JP4875500B2 - タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法 - Google Patents

タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4875500B2
JP4875500B2 JP2007000300A JP2007000300A JP4875500B2 JP 4875500 B2 JP4875500 B2 JP 4875500B2 JP 2007000300 A JP2007000300 A JP 2007000300A JP 2007000300 A JP2007000300 A JP 2007000300A JP 4875500 B2 JP4875500 B2 JP 4875500B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive shaft
pump
rotor
pump element
inner rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007000300A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008163925A (ja
Inventor
敦 永沼
秀明 大西
靖 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2007000300A priority Critical patent/JP4875500B2/ja
Publication of JP2008163925A publication Critical patent/JP2008163925A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4875500B2 publication Critical patent/JP4875500B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えば車両の内燃機関に適用され、該内燃機関における摺動部などに潤滑油を供給するタンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法に関する。
例えば車両の内燃機関に適用される従来のタンデム型トロコイドポンプとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
このタンデム型トロコイドポンプは、有底円筒状に形成されたポンプボディ内に、第1のポンプを構成する第1ポンプ要素と、該第1ポンプ要素に対して位相をずらして配置された第2のポンプを構成する第2ポンプ要素と、前記各ポンプ要素間を仕切るための円環状の仕切部材と、ポンプボディ内に摺動自在に支持され、前記両ポンプ要素及び仕切部材に貫通して両ポンプ要素のインナーロータに駆動力を伝達する駆動軸と、を備え、内燃機関から伝達された駆動力によって駆動軸が回転駆動されることにより、前記各ポンプ要素がポンプ作用を行うようになっている。
前記駆動軸の外周部には、いわゆる二面幅である一対の切欠部が、軸中心から径方向へ等間隔の位置に軸方向へ沿って平行に切欠形成されている一方、前記各ポンプ要素の第1、第2インナーロータの中央位置には、前記駆動軸の外形に対応する一対の係止部を有する第1、第2係合孔が軸方向へ沿って貫通形成され、該各インナーロータと駆動軸とは相対回転不能に結合されている。
そして、前記各インナーロータは、互いに同一形状に形成されていると共に、前記各係止部の回転方向の角度位置が互いに所定量ずらして設定され、組み付けの際にこれらのインナーロータを駆動軸に対して互いに表裏反対となるように組み付けることによって、前述のような両ポンプ要素間の回転位相差をつくり出している。
特開2001−241391号公報
しかしながら、前記従来のタンデム型トロコイドポンプにあっては、前記第1、第2インナーロータが、互いに同一形状に形成され、第1、第2係合孔が軸方向へ沿って貫通形成されていることから、該各ロータは駆動軸に対して一側面及び他側面のいずれの方向からも組み付け可能となっている。
このため、組立作業者が誤って同側面が揃うように組み付けてしまった場合、つまり一方のロータを裏返して組み付けることを行わなかった場合には、前記両ポンプ要素間の吐出周期に位相差が、なくなってしまう、或いは設定値よりも小さくなってしまうという問題があった。
この結果、前記両ポンプ要素間における吐出圧の脈圧低減効果が得られず、該各ポンプ要素の吐出圧の脈圧が増幅されて過大となってしまい、これに起因して騒音の発生や補器類の破損などを招来してしまうおそれがあった。
本発明は、このような技術的課題に着目して案出されたものであって、ほぼ同一形状となる一対のインナーロータを使用しつつも、組立作業者の誤組み付けを確実に防止し得るタンデム型トロコイドポンプを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、内部にロータ収容室を有するポンプボディと、外周側に複数の外歯を有するインナーロータと内周側に前記各外歯に噛合する内歯を有するアウターロータを備え、それぞれ前記ロータ収容室内に軸方向へ沿って直列に収容配置された第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素と、該第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素の軸方向間を仕切る仕切部材と、前記ロータ収容室を閉塞すると共に、前記第2ポンプ要素の一側面に摺接するカバー部材と、前記第1、第2ポンプ要素の前記両インナーロータに貫通形成された挿通孔に挿通結合され、前記第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素をそれぞれ回転駆動する駆動軸と、を備え、前記駆動軸は、一端部に形成されて、前記ポンプボディに回転自在に支持された小径部と、該小径部の端縁から段差状に拡径され、前記カバー部材に回転自在に支持された大径部と、を有し、
