東京化成工業社製
・含水二酸化ケイ素:ニップシールHD−2、東ソー・シリカ社製
第1表から明らかなように、ビグアニド化合物と、アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを併用した2液形の本発明の硬化性組成物(実施例1〜11)は、従来公知のアミン系硬化触媒を用いた従来の組成物(比較例2〜4)と比べて、硬化性に優れる。また、90℃で処理しても、硬度の低下がほとんど見られず、耐熱性に優れることが分かる。なお、ビグアニド化合物と脂肪族アミン化合物とを併用した場合(実施例3〜5)、艶消しタイプの硬化性組成物とすることができた。
また、第2表から明らかなように、ビグアニド化合物と、アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを併用した1液形の本発明の硬化性組成物(実施例12〜24)は、従来公知のアミン系硬化触媒を用いた従来の組成物(比較例7)と比べて、硬化性に優れる。また、90℃で処理しても、硬度の低下がほとんど見られず、耐熱性に優れることが分かる。なお、ビグアニド化合物と脂肪族アミン化合物とを併用した場合(実施例16、17および24)、艶消しタイプの硬化性組成物とすることができた。
更に、本発明の硬化性組成物(実施例1〜24)は、硬化触媒として金属化合物を含有しない点で、安全に用いることができる(第1表および第2表参照。)。
更に、本発明の硬化性組成物は、組成により多少異なるが、硬化後の物性も、硬化触媒として金属化合物を用いる従来の組成物(比較例1、5および6)と比べて、23℃で7日間および14日間放置した後の物性の点で、同程度である。

Claims (6)

  1. 加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部と、
    下記式(1)で表されるビグアニド化合物または2,6−キシリルビグアニド0.1〜30質量部と、
    アミン化合物、ホルミル基含有フェノール化合物、環状テルペンフェノール樹脂およびフェノール変性シリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種と
    を含有し、
    前記加水分解性ケイ素基含有化合物は、加水分解性ケイ素基を、分子内に少なくとも1個有する有機重合体である、硬化性組成物。

    (式中、Rは、水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基もしくはエステル基を表す。)
  2. 前記ビグアニド化合物または前記2,6−キシリルビグアニドの含有量が、前記加水分解性ケイ素基含有化合物100質量部に対して、3〜30質量部である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記アミン化合物が、アミノ基またはイミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有する化合物である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記ホルミル基含有フェノール化合物がバニリン化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 前記環状テルペンフェノール樹脂が液状である、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
  6. 更に、脱水剤を含有し、かつ、1液形である請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物。
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