JP4875904B2 - ガス炊飯器 - Google Patents
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Description
このものでは、上端開放部が外蓋(10)で開閉自在に覆われた炊飯器本体(11)内に、セラミック製の内釜(2)が取り外し自在に落とし込まれていると共に、内釜(2)の上端開放部は外蓋(10)に取り付けられた内蓋(13)で閉塞されるようになっている。又、内釜(2)は、その下方に配設されたガスバーナ(14)で加熱されると共に、加熱に伴って上昇する内釜(2)の温度は、釜底(20)に当接する温度センサ(15)で監視されるようになっている。
このものでは、炊飯器本体(11)に内釜(2)を装着すると、図3に示すように、釜底(20)に形成された内リブ(21)の内側に温度センサ(15)が当接する一方、釜底(20)に於ける内リブ(21)の外側が炎(F)で加熱される。
『セラミック製の内釜(2)の釜底(20)を加熱する環状のバーナヘッドを備えたガスバーナ(14)と、
前記ガスバーナ(14)のバーナヘッドの中央部の上方域にて前記釜底(20)に当接する温度センサ(15)を具備し、
前記釜底(20)には、前記温度センサ(15)の当接部を包囲する環状の内リブ(21)と、該内リブ(21)の外側に位置する外リブ(22)が突設され、
前記釜底(20)に於ける前記内リブ(21)の外側が前記ガスバーナ(14)の炎(F)で加熱されるガス炊飯器』に於いて、セラミック製の内釜(2)を焼成する時の釜底(20)の歪を防止すると共に、更に、ガスバーナ(14)の炎(F)が外リブ(22)に接触することによるイエローチップの発生を少なくしてガスバーナ(14)の燃焼性を改善し、これにより、煤が釜底(20)に付着する不都合を防止することを課題とする。
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の解決手段は、
『前記外リブ(22)は、釜底(20)の平板状領域のみに複数設けられていると共に、前記内リブ(21)の周囲に連設され、前記内リブ(21)の外周から外側へ放射状に直線的に延びる形状である』ことである。
上記解決手段によれば、各外リブ(22)は内リブ(21)の外周から外側に延びる形状に設定されている。従って、外リブ(22)が内リブ(21)と同心円状に形成されている既述従来のもののように、外リブ(22)がガスバーナ(14)からの炎(F)に全周に亘って接触することがなく、燃焼の障害になりにくい。これにより、ガスバーナ(14)の燃焼条件の悪化防止が図れ、イエローチップの発生を少なくすることができる。
又、内リブ(21)の外周から外側に延びる複数の外リブ(22)が存在するから、素地を焼いて内釜(2)を焼成する際の釜底(20)の変形強度が高くなる。
請求項1に係る発明に於いて、
『前記バーナヘッド140)に形成された各炎孔を繋ぐ炎孔整列円の直径が65mm〜70mmに、
前記内リブ(21)の直径が45mm〜55mmに、
前記バーナヘッド(140)から前記釜底(20)までの距離が約50mmに、夫々設定されている』ものでは、既述従来の内釜(2)に形成された直径60mmの内リブ(21)に比べ、内リブ(21)が温度センサ(15)の周側に接近する。従って、ガスバーナ(14)で生成される炎(F)に対し、温度センサ(15)が内リブ(21)の陰に隠れる傾向になり、内リブ(21)が断熱壁として機能する。よって、ガスバーナ(14)の燃焼中に炎(F)が揺らいでも、炎(F)の熱が温度センサ(15)に直接的に作用するのが防止され、温度センサ(15)で内釜(2)の温度を正確に検知できる。
請求項1または2に係る発明に於いて、
『前記内リブ(21)の高さが4mmより大きく且つ10mm以下に設定されている』発明特定事項を限定したものでは、次の、作用を奏する。
即ち、内リブ(21)の高さが4mm以下では、内釜(2)を焼成する際の釜底(20)の歪み防止機能が弱い。一方、前記高さが10mmを超えると、釜底内面(20a)が前記内リブ(21)に沿って隆起し、釜底内面(20a)が平滑にならない。
そこで、請求項3に係る発明では、焼成時に於ける釜底(20)の歪みを確実に防止しつつ、平滑な釜底内面(20a)を得るため、内リブ(21)の高さを4mmより大きく且つ10mm以下に設定した。
又、高い内リブ(21)を設けることで、温度センサ(15)が内リブ(21)の陰に隠れる傾向になり、これにより、炎(F)の熱が温度センサ(15)に直接的に作用するのが防止される。