前記大径部は、前記仕切部材に貫通形成された挿通孔に若干の隙間を介して嵌挿されていると共に、一端縁から他端側に向かって軸方向の所定範囲の外周面に形成された凹状の非円形部と、該非円形部よりも他端側に形成された円形部と、該円形部と前記非円形部との間に形成された段差部と、を有し、前記各インナーロータのうち、少なくとも一方のインナーロータは、前記挿通孔の軸方向一端側に形成されて前記駆動軸の非円形部に嵌合する第1嵌合部と、該第1嵌合部に隣接して形成されて、前記駆動軸に対して前記非円形部側から前記円形部に嵌合する第2嵌合部と、該第2嵌合部と前記第1嵌合部との間に形成されて、前記駆動軸への嵌挿時に前記段差部に対向する段差面と、を有することを特徴としている。
この発明によれば、前記駆動軸の軸方向一端側に結合されるインナーロータが表裏反対に前記第1嵌合部側から駆動軸に嵌挿された場合には、前記第1嵌合部の開口端縁が前記段差部に当接することによってそれ以上の軸方向他端側への移動が規制される。このため、その後、前記駆動軸の一端側に前記仕切部材及び他方のインナーロータを組み付けた際に、前記他方のインナーロータの軸方向他端側が、前記一方のインナーロータの前記第2嵌合部及び段差面の軸方向長さの分だけ前記ロータ収容室の開口部外側へ突出してしまい、前記カバー部材によって前記ロータ収容室を閉塞することができない。
これによって、ポンプの組立作業者は、前記一方のインナーロータの組み付け方向が誤っていることを認識することができ、従来技術のような前記第1ポンプ要素と前記第2ポンプ要素との間に適正な回転位相差を有しない不良品の発生が確実に防止される。
請求項2に記載の発明は、前記駆動軸の段差部と前記インナーロータの段差面との間には軸方向隙間が設けられたことを特徴としている。
この発明によれば、前記駆動軸の段差部と前記インナーロータの段差面との間に軸方向隙間を設けたことによって、該段差部あるいは前記段差面の加工精度が低い場合であっても、前記駆動軸の軸方向一端側に結合されるインナーロータを駆動軸に対して適正な軸方向位置に確実に組み付けることができるため、前記加工精度に起因した不良品の発生を招来することがなく、製品の歩留まりの悪化を抑制できる。
請求項3に記載の発明は、前記他方のインナーロータの挿通孔は、軸方向他端部まで延設された前記円形部に対して前記非円形部側から嵌挿可能な横断面円形状に形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、前記両インナーロータを前記駆動軸の一端側から一方向に組み付け可能となるため、前記ポンプ組み付け時における組み付け作業性の向上が図れる。
請求項4に記載の発明は、前記段差部は、前記非円形部側から前記円形部側へ向かって上り傾斜するテーパ状に形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、前記他方のインナーロータを前記駆動軸の軸方向一端側から嵌挿する際に、該他方のインナーロータは前記テーパにならって前記非円形部から前記円形部へ容易に嵌挿されるために、ポンプの組み付け作業性のさらなる向上が図れる。
請求項5に記載の発明は、前記請求項1に記載のタンデム型オイルポンプを組み立てる組立方法であって、前記ポンプボディのロータ収容室内に、前記第1ポンプ要素を前記第1嵌合部側から収容配置する第1工程と、前記第2ポンプ要素を、前記駆動軸の軸方向一端側から他端側へ嵌挿すると共に、前記非円形部を基準として所定の角度位置に固定する第2工程と、前記第1工程の後又は前記第2工程の後に、前記仕切部材を前記ロータ収容室内に嵌着させる第3工程と、軸方向他端側に前記第2ポンプ要素が固定された前記駆動軸の軸方向一端側を、前記仕切部材を介して前記第1ポンプ要素のインナーロータの挿通孔に挿入すると共に前記駆動軸の非円形部を前記第1ポンプ要素のインナーロータの第1嵌合部に嵌合させることにより、該駆動軸と共に前記第2ポンプ要素を前記ロータ収容室内に収容する第4工程と、前記第2ポンプ要素が前記ロータ収容室の開口部外側へ突出していないことを確認した後、前記ポンプボディと前記カバー部材とを結合し、該カバー部材によって前記ロータ収容室を閉塞する第5工程と、を有することを特徴としている。
この発明によれば、前記第5工程において、前記第2ポンプ要素が前記ロータ収容室の開口部外側へ突出しているか否かにより、前記駆動軸に対する前記第1ポンプ要素のインナーロータの組み付け面が適正か否かを判別することができるため、前記第1ポンプ要素のインナーロータが誤組み付けされた不良品の発生を確実に防止することができる。
しかも、前記第1工程から前記第4工程までは単なる挿入作業となっていることから、前記駆動軸に対する前記第1ポンプ要素のインナーロータの組み付け面を誤っていた場合であっても、直ちに前記第1工程に戻って前記第1ポンプ要素のインナーロータを再組み付けすることにより、前記誤組み付けを是正することができるため、作業性低下の抑制が図れると共に、ポンプの歩留まりの悪化をも抑制できる。
以下、本発明に係るタンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法の実施の形態を図面に基づいて詳述する。なお、本実施の形態は、このタンデム型トロコイドポンプを車両のエンジンオイル用ポンプに適用したものを示している。
図1〜図14は本発明の第1の実施の形態を示し、このタンデム型トロコイドポンプは、図1及び図3に示すように、有底円筒状のポンプボディ1と、該ポンプボディ1の開口端部を閉塞するカバー部材2と、前記ポンプボディ1とカバー部材2によって回転自在に支持された駆動軸3と、該駆動軸3の先端部に取り付けられて、図外のベルトあるいはチェーンを介して内燃機関の動力を駆動軸3に伝達する外接ギヤ4と、前記駆動軸3に貫通状態に結合されて、該駆動軸3の駆動力によって回転駆動される第1ポンプ要素5及び第2ポンプ要素6と、該第1ポンプ要素5と第2ポンプ要素6の間を仕切ることによって前記各ポンプ要素5,6の独立したポンプ作用を可能にする仕切部材7と、を備え、四本のボルト20を介してエンジンのシリンダブロック8に固定されている。
前記ポンプボディ1は、図4に示すように、内部空間であるロータ収容室11を有し、該ロータ収容室11内には、前記各ポンプ要素5,6及び仕切部材7がそれぞれ収容されている。そして、ポンプボディ1の底壁のほぼ中央位置に突設された凸部には軸受孔1aが貫通形成されて、該軸受孔1aによって駆動軸3の一端側が回転自在に支持されている。
また、前記ポンプボディ1の底壁には、前記軸受孔1aに対して互いに点対称となる位置に、前記ロータ収容室11内にオイルを給排する吸入口12及び吐出口13が軸方向に沿って貫通形成されており、これらはシリンダブロック8内の図外の油路にそれぞれ接続されている。なお、前記吸入口12は、前記油路を介してオイルが貯留された図外のオイルパンに連通している一方、前記吐出口13は、図外の油路及びオイルフィルタを介してエンジン内の潤滑部位や油圧作動機器などに連通している。
さらに、前記ポンプボディ1の内底面には、前記吸入口12の軸受孔1a側の近傍に、前記吸入口12とロータ収容室11とを連通する凹状の吸入ポート12aが切欠形成されている一方、前記吐出口13の軸受孔1a側の近傍にも、該軸受孔1aに対して前記吸入ポート12aと対称の形状に形成されて、前記吐出口13とロータ収容室11とを連通する凹状の吐出ポート13aが切欠形成されている。
また、前記ポンプボディ1の内周壁には、前記ロータ収容室11の外周側に、吸入側及び吐出側の油路をそれぞれ構成する吸入通路12b及び吐出通路13bが設けられている。すなわち、この吸入通路12b及び吐出通路13bは、前記吸入口12及び吐出口13と前記吸入ポート12a及び吐出ポート13aとがそれぞれ駆動軸3の軸方向に沿ってロータ収容室11の開口端側へ貫通形成されている。
なお、前記ポンプボディ1における前記ロータ収容室11の外周側には、前記各ボルト20が挿通する四つのボルト挿通孔1bがそれぞれ軸方向に沿って貫通形成されている。
前記カバー部材2は、図1及び図3に示すように、ほぼ中央位置に外方へ突設された凸部に軸受孔2aが軸方向に沿って貫通形成され、該軸受孔2aによって駆動軸3の他端側が回転自在に支持されている。また、このカバー部材2には、前記吸入通路12b及び吐出通路13bを介して前記吸入口12及び吐出口13と連通する吸入ポート12c及び吐出ポート13cが設けられている。
さらに、前記カバー部材2における前記ポンプボディ1のボルト挿通孔1bと対向する位置には、図3に示すように、該ボルト挿通孔1bとほぼ同径の四つの取付孔2bがそれぞれ穿設されている。
前記駆動軸3は、図1及び図3に示すように、一端部に形成された小径部3aと、該小径部3aの他端縁から段差状に拡径されて、駆動軸3の他端まで同じ外径に形成された大径部3bと、を有している。そして、この駆動軸3は、前記小径部3aがポンプボディ1の軸受孔1aに嵌挿され、前記大径部3bの他端部がカバー部材2の軸受孔2aに挿通されることによって回転自在に支持されている。
前記大径部3bは、該大径部3bの一端縁から他端側へ向かって軸方向の所定範囲に形成された非円形部21と、該非円形部21よりも他端側の円形部22と、から構成されている。
前記非円形部21は、図1〜図3に示すように、いわゆる二面幅であって、前記円形部22の外周面に対して凹状となり、軸心に対して対称かつ軸方向へ沿って平行に切欠形成された一対の平面部21a,21aと、該各平面部21a,21aの周方向間に残存する一対の円弧面部21b,21bと、を有している。そして、前記各平面部21a,21aの軸方向長さLは、図1及び図2に示すように、後述する第1インナーロータ14の厚さ幅Dよりも小さく設定されている。
また、前記非円形部21は、図7に示すように、前記駆動軸3から回転トルクを受ける位置、つまり前記各平面部21a,21aにおける回転方向反対側の端縁21c,21cが、対向する外歯14a,14aの歯先中心を結んだ線Xのほぼ線上となる第1インナーロータ14の最肉厚部に位置するように形成されている。これにより、駆動軸3の回転トルクによって第1インナーロータ14に作用する応力の低減化が図られている。
さらに、前記各平面部21a,21aと前記円形部22との間には、図1〜図3に示すように、一対の段差部23,23がそれぞれ形成されている。この各段差部23,23は、前記各平面部21a,21a側から前記円形部22側へ向かって上り傾斜となるテーパ状に形成されている。このテーパ角度θは、前記平面部21aを基準(0°)として15°〜35°の範囲が望ましく、本実施の形態においては、前記テーパ角度θが35°に設定されている。
また、前記駆動軸3は、図1及び図3に示すように、他端部に前記外接ギヤ4が圧入により固定されていて、この外接ギヤ4を介して伝達された動力によって前記第1ポンプ要素5及び第2ポンプ要素6を駆動するようになっている。なお、前記外接ギヤ4は、図6に示すように、エンジンのクランクシャフト9に固定されたクランクギヤ10を介して伝達された動力を駆動軸3へ伝達するようになっている。
前記第1ポンプ要素5及び第2ポンプ要素6は、図1及び〜図3に示すように、第1インナーロータ14及び第2インナーロータ17と、第1アウターロータ15及び第2アウターロータ18と、によってそれぞれ構成された内接形歯車である。なお、前記第1ポンプ要素5は、前記ロータ収容室11の底部側(図3中右側)に収容配置され、前記第2ポンプ要素6は、ロータ収容室11の開口端側(図3中左側)に収容配置されている。
前記各インナーロータ14,17は、図7〜図9に示すように、外周側にトロコイド曲線からなる四つの外歯14a,17aをそれぞれ有し、ほぼ中央位置に軸方向へ沿ってそれぞれ貫通形成された挿通孔14b,17bを介して前記駆動軸3に固定されて、該駆動軸3と一体に同回転可能に設けられている。すなわち、これらのインナーロータ14,17は、同一の外形形状を有し、前記各挿通孔14b,17bの内部形状のみが異なっている。