請求項1に係る発明では、既述したように、イエローチップの発生を少なくできるから、釜底(20)に環状の外リブ(22)が形成されている既述従来のものに比べ、ガスバーナ(14)の燃焼性が改善され、煤が釜底(20)に付着して汚染する不都合が防止される。
又、内リブ(21)の外周から外側に延びる複数の外リブ(22)が存在するから、素地を焼いて内釜(2)を焼成する際の釜底(20)の変形強度が高くなり、焼成時に於ける釜底(20)の歪みが防止される。
図1に示すように、炊飯器本体(11)は、既述従来のものと同様に構成されており、上端開放部は外蓋(10)で開閉自在に覆われ、外蓋(10)の基端部は、支軸(16)で上下回動自在に支持されている。又、外蓋(10)の回動先端部はロックボタン(17)で閉状態に保持される一方、外蓋(10)の下面には内釜(2)の上端開放部を閉塞する内蓋(13)が取り付けられている。
炊飯器本体(11)の内胴(12)に取り外し自在に落とし込まれる様に内釜(2)は構成されている。
尚、外リブ(22)は、放射状に形成されているから、内釜(2)を流し台等に載置する際の釜足としても機能する。
このものでは、内釜(2)を炊飯器本体(11)に装着した図1の状態でガスバーナ(14)を燃焼させると、ガスバーナ(14)のバーナヘッド(140)に生成される炎(F)が、釜底(20)に於ける内リブ(21)の外側領域を加熱する。この場合、外リブ(22)(22)は、内リブ(21)の外周から放射状に直線的に延びる形状である。従って、外リブ(22)が内リブ(21)と同心円状に形成されている既述従来のもののように、外リブ(22)がガスバーナ(14)からの炎(F)に全周に亘って接触することがなく、燃焼の障害になりにくい。これにより、ガスバーナ(14)の燃焼条件の悪化防止が図れ、イエローチップの発生を少なくすることができ、ガスバーナ(14)の燃焼性が改善される。
上記実施の形態では、120度間隔で周方向に配列され3本の外リブ(2 2)(22)を設けたが、2本以上の外リブ(22)(22)を設ければ、上記実施の形態とほぼ同等な作用・効果が得られる。
尚、内リブ(21)や外リブ(22)の高さが大きいと、釜底内面(2 0a)が内リブ(21)等に沿って隆起して平滑な釜底内面(20a)を得ることができないのは次の理由による。即ち、内釜(2)の焼成時には、釜底(20)の肉厚が薄い部分(内リブ(21)等が存在しない部分)から焼成が進行し、収縮して行く過程で焼成の進行が遅い肉厚の厚い部分(内リブ(21)等が存在する部分)を引っ張るため、内リブ(21)や外リブ(22)部分の釜底内面(20a)が凹む。従って、内リブ(21)や外リブ(22)の高さが大きいと、釜底(20)の場所による肉厚変化が大きくなり、釜底(20)の場所による焼成進行度合いのバラツキが大きくなって、前記凹みも顕著になる。ところが、前記凹み度合いは、内リブ(21)や外リブ(22)の高さを10mm以下に抑えると、許容範囲におさまることが実験的に確認できた。又、外リブ(22)等が多ければ、釜底底面(20a)は一層平滑になる。
(14)・・・ガスバーナ
(15)・・・温度センサ
(20)・・・釜底
(21)・・・内リブ
(22)・・・外リブ
(140)・・・バーナヘッド
Claims (3)
- セラミック製の内釜(2)の釜底(20)を加熱する環状のバーナヘッドを備えたガスバーナ(14)と、
前記ガスバーナ(14)のバーナヘッドの中央部の上方域にて前記釜底(20)に当接する温度センサ(15)を具備し、
前記釜底(20)には、前記温度センサ(15)の当接部を包囲する環状の内リブ(21 と、該内リブ(21)の外側に位置する外リブ(22)が突設され、
前記釜底(20)に於ける前記内リブ(21)の外側が前記ガスバーナ(14)の炎(F)で加熱されるガス炊飯器に於いて、
前記外リブ(22)は、釜底(20)の平板状領域のみに複数設けられていると共に、前記内リブ(21)の周囲に連設され、前記内リブ(21)の外周から外側へ放射状に直線的に延びる形状である、ガス炊飯器。 - 請求項1に記載のガス炊飯器に於いて、
前記バーナヘッド(140)に形成された各炎孔を繋ぐ炎孔整列円の直径が65mm〜70mmに、
前記内リブ(21)の直径が45mm〜55mmに、
前記バーナヘッド(140)から前記釜底(20)までの距離が約50mmに、夫々設定されている、ガス炊飯器。 - 請求項1又は請求項2に記載のガス炊飯器に於いて、
前記内リブ(21)の高さが4mmより大きく且つ10mm以下に設定されている、ガス炊飯器。
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