前記第1インナーロータ14は、図1〜図3に示すように、前記駆動軸3に対して前記非円形部21と円形部22に軸方向へ跨って配置されており、該第1インナーロータ14の挿通孔14bは、軸方向一端側に形成されて、前記駆動軸3の非円形部21に嵌合する第1嵌合部24と、該第1嵌合部24に隣接する他端側に形成されて、駆動軸3の円形部22に嵌合する第2嵌合部25と、該第2嵌合部25と前記第1嵌合部24との軸方向間に形成されて、前記各段差部23,23に対向する段差面26と、を有している。
前記第1嵌合部24は、前記駆動軸3の非円形部21に対応する形状に形成され、前記非円形部21の各平面部21a,21aに係合する一対の平面部24a,24aと、非円形部21の各円弧面部21b,21bに係合する一対の円弧面部24b,24bと、をそれぞれ有し、前記駆動軸3の非円形部21に対して僅かな隙間をもって嵌合するように形成されている。
なお、前記第1嵌合部24の各平面部24a,24aと前記非円形部21の各平面部21a,21aとのクリアランスは径方向全体で約0.4mm以下に、該第1嵌合部24の各円弧面部24b,24bと前記非円形部21の各円弧面部21b,21bとのクリアランスは径方向全体で約0.1mm以下に、それぞれ設定されている。
前記各平面部24a,24aは、図2に示すように、円形状の内周面の一部が径方向内側へ凸状に形成されて軸方向に沿って延設された平面であり、この軸方向長さL2は、前記駆動軸3の非円形部21における各平面部21a,21aの軸方向長さL3よりもそれぞれ若干小さく設定されている。なお、前記各円弧面部24b,24bは、前記第2嵌合部25に対して軸方向へ段差なく連続する円弧面である。
前記第2嵌合部25は、前記駆動軸3の円形部22の外径Rよりも僅かに大きい内径rを有する横断面円形状に形成され、この軸方向長さL4は、前記駆動軸3の円形部22の軸方向長さL5よりもそれぞれ若干大きく設定されている。
前記段差面26は、前記駆動軸3のテーパ状の段差部23に対してほぼ平行となる軸方向傾斜状に形成されている。そして、この段差面26は、前記両嵌合部24,25の軸方向長さL2,L4が前述のように設定されることにより、前記第1インナーロータ14を駆動軸3に嵌挿した際に、該段差面26と駆動軸3の段差部23との間に軸方向隙間Cが形成されるようになっている。
なお、この軸方向隙間Cは、1mm以下の微小隙間に設定されると共に、駆動軸3に対する第1インナーロータ14の嵌挿時において、駆動軸3の段差部23に対する第1インナーロータ14の段差面26の接触を確実に防止し得る程度の大きさに設定されている。
一方、前記第2インナーロータ17の挿通孔17bは、図1及び図3に示すように、前記駆動軸3の外径Rよりも僅かに小さい内径を有し、該駆動軸3の円形部22における軸方向の所定位置に圧入によって固定されている。これにより、前記駆動軸3が前記外接ギヤ4を介してスラスト方向の荷重を受けた場合に、前記カバー部材2及び前記仕切部材7によって挟持状態に配置された第2インナーロータ17が駆動軸3の軸方向の移動を規制するようになっている。
前記各アウターロータ15,18は、前記ロータ収容室11内にそれぞれ摺動回転自在に収容配置されていて、図7〜図9に示すように、内周側に前記各インナーロータ14,17の外歯14a,17aよりも一つ多い五つの内歯15a,18aがそれぞれ形成されて、該内歯15a,18aが前記各インナーロータ14,17の外歯14a,17aに噛合するようになっている。
そして、前記各インナーロータ14,17の外歯14a,17aと前記各アウターロータ15,18の内歯15a,18aと間には複数の第1ポンプ室16及び第2ポンプ室19がそれぞれ形成され、各インナーロータ14,17の回転に伴って各アウターロータ15,18がそれぞれ偏心回転することにより、前記各ポンプ室16,19の容積が増減し、これによって連続的にオイルを吸入及び吐出してポンプ作用を行うようになっている。
また、前記各インナーロータ14,17は、図9に示すように、互いに回転方向に45°(1/2歯分)位相がずれた状態で駆動軸3に固定されている。すなわち、前記各インナーロータ14,17の回転角度によって前記各ポンプ室16,19の容積がそれぞれ連続的に変化する前記タンデム型トロコイドポンプの脈圧Pが、図10に示すように、第1ポンプ要素5の脈圧P1と第2ポンプ要素6の脈圧P2とが互いに打ち消し合った合成脈圧となるように設定されている。
前記仕切部材7は、図3及び図11に示すように、ほぼ円環状に形成されて、外周面が前記ロータ収容室11の内周面によって保持されていると共に、ほぼ中央位置には、中心位置よりも若干下方に偏心した挿通孔7aが貫通形成され、該挿通孔7aを介して前記駆動軸3に若干の隙間を有して嵌挿されている。そして、この仕切部材7によって前記各ポンプ要素5,6間を隔成することにより、該各ポンプ要素5,6が独立してポンプ作用を行えるようになっている。
また、前記仕切部材7は、図1、図11及び図12に示すように、前記挿通孔7aの外周側(図11中の左右両側)に、前記吸入通路12b及び吐出通路13b側にそれぞれ開口する凹状の吸入用切欠溝7b及び吐出用切欠溝7cが切欠形成されていると共に、この吸入用切欠溝7b及び吐出用切欠溝7cは、前記第1ポンプ要素5側と第2ポンプ要素6側の両面に設けられている。
これによって、前記各ポンプ要素5,6は、前記ポンプボディ1の内底面に形成された吸入ポート12a及び前記カバー部材2の内側面に形成された吸入ポート12cと共に、両面側からオイルを吸入することができるようになっており、吐出側についても同様のことがいえる。
さらに、前記仕切部材7は、図3、図11及び図12に示すように、外周側に凸状の係合突部7dが突設されていて、該係合突部7dが前記ロータ収容室11の内周面に開口端から軸方向へ沿って切欠形成された係合溝11aに係合することにより、前記各ポンプ要素5,6の回転に伴う仕切部材7の連れ回りが防止され、前述の吸入用切欠溝7b及び吐出用切欠溝7cの機能が確保されている。
以下、前記タンデム型トロコイドポンプの組み付け方法について、図13に基づいて説明する。
まず、第1工程として、図13(a)に示すように、前記第1インナーロータ14と第1アウターロータ15とを組み合わせ、この組み合わせた第1ポンプ要素5を前記第1嵌合部24側から前記ロータ収容室11内に挿入配置する。
次に、第2工程として、前記第2インナーロータ17を前記駆動軸3の小径部3a側から大径部3bの所定位置まで圧入すると共に、駆動軸3の各平面部21a,21aを基準として所定の角度位置に固定し、この状態で第2アウターロータ18を第2インナーロータ17に組み合わせる。
続いて、第3工程として、前記仕切部材7を一側面側(前記係合突部7dが形成されていない側の側面)からロータ収容室11内に嵌挿し、前記係合突部7dを前記係合溝11aに係合させつつ、仕切部材7の一側面が前記第1ポンプ要素5に当接するまで仕切部材7を前記係合溝11aに沿って押し込むことにより、該仕切部材7をロータ収容室11内に収容配置する。
その後、第4工程として、駆動軸3を前記小径部3a側からロータ収容室11内に挿入して、該小径部3aを仕切部材7の挿通孔7aに挿通させる。さらに、この駆動軸3をポンプボディ1の底部側へと押し進めて、大径部3bの円形部22を仕切部材7の挿通孔7aに挿通させつつ、該大径部3bの非円形部21を第1インナーロータ14の挿通孔14bの第1嵌合部24に嵌合させ、前記小径部3aを軸受孔1aに挿入することにより、駆動軸3と共に第2ポンプ要素6をロータ収容室11内に収容する。
そして、第5工程として、前記カバー部材2に前記軸受孔2aを介して駆動軸3の大径部3bの他端側を挿通させつつ、該カバー部材2によってロータ収容室11を封止する。カバー部材2の内側面がポンプボディ1の開口端面から離間していないことを確認した後、前記各ボルト20をカバー部材2の各取付孔2bを介してポンプボディ1の各ボルト挿通孔1bに挿通させて締め込むことにより、ポンプボディ1とカバー部材2とを結合する。
最後に、図13(b)に示すように、駆動軸3の大径部3bの他端部に前記外接ギヤ4を圧入によって固定することにより、図13(c)に示すように、前記タンデム型トロコイドポンプの組み付け完了となる。
なお、前記第5工程において、ポンプボディ1の開口端面とカバー部材2の内側面との間に所定の隙間を有している場合には、第1インナーロータ14の誤組み付けの可能性が高いため、前記第1工程まで戻って第1インナーロータ14を裏返して前記第5工程まで再度組み付けを行い、前記隙間が解消されていることを確認した後、そのまま最終工程まで組み付けを行う。
以上のように、前記タンデム型トロコイドポンプは、前記駆動軸3における第1インナーロータ14の取付位置を軸方向に沿って段差状となる前記非円形部21及び円形部22からなる異形に形成すると共に、第1インナーロータ14の挿通孔14bの内部形状を前述の異形な取付部に嵌合し得る形状に形成したために、駆動軸3に対して第1インナーロータ14を所定の側面からのみ組み付け可能とすることができ、該第1インナーロータ14を適正な状態に確実に組み付けることができる。
言い換えれば、前記第1インナーロータ14を誤って前記第2嵌合部25側からロータ収容室11に挿入配置して、該第1インナーロータ14を駆動軸3に対して不適正な側面から組み付けようとした場合には、図14に示すように、第1インナーロータ14は、駆動軸3の段差部23によって軸方向の移動が規制され、駆動軸3に対して適正な軸方向位置まで挿入されないようになっている。
これにより、組立作業者が第1インナーロータ14の組み付け面を誤っていることに気づかずにこのまま組立作業を進めてしまった場合であっても、前記第4工程終了時において、前記第2嵌合部25及び段差面26の総厚さ幅dだけ前記第2ポンプ要素6の他端部がロータ収容室11の開口部外側へ突出してしまい、前記カバー部材2によってロータ収容室11を封止することができないために、ポンプの組立を完了する前に第1インナーロータ14の組み付け不良を発見することが可能となっている。
この結果、万が一、ポンプの組立作業者が駆動軸3に対する第1インナーロータ14の組み付け面の表裏を誤ってしまっても、組み立て工程の途中で組み付け不良を確認でき、該組み付け不良を直ちに是正することができるため、組み付け不良品、すなわち両インナーロータ14,17間に適正な回転位相差を有しないポンプの工場外への流出を確実に防止することができる。
しかも、前述の構成により、組立作業者は、単に挿入するだけの作業からなる第4工程の終了時に、換言すれば、カバー部材2を各ボルト20によってポンプボディ1に固定するなどの比較的大がかりな作業となる第5工程の前に前記第1インナーロータ14の誤組み付けを発見することができるため、該第1インナーロータ14の再組み付けを容易に行うことができ、この再組み付けによる作業工数の増大化を抑制することができる。
また、前記第2インナーロータ17の挿通孔17bを円形状に形成したことにより、該第2インナーロータ17を外接ギヤ4と共に駆動軸3の小径部3a側からの組み付けることが可能となるため、カバー部材2の軸受孔2aによって軸受される前記大径部3bの他端側を第2インナーロータ17の圧入によって損傷させるおそれがない。これによって、前記損傷に起因する外接ギヤ4の倒れや、駆動軸3の他端部の焼き付き及びオイルの漏出を防止することができると共に、外接ギヤ4及び両インナーロータ14,17を駆動軸3に対して全て一方向から組み付けることが可能となることから、ポンプの組み付け作業性の向上も図れる。
しかも、前記段差部23をテーパ状に形成したことにより、外接ギヤ4及び第2インナーロータ17の圧入作業の際、該第2インナーロータ17を前記テーパに沿って容易に圧入することができることから、ポンプの組み付け作業性のさらなる向上が図れる。
したがって、この実施の形態によれば、前記駆動軸3に対する第1インナーロータ14の適正な組み付けを、所定の側面からの組み付け、つまり前記第2嵌合部25側からの組み付けのみを許容する構造とし、該第1インナーロータ14の誤組み付けが生じた場合には物理的にポンプを組み立てることができないようにしたため、第1インナーロータ14の誤組み付けに基づく組み付け不良品の発生が確実に防止される。
また、前記駆動軸3と第1インナーロータ14との結合時において、第1インナーロータ14の段差面26と駆動軸3の段差部23との間に前記軸方向隙間Cを形成するようにしたために、駆動軸3の非円形部21及び円形部22の軸方向の加工精度と第1インナーロータ14の挿通孔14bにおける第1、第2嵌合部24,25の軸方向の加工精度との間に累積公差が生じても、駆動軸3に対して第1インナーロータ14を適正な軸方向位置まで確実に組み付けることができる。これにより、前記累積公差に起因したポンプの組み付け不良の発生を確実に防止することができ、製品の歩留まりの悪化が抑制される。
図15は、本発明の第2の実施の形態を示し、前記第1の実施の形態における前記第2インナーロータ17の固定手段を変更したものであって、該第2インナーロータ17を、ピン27を介して駆動軸3に係止固定したものである。
すなわち、前記第2インナーロータ17は、挿通孔17bの内径が前記駆動軸3の大径部3bの外径Rよりも僅かに大きく形成され、該挿通孔17bの一側面には、この挿通孔17bの中心から径方向に沿って一対のピン係合溝28,28が切欠形成されている。
一方、前記駆動軸3は、前記第2インナーロータ17の取付部における軸方向範囲の一端部に、前記ピン27が挿通されるピン挿通孔29が径方向に沿って軸心を通過するように貫通形成されている。
これにより、第2インナーロータ17は、駆動軸3の前記ピン挿通孔29に挿通されたピン27がこの挿通孔29を含めた前記両ピン係合溝28,28に係合することによって駆動軸3に係止固定されて、前記ピン27によって軸方向及び回転方向の移動が規制されている。
なお、前記第2インナーロータ17を駆動軸3に組み付けるには、まず、駆動軸3のピン挿通孔29にピン27を挿通させ、この状態で第2インナーロータ17を前記各ピン係合溝28,28側の側面から駆動軸3の大径部3bの他端部に嵌挿し、前記各ピン係合溝28,28とピン27とを係合させることにより、第2インナーロータ17が駆動軸3に係止固定されることとなる。
よって、この実施の形態によれば、前記駆動軸3に対する第2インナーロータ17の固定手段を単なるピン27による係止固定としたために、圧入作業のような手間のかかる固定作業を行う必要がないことから、組立作業性を向上させることができると共に、前記圧入作業のための生産設備も省略することができるため、ポンプの製造コストの低廉化が図れる。
図16及び図17は、本発明の第3の実施の形態を示し、前記第1の実施の形態における前記第2インナーロータ17の固定手段を変更したものであって、該第2インナーロータ17を前記第1インナーロータ14と同様の手段によって係止固定したものである。
すなわち、前記駆動軸3は、前記カバー部材2の軸受孔2aに軸受される部位を含めてそれよりも他端側となる軸方向他端部に、前記一端部と同様の小径部3aが形成されると共に、残余の大径部3bの他端部にも、前記一端部と同様の非円形部21が形成されている。
一方、前記第2インナーロータ17は、挿通孔17bを含めて前記第1インナーロータ14と全く同じ形状に形成されており、前記駆動軸3において、前記他端側の非円形部21の各平面部21a,21aを一端側の非円形部21の平面部21a,21aに対して回転方向へ45°ずらした角度位置に形成することにより、前述のような両ポンプ要素5,6間の回転位相差をつくり出している。
また、前記ポンプボディ1及びカバー部材2の各軸受孔1a,2aの内端縁には、図17に示すように、円周方向に沿ってテーパ状の面取り部1c,2cが形成されている。これによって、駆動軸3にスラスト方向の荷重が作用した場合に、前記各小径部3a,3aと大径部3bのそれぞれの境界において加工上形成を余儀なくされる円弧状角部3c,3cと、駆動軸3の大径部3bの各端面がポンプボディ1の内底面あるいはカバー部材2の内側面と、の干渉が防止されている。
したがって、この実施の形態によれば、前記第1、第2インナーロータ14,17を共に駆動軸3に対して係止固定したため、前記第1の実施の形態のように圧入作業を行う必要がないのは勿論のこと、前記第2の実施の形態のように駆動軸3と第2インナーロータ17を結合させる際にピンなどの余計な部品を設ける必要もないため、さらなる製造コストの低廉化及び組立作業性の向上が図れる。
本発明は、前記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記各ポンプ要素5,6の歯数について、ポンプの仕様及び用途に応じてそれぞれ自由に変更することができる。
特に、前記第1、第2の各実施の形態においては、前記外接ギヤ4が前記第2インナーロータ17側に固定され、外部から作用するスラスト方向の荷重を第2インナーロータ17によって受け止める構造となっているために、該第2インナーロータ17の固定手段として軸方向の移動を確実に規制し得る圧入あるいはピンによる係止固定を採用したものであり、前記スラスト方向の荷重が作用する方向に応じて第1インナーロータ14と第2インナーロータ17の固定手段を相互に入れ換えることができる。
一方、前記第3の実施の形態においては、例えば外接ギヤ4を平歯車とする場合など、該外接ギヤ4から入力されるスラスト方向の荷重が小さい場合や、外接ギヤ4自体の側面など、各インナーロータ14,17以外の部位で前記スラスト荷重が受けられる場合に有効である。
また、前記駆動軸3の非円形部21は、前記各実施の形態のようないわゆる二面幅に限定されるものではなく、たとえば一つの平面部を有する横断面D字形状に形成することも可能であり、円形部22よりも径方向内側へ凹状となる部位を有し、第1インナーロータ14が一端側から嵌合可能な形状であればよい。
また、前記外接ギヤ4は、例えばチェーン駆動用のスプロケットやベルト駆動用のプーリーを用いることも可能であり、該外接ギヤ4と駆動軸3との固定は、圧入固定又は該圧入固定の際にキーを用いて係止固定することも可能であると共にボルトによって締結されてもよい。
図3のA−A線断面図である。 図1のW部の拡大図である。 本発明に係る第1の実施の形態を示し、タンデム型トロコイドポンプの取付状態における縦断面図である。 本発明に係るポンプボディを示し、(a)は図4(b)のD−D線断面図、(b)は開口側正面図、(c)は図2(b)のE−E線断面図である。 本発明に係るポンプボディの底壁を示す図1のV方向からみた矢視図である。 本発明に係るタンデム型トロコイドポンプとエンジンとの駆動力の伝達関係を示し、タンデム型トロコイドポンプの取付状態における正面図である。 本発明に係る第1ポンプ要素を示し、図3のB−B線断面図である。 本発明に係る第2ポンプ要素を示し、図3のC−C線断面図である。 本発明に係る第1ポンプ要素と第2ポンプ要素との回転位相差を示す正面図である。 本発明に係る第1ポンプ要素と第2ポンプ要素との各インナーロータの回転角度における脈圧を示すグラフである。 本発明に係る仕切部材を示す正面図である。 本発明に係る仕切部材を示し、図11のZ方向からみた矢視図である。 本発明に係るタンデム型トロコイドポンプの組み付け手順を説明する図であって、タンデム型トロコイドポンプの縦断面図である。 図13において、第1インナーロータの組み付け面を誤ってポンプを組み立てた場合を示すタンデム型トロコイドポンプの縦断面図である。 本発明に係る第2の実施の形態を示し、タンデム型トロコイドポンプの取付状態における縦断面図である。 本発明に係る第3の実施の形態を示し、タンデム型トロコイドポンプの取付状態における縦断面図である。 図16のY部の拡大図である。
符号の説明
1…ポンプボディ
2…カバー部材
3…駆動軸
5…第1ポンプ要素
6…第2ポンプ要素
7…仕切部材
11…ロータ収容室
14…第1インナーロータ(インナーロータ)
14b…挿通孔
15…第1アウターロータ(アウターロータ)
17…第2インナーロータ(インナーロータ)
18…第2アウターロータ(アウターロータ)
21…非円形部
22…円形部
23…段差部
24…第1嵌合部
25…第2嵌合部
26…段差面

Claims (5)

  1. 内部にロータ収容室を有するポンプボディと、
    外周側に複数の外歯を有するインナーロータと内周側に前記各外歯に噛合する内歯を有するアウターロータを備え、それぞれ前記ロータ収容室内に軸方向へ沿って直列に収容配置された第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素と、
    該第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素の軸方向間を仕切る仕切部材と、
    前記ロータ収容室を閉塞すると共に、前記第2ポンプ要素の一側面に摺接するカバー部材と、
    前記第1、第2ポンプ要素の前記両インナーロータに貫通形成された挿通孔に挿通結合され、前記第1ポンプ要素及び第2ポンプ要素をそれぞれ回転駆動する駆動軸と、を備え、
    前記駆動軸は、一端部に形成されて、前記ポンプボディに回転自在に支持された小径部と、該小径部の端縁から段差状に拡径され、前記カバー部材に回転自在に支持された大径部と、を有し、
    前記大径部は、前記仕切部材に貫通形成された挿通孔に若干の隙間を介して嵌挿されていると共に、一端縁から他端側に向かって軸方向の所定範囲の外周面に形成された凹状の非円形部と、該非円形部よりも他端側に形成された円形部と、該円形部と前記非円形部との間に形成された段差部と、を有し、
    前記各インナーロータのうち、少なくとも一方のインナーロータは、前記挿通孔の軸方向一端側に形成されて前記駆動軸の非円形部に嵌合する第1嵌合部と、該第1嵌合部に隣接して形成されて、前記駆動軸に対して前記非円形部側から前記円形部に嵌合する第2嵌合部と、該第2嵌合部と前記第1嵌合部との間に形成されて、前記駆動軸への嵌挿時に前記段差部に対向する段差面と、を有することを特徴とするタンデム型トロコイドポンプ。
  2. 前記駆動軸の段差部と前記インナーロータの段差面との間には軸方向隙間が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のタンデム型トロコイドポンプ。
  3. 前記他方のインナーロータの挿通孔は、軸方向他端部まで延設された前記円形部に対して前記非円形部側から嵌挿可能な横断面円形状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載のタンデム型トロコイドポンプ。
  4. 前記段差部は、前記非円形部側から前記円形部側へ向かって上り傾斜するテーパ状に形成されたことを特徴とする請求項3に記載のタンデム型トロコイドポンプ。
  5. 前記請求項1に記載のタンデム型オイルポンプを組み立てる組立方法であって、
    前記ポンプボディのロータ収容室内に、前記第1ポンプ要素を前記第1嵌合部側から収容配置する第1工程と、
    前記第2ポンプ要素を、前記駆動軸の軸方向一端側から他端側へ嵌挿すると共に、前記非円形部を基準として所定の角度位置に固定する第2工程と、
    前記第1工程の後又は前記第2工程の後に、前記仕切部材を前記ロータ収容室内に嵌着させる第3工程と、
    軸方向他端側に前記第2ポンプ要素が固定された前記駆動軸の軸方向一端側を、前記仕切部材を介して前記第1ポンプ要素のインナーロータの挿通孔に挿入すると共に前記駆動軸の非円形部を前記第1ポンプ要素のインナーロータの第1嵌合部に嵌合させることにより、該駆動軸と共に前記第2ポンプ要素を前記ロータ収容室内に収容する第4工程と、
    前記第2ポンプ要素が前記ロータ収容室の開口部外側へ突出していないことを確認した後、前記ポンプボディと前記カバー部材とを結合し、該カバー部材によって前記ロータ収容室を閉塞する第5工程と、
    を有することを特徴とするタンデム型トロコイドポンプの組立方法。
JP2007000300A 2007-01-05 2007-01-05 タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法 Expired - Fee Related JP4875500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007000300A JP4875500B2 (ja) 2007-01-05 2007-01-05 タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007000300A JP4875500B2 (ja) 2007-01-05 2007-01-05 タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008163925A JP2008163925A (ja) 2008-07-17
JP4875500B2 true JP4875500B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=39693701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007000300A Expired - Fee Related JP4875500B2 (ja) 2007-01-05 2007-01-05 タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4875500B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0487456A (ja) * 1990-07-31 1992-03-19 Ricoh Co Ltd デジタル複写機
JP4856137B2 (ja) * 2008-09-08 2012-01-18 日立オートモティブシステムズ株式会社 ギヤポンプ
DE102013204072A1 (de) 2013-03-11 2014-09-11 Robert Bosch Gmbh Innenzahnradpumpe

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280261A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Denso Corp 燃料ポンプ
JP3968553B2 (ja) * 2001-02-19 2007-08-29 株式会社ジェイテクト ギアポンプ
JP2006170149A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Hitachi Ltd タンデム型オイルポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008163925A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7290995B2 (en) Tandem type trochoid pump and method of assembling the same
WO2012111388A1 (ja) 弁開閉時期制御装置
US9938973B2 (en) Vehicle hydraulic supply apparatus
JP2012172558A5 (ja)
KR20130116317A (ko) 밸브 개폐 시기 제어 장치
US8215937B2 (en) Fluid machine with divided housing
JP4875500B2 (ja) タンデム型トロコイドポンプ及びその組立方法
US11377953B2 (en) Rotary fluid pressure device with drive-in-drive valve arrangement
US20140178239A1 (en) Vane pump
US8579616B2 (en) Gear pump
JP2010180798A (ja) ポンプ装置
US7374411B2 (en) Oil pump adapted to prevent leakage without using sealing member
JP6154032B2 (ja) 内接型ギヤポンプ
EP0881390B1 (en) Oil pump apparatus
JP2015178826A (ja) オイルポンプ
JP2006170147A (ja) オイルポンプ
JP2005113894A (ja) タンデムポンプ
CN110945247A (zh) 油冷式二级型螺旋压缩机
WO2022219886A1 (ja) ポンプ装置
JP2018040345A (ja) オイルポンプ
JP4983856B2 (ja) 回転装置の組付方法及び治具
JP2006170149A (ja) タンデム型オイルポンプ
JP2006161615A (ja) タンデム型トロコイドポンプおよびその組み付け方法
JP2004027908A (ja) オイルポンプ
CN107795479B (zh) 油泵

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090810

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090922

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4875500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees